JPH07335423A - 超電導磁石 - Google Patents

超電導磁石

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JPH07335423A
JPH07335423A JP12729794A JP12729794A JPH07335423A JP H07335423 A JPH07335423 A JP H07335423A JP 12729794 A JP12729794 A JP 12729794A JP 12729794 A JP12729794 A JP 12729794A JP H07335423 A JPH07335423 A JP H07335423A
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JP
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carbon
superconducting wire
coated
insulated
superconducting
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JP12729794A
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Hiroe Yamamoto
広衛 山本
Teigo Okada
定五 岡田
Akiyoshi Komura
昭義 小村
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は超電導磁石の安定性に関し、超電導状
態にある超電導磁石が熱擾乱により温度上昇する際に、
クエンチ前の状態を予知し、クエンチを未然に阻止し、
安定性と信頼性に優れる超電導磁石を提供することにあ
る。 【構成】超電導磁石1の微小な温度変化を電圧変化とし
て検知し、その検知信号で超電導磁石1の主電源回路1
9を操作制御する超電導磁石。 【効果】超電導磁石のクエンチ前の温度変化を敏感に検
知し、超電導磁石の電源装置を早期に制御できるので、
クエンチの阻止と安定性維持向上が図れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超電導磁石の安定性維
持に係わり、特に超電導磁石が熱擾乱等により常電導転
移する直前の温度変化を検出し、クエンチを予知並びに
防止する超電導磁石に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、クエンチを検知する方法として
は、超電導コイルを巻線する超電導導体に電圧端子を設
け、クエンチ時に発生する電圧から検知する方法、また
は、超電導磁石の周辺にAE(アコーステックエミッシ
ョン)センサーを取付け、センサー内の固体材料の変
化,破壊に伴って開放されるエネルギーの弾性波から検
知する方法、あるいは銅とコンスタンタンや金鉄とクロ
メル等の熱電対線を直接超電導導体に取付け、その熱起
電力から測定する温度からクエンチを検出する方法がと
られていた。しかし、いずれの方法にしても超電導コイ
ルのクエンチの状態を基に検知するもので、超電導コイ
ルの保護の視点からなされてきた。従って、必ずしもク
エンチを予知したり、積極的に抑制する方法ではなかっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記巻線導体の端子電
圧による方法では、超電導磁石の超電導状態が破れ常電
導転移しないかぎり検出されない。即ち、巻線導体がク
エンチしてしまった後でないと検出が困難な問題があ
る。また、この端子電圧による方法では超電導磁石の高
磁界化,高電流密度化に伴い、巻線導体間の電磁誘導に
よるノイズや電源ノイズ等は近年高いレベルに達してい
るので、常電導転移によって発生する微小な信号を検出
する方法は、その信頼性が著しく低下している。
【0004】また、超電導状態から常電導状態に転移す
る分流開始温度は、磁界の強さと電流密度によっても異
なるが、通常は極めて微小な温度上昇である。このた
め、熱電対線を利用した温度センサーによる方法では、
熱起電力としての感度が小さいために測定不可能であっ
た。また、温度センサーによるクエンチ検知では、長尺
の超電導線の温度測定には無数の温度センサーが必要と
なり計測上にも問題があること、また、厚みがあるため
超電導線と一体に巻線することが困難である他、非常に
薄い温度センサーであっても、超電導線と超電導線の間
に、つまり超電導線の表面に介在して巻線すると、その
部分上に積層される超電導線に膨らみが生じて巻線コイ
ルが変形し、寸法精度の高い安定性維持のできる超電導
磁石の制作が困難である。さらに、光ファイバを用いた
