JPH0734307Y2 - ペルチェ効果を利用した冷水器における水路構造 - Google Patents

ペルチェ効果を利用した冷水器における水路構造

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JPH0734307Y2
JPH0734307Y2 JP1347093U JP1347093U JPH0734307Y2 JP H0734307 Y2 JPH0734307 Y2 JP H0734307Y2 JP 1347093 U JP1347093 U JP 1347093U JP 1347093 U JP1347093 U JP 1347093U JP H0734307 Y2 JPH0734307 Y2 JP H0734307Y2
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正照 滝本
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滝本技研工業株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、水やジュース等の飲料
液体の冷却を行う冷水器に関し、特に電流を流すことに
よって熱の移動を行うペルチェ素子を利用した冷水器に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】ペルチェ効果を発揮するペルチェ素子と
しては、近年改良が相当進んできており、非常に効率良
くペルチェ効果を発揮するものも市販されるようになっ
てきている。このようなペルチェ素子は、例えば室温に
対して±30℃までの冷却または加熱を行うものもあ
り、このようなペルチェ素子の具体的利用の要求も高ま
ってきているものである。
【0003】一方、ジュースや飲料水等のように、その
冷却を積極的に行って、その味等を向上させる必要のあ
る飲料液体がある。この飲料液体として、例えば水道水
を例にとってみると、その味を向上させようとすれば、
その温度を室温より低くする必要がある。また、この飲
料液体の冷却をコンパクトな形態のもので行うようにす
ることは、各種の冷水器を改良する上で非常に有利なも
のとなる。。
【0004】そして、種々なものの冷却を行う一般的な
手段としては、所謂フロン等の冷媒を使用するものが多
く提案されてきている。これらの従来方法においては、
環境に悪影響を及ぼすフロンの使用が禁止されつつある
現状ではその利用ができないものであるし、また他の冷
媒を使用するにしても、そのための構造が非常に複雑化
してコンパクトな製品ができないという問題があるもの
である。また、例えば、飲料水の冷却についての従来例
においては、一度に大量の消費にも対処できるようにす
るために、冷却しておいた水を大きなタンク内に一旦た
めておき、これを必要に応じて供給するようにすること
が一般になされている。しかしながら、このような方式
であると、その冷却水が暖まってしまえば当面必要でな
い水も再度冷却し直しをしなければならないことになっ
て、電力等の相当なエネルギー消費が行われていたので
ある。
【0005】以上のことから、種々な飲料液体の冷却
を、前述したペルチェ素子を利用することにより行うこ
とが当然考えられる。しかしながら、前述したように、
効率の良いペルチェ素子を有効に利用してその熱交換率
を十分に生かすようにするには何等かの工夫をしなけれ
ばならないはずである。特に、この種のペルチェ素子を
利用しながら、冷却した水を大きなタンク内に一旦ため
ておくことは、タンク内の暖まってしまった飲料液体の
冷却を常に行わなければならないことになって、ペルチ
ェ素子が電力を使用するものであることからしても、電
力エネルギ−の無駄使い以外の何物でもないことになる
のである。これを解決すべく本考案者が種々調査を行っ
たのであるが、そのような構成のものは従来例において
見当らなかったのである。
【0006】そこで、本考案者は、ペルチェ素子を有効
に利用して熱交換を効率良く行えるようにするには、具
体的にどうしたらよいかについて種々研究を重ねてきた
結果、本考案を完成したのである。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】本考案は、以上の経緯
に基づいてなされたもので、その解決しようとする課題
は、ペルチェ素子の有効利用である。そして、本考案の
