JPH07332105A - エンジン構造 - Google Patents

エンジン構造

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JPH07332105A
JPH07332105A JP12240494A JP12240494A JPH07332105A JP H07332105 A JPH07332105 A JP H07332105A JP 12240494 A JP12240494 A JP 12240494A JP 12240494 A JP12240494 A JP 12240494A JP H07332105 A JPH07332105 A JP H07332105A
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JP
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valve
cycle
cam
engine
intake
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JP12240494A
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English (en)
Inventor
Shinichi Murata
真一 村田
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Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B69/00Internal-combustion engines convertible into other combustion-engine type, not provided for in F02B11/00; Internal-combustion engines of different types characterised by constructions facilitating use of same main engine-parts in different types
    • F02B69/06Internal-combustion engines convertible into other combustion-engine type, not provided for in F02B11/00; Internal-combustion engines of different types characterised by constructions facilitating use of same main engine-parts in different types for different cycles, e.g. convertible from two-stroke to four stroke

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 吸気行程及び排気行程を各1回含んだ8行程
を繰り返す運転域で駆動するようにして、低燃費運転を
容易化できるエンジン構造を提供する。 【構成】 吸気弁3及び排気弁4からなる機関弁と、こ
の機関弁を弁駆動部材7、9、10、16、17を介し
て駆動する複数のカム12、13を具備し、各カム1リ
フト作動をクランクシャフトの4回転で行わせて、該機
関弁の吸気行程と排気行程を一回ずつ行うようにしたこ
とを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエンジン構造、特に、シ
リンダ内の燃焼室で生じる燃焼エネルギをピストンが受
け、同ピストンが往復動することにより回転出力を発生
できるエンジン構造に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関はシリンダ内のピストンが所定
のストロークで往復動し、この往復動に連動して吸排気
弁を開閉し、点火装置を駆動し、燃焼エネルギを回転エ
ネルギに変換している。このような内燃機関は、各機関
の構造に応じて、新気を導入する吸入処理、吸気を加圧
する圧縮処理、混合気を燃焼する燃焼(膨張)処理、排
ガスを排出する排気処理を適宜組み合わせて、2サイク
ル運転や4サイクル運転等を行っている。例えば、4サ
イクル内燃機関はピストンがシリンダ内で2往復動する
間に吸入、圧縮、燃焼(膨張)、排気の各行程を順次実
行することとなり、各行程での処理を比較的確実に行う
ことができる。このような、4サイクル内燃機関は1運
転サイクル中(2回転)に1回燃焼(膨張)処理を行っ
て回転力を発生することより、エンジン回転数の上昇に
応じて単位時間当たりの燃料供給量や吸入空気量を増加
させて、出力向上を図ることができる。
【0003】一方、2サイクル内燃機関は1回転に1回
燃焼(膨張)処理を行って回転力を発生することより、
基本的には4サイクル内燃機関よりも出力向上を図りや
すい。しかし、1の行程間に燃焼(膨張)と排気との複
数処理が一部重なることに伴う不具合、例えば各処理を
行う上での確実性が比較的低くなり、更に、吸排気処理
の行われる行程域が重なることによる燃費の悪化の問題
が生じ易い。これに対して、吸入、圧縮、燃焼(膨
張)、排気、吸入、圧縮の6行程を順次繰り返す6サイ
クル内燃機関が知られているが、この機関は各行程での
処理が比較的確実に行なわれ、特に、3回転に1回燃焼
(膨張)が行われることとなり、4サイクル内燃機関よ
りも燃費向上を図り易い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の内燃
機関ではその機関の運転サイクルが一定である。そこ
で、その運転サイクルの繰返の頻度や1運転サイクル当
たりの回転力発生量を増減調整することによって、即
ち、吸入空気量や燃料供給量を増減調整してエンジン回
転数や出力を増減調整していた。しかし、車両用のエン
ジンでは、近年、エンジンの低燃費化が強く要求され、
一方で、エンジンの高出力化も求められている。このよ
うな状況下では、エンジンの低燃費化を図るべく低排気
量化を行い、低回転域における動弁系のマッチング等を
図るとすると、高出力化を図れず、逆に、高排気量化を
行い、高回転域における動弁系のマッチング等を図ると
すると、低燃費化を図れない。
【0005】そこで、高低運転域に適したバルブリフト
量、開閉タイミングで吸排気弁を駆動できる吸排気弁可
変機構を付設した動弁系が知られている。この吸排気弁
可変機構は高低運転域に応じて、高低カムを切換え、高
低カムに連動するバルブ駆動手段を介し吸排気弁を開閉
駆動し、各運転域での燃焼室の充填効率を高め、出力向
上を図れる。しかも、この吸排気弁可変機構はバルブ駆
動手段と吸排気弁との連動を断ち、一部気筒への吸気及
び燃料の供給を停止させ、休筒運転を行うことにより、
適時に出力低減や低燃費化を図れる。しかし、この種吸
排気弁可変機構を動弁系に付設した内燃機関であって
も、1運転サイクル当たり1回の燃焼(膨張)が確実に
行われる必要があり、更に、休筒運転域であっても、複
数気筒中で少なくとも1気筒は所定の運転サイクルで運
転され続ける必要があり、より十分な低燃費化を達成す
るには限界があった。
【0006】更に、吸入、圧縮、燃焼(膨張)、排気、
吸入、圧縮の6行程を順次繰り返す6サイクル内燃機関
は4サイクル内燃機関に比べ比較的燃費向上を図り易い
が、より燃費向上を図り易い内燃機関が望まれており、
しかも、燃費向上と出力向上を共に図れるエンジン構造
が望まれている。第1の発明の目的は、吸気行程及び排
気行程を各1回含んだ8行程を繰り返す運転域で駆動す
るようにして、低燃費運転を容易化できるエンジン構造
を提供することにある。第2の発明の目的は、吸気行程
及び排気行程を各1回含んだ4行程を繰り返す運転域
と、吸気行程及び排気行程を各1回含んだ8行程を繰返
す運転域とを選択的に切り替えるようにして、適時に低
燃費運転と高出力運転を選択的に行えるエンジン構造を
提供することにある。
【0007】第3の発明の目的は、特に、1つのカム山
のカムあるいは2つのカム山のカムのいずれか一方を用
いるようにして、適時に低燃費運転と高出力運転を選択
的に行えるエンジン構造を提供することにある。第4の
発明の目的は、特に、吸気行程及び排気行程を各1回含
んだ8行程の間にそれぞれ3回ずつの圧縮工程と膨張行
程を行い、3回行われる該圧縮行程から該膨張行程間の
いずれか1箇所で点火を行うようにして、適時に低燃費
運転を容易化できるエンジン構造を提供することにあ
る。第5の発明の目的は、特に、点火時期を排気行程終
了後よりクランク角の720°または1080°で行う
ようにして、適時に低燃費運転を容易化できるエンジン
構造を提供することにある。
【0008】第6の発明の目的は、特に、点火時期を吸
気行程から圧縮行程の間の全ての圧縮上死点で行うよう
にして、適時に低燃費運転を容易化できるエンジン構造
を提供することにある。第7の発明の目的は、特に、運
転状態に応じて機関弁を駆動するカムを切り替えるよう
にして、適時に低燃費運転を容易化できるエンジン構造
を提供することにある。第8の発明の目的は、第1カム
及び第1弁駆動部材と第2カム及び第2弁駆動部材とで