検知方法においても、温度の検知精度が悪く、常電導転
移を発生する以前の微小な温度検知が不可能であった。
【0005】本発明の目的は、超電導状態にある超電導
磁石が熱擾乱により温度上昇する際に、常電導転移する
以前の微小な温度上昇をも顕著に検知する導電性薄膜
体、即ち、カーボン材を被覆したカーボン被覆絶縁超電
導線で、あるいは角形絶縁超電導線の一面に凹溝を設
け、凹溝内にカーボン材を被覆したカーボン被覆角形絶
縁超電導線で、または角形絶縁超電導線の一面に凹溝を
設け、凹溝内に導電シート材を、即ち、柔軟性カーボン
シート材を介在して巻線することにより、クエンチ前の
状態を検知し、クエンチの予知と防止をし、信頼性に優
れ、安全性の高い超電導磁石を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の第1の超電導磁石は、巻線凹部を備えた非
磁性巻枠と、非磁性巻枠の巻枠凹部を絶縁する分割絶縁
円筒材と、非磁性巻枠の上下端板を絶縁する絶縁端板
と、分割絶縁円筒材と絶縁端板で形成した絶縁巻線凹部
に巻線する超電導線からなり、これら絶縁巻線凹部に巻
線する超電導線をホルマールあるいはポリエステル、ま
たはポリイミドで絶縁した絶縁超電導線に導電材で、例
えばカーボン粉末に熱硬化性フェノール樹脂をバインダ
ーとして混入したカーボンペースト、あるいはホルマー
ル,ポリエステルまたはポリイミドの有機絶縁材にカー
ボン粉末を混入したカーボンペーストで被覆したカーボ
ン被覆超電導線にし、そのカーボン被覆超電導線を長さ
方向に、部分的にカーボン露出部を設けてホルマールあ
るいはポリエステル、またはポリイミドの有機絶縁溶剤
で被覆したカーボン被覆絶縁超電導線とし、カーボン被
覆絶縁超電導線のカーボン露出部の凹部に、計測端子線
を導電性溶剤で、例えばカーボン粉末に熱硬化性フェノ
ール樹脂をバインダーとして混入したカーボンペース
ト、あるいはブチルセロソルブアセテート溶剤に銀粉を
混入した銀ペーストで接着固定し、超電導線の被覆材で
温度変化を検知する計測素子を構成させたことを特徴と
する。
【0007】また本発明の第2超電導磁石は、第1の超
電導磁石と同じく、巻線凹部を有した非磁性巻枠をはじ
め、非磁性巻枠の巻線凹部の内周底部を絶縁する分割絶
縁円筒材と、上下端板を絶縁する絶縁端板で形成した絶
縁巻線凹部に巻線する超電導線からなり、その巻線する
超電導線をホルマールあるいはポリエステル、またはポ
リイミドの有機絶縁材で絶縁した上をカーボンペース
ト、あるいは有機絶縁材にカーボン粉末を混入したカー
ボンペーストで被覆したカーボン被覆角形超電導線と
し、このカーボン被覆角形超電導線を絶縁テープで、例
えばマイカテープあるいはガラステープやポリエチレン
テープで螺旋被覆し、螺旋被覆材と螺旋被覆材の間の隙
間のカーボン露出部に計測端子線を設け、そして任意の
隙間の位置でカーボン露出部を導通遮断した切り欠き部
を設けて、温度変化を測定する計測素子を構成させるこ
とを特徴とする。
【0008】また本発明の第3の超電導磁石は、第1の
超電導磁石と同じく、巻線凹部を有した非磁性巻枠をは
じめ、非磁性巻枠の巻線凹部の内周底部を絶縁する分割
絶縁円筒材と、上下端板を絶縁する絶縁端板で形成した
絶縁巻線凹部に巻線する超電導線からなり、その巻線す
る超電導線を角形超電導線にし、角形超電導線をホルマ
ールあるいはポリエステル、またはポリイミドの有機絶
縁材で被覆した絶縁被覆角形超電導線の一面に、長さ方
向に連通した凹溝を設け、かつ凹溝を有した絶縁被覆角
形超電導線に、長さ方向に部分的に縦溝を設け、凹溝と
縦溝内にのみカーボンペーストを塗布あるいはスパッタ
リングした溝付カーボン被覆角形絶縁超電導線にしたこ
と、そして長さ方向に連通して設けたカーボン溶剤を塗
布あるいはスパッタリングした凹溝、また、縦溝の凹部
に計測端子線を設け、凹溝あるいは縦溝の部分で導通遮
断切り欠き部を設けて温度検知の計測素子を構成させる
ことを特徴とする。
【0009】また、本発明の第4の超電導磁石は、第1
の超電導磁石と同じく、巻線凹部を有した非磁性巻枠を
はじめ、非磁性巻枠の巻線凹部の内周底部を絶縁する分
割円筒絶縁材と、上下端板を絶縁する絶縁端板で形成し
た絶縁巻線凹部に巻線する超電導線からなり、その絶縁
巻線凹部に巻線する超電導線を、ホルマールあるいはポ
リエステル、またはポリイミドの絶縁材で被覆した角形
絶縁超電導線にし、角形絶縁超電導線に長さ方向に連通
した凹溝と、長さ方向に部分的に凹溝と連通する縦溝を
設けた溝付角形絶縁超電導線にし、この溝付角形絶縁超
電導線の凹溝に、カーボン粉末を絶縁溶剤に、例えばカ
ーボン粉末をホルマールあるいはポリエステル、または
ポリイミドの有機絶縁材、あるいはポリビニルホルマー
ル樹脂にカーボン粉末を混入して硬化した柔軟性カーボ
