JPH0734135B2 - 弾性回転体の製造方法及びその弾性回転体 - Google Patents

弾性回転体の製造方法及びその弾性回転体

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JPH0734135B2 JP60297210A JP29721085A JPH0734135B2 JP H0734135 B2 JPH0734135 B2 JP H0734135B2 JP 60297210 A JP60297210 A JP 60297210A JP 29721085 A JP29721085 A JP 29721085A JP H0734135 B2 JPH0734135 B2 JP H0734135B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、一般の弾性回転体に関し、特に表面樹脂層を
有する弾性回転体に関する。
本発明は製造方法及びそれによって得られた弾性回転体
に関するが、その利用は、事務機に最適であり、具体的
には、一般紙類搬送ローラ,ベルト,特に有効なものに
加熱定着用ローラ,ベルト,が挙げられる。
〔従来技術〕
従来、ゴム弾性体上に樹脂層を設けた弾性回転体は多く
提案されている。これらは、定着装置の分野で重要視さ
れているが、いずれも、弾性体層と樹脂層の密着性が低
く、使用時の耐久性、耐摩耗性に劣り、実用化はできる
ものの交換期間が短いものであった。
また、弾性層上に設けられる樹脂層は、弾性層の耐久温
度よりも高温で焼成しなければ、耐摩耗性に優れた特性
が得られないので、総合的な弾性力と耐摩耗性を十分満
足したものが提供できていない。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、新規な弾性回転体の製造方法及びその
弾性回転体を提供することにある。
本発明のさらなる目的は、弾性体層に対して高温加熱を
与えることなく、効率よく樹脂表面層を焼成できる弾性
回転体の製造方法を提供し、その結果得られる弾性回転
体で、弾性体層の材質の選択範囲が広げられると共に十
分な弾性と耐摩耗性を奏することができる弾性回転体を
提供することである。
〔発明の概要〕
上記目的を達成するため本発明の弾性回転体の製造方法
は、表面に金属酸化物又は金属材料を分散状又は層状に
有する弾性体層に樹脂材を塗布し誘電加熱処理すること
で表面樹脂層を有する弾性回転体を形成することを特徴
とするものである。
また本発明の弾性回転は、弾性体層と、この弾性体層の
外側に設けられた表面樹脂層と、を有する弾性回転体に
おいて、前記弾性体層表面には金属酸化物又は金属材料
が分散状又は層状に形成され、前記表面樹脂層は誘電加
熱処理されていることを特徴とするものである。
これによって弾性体層には誘電加熱エネルギーがあまり
又は全く達しないので弾性体層を低温状態に保持できる
と共に、樹脂層においては誘電加熱エネルギーを急激に
且つ効率よく与えることができる。
〔実施例〕
本発明の製造方法を採用した製造方法の実施例を以下行
程順に挙げる。
(I) 芯金として、表面をサンドブラスト処理して脱
脂・乾燥させた鉄芯金を用意し、 (II) 予めシリコーンゴム材料と導電性の酸化アルミ
ニウム、酸化チタン、酸化ニツケル等の粒径0.1μm〜
5μmの金属酸化物をシリコーンゴム材料100重量部に
対して20〜45重量部を混合してなるシリコーンゴムシー
トを鉄芯金上にプライマーを塗布した後に巻き付けシリ
コーンゴムローラとする。
この際、シリコーンゴムシートの上層よりも下層側に金
属酸化物は集中するので、巻き付ける時のシリコーンゴ
ムシートは、下層側を表面とし上層をプライマー側にし
て鉄芯金上に設ける。
(III) この後、シリコーンゴムローラを170℃で30分
間プレス加硫し、次いで200℃で1時間2次加硫をして
弾性をもたせる。
(IV) 次に加硫後のシリコーンゴムローラの表面を研
磨して中央部が両端部に対して100μm程度の逆クラウ
ン量をもつようにテーパを形成する。この時シリコーン
ゴムローラ表面のゴム分を除去するので、集中している
金属酸化物が表面に多量に存在したシリコーンゴムロー
ラとなる。
(V) 続いて、このシリコーンゴムローラ表面に弗素
