JPH0733954A - フェノール樹脂成形材料 - Google Patents

フェノール樹脂成形材料

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JPH0733954A
JPH0733954A JP18050793A JP18050793A JPH0733954A JP H0733954 A JPH0733954 A JP H0733954A JP 18050793 A JP18050793 A JP 18050793A JP 18050793 A JP18050793 A JP 18050793A JP H0733954 A JPH0733954 A JP H0733954A
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JP
Japan
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resin
glass fiber
molding material
weight
phenol resin
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Application number
JP18050793A
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English (en)
Inventor
Hironobu Mori
宏延 森
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 フェノール樹脂100重量部に対して、平均
径が4μm以下であり、ウレタン樹脂70%と酢酸ビニ
ル樹脂30%からなる集束剤の付着量が1.7%である
ガラス繊維100重量部を含有することを特徴とするフ
ェノール樹脂成形材料。 【効果】 ガラス繊維をウレタン樹脂と酢酸ビニル樹脂
からなる集束剤で処理しているので、樹脂とガラス繊維
との密着性が優れ、高強度、高耐熱性の成形材料を提供
することができ、NBRを配合することにより衝撃強度
を一層向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、成形材料中のガラス繊
維を長く残し、樹脂との密着を良好にし、静的強度と衝
撃強度とがバランスがとれて高い、高強度・高耐熱性フ
ェノール樹脂成形材料の提供に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、フェノール樹脂成形材料は、
耐熱性、機械強度特性、電気的性質など性能が優れるこ
とから自動車・電気・機械等の幅広い分野の産業で、使
用されている。これまでのフェノール樹脂成形材料は、
樹脂とガラス繊維及び充填剤、硬化剤、離型剤、着色剤
などの配合原料を混合し、主にロール混練機を用いて加
熱混練することにより生産性良く、大量、経済的に処理
・製造することが、一般的である。近年、いわゆるポッ
ト・ライフの長い、即ち熱時の粘度安定性が優れ、かつ
速硬化性のフェノール樹脂が開発されてきたことにより
2軸押出機のバレル加熱とスクリュー剪断力による材料
混練が可能となった。2軸スクリュー押出機はロール混
練よりシェアが低いためガラス繊維強化フェノール樹脂
成形材料内にガラス繊維が長く残りやすい。それ故、高
強度を必要とするガラス繊維配合の成形材料の混練方式
として望ましい。
【0003】しかしながら、フェノール樹脂とガラス繊
維及びその他成分を均一分散化して、さらにフェノール
樹脂との密着性を高めるには2軸スクリューの一部分に
混練用ディスクを搭載する必要がある。この結果、混練
用ディスク通過に伴う剪断力が大きいため、ガラス繊維
が折れて短くなり、補強効果の十分な発揮に限界があ
る。また2軸押出し混練方式は、その先端部にダイを取
り付けることにより、切断装置でダイスを通過した成形
材料をカッティングして微粉の無いダストフリー成形材
料を得るのに適している。これらの技術をさらに発展さ
せて、高精度・高強度のダストフリー・フェノール樹脂
成形材料が強く望まれるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のガラ
ス繊維強化フェノール樹脂成形材料の上記問題を解決す
るため種々研究の結果、得られたもので、その目的とす
るところは成形材料中のガラス繊維を長く残し、樹脂と
ガラス繊維との密着を高めて静的強度と動的強度がバラ
ンスして、共に高く、且つ大気汚染など環境衛生に全く
