JPH0735664A - 破壊靱性試験片への疲労亀裂導入方法 - Google Patents

破壊靱性試験片への疲労亀裂導入方法

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JPH0735664A
JPH0735664A JP17817993A JP17817993A JPH0735664A JP H0735664 A JPH0735664 A JP H0735664A JP 17817993 A JP17817993 A JP 17817993A JP 17817993 A JP17817993 A JP 17817993A JP H0735664 A JPH0735664 A JP H0735664A
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JP
Japan
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test piece
fatigue crack
fracture toughness
load
introducing
Prior art date
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Pending
Application number
JP17817993A
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English (en)
Inventor
Tsunehisa Handa
恒久 半田
Takahiro Kubo
高宏 久保
Shigeto Matsumoto
重人 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Publication date
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Publication of JPH0735664A publication Critical patent/JPH0735664A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 破壊靱性試験片への疲労亀裂導入方法を提供
する。 【構成】 作動油15を満たした油圧シリンダ11内に、中
央部底面に切欠きFの設けられた軟質でサイズの小さい
試験片Sを2個の固定支点16, 16で支えて、ピストン14
で加圧した状態で動作支点20から繰り返し負荷を加える
ことにより、試験片Sの切欠きFの先端に容易に疲労亀
裂導入を図ることが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は破壊靱性試験片への疲労
亀裂導入方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、英国規格BS5762やASTM
E399 に規定されている破壊靱性試験の規格によって試
験片に疲労亀裂導入を行う場合は、図5に示すように、
固定支点1,1で支えられた試験片Sの中央部底面に機
械による切欠きFを設けて、動作支点2から繰り返し負
荷Wを加えるいわゆる3点曲げによって、切欠きFの先
端に疲労亀裂を導入するのである。
【0003】英国規格BS5762によれば、疲労亀裂導入
中に機械切欠きFの先端に負荷された応力拡大係数(MPa
√m)(応力と亀裂寸法の1/2 乗に比例するパラメータで
あり、亀裂先端からの破壊発生の有無を評価する指標)
の最大値をKf とし、降伏応力をσys、試験片幅をBと
すると、疲労亀裂導入条件式は下式のように、 Kf ≦0.63σys√B ……………(1) として表される。
【0004】ところで、試験片Sが軟質でサイズの小さ
い場合は、切欠きFの先端から疲労亀裂が発生するまで
(発生段階)はKf 値が規格値以上となるような応力拡
大係数振幅;ΔK(疲労亀裂の発生および進展を支配す
るパラメータ)を与え、それ以降(進展段階)はKf 値
が規格値以内となるようにΔKを低下させて疲労亀裂を
導入する方法がとられている。こうすることにより、試
験部位である亀裂先端の疲労亀裂条件(上記(1) 式)は
満足される。ここで、発生段階におけるΔKは疲労亀裂
発生に要する最低限の応力拡大係数振幅であるΔKthよ
り大きくなければならない。
【0005】このとき、亀裂発生を確認し、Kf 値が規
格値以内となるようにΔKを低下させる手法としては、
図6に示すように、機械切欠きFの先端にゲージ3を貼
付してリード線4を介してリレー5,電磁弁6に接続し
て、ゲージ3が疲労亀裂により切断された時に荷重を除
荷するゲージ法や、あるいは人が直接目視で亀裂発生を
確認し、荷重を徐々に除荷する方法がとられている。
【0006】図7は、軟質でサイズの小さい試験片Sに
疲労亀裂を導入する場合のKf とΔKの変化状況を示す
もので、発生段階ではΔKはΔKthよりも大きく与え、
進展段階では徐々に除荷して最終的にΔKは規格値であ
る0.63σys√Bよりも小さい値にする。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来のゲージ法では、ゲージを貼る面が表裏2面に限
られているため、サイズの小さい試験片の場合はΔKの
大きさを2段階にしか変化させることができないという
制約がある。すなわち、荷重によって引張応力が負荷さ
れた状態での亀裂先端に生じる引張応力σ(MPa) は、亀
裂先端からの距離D(mm)に応じて図8(a) に示すように
変化するのに対し、一度引張応力を除荷した状態ではΔ
Kが減少して図8(b) に示すように変化する。
【0008】よって、(1) 式の規格の条件を満足するた
めには、ΔKの低下量を大きく取らなければならない
(前出図7参照)が、そのために、発生段階の高Kf 負
荷による疲労亀裂先端の引張応力σの影響が前出図8
(b) に示したように大きくなり、進展段階での疲労亀裂
伝播速度が遅くなり疲労亀裂導入にたとえば20〜30時間
というような膨大な時間がかかるという問題があり、場
合によっては疲労亀裂がまったく進展しなくなるという
欠点があった。
【0009】また、人が直接目視で亀裂発生を確認して
荷重を徐々に除荷する方法では、疲労亀裂導入の際に検
査員が付きっ切りになるという問題があり、またゲージ
法の場合と同様(ゲージ法ほどではないが発生段階と最
終進展段階のKf の差が大きくなる場合)に、圧縮残留
応力の影響により疲労亀裂進展が遅くなるなどの問題等
があった。
【0010】本発明は、上記のような従来技術の有する
課題を解決した破壊靱性試験片への疲労亀裂導入方法を
提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、2個の固定支
点で支えられた中央部底面に切欠きを設けた試験片に動
作支点から繰り返し負荷を加え、切欠きの先端に疲労亀
裂を導入して破壊靱性試験を行う破壊靱性試験法を用い
て、軟質でサイズの小さい試験片の破壊靱性試験を行う
際に、該試験片を高圧油中で支持しながら所定荷重を負
荷することを特徴とする破壊靱性試験片への疲労亀裂導
入方法である。
【0012】
【作 用】本発明によれば、疲労亀裂導入を高圧油中で
行うようにしたので、図9に示すように、試験片の降伏
応力σysが見掛け上σys′まで上昇する。このため、疲
労亀裂導入条件が緩和されて、疲労亀裂導入の際の応力
拡大係数振幅ΔKを図10のようにΔKthよりも大きくと
ることができる。よって、疲労亀裂が疲労亀裂導入条件
を満たした状態で発生し、疲労亀裂導入中に荷重を減少
させる必要がなくなる。
【0013】
【実施例】以下に、本発明の実施例について図面を参照
して詳しく説明する。図1は、本発明に係る疲労亀裂導
入装置の実施例を示す側断面図であり、図2はそのA−
A矢視断面図である。図において、11は油圧シリンダで
あり、油圧測定用ロードセル12を介して架台13に固定さ
れる。14は油圧シリンダ11に嵌合されるピストンであ
り、作動油15が封入されている。16は支点支持用治具17
の溝部に支持されて試験片Sを支持する固定支点、18は
負荷荷重測定用ロードセル、19は支持台である。
【0014】また、20は動作支点であり、図3に示すよ
うに、ピン21を介して支点用治具22に支持される。23は
支点用治具22に接続されて、動作支点20を昇降自在とす
るアクチュエータである。このように構成された疲労亀
裂導入装置の動作について説明すると、まず、油圧シリ
ンダ11内に所定の切欠きFを設けた試験片Sをセットし
た後、シリンダ内に作動油15を満たし、図示しない加圧
装置によってピストン14を押し込んで油圧を高める。こ
のときの油圧は油圧測定用ロードセル12によって検出す
る。
【0015】ついで、アクチュエータ23を作動して、試
験片Sに動作支点20を介して荷重負荷を与える。このと
きの負荷の大きさは負荷荷重測定用ロードセル18によっ
て検出する。これによって、試験片Sに疲労亀裂導入を
行うことができる。この本発明装置を用いて疲労亀裂を
導入する際に、与えた荷重条件に対するサイクル数を測
定した。用いた軟質でサイズの小さい試験片Sは表1に
示す5種類である。なお、表中での試験片Sの各部の寸
法関係は図4(a) ,(b) に示した通りである。
【0016】
【表1】
【0017】油圧シリンダ11内の油圧を10kgf/mm2
し、表2に示す荷重条件で試験片Sに30Hzの振動数で負
荷して降伏応力σys;32.5kgf/mm2 に到達したときのサ
イクル数の測定結果を同表に示した。なお、比較のため
に、従来法を用いた場合の結果についても同表に併せて
示した。
【0018】
【表2】
【0019】この表から明らかなように、本発明法は従
来法に比し、規格内で負荷することのできる応力拡大係
数範囲ΔKが広がってΔKthよりも大きくなったため、
疲労亀裂導入中に荷重を減少させる必要がなくなり、ま
た、所要時間も約1/10と大幅に短縮されたことがわか
る。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
疲労亀裂導入を高圧油中で行うことによって、疲労亀裂
導入条件を緩和することができるので、試験の能率の向
上と省力化を図ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る疲労亀裂導入装置の実施例を示す
側断面図である。
【図2】図1のA−A矢視断面図である。
【図3】図1のB−B矢視断面拡大図である。
【図4】試験片を示す(a) 側面図、(b) 正面図である。
【図5】従来の疲労亀裂導入装置を示す概要図である。
【図6】従来の疲労亀裂導入装置の他の例を示す概要図
である。
【図7】従来の疲労亀裂導入装置での応力拡大係数の時
間的推移を示す特性図である。
【図8】従来の疲労亀裂導入装置での(a) 引張応力、
(b) 圧縮残留応力を示す特性図である。
【図9】本発明の原理を説明する図である。
【図10】本発明を適用したときの応力拡大係数の時間
的推移を示す特性図である。
【符号の説明】
11 油圧シリンダ 12 油圧測定用ロードセル 14 ピストン 15 作動油 16 固定支点 18 負荷荷重測定用ロードセル 20 動作支点 23 アクチュエータ F 切欠き S 試験片

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2個の固定支点で支えられた中央部底
    面に切欠きを設けた試験片に動作支点から繰り返し負荷
    を加え、切欠きの先端に疲労亀裂を導入して破壊靱性試
    験を行う破壊靱性試験法を用いて、軟質でサイズの小さ
    い試験片の破壊靱性試験を行う際に、該試験片を高圧油
    中で支持しながら所定荷重を負荷することを特徴とする
    破壊靱性試験片への疲労亀裂導入方法。
JP17817993A 1993-07-19 1993-07-19 破壊靱性試験片への疲労亀裂導入方法 Pending JPH0735664A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010175478A (ja) * 2009-01-30 2010-08-12 Ihi Corp 微小欠陥部材の疲労強度下限値の評価方法
JP2010175479A (ja) * 2009-01-30 2010-08-12 Ihi Corp 微小切欠材の寿命評価方法
KR101523917B1 (ko) * 2013-09-25 2015-06-01 삼성중공업 주식회사 헬리데크 강도 실험장치 및 실험방법
KR20160138687A (ko) * 2015-05-26 2016-12-06 현대제철 주식회사 강재의 취성 균열 정지특성 시험방법 및 이에 이용되는 시험편

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