JPH0735889U

JPH0735889U - 管継ぎ手

Info

Publication number: JPH0735889U
Application number: JP6576193U
Authority: JP
Inventors: 嘉平衛下村
Original assignee: バウアージャパン株式会社
Priority date: 1993-12-09
Filing date: 1993-12-09
Publication date: 1995-07-04

Abstract

(57)【要約】【目的】当接した管端部において、当接した管の周方
向を緊締することにより管軸方向を緊締し、当該管を確
実に継合することができる管継ぎ手を提供すること。【構成】継合にかかる各管端部の外周に突出し、且つ
前記各管端部を当接した際その外面にテーパ面を形成す
るフランジと、前記テーパ面に合致し得る内側面を有
し、且つ当接した前記フランジに環装して、この周方向
を緊締する外環部材とを備えてなることを特徴とする管
継ぎ手。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は管継ぎ手、更に詳細には当接した管端部において、この当接部分の周方向を緊締することにより管軸方向を緊締し、当該管を確実に継合することができる管継ぎ手に関する。

【０００２】

【従来の技術】

管は、流動体を流通させる空間を確保し、他の場所へ案内する目的で使用されており、一般に複数の管を継合して配設される。

【０００３】また、管継ぎ手には、管内を流通する流動体が漏出しないように様々な工夫を凝らした種々の構造のものが知られており、例えば、管の端部に螺子を切って、これを螺合して継合する管継ぎ手や、鍔出し加工を行ない、これをボルト締めして継合する管継ぎ手などが知られている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、この従来の管継ぎ手には、端部に螺子を切った管の螺合や、鍔出し加工を施した管のボルト締めなど、継合にかかる管端部においてこの管軸方向を直接緊締するようにしているため、この螺合やボルト締めが弛緩した際には環内部の流体が漏出してしまうという欠点があった。

【０００５】本考案は、この従来の技術の欠点に着目し、これを解決せんとしたものであり、その目的とするところは当接した管端部において、当接した管の周方向を緊締することにより管軸方向を緊締し、管の周方向の緊締が少々弛緩しても管軸方向の緊締に支障を来すことなく、当該管を確実に継合することができる管継ぎ手を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本考案は、前述の目的に鑑みてなされたものであり、その要旨とするところは継合にかかる各管端部の外周に突出し、且つ前記各管端部を当接した際その外面にテーパ面を形成するフランジと、前記テーパ面に合致し得る内側面を有し、且つ当接した前記フランジに環装して、この周方向を緊締する外環部材とを備えてなることを特徴とする管継ぎ手にある。

【０００７】本考案の他の要旨は、前記各フランジの当接面に刻設され、且つ前記各管端部を当接した際互いに合致し得る溝部と、当接した該溝部間に介在して管内部からの流体の漏出を防止する遮断材とを備えてなることを特徴とする前述の管継ぎ手にある。

【０００８】本考案の更に他の要旨は、管の外径と、当接した前記フランジに環装する外環部材の外径とが、同一径となるようにしたことを特徴とする前述の管継ぎ手にある。

【０００９】更にまた本考案は、前記外環部材が、前記テーパ面に合致し得る内側面を有する複数の結合体と、該複数の結合体を結合する螺子とからなることを特徴とする前述の管継ぎ手、及び前記螺子が、結合した環状の結合体の外径内に納まるようにしたことを特徴とする前記管継ぎ手を要旨とする。

【００１０】

【作用】

本考案の管継ぎ手は、継合にかかる各管端部に設けたフランジが当接した際その外面にテーパ面を形成するようにしており、当接した前記フランジに、前記テーパ面に合致し得る内側面を有する外環部材を環装すると共に、これを周方向に緊締する。こうすることで管の軸方向をも緊締し、当該管を確実に継合する。また、当接するフランジの間部に、管内外を遮断する遮断材を介在させることで、管内部からの流体の漏出を確実に防止する。更に、管の外径と、外環部材の外径とが同一になるようにしたことで、配管時における外環部材の取り付け部分の無用な掛りによる管全体の抑止を防止し、管をホース状とした場合にはこの巻き取りにかかる無用な掛り等の支障を低減する。更にまた、フランジに外装する外環部材を、複数の結合体とこれを結合する螺子とで構成することによって、前記管の簡易な継合を可能とし、螺子を結合体に螺合した際、この結合体の外径内に前記螺子が納まるようにすることで、当該螺子の損傷を軽減する。

【００１１】

【実施例】

以下、本考案の実施例を添付図面に基づいて説明するが、本考案はこれに限定されるものではない。

【００１２】図１は本考案にかかる管継ぎ手を示す斜視図であり、図２は図１の管継ぎ手を分解して示す斜視図である。また、図３は図１の３−３線に沿って破断した管継ぎ手を示す断面図、図４は図１の４−４線に沿って破断した管継ぎ手を示す断面図、更に図５は図１の５−５線に沿って破断した管継ぎ手を示す断面図である。

【００１３】図１乃至図５において１０は、本考案にかかる管継ぎ手であって、該管継ぎ手１０は、図１に図示するように、継合にかかる管１１，２１と、該管１１，２１の各端部にフランジを形成するためのフランジ部材１２，２２と、当接した該フランジ部材１２，２２に環装し、該管１１，２１を継合するための結合部材３１，３１’等を備えてなる外環部材３０（図５参照）とで構成している。ここで、管１１，２１と、フランジ部材１２，２２とは、一体に形成したものであっても構わない。

【００１４】前記フランジ部材１２，２２は、図１及び図２に図示するように、管１１，２１の端部において挿入可能に形成しており、その端部にはこれを当接することによりテーパ面１４，２４を形成する傾斜面を有してなるフランジ１３，２３を備えている。また、各々の当接面には、当接した際互いに合致し得る溝部１５，２５を備えており、この溝部１５，２５には、流体に接触した際に膨張するような膨張性材４０（図３参照）を遮断材として介在させている。このフランジ部材１２，２２は、前記管１１，２１の各端部に固定されており、互いに当接した後外環部材３０によって継合される。なお、フランジ１３，２３の当接面に介在させる遮断材としては、前記膨張性材４０に限定されるものではなく、ゴム製リング等の弾性体を用いることもできる。

【００１５】外環部材３０は、フランジ部材１２，２２を固定した前記管１１，２１を当接し、当接した該フランジ部材１２，２２のフランジ１３，２３に環装する結合部材３１，３１’と、該結合部材３１，３１’を結合するためのボルト３２・ナット３３とからなる（図２参照）。結合部材３１，３１’は、前記当接することによってテーパ面１４，２４を形成するフランジ１３，２３の傾斜面に合致し得る傾斜面を有してなる内側面を備えた円弧体状に形成されており、その周方向の両端部には前記ボルト３２が挿入可能な結合孔３４，３４’を備えている。

【００１６】前記フランジ１３，２３、及び結合部材３１，３１’は、テーパ面１４，２４を形成するフランジ１３，２３の傾斜面と、結合部材３１，３１’の傾斜面とが同一の傾斜角度に設定され、且つこれが合致し得る傾斜面が同幅に設定されているものであれば他の形状とすることもできる。ここでは、合致する傾斜面の長さは、同一又はフランジ１３，２３の傾斜面が結合部材３１，３１’の傾斜面より長くなるように設定されている。また、本考案にかかる外環部材は、前述の結合部材３１，３１’及びボルト３２・ナット３３に限定されるものではなく、結合部材３１，３１’を蝶番によって連結し、これを螺子で結合するようにしたものであってもよく、この他当接したフランジ１３，２３の周方向数箇所に施装する複数の結合部材を螺子等の適当な部材で結合することができ、この周方向を緊締し得るようなものであればどのようなのものでもよい。

【００１７】管１１，２１の継合は、図４及び図５に図示するように、該管１１，２１の端部に固定されたフランジ部材１２と、フランジ部材２２（図３参照）とを当接し、これに結合部材３１，３１’を環装し、ボルト３２・ナット３３を螺合することにより該結合部材３１，３１’を結合している。ボルト３２・ナット３３の螺合により管１１，２１に固定したフランジ部材１２，２２の周方向を緊締する。この周方向の緊締が、テーパ面１４，２４を介して軸方向をも緊締し、管１１，２１を継合する。

【００１８】

【考案の効果】

以上のように本考案によれば、管の当接部に外環部材を環装し、この周方向を緊締することで管を継合するようにしたので、かかるジョイント作業を確実かつ迅速に実施できるという効果を得ることができる。また、当接部の間部に遮断材を介在させることで、当接部から流体の漏出を確実に防止することができる。更に、管の外径と、当接部に環装した外環部材の外径とを同一とすることにより、配設作業等における外環部材の取り付け部分の無用な掛りによる管全体の抑止を防止することができ、管をホース状とした場合にはこの巻き取りにかかる無用な掛り等の支障を低減することができる。更にまた、フランジに外装する外環部材を、複数の結合体とこれを結合する螺子とで構成することによって、前記管の確実な継合を可能とし、螺子を結合体に螺合した際、この結合体の外径内に前記螺子が納まるようにすることで、当該螺子の損傷を軽減することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案にかかる管継ぎ手の実施例を示す斜視図
である。

【図２】図１の管継ぎ手の分解斜視図である。

【図３】図１の３−３線に沿う断面図である。

【図４】図１の４−４線に沿う断面図である。

【図５】図１の５−５線に沿う断面図である。

【符号の説明】

１０管継ぎ手１１，２１管１２，２２フランジ部材１３，２３テーパ面３０外環部材３１，３１’ 結合部材（結合体）３２ボルト３３ナット３４，３４’ 結合孔

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】継合にかかる各管端部の外周に突出し、
且つ前記各管端部を当接した際その外面にテーパ面を形
成するフランジと、前記テーパ面に合致し得る内側面を
有し、且つ当接した前記フランジに環装して、この周方
向を緊締する外環部材とを備えてなることを特徴とする
管継ぎ手。
【請求項２】前記各フランジの当接面に刻設され、且
つ前記各管端部を当接した際互いに合致し得る溝部と、
当接した該溝部間に介在して管内部からの流体の漏出を
防止する遮断材とを備えてなることを特徴とする請求項
１記載の管継ぎ手。
【請求項３】管の外径と、当接した前記フランジに環
装する外環部材の外径とが、同一径となるようにしたこ
とを特徴とする請求項１乃至２記載の管継ぎ手。
【請求項４】前記外環部材が、前記テーパ面に合致し
得る内側面を有する複数の結合体と、該複数の結合体を
互いに結合する螺子とからなることを特徴とする請求項
１乃至３記載の管継ぎ手。
【請求項５】前記螺子が、結合した環状の結合体の外
径内に納まるようにしたことを特徴とする請求項４記載
の管継ぎ手。