JPH0735728B2 - 内燃機関の排気制御装置 - Google Patents
内燃機関の排気制御装置Info
- Publication number
- JPH0735728B2 JPH0735728B2 JP4187557A JP18755792A JPH0735728B2 JP H0735728 B2 JPH0735728 B2 JP H0735728B2 JP 4187557 A JP4187557 A JP 4187557A JP 18755792 A JP18755792 A JP 18755792A JP H0735728 B2 JPH0735728 B2 JP H0735728B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- exhaust
- exhaust pipe
- open end
- reflectance
- internal combustion
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Exhaust Silencers (AREA)
- Characterised By The Charging Evacuation (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、往復式内燃機関の排気
ポートに接続された排気管の開放端部における排気反射
率を制御する排気制御装置に関するものである。
ポートに接続された排気管の開放端部における排気反射
率を制御する排気制御装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】2サイクルまたは4サイクルの内燃機関に
おいて、排気弁が開くと、シリンダ内の高温高圧の燃焼
ガスか排気ポートより排気管内に排気管内に排出され、
この際に高い圧力波が発生し、排気管の開口端に向って
進み、開口端で負の圧力波として再び排気ポートに戻る
が、この負圧波が戻ったときに、排気弁が閉塞する直前
であれば、内燃機関の背圧が低下し、内燃機関の排気効
率が向上するとともに、出力が増大し、このような効果
は排気脈動効果と称される。
おいて、排気弁が開くと、シリンダ内の高温高圧の燃焼
ガスか排気ポートより排気管内に排気管内に排出され、
この際に高い圧力波が発生し、排気管の開口端に向って
進み、開口端で負の圧力波として再び排気ポートに戻る
が、この負圧波が戻ったときに、排気弁が閉塞する直前
であれば、内燃機関の背圧が低下し、内燃機関の排気効
率が向上するとともに、出力が増大し、このような効果
は排気脈動効果と称される。
【0003】
【解決しようとする課題】しかし、このような排気脈動
効果を利用して出力向上を図った内燃機関においては、
圧力波が排気管内を往復するに要する時間τは、
効果を利用して出力向上を図った内燃機関においては、
圧力波が排気管内を往復するに要する時間τは、
【0004】
【数1】τ= 2L/a0 (ただし、L;排気管長、a0 =圧力波の平均速度) であって、内燃機関の運転状態にそれ程左右されずに略
一定であるのに対し、排気弁の開弁間隔は、内燃機関の
回転数の増減に比例して変化するため、高速回転域にお
いて、排気管を戻って排気ポートに負圧の反射圧力波が
到達したときに排気弁の開弁終期に合致するように排気
管の管長を設定すると、他の不適合な回転域では、排気
弁の開弁終期に負圧の反射圧力波が到達しないのみなら
ず、逆に正圧の反射圧力波が到達することもあって、内
燃機関の背圧が増大し、排気効率および出力が低下する
ことがある。特に車両用内燃機関では、広い回転域に亘
って運転が行われるため、このような不適合回転域を避
けて運転することができなかった。
一定であるのに対し、排気弁の開弁間隔は、内燃機関の
回転数の増減に比例して変化するため、高速回転域にお
いて、排気管を戻って排気ポートに負圧の反射圧力波が
到達したときに排気弁の開弁終期に合致するように排気
管の管長を設定すると、他の不適合な回転域では、排気
弁の開弁終期に負圧の反射圧力波が到達しないのみなら