樹脂のデイスパージヨンをスプレー又はローラによって
塗布し(弗素樹脂の厚みをローラ全体にわたって同等の
ものにする)、室温下でわずかに乾燥する。
(VI) そして、乾燥後のローラを誘電加熱用の容器内
に入れ、弗素樹脂表面に赤外線外部加熱を併用しなが
ら、2450KHzのマイクロ波を与えながら誘電加熱して、
弗素樹脂を350℃〜380℃に十分維持する。これによって
弗素樹脂は完全に焼成される。
(VII) この後、ローラ全体を急冷して、弾性ローラ
を得る。
以上の(I)〜(VII)の行程を経て形成された弾性ロ
ーラは、シリコーンゴム層が240℃〜270℃程度の温度下
に維持され、短時間で弗素樹脂が焼成温度に達すること
ができているためにシリコーンゴム層をより短時間の高
温下にさらすだけで済んでいる。このシリコーンゴム層
の温度はゴム層表面部に酸化金属を用いない場合の誘電
加熱に比べて10℃程度低温になっている。
従って、得られた弾性ローラは、下層のシリコーンゴム
自体が所望のゴム特性を樹脂層形成前とほぼ同様に示
し、表面の弗素樹脂層は完全に焼成された樹脂特性を示
し、これらの層の接着性が強固である。具体的にそれら
の特徴を列挙すれば、 ・シリコーンゴムは、 ゴム硬度(JISA)……30度以上80度以下 *反発弾性率……60〜85% 100%引張り応用……10Kg/cm2以上 伸び……150%以上 酸化劣化係数……2以下 ・弗素樹脂は、 樹脂膜厚……5μm以上30μm以下 *接触角……100度以上 *伸び……50%以上 *引張り強度……50Kg/cm2以上 *結晶化度……95%以下 特に、優れている特徴は、 ・シリコーンゴムと弗素樹脂は接着用プライマーを介さ
ない時で *密着強度……25〜144g/10mm巾である。これは、酸化
金属を用いない場合の優れた密着強度の約2割強の強度
となっている。即ち、ゴム表面から樹脂表面が剥離する
危険性を大幅に減少でき、耐久性の増加を確実に達成す
ることを意味する。
また、上記製造方法によれば樹脂層厚を増大させても短
時間のうちに樹脂層全体を完全焼成でき、下層ゴム層に
与える温度的負荷を軽減できるので、所望厚の樹脂表面
層をもつ弾性回転体を形成できる効果もある。
このような効果は、樹脂層とゴム層との間に存在する多
量の金属物質が、誘電エネルギーを樹脂層側へ反射して
誘電損失を増加させると共に金属物質周辺への誘電エネ
ルギーの集中と金属物質が樹脂へ与える熱の伝達性及び
ゴム層に対する熱的バリヤー層として作用するために得
られるものと考えられる。
次に、前述の製造方法(I)〜(VII)の変形実施例を
説明する。これは、前実施例の工程(II)〜(IV)を以
下の工程としたものである。
即ち、(II′) 前述した金属酸化物を含有していない
(又は含有してもわずか)シリコーンゴムを鉄芯金に巻
き付け、 (III) 前記工程(III)を行ない、 (IV′) 加硫後のシリコーンゴムローラを両端部に対
して中央が100μ程度小径の逆クラウン形状に研磨した
後、ゴムローラ表面に金属の被覆層を設ける。具体的に
は、静電塗装、蒸着、金属粉とプライマーの混合材料塗
布等によって形成される。
これらの工程(II′),(III′),(IV′)を採用す
ることによって、誘電加熱のエネルギーはゴム層にほと
んど達することがなくなり、樹脂層の加熱効率が向上さ
れる。従って本実施例では、前記実施例の効果よりも接
着強度が増大し、シリコーンゴム自体も、より低温に維
持できる。
依って、上記2つの実施例によれば、下層弾性体層に要
求される耐熱性は、従来よりもはるかに低レベルの安価
な材料で良いため低分予量のシリコーンゴムや他のゴム
材の使用を可能にするという優れた効果をもたらす。
次に第1図乃至第3図を用いて、本発明弾性回転体の実
施例について、定着装置具体例を用いて説明する。
第1図中1は、未定着のトナー像と接する側の定着ロー
ラで、2は定着ローラ1に圧接回転する加圧ローラで、
共に本発明の定着用ローラの一例である。具体的構成に
は以下のとおりである。
定着ローラ1は、アルミ等の熱伝導の良好な芯金11上
に、表面域に金属酸化物の集中分散部を有しているシリ
コーンゴムの比較的薄い(本例では0.3mm乃至0.8mm範囲