ンシート材を介在したことを特徴とする。
【0010】
【作用】本発明の第1の超電導磁石において、超電導磁
石を巻線する超電導線を、ホルマールあるいはポリエス
テル、またはポリイミドの有機絶縁材で絶縁した絶縁超
電導線に、カーボン粉末に熱硬化性フェノール樹脂をバ
インダーとして混入したカーボンペーストを薄膜状に塗
布、またはカーボン粉末をスパッタリングしたカーボン
被覆超電導線を形成し、さらにカーボン被覆超電導線の
表面を長さ方向に部分的にカーボン露出部を設けてホル
マールあるいはポリエステル、またはポリイミドの有機
絶縁材で被覆したカーボン被覆絶縁超電導線とし、カー
ボン被覆絶縁超電導線の表面からみて凹部のカーボン膜
露出部に、計測端子線をカーボンペーストあるいはブチ
ルセロソルブアセテート溶剤に銀粉を混入した銀ペース
トで接着固定することにより、計測端子線接続部の膨ら
みや接続抵抗増大によるカーボン抵抗への影響、周辺導
体との短絡損傷なることがなくカーボン膜の抵抗を精度
よく測定できるので、巻線導体の微小な動きや含浸剤亀
裂によって発生する微小な温度変化による、常電導転移
が発生する温度、即ち分流開始温度以前の微小な温度変
化を抵抗変化として検知でき、早期にクエンチの予知と
阻止ができる。また計測端子線を取付けるカーボン露出
部は、カーボン被覆絶縁超電導線の表面より低い凹部に
なっており、この凹部に計測端子線をカーボンペースト
あるいは銀ペーストの溶剤で接着固定し、その上から次
の巻線導体の巻線張力で固定しながら巻線するので、計
測端子線取付け部の導体膨らみによるコイルの変形が防
止できる。
【0011】本発明の第2の超電導磁石は、第1の超電
導磁石のカーボン被覆絶縁超電導線をカーボン被覆角形
絶縁超電導線としたものであり、角形超電導線をホルマ
ールあるいはポリエステル、またはポリイミドの有機絶
縁材で絶縁した表面にカーボンペースト、あるいは有機
絶縁材にカーボン粉末を混入したカーボンペーストで被
覆したカーボン被覆角形超電導線とし、このカーボン被
覆角形超電導線を絶縁テープで、例えばマイカテープあ
るいはガラステープやポリエチレンテープで螺旋被覆
し、螺旋被覆材と螺旋被覆材の間の隙間のカーボン露出
部に計測端子線を接着固定するので、計測端子線の引き
出しを螺旋状に配置される隙間カーボン露出部に沿っ
て、あるいは超電導線の長さ方向に沿った螺旋状の隙間
カーボン露出部と、巻線されたカーボン被覆螺旋絶縁角
形超電導線の隙間カーボン露出部を介して外部に引き出
すため、巻線作業が容易になる。
【0012】また超電導線に被覆したカーボン膜を温度
素子として構成する場合、大小カーボン素子の構成が任
意の大きさに構成しやすいこと、そして計測素子に区分
するための、カーボン膜被覆の導通を遮断するための切
り欠き部の制作作業が容易になる。その他の作用効果に
ついては第1の超電導磁石と同様である。
【0013】本発明の第3の超電導磁石は、第1の超電
導磁石と同じく、巻線凹部を有した非磁性巻枠をはじ
め、非磁性巻枠の巻線凹部の内周底部を絶縁する分割絶
縁円筒材と、上下端板を絶縁する絶縁端板で形成した絶
縁巻線凹部に巻線する超電導線からなり、その巻線する
超電導線を角形超電導線にし、角形超電導線をホルマー
ルあるいはポリエステル、またはポリイミドの有機絶縁
材で被覆した絶縁被覆角形超電導線の一面に、長さ方向
に連通した凹溝を設け、かつ凹溝を持った導体面に部分
的に縦溝を設け、凹溝と部分的に設けた縦溝内にカーボ
ンペーストを塗布、あるいはスパッタリングした溝付カ
ーボン被覆角形絶縁超電導線としたこと、そして長さ方
向に連通して設けたカーボンペーストを塗布、あるいは
スパッタリングした凹溝,縦溝の凹部に計測端子線を設
け、凹溝あるいは縦溝の部分で導通を遮断する切り欠き
部を設けて温度検知のカーボン素子を構成させ、凹溝あ
るいは縦溝に十分にカーボンペーストを、または銀ペー
ストを埋設して接着固定するので計測端子線が剥離破損
することがなくなる。
【0014】また、計測端子線の取付けを凹溝,縦溝を
設けて取付け、計測端子線の引き出しを凹溝,縦溝を通
して引き出すので、計測端子線の取付け部から計測端子
板の接続端子までの引き出し線が短くできる。
【0015】また、カーボン材は凹溝と縦溝を設けて被
覆しているので、測定部分のカーボン素子を構成するた
めの導通を遮断する切り欠きの際、縦溝の部分が切り欠
きのガイドになり、効率よく早く切り欠きでき、カーボ
ン素子の構成作業が容易である。その他の作用効果につ
いては第1の超電導磁石と同様である。
【0016】本発明の第4の超電導磁石は、第1の超電
導磁石と同じく、巻線凹部を有した非磁性巻枠をはじ
め、非磁性巻枠の巻線凹部の内周底部を絶縁する分割円
筒絶縁材と、上下端板を絶縁する絶縁端板で形成した絶
縁巻線凹部に巻線する超電導線からなり、その絶縁巻線
