JPH0736603A - 二次元位置検出装置 - Google Patents

二次元位置検出装置

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Publication number
JPH0736603A
JPH0736603A JP19904193A JP19904193A JPH0736603A JP H0736603 A JPH0736603 A JP H0736603A JP 19904193 A JP19904193 A JP 19904193A JP 19904193 A JP19904193 A JP 19904193A JP H0736603 A JPH0736603 A JP H0736603A
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JP
Japan
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light
rectangular area
receiving means
light receiving
dimensional position
Prior art date
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Application number
JP19904193A
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English (en)
Inventor
Masashi Sawada
正志 澤田
Yasuji Ogawa
保二 小川
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Wacom Co Ltd
Original Assignee
Wacom Co Ltd
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Filing date
Publication date
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Publication of JPH0736603A publication Critical patent/JPH0736603A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 位置検出装置としての性能を損なうことな
く、一つの受光手段によって二次元の位置検出を実現す
る。 【構成】 矩形領域を規定する筺体10と、10に連結さ
れ、前記矩形の隣合う二辺の全体に亘って該領域にそれ
ぞれ直交するとともに、互いに直交する二つの直立平面
鏡11、12と、前記二辺のそれぞれの対辺の交点付近に配
置され、入射光をその強さに応じて電気信号に変換する
複数の画素を所定方向に並設してなる受光手段13と、前
記矩形領域に沿って進行し、該交点付近を通過する光を
その入射方向に応じて13の異なる画素に導く導光手段14
と、発光手段15を有する位置指示器16と、13の検出結果
と前記矩形の寸法とに基づいて16の位置を算出する演算
処理手段17を具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、点光源や指、その他物
体等からなる位置指示手段が指定する二次元座標を、光
学的に検出する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、このような二次元位置検出装置と
しては、公開実用新案公報昭和64年第50306号に
開示されたものがある。この従来例について図面を参照
しつつ簡単に説明する。図15(a)に示すように、こ
の二次元位置検出装置は、一つの直立平面鏡91と、それ
を矩形の一辺としたときの対辺の二つの端点上に設けた
導光手段84、94及び受光手段83、93とを有するものであ
る。図15(b)に示すように、座標指示手段としての
発光手段95の像を、矩形の位置検出範囲の一辺に張られ
た直立平面鏡91によって反射されて受光手段に入光する
ものと、反射されずに直接受光手段に入光するものとの
二種類の像として扱い、ミラーに対向する辺の両端に位
置する二つの受光手段のうち、指示位置から遠い方の受
光手段で前記二種類の像を受光し、この受光手段の出力
信号から指示位置の座標を抽出する如くに構成されてい
る。
【0003】この従来例で、二つの受光手段を使用する
目的は、入射角による光路長の変化率を低減するため
と、受光手段が見渡す角度を小さくするためであり、こ
れは受光手段に像を導く光学手段が凸レンズであるとい
う前提に基づく。
【発明が解決しようとする課題】
【0004】しかし、受光手段を二つ用意することは、
経済性を損なうという問題点があった。受光手段とし
て、前記の従来例において想定されているものは、いわ
ゆるCCDリニアセンサであるが、それほど安価なもの
ではないので、これを二つ設けることは、製品コストに
大きく影響するものである。
【0005】また、上記従来例では、位置検出面を二分
する線上でその面を分割し、二つの受光手段の役割分担
をするものであるから、その分割線上での座標検出の整
合性をとる必要があった。これをハードウェア的に実現
しようとすれば、光軸を正確に合わせる必要があるし、
ソフトウェア的に実現しようとすれば、位置補正のプロ
グラムを余計に組み込む必要がある。
【0006】本発明の目的は、位置検出装置としての性
能を損なうことなく、一つの受光手段によって二次元の
位置検出を実現する装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る二次元位置検出装置は、既知の寸法の
矩形領域を機構的に規定する筺体と、該筺体に機構的に
連結され、その矩形領域を構成する四辺のうちの隣合う
二辺の全体に亘ってその矩形領域にそれぞれ交わり、か
つ、その矩形領域に対してそれぞれ直交するとともに、
互いに直交する二つの平面鏡と、前記二辺のそれぞれの
対辺の交点付近に配置され、入射光をその強さに応じて
電気信号に変換する複数の画素を所定方向に並設してな
る受光手段と、実質的に前記矩形領域を含む平面に沿っ
て進行し、該交点付近を通過する光をその入射方向に応
じて該受光手段の異なる画素に導く導光手段と、前記矩