機関弁を選択駆動することにより、8行程を繰り返す運
転域での駆動を選択的に行うようにして、低燃費運転と
高出力運転を選択的に行えるエンジン構造を提供するこ
とにある。
【0009】第9の発明の目的は、第1のカムが二つの
カム山を用いて4行程から成る運転域での運転を可能と
し、第2のカムが一つのカム山を用いて8行程から成る
運転域での運転を可能として、低燃費運転と高出力運転
を選択的に行えるエンジン構造を提供することにある。
第10の発明の目的は、第1カム及び第1弁駆動部材と
第2カム、極小カム及び第2弁駆動部材とで機関弁を選
択駆動することにより、8行程を繰り返す運転域での駆
動、特に極小リフト運転を選択的に行うようにして、低
燃費運転を容易化でき、誤作動を防止できるエンジン構
造を提供することにある。第11の発明の目的は、機関
弁を駆動する電磁弁を用いて、機関弁による吸気行程と
排気行程を各1回含む合わせて8行程を達成するという
運転域で駆動するようにして、低燃費運転と高出力運転
を選択的に行えるエンジ構造を提供することにある。
【0010】第12の発明の目的は、特に、吸気行程と
排気行程との間にそれぞれ三回ずつの圧縮工程と膨張行
程を行い、三回行われる圧縮行程から膨張行程間のいず
れか1箇所で点火を行うようにして、合わせて8行程を
達成するという運転域で駆動するようにして、低燃費運
転を容易化できるエンジ構造を提供することにある。請
求項13の発明の目的は、特に、点火時期を排気行程終
了後よりクランク角720°または1080°で行い、
合わせて8行程を達成するという運転域で駆動するよう
にして、低燃費運転を容易化できるエンジ構造を提供す
ることにある。請求項14の発明の目的は、特に、点火
時期を吸気行程から圧縮行程の間の全ての圧縮上死点近
傍で行い、合わせて8行程を達成するという運転域で駆
動するようにして、低燃費運転を容易化できるエンジ構
造を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、請求項1のエンジン構造では、吸気弁及び排気弁
からなる機関弁、該機関弁を弁駆動部材を介して駆動す
る複数のカムを具備し、該カム1リフト作動をクランク
シャフトの4回転で行わせて、該機関弁の吸気行程と排
気行程を一回ずつ行うようにしたことを特徴とする。請
求項2のエンジン構造では、吸気弁及び排気弁からなる
機関弁、該機関弁を弁駆動部材を介して駆動する複数の
カムを具備し、該カムの一部はその1リフト作動を該ク
ランクシャフトの2回転で行わせて、該機関弁の吸気行
程と排気行程を1回ずつ行い、該カムの他部はその1リ
フト作動を該クランクシャフトの4回転で行わせて、該
機関弁の吸気行程と排気行程を1回ずつ行わせ、かつ、
該カムの1リフト作動を、運転状態に応じて該クランク
シャフトの4回転あるいは2回転とに切り替えるように
したことを特徴とする。
【0012】請求項3のエンジン構造では、請求項2の
エンジン構造において、該カムはカムシャフトに取り付
けられると共に1つのカム山と2つのカム山とのいずれ
か一方を備えたことを特徴とする。請求項4のエンジン
構造では、請求項2のエンジン構造において、該吸気行
程と排気行程との間にそれぞれ3回ずつの圧縮工程と膨
張行程を行い、3回行われる該圧縮行程から該膨張行程
間のいずれか1箇所で点火を行うようにしたことを特徴
とする。
【0013】請求項5のエンジン構造では、請求項4の
エンジン構造において、点火時期を排気行程終了後より
クランク角の720°または1080°で行うようにし
たことを特徴とする。請求項6のエンジン構造では、請
求項4のエンジン構造において、点火時期を吸気行程か
ら圧縮行程の間の全ての圧縮上死点近傍で行うようにし
たことを特徴とする。
【0014】請求項7のエンジン構造では、請求項2の
エンジン構造において、運転状態に応じて該機関弁を該
1つのカム山か該2つのカム山か該カムに作用させない
状態かに切り替えるように制御したことを特徴とする。
請求項8のエンジン構造では、吸気弁及び排気弁からな
る機関弁、該機関弁を第1のカム駆動により駆動する第
1弁駆動部材第2のカムにより駆動される第2弁駆動部
材該第1弁駆動部材と該第2弁駆動部材との連結及び連
結解除を行う連結切り替え手段とを有し、該カムシャフ
トの1回転をクランクシャフトの4回転で行うようにし
たことを特徴とする。
【0015】請求項9のエンジン構造では、請求項8の
エンジン構造において、該第1のカムは二つのカム山を
有し、該第2のカムは一つのカム山を有することを特徴
とする。
【0016】請求項10のエンジン構造では、請求項8
のエンジン構造において、該第2弁駆動部材には該第2
のカムの他に同第2のカムより小リフト量で同一カム角
で駆動する極小リフトカムが対設されるようにしたこと
を特徴とする。
【0017】請求項11のエンジン構造では、吸気弁及
び排気弁からなる機関弁を電磁弁により駆動するエンジ
ン構造において、該電磁弁によりクランクシャフトの4
回転で該機関弁の吸気行程と排気行程を一回ずつ行うよ
うに制御したことを特徴とする。請求項12のエンジン
構造では、請求項11のエンジン構造において、該吸気
行程と排気行程との間にそれぞれ三回ずつの圧縮工程と
膨張行程を行い、三回行われる該圧縮行程から該膨張行
程間のいずれか1箇所で点火を行うようにしたことを特
徴とする。請求項13のエンジン構造では、請求項11
のエンジン構造において、点火時期を排気行程終了後よ
りクランク角720°または1080°で行うようにし
たことを特徴とする。請求項14のエンジン構造では、
請求項11のエンジン構造において、点火時期を吸気行
程から圧縮行程の間の全ての圧縮上死点近傍で行うよう
にしたことを特徴とする。
【0018】
【作用】請求項1によれば、カムが弁駆動部材を介して
機関弁を駆動し、カム1リフト作動の間にクランクシャ
フトを4回転させることにより、吸気行程及び排気行程
を各1回含み合わせて8行程から成る運転域で駆動を継
続する。請求項2によれば、請求項1のエンジン構造に
おいて、カム1リフト作動の間にクランクシャフトを4
回転させる運転域と、カム1リフト作動の間にクランク
シャフトを2回転行わせる運転域とを達成できるように
し、吸気行程及び排気行程を各1回含み合わせて4行程
から成る運転域での駆動と、吸気行程及び排気行程を各
1回含み合わせて8行程から成る運転域での駆動とを選
択的に切り替えて行う。請求項3によれば、請求項2の
エンジン構造において、1つのカム山のカムを用いて4
行程から成る運転域と、2つのカム山のカムのを用いて
8行程から成る運転域とでの各駆動とを選択的に切り替
えて行う。
【0019】請求項4によれば、請求項2のエンジン構
造において、吸気行程及び排気行程を各1回含み合わせ
て8行程から成る運転域でそれぞれ3回ずつの圧縮工程
と膨張行程を行い、3回行われる該圧縮行程から該膨張
行程間のいずれか1箇所で点火を行う。請求項5によれ
ば、請求項4のエンジン構造において、特に、点火時期
を排気行程終了後よりクランク角の720°または10
80°で行う。請求項6によれば、請求項4のエンジン
構造において、特に、点火時期を排気行程終了後より圧
縮上死点近傍で行う。
【0020】請求項7によれば、請求項2のエンジン構
造において、特に、運転状態に応じて、機関弁を1つの
カム山か、2つのカム山か、カムに作用させない状態か
に切り替え駆動することにより、8行程から成る運転域
での駆動を選択的に切り替えて行う。請求項8によれ
ば、カムシャフト1回転の間にクランクシャフトを4回
転させ、第1弁駆動部材が第1のカム駆動により機関弁
を駆動し、第2弁駆動部材が第2のカム駆動により機関
弁を駆動し、連結切り替え手段が第1弁駆動部材と第2
弁駆動部材との連結及び連結解除を行うことにより、8
行程から成る運転域での駆動を選択的に切り替えて行
う。請求項9によれば、請求項8のエンジン構造におい
て、特に、第1のカムが二つのカム山を用いて4行程か
ら成る運転域と、第2のカムが一つのカム山を用いて8
行程から成る運転域での各駆動を選択的に切り替えて行
う。請求項10のによれば、請求項8のエンジン構造に
おいて、特に、第2弁駆動部材が第2のカムに代えて極
小リフトカムで駆動されると、機関弁が小リフト量で駆
動する運転域で駆動を継続する。
【0021】請求項11によれば、電磁弁が弁駆動部材
を介して機関弁を駆動し、クランクシャフトを4回転さ
せる間に、機関弁の吸気行程と排気行程を各1回ずつ行
い、合わせて8行程から成る運転域で駆動を継続する。
請求項12によれば、特に、吸気行程と排気行程との間
にそれぞれ三回ずつの圧縮工程と膨張行程を行い、三回
行われる該圧縮行程から該膨張行程間のいずれか1箇所
で点火を行うようにして、合わせて8行程から成る運転
域で駆動を継続する。請求項13によれば、特に、点火
時期を排気行程終了後よりクランク角720°又は10
80°で行い、合わせて8行程から成る運転域で駆動を
継続する。請求項14によれば、特に、点火時期を吸気
行程から圧縮行程の間の全ての圧縮上死点近傍で行い、
合わせて8行程から成る運転域で駆動を継続する。
【0022】
【実施例】図1は本発明の実施例Iとしてのエンジン構
造を装備するガソリンエンジン(以後端にエンジンと記
す)1のシリンダヘッド部分を示す。このエンジン1の