目的とするところは、飲料液体の冷却を極めて簡単な構
造によって行なうことができ、しかもその冷却をエネル
ギー損失を非常に小さくしながら確実に行うことのでき
る冷水器を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに、本考案の採った手段は、実施例において使用する
符号を付して説明すると、「電流を流すことにより熱の
移動を行う平板状のペルチェ素子11と、その一方の面
に密着した状態で一体化したフィン部材12と、ペルチ
ェ素子11の他方の面に一体化されて熱良導体材料によ
って形成した熱伝導部材13と、この熱伝導部材13の
ペルチェ素子11とは反対側面に一体化した蓄冷部材2
0と、この蓄冷部材20内に形成されて上側及び下側通
路31・32を複数の細路33によって連通させた液通
路30とによって構成した冷水器10において、蓄冷部
材20を、熱伝導部材13に密着される金属製のベース
板21と、このベース板21に一体化されて細路33を
形成した金属製の蓄冷ブロック22と、この蓄冷ブロッ
ク22を囲んだ状態でベース板21に一体化することに
より上側及び下側通路31・32を形成するとともに出
入口23a・23bを有した断熱材料よりなる覆蓋カバ
ー23と、この覆蓋カバー23の下側通路31内に一体
化されて蓄冷ブロック22の各細路33に対する水の分
流を各細路33の入口から離した位置で行うための多数
の細孔24aを有した分流板24とにより構成するとと
もに、下側通路31の容積を上側通路32よりも十分大
きくしたことを特徴とする水路構造」である。
【0009】
【作用】以上のように構成した冷水器10の作用につい
て以下に説明すると、この冷水器10はケース本体40
内に組み込まれて、例えば図1に示すような冷水装置1
00を構成するものであるが、この冷水装置100にお
いては、貯水タンク44内に貯めておいた水やジュース
等の飲料液体を、ポンプ45によって冷水器10に強制
的に送り込んで、ケース本体40の外側に露出させてあ
る吐水口43から吐出させるのである。勿論、貯水タン
ク44内へは水道水等の飲料液体が常に一定量供給され
るものであり、ペルチェ素子11、ファン42あるいは
ポンプ45等に対しては必要な電力が供給されるもので
ある。
【0010】ここで、重要なことは、当該冷水装置10
0においても、一時的な大量消費に対処すべく貯水タン
ク44内に水やジュースを一旦貯めておくものではある
が、この貯水タンク44内の水等は必要な温度に冷却さ
れてはいないことである。換言すれば、冷水装置100
の吐水口43から取り出される分の水等が、その都度冷
水器10において冷却されるのであり、そのための電力
は吐出された量の水に対してのみ使用されることであ
る。従って、この冷水器10における電力消費は非常に
少ないものとなっており、経済的な冷水装置100とな
っているのである。
【0011】以上のように、冷水装置100が経済的な
ものになっているのは、冷水器10の作用によるのであ
る。すなわち、この冷水器10のペルチェ素子11に通
電されると、このペルチェ素子11のペルチェ効果によ
って、熱伝導部材13側の熱がフィン部材12側に強制
的に移動される。このとき、ペルチェ素子11は熱伝導
部材13の一部にしか接触していないけれども、熱伝導
部材13は例えば銅や真ちゅう等の熱の良導体材料によ
って形成してあるから、上記の熱の移動は効率良く行わ
れる。また、この熱伝導部材13に対しては、そのペル
チェ素子11とは反対側面の全面に蓄冷部材20が一体
化してあるから、この蓄冷部材20からの熱は熱伝導部
材13を介してペルチェ素子11によってフィン部材1
2側に速やかに移動されるのである。
【0012】この蓄冷部材20内においては、この蓄冷
部材20内に形成してある液通路30を通るジュースや
水等の飲料液体に対して、次のような作用がなされる。
すなわち、図5に示すように、ポンプ45が作動するこ
とによって入口23aから下側通路31内に流れ込んだ
飲料液体は、蓄冷ブロック22に形成した各細路33及
びこれら内に露出しているベース板21の内面に接触し
ながら図示上方の上側通路32内に流れ込み、この上側
通路32の出口23bから冷水装置100の吐水口43
に向けて送られるのである。このとき、蓄冷ブロック2
2はベース板21に接触しており、ベース板21は熱伝
導部材13を介してペルチェ素子11による吸熱が行わ
れているのであるから、ベース板21及びこれに接触し