形領域上を移動可能な発光手段を有する位置指示器と、
前記受光手段の検出結果と前記矩形領域の寸法とに基づ
いて該位置指示器の前記矩形領域上の位置を算出する演
算処理手段と、を具備するものである。
【0008】上記の構成において、好ましくは、前記導
光手段が、前記交点上に前記矩形領域を構成する平面に
直交して設けられた線状のスリット又は線状の不透明パ
ターンであって、前記受光手段がその近傍に設けられ、
該受光手段を構成する複数の画素が、検出される光の到
来する方向が前記矩形領域内で変化することに基づいて
該スリットの像又はパターンの影が該受光手段上で変化
する方向に並設される。
【0009】上記の構成において、好ましくは、前記筺
体が、前記矩形領域を規定する透明平板を有する。
【0010】上記の構成において、好ましくは、前記受
光手段が該透明平板からの高さ又は深さを有する位置に
設けられる。
【0011】上記の構成において、好ましくは、前記筐
体が、さらに透明平板に平行で、かつ、大きさの等しい
平面鏡を有し、前記二つの平面鏡は、その平面鏡とも交
わるように設けられる。
【0012】また、本発明に係る二次元位置検出装置
は、操作者の指等の光を遮る物体が動き得る、既知の寸
法の矩形領域を機構的に規定する筺体と、該筺体に機構
的に連結され、矩形領域を構成する四辺のうちの隣り合
う二辺の全体に亘ってその矩形領域に交わり、かつ、そ
の矩形領域に対してそれぞれ直交するとともに、互いに
直交する二つの平面鏡と、前記二辺のそれぞれの対辺の
全体に亘って、それぞれ配置した二つの線状光源と、該
線状光源を配置した二辺の交点付近に配置され、入射光
をその強さに応じて電気信号に変換する複数の画素を所
定方向に並設してなる受光手段と、前記二つの線状光源
上の任意の点から発した光が前記二つの平面鏡のうちの
いずれか又は双方に反射して、実質的に前記矩形領域を
含む平面に沿って進行し、前記交点付近を通過するもの
を、その入射方向に応じて該受光手段の異なる画素に導
く導光手段と、該受光手段の検出結果と前記矩形領域の
寸法とに基づいて前記矩形領域上の物体の位置を算出す
る演算処理手段と、を具備する。
【0013】更にまた、本発明に係る二次元位置検出装
置は、操作者の指等の光を遮る物体が動き得る、既知の
寸法の矩形領域を機構的に規定する筐体と、該筐体に機
構的に連結され、前記矩形領域を構成する四辺のうちの
一辺の全体に亘ってその矩形領域に交わり、かつ、その
矩形領域に直交する平面鏡と、該平面鏡の設けられた辺
に対する対辺の全体に亘って設けられた第一の線状光源
と、該第一の線状光源が設けられた辺に隣合う一辺の全
体に亘って設けられた第二の線状光源と、該第二の線状
光源が設けられた辺の対辺と、前記第一の線状光源が設
けられた辺との交点付近に配置され、入射光をその強さ
に応じて電気信号に変換する複数の画素を所定方向に並
設してなる受光手段と、前記二つの線状光源上の任意の
点から発した光が前記平面鏡に反射して、又は直接的に
前記矩形領域を含む平面に沿って進行し、前記交点付近
を通過するものを、その入射方向に応じて該受光手段の
異なる画素に導く導光手段と、該受光手段の検出結果と
前記矩形領域の寸法とに基づいて前記矩形領域上の物体
の位置を算出する演算処理手段と、を設けたものとして
構成し得る。
【0014】また、本発明に係る二次元位置検出装置
は、既知の寸法の矩形領域を機構的に規定する筺体と、
該筺体に機構的に連結され、その矩形領域の一辺の全体
に亘ってその矩形領域に交わり、かつ、その矩形領域に
対して直交する平面鏡と、前記一辺の対辺の端点に配置
され、入射光をその強さに応じて電気信号に変換する複
数の画素を所定方向に並設してなる受光手段と、前記矩
形領域を含む平面に沿って進行し、該端点を通過する光
をその入射方向に応じて該受光手段の異なる画素に導く
導光手段と、前記矩形領域上を移動可能な発光手段を有
する位置指示器と、該光線方向検出手段の検出結果と前
記矩形領域の寸法とに基づいて該位置指示器の前記矩形
領域上の位置を算出する演算処理手段とを有する二次元
位置検出装置において、前記導光手段が、前記端点上に
前記矩形領域に直交して設けられた線状のスリット又は
線状の不透明パターンであり、前記受光手段がその近傍
に設けられ、該受光手段を構成する画素が、検出される
光の到来する方向が前記矩形領域内で変化することに基
づいて該スリットの像又はパターンの影が該受光手段上
で変化する方向に並設されるものとして構成し得る。
【0015】
【作用】直立平面鏡を互いに直交させて二つ設けること
は、発光手段の受光手段からの距離の如何にかかわら
ず、発光手段から発する光を、十分長い光路長を有する
二以上の光線として受光手段に与えるように作用する。
【0016】導光手段をスリットにすることは、導光手
段の画角を広く確保するとともに、発光手段からの距離
の如何にかかわらず、発光手段の像を受光手段上に取得
できるように作用する。
【0017】透明平板を設けることは、位置検出の可能
な矩形領域を明確に操作者が認識できるように作用す
る。
【0018】受光手段を透明平板から高さ又は深さを有
する位置に設けることは、読み取り高さを確保するよう
に作用する。
【0019】層置平面鏡を設けることは、読み取り高さ
を倍増するように作用する。
【0020】線状光源を設けることは、指等の物体にて
も座標入力位置の指示を可能ならしめるように働く。
【0021】
【実施例】以下、図面を参照しつつ、本発明に係る二次
元位置検出装置の実施例について説明する。
【0022】図1は、本発明に係る二次元位置検出装置
の第一実施例を示す図である。
【0023】図1には、描くのを省略したが、筐体10が
あり、X方向の長さがLであり、Y方向の長さがHであ
る矩形を機構的に規定している。矩形を機構的に規定す
るとは、その矩形を構成する平板状の部材を設けるか否
かを問わずに、その領域を一意的に定義すること、すな
わちその矩形を定義する四辺を機械構造的に確定し、か
つ、その四辺の内側に位置指示部材を自由に動かすこと
のできるスペースを確保することを意味する。したがっ
て、単に枠状の部材によって、この矩形領域を規定する
ものであってもよいし、平板状部材を設けてその表面上
の領域として規定するものであってもよい。
【0024】直立平面鏡11及び12は、筐体10に機構的に