動弁装置は直列4気筒、DOHC、4バルブ式である。
エンジン1のシリンダヘッド2には各気筒に連通可能な
吸気路Ri及び排気路Reがそれぞれ形成され、各流路
は吸気弁3及び排気弁4によって開閉され、各吸排気弁
は動弁機構によって駆動される。ここでの動弁機構は、
シリンダヘッド2にその長手方向に沿って配備される吸
排カム軸5i,5e(図1、図3、図4参照)と、気筒
毎に分割され全体としては同一中心線LRi,LRe上に
配列される吸排ロッカシャフト部7i,7(図3、図5
参照)を装着する。各カム軸5i,5eは一端に図示し
ないタイミングギアを一体的に取り付けられ、この両タ
イミングギアは図示しないクランクシャフト側に連結さ
れ、これによりエンジン回転の1/4の回転数で両カム
軸が回転され、後述のように4サイクル運転及び8サイ
クル運転を可能としている。
【0023】ここで各気筒の吸排気弁3,4は全て同様
の動弁機構を備え、ここでは図1及び図5に示す第2気
筒(以後♯2気筒と記す)の排気弁4用の動弁装置を主
に説明する。排気弁4用の排カム軸5eは各気筒対向部
に8サイクルカム12と4サイクルカム13を一体的に
形成し、この第2気筒対向部にも両カムを配備する。8
サイクルカム12は1山カムであり、4サイクルカム1
3は互いに180°の回転角を隔てて対向する2山カム
である。ここで、4サイクルカム13のカム山の一方に
8サイクルカム12のカム山が回転角位置でほぼ一致す
るよう形成される。特に、ここでは8サイクルカム12
のカムリフトサークルは4サイクル用のカムリフトサー
クルの内側に位置するように形成される。これにより、
4サイクルカム13の駆動時に8サイクルカム12が空
作動するように設定している。このため、排気弁4用の
排カム軸5eがエンジン回転の1/4の回転数で回転す
ると、8サイクルカム12はエンジンが後述の8行程を
行う毎に1回排気行程を行わせることと成り、4サイク
ルカム13はエンジンが通常の4行程を行う毎に1回排
気行程を行わせることと成る。
【0024】排気弁4用の8,4サイクルカム12,1
3はロッカアームを成す第1レバー16及び第2レバー
17に対向配備されている。ここで両レバー16,17
はシリンダヘッド2に一体結合される枢支部材201に
枢支されるロッカシャフト部7を回動支点として駆動す
る。中心線LReに沿って配備されたロッカシャフト部
7にはその中心線に対して略垂直方向に延出するT型の
第1レバー16が一体的に形成され、しかも、ロッカシ
ャフト部7の中央の軸部に第1レバー16と相対変位可
能な第2レバー17が枢着される。T型の第1レバー1
6はその回動端に一対の突出部161を形成され(第4
図参照)、同部によって一対の排気弁4を駆動する。
【0025】第1レバー16はその回動端側に回転可能
に8サイクルカム12により駆動される第1ローラ9が
枢支され、第2レバー17はその回動端側に回転可能に
4サイクルカム13により駆動される第2ローラ10が
枢支される。ロッカシャフト部7にはその第2レバー1
7の枢支部分にサイクル切り換え手段KSが配設され
る。なお、第2レバー17はそのロッカシャフト部7の
近傍に突部bを突出させ、突部bには第2レバー17の
回動端を対向する4サイクルカム13に高速用カム13
に弾発付勢する縦向きの付勢手段27が当接される。
【0026】図1、図2に示すように、サイクル切換え
手段KSはロッカシャフト部7の収容穴21に摺動可能
に支持されるピン18と、収容穴21に供給された油圧
による押圧力を受けたピン18がバネ19の弾性力に抗
して切り換え作動して係合する係合穴171と、収容穴
21に連通する切り換え油路23と、切り換え油路を図
示しない油圧ポンプ側の高圧油路prに対して断続可能
に連結するサイクル切換え用のサイクル切換え弁26と
で構成される。
【0027】図3に示すサイクル切換え弁26は、高圧
油路phと切り換え油路23との間に配備され、両路を
断続制御する。なお、図4において、高圧油路phの油
圧は、サイクル切換え弁26に向かうと共に潤滑油路O
r1を通して動弁系の各潤滑面にも供給され、この潤滑
油路Or1の末端部は低圧路plに連通する。図3に示
すような油路構成において、サイクル切換え弁26のオ
ン時には、高圧油路phが切換え油路23を介し各収容
穴21に連通し、同穴に圧油が供給される。このオン時
には、絞り部材30の上流側の各収容穴21の油圧が高
圧化し、この作動油がピン18を図2に示す4サイクル
位置P4に切換え、第2レバー17をロッカシャフト部
7に一体的に連結する。一方、サイクル切換え弁26の
オフ時には、高圧油路phと切り換え油路23とが遮断
される。このオフ時には、各収容穴21の作動油は切換
え油路23より絞り部材30を通り、低圧路plに流下
し、図示しないドレーン側に戻る。これにより各収容穴
21の作動油は低圧化し、ピン18にはバネ19の弾性
力のみが働き、ピン18が係合穴171より離脱し、8
サイクル位置P8に切換えられ、ロッカシャフト部7と
第2レバー17が分離する。
【0028】このように、オン時に4サイクル位置P4
にピン18が切り換わると、4サイクルカム13のカム
リフト相当の押圧力を受けて排気弁4がリフト作動する
ことができ、図6に示すようにエンジン回転の1/4の
回転数で回転する排気カム軸5e上の2山の排気カム1
3によりエンジン回転の1/2の回転毎に、即ち、1周
期(720°)毎に1回排気行程を行うこととなる。オ
フ時に8サイクル位置P8にピン18が切り換わると、
8サイクルカム12のカムリフト相当の押圧力を受けて
排気弁4はリフト作動することができ、図7に示すよう
にエンジン回転の1/4の回転数で回転する排気カム軸
5e上の1山の排気カム12によりエンジン回転の1/
4の回転毎に、即ち、1周期(1440°)毎に1回排
気行程を行うこととなる。
【0029】なお、図1、図2,図4に示す排気用動弁
装置と同様に吸気用動弁装置も構成され、吸気用動弁装
置には排気側と同一部材には同一符号を付すと共に混同
を避けるためその末部にiを付加して示した。なお、サ
イクル切換え弁26はエンジンコントロールユニット
(ECU)31に駆動制御される。ここで、図1のエン
ジン1には各気筒の吸気ポートに燃料を噴射する図示し
ないインジェクタが装着され、各インジェクタの噴射駆
動制御は、エンジンコントロールユニット(ECU)3
1によって成される。更に、図4に示すように、エンジ
ン1には各気筒毎に点火プラグ32が装着され、この点
火プラグ32は点火コイル、パワートランジスタ及び駆
動回路(イグナイタ)等から成る周知の点火系33に接
続され、点火系33はエンジンコントロールユニット3
1の出力回路311に接続される。
【0030】出力回路311は基準信号(クランク角で
ψo)とクランク角信号(1°又は2°(Δθ)の単位
のパルス)に基づき、算出された各気筒毎の点火時期に
点火信号を出力するもので、図6には4サイクル時の点
火時期における点火信号Igを示し、図7には8サイク
ル時の点火時期における点火信号Igを示した。エンジ
ンコントロールユニット(ECU)31はマイクロコン
ピュータでその要部が構成され、エンジンの運転制御処
理を行い、ここでは特に、運転域検出手段として図8に
示す運転域算出マップm−1を用いて4,8サイクル域
を算出する。更に、切換え制御手段として運転情報に応
じて設定された現運転域と前回検出した前運転域とに相
違があるとサイクル切換え弁26に切換え信号を出力す
るという機能を備える。
【0031】特にECU31は、図3に示すように、エ
ンジン回転センサ34と負荷負荷センサ35とクランク
角センサ36とよりエンジン回転速度Neと負荷として
のアクセルペダル開度θaと、単位クランク角信号Δθ
及び基準信号ψoをそれぞれ検出して、運転域切換え制
御を行っている。ここで実施例1としてのエンジン構造
の作動を説明する。図示しないメインスイッチのキーオ
ンによりECU31はエンジン1の燃料供給制御、点火
制御に加えて、運転域制御に入る。この運転域制御で
は、まずECU31はエンジンの各種運転情報を読み取
る。このうち、現在のエンジン回転数Ne及び負荷信号
θaに応じた運転域が運転域マップm−1に基づき4,
8サイクル運転域のいずれであるか演算処理され、最新
の運転域が決定される。
【0032】次いで、現在の運転域を最新の運転域に切
り替える。この場合、最新の目標運転域が4サイクル域
であるとすると、ECU31は吸気用及び排気用動弁装
置の各サイクル切換え手段KSのピン18を4サイクル
位置P4に切り替えるべくサイクル切換え弁26にオン
出力を発する。これにより、吸気用及び排気用動弁装置
の各サイクル切換え手段KS内の各ピン18にはバネ1
9の弾性力を上回る油圧が働き、各ピン17が係合穴1
71に突入し、4サイクル位置P4に切換えられ、ロッ
カシャフト部7,7iと第2レバー17,17iが一体
化し、2山カムである4サイクルカム13,13iが第
2レバー17,17iを介し吸排気弁3,4を開閉駆動
する。この場合、エンジン1はそのクランク軸の2回転
に1回、吸気行程(クランク角で約180°)及び排気
行程(クランク角で約180°)に達し、吸排気弁3,
4が4サイクルカム13,13iのカムリフトサークル
に応じたバルブリフト作動IV、EV(図6参照)を行
うことと成る。即ち、図6に示すように、吸排行程での
開弁時期の増加を図り、オーバーラップを許容し、高回
