JPH0737192U - 中空糸型人工肺 - Google Patents

中空糸型人工肺

Info

Publication number
JPH0737192U
JPH0737192U JP6875093U JP6875093U JPH0737192U JP H0737192 U JPH0737192 U JP H0737192U JP 6875093 U JP6875093 U JP 6875093U JP 6875093 U JP6875093 U JP 6875093U JP H0737192 U JPH0737192 U JP H0737192U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
blood
hollow fiber
housing
gas
flow
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6875093U
Other languages
English (en)
Inventor
剛 高橋
徹 高宮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Terumo Corp filed Critical Terumo Corp
Priority to JP6875093U priority Critical patent/JPH0737192U/ja
Publication of JPH0737192U publication Critical patent/JPH0737192U/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • External Artificial Organs (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】錐体状物10が血液室16の血液の流れと反対
方向に頂点10aを向けて設けられているので、血液室
上流で中空糸の充填率が低く、内部にまで血液が入り込
む。下流側に行くに連れて錐体状物が血液の流れ方向を
変えて、撹拌するのでガス交換能が向上する。 【効果】チャネリングを抑制してガス交換能を向上させ
る。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、体外血液循環において血液中の二酸化炭素を除去し、酸素を添加す るための中空糸型人工肺に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、人工肺は溶血、血液凝固等の血液損傷が少ない点で膜型人工肺が大勢を 占めるに至り、さらにガス交換能の高さなどから中空糸型人工肺が広く用いられ ている。このような人工肺としては、特開昭64−40059号公報、特開昭6 4−64669号公報などがある。これらの人工肺は、数万本の中空糸のそれぞ れの内部に血液を流し、中空糸の外部に酸素添加ガスを流通させて、中空糸を介 して血液とガスの間で二酸化炭素を除去し酸素を添加する、ガス交換を行う。さ らに、数万本の中空糸が束となっていることで、中空糸の外部を流れる酸素添加 ガスが、束の内部を流れることなくハウジング内壁と中空糸束の間を流れるチャ ネリングという現象を抑制して、束内部にまでガスが行き渡るように、特定形状 のガス誘導部材を束内に設けて、多数本の中空糸を均一に使用して、より高いガ ス交換能を得ることを目的としている。
【0003】 具体的には、内部灌流型人工肺は中空糸の外部にガスを流すので、特開昭64 −40059号公報に開示されているように、ガスを中空糸束内部に誘導すれば よく、チャネリング防止として板状部材が用いられている。これは中空糸間の隙 間により流れ抵抗の比較的大きくなる束内部よりも、中空糸束とハウジング内壁 面の間の方がガスは流れやすい傾向にある。この傾向を応用して、中空糸束内部 に板状部材を設けることにより、束内部にガスが誘導される。
【0004】 一方、中空糸の内部に血液を流し、中空糸の外部に酸素添加ガスを流通させる 内部灌流型人工肺とは別に、中空糸の内部にガスを流し、中空糸の外部に血液を 流す、いわゆる外部灌流人工肺いる。このタイプの人工肺は、中空糸の外部に血 液が流すので、それほど血液を流すための高い圧力を必要とせず、血液の影響が 少なく、落差脱血によって灌流することも可能であるので、人体にも影響が少な いという利点がある。