内の所定厚)弾性体層12と、その上層13にPFA(四弗化
エチレン樹脂−パーフロロアルコキシエチレン樹脂の共
重合体)、PTFE(四弗化エチレン樹脂)等の弗素樹脂を
弾性体層12よりも薄く(本例では10μm乃至30μm範囲
内の所定厚)樹脂層として有している。同様に加圧ロー
ラ2はステンレス、鉄等の芯金21上に、シリコーンゴム
弾性体層12の厚さより厚く比較的厚い(本例では、4mm
乃至10mm範囲内の所定厚)弾性体層22(弾性体層12と同
様に金属酸化物を有している。)と、その上層にPFA、P
TFE等の弗素樹脂を厚い弾性体層22の厚さより薄く(本
例では5μ乃至50μm範囲内の所定厚)樹脂層23を有す
る。
これらのローラ1,2は前述した工程(V),(VI)に相
当する第3図に示した製造方法又はそれの目的に合致し
た方法によって形成されたものである。簡単に説明すれ
ば、次のような行程を含むものである。
芯金の上に加硫成型したゴム層(熱伝導度1.4×10-4
1.5×10-3cal・cm/sec・cm2℃で表面域に金属酸化物を
有している。)を形成して所望形状のシリコーンゴムロ
ーラを作る。このゴムローラ表面に未焼成の弗素樹脂例
えばデイスパージヨン(水に弗素樹脂粉末を界面活性剤
により分散させたもの)、エナメル又は粉末状態の弗素
樹脂を、ゴムローラ全長にわたってスプレー塗装、静電
塗装、粉体塗装等の方法により均一厚に塗布する。この
デイスパージヨンは例えばPTFEの場合弗素樹脂の結晶融
点のガラス転移点327℃以上に加熱されることでフイル
ム状の樹脂被膜を形成する。そのため、未焼成の弗素樹
脂が塗布されたシリコーンゴムローラは、結晶融点以上
(PTFEが327℃以上、PFAが306℃以上)に加熱される必
要がある。
ここで第1図にもどって、定着装置の他の構成を説明す
る。
3は定着ローラを内部から加熱するためのハロゲンラプ
等のヒーターであり、定着ローラ表面温度はヒーター3
と、温度検出素子4と、制御手段31とにより、常にトナ
ー溶融可能な最適温度(具体的には160℃乃至200℃)に
維持される。
5は定着ローラ表面にシリコーンオイル等のオフセツト
防止液を塗布するための、クリーニング手段をも兼ねて
いるオフセツト防止液塗布手段である。塗布手段5とし
てはフエルト様のものでも良いが、本例ではウエブを用
いている。オフセツト防止液を含有したウエブ51はシリ
コーンスポンジ等の弾性押圧ローラ52により定着ローラ
1に当接させられ、定着ローラ1表面に、微量のオフセ
ット防止液を塗布する。また、ウエブ51は、巻取りロー
ラ53により、供給ローラ54から徐々に巻取られ、定着ロ
ーラ1へのウエブの当接面が、不図示の制御手段により
逐次わかる構成となっている。
未定着トナー像Tを担持した記録紙Pは、入口ガイド6
にガイドされながら、ローラ対1,2の間を通過すること
によって、トナー像Tは、記録紙Pに永久定着される。
ローラ1表面に当接する分離爪41は、ローラ表面1から
記録材を分離するために設けられている。
この様に形成した定着用ローラ1,2は、従来では存在し
なかったローラ特徴、即ち、シリコーンゴム特性を熱劣
化させずに、弗素樹脂を完全に焼成している為十分な反
発弾性を有し圧縮永久歪の少いシリコーンゴムの利用を
可能にし、表面離型性、耐摩耗性に優れ、弾性を十分備
えた耐久性の高いものである。しかも、記録紙にトナー
像を定着する際に生じる応力がシリコーンゴム層と弗素
樹脂層との間に集中しても、弗素樹脂層の強度が高く、
これらの密着性も良好な為、従来の様な急激な剥離が生
じることも無くなり、使用耐久枚数も数段向上された。
具体的実施例を挙げる。
定着ローラ1として、前述製造方法の0.5mmシリコーン
ゴム上に25μmPTFE樹脂層を有し、中央部の外径が39.8m
mで両端が外形39.8mm+100μm(逆クラウン量が100μ
m)のローラを用いた。
このローラは以下に示す様に製造した芯金として、中央
部の径が38.75mmで、逆クラウン量が100μのアルミ芯金
を用意し、その表面をサンドブラスト処理して脱脂・乾
燥させた後、プライマーを介して前述したシリコーンゴ
ムシートを巻きつけ、150℃で40分間プレス加硫して、
次いで200℃で2時間2次加硫した後、ゴム肉厚0.5mm厚
に一様に研削した。