ず、逆に正圧の反射圧力波が到達することもあって、内
燃機関の背圧が増大し、排気効率および出力が低下する
ことがある。特に車両用内燃機関では、広い回転域に亘
って運転が行われるため、このような不適合回転域を避
けて運転することができなかった。
【0005】本発明は、このような難点を克服した内燃
機関の排気制御装置の改良に係り、排気ポートで発生し
た排気圧力波が排気管を通過し該排気管の開放端部にて
反射されて該排気ポートへ戻るように排気管が該排気ポ
ートに連接された内燃機関において、該排気管の開放端
部における排気反射率を変化させる板材で形成された制
御面を備える排気反射率可変手段を前記排気管の開放端
部に近接して排気を横切る方向に出入自在に設け、前記
排気管の開放端部にて反射されて正圧の排気反射波が排
気弁開弁期間中に排気ポートに到達する不適合回転域を
検出する機関回転数検知手段を設け、該機関回転歌検知
手段からの信号に応じて不適合回転域での前記排気管開
放端部の排気反射率を減少させるように前記排気反射率
可変手段を制御する反射率制御手段を設けたことを特徴
とするものである。
機関の排気制御装置の改良に係り、排気ポートで発生し
た排気圧力波が排気管を通過し該排気管の開放端部にて
反射されて該排気ポートへ戻るように排気管が該排気ポ
ートに連接された内燃機関において、該排気管の開放端
部における排気反射率を変化させる板材で形成された制
御面を備える排気反射率可変手段を前記排気管の開放端
部に近接して排気を横切る方向に出入自在に設け、前記
排気管の開放端部にて反射されて正圧の排気反射波が排
気弁開弁期間中に排気ポートに到達する不適合回転域を
検出する機関回転数検知手段を設け、該機関回転歌検知
手段からの信号に応じて不適合回転域での前記排気管開
放端部の排気反射率を減少させるように前記排気反射率
可変手段を制御する反射率制御手段を設けたことを特徴
とするものである。
【0006】本発明は前記したように構成されているの
で、排気管内を流れる排気の正圧波が該排気管の開放端
部にて反転されて負圧の排気反射波として戻り、排気弁
の開弁終期に丁度タイミングが合って該負圧の排気反射
波が排気ポートに到達する回転域では、前記排気管開放
端部の排気反射率が大きくなるように前記反射率可変手
段が動作し、排気脈動効果が引出されて、排気効率と排
気出力が増大することができる。
で、排気管内を流れる排気の正圧波が該排気管の開放端
部にて反転されて負圧の排気反射波として戻り、排気弁
の開弁終期に丁度タイミングが合って該負圧の排気反射
波が排気ポートに到達する回転域では、前記排気管開放
端部の排気反射率が大きくなるように前記反射率可変手
段が動作し、排気脈動効果が引出されて、排気効率と排
気出力が増大することができる。
【0007】また本発明においては、前記排気管の開放
端部にて反転されて負圧の排気反射波が排気管の開弁期
間中に排気ポートに到達することができず、逆に正圧の
排気反射波が排気弁の開弁期間中に排気ポートに到達す
る不適合回転域で内燃機関が運転されている場合には、
前記機関回転数検知手段からの信号に応じて前記反射率
制御手段の制御によって前記排気反射率可変手段が動作
し、前記排気管開放端部の排気反射率が減少するので、
排気弁の開弁期間中に排気ポートへ正圧の排気反射波が
到達することが可及的に抑制され、排気効率および出力
の低下が未然に阻止される。
端部にて反転されて負圧の排気反射波が排気管の開弁期
間中に排気ポートに到達することができず、逆に正圧の
排気反射波が排気弁の開弁期間中に排気ポートに到達す
る不適合回転域で内燃機関が運転されている場合には、
前記機関回転数検知手段からの信号に応じて前記反射率
制御手段の制御によって前記排気反射率可変手段が動作
し、前記排気管開放端部の排気反射率が減少するので、
排気弁の開弁期間中に排気ポートへ正圧の排気反射波が
到達することが可及的に抑制され、排気効率および出力
の低下が未然に阻止される。
【0008】このように本発明においては、排気脈動効
果を充分に引出すことのできる回転域では、前記排気反
射率可変手段を駆動させて、排気管開口端部の排気反射