【0005】 なお、人工肺ではないが、上述したチャネリングを防止する点で、特開昭54 −15497号には中空繊維束の中心に入れられた球状の支持体を備えた人工腎 臓が開示されている。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、特開昭64−40059号公報や特開昭64−64669号公報に開 示されている人工肺は、血液を中空糸内部に流す内部灌流型であるので、外部灌 流型人工肺にそのまま適用することには無理がある。理由は、中空糸の外側に流 れるものがガスか血液かで同じチャネリングでもその作用が異なるからである。 ガスは血液よりも中空糸束内部まで入り込むので、上述したガスを誘導する板状 部材は、ガス流入口側に設けられているが、外部灌流型は中空糸束内部に入り込 みにくいので、さらに板状部材を中空糸束内部に入れると充填率が高くなって、 かえってチャネリングを促進することにもなりかねない。
【0007】 さらに外部灌流型人工肺は、ガス交換能を落とさずにプライミングボリューム を減少させるという課題を有している。従って、特開昭64−64669号公報 に開示されているように、中空糸束内部に空間を設けることは、外部灌流型人工 肺としては、プライミングボリュームを増大することになり好ましいとは言えな い。
【0008】 本考案はかかる課題に鑑みてなされたもので、新規な中空糸型人工肺を提供す ることを目的とする。すなわち、本考案はガス交換能を向上させた中空糸型人工 肺を提供することを目的とする。さらに、本考案はチャネリングを抑制可能な中 空糸型人工肺を提供することを目的とする。また、本考案はプライミングボリュ ームを減少させた中空糸型人工肺を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、円筒状のハウジングと、該ハウジングの軸 方向に収納された多数本の中空糸と、該中空糸の両端部を該ハウジングに液密に 固定する隔壁と、該中空糸外壁と該ハウジングの内壁と該隔壁とに囲まれた血液 室と、中空糸内部に流通するガス流通部と、該ハウジングの軸方向に設けられて 、頂点と底部からなり、該血液室の血液の流れと反対方向に頂点を向けて設けら れた錐体状物とからなる中空糸型人工肺により達成される。
【0010】 本考案の中空糸型人工肺は、錐体状物の底部が隔壁に埋め込まれていることが 好ましい。錐体状物が円錐形であることが好ましい。前記ハウジング内の血液の 流れにおいて中空糸充填率が上流側からハウジング軸方向中央部を介して下流側 に行くにつれて増加することが好ましい。前記錐体状物の頂角が10〜40度で あることが好ましい。前記隔壁と前記錐体状物が同じ材料で構成されていること が好ましい。前記ハウジングが軸方向中央部が両端よりも内径が小さいことが好 ましい。
【0011】 本考案の中空糸型人工肺に用いられる中空糸は、オレフィンを素材として微細 孔を多数有する多孔質膜や、シリコーン等を素材とした均質膜、および均質層の 両側に多孔質層が存在する複数層の中空糸膜などが使用できる。オレフィンを素 材とする多孔質膜を例にとると、その肉厚は5〜80ミクロン、好ましくは、1 0〜60ミクロンであり、空孔率は20〜80%、好ましくは30〜60%、微 細孔の孔径は0.01〜5ミクロン、好ましくは0.01〜1ミクロン程度、内 径100〜1000ミクロン、好ましくは100〜300ミクロンのものが好適 に使用できる。
【0012】 さらに本考案の中空糸型人工肺に用いられる中空糸は、実質的に直線状である が、捲縮をかけることにより外側を流れる血液に乱流を生じせしめることが可能 である。
【0013】 中空糸は円筒状のハウジングに多数本、例えば10,000〜80,000本収 納される。円筒状ハウジングに収納された多数本の中空糸は、ほぼ平行に並べて 円筒の束状にしてもよく、また中空糸を編んだものをハウジングに収納してもよ い。
【0014】 中空糸の両端部は隔壁を介してハウジングと液密に固定されている。隔壁は、 ポリウレタンなど中空糸をハウジングに液密に固定できるものであれば良い。中 空糸外壁とハウジングの内壁と隔壁とに囲まれた領域は血液室となり、中空糸外 部に血液を流通させる領域として作用する。