影響を及ぼさないダストフリーのフェノール樹脂成形材
料を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、フェノール樹
脂100重量部に対して、平均径が4μm以下であり、
ウレタン樹脂と酢酸ビニル樹脂からなる集束剤の付着量
が0.7〜2%であるガラス繊維100〜250重量部
を必須成分として含有することを特徴とするフェノール
樹脂成形材料に関するものである。好ましくは、前記成
形材料において、フェノール樹脂100重量部に対して
NBRを3〜20重量部をガラス繊維と混合し、80〜
110℃で加熱混練し、3mm以下の粒子径にすること
を特徴とするフェノール樹脂成形材料であり、更に2軸
スクリュー押出機で加熱混練押出し後、長さ/径3〜1
5の2軸スクリューまたは単軸スクリューの押出機で混
練し、先端ダイスから押出し、ホットカットすることを
特徴とするダストフリー・粒状フェノール樹脂成形材料
に関するものである。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。本発明
は、ノボラック型又はレゾール型いずれのフェノール樹
脂も使用できる。ノボラック型フェノールの場合は、硬
化剤としてヘキサメチレンテトラミンを配合する。いず
れのフェノール樹脂の場合も、作業性の上から、固形の
ものを粉末状にして用いる。ガラス繊維の種類は、電気
絶縁性を考慮した場合、Eガラスを用いる。高度の電気
絶縁性が必要ない場合は、Cガラスを用いることができ
る。ガラス繊維の長さ(カット長)は通常1.5〜6m
mである。カット長が短い方がブレンドマターの嵩張り
が低いので1.5〜3mmが望ましい。
【0007】ガラス繊維の嵩ばりは成形材料の製造効率
に大きく影響する。フェノール樹脂及びその他の配合剤
の混合工程では、ガラス繊維が短繊維化せず、配合組成
物の密度が低くならないよう均一に分散することが生産
性の点で重要である。このため、ガラス繊維に集束剤を
塗布して個々の単繊維が集束したチョップドストランド
・ガラス繊維が一般的に使用されている。ガラス繊維に
塗布する集束剤は、種々検討の結果、ウレタン樹脂・酢
酸ビニル樹脂系がガラス繊維と樹脂との密着性に点で極
めて良好であるとの知見を得た。かかる集束剤は、ウレ
タン樹脂30〜80%と酢酸ビニル樹脂70〜20%と
からなるものが好ましい。ガラス繊維に対する集束剤の
付着量は0.7〜2%が好ましい。このような集束剤処
理したガラス繊維を配合すると、その配合量を多くで
き、分散精度及び混合の作業性が向上し、加熱混練工程
での剪断力によるガラス繊維の破損が減少し、成形材料
中に存在するガラス繊維長が長くなる。この結果、飛躍
的な耐衝撃性の向上が認められた。
【0008】強度特性、電気絶縁性のほかに耐熱性、寸
法安定性、低線膨張率、耐摩耗性、低吸水・吸湿性等の
長期信頼性とのバランスを満足させるために、ガラス繊
維以外にガラスビーズ、水酸化マグネシウム、水酸化ア
ルミニウム、クレー、マイカ等の珪酸塩鉱物、シリカ等
の無機充填剤を単独または併用する。また、無機充填剤
の表面活性を高め、樹脂との密着性を良好にするために
アミノシラン処理剤を添加し均一分散する。NBRゴム
は、フェノール樹脂に強靭性を付与するため配合する。
更に、重量平均分子量(Mw)5000〜10000の
高分子ポリエチレン、酢酸ビニル樹脂をエラストマー剤
として用いることも出来る。また、効率良い成形加工性
を発揮すため硬化助剤、離型剤、着色剤を配合する。
【0009】各成分の配合割合は、フェノール樹脂10
0重量部に対してガラス繊維100〜250重量部がガ
ラス繊維の補強効果を十分に発揮させるために必要であ
る。また、その他の諸物性の付与は、ガラス繊維の補強
効果を低下させることなく行うことが重要である。その
ため他の無機充填剤の配合量は5〜20重量部が適して
いる。NBRゴムの割合は3〜20重量部が望ましい。
20重量部以上では、混練溶融時の粘りが極めて強いの
で粒状にカティングすることが困難になる。また、3重
量部以下では十分な強靭性が発揮出来ない。
【0010】以上のフェノール樹脂成形材料配合物をロ
ール、ニーダーまたはスクリュー押出機等の混練装置で
混練し、粉砕機または造粒装置で顆粒状ないしは粒状と
することにより目的の高強度フェノール成形材料が得ら
れる。造粒機で粒状にカティングするには、予め2軸ス
クリュー押出機で、材料混練温度を80〜110℃に達
するまで十分に混練することにより、行える。2軸スク
リュー押出機に造粒機を組み合わせた造粒化法や単軸押
