JPH0735947Y2 - クラック防止具 - Google Patents

クラック防止具

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JPH0735947Y2
JPH0735947Y2 JP1989036199U JP3619989U JPH0735947Y2 JP H0735947 Y2 JPH0735947 Y2 JP H0735947Y2 JP 1989036199 U JP1989036199 U JP 1989036199U JP 3619989 U JP3619989 U JP 3619989U JP H0735947 Y2 JPH0735947 Y2 JP H0735947Y2
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JP
Japan
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crack
concrete
arm
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tool
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JP1989036199U
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JPH02129516U (ja
Inventor
悌一 杉田
朝之助 沓沢
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三幸建設工業株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
この考案は、コンクリートのクラックの発生を防止する
ためのクラック防止具に関する。
【従来技術】 従来のコンクリート構造物で特に長形スパンのよう壁、
またはトンネルの巻立てコンクリート、あるいは建築物
のコンクリート壁等は、型枠を外してから後に、そのコ
ンクリートの硬化と乾燥が進むにつれ、数週間から数ケ
月の間に大小のひび割れ等のクラックが発生する。 即ち、通常は上記スパンやブロックの中間位置、または
建築構造物の窓、ドア等の開口部の周縁や近傍位置等
に、0.01mm〜2mm程度の径で1乃至数本のクラックが発
生する。 この原因はその現場の状況により多種多様であり、技術
的物理的な原因が複合して発生するが、このなかでコン
クリートの乾燥による収縮は自然発生してどうしても避
けることができない。 このクラック発生により漏水したり、コンクリートに埋
設された鉄筋の腐食を促進したり、表面の美観を損なっ
て、ついにはコンクリート構造の耐久性を損なう結果と
なっている。 そこで従来からクラック防止の手段として、例えば、
セメント量を少なくして貧配合にする、フライアッシ
ュセメントを混合し収縮率を低減させる、コンクリー
ト投設ブロック、スパンを小さくする、コンクリート
内部にクーリングパイプを張り巡らし冷水を送り硬化時
の水和熱の上昇を防ぐ、骨材(または砂利)を大きく
する、コンクリート、スランプを下げる、膨張材を
混入しその膨張性を利用して収縮を防止する。コンク
リート型枠を長期に取り外さず収縮を遅らせる等の種々
手段が用いられている。 しかしながら、いずれも強度の低下や施工の困難性の点
で欠点が見られ、且つコストアップが避けられず、未だ
簡単な構成でコンクリートの堅牢性を損なわずクラック
を確実に防止する構造は提案されておりず、この主の技
術分野において解決が待たれていた。
【考案が解決しようとする問題点】
この考案は上記事情に鑑みて鋭意研究の結果創案された
ものであって、その主たる課題は、簡単な構造でありな
がら、コンクリートの強度や美観を損なうことなくクラ
ックを確実に防止する廉価なクラック防止具を提供する
にある。
【問題点を解決するための手段】
上記課題を達成するために、この考案は、 (a).剛性を有する平板状の線材からなって異なる方
向へ延びる複数の腕部を有し、該腕部の先端に尖鋭部を
形成してなるクラック防止具において、 (b).く字状に曲折した平板状の線材を中央で複数個
連結して腕部を放射状に形成してなる、 という技術的手段を講じている。
【作用】
上記構成から成っているので、この防止具は、く字状に
曲折した平板状の線材を中央で複数個連結することによ
り腕部を放射状に形成することができる。 そして、コンクリート中にクラック防止具を多数散点状
に混入しておけば、クラックが発生する際にコンクリー
ト中に散点状に埋設されたいずれかのクラック防止具の
腕部によってクラック発生の想定線が覆われてその交差
する両側をクラック防止具で拘束することができる。 即ち、クラック防止具はその腕部が平板状の線材からな
りコンクリートと接触面積を広くして接合されているの
でクラック発生乃至拡大方向に力が働いてもクラック防
止具の素材による剛性と相俟って強力に拘束され、クラ
ックの発生乃至拡大を防止することができる。 そして、このクラック防止具は延出方向をそれぞれ異に
して多方向に延びる腕部を複数有しているので、クラッ
ク発生乃至拡大に働く力がいずれの方向であっても、ま
たクラック防止具がどんな向きでコンクリート中に混入
されていてもクラック発生の想定線と交差してカスガイ
機能を発揮させることができる。 更に腕部の先端には尖鋭部が形成されているので該尖鋭
端は型枠等と衝合するストッパとなってクラック防止具
の腕部がコンクリートから外へ大きく突出し美観を損な
うことを防止する。
【実施例】
以下にこの考案のクラック防止具の好適実施例について
図面を参照しつつ説明する。 第1図に示すクラック防止具1は、中央から放射状に延
びる腕部2を複数(図示例では4つ)設け、該腕部2の
先端は鈎状に屈折した尖鋭部4を設けた構造からなって
いる。 即ち、本実施例では、クラック防止具1は、2本の鋼材
からなる平板状の線材(以下、平板線)5を用いてい
る。 該平板線5は中央部分3でく字状に屈曲されて一対の腕