転時における充填効率の低下を防止している。
【0033】一方、最新の目標運転域が8サイクル域で
あるとすると、ECU31は吸気用及び排気用動弁装置
の各サイクル切換え手段KSのピン18を8サイクル位
置P8に切り替えるべくサイクル切換え弁26にオフ出
力を発する。これにより、吸気用及び排気用動弁装置の
各サイクル切換え手段KS内の各ピン18にはバネ19
の弾性力のみが働き、各ピン17が係合穴171より離
脱し、8サイクル位置P8に切換えられ、ロッカシャフ
ト部7,7iと第2レバー17,17iが分離し、8サ
イクルカム12,12iが第1レバー16,16iを介
し吸排気弁3,4を開閉駆動する。この場合、エンジン
1はそのクランク軸の4回転に1回、吸気行程(クラン
ク角で約180°)及び排気行程(クランク角で約18
0°)に達し、吸排気弁3,4が8サイクルカム12,
12iのカムリフトサークルに応じたバルブリフト作動
IV、EV(図7参照)を行うことと成る。この場合、
図7に示すように、吸排行程での開弁時期の重なりを防
止し、オーバーラップを低減し、低回転時における充填
効率の低下を防止している。
【0034】ここで吸排気行程の間にはクランク軸が3
回転し、この間の前段の3行程では圧縮、膨張、圧縮の
2段圧縮が成され、この2段圧縮の完了時に点火信号I
gが出力され、燃焼膨張に進む。そして、この燃焼膨張
後の3行程では膨張、圧縮、膨張の2段膨張が成され、
2段膨張終了時に排気行程に達している。このようなエ
ンジン1の燃料制御ではエンジンの各種運転情報を読み
取り、その上で空燃比フィードバック域では現運転情報
(A/N,N)に応じた空燃比補正係数や、冷却水温に
応じた暖機増量補正係数等を適宜の暖機増量補正係数算
出マップより算出し、これらよりの値より空燃比補正係
数KAFを求め、更に、目標吸入空気量A/Nより基本
燃料パルス幅Tfを算出し、目標燃料パルス幅Tinj
を、基本燃料パルス幅Tf、空燃比補正係数KAF、大
気温及び大気圧補正係数KDT,インジェクタ作動遅れ
補正値TD等に基づき算出する。そして、各気筒のイン
ジェクタの所定の噴射タイミングにおいて目標燃料パル
ス幅Tinjでの噴射駆動を行うことと成る。この場
合、4サイクル運転域及び8サイクル運転域での各噴射
タイミングは、各気筒の吸気行程及びその直前の排気行
程に設定される。
【0035】更に、点火制御ではエンジンの各種運転情
報を読み取り、その上で水温低下に応じて進角させる水
温補正値θwt、スロットル弁開度θsを微分しその微
分値Δθs相当の加速リタード−θacc、吸気温低下
に応じて進角させる吸気温補正値θat、ノック信号K
nの増加に応じてノックリタード−θk、バッテリー電
圧VBの低下に応じて通電時間を増加させるバッテリー
補正値tb等が算出され、エンジン回転数Neに応じて
増加するようにドエル角が設定される。そして、各気筒
の所定の基準位置(例えば上死点前75°)毎に点火制
御に入り、気筒判別情報(基準信号ψoより判定)等が
取り込まれ、各気筒の最新の目標点火時期ψtに点火信
号Igを出力するように点火系33が駆動制御される。
【0036】この場合、4サイクル運転域では各気筒の
圧縮上死点TDC直前で(図6に実線で示す記号▽の位
置)、点火信号Igが出力され、点火処理が成され、8
サイクル運転域では各気筒の吸気行程直後の圧縮膨張行
程に続く2次圧縮の上死点TDC直前(図7に実線で示
す記号▽の位置)で、点火信号Igが出力され、点火処
理が成される。なお、場合により図7に破線で示す記号
▽の2位置をも含む吸気行程から圧縮行程の間の全ての
圧縮上死点TDC直前で点火信号Igがそれぞれ出力さ
れるように構成されても良い。この場合、未撚ガスを低
減出来、点火制御も容易化される。このように、図1の
エンジン1は運転域切換えモードとして4(全筒)サイ
クル運転域と8(全筒)サイクル運転域とからなるI−
Aモードを採用する。
【0037】この場合、4サイクル運転域にあると、図
6に示すように、クランク軸が2回転(720°)の間
に吸入、圧縮、燃焼(膨張)、排気の各行程を順次18
0°毎に切換えて実行する。この場合、吸入、排気の各
行程は比較的大きくなクランク角変位域に設定され、こ
れにより図9に示すような筒内圧変位をクランク軸2回
転に一回行い、比較的高出力を発揮できる。他方、図1
のエンジン1はこれが8サイクル運転域にあると、図7
及び図10に示すように、吸気行程と排気行程の間にク
ランク軸が3回転し、前段で膨張を挾み2重圧縮が成さ
れ、後段で圧縮を挾み2重膨張が成され、実質的に4サ
イクルエンジンに比べて燃料供給量が低減し、燃費の向
上を図れる。特に4気筒用のインマニ容積を備えたエン
ジン1であることより、吸気行程の回数低減によりイン
マニ負圧の増大が比較的少なくなり(図9に4サイクル
でのポンピングロスをハッチング域として示した)、8
サイクルでのポンピングロスが比較的低減し、この点で
も低燃費化を図ることができる。
【0038】実施例1のエンジン構造における各気筒は
図3に示したように、吸気用及び排気用動弁装置として
同一のサイクル切換え手段KSを備え、各サイクル切換
え手段KSの各ピン18に油圧を供給する切り換え油路
23及び油圧サイクル切換え弁26は単一のものが共用
され、高圧油路phとの間に配備され、全筒が同時に
4,8サイクル域に切換え制御されていたが、これに代
えて、図12、あるいは図14に示すように構成されて
も良い。図12には実施例1の第1変形例を示した。こ
のエンジン1aは、全筒が同時に4,8サイクル域に切
換え制御される4(全筒)サイクル運転域と、8(全
筒)サイクル運転域と、♯1、♯4気筒が8サイクル
で、♯2、♯3気筒が4サイクルである8(♯1、♯
4)、4(♯2、♯3)運転域とからなる運転域I−B
モードを採用する。
【0039】この場合、♯1気筒乃至♯4気筒の吸気用
及び排気用動弁装置として同一のサイクル切換え手段K
Sを備えるが、♯1気筒、♯4気筒のサイクル切換え手
段KSの各ピン18,18iに油圧を供給する切り換え
油路23a−1及び♯2気筒、♯3気筒のサイクル切換
え手段KSの各ピン18,18iに油圧を供給する切り
換え油路23a−2が区分されて形成される。更に、切
り換え油路23a−1は油圧サイクル切換え弁26a−
1を介し、切り換え油路23a−2は油圧サイクル切換
え弁26a−2を介しそれぞれ高圧油路phに連通可能
に形成されている。なお、切り換え油路23a−1及び
切り換え油路23a−2はそれぞれ絞り部材30aを介
し低圧路plに連通される。この場合、ECU31a
は、図13に示すような運転域算出マップm−2を用い
て、現エンジン回転数Ne及び現負荷θaに応じた最新
の目標運転域を算出する。ここで目標運転域が4(全
筒)サイクル域であるとすると、サイクル切換え弁26
a−1、26a−2にオン出力を発し、吸気用及び排気
用動弁装置の各サイクル切換え手段KS内の各ピン1
8,18iを4サイクル位置P4に切換え、全筒の吸排
気弁3,4を4サイクルカム13,13iで開閉駆動す
る。この場合、全筒の吸排気弁3,4が2山カムである
4サイクルカム13,13iのカムリフトサークルに応
じたバルブリフト作動IV、EV(図6参照)を行い、
高回転時における充填効率の低下を防止できる運転を行
う。
【0040】一方、最新の目標運転域が8(全筒)サイ
クル域であるとすると、サイクル切換え弁26a−1、
26a−2にオフ出力を発し、吸気用及び排気用動弁装
置の各サイクル切換え手段KS内の各ピン18,18i
を8サイクル位置P8に切換え、全筒の吸排気弁3,4
を8サイクルカム13,13iで開閉駆動する。この場
合、吸排気弁3,4が8サイクルカム12,12iのカ
ムリフトサークルに応じたバルブリフト作動IV、EV
(図7参照)を行い、低回転時における充填効率の低下
を防止し、燃費の向上を図る。更に、最新の目標運転域
が8(♯1、♯4)、4(♯2、♯3)運転域であると
すると、♯1、♯4気筒側のサイクル切換え弁26a−
1をオフして8サイクルカム12,12iで吸排気弁
3,4を駆動し、図7のバルブリフト作動IV、EVを
行い、低回転時における充填効率の低下を防止し、燃費
の向上を図る。一方♯2、♯3気筒側のサイクル切換え
弁26a−2をオンし、4サイクルカム13,13iで
吸排気弁3,4を駆動し、図6のバルブリフト作動I
V、EVを行い、高回転時における充填効率の低下を防
止する。
【0041】図14には実施例1の第2変形例を示し
た。このエンジン1bは、全筒が同時に4サイクル及び
8サイクル域に切換え制御される4(全筒)サイクル運
転域と、8(全筒)サイクル運転域と、♯1、♯2、♯
4気筒が8サイクルで♯3気筒が4サイクルの8(♯
1、♯2、♯4)、4(♯3)運転域と、♯1、♯4気
筒が8サイクルで、♯2、♯3気筒が4サイクルである
8(♯1、♯4)、4(♯2、♯3)運転域と、♯1気
筒が8サイクルで♯2、♯3、♯4気筒が4サイクルの
8(♯1)、4(♯2、♯3、♯4)運転域とからなる
運転域I−Cモードを採用する。この場合、♯1気筒乃
至♯4気筒の吸気用及び排気用動弁装置として同一のサ
イクル切換え手段KSを備えるが、♯1気筒乃至♯4気
筒のサイクル切換え手段KSの各ピン18,18iに油
圧を供給する切り換え油路23b−1乃至23b−4を
それぞれ備え、更に、切り換え油路23b−1乃至23