凹部に巻線する超電導線をホルマールあるいはポリエス
テル、またはポリイミドの絶縁材で被覆した角形絶縁超
電導線にし、角形絶縁超電導線に長さ方向に連通した凹
溝と、長さ方向に部分的に凹溝と連通する縦溝を設けた
溝付角形絶縁超電導線にし、この溝付角形絶縁超電導線
の凹溝に、カーボン粉末を絶縁溶剤に、例えばカーボン
粉末をホルマールあるいはポリエステル、またはポリイ
ミドの有機絶縁材に、あるいはポリビニルホルマール樹
脂にカーボン粉末を混入して硬化した柔軟性カーボンシ
ート材を介在したものであり、温度変化、即ち、温度変
化による抵抗変化を検知する柔軟性カーボンシート材
を、配置位置に応じて大小任意の大きさに、つまり、柔
軟性カーボンシート材の抵抗値を任意に調節しながら巻
線できるので、非常に狭い場所、または小円径部におい
ても温度素子の構成が容易であり、巻線作業時の時間短
縮を図りつつ、巻線導体の密着性の良い、そして巻線寸
法精度の高い超電導磁石を得ることができる。
【0017】また、温度素子としての柔軟性カーボンシ
ート材の抵抗値を容易に調節でき、狭い小円径部であっ
ても容易に高い抵抗値の柔軟性カーボンシート材を介在
できるので、高精度の検出が可能となり、クエンチの早
期予知と測定値の信頼性が向上する。この他の作用効果
については第1の超電導磁石と同様である。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図に基づいて説明す
る。図1に本発明の一実施例を示す超電導磁石の破断外
観斜視図と検知系統を示す。図2に本発明に用いたカー
ボン膜の温度特性曲線を示す。図1,図2において、超
電導磁石1は非磁性巻枠2を巻芯とし、その非磁性巻枠
2にコ字形の巻線の凹部3を形成している。その巻線の
凹部3の内周部の底部4に分割絶縁円筒材5を配置し、
コ字形の巻線の凹部3の上下両端に絶縁端板6a,6b
を配置して絶縁巻線凹部3aを形成している。そして分
割絶縁円筒材5と絶縁端板6a,6bを配置して形成し
た絶縁巻線凹部3aに、例えば内部にNbTiと安定化
銅等からなる超電導線にホルマールあるいはポリエステ
ル、またはポリイミドの絶縁材を被覆した絶縁超電導線
の上にカーボンペーストを被覆してカーボン被覆超電導
線7を形成し、さらに、そのカーボン被覆超電導線7の
表面に、長さ方向に部分的にカーボン露出部8を設け、
ホルマールあるいはポリエステル、またはポリイミドの
有機絶縁材を被覆したカーボン被覆絶縁超電導線9を形
成して巻線している。図2にカーボン材の温度特性曲線
を示す。図2に示す温度特性曲線TAは、カーボン粉末
に熱硬化性フェノール樹脂をバインダーとして混入した
カーボンペーストを、ホルマールあるいはポリイミド等
の絶縁材を被覆した絶縁超電導線に塗布して乾燥し、2
0〜30μm厚さのカーボン膜を形成して測定した温度
に対する抵抗変化を電圧変化として示したものである。
この温度特性曲線TAから、カーボン膜が温度変化に対
して顕著に抵抗変化することが解かる。特に必要とする
超電導状態が常電導転移を起こす極低温近傍、即ち、温
度が20K以下の液体ヘリウム温度に近づくにつれて急
激に変化することが解かる。つまり、この著しい変化範
囲は、超電導線の動きや樹脂含浸材等の少数の変化でも
発生する超電導状態が常電導転移する温度領域にあるの
で、クエンチ前の温度状態を容易に検知できることにな
る。カーボン被覆絶縁超電導線9を巻線する絶縁巻線凹
部3aの絶縁端板6a,6bと、絶縁端板6a,6bを
内設している非磁性巻枠2と一体の端板10a,10b
の一方の端板、即ち、端板10aと絶縁端板6aに計測
線通し穴11を設け、非磁性巻枠2と一体の端板10a
には計測端子板12を設けている。そして、この計測端
子板12に接続端子13を設け、接続端子13に、巻線
作業の途中で必要に応じて設けたカーボン被覆絶縁超電
導線9のカーボン露出部8からの計測端子線14を、カ
ーボン被覆絶縁超電導線9とカーボン被覆絶縁超電導線
9との隙間と、巻線するカーボン被覆絶縁超電導線9の
カーボン露出部8に凹部15と端板10aと絶縁端板6
aの計測線通し穴11を介して接続され、順次カーボン
被覆絶縁超電導線9が巻線される。また、このときのカ
ーボン被覆絶縁超電導線9のカーボン露出部8の凹部1
5への計測端子線14の取付け固定は、カーボン膜を作
成したカーボンペースト、あるいはブチルセロソルブア
セテート溶剤に銀粉を混入した銀ペーストで接着固定し
ている。そして巻線したカーボン被覆絶縁超電導線9の
巻始めと巻終わりの端子部16a,16bは非磁性巻枠
2の端板10a外周部に切り欠き部を設けて固定してい
る。
【0019】また、巻線を終了した超電導コイルの外周
は熱収縮絶縁体17で包囲し、熱硬化性樹脂材で含浸成
形して構成している。