率を増大させ、排気脈動効果を利用して排気効率および
出力の向上を図ることができるとともに、排気管開放端
部で反射された排気反射波の内、正圧力の排気反射波が
排気弁開放期間にて排気ポートに達するような不適合回
転域では、前記排気反射率可変手段によって前記排気管
開放端部の排気反射率を減少させて、排気効率および出
力の低下を防止できるので、全回転域に亘り排気効率お
よび出力を高い水準に維持することができる。また本発
明は、広い回転域に亘り出力を高い水準に維持できるの
で、回転域の広い車両用内燃機関に特に適する。さらに
本発明では、前記排気反射率可変手段は板材で制御面が
形成されており、前記排気管の開放端部に近接して該板
材の広い制御面に沿い出入自在に設けられているので、
排気反射率可変手段の作り勝手が良好な上、軽量にも作
れることから作動性も向上させることができる。さらに
前記排気管開放端部と排気反射率可変手段の隙間管理も
容易に行うことができるものである。
果を充分に引出すことのできる回転域では、前記排気反
射率可変手段を駆動させて、排気管開口端部の排気反射
率を増大させ、排気脈動効果を利用して排気効率および
出力の向上を図ることができるとともに、排気管開放端
部で反射された排気反射波の内、正圧力の排気反射波が
排気弁開放期間にて排気ポートに達するような不適合回
転域では、前記排気反射率可変手段によって前記排気管
開放端部の排気反射率を減少させて、排気効率および出
力の低下を防止できるので、全回転域に亘り排気効率お
よび出力を高い水準に維持することができる。また本発
明は、広い回転域に亘り出力を高い水準に維持できるの
で、回転域の広い車両用内燃機関に特に適する。さらに
本発明では、前記排気反射率可変手段は板材で制御面が
形成されており、前記排気管の開放端部に近接して該板
材の広い制御面に沿い出入自在に設けられているので、
排気反射率可変手段の作り勝手が良好な上、軽量にも作
れることから作動性も向上させることができる。さらに
前記排気管開放端部と排気反射率可変手段の隙間管理も
容易に行うことができるものである。
【0009】
【実施例】以下、本発明を4サイクル内燃機関の排気管
に適用した実施例について説明する。図1は内燃機関1
とこれに接続された排気管2を示す概略図である。内燃
機関1は4サイクル機関で、頭部に排気ポート3および
吸気ポート4を備え、これらの各ポートはそれぞれ排気
弁5および吸気弁6を介してシリンダ室7に連通してい
る。排気管2は排気ポート3に接続されている。8は吸
気管、9は気化器である。
に適用した実施例について説明する。図1は内燃機関1
とこれに接続された排気管2を示す概略図である。内燃
機関1は4サイクル機関で、頭部に排気ポート3および
吸気ポート4を備え、これらの各ポートはそれぞれ排気
弁5および吸気弁6を介してシリンダ室7に連通してい
る。排気管2は排気ポート3に接続されている。8は吸
気管、9は気化器である。
【0010】排気管2は排気ポート3からほぼ同一断面
積で下流側へ延び、その後端の開放端部10は大径の排気
マフラー11内に開口し、内燃機関1の排気行程において
排気弁5が開くとシリンダ室7内の燃焼ガスが排気ポー
ト3および排気管2を経て排気マフラ11内に放出され、
次いで排気出口12から大気中へ放出される。そして排気
行程終期の上死点付近において吸気弁6が開いて新気の
吸入が開始され、その後排気弁5が閉じる。
積で下流側へ延び、その後端の開放端部10は大径の排気
マフラー11内に開口し、内燃機関1の排気行程において
排気弁5が開くとシリンダ室7内の燃焼ガスが排気ポー
ト3および排気管2を経て排気マフラ11内に放出され、
次いで排気出口12から大気中へ放出される。そして排気
行程終期の上死点付近において吸気弁6が開いて新気の
吸入が開始され、その後排気弁5が閉じる。
【0011】排気管2の前記開放端部10には可動の遮蔽
部材13が設けられている。この遮蔽部材は通常の仕切弁
と同様な構造を備え、従って排気管2に対して大きな撓
みを生ずることなく、かつ充分な剛性を有し、図2に点