部2を形成しており、その両端には鈎状の尖鋭部4を設
けている。 そして、平板線5の中央部分3で2本の平板線5、5を
異なる角度に配置して相互に連結して合計4つの腕部2
が放射状に延出するように形成している。 ここで、第1図(a)の場合は、1つの平板線5の中央
部分3の他の平板線5の中央部分3を巻き込み型押しし
て固着した構成を示し、第1図(b)の場合は、重ね合
わせた2つの平板線5の中央部分3を溶着して固定した
構成を示す。 この考案では平板線5相互の連結構造は特に限定するも
のではなく、固着に限らず係合であってもよい。また一
体成型したものでもよい。 次に、このクラック防止具1は、その腕部2に凸部また
は凹部からなる係止部6を形成すれば、コンクリートに
固着された際に腕部2の引っ張り方向の力に対して一層
強力な抵抗力を保有させることができて好ましい。 この場合の実施例を第4図に示す。 このクラック防止具1は、その腕部2の側面形状が鋸歯
状となるよう係止部6を連結形成している。 従って、コンクリート固着時に、上記係止部6はコンク
リートに喰い込んで腕部2の延出方向に働く力に対して
大きい力で抵抗することができる。 その他の構成は前記実施例と同様である。 なお、上記実施例では係止部6は腕部2の両側面に形成
したが、一側面であってもいし、また腕部2の表面また
は裏面に形成するものであってもよい。 更に、この係止部6の形状は図示例に限定されず、波
型、凹凸型であってもよく、更に凹凸乃至ギザギザに複
数連続するものでなく1つでもよい。 次に、このクラック防止具1の使用例として第2図乃至
第3図に示すごとく、よう壁10のコンクリート施工を例
に説明する。 型枠11内にコンクリート12を打設する際には下側から順
次上側へと打設されるが、その際に複数のクラック防止
具1をコンクリート12中に撒き入れる。 そして、通常行なわれる突き固めバイレータによってコ
ンクリート12中に混入された多数のクラック防止具1は
それぞれ自由位置に拡散する。 この際に、クラック防止具1は鉄筋13と型枠11の間(所
謂カブリ)に適度に散らばって配置されることが好まし
い。 コンクリート12のクラック14の発生は表面から発生する
のが普通であるから、壁厚の大きいコンクリート12の中
心部にクラック防止具1を入れても効果が少なく、また
スパンの左右両端はあまりクラック14が発生しないので
クラック防止具1の混入数は少なくてよい(第2図
(b)参照)。 なお、シングル鉄筋のような壁厚の小さい場合は第3図
示ように全面的にクラック防止具1を入れる。 このようにして混入されたクラック防止具1は、腕部2
がクラック発生の想定線14乃至その延長線と交差するの
で一種のカスガイ止めとして作用しクラックの発生を防
止することができる。 また平板線5を用いているので丸線を用いた場合よりコ
ンクリート12との接着面積が拡大し引っ張りの抵抗力を
大きくするので一層効果的である。 さらに平板線5はく字状に曲折されているので腕部2が
放射状に延びており、いずれの方向にクラックが発生し
ようとしても、いずれかの腕部2がクラック発生の想定
線14と交差することになり、該腕部2のコンクリートに
よる固着力がクラックの発生乃至拡大の力を減殺してク
ラックの発生や拡大を可及的にを抑えることができる。 また、本実施例では、腕部2の端部には鈎状の尖鋭部4
が形成されており、該尖鋭部4は腕部2から屈曲してコ
ンクリート12に固着されているためクラック防止具1と
コンクリート12との固着力を一層強力にしてカスガイ的
な効果を高めることができる。 そして、クラック防止具1は上記尖鋭部4を有している
ので、コンクリート12に混入された位置がどの方向にあ
っても型枠面と密着することなく、必ずコンクリートの
カブリを確保することができ、従って表面にその形が表
れることがない。 尖鋭部は腕部の先端をテーパ乃至山形状に形成したもの
でもよく腕部から屈曲していなくてよい。 更に、この考案のクラック防止具の素材や成型方法は上
記実施例に限定されないこと勿論であり、例えばグラス
ファイバーその他の強度を有する素材で一体に成型する
ものであってもよい。 その他、要するにこの考案の要旨を変更しない範囲で種
々設計変更しうるものであることは勿論である。
【考案の効果】
以上、この考案によれば、クラック防止具をコンクリー
ト中に散点状に混入するだけで、クラックの発生乃至拡
大方向に働く力をコンクリートがクラック防止具を固着
する固着力を用いてカスガイのように拘束して抑えるの
で可及的にクラックを防止することができる。 そして、クラック防止具は尖鋭部がストッパとなって外
部に露出することがないので外観を損なうことがなく、
またコンクリートの強度を一層高めることができる。 また、尖鋭部を腕部から屈曲させたり、腕部に凹凸状の
係止部を形成すれば、腕部の延出方向に加わる力に対抗
することができるので、コンクリートに喰い込んでコン
クリートとの固着力を高めて一層効果的にクラックの発
生を防止することができる。 更に、く字状に曲折した平板状の線材を中央で複数個連
結して腕部を放射状に形成するという簡単な構成からな
っているので、成形が容易でありコストダウンを図るこ
ともできる。 またコンクリート中に混入するだけでよいので特別の装
置の使用や熟練を要することなく、その上にコストダウ
ンを図ることができるので極めて有益である。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案のクラック防止具の好適実施例を示す
もので、同図(a)は平板線を巻き込んで連結した構造
の正面図、同図(b)は溶着した構造の正面図、第2図
(a)はよう壁にクラック防止具を使用した場合の正面
図、同図(b)はその平面図、第3図は鉄筋が1列の薄
壁の場合の平面図、第4図は腕部に係止部を設けたクラ
ック防止具の異なる実施例を示す正面図である。 1……クラック防止具 2……腕部 3……中央部分 4……尖鋭部 5……平板線 6……係止部 10……よう壁 11……型枠 12……コンクリート 13……鉄筋 14……クラック発生の想定線

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】剛性を有する平板状の線材からなって異な
    る方向へ延びる複数の腕部を有し、該腕部の先端に尖鋭
    部を形成してなるクラック防止具において、 く字状に曲折した平板状の線材を中央で複数個連結して
    腕部を放射状に形成してなることを特徴とするクラック
    防止具。
  2. 【請求項2】腕部にその延出方向と異なる方向に突出す
    る係止部が形成されていることを特徴とする請求項1記
    載のクラック防止具。
JP1989036199U 1989-03-29 1989-03-29 クラック防止具 Expired - Lifetime JPH0735947Y2 (ja)

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JP1989036199U JPH0735947Y2 (ja) 1989-03-29 1989-03-29 クラック防止具

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JP1989036199U JPH0735947Y2 (ja) 1989-03-29 1989-03-29 クラック防止具

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Publication Number Publication Date
JPH02129516U JPH02129516U (ja) 1990-10-25
JPH0735947Y2 true JPH0735947Y2 (ja) 1995-08-16

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JP1989036199U Expired - Lifetime JPH0735947Y2 (ja) 1989-03-29 1989-03-29 クラック防止具

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022046028A (ja) * 2020-09-10 2022-03-23 国立大学法人京都大学 コンクリート3dプリンティング用補強材

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0751818B2 (ja) * 1986-07-16 1995-06-05 裕幸 酒見 補強用立体構造混入材

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JP2022046028A (ja) * 2020-09-10 2022-03-23 国立大学法人京都大学 コンクリート3dプリンティング用補強材

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JPH02129516U (ja) 1990-10-25

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