JPH0733570B2 - 蒸着装置 - Google Patents

蒸着装置

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JPH0733570B2
JPH0733570B2 JP62196845A JP19684587A JPH0733570B2 JP H0733570 B2 JPH0733570 B2 JP H0733570B2 JP 62196845 A JP62196845 A JP 62196845A JP 19684587 A JP19684587 A JP 19684587A JP H0733570 B2 JPH0733570 B2 JP H0733570B2
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JP
Japan
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crucible
opening
aluminum
vapor deposition
temperature
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JP62196845A
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陽一 橋本
云一 吉田
隆治 植田
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は真空蒸着装置、イオンプレーティング装置、ク
ラスタイオンビーム装置などに関し、得にアルミニウム
を溶融させるるつぼに対するぬれ性の高い金属を蒸着す
るのに用いる蒸着装置に関する。
〔従来の技術〕
第5図は特開昭61−238957号公報に記載されたクラスタ
イオンプレーティング装置の構成図であり、るつぼ2内
のアルミニウム1をヒータ3で加熱溶融して蒸発させ、
その蒸気をるつぼ2の開口部2aから外部へ出させ、その
上方のヒータ6から発生させた電子によりこの蒸気をイ
オン化し、更に上方の加速電極7でイオンを加速して運
動エネルギを与えて蒸着対象たる基板5の下面に蒸着さ
せる。これらはいずれも真空槽8内に収納されている。
ヒータ3の輻射熱ではアルミニウム1は1100℃程度まで
しか上昇しないので、るつぼ2とヒータ3との間に直流
電圧9を印加しヒータ3から放射される熱電子をるつぼ
2へ加速させて衝突させて蒸着に必要な1500℃までの昇
温を行う。これによりアルミニウムはるつぼ2の開口部
2aから噴出する。
〔発明が解決しようとする問題点〕
第5図はるつぼの模式的断面図である。アルミニウム1
はぬれ性が高いので図に示すようにるつぼ2の内壁面を
伝って外部へ流れ出すことがある。アルミニウムが流れ
出すと過剰に蒸発したアルミニウムに因る耐圧低下のた
めにるつぼ加熱のための電子衝撃を安定に維持すること
が不可能になり、このために蒸着ができなくなるという
問題点があった。
これを防止するにはるつぼ2の加熱を抑制すればよい
が、そうすると蒸着速度は0.1〜0.2Å/秒という工業的
には無意味な低速度となり(現在工業的には20〜30Å/
秒の速度で行われている)、問題の解決手段たり得な
い。
本発明はるつぼの温度分布を工夫することにより安定し
た高速度での蒸着を可能とする装置を提供することを目
的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明に係る蒸着装置はるつぼの開口部又はその近傍を
これより遠い部分より高温とするものである。即ち本発
明に係る蒸着装置は、るつぼ内のアルミニウムを加熱し
て蒸発させ、るつぼの開口部から出たアルミニウム蒸気
を蒸着対象に蒸着する装置において、アルミニウムを、
昇温時にあっては1100℃以上に、また降温時にあっては
660℃以上に維持し、るつぼの開口部を他の部分より約2
00℃高い温度に維持する第1の電子衝撃加熱源と、るつ
ぼの開口部以外の部分を加熱する第2の電子衝撃加熱源
とを互いに独立して備えたことを特徴とする。
〔作用〕
本発明の装置では、るつぼからアルミニウムが流出しな
い。この理由は以下のように推定される。その1つはる
つぼに温度勾配が付与されることになり、溶融アルミニ
ウムの表面張力が開口部、及びその近傍と他の部分とで
異なることになる。そうすると公知のMarangoni効果が
生じ溶融アルミニウムは低温側へ流動することになり、
その結果流出が防止できる。
