JPH0733350U - ラリンゲルマスクの挿入トレーニング用補助器具 - Google Patents

ラリンゲルマスクの挿入トレーニング用補助器具

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JPH0733350U JP6445293U JP6445293U JPH0733350U JP H0733350 U JPH0733350 U JP H0733350U JP 6445293 U JP6445293 U JP 6445293U JP 6445293 U JP6445293 U JP 6445293U JP H0733350 U JPH0733350 U JP H0733350U
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 挿管トレーニング用の人形10の咽頭後壁1
5aから食道16の上部に亘る部分に当接する所要の剛
性を持ったへら状の器具本体21に、食道16に係脱自
在な係合部22を形成して成る補助器具20を人形10
の上記位置に装着して、ラリンゲルマスク1の挿入トレ
ーニングを行う。補助器具20によりラリンゲルマスク
1の挿入力による咽頭後壁15aの背側への膨出が阻止
され、ラリンゲルマスク1を正しく喉頭部に挿入できる
ようになる。 【効果】 挿管トレーニング用の人形を用いてラリンゲ
ルマスクの挿入トレーニングを行なえるようになり、ラ
リンゲルマスクの挿入技能の取得及び習熟の機会を増す
ことができる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、麻酔、集中治療、救急医療での気道確保に用いられるラリンゲルマ スクの挿入トレーニングを挿管トレーニング用の人形で行なうために、該人形に 適用される補助器具に関する。
【0002】
【従来の技術】
麻酔等における経口的気道確保法としては、気管内挿管を行う方法が一般的で あり、ラリンゲルマスクを喉頭部に挿入する方法は最近行なわれるようになった 。そのためラリンゲルマスクの挿入を対象としたトレーニング用の機器がなく症 例を経験してラリンゲルマスクの挿入の技能の取得及び習熟を図っていた。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
上記の如く症例の経験によりラリンゲルマスクの挿入の技能の取得及び習熟を 図るのでは、挿入する機会が制約されるため挿入技能の取得及び習熟に時間が かかる。また取得した技能を維持するためには、間隔を置かずに挿入を行なうこ とが必要であるが、その機会がない。 更に救急医療に携わる救急救命士等の場合、救急の困難な状況下で迅速かつ正 確にラリンゲルマスクの挿入を行なわなければならず症例を通じて技能の習熟を 図るには限界がある。そのためラリンゲルマスクの挿入の機会を多く設けること が必要であり、それには広く普及している挿管トレーニング用の人形においてラ リンゲルマスクの挿入トレーニングを行うことが望ましい。 ところでラリンゲルマスクは、右口角からマスクの先端を斜めに硬口蓋にあて 、マスク全体を硬口蓋で広げるようにしマスクの先端が喉頭に向うように咽頭後 壁のカーブに沿って押し込まれて喉頭部に挿入される。 しかし挿管トレーニング用の人形は、咽頭後壁が食道を形成する可撓性チュー ブと一体の可撓性材料で成形され剛性が低く、そのためラリンゲルマスクの挿入 時に咽頭後壁がラリンゲルマスクに押されて背側に膨出し、ラリンゲルマスクの 先端が誤った方向に押し込まれるようになりラリンゲルマスクを喉頭部へ挿入す ることができない。 上記の点に鑑み、本考案では、挿管トレーニング用の人形によりラリンゲルマ スクの挿入を可能にするための補助器具を提供することをその目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく本考案は挿管トレーニング用の胸像状の人形に適用され るラリンゲルマスクの挿入トレーニング用補助器具であって、人形の頭部内に挿 入されて人形の咽頭後壁から食道上部に亘る部分に当接する、所要の剛性を持っ たへら状の器具本体に、人形の食道に係脱自在な係合部を形成したことを特徴と する。
【0005】
【作用】
挿管トレーニング用の人形の咽頭後壁から食道上部に亘る部分に補助器具を当 接して咽頭後壁から食道上部に亘る部分の所要の剛性を確保する。これによりラ リンゲルマスクの挿入力による咽頭後壁の膨出が阻止され、ラリンゲルマスクを 咽頭後壁に沿うように補助器具で間接的に案内して喉頭部に挿入することができ る。また上記人形から補助器具を離脱すれば、本来の挿管トレーニングを行うこ とができる。
【0006】
【実施例】
図1を参照して、1は麻酔、集中治療、救急医療での気道確保に用いられるラ リンゲルマスクを示す。ラリンゲルマスク1は、卵形のマスク本体2の周縁に中 空のカフ3を取付けてなるもので、マスク本体2に形成した呼吸穴2aに連通す るマスク1の背面のチューブ接続部4aに呼吸チューブ4を接続すると共にカフ 3にエア注入用のエアチューブ5を接続してあり、カフ3内の空気を抜いてカフ 3を搾ませた状態で患者の喉頭部に挿入し、次にカフ3内にエアを注入してカフ 3を膨ませ、図1(b)に示す如くマスク1で患者の喉頭部を覆って気道を確保 する。