b−4は油圧サイクル切換え弁26b−1乃至26b−
4を介しそれぞれ高圧油路phに連通可能に形成されて
いる。なお、切り換え油路23b−1乃至切り換え油路
23b−4はそれぞれ絞り部材30bを介し低圧路pl
に連通される。
【0042】この場合、ECU31bは、図15に示す
ような運転域算出マップm−3を用いて、現エンジン回
転数Ne及び現負荷θaに応じた最新の目標運転域を算
出する。ここで目標運転域が4(全筒)サイクル域
(イ)であるとすると、サイクル切換え弁26b−1乃
至26b−4にオン出力を発し、吸気用及び排気用動弁
装置の各サイクル切換え手段KS内の各ピン18,18
iを4サイクル位置P4に切換え、全筒の吸排気弁3,
4を4サイクルカム13,13iで駆動し、全筒の吸排
気弁3,4を図6のようにバルブリフト作動IV、EV
させて、高回転時における充填効率の低下を防止できる
運転を行う。最新の目標運転域が8(全筒)サイクル域
(ホ)であるとすると、サイクル切換え弁26b−1乃
至26b−4にオフ出力を発し、吸気用及び排気用動弁
装置の各サイクル切換え手段KS内の各ピン18,18
iを8サイクル位置P8に切換え、全筒の吸排気弁3,
4を8サイクルカム12,12iで駆動し、全筒の吸排
気弁3,4を図7のようにバルブリフト作動IV、EV
させて、低回転時における充填効率の低下を防止し、燃
費向上を図る。
【0043】最新の目標運転域が8(♯1)、4(♯
2、♯3、♯4)運転域(ロ)であるとすると、サイク
ル切換え弁26b−1にオフ出力を発し、吸気用及び排
気用動弁装置のサイクル切換え手段KS内のピン18,
18iを8サイクル位置P8に切換え、♯1気筒の吸排
気弁3,4を8サイクルカム12,12iで駆動し、吸
排気弁3,4を図7のようにバルブリフト作動IV、E
Vさせて、低回転時における充填効率の低下を防止し、
燃費向上を図る。同時に、サイクル切換え弁26b−2
乃至26b−4にオン出力を発し、吸気用及び排気用動
弁装置のサイクル切換え手段KS内のピン18,18i
を4サイクル位置P4に切換え、♯2、♯3、♯4気筒
の吸排気弁3,4を4サイクルカム13,13iで駆動
し、吸排気弁3,4を図6のようにバルブリフト作動I
V、EVさせて、高回転時における充填効率の低下を防
止する。
【0044】最新の目標運転域が8(♯1)、4(♯
2、♯3、♯4)運転域(ロ)であるとすると、サイク
ル切換え弁26b−1にオフ出力を発し、吸気用及び排
気用動弁装置のサイクル切換え手段KS内のピン18,
18iを8サイクル位置P8に切換え、♯1気筒の吸排
気弁3,4を8サイクルカム12,12iで駆動し、吸
排気弁3,4を図7のようにバルブリフト作動IV、E
Vさせて、低回転時における充填効率の低下を防止し、
燃費向上を図る。同時に、サイクル切換え弁26b−2
乃至26b−4にオン出力を発し、吸気用及び排気用動
弁装置のサイクル切換え手段KS内のピン18,18i
を4サイクル位置P4に切換え、♯2、♯3、♯4気筒
の吸排気弁3,4を4サイクルカム13,13iで駆動
し、吸排気弁3,4を図6のようにバルブリフト作動I
V、EVさせて、高回転時における充填効率の低下を防
止する。
【0045】更に、最新の目標運転域が8(♯1、♯
4)、4(♯2、♯3)運転域(ハ)であるとすると、
♯1、♯4気筒側のサイクル切換え弁26b−1,26
b−4をオフして8サイクルカム12,12iで吸排気
弁3,4を駆動し、図7のバルブリフト作動IV、EV
を行い、低回転時における充填効率の低下を防止し、燃
費の向上を図る。同時に、♯2、♯3気筒側のサイクル
切換え弁26b−2,26b−3をオンし、4サイクル
カム13,13iで吸排気弁3,4を駆動し、図6のバ
ルブリフト作動IV、EVを行い、高回転時における充
填効率の低下を防止する。
【0046】更に、最新の目標運転域が8(♯1、♯
2、♯4)、4(♯3)運転域(ニ)であるとすると、
サイクル切換え弁26b−1、26b−2、26b−4
にオフ出力を発し、吸気用及び排気用動弁装置のサイク
ル切換え手段KS内のピン18,18iを8サイクル位
置P8に切換え、♯1、♯2、♯4気筒の吸排気弁3,
4を8サイクルカム12,12iで駆動し、吸排気弁
3,4を図7のようにバルブリフト作動IV、EVさせ
て、低回転時における充填効率の低下を防止し、燃費向
上を図る。同時に、サイクル切換え弁26b−3にオン
出力を発し、吸気用及び排気用動弁装置のサイクル切換
え手段KS内のピン18,18iを4サイクル位置P4
に切換え、♯3気筒の吸排気弁3,4を4サイクルカム
13,13iで駆動し、吸排気弁3,4を図6のように
バルブリフト作動IV、EVさせて、高回転時における
充填効率の低下を防止する。
【0047】図14の実施例1の第2変形例のエンジン
構造によれば、よりエンジン運転域を細分化し、きめ細
かにエンジンの充填効率の低下の防止処理を行うと共に
低回転低負荷に近づくほど燃費の向上を図れる。実施例
1の第2変形例のエンジン構造によれば図15に示され
たような運転域区分で各気筒の運転域を切換え制御して
いるが、これに代えて、次のような運転域I−D、I−
E、I−Fの各運転域モードを採用しても良い。即ち、
運転域I−Dモードでは、全筒が同時に4サイクル及び
8サイクル域に切換え制御される4(全筒)サイクル運
転域と、8(全筒)サイクル運転域と、♯1、♯2、♯
4気筒が8サイクルで♯3気筒が4サイクルの8(♯
1、♯2、♯4)、4(♯3)運転域と、♯1、♯4気
筒が8サイクルで、♯2、♯3気筒が4サイクルである
8(♯1、♯4)、4(♯2、♯3)運転域とから成
り、これら運転域はエンジン回転数Neと負荷θaに応
じて選択的に切り替えられる。
【0048】運転域I−Eモードでは、全筒が同時に4
サイクル及び8サイクル域に切換え制御される4(全
筒)サイクル運転域と、8(全筒)サイクル運転域と、
♯1、♯4気筒が8サイクルで、♯2、♯3気筒が4サ
イクルである8(♯1、♯4)、4(♯2、♯3)運転
域と、♯1気筒が8サイクルで♯2、♯3、♯4気筒が
4サイクルの8(♯1)、4(♯2、♯3、♯4)運転
域とから成り、これら運転域はエンジン回転数Neと負
荷θaに応じて選択的に切り替えられる。運転域I−F
モードでは、全筒が同時に4サイクル及び8サイクル域
に切換え制御される4(全筒)サイクル運転域と、8
(全筒)サイクル運転域と、♯1、♯2、♯4気筒が8
サイクルで♯3気筒が4サイクルの8(♯1、♯2、♯
4)、4(♯3)運転域と、♯1気筒が8サイクルで♯
2、♯3、♯4気筒が4サイクルの8(♯1)、4(♯
2、♯3、♯4)運転域とから成り、これら運転域はエ
ンジン回転数Neと負荷θaに応じて選択的に切り替え
られる。
【0049】図16乃至図19には実施例2を示した。
図16乃至図19に示したエンジン構造は、図1に示し
た実施例1のエンジン構造と比べ、同様の構成部分を多
く含み、ここでは同一部材には同一符号を付し、重複説
明を略す。ここで実施例2におけるエンジン構造は、D
OHC式の動弁系装備した直列4気筒の内燃機関(以下
単にエンジン1cと記す)に装着される。エンジン1c
のシリンダヘッド2cには各気筒毎に吸気弁3及び排気
弁4が装備され、各吸排気弁は動弁装置によって駆動さ
れる。
【0050】ここでの動弁装置は、シリンダヘッド2に
その長手方向に沿って配備される吸排カム軸5i,5e
(図16参照)と、気筒毎に分割され全体としては同一
中心線LRi,LRe上に配列される吸排ロッカシャフト
部7i,7を装着する。各カム軸5i,5eは一端の両
タイミングギアを介し図示しないクランクシャフト側に
連結され、これによりエンジン回転の1/4の回転数で
両カム軸が回転され、後述のように4サイクル運転及び
8サイクル運転を可能としている。ここで♯1、♯4気
筒の吸排気弁3,4は互いに同様の動弁装置を備え、♯
2、♯3気筒の吸排気弁3,4は互いに同様の動弁装置
を備える。ここで♯2、♯3気筒の吸排気弁3,4を駆
動する動弁装置は図2、図3及び図5の動弁装置と同一
構成を採り、ここでは重複説明を略す。♯1、♯4気筒
の吸排気弁の各動弁装置は同様な構造を採り、ここでは
排気弁4用の動弁装置を図17乃至図19に沿って説明
する。
【0051】排気弁4用の排カム軸5は各気筒対向部に
8サイクルカム12と4サイクルカム13を一体的に形
成し、第2気筒対向部にも両カムを配備する。8サイク
ルカム12は1山カムであり、4サイクルカム13は互
いに180°の回転角を隔てて対向する2山カムであ
り、8サイクルカム12のカムリフトサークルは4サイ
クル用のカムリフトサークルの内側に位置するように形
成される。このため、排気弁4用の排カム軸5eがエン
ジン回転の1/4の回転数で回転すると、8サイクルカ
ム12はエンジンが8行程を行う毎に1回排気行程を行
わせ、4サイクルカム13はエンジンが4行程を行う毎
に1回排気行程を行わせることと成る。
【0052】排気弁4用の8,4サイクルカム12,1
3はロッカアームを成す第1レバー14及び第2レバー
17に対向配備されている。
【0053】ここで両レバー14,17はシリンダヘッ
ド2に一体結合される枢支部材201に枢支されるロッ
カシャフト部7を回動支点として駆動し、ロッカシャフ
ト部7と一体のT型レバー701を挾んで装備される。
即ち、中心線LReに沿って配備されたロッカシャフト