次いで弗素樹脂デイスパージヨンを25μ厚だけスプレー
塗布により塗布し、ゴムに240℃〜270℃の温度を与え樹
脂には350℃が与えられるように10分間、赤外線外部加
熱を併用した誘電加熱で焼成した。
加圧ローラ2として6mmシリコーンゴム上に20μmのPFA
樹脂層を被覆した外径39.9mmのローラを用いた。
このローラは以下に示すように製造した。
芯金は、外径が27.86mmの鉄芯金を用意しその表面をサ
ンドブラスト処理して脱脂・乾燥させた後、プライマー
を介して前述したシリコーンゴムシートを巻きつけ、17
0℃で30分間プレス加硫、次いで、200℃で1時間2次加
硫をした後ゴム肉厚6mm厚に研削した。さらに、このゴ
ムローラにPFA樹脂粉末を20μm厚に塗布し、上記定着
ローラと同様に10分間焼成して、外径39.9mmの加圧ロー
ラを製造した。
これらのローラ1,2を用いて、定着ローラ表面温度を170
℃に温調しながら定着したところ、格別の定着性を示
し、オフセツトトナーの発生は従来の中でも良いものに
比較して1/5以下であって、清掃部材の交換期を5倍以
上に延命できる。さらに上記によると画質は良く画像の
つぶれもほとんどなくなり、耐久使用枚数は30万枚を越
え、40万枚の定着でも安定した定着性を示した。
上記構成において、重要な構成は第2図に示す様に、定
着ローラの弾性層12の厚みt1、定着ローラの樹脂層13の
厚みt2、加圧ローラの弾性層22の厚みt3、加圧ローラの
樹脂層23の厚みt4には以下の関係がある。即ち、 ローラ1で t1>t2 ローラ2で t3>t4 又、好ましくはt4<t2<t1<t3この構成により、基本的
には定着ローラ、加圧ローラ相互の相乗効果により、互
いの欠点を補い互いの利点を向上させ、得られる画質や
定着性を優れたものにでき、耐久性に優れたものとな
る。
第3図は、本発明定着甲ローラの焼成方法を示すもので
ある。図の装置は、誘電加熱装置と赤外線加熱を併用し
た加熱方法の一具体例で、マグネトロン105と、マグネ
トロン105から発生した高周波(950MHz〜2450MHz)を伝
波する導波管106と、導波管が連結され内面に金属性の
高周波反射板103を有する開閉可能な樹脂容器102と、上
下に2個ずつ赤外線外部加熱用の赤外線ランプ111と、
反射笠を有している。
樹脂容器102内には、定着用ローラとしての定着ローラ
1の中空内に空気流を発生するフアン100と、容器102内
に空気流を発生するフアン101と、が夫々容器外の駆動
手段からの駆動によって回転可能に設けられている。こ
の容器は支点10を中心に上下が開閉でき、上部に把手10
9が、下部にローラ1のフランジ1Aを位置決めするアー
ム107が、夫々固設されている。
110は装置の制御手段で、駆動手段104とマグネトロン10
5と赤外線ランプ111の作動を容器の閉鎖状態と所定の開
始信号の入力によって、所定時間の間不図示の可変タイ
マーで行わせる。
定着ローラ1は下層にシリコーンゴム層を表面に弗素樹
脂デイスパージヨンを有しているため、高周波はシリコ
ーンゴム層よりも比誘電率が大きいデイスパージヨン中
に多量に吸収される。従って、弗素樹脂デイスパージヨ
ンは高周波、赤外線及び恒温槽による加熱で急激に高温
化され、340℃〜350℃6に加熱される。この時シリコー
ンゴム層は高周波吸収率が小さいため、又、表面のマイ
クロ波反射をもたらす金属によってデイスパージヨンほ
ど高温化されず260℃程度の温度以下に加熱される。こ
れによって上述したローラ特性を得ることができる。
上記実施例において挙げた数値条件の測定法について説
明する。
まず、ゴムの*反発弾性率、*引張応力、*伸びに関し
てはJIS K6301による測定法に準じて測定されたもので
ある。
具体的には、まず試験片は5mm(幅)×20mm(長さ)×3
mm(厚み)のダンベル状の加硫シリコーンゴムに弗素樹
脂デイスパージヨンを塗布し本発明の実施例に基づいた
加熱処理を施したものをさらにシリコーンゴム単体にし
たものとした。
つまり、その弗素樹脂塗布層には327℃を越えた高温状
態を与えつつ、シリコーンゴムには300℃以下の加熱下
に維持することにより、シリコーンゴム上に焼成した弗
素樹脂被膜(この樹脂被膜の特性は前述の接触角100度