ている蓄冷ブロック22は冷却されている。従って、こ
の冷却されているベース板21及び蓄冷ブロック22に
接触しながら流れる飲料液体は十分冷却されながら吐水
口43に向けて送られることになるのである。
【0013】また、このとき、蓄冷ブロック22や上側
及び下側通路31・32は断熱材料よりなる覆蓋カバー
23によって囲まれた状態にあるため、この蓄冷ブロッ
ク22等に対して外側から熱が移動してくることはな
い。そして、覆蓋カバー23の下側通路31内には、図
5に示したように、覆蓋カバー23に一体化されて蓄冷
ブロック22の各細路33に対する水の分流を各細路3
3の入口から離した位置で行うための多数の細孔24a
を有した分流板24が配置してあるから、出口23aか
ら流入してきた飲料液体は、下側通路31内に淀み部分
を形成することなく各細路33毎に完全に分流されると
ともに、逆に各細路33から降りてきた飲料液体は分流
板24によって下側通路31内にて均等に貯溜されるの
である。
【0014】ここで、吐水口43からの冷却水等の吐出
が停止されると、ペルチェ素子11及びポンプ45への
通電も停止されるが、ベース板21及び蓄冷ブロック2
2は、それまでに入口23aから下側通路31内に供給
されてきていた水等の温度よりも未だ低い温度になった
ままである。何故なら、熱の移動は瞬間的に行われるの
ではなく、ある一定の時間を要するものであるから、ペ
ルチェ素子11への通電が停止された時点においては、
ベース板21及び蓄冷ブロック22は冷却されたままの
状態にあるからである。従って、当該蓄冷部材20内に
て停留した飲料液体は、その時点において冷却された状
態にあるベース板21及び蓄冷ブロック22によって冷
却されることになるのである。そして、本考案に係る冷
水装置100においては、冷水器10の液通路30を構
成している下側通路31が文字通り下側に位置している
から、当該蓄冷部材20内にて冷却された飲料液体は順
次下側通路31内に移動(対流)するとともに、この下
側通路31内の容積は上側通路32に対して十分な容積
のものとしてあるから、次に使用される飲料液体として
必要な量(例えばコップ一杯分)を十分賄えるものにな
っているのである。
【0015】勿論、当該蓄冷部材20を有する冷水装置
100が連続して使用されることもあるが、その場合に
はペルチェ素子11に対する通電も連続してなされるの
であるから、ペルチェ素子11によるベース板21や蓄
冷ブロック22の冷却は十分なされるのであるため、全
く問題とはならない。そして、以上のように、当該冷水
装置100においては、一時的な大量消費に対処すべく
貯水タンク44内に水やジュースを一旦貯めておくもの
ではあっても、この貯水タンク44内における水等を必
要な温度に冷却しておく必要がないのであるから、非常
に効率のよいものとなっているのである。つまり、冷水
装置100の吐水口43から取り出される分の水等が、
その都度冷水器10において冷却されるのであり、その
ための電力は吐出された量の水に対してのみ使用される
のである。従って、この冷水器10における電力消費は
非常に少ないものとなっており、経済的な冷水装置10
0となっているのである。
【0016】なお、以上の熱伝導部材13及び蓄冷部材
20はその全体が断熱部材14によって包み込まれてい
るのであるから、これらの熱伝導部材13及び蓄冷部材
20に対して、ペルチェ素子11以外の部分から熱が移
動することは殆どないのである。特に、この冷水器10
において、ペルチェ素子11と蓄冷部材20間に熱伝導
部材13を介在させたことは、当該冷水器10の能力
を、頭初に述べたような機能を有するペルチェ素子11
の作用を有効に利用しながら向上させているのであり、
これにより、必要最小限の電力消費によって、水等の飲
料液体の冷却・加熱を良好に行うのである。
【0017】一方、フィン部材12においても、これを
一般的な熱良導体によって形成するとともに、その裏面
側にペルチェ素子11を密着した状態で一体化してある
から、ペルチェ素子11によって蓄冷部材20側から移
動させられてきた熱がこのフィン部材12によって良好
に放散されるのである。本実施例では、所謂空冷式のも
のとしてあって、図1〜図3に示したように、このフィ
ン部材12に向けてファン42によって空気を強制的に
送るようにしているので、その熱の放散または吸収を良
好に行えるようになっている。この場合、冷水装置10