線13aで示すように排気管2の断面を全部開放させる開
放位置と、同図に実線13bで示すように排気管2の断面
を部分的に遮蔽する遮蔽位置との間で、図において上下
に移動することができる。本実施例においては遮蔽部材
13はソレノイド14の作動により行われる。
部材13が設けられている。この遮蔽部材は通常の仕切弁
と同様な構造を備え、従って排気管2に対して大きな撓
みを生ずることなく、かつ充分な剛性を有し、図2に点
線13aで示すように排気管2の断面を全部開放させる開
放位置と、同図に実線13bで示すように排気管2の断面
を部分的に遮蔽する遮蔽位置との間で、図において上下
に移動することができる。本実施例においては遮蔽部材
13はソレノイド14の作動により行われる。
【0012】ソレノイド14は、図示してない機関回転数
検知装置に電気的に接続されており、機関回転数の或る
領域例えば2500〜8000r.p.m の回転数域において前記検
知装置からの電気出力により付勢され、プランジャー15
を押し出して遮蔽部材13を遮蔽位置13bに移動させる。
あるいは、遠心力を利用した機械的な回転数検知装置に
遮蔽部材13を連結し、上記のような回転数に応じた遮蔽
部材13の移動を機械的に行わせることもできる。また、
前記ソレノイド14の代りに、機関回転数センサによって
制御されるパルスモータを使用してもよい。
検知装置に電気的に接続されており、機関回転数の或る
領域例えば2500〜8000r.p.m の回転数域において前記検
知装置からの電気出力により付勢され、プランジャー15
を押し出して遮蔽部材13を遮蔽位置13bに移動させる。
あるいは、遠心力を利用した機械的な回転数検知装置に
遮蔽部材13を連結し、上記のような回転数に応じた遮蔽
部材13の移動を機械的に行わせることもできる。また、
前記ソレノイド14の代りに、機関回転数センサによって
制御されるパルスモータを使用してもよい。
【0013】以下本実施例の作用を述べるに当り、上記
内燃機関1および排気管2は10000r.p.m付近の回転域
(適合回転数域)において、前記遮蔽部材13を開放した
状態で、排気の動的効果を有効に利用できるように設定
されているものとする。図3はこの適合回転数域内の回
転数で運転中に排気ポート3に生ずる圧力変動の時間的
経過を示す線図で、横軸tは時間、縦軸pは圧力を表わ
す。下死点BDC と上死点TDC との間の期間Eは排気行程
期間である。時期EDにおいて排気弁5が開き、排気ポー
ト3の圧力は急上昇して正圧パルスを生ずる。この正圧
パルスは排気管2を音速で伝播し、開放端部10において
負圧パルスが反射される。この負圧パルスが排気行程E
の後期に排気ポート3に達するので、上死点TDC の付近
で排気ポート3に、図に(−)で示してある負圧が生ず
る。従ってこの負圧によって排気作用が促進され、また
この負圧期間中に先ずSOにおいて吸気弁6が開き次いで
ESにおいて排気弁5が閉じるので掃気作用も改善され、
容積効率が高まる。
内燃機関1および排気管2は10000r.p.m付近の回転域
(適合回転数域)において、前記遮蔽部材13を開放した
状態で、排気の動的効果を有効に利用できるように設定
されているものとする。図3はこの適合回転数域内の回
転数で運転中に排気ポート3に生ずる圧力変動の時間的
経過を示す線図で、横軸tは時間、縦軸pは圧力を表わ
す。下死点BDC と上死点TDC との間の期間Eは排気行程
期間である。時期EDにおいて排気弁5が開き、排気ポー
ト3の圧力は急上昇して正圧パルスを生ずる。この正圧
パルスは排気管2を音速で伝播し、開放端部10において
負圧パルスが反射される。この負圧パルスが排気行程E
の後期に排気ポート3に達するので、上死点TDC の付近
で排気ポート3に、図に(−)で示してある負圧が生ず
る。従ってこの負圧によって排気作用が促進され、また
この負圧期間中に先ずSOにおいて吸気弁6が開き次いで
ESにおいて排気弁5が閉じるので掃気作用も改善され、
容積効率が高まる。
【0014】しかし、遮蔽部13が開放位置に或る状態で
機関回転数が前記適合回転数域を外れ、例えば6000r.p.