以上、伸び50%以上、引張り強度50Kg/cm2以上の物性を
有している)を形成した試料を作成する。その後、表層
の弗素樹脂層をはがした後のシリコーンゴム試験片をJI
S K6301に記されている測定方法により引張応力、伸び
を測定する。
反発弾性率については、12.7±0.13mm(厚さ)×29.9mm
(直径)のシリコーンゴム試験片を作成したのち、上述
したのと同様な加熱処理を施した後でゴム単体としJIS
K6301に準じて測定する。
また、本発明の実施例に基づいて作成した定着ローラ上
のシリコーンゴムに関しては、表層に弗素樹脂の焼成被
膜を有するシリコーンゴムを芯金から5(幅)×20(長
さ)×0.3〜0.5mm(厚み)の大きさで剥離した後、弗素
樹脂層をシリコーンゴムからはがし、JIS K6301に記さ
れている方法で引張能力、伸びを測定する。
なお、このとき、シリコーンゴムの厚みは均一に近いほ
ど望ましいが、試料作成が難しいため、実際には均一に
なりにくいので、測定値は前述の試験片を用いた測定値
に比べ約70〜80%の値を示すものとして比較する。
反発弾性率65〜85%は、定着ローラが紙の凹凸、トナー
の有無による変形に対して短い定着時間の間に弾性をも
って追従する能力を示し、これにより、紙トナーの凹凸
に定着ローラが変形し、熱と圧を有効にトナーを与える
ことができる範囲のものを規定する。
試験では、表層に5〜30μの弗素樹脂層を有する定着ロ
ーラでは下層のシリコーンゴムの反発弾性率が65〜85%
であれば、良好な定着性を示すことがわかった。
引張応力、伸びの数値に関してはゴムの基本的な物性を
示し、定着ローラの耐久性および定着性に寄与するパラ
メータである。
100%引張り応力10Kg/cm2、伸び150%のシリコーンゴム
を使用した上記定着ローラでは約20万枚の耐久性能を示
し、また反発弾性率も十分もっているため定着性も良好
である。また100%引張り応力20Kg/cm2、伸び300%のシ
リコーンゴムでは30万枚以上の耐久性能があり定着性も
良好である。
一方、100%引張り応力7Kg/cm2で、伸び200%のもの
は、途中紙詰りなしで15万枚もったが、その後10度の紙
詰りで爪によりゴムが削れてしまった。同様に100%引
張り応力15Kg/cm2、伸び80%のものでは、途中、紙詰り
なしで約10万枚もち、その後ジヤム5回で削れてしまっ
て。また、これらはいずれも本願の物性値を外れた状態
のゴムでその反発弾性率を測定すると40〜60%の値であ
り、定着性もよくなかった。
次に、上記製造後ローラの樹脂に測定方法について説明
する。
まず、樹脂の結晶化度は、赤外線吸収スペクトルで測定
するが、X線や比重によって行ってもよい。接触角は測
定方法として滴形法(金属表面技術17,No.7 1966年)
を用いて行なった。実際の測定では接触角(水に対する
値)は、前進接触角118゜,後退接触角91゜であって
も、どちらか、又はその平均が100゜以上あれば良い。
次に樹脂の伸び率及び引張強度は、製造後ローラより樹
脂膜のみを、幅15mm×長さ100mmのタンザク型の試料と
して取りだし、これをチヤツク間20mm,引張速度250mm/
分で引張りテストを行うことで測定した。例えば、引張
強度95Kg/cm2、伸び率80%のものは、最小値が72Kg/c
m2、60%で、最大値が180Kg/cm2、120%の夫々の平均で
示される。
樹脂の剥離強度は、ロールの円周方向に幅10mmの間隔で
カツタナイフによる切り目を入れ、一部剥離した弗素樹
脂層をテンシヨンメーターで引張り、最大の値を剥離強
度とする。
上記実施例中、弗素樹脂デイスパージヨンは例えば、ダ
イキン社製4弗化エチレン樹脂デイスパージヨンD−1
である。
本発明は、上記実施例の他に定着用ローラとしてはロー
ラ状の他ベルト状のローラ(例えば転写同時定着用の中
間ベルト)やクリーニングローラ,離型剤供給用ローラ
等が含有され、弗素樹脂の離型性と弾性を備えている為
に転写性,被クリーニング性を備え(ただし、クリーニ
ングローラとしては、表面エネルギー順位等でのクリー
ニングを行う)、弾性によるならい効果によって離型剤
の均一塗布や転写ムラを防止し、耐摩耗性に優れた利点
を夫々の用途でも発揮する。