0のケース本体40には、図1に示すように、空気の流
れを良好にするための通気窓41が形成してあるから、
ファン42による空気の流れはよどみなくなるものであ
る。
【0018】ここで、冷水器10の冷水を作り出すもの
とした場合の水の流れを、図6を参照して説明すると、
次の通りである。まず、この冷水装置100において
は、水道水等が貯水タンク44内に供給されるのである
が、このときにはチャッキ弁54が閉じてポンプ45は
停止しており、第1電磁弁51は開かれている。従っ
て、所定の圧力で供給された水は、第1電磁弁51及び
ポンプ45内を通して、貯水タンク44内の濾過器55
内に送られ、この濾過器55内で所定の濾過がなされた
水は、貯水タンク44の上端に設けた押圧弁56を押し
広げて貯水タンク44内に貯溜されるのである。以上の
ことは、貯水タンク44内に配置した水量センサー57
によって貯水タンク44内の水量が設定量以下になった
ことが検知されれば、同様に行われるものである。な
お、貯水タンク44内の水については、第2電磁弁52
及び第3電磁弁53を閉じてチャッキ弁54を開きかつ
ポンプ45を作動させることにより、貯水タンク44内
を循環させながら濾過器55による濾過が適宜なされる
ものである。
【0019】また、冷水装置100の吐水口43から冷
水を得たい場合には、ケース本体40の表面側に設けた
スイッチによる操作を行うことにより、ペルチェ素子1
1及びポンプ45に通電されるとともに、チャッキ弁5
4が開かれる。そうすると、貯水タンク44内の水はポ
ンプ45によって冷水器10側に送られるとともに、こ
の冷水器10の蓄冷部材20内の液通路30にて冷却さ
れながら吐水口43から吐出されるのである。つまり、
吐水口43から吐出される分の水のみに対して、冷水器
10による冷却がなされるのであり、貯水タンク44内
の水に対しての冷却あるいは保温を冷水器10によって
行うことは全くないのである。これにより、当該冷水器
10における電力消費が抑えられているのである。
【0020】
【実施例】次に、本考案に係る冷水器10及びこれを使
用して構成した冷水装置100を、図面に示した実施例
に基づいて詳細に説明すると、図1には本考案に係る冷
水器10を使用した冷水装置100の正面図が示してあ
り、この冷水装置100の冷水器10は、電流を流すこ
とにより熱の移動を行う平板状のペルチェ素子11と、
その一方の面に密着した状態で一体化したフィン部材1
2と、ペルチェ素子11の他方の面に一体化されて熱良
導体材料によって形成した熱伝導部材13と、この熱伝
導部材13のペルチェ素子11とは反対側面に一体化し
た蓄冷部材20と、この蓄冷部材20内に形成されて上
下両通路31・32を複数の細路33によって連通させ
た液通路30と、フィン部材12のペルチェ素子11側
に一体化されて熱伝導部材13及び蓄冷部材20の断熱
を行う断熱部材14とによって構成したものである。
【0021】ペルチェ素子11は、市販されているもの
であるが、直流電流を流すことにより熱の移動をペルチ
ェ効果を利用して行うものであり、その電流の流れ方向
を変えることにより、このペルチェ素子11に対する熱
の移動方向をも変えられるようにしてあるものである。
つまり、このペルチェ素子11を使用することによっ
て、ジュースや水等の飲料液体の冷却または加熱を選択
的に行うことができるのである。このペルチェ素子11
の一方の面に密着させたフィン部材12は、例えば金属
等の熱の良導体材料によって一体的に形成したものであ
り、熱の移動量に応じた種々な形態・大きさのものが適
用されるものである。一方、ペルチェ素子11の他方の
面に一体化される熱伝導部材13も、熱の良導体材料、
例えば銅や真ちゅうによって板状に形成したものであ
り、ペルチェ素子11に対するあるいはペルチェ素子1
1からの熱の移動を速やかにかつ面積を広げて行うもの
である。そして、この熱伝導部材13のペルチェ素子1
1とは反対面には、熱容量の比較的大きい材料、例えば
ステンレスあるいは鉄等の金属を材料として形成したベ
ース板21や蓄冷ブロック22を備えた蓄冷部材20が
一体化されるのであり、この蓄冷部材20内には冷却ま
たは加熱すべき飲料液体を通すための液通路30が形成
してあるのである。
【0022】蓄冷部材20は、熱伝導部材13に密着さ
れる金属製のベース板21と、このベース板21に一体
化されて細路33を形成した金属製の蓄冷ブロック22