連結され、上記矩形領域を構成する四辺のうちの隣合う
二辺の全体に亘ってその矩形領域にそれぞれ交わり、か
つ、その矩形領域に対してそれぞれ直交するとともに、
互いに直交するように配置される。この直立平面鏡は、
ガラスを用いた鏡にても構成され得るが、より簡易でコ
ストの低い材料として例えば、フイルムミラー(商標)
等として販売されているごとき、可撓性ある透明部材の
裏面に金属薄膜を貼ってなる部材によっても構成され得
る。筐体10を例えば、合成樹脂を射出成型することによ
って形成する場合には、直立平面鏡11及び12を配置する
面を十分平面性の高いものとすることができるし、ま
た、二つの直立平面鏡11及び12を互いに直交させるべ
く、筐体10のうちの該当する面同士を直角の精度の高い
ものとすることもできるから、可撓性部材によっても、
本発明の二次元位置検出装置の実施に必要とされる光学
的精度を保証し得る。
【0025】受光手段13は、直立平面鏡11及び12が設け
られた二辺のそれぞれの対辺の交点付近に配置され、入
射光をその強さに応じて電気信号に変換する画素を所定
方向に並設してなるものである。例えば、いわゆるCC
Dリニアセンサが用いられ得る。ここに「所定方向に並
設する」とは、後述する導光手段14の構成によっても左
右されるが、導光手段14が、レンズ又はスリットである
場合には、前記矩形領域を含む平面とほぼ同一平面内の
一定方向にCCDリニアセンサの各画素を並べて設ける
ことをいう。後述するXY座標算出処理(図6参照)に
よる場合は、図1に示すX軸とY軸とのなす角の二等分
線に対して直交する方向に並設することとなる。
【0026】導光手段14は、レンズ又はスリット等から
なる光学手段であって、実質的に前記矩形領域を含む平
面に沿って進行し、図1に示す原点(X軸とY軸との交
点)付近を通過する光をその入射方向に応じて受光手段
13の異なる画素に導くものである。レンズは、ガラス等
の透明部材の回転体からなるものであってもよいが、前
記平面に沿って進行する光を扱えれば足りるものである
から、シリンドリカルレンズ(図1に示すような導光手
段14の形状を紙面に垂直な方向に平行移動したときの軌
跡からなる形状を有する透明体)であってもよい。
【0027】発光手段15は、できるだけ点光源に近いも
のが望ましい。受光手段13上の出力をできるだけシャー
プな像として得るためである。例えば、0.5 ミリメート
ル程度の大きさの発光部を有する発光ダイオードが用い
られ得る。また、発光手段15は、前記矩形領域上を移動
可能なものである。望ましくは、通常スタイラスペンと
呼ばれる筆記具様の形状を有する位置指示器16(図示省
略)の先端に設けられる。
【0028】該位置指示器16は、操作者の意思に基づい
て、移動可能なものであり、その先端に設けられた発光
手段15が前記矩形領域上を移動するごとくに用いられ
る。位置指示器16の先端に設けられた発光手段15の点灯
及び消灯は、後述する受光手段出力取得処理(図4参
照)による場合には、演算処理手段17の制御によりなさ
れることになる。その場合の制御信号のやり取りは、最
も簡単には、位置指示器16と演算処理手段17とがケーブ
ルで接続されることによってなされ得る。また、位置指
示器16内に電池を設けて、その電力によって発光手段15
を点灯するとともに、点灯、消灯を周期的にくり返し、
そのタイミングを演算処理手段17側に通知するための空
間伝播波(例えば、超音波、電波、赤外線等)を発生す
ることとし、演算処理手段17側には、その空間伝播波を
受けて、そのタイミングに同期させる同期手段を設ける
こととすることによって、いわゆるコードレスペンを実
現することも可能である。その場合、位置検出に必要な
タイミング情報のみならず、ペンダウン情報等のスイッ
チ情報をも併せて送ることとする実施例も可能である。
【0029】演算処理手段17は、マイクロコンピュータ
を中心とする処理手段であり、図3から図6までに示す
一連の処理すなわち、受光手段出力取得処理、極大値情
報抽出処理、XY座標算出処理等の処理を実行するもの
である。これらの処理は、受光手段13の検出結果に基づ
いて実行されるが、受光手段13の出力は一般にアナログ
信号であり、マイクロコンピュータの扱う信号は、デジ
タル信号であるから、アナログ信号をデジタル信号に変
換するいわゆるA/Dコンバータが必要となる。また、
受光手段13からの信号は必要に応じて、信号を増幅する
アンプや、信号保持手段(サンプルホールド回路)を介
してA/Dコンバータに入力された上で、その出力がマ
イクロコンピュータを中心とする処理手段に送られ、処
理される。したがって、演算処理手段17は、必要に応じ
て、これらのA/Dコンバータや、アンプや、信号保持
手段を含む。
【0030】本発明に係る二次元位置検出装置は、その
機器構成において、以上の構成を有する。この二次元位
置検出装置は、デジタイザとかタブレットとか呼ばれる
ことのあるコンピュータの入力装置として用いられるも
のであって、操作者が位置検出面(上記矩形領域)上で
位置指示器16により指示した位置の座標(XY座標)を
コンピュータ等の外部装置に出力するものである。この
XY座標の出力は例えば、所定のケーブルにて本装置と
外部装置とを接続し、RS−232C等の通信規格に基
づいて、信号を出力することにより行われる。
【0031】次に、図2を参照しつつ、本発明に係る二
次元位置検出装置の座標算出原理について説明する。
【0032】図2には導光手段14を描くのを省略した
が、本図にあっては、導光手段14はスリットにて構成
されているものとする。前記矩形領域は前述したよう
に、X軸方向にL、Y軸方向にHの長さを有している。
点Pは、矩形領域上の点であり、位置指示器16に設けら
れた発光手段15により指示された位置である。その座標
(X,Y)が求めるべき座標である。
【0033】点Pの直立平面鏡11による虚像が直立平面
鏡11に対して面対称の位置Rにできる。その座標は、
(X,2H−Y)である。点Pの直立平面鏡12による虚
像が直立平面鏡12に対して面対称の位置Qにできる。そ
の座標は(2L−X,Y)である。さらに、点Pの直立
平面鏡11及び直立平面鏡12の双方に反射してできる虚像
Sが(2L−X,2H−Y)の位置にできる。
【0034】上記4点、P、Q、R、Sのそれぞれから
原点O(導光手段14であるスリットの位置)を通過して
