JPH0733493U - 空缶処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 空缶をプレス機のプレス蓋でプレスしたと
き、空缶がプレス蓋やシュートの上にプレスされずに残
ることがないようにして、次に別の空缶をプレスすると
き混ざることがないようにする。 【構成】 選別した空缶５、９をプレス機７上方に設け
た前後のホッパ８、１０にそれぞれ貯留し、後方のホッ
パ１０を下部に排出口１５を有するホッパ本体１６と、
この排出口１５の前端に水平位置と垂直位置とに上下回
動可能に設けた底蓋１８とより構成し、前期底蓋１８を
垂下位置において、その先部が前方のホッパ８下方のシ
ュート２７後部とプレス機７の受入口１９前部との接続
部２８に近接するようにする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、空缶をプレス機にしてプレスするとき、プレス機のプレス蓋やシュ ートの上に空缶がプレスされずに残るのを防止して、異なる種類の空缶がプレス されるのを防止する分野で利用されるものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、図７、図８に示すように、選別されたホッパ０１内のスチール缶をプレ スする場合、まずホッパ０１の底蓋０２を水平後方にスライドさせてスチール缶 を垂直落下させてプレス機０３のプレス室０４に導き、その後プレス蓋０５を垂 直位置より水平位置に回動させてスチール缶０６をプレスしていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

このため、プレス蓋０５を垂直位置より水平位置に回動すると、大部分のスチ ール缶０６はプレスされるが、プレス蓋０５の回動につれてプレス室０４上方の スチール缶０６は前方へすべっていきプレスされずにシュート０７やプレス蓋０ ５の上に残るということがあり、次にプレス蓋０５を垂直位置に回動させるとシ ュート０７やプレス蓋０５上に残ったスチール缶０６はプレス室０４内に入り、 その後、ホッパ０８内のアルミ缶をプレスする場合には混ざってしまうというこ とがあった。

【０００４】 そこで本考案の目的は、空缶をプレス蓋でプレスしたとき空缶がプレス蓋やシ ュートの上にプレスされずに残ることがないようにして、次に別の空缶をプレス するとき混ざることがないようにすることにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため本考案は、空缶をスチール缶とアルミ缶とに選別して プレス機上方に設けた前後のホッパにそれぞれ貯留するとともに後方のホッパ内 の空缶はそのまま垂直落下し、前方のホッパ内の空缶はシュートをすべってプレ ス機に導かれてブロック状にプレス処理されるようにした空缶処理装置において 、前記後方のホッパは下部に排出口を有するホッパ本体と、この排出口の前端に 水平位置と垂下位置とに上下回動可能に設けた底蓋とよりなり、前記プレス機は 空缶を受け入れる受入口を上部に有するプレス室と、この受入口の後部に垂直位 置と水平位置とに上下回動可能に設けたプレス蓋と、前記プレス室内を前後スラ イドする加圧部材とよりなり、前記底蓋は水平位置において、前記排出口を閉鎖 するとともに垂下位置において、その先部が前記シュート後部と受入口前部との 接続部に近接してなることを特徴としている。

【０００６】

【作用】

プレス機上方の後方に設けたホッパに貯留されている空缶が所定量に達すると 底蓋が水平位置より垂下位置に下方回動する。 するとホッパ内の空缶は排出口より垂直落下してプレス機のプレス室内に受入 口より導かれる。

【０００７】 次にプレス機のプレス蓋を垂直位置より水平位置に回動すると大部分の空缶は プレスされるが、プレス蓋の回動につれてプレス室上方の空缶は前方へすべって いく。 前方へすべっていった空缶は垂下位置にある底蓋の下部で受け止められてプレ ス蓋によりプレスされて、すべての空缶がプレスされる。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。 １は略円弧状に湾曲したベルトコンベアで、このベルトコンベア１の下部には 空缶等の貯留器２が取付けられ、この貯留器２に投入された空缶等はベルトコン ベア１の突起片３……に引っかけられて上方に搬送される。

【０００９】 前記ベルトコンベア１の前端内部には選別機４が内蔵され、ベルトコンベア１ で搬送されてきた空缶等の内、非磁性のアルミ缶５は選別機４の誘導電磁力によ りベルトコンベア１の前方に飛ばされて、架台６の前方でプレス機７上方の前方 に設けたアルミ缶用ホッパ８に貯留される。 磁性のスチール缶９は選別機４の誘導電磁力によりベルトコンベア１の下方に 回り込み、架台６の後部でプレス機７上方の後方に設けたスチール缶用ホッパ１ ０に貯留される。

【００１０】 空びん１１や紙コップ１２はベルトコンベア１の前端からそのまま下方へ落下 し、空びん１１はそのまま落下して架台６の中央部に設けたガイド１３をころが って図示しない空びん回収カートに回収される。 紙コップ１２はエアーノズル１４のエアーにより飛ばされて空びん１１とは反 対側の図示しない紙コップ回収バスケットに回収される。

【００１１】 前記スチール缶用ホッパ１０は断面矩形で下部に排出口１５を開口したホッパ 本体１６と、このホッパ本体１６の前端下部に水平位置と垂下位置とに油圧シリ ンダ１７により上下回動可能に軸支した底蓋１８とより構成されている。 前記スチール缶用ホッパ１０の下方には前記プレス機７が設けられ、このプレ ス機７は空缶を受け入れる受入口１９を上部に有するプレス室２０と、このプレ ス室２０の後部上方に垂直位置と水平位置とに油圧シリンダ２１により上下回動 可能に軸支したプレス蓋２２と、油圧シリンダ２３によりプレス室２０内を前後 スライド可能とした加圧部材２４と、プレス室２０の前部に上下スライド可能と したゲート２５より構成されている。