部7にはその中央のT型レバー701の両側の各軸部に
第1レバー14と第2レバー17が相対変位可能にそれ
ぞれ枢着される。T型レバー701はその回動端に一対
の突出部161を形成され、同部によって一対の排気弁
4を駆動する。第1レバー14はその回動端側に8サイ
クルカム12により駆動される第1ローラ9が枢支さ
れ、第2レバー17はその回動端側に4サイクルカム1
3により駆動される第2ローラ10が枢支される。ロッ
カシャフト部7にはその第1、第2レバー14,17の
各枢支部分にサイクル切り換え手段KS1,KSが配設
される。
【0054】図17に示すように、サイクル切換え手段
KSは図2に示したものと同様に構成され、ここでは同
一部材に同一符号を付し、重複説明を略す。一方、サイ
クル切換え手段KS1はロッカシャフト部7の収容穴に
摺動可能に支持されるピン32と、同ピンをバネ33の
弾性力に抗して油圧で切り換え作動させる油圧室34
と、油圧室に連通する切換え油路35c−1と、切り換
え油路を高圧路phに対して断続可能に連結するサイク
ル切換え弁36c−1とで構成される。なお、サイクル
切換え手段KS側のピン18をバネ19の弾性力に抗し
て油圧で切り換え作動させる油圧室21には切換え油路
23c−1が連通する。図16に示すサイクル切換え弁
36c−1及び26c−1は、高圧油路phと切換え油
路35c−1及び23c−1との間に配備され、両路を
断続制御する。
【0055】同様に♯4気筒のサイクル切り換え手段K
S1,KSも形成され、図16に示すように、サイクル
切換え手段KSの油圧室21には切換え油路23c−1
が連通し、サイクル切換え手段KS1の油圧室34には
切換え油路35c−4が連通する。更に、高圧油路ph
と切換え油路35c−4及び23c−4との間にサイク
ル切換え弁36c−4及び26c−4が配備され、両路
をそれぞれ断続制御する。更に、♯2、♯3気筒のサイ
クル切り換え手段KSの油圧室21には切換え油路23
c−2、23c−3が連通し、高圧油路phと切換え油
路23c−2,23c−3との間にサイクル切換え弁2
6c−2、26c−3が配備され、両路をそれぞれ断続
制御する。
【0056】図16に示すような油路構成において、サ
イクル切換え弁36c−1及び36c−4、サイクル切
換え弁26c−1乃至26c−4がそれぞれオフ時に
は、各サイクル切り換え手段KS1,KSの各油圧室3
4,21は低圧化し、各ばね33,19の弾性力で、ピ
ン32,19が8サイクル位置Q8、P8に保持され、
T型レバー701は第1レバー14を介し8サイクルカ
ム12,12iで駆動され、吸排気弁3,4が図7に示
す8サイクルでのバルブリフト作動EV、IVを行う。
サイクル切換え弁26c−1乃至26c−4、サイクル
切換え弁36c−1及び36c−4がそれぞれオン時に
は、サイクル切り換え手段KSの各油圧室21に高圧油
が供給され、ピン18が8サイクル位置P8より4サイ
クル位置P4に切り替えられて、第2レバー17が4サ
イクルカム13の駆動力をT型レバー701を介して吸
排気弁3,4に伝達可能と成る。同じく、サイクル切り
換え手段KS1の各油圧室34に高圧油が供給され、ピ
ン32が8サイクル位置Q8より4サイクル位置Q4に
切り替えられて、第1レバー14が空作動状態となる。
【0057】8サイクルカム12の駆動力をT型レバー
701を介して吸排気弁3,4に伝達可能と成る。
【0058】更に、各サイクル切換え弁26c−1乃至
26c−4がオフで、サイクル切換え弁36c−1及び
36c−4がオン時には、サイクル切り換え手段KS,
KS1の両ピン18,18i,32、32iが全てロッ
カシャフト部7内に収容され、各カム側と各吸排気弁
3,4側とが遮断され、♯1、♯4気筒は休筒運転に入
り、♯2、♯3気筒は8サイクル運転される。なお、サ
イクル切換え弁26c−1乃至26c−4及びサイクル
切換え弁36c−1乃至36c−4はエンジンコントロ
ールユニット(ECU)31cに駆動制御される。ここ
で実施例2としてのエンジン構造の作動を説明する。図
示しないメインスイッチのキーオンによりECU31c
はエンジン1cの燃料供給制御、点火制御に加えて、運
転域制御に入る。
【0059】この運転域制御では、まずECU31cは
エンジンの各種運転情報を読み取る。このうち、現在の
エンジン回転数Ne及び負荷信号θaに応じた運転域が
図20に示した運転域マップm−4に基づき運転域II−
C3モード(後述の他のモードとの関連を考慮して設定
した)内のいずれの運転域かエンジン回転数Neと負荷
θaに応じて演算され、最新の運転域が決定される。こ
の運転域II−C3モードでは、全筒が同時に4サイクル
及び8サイクル域に切換え制御される4(全筒)サイク
ル運転域(イ)と、8(全筒)サイクル運転域(ホ)
と、♯1気筒が8サイクルで♯2、♯3、♯4気筒が4
サイクルの8(♯1)+4(♯2、♯3、♯4)運転域
(ロ)と、♯1、♯4気筒が8サイクルで♯2、♯3気
筒が4サイクルの8(♯1、♯4)+4(♯2、♯3)
運転域(ハ)と、♯1、♯2、♯4気筒が8サイクルで
♯3気筒が4サイクルの8(♯1、♯2、♯4)+4
(♯3)運転域(ニ)と、♯1、♯4気筒が休筒で♯
2、♯3気筒が4サイクルの休筒(♯1、♯4)+4
(♯2、♯3)運転域(ヘ)と、♯1、♯4気筒が休筒
で♯2、♯3気筒が8サイクルの休筒(♯1、♯4)+
8(♯2、♯3)運転域(ト)とが選択的に切換えられ
る。
【0060】この場合、最新の目標運転域が4(全筒)
サイクル運転域(イ)では、ECU31cはサイクル切
換え弁26c−1乃至26c−4と、サイクル切換え弁
36c−1及び36c−4の全てにオン出力を発し、全
筒のサイクル切換え手段KSのピン18を4サイクル位
置P4に、サイクル切換え手段KS1のピン32を4サ
イクル位置Q4に切り替える。これにより、全筒の吸排
気弁3,4を2山カムである4サイクルカム13,13
iで駆動し、同カムリフトサークルに応じたバルブリフ
ト作動IV、EV(図6参照)を各気筒毎に行い、吸排
行程での開弁時期の増加を図り、オーバーラップを許容
し、高回転時における充填効率の低下を防止できる。
【0061】最新の目標運転域が8(全筒)サイクル運
転域(ホ)であるとすると、ECU31cはサイクル切
換え弁26c−1乃至26c−4と、サイクル切換え弁
36c−1及び36c−4の全てにオフ出力を発し、全
筒のサイクル切換え手段KSのピン18を8サイクル位
置P8に、サイクル切換え手段KS1のピン32を8サ
イクル位置Q8に切り替える。これにより、全筒の吸排
気弁3,4を8サイクルカム12,12iで駆動し、同
カムリフトサークルに応じたバルブリフト作動IV、E
V(図7参照)を各気筒毎に行わせ、吸排行程での開弁
時期のオーバーラップを低減し、低回転時における充填
効率の低下を防止し、燃費の向上を図れる。
【0062】最新の目標運転域が8(♯1)+4(♯
2、♯3、♯4)運転域(ロ)であると、ECU31c
は♯1気筒のサイクル切換え弁26c−1をオフ及びサ
イクル切換え弁36c−1をオフに切換え、♯2、♯
3、♯4気筒のサイクル切換え弁26c−2乃至26c
−4をオン及びサイクル切換え弁36c−4をオンに切
換える。これにより♯1気筒の吸排気弁3,4を8サイ
クルカム12,12iで駆動し、同カムリフトサークル
に応じたバルブリフト作動IV、EV(図7参照)を行
わせ、低回転時における充填効率の低下を防止し、燃費
の向上を図る。同時に、♯2、♯3、♯4気筒の吸排気
弁3,4を4サイクルカム13,13iで駆動し、同カ
ムリフトサークルに応じたバルブリフト作動IV、EV
(図6参照)を行わせ、高回転時における充填効率の低
下を防止できる。
【0063】最新の目標運転域が8(♯1、♯4)+4
(♯2、♯3)運転域(ハ)で或ると、ECU31cは
♯1、♯4気筒のサイクル切換え弁26c−1、26c
−4をオフ及びサイクル切換え弁36c−1、36c−
4をオフに切換え、♯2、♯3気筒のサイクル切換え弁
26c−2、26c−3をオンに切換える。これにより
♯1、♯4気筒の吸排気弁3,4を8サイクルカム1
2,12iで駆動し、同カムリフトサークルに応じたバ
ルブリフト作動IV、EV(図7参照)を行わせ、低回
転時における充填効率の低下を防止し、燃費の向上を図
る。同時に、♯2、♯3、気筒の吸排気弁3,4を4サ
イクルカム13,13iで駆動し、同カムリフトサーク
ルに応じたバルブリフト作動IV、EV(図6参照)を
行わせ、高回転時における充填効率の低下を防止でき
る。
【0064】最新の目標運転域が8(♯1、♯2、♯
4)+4(♯3)運転域(ニ)で或ると、ECU31c
は♯1、♯2、♯4気筒のサイクル切換え弁26c−
1、26c−2、26c−4をオフ及びサイクル切換え
弁36c−1、36c−4をオフに切換え、♯3気筒の
サイクル切換え弁26c−3をオンに切換える。これに
より♯1、♯2、♯4気筒の吸排気弁3,4を8サイク
ルカム12,12iで駆動し、同カムリフトサークルに
応じたバルブリフト作動IV、EV(図7参照)を行わ
せ、低回転時における充填効率の低下を防止し、燃費の
向上を図る。同時に、♯3気筒の吸排気弁3,4を4サ
イクルカム13,13iで駆動し、同カムリフトサーク
ルに応じたバルブリフト作動IV、EV(図6参照)を
行わせ、高回転時における充填効率の低下を防止でき