受光手段13に至る光線は、受光手段13上に像を生じ、各
画素を刺激して電気信号を発する。導光手段14(図示省
略)は、矩形領域の異なる方向から到来する光線を異な
る画素に導くように構成されているから、各画素の位置
に関する情報は、光線の到来する方向(入射方向)の情
報と一対一に対応するものである。したがって、原理的
に言えば、上記4つの光線から得られる情報のうち二つ
の情報に基づいて上記XY座標が算出できることにな
る。詳細な処理については、後述する図3から図6まで
を参照しつつ説明する。なお、ここでは、受光手段13の
画素並設方向は、X軸とY軸との間の角を二等分する線
OGに対して直交する方向に設けている。tan(π/
4)が1であることに基づいて、正接の加法定理の適用
を容易にするためである。
【0035】図3は、本発明に係る二次元位置検出装置
の信号処理の一例を示す図である。
【0036】処理を開始した後(ステップ100)、受
光手段出力取得処理(ステップ200)、極大値情報抽
出処理(ステップ300)を実行する。これらの処理に
ついては、図4、図5を参照しつつ後述する。
【0037】極大値情報抽出処理が終了した時点で、極
大値情報が4つ得られたか否かを判断する(ステップ1
01)。理論的には、図2におけるP、Q、R、Sのそ
れぞれからの信号が極大値として常に得られるとも考え
られるが、Pからの光線とSからの光線は、接近するこ
とがあり得る。その場合、後述する極大値情報抽出処理
のステップ305で最初に処理したピーク位置の近傍を
ゼロに書き換えていることとの関係で、Sからの光線を
ピークとして抽出しないことになるため、極大値情報が
4つ得られた場合と3つ得られた場合とで異なる処理を
することにしている。尤も、この区別をすることなし
に、双方とも同じ処理をすることとする実施例も可能で
ある。PとSからの情報は座標算出に関しては用いず
に、QとRからの情報だけに基づいて座標算出すること
ができるからである。
【0038】ステップ101で極大値情報が4つ得られ
たと判断されると、XY座標算出処理を実行する(ステ
ップ400)。この処理については、詳しくは図6を参
照しつつ後述するが、簡単にいえば図2に示した点Qと
点Rとから到来する光線の情報に基づいてXY座標を算
出するものである。。
【0039】XY座標算出処理(ステップ400)が終
了すると、求めたXY座標についてtan(Y/X)を
算出し、受光手段13上の該当する位置に極大値情報が得
られているか否かを判断する(ステップ102)。点P
からの光線についての出力があることを確認するためで
ある。
【0040】tan(Y/X)の位置が極大であるとき
は、XY座標値を出力する(ステップ103)。この出
力は、本発明に係る二次元位置検出装置からコンピュー
タ等の外部機器への出力であり、RS−232C等の規
格による通信手段を介して実行される。その後、この一
連の処理が終了する(ステップ106)。
【0041】ステップ102で、tan(Y/X)の位
置が極大でないと判断されると、エラー処理を実行する
(ステップ600)。このエラー処理については、例え
ば、取得したデータをすべて削除することとする実施例
も可能であるが、それのみならずその履歴を所定の格納
場所に格納しておくこととする実施例も可能であり、更
に格納したエラーに関するデータが所定の数に達した場
合には、前述した受光手段出力取得処理(ステップ20
0)、極大値情報抽出処理(ステップ300)、XY座
標算出処理(ステップ400)のそれぞれの処理におけ
るパラメタ(例えば、ステップ305の「近傍」の幅を
あらわすパラメタ)を変更することとする実施例も可能
である。
【0042】エラー処理(ステップ600)の後、終了
する(ステップ106)。
【0043】ステップ101で極大値情報が4つ得られ
なかったときは、さらに極大値情報が3つ得られたか否
かを判断する(ステップ104)。点Pからの光線と点
Sからの光線がほぼ重なった場合を救済するためであ
る。
【0044】極大値情報が3つ得られているときは、X
Y座標算出処理(ステップ500)を実行する。このX
Y座標算出処理(ステップ500)は、XY座標算出処
理(ステップ400)が図6に示すものである場合は、
同様のものでよい。図6に示した実施例では、点Qと点
Rとから到来する光線の情報のみに基づいて座標算出を
しており、点Pからの光線と点Sからの光線とが重なる
か否かとは関係ない処理だからである。
【0045】XY座標算出処理(ステップ500)の処
理を終了すると、次に得られたXY座標に基づいてY/
Xを算出し、Y/XがH/Lにほぼ等しいか否かを判断
する(ステップ105)。点Pからの光線と点Sからの
光線がほぼ重なるのは点Pが前記矩形領域の対角線上に
位置するときであることに鑑み、ステップ500で得ら
れた座標データを出力するための条件を加重したもので
ある。
【0046】ステップ105でY/XがH/Lにほぼ等
しいと判断されると、ステップ102でtan(Y/
X)の位置が極大か否かを判断し、YESならば、XY
座標を出力して(ステップ103)終了する(ステップ
106)。NOならば、エラー処理(ステップ600)
を経て終了する(ステップ106)。
【0047】ステップ105でY/XがH/Lにほぼ等
しいものではないと判断されると、エラー処理(ステッ
プ600)を経て終了する(ステップ106)。
【0048】ステップ104で極大値情報が3つ得られ
なかったと判断された場合もエラー処理(ステップ60
0)を経て終了する(ステップ106)。なお、例えば
発光手段15の位置が二つの直立平面鏡の交点上にある場
合のように、極大値情報が1つしか得られない場合が理
論上は考えられる。その場合をも救済してXY座標を算
出することとする実施例も可能である。
【0049】図4は、上述した受光手段出力取得処理の
詳細について説明するフローチャートである。この処理
の目的は、背景光の除去にある。本発明に係る二次元位
置検出装置は、屋外での使用、屋内での使用がなされ得
ることは無論であるが、同じ屋内であっても、図9
(d)に示すようなディスプレイ表面に設置して使用す
る態様や、机の上に置いてノートのようにして用いる態
様等の様々な使われ方が想定されるものであるから、周
囲の環境光は様々に変化し得る。そのような光は本発明
に係る二次元位置検出装置が光学的な原理によるもので
あることから外来ノイズとして作用する。したがって、
それらの環境光によって生じ得る背景光を何等かの手段
により除去する必要がある。
【0050】受光手段出力取得処理を開始すると(ステ
ップ200)、まず発光手段を消灯する(ステップ20
1)。この消灯は、前述したように、位置指示器16が二
次元位置検出装置本体とケーブルで接続されている場合
には、演算処理手段17から該ケーブルを介して制御信号
を送り込むことによって最も簡単になされ得る。位置指
示器16がいわゆるコードレスペンである場合には、自体
内に有する回路構成にしたがって、発光手段15を一定周
期で点灯、消灯を繰返して、そのタイミングに関する情
報を空間伝播波にのせて本体側に送信する。そして、本
体側では、受信手段を有する同期手段が用意され、位置
指示器側のタイミングに合わせて以下の処理を実行する
ことになる。
【0051】発光手段15の消灯の際の受光手段13の各画
素の出力値を記憶する(ステップ202)。この記憶は
いわゆるRAM等の記憶手段に設けられた所定のアドレ
スの記憶場所に格納されることによってなされ得る。こ
こで、得られた値を視覚的に表現すると、図7(a)の
様になる。図7(a)について簡単に説明すると、縦軸
は、受光手段13上に設けられた各画素の出力(電圧値)
を示す。横軸は、受光手段13上の画素並列方向に沿って
測った座標を示す。−1は、図2に示す点Oを通りX軸
に沿って進行する光が像を結ぶ位置を表す座標である。
+1は、図2に示す点Oを通りY軸に沿って進行する光
が像を結ぶ位置を表す座標である。0は、点Oを通り、
線分GOに沿って進行する光が像を結ぶ位置を表す座標
である。図7(a)の横軸の座標は、図2における半直
線OGと光線の進行方向とのなす角の正接(タンジェン
ト)に比例する値となっている。その正負は、OGから
光線の到来方向をみるときに時計回りならば正、反時計
回りならば負としている。画素の数は有限であるから、
図7のグラフは理論的には離散的であるが一般にCCD
リニアセンサの画素数は極めて多いものであるから、あ
たかも連続量であるかのように描いている。
【0052】次に、発光手段15を点灯し(ステップ20
3)、点灯時の各画素の出力値を記憶する(ステップ2
04)。ステップ202の消灯時の出力値の取得からス
テップ204の点灯時の出力値の取得までの時間は短い
ほど望ましいが、発光手段15(例えば発光ダイオード)
のスイッチのオンオフに対する追従性の問題等により一
定の制限を受ける。この時間間隔をパラメタ化し、前述
したエラー処理(ステップ600)において変更可能な
パラメタとして扱うこととする実施例も可能である。背
景光がほとんど変化しない場合と、CRTディスプレイ
のタッチセンサとして使う場合とでは、好ましい時間間
隔が異なるし、手書き文字入力の際とトレースの際とで
も要求されるペンの追従性の観点から好ましい時間間隔
が異なるからである。ケーブル付きの位置指示器16であ
る場合には、該ケーブルを介してその変更に関する情報
を送ることによりパラメタ変更がなされ得るが、コード
レスペンの場合には、本体側から何等かの空間伝播波に
のせてそれに関する情報を送信する必要がある。
【0053】ステップ204で得られた値を視覚的に表
現すると図7(b)の様になる。4つのピークが見られ
るが、最も右側が図2に示す点Rからの光線を検出した
結果を表し、最も左側が図2に示す点Qからの光線を検
出した結果を表す。その中間の2つのピークについて
は、点Pの位置検出面上での位置の如何によってどちら
が点Pからの光線になるかは変わり得るが、どちらかが
点Pからのものであり、他方が点Sからのものである。
図7(a)に示した背景光の場合は、比較的単調で変化
の少ない背景光であるから、ステップ204で得られた
出力値のままでもピークの抽出は可能ではある。しか
し、背景光のノイズが大きい場合にも対処すべく、ステ
ップ205にてステップ204で得られた値とステップ
202で得られた値との差を各画素について算出する。
【0054】その値を受光手段出力として記憶し(ステ
ップ206)、その後この受光手段出力取得処理を終了
する(ステップ207)。
【0055】図5は、極大値情報抽出処理を示すフロー
チャートである。図3に示す受光手段出力取得処理を終
了すると、この極大値情報抽出処理を開始する(ステッ
プ300)。この処理を大まかに言えば、最大値の抽出
をし、その近傍をゼロに書き換える処理を繰り返すこと
により、図7(b)に示す4つのピークに関する情報特
にその受光手段13上での座標情報を抽出するものであ
る。
【0056】受光手段出力の最大値を与える画素番号を
得る(ステップ301)。前述したように受光手段13の
画素数は一般に非常に多く設けられているから、この画
素番号を得て、それに対応する受光手段13上の座標(−
1から+1までの値)を得れば、それで足りるとする実
施例も可能ではある。しかし、その実施例では、最終的
なXY座標検出の分解能は、受光手段13の画素数による
分解能によって制限を受けることになる。図5に示した
実施例では、その制限を排してさらに細かい分解能で座
標検出を可能とすべく、最大値を取る画素のみならず、
その前後の画素の出力をも利用することとしている(ス
テップ302)。
【0057】ステップ302で得られた3つの画素の出
力に基づいて極大値を与える受光手段13上の座標を算出
する(ステップ303)。具体的には例えば、受光手段
13上の座標と出力値とは、その極大値付近においては二
次関数と近似できるものと擬制してその二次関数の頂点
を求めることによって求め得る。三点が決定すれば、二
次関数が決まるからである。円又は楕円あるいは双曲線
として近似する他の実施例も可能である。
【0058】ステップ303で得られた受光手段13上の
座標を極大値情報として格納する(ステップ304)。
後述するXY座標算出処理において採用するためである
(図6のステップ401参照)。
【0059】その後、301で得られた画素番号の近傍
の受光手段出力をゼロに書き換える(ステップ30
5)。他の極大値の情報を検出するためである。この近
傍をどの程度の幅にするかはそのピークの裾野がどの程
度の広がりを有するかによって定まるものであるが、使
用の態様によって変化し得る要素に対応するためには、
前述したようにエラー処理600によって書き換え可能