【0007】 上記ラリンゲルマスク1の挿入技能の取得及び習熟を図るために図2(b)に 示す如く固定台6上に仰臥位に固定された挿管トレーニング用の人形10に図2 (a)に示す補助器具20を装着し、該人形10を用いてラリンゲルマスク1の 挿入トレーニングを行なえるようにした。 上記挿管トレーニング用の人形10は、胸部11と頭部12とからなる胸像状 をしていて、該胸部11において固定台6に固定される。胸部11は、プラスチ ック等により中空に形成され、その肩部中央に形成した開口の周縁に頭部12を 固定する。頭部12は、人体の頭部と同形状にゴム等の可撓性材料により形成し た表皮13と、プラスチック等の硬質材料により形成した上顎14aと下顎14 bとからなる顎部14と、顎部14を被包するゴム等の可撓性材料で形成された 袋状の口腔部材15と、口腔部材15と一体成形した食道16と、喉頭部におい て食道16から分岐して延出される気管17とを備え、口腔部材15の開口端を 表皮13に形成した口穴13aの周縁部内面に接着し、更に、口腔部材15の咽 頭上部に鼻腔部材18を取付けて、該鼻腔部材18の開口端を表皮13に形成し た鼻穴13bの周縁部内面に接着した。
【0008】 また上記補助器具20は、人形10の口腔部材15の咽頭後壁15aから食道 16の上部に亘る部分に当接する、プラスチック等の比較的剛性の有る材料で形 成されたへら状の器具本体21に、食道16を両側から挾むようにしてこれに係 合する係合部22を形成して成るもので、上記人形10の胸部11の腹部側開口 から補助器具20を食道16の背面に沿わせて人形10内に挿入したとき、係合 部22が食道16に係合され、食道16の喉頭拡幅部に係合部22の先端が当接 してそれ以上の挿入が制止されたとき器具本体21が咽頭後壁15aから食道上 部に亘る部分に当接するようにした。尚、器具本体21は、人体での頸椎1番〜 3番までの範囲に対応する部で咽頭後壁15a及び食道16上部に当接するもの であれば良い。また器具本体21は仰臥位の人体の後頭部に枕を入れた状態の咽 頭後壁15aから食道上部に亘るカーブと略同様のカーブとラリンゲルマスクの 挿入力に抗する剛性とを有するものに形成し、更に、器具本体21の尾端部に、 背面側に屈曲したストッパ部23を形成すると共に、リング状の指掛部24を形 成して補助器具20を容易に着脱し得るようにした。
【0009】 次に上記補助器具20の使用状態を上記挿管トレーニング用の人形10へのラ リンゲルマスク1の挿入に基づき説明する。 まず図3(a)に示す如く、ラリンゲルマスク1のカフ3内の空気を抜いてカ フ3を搾ませた状態でラリンゲルマスク1を人形10の右口角から該マスク1の 先端を斜めに上顎14aにあて、該マスク1全体を上顎14aで広げるようにし てマスク1の先端が喉頭に向うように軌道修正をしながらマスク1の背面を上顎 14aに沿ってすべらせるようにして咽頭後壁15aに当接するように押し込む 。ここまでのマスク1の挿入は、人形10の上顎14aが硬質材料で成形されて いて所要の剛性を有するため補助器具20がなくても可能である。 次に咽頭後壁15aに沿ってマスク1を咽頭部へ挿入する。このとき人形10 に補助器具を装着していないと咽頭後壁15aは、上記の如くゴム等により成形 されて剛性が低いためマスク1の挿入力により背側に膨出する。そのはずみで図 4(a)に示す如くマスク1の先端がマスク本体2の背面側に曲って進まなくなっ たり、図4(b)に示す如く膨出に伴う咽頭後壁の復元力によりマスク本体2が 正面側に湾曲して、マスク1の先端が気管17に挿入されたりして、マスク1を 喉頭部に正しく挿入することができない。しかし図3(b)に示す如く人形の1 0の咽頭後壁15aから食道16の上部に亘る部分に補助器具20が当接してい ると、マスク1の挿入力による咽頭後壁15aの背例への膨出が阻止され、マス ク1を補助器具20により間接的に案内して喉頭部へ挿入することができる。そ の後、図3(c)に示す如くマスク1のカフ3にエアチューブ5よりエアを注入 してカフ3を脹らませマスク1で喉頭部を覆って気道を確保する。
【0010】
【考案の効果】
以上の説明から明らかなように、本考案によれば、広く普及している挿管トレ ーニング用の人形を用いて人体へのラリンゲルマスクの挿入と同様の状態でラリ ンゲルマスクの挿入トレーニングを行なえるようになり、ラリンゲルマスクの挿 入技能の取得及び習熟の機会を増して、救急医療の向上に大きく貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ラリンゲルマスクを示す図で(a)は斜視
図、(b)は挿入状態の側面図
【図2】 本案補助器具の一例を示す図で(a)は斜視
図、(b)は人形への装着状態の側面図
【図3】 本案補助器具を装着した人形へのラリンゲル
マスクの挿入状態を示す図で(a)、(b)、(c)は
それぞれ挿入の初期、挿入後、気道確保の状態を示す図
【図4】 本案補助器具を挿着していない人形へのラリ
ンゲルマスクの挿入状態を示す図で(a)、(b)は挿
入の不成功を示す図
【符号の説明】
1 ラリンゲルマスク 10 人形 12 頭部 15a 咽頭後壁 16 食道 20 補助器具 21 補助器具本体 22 係合部

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 挿管トレーニング用の胸像状の人形に適
    用されるラリンゲルマスクの挿入トレーニング用補助器
    具であって、人形の頭部内に挿入されて人形の咽頭後壁
    から食道上部に亘る部分に当接する、所要の剛性を持っ
    たへら状の器具本体に、人形の食道に係脱自在な係合部
    を形成したことを特徴とするラリンゲルマスクの挿入ト
    レーニング用補助器具。
JP6445293U 1993-12-01 1993-12-01 ラリンゲルマスクの挿入トレ―ニング用補助器具 Expired - Fee Related JP2512124Y2 (ja)

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