る。
【0065】最新の目標運転域が休筒(♯1、♯4)+
4(♯2、♯3)運転域(ヘ)であると、ECU31c
は♯1、♯4気筒のサイクル切換え弁26c−1、26
c−4をオフ及びサイクル切換え弁36c−1、36c
−4をオンに切換え、♯2、♯3気筒のサイクル切換え
弁26c−2、26c−3をオンに切換える。これによ
り♯1、♯4気筒の吸排気弁3,4は停止し、図11に
示したように♯1、♯4気筒は仕事量ゼロの状態で筒内
圧を増減させ、燃費の向上を図れる。更に、♯2、♯3
気筒の吸排気弁3,4は4サイクルカム13,13iで
駆動し、同カムリフトサークルに応じたバルブリフト作
動IV、EV(図8参照)を行わせ、高回転時における
充填効率の低下を防止できる。最新の目標運転域が休筒
(♯1、♯4)+8(♯2、♯3)運転域(ト)である
と、ECU31cは、♯1乃至♯4気筒の全サイクル切
換え弁26c−1乃至26c−4をオフ及びサイクル切
換え弁36c−1、36c−4をオンに切換える。これ
により♯1、♯4気筒の吸排気弁3,4は停止し、図1
1に示したように♯1、♯4気筒は仕事量ゼロの状態で
筒内圧を増減し、燃費の向上を図れる。更に、♯2、♯
3気筒の吸排気弁3,4は8サイクルカム12,12i
で駆動し、同カムリフトサークルに応じたバルブリフト
作動IV、EV(図7参照)を行わせ、高回転時におけ
る充填効率の低下を防止できる。
【0066】図16の実施例2のエンジン構造によれ
ば、よりエンジン運転域を細分化し、きめ細かにエンジ
ンの充填効率の低下の防止処理を行うと共に低回転低負
荷に近づくほど燃費の向上を図れる。特に、目標運転域
が休筒(♯1、♯4)+4(♯2、♯3)運転域(ヘ)
や、休筒(♯1、♯4)+8(♯2、♯3)運転域
(ト)で運転でき、特に燃費の向上を確実に図れる。実
施例2のエンジン構造によれば図20に示されたような
運転域区分で各気筒の運転域を切換え制御しているが、
このような運転域II−C3モードでの切換え制御に代え
て、次のような各運転域モードを採用して運転域切換え
制御を行っても良い。即ち、実施例2のエンジン構造に
おいて、♯1乃至♯4気筒のサイクル切換え弁26c−
1乃至26c−4及びサイクル切換え弁36c−1、3
6c−4を選択的に切換え、上述の実施例1における、
運転域I−Aモード乃至I−Fモードをそのまま採用
し、これら各運転域I−Aモード乃至I−Fモードでの
運転域切換え制御を行ってもよい。
【0067】更に、実施例2のエンジン構造において、
♯1乃至♯4気筒のサイクル切換え弁26c−1乃至2
6c−4及びサイクル切換え弁36c−1、36c−4
を選択的に切換え、II−A1乃至II−A6モードでの運
転域切換え制御を実行してもよい。ここで、II−A1モ
ードは、♯1、♯4気筒が休筒で♯2、♯3気筒が8サ
イクルの休筒(♯1、♯4)、8(♯2、♯3)運転域
と、I−Aモードの各運転域の組合せとして設定され
る。同様に、II−A2モード乃至II−A6モードは休筒
(♯1、♯4)、8(♯2、♯3)運転域と上述のI−
B乃至I−Fモードの各運転域の組合せとしてそれぞれ
設定される。更に、実施例2のエンジン構造において、
♯1乃至♯4気筒のサイクル切換え弁26c−1乃至2
6c−4及びサイクル切換え弁36c−1、36c−4
を選択的に切換え、II−B1乃至II−B6モードでの運
転域切換え制御を実行してもよい。
【0068】ここで、II−B1モードは、♯1、♯4気
筒が休筒で♯2、♯3気筒が4サイクルの休筒(♯1、
♯4)+4(♯2、♯3)運転域と、I−Aモードの各
運転域の組合せとして設定される。同様に、II−B2モ
ード乃至II−B6モードは休筒(♯1、♯4)+4(♯
2、♯3)運転域と上述のI−B乃至I−Fモードの各
運転域の組合せとしてそれぞれ設定される。更に、実施
例2のエンジン構造において、♯1乃至♯4気筒のサイ
クル切換え弁26c−1乃至26c−4及びサイクル切
換え弁36c−1、36c−4を選択的に切換え、上述
したII−C3モード(図20参照)を含む、II−C1乃
至II−C6モードでの運転域切換え制御を実行してもよ
い。ここで、II−C1モードは、♯1、♯4気筒が休筒
で♯2、♯3気筒が8サイクルの休筒(♯1、♯4)+
8(♯2、♯3)運転域(ト)と、♯1、♯4気筒が休
筒で♯2、♯3気筒が4サイクルの休筒(♯1、♯4)
+4(♯2、♯3)運転域(ヘ)と、I−Aモードの各
運転域の組合せとして設定される。同様に、II−C2モ
ード乃至II−C6モードは休筒(♯1、♯4)+4(♯
2、♯3)運転域(ト)と、休筒(♯1、♯4)+4
(♯2、♯3)運転域(ヘ)と、上述のI−B乃至I−
Fモードの各運転域の組合せとしてそれぞれ設定され
る。
【0069】上述のように、実施例2のエンジン構造で
は各運転域モードを設定でき、上述以外の運転域モード
を設定しても良い。図21乃至図24には実施例3を示
した。図21乃至図24に示したエンジン構造は、図1
等に示した実施例1のエンジン構造と比べ、同様の構成
部分を多く含み、ここでは同一部材には同一符号を付
し、重複説明を略す。ここで実施例3におけるエンジン
構造は、DOHC式の動弁系を装備した直列4気筒の内
燃機関(以下単にエンジン1dと記す)に装着される。
エンジン1dには各気筒毎に吸気弁3及び排気弁4が装
備され、各吸排気弁は動弁装置によって駆動される。
【0070】ここでの動弁装置は、シリンダヘッド(図
1の符号2を参照)にその長手方向に沿って配備される
吸排カム軸5i,5e(図21参照)と、気筒毎に分割
され全体としては同一中心線LRi,LRe上に配列され
る吸排ロッカシャフト部7i,7を装着する。各カム軸
5i,5eは一端の両タイミングギアを介し図示しない
クランクシャフト側に連結され、これによりエンジン回
転の1/4の回転数で両カム軸が回転され、後述のよう
に4サイクル運転及び8サイクル運転を可能としてい
る。ここで♯1乃至♯4気筒の吸排気弁の各動弁装置は
同様な構造を採り、ここでは第1気筒の排気弁4用の動
弁装置を図22乃至図24に沿って説明する。排気弁4
用の排カム軸5eは各気筒対向部に8サイクルカム12
と4サイクルカム13を一体的に形成し、第1気筒対向
部にも両カムが配備される。1山カムである8サイクル
カム12のカムリフトサークルは2山カムである4サイ
クルカム13のカムリフトサークルの内側に位置するよ
うに形成される。このため、図6及び図7に示すよう
に、排気弁4用の排カム軸5eがエンジン回転の1/4
の回転数で回転すると、8サイクルカム12はエンジン
が8行程を行う毎に1回排気行程を行わせ、4サイクル
カム13はエンジンが4行程を行う毎に1回排気行程を
行わせることと成る。
【0071】排気弁4用の8,4サイクルカム12,1
3はロッカアームを成す第1レバー14及び第2レバー
17に対向配備されている。ここで中心線LReに沿っ
て配備されたロッカシャフト部7はシリンダヘッド2側
の枢支部材201に枢支される。このロッカシャフト部
7には2つの枢軸部が並設され、各部に第1、第2レバ
ー14,17が枢支され、その側端位置からはレバー7
02が突出し形成されている。ここで中心線LReに沿
って配備されたロッカシャフト部7と一体のレバー70
2の回動端とロッカシャフト部7とは別体の第1レバー
14の回動端とが各排気弁4をそれぞれ開閉駆動しす
る。第1レバー14の回動端近傍には8サイクルカム1
2により駆動される第1ローラ9が枢支され、第2レバ
ー17の回動端近傍には4サイクルカム13により駆動
される第2ローラ10が枢支される。
【0072】ロッカシャフト部7にはその第1、第2レ
バー14,17の各枢支部分にサイクル切り換え手段K
S1,KSが配設される。両サイクル切換え手段KS
1,KSは図17に示したものと同様に構成され、ここ
では同一部材に同一符号を付し、重複説明を簡略化す
る。図23に示すように各サイクル切換え手段KS1、
KSの油圧室34,21が低圧状態にあると、ばね3
3,19が各ピン32,18を連動位置X1,8サイク
ル位置P8に保持する。この場合、第1レバー14とロ
ッカシャフト部7及びレバー702が一体化され、両排
気弁4が8サイクルカム12で駆動される。ここで、油
圧室34,21に連通する各切換え油路23d−1、3
5d−1は、図21に示すように、各サイクル切換え弁
36d−1、26d−1を介して高圧油路phに連通可
能に構成される。
【0073】図22に示すように、サイクル切換え弁2
6d−1がオン、サイクル切換え弁36d−1がオフす
ると、油圧室21に切換え油路23d−1より高圧油が
供給され、ばね19の弾性力に抗してピン18が係合穴
171に突入して4サイクル位置P4に達し、レバー7
02、第1レバー14と共に第2レバー17がロッカシ
ャフト部7と一体化する。この場合、両排気弁4が第2
レバー17を介し4サイクルカムで駆動される。一方、
サイクル切換え弁36d−1がオンし、サイクル切換え
弁26d−1がオフすると、図24に示すように、ばね
33の弾性力に抗して油圧力でピン32が係合穴34よ
り脱して分断位置X2に切り替わり、第2レバー17と
ロッカシャフト部7も分断する。この場合、第1レバー
14が8サイクルカムで駆動され、一方の排気弁4のみ
を開閉する。同様に♯1気筒の吸気側のサイクル切り換
え手段KS1,KSも形成され、図21に示すように、