m 程度に低下した場合、負圧パルスの到達時間は前と同
じであるので、図4に示すように、負圧時期(−)が排
気行程Eの中間期に生じ、上死点TDC 近傍では、排気ポ
ート3の圧力は図に(+)で示すように正圧となる。従
ってこの正圧により排気作用および掃気作用が阻止さ
れ、容積効率はかえって低下する。この結果、機関回転
数Neに対する容積効率ηv の変化を線図で表わすと、図
6の曲線aのようになる。同図においてAは図3のよう
に負圧時期と排気行程時期とが適合している適合回転数
域であり、Bは図4のように負圧時期と排気行程時期と
が適合していない不適合回転数域である。不適合回転数
域Bにおいては機関の出力トルクが低下し、所謂トルク
の谷となる。
機関回転数が前記適合回転数域を外れ、例えば6000r.p.
m 程度に低下した場合、負圧パルスの到達時間は前と同
じであるので、図4に示すように、負圧時期(−)が排
気行程Eの中間期に生じ、上死点TDC 近傍では、排気ポ
ート3の圧力は図に(+)で示すように正圧となる。従
ってこの正圧により排気作用および掃気作用が阻止さ
れ、容積効率はかえって低下する。この結果、機関回転
数Neに対する容積効率ηv の変化を線図で表わすと、図
6の曲線aのようになる。同図においてAは図3のよう
に負圧時期と排気行程時期とが適合している適合回転数
域であり、Bは図4のように負圧時期と排気行程時期と
が適合していない不適合回転数域である。不適合回転数
域Bにおいては機関の出力トルクが低下し、所謂トルク
の谷となる。
【0015】従って本実施例においては、機関回転数が
不適合回転数域B内に在る時には、前記機関回転数検知
装置からの電気出力によりソレノイド14が作動して遮蔽
部材13を遮蔽位置13bに移動させる。このようにして開
放端部10が部分的に閉鎖された排気管2においては、図
7に示すように、加振源Oすなわち排気弁位置から発し
た振巾P0 の正圧波P0 は開放端部10の開口部分10aに
おいて振巾P2 の負の開端波P2 となって反射するとと
もに、遮蔽部分10bにおいて振巾P1 の正の閉端波P1
となって反射する。そしてこの開端波P2 と閉端波P1
は干渉によって互いに打消される。この結果、図5に示
すように排気ポート3に生ずる負圧は小さくなり、以後
の二次波についても同様であるので、上死点TDC 付近に
おいて図4のような正圧は生じない。従ってこの正圧に
よる容積効率ηv の低下がなく、図6に破線bで示すよ
うに不適合回転数域Bにおいても比較的高い容積効率η
vが維持され、トルクの谷が解消される。点線はCは適
合回転数域Aにおいても遮蔽部材13を遮蔽位置に置いた
場合のηv 曲線であるが、この領域においては遮蔽部材
13は開放位置を占めるので、曲線a に沿って高効率が得
られ、結局、同図に曲線αで示すようなηv 曲線とな
る。
不適合回転数域B内に在る時には、前記機関回転数検知
装置からの電気出力によりソレノイド14が作動して遮蔽
部材13を遮蔽位置13bに移動させる。このようにして開
放端部10が部分的に閉鎖された排気管2においては、図
7に示すように、加振源Oすなわち排気弁位置から発し
た振巾P0 の正圧波P0 は開放端部10の開口部分10aに
おいて振巾P2 の負の開端波P2 となって反射するとと
もに、遮蔽部分10bにおいて振巾P1 の正の閉端波P1
となって反射する。そしてこの開端波P2 と閉端波P1
は干渉によって互いに打消される。この結果、図5に示
すように排気ポート3に生ずる負圧は小さくなり、以後
の二次波についても同様であるので、上死点TDC 付近に
おいて図4のような正圧は生じない。従ってこの正圧に
よる容積効率ηv の低下がなく、図6に破線bで示すよ
うに不適合回転数域Bにおいても比較的高い容積効率η
vが維持され、トルクの谷が解消される。点線はCは適
合回転数域Aにおいても遮蔽部材13を遮蔽位置に置いた
場合のηv 曲線であるが、この領域においては遮蔽部材
13は開放位置を占めるので、曲線a に沿って高効率が得
られ、結局、同図に曲線αで示すようなηv 曲線とな
る。
【0016】ここで適合回転数域Aは機関の高速回転数
域であり、不適合回転数域Bは機関の低中速回転数域す
なわちアイドリングから前記したトルクの谷を低速側か
ら高速側へと通過する迄の速度域であり、遮蔽部材13を
機関回転数に応じて作動し、不適合回転数域である低中