【００１２】 前記アルミ缶用ホッパ８のホッパ本体２６の前端下部とプレス室２０の受入口 １９前部にはシュート２７が設けられている。 前記スチール缶用ホッパ１０の底蓋１８の垂下位置では、底蓋１８の先部がプ レス室２０の受入口１９前部とシュート２７後部との接続部２８に近接するよう にしてあり、プレス機７のプレス蓋２２の直立位置では、プレス蓋２２の先部が ホッパ本体１６の排出口１５後部に近接するようにしてある。

【００１３】 また２９、２９は各ホッパ８、１０とプレス機７との間の左右に設けた一対の 側板である。 本考案は前記の如き構成で、次に作用について説明する。 図１、図２において、空缶等を貯留器２に投入する。 すると空缶等はベルトコンベア１の突起片３……に引っかけられて上方に搬送さ れる。

【００１４】 ベルトコンベア１の前端に搬送された空缶等の内、非磁性のアルミ缶５は選別 機４の誘導電磁力によりベルトコンベア１の前方に飛ばされて架台６前部でプレ ス機７上方で後方のアルミ缶用ホッパ８に貯留される。 空缶等の内、磁性のスチール缶９は選別機４の誘導電磁力によりベルトコンベ ア１の下方に回り込み、架台６後部でプレス機７上方で後方のスチール缶用ホッ パ１０に貯留される。

【００１５】 空缶等の内、空びん１１と紙コップ１２とはベルトコンベア１の前端より自重 で下方に落下し、空びん１１は架台６中央部のガイド１３をころがって空びん回 収カート（図示せず）に回収される。 そして紙コップ１２はエアーノズル１４のエアーに飛ばされて空びん１１とは 反対側の紙コップ回収バスケット（図示せず）に回収される。

【００１６】 次にスチール缶用ホッパ１０に貯留されているスチール缶９が所定量に達する と図３に示すように油圧シリンダ１７が伸長して底蓋１８が水平位置より垂下位 置へ下方回動して、その先部がプレス室２０の受入口１９前部とシュート２７後 部との接続部２８に近接する。 するとスチール缶用ホッパ１０内のスチール缶９は、その先部がホッパ本体１ ６の排出口１５後部に近接した垂直位置のプレス蓋２２と、垂下位置の底蓋１８ と、一対の側板２６、２６とにガイドされながら排出口１５よりプレス室２０内 に受入口１９より導かれる。

【００１７】 次に油圧シリンダ２１によりプレス蓋２２を垂直位置より水平位置に下方回動 すると、プレス室２０内のスチール缶９の大部分はプレスされるが、プレス蓋２ ２の回動につれてプレス室２０上方のスチール缶９は前方へすべっていく。 前方へすべっていったスチール缶９は垂下位置にある底蓋１８の下部で受け止 められてプレス蓋２２によりプレスされ、すべてのスチール缶９がプレスされる （図４）。

【００１８】 次に油圧シリンダ２３により加圧部材２４を前方にスライドさせてスチール缶 ９を再度プレスする（図５）。 その後、ゲート２５を上昇させて加圧部材２４を更に前進させてプレスされた スチール缶９のブロック３０をプレス機７より取り出す（図６）。

【００１９】

【考案の効果】

以上の如く本考案は、ホッパの底蓋を垂下位置において、その先部をシュート の後部とプレス室の受入口前部との接続部に近接させたので、空缶をプレス蓋で プレスする場合、プレス蓋の下方回動につれて前方へすべっていった空缶を底蓋 の下部で受け止めるので、すべての空缶がプレスされ、空缶がプレス蓋やシュー トの上にプレスされずに残ることがなく、次に別の空缶をプレスしても混ざるこ とはない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の空缶処理装置の全体の斜視図である。

【図２】空缶処理装置で空缶が選別される状態を示す図
である。

【図３】スチール缶がプレス機に投入された状態を示す
図である。

【図４】プレス蓋でスチール缶をプレスした図である。

【図５】加圧部材でスチール缶をプレスした図である。

【図６】プレスしたブロックをプレス機より取り出して
いる図である。

【図７】従来の空缶処理装置を示す図である。

【図８】従来のプレス蓋で空缶をプレスしている状態を
示す図である。

【符号の説明】

５ アルミ缶 ７ プレス機 ８、１０ ホッパ ９ スチール缶 １５ 排出口 １６ ホッパ本体 １８ 底蓋 １９ 受入口 ２０ プレス室 ２２ プレス蓋 ２４ 加圧部材 ２７ シュート ２８ 接続部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 空缶をスチール缶とアルミ缶とに選別し
   てプレス機上方に設けた前後のホッパにそれぞれ貯留す
   るとともに後方のホッパ内の空缶はそのまま垂直落下
   し、前方のホッパ内の空缶はシュートをすべってプレス
   機に導かれてブロック状にプレス処理されるようにした
   空缶処理装置において、前記後方のホッパは下部に排出
   口を有するホッパ本体と、この排出口の前端に水平位置
   と垂下位置とに上下回動可能に設けた底蓋とよりなり、
   前記プレス機は空缶を受け入れる受入口を上部に有する
   プレス室と、この受入口の後部に垂直位置と水平位置と
   に上下回動可能に設けたプレス蓋と、前記プレス室内を
   前後スライドする加圧部材とよりなり、前記底蓋は水平
   位置において、前記排出口を閉鎖するとともに垂下位置
   において、その先部が前記シュート後部と受入口前部と
   の接続部に近接してなる空缶処理装置。