と、この蓄冷ブロック22を囲んだ状態でベース板21
に一体化することにより上側及び下側通路31・32を
形成するとともに出入口23a・23bを有した断熱材
料よりなる覆蓋カバー23と、この覆蓋カバー23の下
側通路31内に一体化されて蓄冷ブロック22の各細路
33に対する水の分流を各細路33の入口から離した位
置で行うための多数の細孔24aを有した分流板24と
により構成したものである。また、液通路30は、図5
に示したように、蓄冷部材20内に比較的大きな容積を
有するものとして形成した下側通路31及び上側通路3
2と、これらを互いに連通させる複数の細路33とから
なっているものであり、本実施例においては、下側通路
31に入口23aを、また上側通路32に出口23bを
形成したものである。これにより、液通路30内を通過
する飲料液体は、蓄冷部材20に対して広い面積で接触
しながら移動するのであり、蓄冷部材20との熱交換を
良好に行えるようにしているものである。なお、本実施
例においては、図4に示したように、覆蓋カバー23と
蓄冷ブロック22との間に補助通路34が形成してあ
り、この補助通路34を介しても飲料液体の流れを許容
しているものであり、細路33の一部を、図5に示した
ように、空気抜き穴35としてある。
【0023】また、本実施例においては、図3〜図5に
て示したように、ベース板21と覆蓋カバー23間には
パッキング25が配置してあって、このパッキング25
によって両者間にて液漏れが生じないようにしてある。
勿論、このパッキング25は、図5に示したように、覆
蓋カバー23に形成した溝25a内に収納されるもので
ある。なお、本実施例においては、発泡スチロール等の
断熱性に優れた材料によって形成した断熱部材14によ
って、上述したペルチェ素子11、熱伝導部材13及び
蓄冷部材20の全体を覆うようにしている。これによ
り、蓄冷部材20における熱交換等は、外気温に全く影
響を受けることなく行われるのである。
【0024】また、冷水装置100は、そのケース本体
40内に冷水器10を収納配置するとともに、このケー
ス本体40内のフィン部材12に対向する部分に設けた
ファン42と、このファン42の近傍のケース本体40
に形成した通気窓41と、下側通路31の入口23aに
接続されて一定量の水を貯える貯水タンク44と、上側
通路32の出口23bに接続されてケース本体40の外
側に露出する吐水口43と、この吐水口43から冷水ま
たは温湯を積極的に吐出させるために冷水器10と貯水
タンク44間に接続したポンプ45とを備えたものであ
る。ケース本体40内には、前述した冷水器10が、例
えば図2に示したように収納配置されるものであり、そ
の周囲にファン42や貯水タンク44が配置されるので
ある。また、この冷水装置100は、スイッチボタンを
押すことにより冷却水等の吐出を行うために各種スイッ
チが設けてあるのであり、図1に示すように、冷却水等
を吐出させるための吐水口43がケース本体40の前方
上部にケース本体40外に露出するように設けてある。
なお、この吐水口43の直下には、コップ等の載置部が
形成してあり、この載置部にはこぼれた水を排出するた
めの排出口が形成してある。
【0025】この冷水装置100は、使用される水等の
飲料液体の管路及び電気回路も備えているのであるが、
これらは図6に示したような関係のものとなっている。
つまり、水道等に対しては、第1電磁弁51及びポンプ
45を介して貯水タンク44が接続されるのであり、こ
の貯水タンク44内の水等はチャッキ弁54を介してポ
ンプ45に送られるようになっている。貯水タンク44
内に水が供給される際、または貯水タンク44内での循
環を行う場合には、濾過器55を介して行うようにして
あり、濾過された水等は濾過器55の上端に設けた押圧
弁56から貯水タンク44内に出るようにしてある。ま
た、ポンプ45には、第2電磁弁52を介して冷水器1
0が接続してあるものであり、この冷水器10と並列的
に接続した管路中には第3電磁弁53が介装してある。
この第3電磁弁53は、冷水器10による冷水または温
水ではなくて、単なる水道水を使用したい場合に開放さ
れるものであり、この第3電磁弁53を開放することに
よって、貯水タンク44内の濾過された水を吐水口43
から出すようにしているものである。なお、ポンプ45
を作動させて水等を送る場合には、チャッキ弁54が開
かれるものであり、貯水タンク44内の水量は水量セン
サー57によって常に検知されているものである。これ