速域では排気管2の開放端部10を部分的に遮蔽し、適合
回転数域である高速域では該端部10を全開状態とする。
従って高速域においては遮蔽部材13は排気の抵抗となる
ことがないので、遮蔽部材による出力損失が生ずること
はない。
域であり、不適合回転数域Bは機関の低中速回転数域す
なわちアイドリングから前記したトルクの谷を低速側か
ら高速側へと通過する迄の速度域であり、遮蔽部材13を
機関回転数に応じて作動し、不適合回転数域である低中
速域では排気管2の開放端部10を部分的に遮蔽し、適合
回転数域である高速域では該端部10を全開状態とする。
従って高速域においては遮蔽部材13は排気の抵抗となる
ことがないので、遮蔽部材による出力損失が生ずること
はない。
【0017】図8は前記閉端波p1 の閉端反射率P1 /
P2 および開端波p2 の開放反射率|P2 /P0 |と、
開放端部遮蔽率すなわち遮蔽部材13により遮蔽される排
気管2の断面積S1 (図2)が排気管2の全断面積S0
に対するS1 /S0 との関係を示した線図であり、加振
圧力P0 が0.2 kg/cm2 から1.2 kg/cm2 までの範囲内
にある時のものである。閉端反射率と開端反射率とが等
しいと両反射波が互いに完全に打消し合われるので、こ
のような遮蔽率Mが最適点となる。しかしこの最適点M
は加振圧力P0 により多少変動するので、遮蔽部材13に
よる開放端部材10の遮蔽率は20〜40%とするのが良い。
P2 および開端波p2 の開放反射率|P2 /P0 |と、
開放端部遮蔽率すなわち遮蔽部材13により遮蔽される排
気管2の断面積S1 (図2)が排気管2の全断面積S0
に対するS1 /S0 との関係を示した線図であり、加振
圧力P0 が0.2 kg/cm2 から1.2 kg/cm2 までの範囲内
にある時のものである。閉端反射率と開端反射率とが等
しいと両反射波が互いに完全に打消し合われるので、こ
のような遮蔽率Mが最適点となる。しかしこの最適点M
は加振圧力P0 により多少変動するので、遮蔽部材13に
よる開放端部材10の遮蔽率は20〜40%とするのが良い。
【図1】本発明の一実施例を示す概略図である。
【図2】排気管開放端部に設けた遮蔽部材を示す端面図
である。
である。
【図3】遮蔽部材開放時の適合回転数域における排気ポ
ート圧力変動を示す線図である。
ート圧力変動を示す線図である。
【図4】動不適合回転数域における圧力変動を示す線図
である。
である。
【図5】遮蔽部材遮蔽時の不適合回転数域における圧力
変動を示す線図である。
変動を示す線図である。
【図6】機関回転数と容積効率との関係を示す線図であ
る。
る。
1…内燃機関、2…排気管、3…排気ポート、4…吸気
ポート、5…排気弁、6…吸気弁、7…シリンダ室、8
…吸気管、9…気化器、10…開放端部、11…排気マフラ
ー、12…排気出口、13…遮蔽部材13、14…ソレノイド、
15…プランジャー。
ポート、5…排気弁、6…吸気弁、7…シリンダ室、8
…吸気管、9…気化器、10…開放端部、11…排気マフラ
ー、12…排気出口、13…遮蔽部材13、14…ソレノイド、
15…プランジャー。
Claims (1)
- 【請求項1】 排気ポートで発生した排気圧力波が排気
管を通過し該排気管の開放端部にて反射されて該排気ポ
ートへ戻るように排気管が該排気ポートに連接された内
燃機関において、該排気管の開放端部における排気反射
率を変化させる板材で形成された制御面を備える排気反
射率可変手段を前記排気管の開放端部に近接して排気を
横切る方向に出入自在に設け、前記排気管の開放端部に
て反射されて正圧の排気反射波が排気弁開弁期間中に排
気ポートに到達する不適合回転域を検出する機関回転数
検知手段を設け、該機関回転数検知手段からの信号に応
じて不適合回転域での前記排気管開放端部の排気反射率
を減少させるように前記排気反射率可変手段を制御する
反射率制御手段を設けたことを特徴とする内燃機関の排