【0020】上記のように、温度に対する抵抗変化の著
しいカーボン膜で被覆したカーボン被覆絶縁超電導線9
で巻線した超電導磁石1の端子部16a,16bには電
源装置18を備えた主電源回路19が電気的に接続され
る。そして計測端子板12の接続端子13には電圧検知
器20を備えた電圧検知回路21と定電流電源装置2
2,逆流防止素子23と保護抵抗器24等からなる電流
回路25が電気的に接続されている。また電流回路25
は、定電流電源装置22を調節することにより電圧検知
器20の出力電圧を任意に調節できるようになってい
る。
【0021】また、超電導磁石1の主電源回路19は、
電圧検知回路21と電源制御装置26を備えた電源操作
回路27で電気的に接続され、電圧検知器20からの電
圧信号を受けた電源制御装置26の電圧変化で下降,維
持もしくは遮断等の制御操作を任意にできるように構成
されている。
【0022】以上のように、本実施例のカーボン被覆絶
縁超電導線9で巻線した超電導磁石1は、絶縁巻線凹部
3aに巻線する超電導線をホルマールあるいはポリエス
テル、またはポリイミドの有機絶縁材で絶縁した絶縁超
電導線を導電材で、例えばホルマール,ポリエステルあ
るいはポリイミドの有機絶縁材にカーボン粉末を混入し
たカーボンペースト、あるいはカーボン粉末に熱硬化性
フェノール樹脂をバインダーとして混入したカーボンペ
ーストで被覆したカーボン被覆超電導線7にし、そのカ
ーボン被覆超電導線7を長さ方向に部分的にカーボン露
出部8を設け、さらに、その外周面をホルマールあるい
はポリエステル、またはポリイミドの有機絶縁材で被覆
したカーボン被覆絶縁超電導線9とし、そしてカーボン
被覆絶縁超電導線9の長さ方向に部分的に設けたカーボ
ン露出部8の凹部15に、計測端子線14を導電材で、
例えばカーボンペースト、あるいは銀ペーストで接着固
定し、超電導線の被覆材をそのまま温度変化を検知する
計測素子として構成するので、計測端子線14の接触部
が計測素子となるカーボン材の抵抗に影響を与えること
なく、温度検出素子の純粋な抵抗値が検出できる。そし
て、この温度検出素子としての抵抗値を大きくでき、冷
却媒体中での抵抗変化が顕著に検出できるため、超電導
線の微小な温度上昇は勿論、巻線導体の動きや含浸材の
亀裂による異常が発生した場合、つまり熱擾乱が発生し
て超電導線が常電導が発生する分流開始温度以前の極微
小な温度変化も高感度で検出することができる。そし
て、この微小な電圧変化を検知する電圧検知回路21,
電流回路25と、電圧検知回路21の検知電圧変化で超
電導磁石1の主電源回路19を操作制御する電源操作回
路27とを備え、電気的に接続することにより、早期に
クエンチ予知と阻止のできる温度素子構成の容易な超電
導磁石のクエンチ予知巻線を提供できる。また、計測端
子線14の接続は、カーボン被覆絶縁超電導線9の表面
に凹部15を得たカーボン露出部8を設け、カーボンペ
ーストあるいは銀ペーストで接着固定することから、計
測端子線接続部の導体膨らみによるコイル変形がなく、
寸法精度の高い超電導磁石を提供できる。
【0023】また、クエンチが発生した場合には、各位
置で構成した計測素子の検知電圧の観察から、発生位置
近傍の解明が容易になり、問題解決の時間短縮が図れる
など、幅広い効果を持つ超電導磁石を提供することがで
きる。
【0024】次に、本発明の第2実施例を図3を用いて
説明する。本実施例は、第1の超電導磁石1と同じく、
巻線の凹部3を有した非磁性巻枠2をはじめ、非磁性巻
枠2の巻線凹部3の内周の底部4を絶縁する分割絶縁円
筒材5と、上下端板を絶縁する絶縁端板6a,6bで形
成した絶縁巻線凹部3aに巻線する超電導線を角形超電
導線にし、その巻線する角形超電導線をホルマールある
いはポリエステル、またはポリイミドの有機絶縁材で絶
縁し、その上をカーボン粉末に熱硬化性フェノール樹脂
をバインダーとして混入したカーボンペースト、あるい
は有機絶縁材にカーボン粉末を混入したカーボンペース
トで被覆、あるいはカーボン粉末をスパッタリングして
カーボン被覆角形超電導線28を形成し、このカーボン
被覆角形超電導線28を絶縁テープ29で、例えばマイ
カテープあるいはガラステープ、またはポリエチレンテ
ープ等で隙間ができるように螺旋被覆してカーボン被覆
螺旋絶縁超電導線30を形成し、螺旋被覆した絶縁テー
プ29と絶縁テープ29の間に隙間を設けて絶縁面より
一段低い隙間カーボン露出部31を設け、隙間カーボン
露出部31に計測端子線14をカーボンペースト、ある
いは銀ペーストで接着固定して巻線されている。このと
きの計測端子線14の接着固定は、隙間カーボン露出部
31に空間部ができないようにカーボンペーストあるい
は銀ペーストを隙間に流し込んで接着固定されている。
また、上記長さ方向に全周に連通してカーボン被覆され