又、上記第1図は加熱定着装置の例を示し、本発明の実
施例として好ましいものを示したが、軽い圧力でトナー
像を圧力定着するような圧力定着装置や、転写同時定着
等の圧力定着装置又は加熱定着装置にも本発明は適用で
きる。
また、上記例は2本ローラ構成であるが、3本ローラ又
はそれ以上のローラ数の定着装置の加熱ローラ、加圧ロ
ーラ、離型剤供給ローラ、或いはクリーニングローラや
その他のベルト状ローラを含んだ装置も、本発明に含ま
れる。
上記実施例のゴム層厚および樹脂厚を、前者を0.1mm乃
至1mm範囲内の所定厚に、後者を1μ乃至50μ範囲内の
所定厚にしたものを本発明は含むものである。上記の厚
さは、各層の平均厚で代表され、好ましくは最低膜厚で
あることが最適である。
上記実施例は弗素樹脂層とシリコーンゴム層との間に接
着層を設けていないが、本発明は接着層を設けたものも
含むものである。
定着用弾性回転体(ベルト状のローラを含む)として共
通する効果は、耐摩耗性、表面離型性に優れ、弗素樹脂
層の表面特性とシリコーンゴムの弾性特性を充分発揮さ
せて、トナー像や他のローラへのならい効果にも優れ、
紙のカールも防止でき寿命が極めて長いことである。
〔発明の効果〕
本発明の製造方法によれば、弾性層をより低温下に維持
しながら樹脂層を十分な焼成温度に効率よく加熱でき、
弾性層上の樹脂層の厚みを増大できる。同時に弾性層に
体する樹脂層の接着強度を向上でき、耐久性を延命でき
る。又、使用する弾性体層の材料の選択の幅を増大で
き、安価な材料の使用を可能にする。
本発明の弾性回転体は、十分なる樹脂特性と十分なる弾
性とを奏することはもちろんのこと、樹脂層の摩耗を減
少でき、耐久性を大幅に増大できる。
本発明の弾性回転体は、表面がかなり平滑となり、研磨
の必要度を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の弾性回転体としての定着用ローラ(ベ
ルト状のローラを含む)及びそれを有する定着装置の実
施例の説明図、 第2図は第1図定着用ローラの部分拡大説明図、 第3図は第1図定着用ローラの製法の実施例説明図であ
る。 1は定着ローラ、 2は加圧ローラ、 12、22はシリコーンゴムの弾性体層、 13、23は弗素樹脂層。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 15/00 510 2107−2H (72)発明者 桜井 正明 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 重信 道郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 後藤 正弘 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 山本 猪一郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面に金属酸化物又は金属材料を分散状又
    は層状に有する弾性体層に樹脂材を塗布し誘電加熱処理
    することで表面樹脂層を有する弾性回転体を形成するこ
    とを特徴とする弾性回転体の製造方法。
  2. 【請求項2】前記弾性体層はシリコーンゴム層であり、
    前記樹脂材は弗素樹脂であることを特徴とする特許請求
    の範囲第1項記載の弾性回転体の製造方法。
  3. 【請求項3】弾性体層と、この弾性体層の外側に設けら
    れた表面樹脂層と、を有する弾性回転体において、 前記弾性体層表面には金属酸化物又は金属材料が分散状
    又は層状に形成され、前記表面樹脂層は誘電加熱処理さ
    れていることを特徴とする弾性回転体。
  4. 【請求項4】前記弾性体層はシリコーンゴム層であり、
    前記表面樹脂層は弗素樹脂層であることを特徴とする特
    許請求の範囲第3項記載の弾性回転体。
JP60297210A 1985-12-27 1985-12-27 弾性回転体の製造方法及びその弾性回転体 Expired - Lifetime JPH0734135B2 (ja)

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