気制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4187557A JPH0735728B2 (ja) | 1992-06-22 | 1992-06-22 | 内燃機関の排気制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4187557A JPH0735728B2 (ja) | 1992-06-22 | 1992-06-22 | 内燃機関の排気制御装置 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14387585A Division JPS627924A (ja) | 1985-07-02 | 1985-07-02 | 排気制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0688531A JPH0688531A (ja) | 1994-03-29 |
JPH0735728B2 true JPH0735728B2 (ja) | 1995-04-19 |
Family
ID=16208166
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4187557A Expired - Lifetime JPH0735728B2 (ja) | 1992-06-22 | 1992-06-22 | 内燃機関の排気制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0735728B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS627924A (ja) * | 1985-07-02 | 1987-01-14 | Honda Motor Co Ltd | 排気制御装置 |
-
1992
- 1992-06-22 JP JP4187557A patent/JPH0735728B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0688531A (ja) | 1994-03-29 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH0478816B2 (ja) | ||
JP4094195B2 (ja) | エンジンの吸入空気量制御装置 | |
JPS62157222A (ja) | 内燃機関における吸排気系内脈動制御装置 | |
JP3601386B2 (ja) | エンジンの吸入空気量制御装置 | |
JPH0735728B2 (ja) | 内燃機関の排気制御装置 | |
JPH0778370B2 (ja) | 4行程エンジンの制御装置 | |
US6202409B1 (en) | Acoustically-enhanced intake/exhaust system and method for internal combustion engines | |
JPH057536B2 (ja) | ||
JPH0478817B2 (ja) | ||
JPS6345412A (ja) | 内燃機関における制御弁駆動装置 | |
JP4385585B2 (ja) | 内燃機関 | |
JPH07150954A (ja) | エンジンの出力制御方法 | |
US20030121496A1 (en) | Engine control | |
JP3684964B2 (ja) | エンジンの吸入空気量制御装置 | |
JPS62218616A (ja) | 二行程エンジン | |
JP3716694B2 (ja) | エンジンの吸入空気量制御装置 | |
JPS6034753Y2 (ja) | タ−ボチヤ−ジヤ付エンジンの過給圧制御装置 | |
JPH053704Y2 (ja) | ||
JPH0574687B2 (ja) | ||
JP2599047B2 (ja) | 内燃機関の吸気装置 | |
JPH0718341B2 (ja) | 2サイクルエンジンの排気時期制御装置 | |
CA2220858A1 (en) | A precise, controlled exhaust/intake system for the internal combustion engine | |
JPS63215824A (ja) | エンジンの排気制御装置 | |
JPH08177503A (ja) | 2サイクルエンジンの排気脈動調整装置 | |
JPS62178720A (ja) | エンジンの出力制御方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |