JPH0735456B2 - ポリオレフイン組成物 - Google Patents
ポリオレフイン組成物Info
- Publication number
- JPH0735456B2 JPH0735456B2 JP22345186A JP22345186A JPH0735456B2 JP H0735456 B2 JPH0735456 B2 JP H0735456B2 JP 22345186 A JP22345186 A JP 22345186A JP 22345186 A JP22345186 A JP 22345186A JP H0735456 B2 JPH0735456 B2 JP H0735456B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polyolefin
- licorice
- extract
- present
- polyolefin composition
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- Expired - Lifetime
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、ポリオレフィンの安定化に関するものであ
る。
る。
<従来の技術> ポリオレフィンの成形加工は通常200℃以上、時には300
℃近い高温でおこなわれる為に、熱、酸素(空気)等の
化学的作用およびせん断力等の機械的作用により分子量
の低下が生じ、機械的性質の低下や着色がおこる。この
ような成形時の品質低下を防止する為に、通常安定剤が
添加されることは周知の通りである。
℃近い高温でおこなわれる為に、熱、酸素(空気)等の
化学的作用およびせん断力等の機械的作用により分子量
の低下が生じ、機械的性質の低下や着色がおこる。この
ような成形時の品質低下を防止する為に、通常安定剤が
添加されることは周知の通りである。
従来ポリオレフィンの安定剤として2,6−ジ−tert−ブ
チル−P−クレゾール(BHT)等のフェノール系化合物
が広く用いられている。
チル−P−クレゾール(BHT)等のフェノール系化合物
が広く用いられている。
しかし、これらのフエノール系化合物は熱安定化効果は
高いものの、人体に対する安全性が大きく問題視され、
無毒の安定剤が要求されるようになった。
高いものの、人体に対する安全性が大きく問題視され、
無毒の安定剤が要求されるようになった。
この要求は食品包装、食品容器、医療器具および玩具等
の分野において特に望まれている。
の分野において特に望まれている。
<発明が解決しようとする問題点> かかる現状において、本発明が解決すべき問題点、すな
わち本発明の目的は、上述のような従来の安定剤にみら
れる欠点のない新規な安定剤、すなわち天然物由来の物
質のみからなる安全性が高く、かつ熱安定化効果のすぐ
れた安定剤を使用して成形時のポリオレフィンの品質低
下を防止することにある。
わち本発明の目的は、上述のような従来の安定剤にみら
れる欠点のない新規な安定剤、すなわち天然物由来の物
質のみからなる安全性が高く、かつ熱安定化効果のすぐ
れた安定剤を使用して成形時のポリオレフィンの品質低
下を防止することにある。
<問題点を解決する為の手段> 本発明は、ポリオレフィンに甘草抽出物を配合すること
を特徴とするポリオレフィン組成物であって、上記従来
の問題点を解決するものである。
を特徴とするポリオレフィン組成物であって、上記従来
の問題点を解決するものである。
以下、本発明につき詳細に説明する。
本発明で用いられるポリオレフィンは、エチレン、プロ
ピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、4−メチル−ペン
テン−1などのα−オレフィンの単独重合体あるいは2
種以上からなるランダムおよびブロック共重合体であ
り、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−1、
ポリイソブテン、ポリ−3−メチル−ブテン−1、ポリ
−4−メチル−ペンテン−1、エチレン−プロピレン共
重合体、エチレン−ブテン−1共重合体、エチレン−4
−メチル−ペンテン−1共重合体、プロピレン−ブテン
−1共重合体、プロピレン−4−メチル−ペンテン−1
共重合体、デセン−1−4−メチルペンテン−1共重合
体、エチレン−プロピレン−ブテン−1共重合体などが
例示される。共重合の場合にはα−オレフィンと共に共
役ジエンや非共役ジエンのような多不飽和化合物あるい
はアクリル酸、メタクリル酸、酢酸ビニル等を共重合成
分するものも含む。これらの重合体は酸変性されたも
の、例えば、α、β−不飽和脂肪酸、脂環族カルボン酸
またはこれらの誘導体でグラフト変性された重合体であ
ってもよく、ゴム状、樹脂状、ワックス状の重合体を含
むものである。
ピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、4−メチル−ペン
テン−1などのα−オレフィンの単独重合体あるいは2
種以上からなるランダムおよびブロック共重合体であ
り、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−1、
ポリイソブテン、ポリ−3−メチル−ブテン−1、ポリ
−4−メチル−ペンテン−1、エチレン−プロピレン共
重合体、エチレン−ブテン−1共重合体、エチレン−4
−メチル−ペンテン−1共重合体、プロピレン−ブテン
−1共重合体、プロピレン−4−メチル−ペンテン−1
共重合体、デセン−1−4−メチルペンテン−1共重合
体、エチレン−プロピレン−ブテン−1共重合体などが
例示される。共重合の場合にはα−オレフィンと共に共
役ジエンや非共役ジエンのような多不飽和化合物あるい
はアクリル酸、メタクリル酸、酢酸ビニル等を共重合成
分するものも含む。これらの重合体は酸変性されたも
の、例えば、α、β−不飽和脂肪酸、脂環族カルボン酸
またはこれらの誘導体でグラフト変性された重合体であ
ってもよく、ゴム状、樹脂状、ワックス状の重合体を含
むものである。
また、これらのポリオレフィンはブレンド品であっても
よい。
よい。
本発明に用いられる甘草抽出物は、甘草を原料として抽
出精製した甘草抽出物である。甘草抽出溶媒としては、
公知の次のような有機溶媒が使用される。例えば、メタ
ノール、エタノール等の低級脂肪族アルコール;アセト
ン等の低級脂肪族ケトン;ジオキサン、エチルエーテル
等の低級脂肪族エーテル;石油エーテル、n−ヘキサ
ン、シクロヘキサン、ベンゼン等の揮発性炭化水素;塩
化メチレン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素;酢
酸エチル、酢酸ブチル等のエステルが挙げられる。例え
ば甘草根粉砕物を塩化メチルで抽出し、減圧乾燥して作
られる。また、甘草からグリチルリチンを抽出した後の
残りも原料とすることもできる。
出精製した甘草抽出物である。甘草抽出溶媒としては、
公知の次のような有機溶媒が使用される。例えば、メタ
ノール、エタノール等の低級脂肪族アルコール;アセト
ン等の低級脂肪族ケトン;ジオキサン、エチルエーテル
等の低級脂肪族エーテル;石油エーテル、n−ヘキサ
ン、シクロヘキサン、ベンゼン等の揮発性炭化水素;塩
化メチレン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素;酢
酸エチル、酢酸ブチル等のエステルが挙げられる。例え
ば甘草根粉砕物を塩化メチルで抽出し、減圧乾燥して作
られる。また、甘草からグリチルリチンを抽出した後の
残りも原料とすることもできる。
該甘草抽出物はポリオレフィン100重量部に対して0.001
〜10重量部配合することにより熱安定化の効果が発揮さ
れ、好ましくは、0.01〜1重量部さらに好ましくは、0.
05〜0.5重量部配合される。本発明の組成物には、その
特性を害しない限り、他の添加剤、例えば紫外線吸収
剤、光安定剤、酸化防止剤、金属石鹸類、造核剤、滑
剤、帯電防止剤、難燃剤、顔料、充填剤および可塑剤等
を配合しても良い。
〜10重量部配合することにより熱安定化の効果が発揮さ
れ、好ましくは、0.01〜1重量部さらに好ましくは、0.
05〜0.5重量部配合される。本発明の組成物には、その
特性を害しない限り、他の添加剤、例えば紫外線吸収
剤、光安定剤、酸化防止剤、金属石鹸類、造核剤、滑
剤、帯電防止剤、難燃剤、顔料、充填剤および可塑剤等
を配合しても良い。
<実施例> 以下、実施例をあげ本発明を具体的に説明するが、本発
明はこれらにより限定されるものではない。
明はこれらにより限定されるものではない。
実施例1〜3 ポリプロピレン(ホモポリマー)の粉末(極限粘度:
〔η〕=2.1)100重量部に対してステアリン酸カルシウ
ム0.03重量部、および甘草抽出物を表1記載の量だけ配
合し、ヘンシエルミキサーで混合し65mmφ抽出機を用い
て230℃で窒素雰囲気下で押出して造粒し、それらのメ
ルトインデックス(MI)を、JIS K7210に準じて測定し
た結果を第1表に示す。
〔η〕=2.1)100重量部に対してステアリン酸カルシウ
ム0.03重量部、および甘草抽出物を表1記載の量だけ配
合し、ヘンシエルミキサーで混合し65mmφ抽出機を用い
て230℃で窒素雰囲気下で押出して造粒し、それらのメ
ルトインデックス(MI)を、JIS K7210に準じて測定し
た結果を第1表に示す。
比較例1〜2 比較例1において、甘草抽出物を添加しない場合比較例
2において甘草抽出物のかわりに2,6−ジ−tert−ブチ
ル−P−クレゾール(商品名スミライザ−BHT)を添加
して実施例1と同様におこなった結果を第1表に示し
た。
2において甘草抽出物のかわりに2,6−ジ−tert−ブチ
ル−P−クレゾール(商品名スミライザ−BHT)を添加
して実施例1と同様におこなった結果を第1表に示し
た。
1)重量部 2)甘草根粉砕物を塩化メチレンで抽出し減圧乾燥した
ものであり、次の方法により抽出した。甘草根粉砕物0.
5Kgを3リットルの塩化メチレンとともに2時間、還流
下に加熱して塩化メチレン可溶性成分を抽出した。抽出
液と分離した抽出残渣について同様な操作を繰返し、18
リットルの抽出液を得た。この抽出液の溶媒を留去し、
更に減圧乾燥して、抽出物25gを得た。
ものであり、次の方法により抽出した。甘草根粉砕物0.
5Kgを3リットルの塩化メチレンとともに2時間、還流
下に加熱して塩化メチレン可溶性成分を抽出した。抽出
液と分離した抽出残渣について同様な操作を繰返し、18
リットルの抽出液を得た。この抽出液の溶媒を留去し、
更に減圧乾燥して、抽出物25gを得た。
<発明の効果> 本発明により、ポリオレフィンに、無毒な甘草抽出物を
配合することにより、無添加のポリオレフィンに比して
優れた熱安定性を有するポリオレフィン組成物が得られ
た。
配合することにより、無添加のポリオレフィンに比して
優れた熱安定性を有するポリオレフィン組成物が得られ
た。
Claims (1)
- 【請求項1】ポリオレフィンに甘草を有機溶媒で抽出し
た甘草抽出物を配合することを特徴とするポリオレフィ
ン組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22345186A JPH0735456B2 (ja) | 1986-09-19 | 1986-09-19 | ポリオレフイン組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22345186A JPH0735456B2 (ja) | 1986-09-19 | 1986-09-19 | ポリオレフイン組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6377956A JPS6377956A (ja) | 1988-04-08 |
JPH0735456B2 true JPH0735456B2 (ja) | 1995-04-19 |
Family
ID=16798350
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22345186A Expired - Lifetime JPH0735456B2 (ja) | 1986-09-19 | 1986-09-19 | ポリオレフイン組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0735456B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20000005592A (ko) * | 1998-06-02 | 2000-01-25 | 김권 | 천연안정제를포함하는고분자조성물 |
-
1986
- 1986-09-19 JP JP22345186A patent/JPH0735456B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6377956A (ja) | 1988-04-08 |
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