なパラメタとする実施例も可能である。
【0060】次に、ゼロに書き換えた出力値以外の出力
値に所定の閾値(スレッショード)を超える出力値があ
るか否かを判断する(ステップ306)。ある場合に
は、ステップ301からステップ306の処理をくり返
し、ない場合には、極大値情報抽出処理を終了する(ス
テップ307)ためである。極大値情報を3つ乃至4つ
抽出するのが通常の場合である。周囲の環境光が著しく
時間変化の激しい場合等には、それ以上の極大値抽出が
なされる可能性がある。そのような場合を救済するため
に、ステップ306でいう閾値をエラー処理600にて
書き換え可能なパラメタとする実施例も可能である。
【0061】図6は、XY座標算出処理を示すフローチ
ャートである。
【0062】大まかに言えば、点Qからの情報と点Rか
らの情報とからXY座標を算出する処理である。理論的
には、P、Q、R、Sの4つの点のうちいずれかの二つ
の情報があればXY座標の算出は可能である。未知数が
二つだからである。しかし、本実施例にあっては、点P
からの光線と点Sからの光線とが接近する場合があるこ
とに鑑み、点Rと点Qとに基づいて算出することとした
ものである。このことは広い画角を導光手段14に要求す
るものである。導光手段14をレンズにより構成する場合
には、性能のよい広角レンズを用いることになるが、ス
リットにて構成する場合には、比較的廉いコストにて広
い画角を取ることが可能となる。
【0063】XY座標算出処理を開始すると(ステップ
400)、まず極大値情報のうち、極大値を与える受光
手段上の座標の最大値及び最小値を取得する(ステップ
401)。図2に示す点Rと点Qとに対応する受光手段
上の座標を取得するためである。
【0064】次に、それらの最大値及び最小値をそれぞ
れ、m、nとする(ステップ402)。ここで、図2に
示す位置関係からm=tanθ、n=tanψとなる。
(θ=∠GOR、ψ=∠GOQ、時計回りが正。)ここ
で、タンジェントの値はマイクロコンピュータの処理に
より計算するまでもなく、図2に示すように受光手段13
をOGに対して直交させて配置することによって、得ら
れる受光手段上の座標そのものがタンジェントの値とな
るものである(図7(c)参照)。
【0065】次に、ステップ402で得られたm、nの
値に基づいてp=(1+m)/(1−m)、r=(1+
n)/(1−n)を算出する(ステップ403)。タン
ジェントの加法定理に基づいて、∠ROX、∠QOXの
それぞれのタンジェントの値を求めるものである。した
がって、p=tan∠ROX、r=tan∠QOXであ
る。ここで、∠ROX、∠QOXというときのXは、X
軸の正の方向のことである。
【0066】一方、(p=)tan∠ROX=(2H−
Y)/X、(r=)tan∠QOX=Y/(2L−X)
である(図2参照)。そこで、これらを二元連立方程式
としてとくと、XY座標が算出できる(ステップ40
4)。その後、このXY座標算出処理は終了する(ステ
ップ405)。
【0067】図7は、信号処理の各段階で得られる値の
説明図である。図7(a)から(c)については既に述
べたので省略する。図7(d)は、受光手段13の画素並
列方向に各画素が並んでいる状態を示している。上記処
理に従えば、この画素の並設間隔によって定まる分解能
以上の分解能にてXY座標の検出が可能である。
【0068】図8は、本発明に係る二次元位置検出装置
の第二実施例を示す図である。図1に示した第一実施例
では、導光手段14はレンズとなっていた。第二実施例で
は、導光手段24をスリットとしたものである。他の部材
については第一実施例と同様であるので、同じ符号を付
している。第一実施例の導光手段14であるレンズは、そ
の集光力の故に、発光手段15の発光パワーが比較的小さ
い場合でも、位置検出を可能にするという長所を有して
いる。但し、上述したアルゴリズムにより座標算出を行
う場合には、広い画角を要するため、高性能のレンズを
用いる必要がある。そのコスト面での不利を解消する実
施例として導光手段24をスリットとすることとしたもの
である。
【0069】図9は、本発明に係る二次元位置検出装置
の第三実施例を示したものである。
【0070】本発明に係る二次元位置検出装置は、上述
したように既知の寸法の矩形領域を機構的に規定する筐
体10を有するものであるが、この第三実施例では、透明
平板38を設け、その表面を位置検出面としたものであ
る。操作者は、この透明平板38上において位置指示器16
を滑らすことにより所望の位置指示を行える。図9
(a)は、この第三実施例の二次元位置検出装置を例え
ば、机の上等に置いて用いる様子を示した斜視図であ
る。位置検出面が透明平板例えばガラス板によって構成
されているからその上から位置指示器16にてなぞった場
合でも裏側にまで光が達するので、裏側に設けた受光手
段13により光の検出が可能である。
【0071】図9(b)は、平面図、図9(c)は、
A、A’で切断した場合の断面を示している。この構造
は、例えば、図面等をトレース入力する際にも便宜であ
る。入力を欲する図面を机の上に広げて、さらにその上
に本装置をおき、位置指示器16にてトレースをする。透
明平板38の作用により図面が見えるから、いわゆる透明
タブレットが実現されることになる。
【0072】図9(d)は、この装置のさらに別の使い
みちを示している。CRTディスプレイの画面に接する
ように配置していわゆるタッチパネル装置を実現したも
のである。図に示すように、本発明に係る二次元位置検
出装置は必ずしも透明平板38の存在を必要とするもので
はないが、一般にCRTディスプレイの表面は平面では
なく、曲面になっていることに鑑み、位置検出可能な領
域を透明平板にて操作者にわかりやすくしたものであ
る。さらに、図9(d)に示すように机の上にて使う場
合とは裏返しの状態で用いることにより、位置指示器が
筐体10の矩形領域の周囲部分に引っ掛かる効果があるた
め、画面に注視しながら操作する者に検出範囲を認識さ
せるのに都合がいい。
【0073】図10は、本発明に係る二次元位置検出装
置の第四実施例を示す図である。層置平面鏡49を設けた
のが特徴である。その他の構成は前記実施例と同様であ
る。層置平面鏡49は、前記透明平板38と同一の大きさで
あり、かつ、それと平行に設けた平面鏡である。位置検
出面である矩形領域に対して層のごとくに配置されてい