【0015】 ハウジングは、円筒軸方向の中央部の内径が両端部の内径よりも小さい形状、 円筒軸方向でほぼ同一径のもの、両端部の隔壁部分の内径が、その他の部分の内 径よりも大きくて、その他の部分の内径はほぼ同一に円筒状になっているものが 好ましい。また、円筒軸方向の端部から中央部に向かうに従って一定割合で内径 が小さくなってもよく、ハウジング内面が曲面を描くように円筒軸方向中央部の 内径が小さくなっても良い。
【0016】 中空糸の内部は酸素含有ガスが流れるガス流通部であり、例えば中空糸のガス 流通部に酸素含有ガスを上から下へ流す場合は血液は下から上へ流すようにして 、中空糸のガス流通部に酸素含有ガスを下から上へ流す場合は血液はその反対方 向へ流すことがガス交換能を向上させて好ましい。
【0017】 錐体状物は、頂点と底面とからなり、円筒状ハウジングの軸方向に設けられて いる。錐体状物の形状は円錐形のほか、三角錐や四角錐、六角錐などチャネリン グを抑制できれば適宜採用できるが、血液の円滑な流れを実現するために円錐状 であることが好ましい。錐体状物とは上述した形状のほか砲弾状、釣り鐘状のも のも含むものとする。円錐状物の材質は血液に影響のないものであれば適宜採用 可能であるが、隔壁と固定するのであれば、隔壁と同一材料または同材質のもの を含む材料を選択することが好ましい。錐体状物の表面を親水性に処理したり、 親水性材料にて錐体状物を形成することが、プライミング時や血液循環時の気泡 抜けが良いので好ましい。
【0018】 錐体状物は円筒状ハウジングの軸方向横断面においてほぼ中央部に設けられて いることが、ほぼ均一に血液が中空糸に行き渡るので好ましいが、血液が血液室 に導入される部分の位置によって、均一に血液が行き渡るように偏心させてもよ い。円錐状物は隔壁に固定されていることが好ましく、隔壁内に埋め込まれてい ることが好ましい。
【0019】 錐体状物の頂点の向きは血液室の血液の流れと実質的に反対方向にある。すな わち、血液室の血液が上から下へ流れる場合円錐状物は頂点を上向きにして設け られる。血液が下から上へ流れる場合には錐体状物は頂点を下向きにして設けら れる。
【0020】 錐体状物の大きさは人工肺自体の大きさによって異なるが、例えば底面から頂 点の距離(高さ)は20〜100mm、錐体状物が円錐形状の場合は底面の外径 は10〜60mmが好ましい。
【0021】 円筒状のハウジングには、血液室に連通する血液導入部および血液導出部を備 えており、通常管状の血液ポートとして1つ若しくは2つ以上設けられている。 管状ポートは円筒状ハウジングの端部付近に円筒軸と直交する方向に設けられる ことが望ましい。また、特に血液導入部の血液ポートは旋回流方向に設けること が望ましい。血液の流れをスムーズにするため、または気泡を除去しやすいよう に旋回流方向の血液ポートは上向きまたは下向きの方向に傾斜させてもよい。
【0022】 円筒状のハウジングに収納された中空糸の充填率は、錐体状物が血液室の血液 の流れと反対方向に頂点を向けて設けられていることによって、血液室の上流側 (すなわち血液導入部付近)、錐体状物の頂点および錐体状物の底面付近(すな わち血液排出部付近)によって異なっていることが好ましい。
【0023】 上流側が最も充填率が低く、底面付近が最も充填率が高く、頂点付近がその中間 の充填率であることが好ましい。錐体状物の外面形状とハウジングの内面形状に よって多数本の中空糸の密度(充填率)は変化する。錐体状物が円錐形である場 合、血液室の下流方向においてハウジングの内径の増大率と錐体状物の外径の増 大率がほぼ同じであれば、充填率はほぼ同じである。この場合は、直線的に流れ ようとする血液の流れを錐体状物が変えることにより乱流を起こしてガス交換能 を向上させる。中空糸充填率比としては、入口部充填率/絞り部充填率として0 .5以上が好ましく、0.5〜0.65がより好ましい。0.5より小さいと酸 素移動能が高くなく、0.65より大きいと圧力損失が過剰になる。
【0024】
【作用】
本考案の中空糸型人工肺は、円筒状のハウジングと、該ハウジングの軸方向に 収納された多数本の中空糸と、該中空糸の両端部を該ハウジングに液密に固定す る隔壁と、該中空糸外壁と該ハウジングの内壁と該隔壁とに囲まれた血液室と、 中空糸内部に流通するガス流通部と、該ハウジングの断面中央部分に軸方向に設 けられて、該血液室の血液の流れと反対方向に頂点を向けて設けられた錐体状物 からなり、体外循環時に血液室の血液の流れ方向の上流側から下流側に中空糸の 外壁を血液が流れる。錐体状物が血液室の血液の流れと反対方向に頂点を向けて 設けられているので、血液室の上流側は下流側と比較して、中空糸同士の間隔が 比較的大きくなり、多数本の中空糸の充填率が低く、上流側では中空糸内部にま で血液が入り込む。従って中空糸を有効に使用できる。