また他の理由は溶融アルミニウムが蒸発していく開口部
又はその近傍を高温としているのでこの部分での蒸発が
最もはげしく生じ、これよりも遠い部分では蒸発は相対
的にゆるやかとなり、開口部から遠い部分では溶融アル
ミニウムの供給量は開口部での蒸気としての消費量より
も小さく、従ってその流出が起こらないのである。
〔実施例〕
以下本発明をその実施例を示す図面に基づいて詳述す
る。
第1図は本発明装置の模式的立断面図である。るつぼ2
の周囲にはこれを加熱するための上部ヒータ31及び下部
ヒータ32が設けられており、独立して通電電源、又は電
子衝撃を付与するための電圧値を調節し得るようになっ
ており、上部ヒータ32で加熱されるるつぼ2の開口部2a
周りが下部ヒータ32で加熱されるるつぼ下部より高温と
なるようにしている。
これによって本発明は実施できるのであるがより具体的
な数値例をもって説明する。
いまるつぼ2の内径8mm、外径12mm、内部高さ22mm、外
形高さ30mm、開口部2aの直径2mmとする。
第4図に示した如き真空槽8内にるつぼ2を入れここに
アルミニウム1を入れ、真空槽8内を1×10-6Torr程度
にまで減圧する。
そして両ヒータ31,32に通電し、その輻射熱でるつぼ2
内のアルミニウム1を加熱する。これによってアルミニ
ウム1は1100℃程度にまで上昇して溶融する。この後る
つぼ2とヒータ31,32との間に電圧を印加して電子衝撃
によってアルミニウムを昇温する。このとき開口部2a近
くと下部とで温度差を200℃程度としたままでアルミニ
ウム1の蒸着温度約1500℃まで加熱し、所要膜厚が得ら
れるまで蒸着を進行させる。
その後るつぼ2を降温するが、この際もるつぼ上部又は
開口部2a周りを下部に対して200℃高温に保った状態と
する。安全のためにはアルミニウムの融点である660°
を目安として温度差又は温度勾配を保つのがよい。
第2図は他の実施例を示しており、開口部31の温度を高
くするためにその上方にもヒータ33を設けている。
第3図はヒータによらず、電子ビーム,レーザ等他の加
熱源34,35を設けた例を示している。この場合も開口部2
aに近い方の加熱源34の出力を遠い方の加熱源35より大
出力す取る等の方法により開口部2a近傍を高温とする。
なおこれらの実施例においては開口部2aはいずれもるつ
ぼ2の上部に設けているが、開口部が側面にあるもの
等、変則的な形状を有するものにも適用できる。この場
合、るつぼの上部,下部で温度差を付与するのではな
く、開口部又はその近傍を高温に、これより遠い部分を
低温にするように加熱する必要があることは言うまでも
ない。
〔発明の効果〕
以上のように本発明による場合は溶融アルミニウムが開
口部から流出せず、このために高速度で安定した蒸着が
可能となる。また溶融アルミニウムの流出により蒸着設
備が汚染されることもなくなる等、本発明は優れた効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1,2,3図は本発明装置のるつぼ周りの構成を示す模式
的立断面図、第4図は従来の蒸着装置の全体を示す模式
図、第5図は溶融金属の流れ現象の説明図である。 2……るつぼ、2a……開口部、31,32,33……ヒータ、3
4,35……加熱源 なお、図中、同一符号は同一、又は相当部分を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】るつぼ内のアルミニウムを加熱して蒸発さ
    せ、るつぼの開口部から出たアルミニウム蒸気を蒸着対
    象に蒸着する装置において、 アルミニウムを、昇温時にあっては1100℃以上に、また
    降温時にあっては660℃以上に維持し、 るつぼの開口部を他の部分より約200℃高い温度に維持
    する第1の電子衝撃加熱源と、 るつぼの開口部以外の部分を加熱する第2電子衝撃加熱
    源と を互いに独立して備えたことを特徴とする蒸着装置。
JP62196845A 1987-08-05 1987-08-05 蒸着装置 Expired - Lifetime JPH0733570B2 (ja)

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JP62196845A JPH0733570B2 (ja) 1987-08-05 1987-08-05 蒸着装置

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