る。
【0074】この層置平面鏡の役割を説明する。図11
は、読み取り高さの説明図である。図11(a)は、直
立平面鏡11、直立平面鏡12、層置平面鏡49を俯瞰した図
である。図11(b)は、図11(a)のBB’につい
ての断面を層置平面鏡49がない場合の読み取り高さにつ
いて描いたものであり、図11(c)は、層置平面鏡49
がある場合の読み取り高さについて描いたものである。
本発明に係る二次元位置検出装置は、前記矩形領域上の
指示位置のXY座標を検出し得るものであるが、位置指
示器にて指示する高さが若干でも異なれば位置検出でき
ないとなると、使いづらい。そこで、一定の高さの範囲
を読み取り可能な範囲として確保することが便宜であ
る。
【0075】図11(b)において受光手段13は、位置
検出面を示す透明平板とは若干異なる高さに配置され
る。受光手段13を設ける高さ又は深さと直立平面鏡11及
び12の高さとの関係で、斜線を付して示す範囲にて位置
検出が可能である。すなわち、斜線を付した範囲で読み
取り高さが確保されている。
【0076】図11(c)においては、受光手段13を位
置検出面からの高さの小さい場所に配置することによ
り、(b)に示す読み取り高さのほぼ2倍の読み取り高
さを確保できる。見方をかえれば、直立平面鏡の高さを
半分にしても同一の読み取り高さを確保できるというこ
ともできる。したがって、層置平面鏡を設けることによ
って筐体10の厚さを薄くできるということにもなる。
【0077】図12は、本発明に係る二次元位置検出装
置の第五実施例を示す図である。
【0078】この第五実施例は、位置指示器16が発光手
段15を有しない場合にも、位置検出を可能にするもので
ある。例えば、操作者の指や、筆記具等がこの場合にお
いて位置指示手段として用いられる。図12に示すよう
に、直立平面鏡11の対辺に線状光源55、直立平面鏡12の
対辺に線状光源65が設けられている。直立平面鏡11及び
12により線状光源55の虚像がI、J、Kの位置にでき
る。また、同様に線状光源65の虚像がC、D、Eの位置
にできる。それらの虚像により点P、Q、R、Sの影が
でき、導光手段24を介して、受光手段13に検出される。
その後の処理は、前記の処理と同様にできる。
【0079】図13は、本発明に係る二次元位置検出装
置の第六実施例を示す図である。
【0080】本実施例においては、直立平面鏡12を用い
ずに、線状光源を設ける位置を図の如く、変更してい
る。上述したXY座標算出処理では、二点からの情報に
基づいて算出を行っていることに鑑みて、直立平面鏡の
数を一つ減らしたものである。この実施例では、線状光
源の虚像は二回反射のものがなくなるので光源の明るさ
のロスが少ないという長所がある。点Pと点Rとの二つ
の情報に基づいて算出するものであるから、前述した算
出式とは若干異なる式にてXY座標を求めることになる
が、原理的には同じである。
【0081】図14は、本発明に係る二次元位置検出装
置の第七実施例を示す図である。
【0082】本実施例においては、図15に示す従来例
と唯一導光手段24がスリットである点が異なるものであ
る。図15に示す従来例では、導光手段がレンズであっ
たため画角を狭くする必要上導光手段、受光手段をそれ
ぞれ二つずつ設けたものであった。しかし、導光手段を
スリットにすることにより、画角を広く取ることが可能
になるため、受光手段を二つ設けることなく、画角の問
題を解決できることになる。
【0083】
【効果】本発明に係る二次元位置検出装置は、直立平面
鏡を互いに直交させて二つ設けたから、発光手段からの
距離の如何にかかわらず、発光手段から発する光を、十
分長い光路長を有する二以上の光線として受光手段に与
えることができ、よりシャープな像に基づいて位置検出
が可能である。
【0084】また、導光手段をスリットにすることによ
り、導光手段の画角を広く確保するとともに、発光手段
の像を距離の如何にかかわらず鮮明に受光手段上に取得
でき、座標算出の精度向上に寄与する。
【0085】透明平板を設けることにより、位置検出可
能な領域を操作者が明確に認識できる。
【0086】受光手段を位置検出面から高さ又は深さを
有する位置に設けることにより読み取り高さを確保でき
る。
【0087】層置平面鏡を設けることにより、読み取り
高さの倍増又は筐体の厚さの半減ができる。
【0088】線状光源を設けることにより、指等の発光
手段を有しない物体にても座標入力位置の指示を可能な
らしめるように働く。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る二次元位置検出装置の第一実施
例を示す図
【図2】 XY座標算出原理を示す図
【図3】 信号処理の一例を示すフローチャート
【図4】 受光手段出力取得処理を示すフローチャート
【図5】 極大値情報抽出処理を示すフローチャート
【図6】 XY座標算出処理を示すフローチャート
【図7】 信号処理の各段階で得られる値の説明図
【図8】 本発明に係る二次元位置検出装置の第二実施
例を示す図
【図9】 本発明に係る二次元位置検出装置の第三実施
例を示す図
【図10】 本発明に係る二次元位置検出装置の第四実
施例を示す図
【図11】 読み取り高さの説明図
【図12】 本発明に係る二次元位置検出装置の第五実
施例を示す図
【図13】 本発明に係る二次元位置検出装置の第六実
施例を示す図
【図14】 本発明に係る二次元位置検出装置の第七実
施例を示す図
【図15】 従来例を示す図
【符号の説明】
10 筐体 11,12,91 直立平面鏡 13,83,93 受光手段 14,24,84,94 導光手段 15,95 発光手段 16 位置指示器 17,97 演算処理手段 38 透明平板 49 層置平面鏡 55,65,75 線状光源 C,D,E 線状光源65の虚像 F 線状光源75の虚像 I,J,K 線状光源55の虚像

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 既知の寸法の矩形領域を機構的に規定す
    る筺体と、 該筺体に機構的に連結され、その矩形領域を構成する四
    辺のうちの隣合う二辺の全体に亘ってその矩形領域にそ
    れぞれ交わり、かつ、その矩形領域に対してそれぞれ直
    交するとともに、互いに直交する二つの直立平面鏡と、 前記二辺のそれぞれの対辺の交点付近に配置され、入射