【0025】 下流側に行くに連れて錐体状物が血液の流れ方向を変えて、撹拌するのでガス 交換能が向上する。すなわち、直線的に流れようとする血液の流れを錐体状物に よって邪魔されて方向が変わることにより乱流が発生してガス交換能を向上する 。 ガス流通部は、血液の流れ方向と反対に酸素添加ガスが流されて、中空糸外 壁と血液の界面にてガス交換が行われる。
【0026】
【実施例】
本考案の中空糸型人工肺を好適な実施例を図面により説明する。本考案の中空 糸型人工肺1は図1に示すように熱交換器4と一体となっており、さらに貯血槽 2と取り外し可能に取り付けられている。
【0027】 本考案の中空糸型人工肺1は円筒状のハウジング60と、ハウジング60の軸 方向に収納された多数本の中空糸12と、中空糸12の両端部をハウジング60 に液密に固定する隔壁14と、中空糸10外壁とハウジング60の内壁と隔壁1 4とに囲まれた血液室16と、中空糸内部に流通するガス流通部(ガス供給部6 1とガス排出部62)と、ハウジング60の断面中央部分に軸方向に設けられて 、血液室14の血液の流れと反対方向に頂点10aを向けて設けられた錐体状物 10から構成されている。
【0028】 多数本の中空糸12を収納するハウジング60の上下端部には、血液導入部6 3および血液導出部64が設けられている。血液導入部63はハウジング60に 対して旋回流方向に設けられている。さらにハウジング60の上下端部には、中 空糸12内部に流通するガス流通部であるガス供給部61とガス排出部62が設 けられ、ガス供給部61とガス排出部62には、ガス供給口611とガス排出口 621がそれぞれ設けられている。ガス供給口611とガス排出口621はハウ ジング60の軸方向と直交する方向に設けられている。血液導入部63から中空 糸12の間隔を経て血液導出部64へ至る空間は、中空糸10外壁とハウジング 60の内壁と隔壁14とに囲まれた血液室16として構成されている。
【0029】 ガス供給口611から流入した酸素含有ガスは、中空糸12内部を通過して、 中空糸の外壁を流れる血液に対して、中空糸の多数の細孔を介して酸素を添加し て二酸化炭素を除去する。そしてガス排出口621より排出される。
【0030】 隔壁14は多数本の中空糸12をハウジング60の両端部に液密に固定してい る。隔壁14の材料はポリウレタンが使用されている。中空糸12はポリプロピ レン製で、微細孔が多数形成された多孔質膜である。中空糸12は約2万本をハ ウジング60の軸方向にほぼ平行に収納している。円筒状ハウジング60は、軸 方向中央部分でその内径が両端部より小さくなっている。そして両端部から中央 部分へ行くに従い内径が一定に小さくなっている。このようなハウジング60に 収納された多数本の中空糸12は、ハウジング60の内部空間に沿って設けられ 、ハウジング60の両端部では互いに粗に、中央部分では互いに密に充填されて いる。
【0031】 錐体状物10は、円錐形状であり、頂点10aと底面10bを有している。そ して錐体状物10は血液室14の血液の流れと反対方向に頂点10aを向けて設 けられている。底面10bは、隔壁14に埋め込まれている。錐体状物10の軸 線はハウジング60の軸線にほぼ一致して設けられている。錐体状物10の頂点 10aは、血液導入部63とほぼ同じ高さに設けられている。
【0032】 次に、人工肺1と一体に設けられている熱交換器4について説明する。人工肺 1の上に熱交換器4を一体的に載置した構成となっている。熱交換器4は、円筒 状ハウジング40内に熱交換部41を有し、熱交換部41の両側には血液流入部 42が設けられている。熱交換部41内には金属管が配置されている。また、血 液流入部42と血液流出部43には、血液流入口421と血液流出口431がそ れぞれ設けられている。血液流入口421は後述する貯血槽2の血液流出口23 と接続チューブで接続されている。血液流出口431は人工肺1の血液導入部6 3とL字接続チューブ7で連結している。
【0033】 熱交換部41には、所定温度に調整された水などの熱媒体を供給、排出するた めの、熱媒体供給ポート45と熱媒体排出ポートが連通している。各ポートは熱 交換効率を上げるために相互に熱交換部41の反対側に配置されている。熱媒体 供給ポート44の先端は熱媒体の供給口451となっている。さらに血液流入部 42には血液流入口421、血液排出部43には血液流出口431がそれぞれ設 けられている。