たカーボン被覆角形超電導線28からの温度素子の形成
は、隙間カーボン露出部31に計測端子線14を接着固
定した前後の隙間カーボン露出部31に、螺旋被覆した
絶縁テープ29に沿って導通遮断の切り欠き部32a,
32bを設けて温度素子を形成している。この温度素子
の形成は、カーボン被膜を導通遮断切り欠き部32a、
32bをしなくても構成できる。その他の構成は第1実
施例と同じであるので説明を省略する。
【0025】以上のように構成した本実施例の超電導磁
石は、非磁性巻枠2の絶縁巻線凹部3aに巻線する超電
導線を角形超電導線にし、角形超電導線を有機絶縁材で
絶縁した表面にカーボンペーストを塗布、またはスパッ
タリングしてカーボン被覆角形超電導線28を形成し、
カーボン被覆角形超電導線28を絶縁テープ29で螺旋
状に被覆し、絶縁テープ29の螺旋被覆によってできる
絶縁テープ29と絶縁テープ29の間の隙間カーボン露
出部31に計測端子線14を接着固定するので、計測端
子線14の引き出しを、螺旋状に配設された隙間カーボ
ン露出部31に沿って、あるいはカーボン被覆螺旋絶縁
超電導線30の長さ方向に沿った螺旋状の隙間カーボン
露出部31と、すでに巻線されたカーボン被覆螺旋絶縁
超電導線30の隙間カーボン露出部31を介して非磁性
巻枠2の計測端子板12に引き出すため、計測端子線1
4の長さを短くでき、巻線作業が容易になる。また、カ
ーボン被覆角形超電導線28を被覆したカーボン被覆材
を温度素子に構成する場合、巻線する超電導線が角形状
で、絶縁材をシート状の絶縁テープ29で巻回絶縁する
ので絶縁テープ29がガイドに、または目印となり大小
カーボン素子の構成が任意の大きさに切り欠き形成しや
すいこと、そして計測素子に区分するためのカーボン被
覆材の導通遮断の切り欠き作業が容易になる超電導磁石
を提供する。図4に本発明の第3実施例の超電導磁石を
示す。第1および第2実施例では、丸形状あるいは角形
状の超電導線を絶縁溶剤で絶縁し、その表面に導電材、
即ちカーボン材を塗布、あるいはスパッタリングしてカ
ーボン被覆超電導線を形成し、カーボン被覆超電導線を
長さ方向に部分的にカーボン露出部8を設けて絶縁被覆
したカーボン被覆絶縁超電導線9に、あるいは隙間カー
ボン露出部31を設けながら螺旋状に絶縁テープ29で
絶縁したカーボン被覆螺旋絶縁超電導線30を形成して
巻線していた。第3実施例では、非磁性巻枠2の絶縁巻
線凹部3aに巻線する超電導線を角形超電導線に形成
し、角形超電導線の一面に、長さ方向に連通した凹溝3
3と部分的な縦溝34を設け、これをホルマールあるい
はポリエステル、またはポリイミドの有機絶縁材で絶縁
した溝付角形絶縁超電導線35を形成し、溝付角形絶縁
超電導線35の長さ方向に連通した凹溝33と部分的に
設けた縦溝34内の有機絶縁材面にカーボンペーストを
塗布、あるいはスパッタリングした溝付カーボン被覆角
形絶縁超電導線36としている。このように溝付角形絶
縁超電導線35に凹溝33と縦溝34を設け、溝内にカ
ーボン材を被覆した溝付カーボン被覆角形絶縁超電導線
36への計測端子線14の取付けは、その取付け部の凹
溝33と縦溝34に十分にカーボンペーストを、例えば
カーボン粉末に熱硬化性フェノール樹脂をバインダーと
して混入したカーボンペースト、またはブチルセロソル
ブアセテート溶剤に銀粉を混入した銀ペーストを埋設し
て接着固定するので、計測端子線14が剥離破損がな
く、信頼性の高い端子接続ができる。
【0026】また、超電導線に凹溝33と縦溝34を設
けてカーボンペーストを被覆し、計測端子線14を設け
ているので、この計測端子線14の引き出しに凹溝33
と縦溝34を利用して引き出せるので、コイル内部にも
容易にカーボン素子を配置できる。そして、計測端子線
14の取付け部から計測端子板12までの引き出し線の
長さを短くでき、しかも温度測定部分を形成する、即
ち、カーボン素子を構成する際の長さ方向の導通を遮断
する切り欠きが、縦溝34と凹溝33の段差がそのガイ
ドになり、カーボン素子構成が簡単になり、巻線作業時
間短縮を図ることができる。また温度検知素子となるカ
ーボン素子の構成が任意の位置で、任意の長さに簡単に
構成でき、そして狭い場所あるいは小内径部にあっても
信頼性の高い、高感度の温度素子を設けた超電導コイル
が形成できるので、早期にクエンチ予知のできる超電導
磁石を提供できる。
【0027】図5に本発明の第4実施例の超電導磁石を
示す。第1から第3実施例においては、巻線する超電導
線の線形状を丸形あるいは角形にし、これをホルマール
あるいはポリエステル、またはポリイミドの絶縁材で絶
縁し、その絶縁超電導線にカーボンペーストを塗布、ま
たはスパッタリングしてカーボン被覆超電導線を形成し
て巻線していた。第4実施例では、これまでの超電導線
にカーボンペーストを塗布あるいはスパッタリングして