    光をその強さに応じて電気信号に変換する複数の画素を
    所定方向に並設してなる受光手段と、 実質的に前記矩形領域を含む平面に沿って進行し、該交
    点付近を通過する光をその入射方向に応じて該受光手段
    の異なる画素に導く導光手段と、 前記矩形領域上を移動可能な発光手段を有する位置指示
    器と、 前記受光手段の検出結果と前記矩形領域の寸法とに基づ
    いて該位置指示器の前記矩形領域上の位置を算出する演
    算処理手段と、 を具備する二次元位置検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の二次元位置検出装置にお
    いて、 前記導光手段が、 前記交点上に前記矩形領域を構成する平面に直交して設
    けられた線状のスリットであって、 前記受光手段がその近傍に設けられ、 該受光手段を構成する複数の画素が、 検出される光の到来する方向が前記矩形領域内で変化す
    ることに基づいて該スリットの像が該受光手段上で変化
    する方向に並設されることを特徴とする二次元位置検出
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の二次元位置検出装
    置において、 前記筺体が、前記矩形領域を規定する透明平板を有する
    ことを特徴とする二次元位置検出装置 。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の二次元位置検出装置にお
    いて、 前記受光手段が該透明平板からの高さ又は深さを有する
    位置に設けられたことを特徴とする二次元位置検出装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の二次元位置検出装置にお
    いて、 前記筐体が、前記透明平板と同一の大きさで、かつそれ
    に平行に設けた層置平面鏡を有し、 前記二つの直立平面鏡は、該層置平面鏡に直交するよう
    に機構的に連結されたことを特徴とする二次元位置検出
    装置。
  6. 【請求項6】 操作者の指等の光を遮る物体が動き得
    る、既知の寸法の矩形領域を機構的に規定する筺体と、 該筺体に機構的に連結され、矩形領域を構成する四辺の
    うちの隣り合う二辺の全体に亘ってその矩形領域に交わ
    り、かつ、その矩形領域に対してそれぞれ直交するとと
    もに、互いに直交する二つの直立平面鏡と、 前記二辺のそれぞれの対辺の全体に亘って、それぞれ配
    置した二つの線状光源と、 該線状光源を配置した二辺の交点付近に配置され、入射
    光をその強さに応じて電気信号に変換する複数の画素を
    所定方向に並設してなる受光手段と、 前記二つの線状光源上の任意の点から発した光が前記二
    つの直立平面鏡のうちのいずれか又は双方に反射して、
    実質的に前記矩形領域を含む平面に沿って進行し、前記
    交点付近を通過するものを、その入射方向に応じて該受
    光手段の異なる画素に導く導光手段と、 該受光手段の検出結果と前記矩形領域の寸法とに基づい
    て前記矩形領域上の物体の位置を算出する演算処理手段
    と、 を具備した二次元位置検出装置。
  7. 【請求項7】 操作者の指等の光を遮る物体が動き得
    る、既知の寸法の矩形領域を機構的に規定する筐体と、 該筐体に機構的に連結され、前記矩形領域を構成する四
    辺のうちの一辺の全体に亘ってその矩形領域に交わり、
    かつ、その矩形領域に直交する直立平面鏡と、 該直立平面鏡の設けられた辺に対する対辺の全体に亘っ
    て設けられた第一の線状光源と、 該第一の線状光源が設けられた辺に隣合う一辺の全体に
    亘って設けられた第二の線状光源と、 該第二の線状光源が設けられた辺の対辺と、前記第一の
    線状光源が設けられた辺との交点付近に配置され、入射
    光をその強さに応じて電気信号に変換する複数の画素を
    所定方向に並設してなる受光手段と、 前記二つの線状光源上の任意の点から発した光が前記直
    立平面鏡に反射して、又は直接的に前記矩形領域を含む
    平面に沿って進行し、前記交点付近を通過するものを、
    その入射方向に応じて該受光手段の異なる画素に導く導
    光手段と、 該受光手段の検出結果と前記矩形領域の寸法とに基づい
    て前記矩形領域上の物体の位置を算出する演算処理手段
    と、 を設けたことを特徴とする二次元位置検出装置。
  8. 【請求項8】 既知の寸法の矩形領域を機構的に規定す
    る筺体と、 該筺体に機構的に連結され、その矩形領域の一辺の全体
    に亘ってその矩形領域に交わり、かつ、その矩形領域に
    対して直交する直立平面鏡と、 前記一辺の対辺の端点に配置され、入射光をその強さに
    応じて電気信号に変換する複数の画素を所定方向に並設
    してなる受光手段と、 前記矩形領域を含む平面に沿って進行し、該端点を通過
    する光をその入射方向に応じて該受光手段の異なる画素
    に導く導光手段と、 前記矩形領域上を移動可能な発光手段を有する位置指示
    器と、 該光線方向検出手段の検出結果と前記矩形領域の寸法と
    に基づいて該位置指示器の前記矩形領域上の位置を算出
    する演算処理手段とを有する二次元位置検出装置におい
    て、 前記導光手段が、 前記端点上に前記矩形領域に直交して設けられた線状の
    スリットであり、 前記受光手段がその近傍に設けられ、 該受光手段を構成する画素が、 検出される光の到来する方向が前記矩形領域内で変化す
    ることに基づいて該スリットの像が該受光手段上で変化
    する方向に並設されることを特徴とする二次元位置検出
    装置。
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WO2005026930A2 (en) * 2003-09-12 2005-03-24 O-Pen Aps A system and method of determining a position of a radiation emitting element
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