【0034】 さらに、貯血槽2について説明すると、貯血槽2はハウジング本体20と蓋体 22があって、貯血槽2の内部には血液を貯留する貯血空間21が形成されてい る。
【0035】 ハウジング本体20は図1中左側において下方に突出する突出部201を有す る箱形をなしており、この突出部201の下部には貯血空間21に連通する管状 の血液流出口23が形成されている。この血液流出口23には、接続チューブ( 図示せず)が熱交換器4の血液流入口421と接続されている。この接続チュー ブには送血ポンプがセットされて貯血槽2から熱交換器4へ送血される。
【0036】 蓋体22は、ハウジング本体20の上部開口を覆うようにハウジング本体20 の上端に嵌合されている。また、蓋体22の所定位置には、それぞれ貯血空間2 1に連通する2つの管状の血液流入口221a、221bが形成されている。血 液流入口221aは体外血液循環回路の脱血ラインに接続され、血液流入口22 1bは術野からの血液吸引ラインに接続される。血液流入口221aの側部には 除泡装置24aにプライミング液を注入する際に使用されるプライミング液注入 口221cが形成されている。また、血液流入口221bの両端部には、心腔内 血吸引のための心腔内血流入口221eが複数形成されている。
【0037】 貯血槽2には、貯血空間21に流入した血液中に含まれる気泡を除去する2つ の除泡装置24aおよび24bが設置されている。除泡装置24aは袋状フィル ター部材で形成されている。除泡装置24bはプリーツ状フィルター部材25と 、部材25内の上部に配置される消泡部材を有している。フィルター部材25は 、血液中の異物や気泡を除去するためのものである。除泡装置24b内に流入し た血液は、フィルター部材25を通過することにより、異物や気泡が除去され、 フィルター部材25の周辺から流出した血液は、リブ26によって斜面28の中 央部に流れるように導かれる。図2は、図1のA−A断面図であり、リブ26の 形状を表している。なお除泡装置24aは省略されている。リブ26はフィルタ ー部材28の半分を囲み向き合うように2つ設けられている。血液がフィルター 部材28の回りから流れ出した場合、斜面28の中央部を流れずに両側に偏って 流れる傾向がある。リブ26は、斜面28をほぼ均一に流れるとように、部材2 8から流れ出した血液を中央に導く。
【0038】 次に、本考案の中空糸型人工肺の実施例について実験を行った。図3は実施例 および比較例で用いた人工肺(中空糸は省略)を示す。図3の人工肺は、ハウジ ング長さ(高さ)T=116mm、ハウジング端部内径ID1=85mm、ハウ ジング絞り部内径ID2=54mm、隔壁(ポッティング)厚みt=14mmで ある。なお、表1に示す入口部充填率A、絞り部充填率Bは図3に示す位置の充 填率を表す。ちなみに入口部充填率Aのハウジング内径は79mm、絞り部充填 率Bのハウジング内径は54mmである。
【0039】 表1に示す入口部充填率A、絞り部充填率Bのカッコの数値は、錐体状物(ス ペーサー)を入れた時の数値である。また表1の酸素移動能は、静脈血が酸素飽 和度35.0%で、血流量5.0リットル/分、ガス流量5.0リットル/分の 時の値である。
【0040】
【表1】
【0041】
【考案の効果】
本考案の中空糸型人工肺は、円筒状のハウジングと、該ハウジングの軸方向に 収納された多数本の中空糸と、該中空糸の両端部を該ハウジングに液密に固定す る隔壁と、該中空糸外壁と該ハウジングの内壁と該隔壁とに囲まれた血液室と、 中空糸内部に流通するガス流通部と、該ハウジングの軸方向に設けられて、該血 液室の血液の流れと反対方向に頂点を向けて設けられた錐体状物とからなるので 、ガス交換能を向上させることができる。さらにチャネリングを抑制することが できる。また、プライミングボリュームを減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本考案の中空糸型人工肺の部分断面全
体図である。
【図2】図2は、図1のA−A断面図である。
【図3】図3は、実験で用いた人工肺を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