により、貯水タンク44内への水道から水等の供給は自
動的になされるようになっている。
【0026】
【考案の効果】以上説明した通り、本考案においては、
上記実施例にて例示した如く、「電流を流すことにより
熱の移動を行う平板状のペルチェ素子11と、その一方
の面に密着した状態で一体化したフィン部材12と、ペ
ルチェ素子11の他方の面に一体化されて熱良導体材料
によって形成した熱伝導部材13と、この熱伝導部材1
3のペルチェ素子11とは反対側面に一体化した蓄冷部
材20と、この蓄冷部材20内に形成されて上側及び下
側通路31・32を複数の細路33によって連通させた
液通路30とによって構成した冷水器10において、蓄
冷部材20を、熱伝導部材13に密着される金属製のベ
ース板21と、このベース板21に一体化されて細路3
3を形成した金属製の蓄冷ブロック22と、この蓄冷ブ
ロック22を囲んだ状態でベース板21に一体化するこ
とにより上側及び下側通路31・32を形成するととも
に出入口23a・23bを有した断熱材料よりなる覆蓋
カバー23と、この覆蓋カバー23の下側通路31内に
一体化されて蓄冷ブロック22の各細路33に対する水
の分流を各細路33の入口から離した位置で行うための
多数の細孔24aを有した分流板24とにより構成する
とともに、下側通路31の容積を上側通路32よりも十
分大きくしたこと」にその特徴があり、これにより、飲
料液体の冷却を極めて簡単な構造によって行なうことが
でき、しかもその冷却をエネルギー損失を非常に小さく
しながら確実に行うことのできる冷水器の水路構造を提
供することができるのである。
【0027】すなわち、本考案に係る冷水器10によれ
ば、次に使用されるであろう飲料液体の言わば予備冷却
をその蓄冷部材20内で行っておくものであり、しかも
その予備冷却をペルチェ素子11に電力を積極的に供給
して行うのではなくペルチェ素子11によって冷却され
たベース板21及び蓄冷ブロック22の言わば余力を、
当該冷水器10そのものの構造によって積極的に利用す
ることができるのである。これによって、エネルギー効
率の非常のよい蓄冷部材20及び冷水装置100とする
ことができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る冷水器を使用して構成した冷水装
置の斜視図である。
【図2】同横断面図である。
【図3】冷水器の横断面図である。
【図4】同縦断面図である。
【図5】冷水器の図4の1ー1線に沿ってみた断面図で
ある。
【図6】冷水装置内の配管状態を示した概略回路図であ
る。
【符号の説明】
10 冷水器 11 ペルチェ素子 12 フィン部材 13 熱伝導部材 14 断熱部材 20 冷暖水器 21 ベース板 22 蓄冷ブロック 23 覆蓋カバー 30 液通路 31 上側通路 32 下側通路 33 細路 40 ケース本体 41 通気窓 42 ファン 43 吐水口 44 貯水タンク 45 ポンプ

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電流を流すことにより熱の移動を行う平
    板状のペルチェ素子と、その一方の面に密着した状態で
    一体化したフィン部材と、前記ペルチェ素子の他方の面
    に一体化されて熱良導体材料によって形成した熱伝導部
    材と、この熱伝導部材の前記ペルチェ素子とは反対側面
    に一体化した蓄冷部材と、この蓄冷部材内に形成されて
    上側及び下側通路を複数の細路によって連通させた液通
    路とによって構成した冷水器において、 前記蓄冷部材を、前記熱伝導部材に密着される金属製の
    ベース板と、このベース板に一体化されて前記細路を形
    成した金属製の蓄冷ブロックと、この蓄冷ブロックを囲
    んだ状態で前記ベース板に一体化することにより前記上
    側及び下側通路を形成するとともに出入口を有した断熱
    材料よりなる覆蓋カバーと、この覆蓋カバーの前記下側
    通路内に一体化されて前記蓄冷ブロックの各細路に対す
    る水の分流を各細路の入口から離した位置で行うための
    多数の細孔を有した分流板とにより構成するとともに、 前記下側通路の容積を前記上側通路よりも十分大きくし
    たことを特徴とする水路構造。
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