出造粒機を用いれば微粉のない、粒状のフェノール樹脂
成形材料を経済性良く、高収率で得ることができる。本
発明を適用するために、前記成形材料配合物は、造粒機
から排出する温度を80〜110℃に精度良く制御する
ことにより、成形材料中のガラス繊維が、400μmと
従来法より長く残り、かつNBRゴムの均一分散により
強靭性が向上する。このようにして初めて高い耐衝撃性
と強い機械的強度がバランスした、ダストフリー・フェ
ノール樹脂成形材料の提供が可能になった。
【0011】
【実施例】表1は、比較例の配合組成物であり、実施例
の配合処方の基礎となるものである。いずれの成分も市
販品である。ガラス繊維は、カット長さ3mm、平均径
11μmのEガラスを用いた。配合組成物の混練と造粒
化は、市販の2軸スクリュー押出機と単軸スクリュー造
粒機との二段階工程で行える。
【0012】
【表1】
【0013】比較例は、表1の配合通りに上記工程で混
練と造粒化を行った。比較例1は、前記ガラス繊維(カ
ット長3mm、平均径11μm)に集束剤として酢酸ビ
ニル樹脂を付着量0.6%になるようコートした場合で
ある。比較例2は、比較例1よりも集束剤付着量を多く
した場合である。比較例1では、成形材料内に残る単繊
維ガラスのアスペクト比は33と小さい。この場合のシ
ャルピー衝撃強さは、40J/mであった。また、曲げ
強さは85N/mm2 であった。比較例2では、集束剤
付着量を多くしても強度特性は比較例1と大差ない。
【0014】実施例1は、表1の配合で、フェノール樹
脂に対するガラス繊維の割合を100重量部に減少させ
た。ガラス繊維の集束剤はウレタン樹脂系とし、その付
着量は比較例より多くした。ガラス繊維は、カット長4
mm、平均径1.5μmのものを用いている。比較例と
同様の工程で混練造粒化した。実施例2は、実施例1と
同等のカット長、平均径、集束剤種のガラス繊維で、収
束剤付着量が実施例1より若干少ないものを用いた。ガ
ラス繊維の割合は比較例と同等で、比較例と同じ工程で
混練造粒化した。実施例3は、比較例1、2と同じガラ
ス繊維割合で、カット長3mm、平均径3μmのガラス
繊維を用いている。ガラス繊維の集束剤はウレタン樹脂
系で、その集束剤量は、実施例1と同等量とした。比較
例と同様の工程で混練造粒化し、実施例1と同等の造粒
化結果を得た。これら結果をまとめて表2に示す。
【0015】
【表2】
【0016】表2において、ウレタン樹脂系集束剤は、
ウレタン樹脂70%と酢酸ビニル樹脂30%からなるも
のである。成形材料中のガラス繊維の長さは、成形材料
2g程度を620℃の電気炉中で灼熱し、得られたガラ
ス繊維を顕微鏡写真(50倍)を撮影し、その長さを測
定したものである。アイゾット衝撃強さ及び曲げ強さ
は、JIS K 6911により測定した。試験片はコン
プレッション成形により得た。
【0017】
【発明の効果】本発明は、ガラス繊維をウレタン樹脂と
酢酸ビニル樹脂からなる集束剤で処理しているので、樹
脂とガラス繊維との密着性が優れ、高強度、高耐熱性の
成形材料を提供することができ、NBRを配合すること
により衝撃強度を一層向上させることができる。そし
て、押出機により造粒することにより、容易にダストフ
リーの粒状成形材料を得ることができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェノール樹脂100重量部に対して、
    平均径が4μm以下であり、ウレタン樹脂と酢酸ビニル
    樹脂からなる集束剤の付着量が0.7〜2%であるガラ
    ス繊維100〜250重量部を必須成分として含有する
    ことを特徴とするフェノール樹脂成形材料。
  2. 【請求項2】 フェノール樹脂100重量部に対してN
    BR3〜20重量部をガラス繊維と混合し、80〜11
    0℃で加熱混練し、3mm以下の粒子径としてなること
    を特徴とする請求項1記載のフェノール樹脂成形材料。
  3. 【請求項3】 2軸押出機スクリューで加熱混練押出し
    後、長さ/径の比3〜15の2軸スクリューまたは単軸
    スクリューの押出機先端ダイスから押出し、ホットカッ
    トすることを特徴とする請求項1又は2記載の粒状フェ
    ノール樹脂成形材料。
JP18050793A 1993-07-21 1993-07-21 フェノール樹脂成形材料 Pending JPH0733954A (ja)

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