中空糸型人工肺 1 錐体状物 10 頂点 10a 中空糸 12 隔壁 14 血液室 16 円筒状ハウジング 60

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】円筒状のハウジングと、該ハウジングの軸
    方向に収納された多数本の中空糸と、該中空糸の両端部
    を該ハウジングに液密に固定する隔壁と、該中空糸外壁
    と該ハウジングの内壁と該隔壁とに囲まれた血液室と、
    中空糸内部に流通するガス流通部と、該ハウジングの軸
    方向に設けられて、該血液室の血液の流れと反対方向に
    頂点を向けて設けられた錐体状物とからなることを特徴
    とする中空糸型人工肺。
JP6875093U 1993-12-24 1993-12-24 中空糸型人工肺 Pending JPH0737192U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6875093U JPH0737192U (ja) 1993-12-24 1993-12-24 中空糸型人工肺

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6875093U JPH0737192U (ja) 1993-12-24 1993-12-24 中空糸型人工肺

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0737192U true JPH0737192U (ja) 1995-07-11

Family

ID=13382763

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6875093U Pending JPH0737192U (ja) 1993-12-24 1993-12-24 中空糸型人工肺

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0737192U (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011224026A (ja) * 2010-04-15 2011-11-10 Toray Ind Inc 血液浄化器およびその製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011224026A (ja) * 2010-04-15 2011-11-10 Toray Ind Inc 血液浄化器およびその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2023164982A (ja) 呼吸補助のためのデュアルチャンバガス交換器とその使用方法
US4297318A (en) Blood oxygenator
JPH05177117A (ja) 物質交換装置
US20050163656A1 (en) Device for treating blood for extracorporeal circulation
JPH04669B2 (ja)
US20220409797A1 (en) Extracorporeal blood conditioning devices and methods
US4336224A (en) Bubble oxygenator
JP2019072489A (ja) 一体型空気除去システムを備えた体外酸素供給器
CA1153656A (en) Blood oxygenator
IE49063B1 (en) Bubble oxygenator
JPH0737192U (ja) 中空糸型人工肺
JP2003111837A (ja) 中空糸膜型人工肺
JPH042067B2 (ja)
JPS5955256A (ja) 中空糸型人工肺
JPS5957661A (ja) 中空糸型人工肺
JPH0223309Y2 (ja)
JP2613217B2 (ja) 中空糸型の人工肺
JPH0223310Y2 (ja)
JPH0819602A (ja) 血液リザーバ
JP3025973B2 (ja) 液体処理装置
JP2515828Y2 (ja) 中空糸型人工肺
JPS62240067A (ja) 中空繊維膜型人工肺
JP3816991B2 (ja) 送血機構付貯血槽および人工心肺装置
JPS6258743B2 (ja)
JPS6311972Y2 (ja)