カーボン被覆超電導線を形成していたのに対し、絶縁超
電導線とカーボン材を個別に形成し、巻線作業時に介在
して一体巻線するように構成したものである。第4実施
例は、非磁性巻枠2の絶縁巻線凹部3aに巻線する超電
導線を、長さ方向に連通した凹溝33aと、この凹溝3
3aと連通し、長さ方向に部分的に縦溝34aを設け、
それを絶縁溶剤で、例えばホルマールあるいはポリエス
テル、またはポリイミドの有機絶縁材で絶縁した溝付角
形絶縁超電導線37とし、これにカーボン粉末を絶縁材
に、例えばホルマールあるいはポリエステル、またはポ
リイミドの有機絶縁材に、あるいはポリビニルホルマー
ル樹脂剤にカーボン粉末を混入した柔軟性カーボンシー
ト材38を形成し、柔軟性カーボンシート材38を必要
とする大きさに成形して介在しながら巻線するように構
成したものである。
【0028】このように巻線する超電導線、即ち、凹溝
33a,縦溝34aを有した溝付角形絶縁超電導線37
と柔軟性カーボンシート材38を別個に形成し、巻線作
業時に介在しながら巻線する方法は、温度変化の検知、
即ち、温度変化による抵抗変化を検出する柔軟性カーボ
ンシート材38を、配置場所,位置に合わせて任意の大
きさに、つまり、柔軟性カーボンシート材38の厚みあ
るいは形状、または抵抗値を先に調節成形して介在でき
るので、狭い場所や小円径部であっても、温度検知の柔
軟性カーボンシート材38や計測端子線14の接続部、
あるいは引き出し線による巻線導体の間に隙間が生じた
り、巻線コイルが変形したりすることがなく、寸法精度
の高いコイル巻線と高感度の温度検出素子を備え、巻線
作業容易な超電導磁石を提供できる。
【0029】また、絶縁巻線凹部3aに巻線する溝付角
形絶縁超電導線37に巻線張力がかかっても、温度素子
となる柔軟性カーボンシート材38と溝付角形絶縁超電
導線37とは別々に形成して介在するので、溝付角形絶
縁超電導線37にかかる多大な巻線張力が直接柔軟性カ
ーボンシート材38にかからないので破損の心配はな
く、信頼性の高い高感度のカーボン素子を形成し介在巻
線できるので、温度変化を高感度で検出できることか
ら、クエンチの早期予知と測定値の信頼性判断の容易な
超電導磁石が提供できる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、第
1および第2実施例の超電導磁石は、絶縁超電導線の表
面全体をカーボン材で被覆し、計測端子線の接続部分だ
けカーボン露出部を設けて絶縁したカーボン被覆絶縁超
電導線としているので、カーボン材が破損したり、周辺
導体と短絡することなく、任意の位置で機械的強度の強
いカーボン素子を構成できる。また、カーボン材は薄膜
状に被覆されることから、カーボン素子の抵抗値を大き
くとれるので、温度変化を大きな数値変化でみられるよ
うになり、クエンチの早期判断と測定値の信頼性向上を
図れる。また計測端子線をカーボン露出部の凹部に接着
固定するので、巻線導体膨らみによるコイル変形が解消
される。
【0031】第3実施例の超電導磁石は、巻線する超電
導線を長さ方向に連通した凹溝と長さ方向に部分的に縦
溝を設けた溝付角形絶縁超電導線にし、カーボン材を凹
溝,縦溝内に被覆し、溝付角形超電導線にかかる巻線張
力が直接カーボン材にかからないように構成しているの
で、巻線作業時に溝付角形絶縁超電導線を固定したり、
あるいは折り曲げなどをして張力がかかってもカーボン
材を破損する心配がなく、巻線作業が容易になる。
【0032】また、カーボン材の被覆は凹溝,縦溝内に
被覆するので、カーボン素子構成の導通遮断切り欠きが
簡単になり、カーボン素子構成が容易になる。
【0033】第4実施例の超電導磁石は、巻線する超電
導線と温度変化を検出するカーボン素子を別々に形成
し、巻線作業時に介在しながら巻線するように構成した
ので、配置場所や位置に合わせてカーボン素子を形成し
て介在するので、巻線作業時間を大幅に短縮できる。ま
た狭い場所や小円径部であっても、巻線導体の間に隙間
やコイル変形を起こすことはなく、寸法精度の高い超電
導磁石と高出力高感度のカーボン素子を構成介在巻線が
できるので、クエンチの早期予知と安定性維持向上が図
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である超電導磁石の破断外観
と検知系統の関係図である。
【図2】本発明の一実施例に用いたカーボン膜の特性曲
線である。
【図3】本発明の他の実施例である超電導磁石の破断外
観を示す斜視図である。
【図4】本発明の他の実施例である超電導磁石の破断外
観を示す斜視図である。
【図5】本発明の他の実施例である超電導磁石の破断外
観を示す斜視図である。
【符号の説明】
1…超電導磁石、2…非磁性巻枠、3…凹部、3a…絶
縁巻線凹部、4…底部、5…分割絶縁円筒材、6a,6
b…絶縁端板、7…カーボン被覆超電導線、8…カーボ
ン露出部、9…カーボン被覆絶縁超電導線、TA…温度
特性曲線、10a,10b…端板、11…計測線通し穴、
12…計測端子板、13…接続端子、14…計測端子
線、15…凹部、16a,16b…端子部、17…熱収
縮性絶縁体、18…電源装置、19…主電源回路、20
…電圧検知器、21…電圧検知回路、22…定電流電源
装置、23…逆流防止素子、24…保護抵抗器、25…
電流回路、26…電源制御装置、27…電源操作回路、
28…カーボン被覆角形超電導線、29…絶縁テープ、
30…カーボン被覆螺旋絶縁超電導線、31…隙間カー
ボン露出部、32a,32b…導通遮断切り欠き部、3
3,33a…凹溝、34,34a…縦溝、35…溝付角
形絶縁超電導線、36…溝付カーボン被覆角形絶縁超電
導線、37…溝付角形絶縁超電導線、38…柔軟性カー
ボンシート材。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁超電導線と絶縁超電導線の間に導電シ
    ート材を介在して巻線したことを特徴とする超電導磁
    石。
  2. 【請求項2】超電導磁石の巻線導体を、温度変化による
    抵抗変化の大きい導電材で被覆した導電材被覆超電導線
    とし、その超電導線の被覆材を温度検出素子に形成した
    ことを特徴とする超電導磁石。
  3. 【請求項3】請求項1あるいは2に記載の該超電導磁石
    の温度検出導電材にカーボン材を用い、絶縁超電導線を
    カーボン材で被覆してカーボン被覆超電導線を形成し、
    さらにカーボン被覆超電導線を絶縁材で被覆してカーボ
    ン被覆絶縁超電導線を形成し、該カーボン被覆絶縁超電
    導線で巻線したことを特徴とする超電導磁石。
  4. 【請求項4】請求項1ないし3のいずれかに記載の該カ
    ーボン材を被覆したカーボン被覆超電導線であって、該
    カーボン被覆超電導線をホルマールあるいはポリエステ
    ルの有機絶縁材で被覆し、長さ方向に部分的にカーボン
    露出部を設けたカーボン被覆絶縁超電導線で巻線したこ
    とを特徴とする超電導磁石。
  5. 【請求項5】請求項1ないし4のいずれかに記載の該前
    記カーボン被覆超電導線を、該カーボン被覆超電導線の
    カーボン被覆面上に、長さ方向にある間隔を得てカーボ
    ン材が露出するように絶縁材を螺旋被覆した、カーボン
    被覆螺旋絶縁超電導線で巻線したことを特徴とする超電
    導磁石。
  6. 【請求項6】請求項1ないし4のいずれかに記載の該絶
    縁超電導線を角形絶縁超電導線とし、該角形絶縁超電導
    線の一面に凹溝を設けた溝付角形絶縁超電導線を形成
    し、該溝付角形絶縁超電導線の凹溝にカーボン材を設け
    たカーボン被覆角形絶縁超電導線で巻線したことを特徴
    とする超電導磁石。
  7. 【請求項7】請求項1ないし4のいずれかに記載の該角
    形絶縁超電導線の一面に凹溝を設けた溝付角形絶縁超電
    導線を形成し、該溝付角形絶縁超電導線の凹溝に柔軟性
    カーボン被覆材あるいはカーボンシート材を配置し、柔
    軟性カーボン被覆材あるいはカーボンシート材と溝付角
    形絶縁超電導線を一体にして巻線したことを特徴とする
    超電導磁石。
  8. 【請求項8】請求項1ないし5のいずれかに記載の該絶
    縁超電導線を角形超電導線とし、該角形絶縁超電導線の
    一面に凹溝を設けて溝付角形絶縁超電導線を形成し、該
    溝付角形絶縁超電導線の凹溝に、ポリビニルホルマール
    樹脂にカーボン粉末を混入した柔軟性カーボンシート
    材、またはホルマールあるいはポリエステルの有機絶縁
    材で形成した絶縁シートにカーボン膜を形成したカーボ
    ン被覆シート材の両端に、計測端子線を、カーボン粉末
    に熱硬化性フェノール樹脂をバインダーとして混入した
    カーボンペースト、あるいはブチルセロソルブアセテー
    ト溶剤に銀粉を混入した銀ペーストで接着固定した、カ
    ーボンシート材を介在して巻線したことを特徴とする超
    電導磁石。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017103352A (ja) * 2015-12-02 2017-06-08 株式会社東芝 超電導コイルおよび超電導コイル装置
JP2018129519A (ja) * 2018-03-02 2018-08-16 株式会社東芝 超電導コイルおよび超電導コイル装置

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