切換え油路23d−1及び切換え油路35d−4が連通
し、サイクル切換え弁36d−1及び26d−1で両路
がそれぞれ断続制御される。
【0074】更に、♯2乃至♯4気筒の吸排気側の各サ
イクル切り換え手段KS1,KSも同様に形成され、図
21に示すように、サイクル切り換え手段KSの油圧室
21には切換え油路23d−2乃至23d−4が、サイ
クル切り換え手段KS1の油圧室34には切換え油路3
5d−2乃至35d−4がそれぞれ連通し、サイクル切
換え弁26d−2乃至26d−4と36d−2乃至36
d−4で断続制御される。図23に示すような油路構成
において、サイクル切換え弁36d−1乃至36d−
4、サイクル切換え弁26d−1乃至26d−4がそれ
ぞれオフ時には、各サイクル切り換え手段KS1,KS
の各油圧室34,21は低圧化し、各ばね33,19の
弾性力で、ピン32が連動位置X1、ピン19が8サイ
クル位置Q8、P8に保持され、第1レバー14及びレ
バー702が一体的に駆動し、吸排気弁3,4が図7に
示すような8サイクルカム12,12iのバルブリフト
作動EV、IVを行う。
【0075】サイクル切換え弁26d−1乃至26d−
4がオンで、サイクル切換え弁36d−1及び36d−
4がオフ時には、サイクル切り換え手段KSのピン18
が4サイクル位置P4に切り替えられて、第2レバー1
7及びロッカシャフト部7eが4サイクルカム13,1
3iの駆動力を受けて、両吸排気弁3,4が図6に示す
ような4サイクルカム13,13iのバルブリフト作動
EV、IVを行う。この際、8サイクルカムは空作動状
態となる。更に、サイクル切換え弁26d−1乃至26
d−4がオフで、サイクル切換え弁36d−1及び36
d−4がオン時には、サイクル切り換え手段KSのピン
18が8サイクル位置P4に戻り、サイクル切り換え手
段KS1のピン32が分断位置X2に切り替えられる。
この場合、ロッカシャフト部7,7iが第1レバー1
4,第2レバー17と分断され、一方の吸排気弁3,4
が作動停止に入り、他方の吸排気弁3,4が8サイクル
カム13,13iの駆動力を受けて、両吸排気弁3,4
が図7に示すような8サイクルカム13,13iのバル
ブリフト作動EV、IVを行う。
【0076】なお、サイクル切換え弁26d−1乃至2
6d−4及びサイクル切換え弁36d−1乃至36d−
4はエンジンコントロールユニット(ECU)31dに
駆動制御される。ここで実施例3としてのエンジン構造
の作動を説明する。図示しないメインスイッチのキーオ
ンによりECU31dはエンジン1dの燃料供給制御、
点火制御に加えて、運転域制御に入る。この運転域制御
では、まずECU31dはエンジンの各種運転情報を読
み取る。このうち、現在のエンジン回転数Ne及び負荷
信号θaに応じた運転域が図25に示した運転域マップ
m−5に基づき運転域III−Jモード(後述の他のモー
ドとの関連を考慮して設定した)内のいずれの運転域か
エンジン回転数Neと負荷θaに応じて演算され、最新
の運転域が決定される。この運転域III−Jモードで
は、全筒の吸排気弁3,4をレバー702及び第1レバ
ー14を介し4サイクルカム12,12iで作動する
〈2弁〉4(全筒)サイクル運転域(イ)と、全筒の吸
排気弁3,4をレバー702及び第1レバー14を介し
8サイクルカム13,13iで作動する〈2弁〉(全
筒)8サイクル運転域(ロ)と、♯1、♯4気筒が〈1
弁停止・1弁8サイクル〉で、♯2、♯3気筒の吸排気
弁3,4をレバー702及び第1レバー14を介し8サ
イクルカム13,13iで作動する〈1弁停止・1弁8
サイクル〉(♯1、♯4)+〈2弁〉8(♯2,♯3)
サイクル運転域(ハ)と、♯1、♯2、♯4気筒が〈1
弁停止・1弁8サイクル〉で、♯3気筒の吸排気弁3,
4をレバー702及び第1レバー14を介し8サイクル
カム13,13iで作動する〈1弁停止・1弁8サイク
ル〉(♯1、♯2、♯4)+〈2弁〉8(♯3)サイク
ル運転域(ニ)と、各気筒の吸排気弁3,4共にレバー
702側の1弁を非作動とし、他の1弁を8サイクルカ
ム13,13iで作動する〈1弁停止・1弁8サイク
ル〉(全筒)運転域(ホ)とが選択的に採用される。
【0077】この場合、最新の目標運転域が〈2弁〉4
(全筒)サイクル運転域(イ)では、ECU31dはサ
イクル切換え弁26dc−1乃至26d−4にオン出力
を、サイクル切換え弁36d−1及び36d−4にオフ
出力を発し、全筒のサイクル切換え手段KSのピン18
を4サイクル位置P4に、サイクル切換え手段KS1の
ピン32を連動位置X1に切り替える。これにより、全
筒の吸排気弁3,4がレバー702及び第1レバー14
を介し4サイクルカム12,12iで作動され、同カム
リフトサークルに応じたバルブリフト作動IV、EV
(図6参照)を各気筒毎に行い、吸排行程での開弁時期
の増加を図り、オーバーラップを許容し、高回転時にお
ける充填効率の低下を防止でき、高出力化を図れる。
【0078】最新の目標運転域が〈2弁〉(全筒)8サ
イクル運転域(ロ)では、ECU31dはサイクル切換
え弁26d−1乃至26d−4にオフ出力を、サイクル
切換え弁36d−1及び36d−4にオフ出力を発し、
全筒のサイクル切換え手段KSのピン18を8サイクル
位置P8に、サイクル切換え手段KS1のピン32を連
動位置X1に切り替える。これにより、全筒の吸排気弁
3,4がレバー702及び第1レバー14を介し8サイ
クルカム13,13iで作動され、同カムリフトサーク
ルに応じたバルブリフト作動IV、EV(図7参照)を
各気筒毎に行い、中回転域での運転時の充填効率の低下
の防止と、燃費の向上を図る。
【0079】最新の目標運転域が〈1弁停止・1弁8サ
イクル〉(♯1、♯4)+〈2弁〉8(♯2,♯3)サ
イクル運転域(ハ)では、ECU31dはサイクル切換
え弁26d−1及び26d−4にオフ出力を、サイクル
切換え弁36d−1及び36d−4にオン出力を発し、
♯1、♯4気筒のサイクル切換え手段KSのピン18を
8サイクル位置P8に、サイクル切換え手段KS1のピ
ン32を分断位置X2に切り替える。更に、ECU31
dはサイクル切換え弁26d−2及び26d−3にオフ
出力を、サイクル切換え弁36d−2及び36d−3に
オフ出力を発し、♯2,♯3気筒のサイクル切換え手段
KSのピン18を8サイクル位置P8に、サイクル切換
え手段KS1のピン32を連動位置X1に切り替える。
これにより、♯1、♯4気筒の吸排気弁3,4の一方が
停止し、他方が8サイクルカムで駆動され、♯2,♯3
気筒の吸排気弁3,4の全てが8サイクルカムで駆動さ
れ、中低回転域での運転時のスワール発生を促進し、燃
費の向上を図れる。
【0080】最新の目標運転域が〈1弁停止・1弁8サ
イクル〉(♯1、♯2、♯4)+〈2弁〉8(♯3)サ
イクル運転域(ニ)では、ECU31dはサイクル切換
え弁26d−1、26d−2及び26d−4にオフ出力
を、サイクル切換え弁36d−1,36d−2及び36
d−4にオン出力を発し、♯1、♯2、♯4気筒のサイ
クル切換え手段KSのピン18を8サイクル位置P8
に、サイクル切換え手段KS1のピン32を分断位置X
2に切り替える。更に、ECU31dはサイクル切換え
弁26d−3にオフ出力を、サイクル切換え弁36d−
3にオフ出力を発し、♯3気筒のサイクル切換え手段K
Sのピン18を8サイクル位置P8に、サイクル切換え
手段KS1のピン32を分断位置X2に切り替える。こ
れにより、♯1、♯2、♯4気筒の吸排気弁3,4の一
方が停止し、他方が8サイクルカムで駆動され、♯3気
筒の吸排気弁3,4の各2弁が8サイクルカムで駆動さ
れ、低回転域での運転時のスワール発生を強化し、燃費
の向上を図れる。
【0081】最新の目標運転域が〈1弁停止・1弁8サ
イクル〉(全筒)運転域(ホ)では、ECU31dは全
筒のサイクル切換え弁26d−1乃至26d−4にオフ
出力を、サイクル切換え弁36d−1乃至36d−4に
オン出力を発し、全筒のサイクル切換え手段KSのピン
18を8サイクル位置P8に、サイクル切換え手段KS
1のピン32を分断位置X2に切り替える。これによ
り、全筒の吸排気弁3,4の一方が停止し、他方が8サ
イクルカムで駆動され、低回転低負荷域での運転時に吸
気ポートを一方のみ開き、スワール発生を強化し、燃費
の向上を図れる。
【0082】図21乃至図24の実施例3のエンジン構
造によれば、エンジン運転域を細分化し、きめ細かにエ
ンジンの充填効率の低下の防止処理を行うと共に低回転
低負荷に近づくほど燃費の向上を図れる。特に、〈1弁
停止・1弁8サイクル〉の(ハ)(ニ)(ホ)の各運転
域では、2吸気ポートの内の一方のみ開き、スワール発
生を強化し、着火性を改善して低回転安定性を確保で
き、燃費の向上をも図れる。
【0083】実施例3のエンジン構造によれば図25に
示されたような運転域区分で各気筒の運転域を切換え制
御しているが、このような運転域III−Jモードでの切
換え制御に代えて、次のような各運転域モードを採用し
て運転域切換え制御を行っても良い。即ち、実施例3の
エンジン構造において、♯1乃至♯4気筒のサイクル切
換え弁26d−1乃至26d−4及びサイクル切換え弁
36d−1乃至36d−4を選択的に切換え、上述のII
I−Jモードを除く、III−Aモード乃至III−Qモード
での運転域切換え制御を行ってもよい。III−Aモード
では、〈2弁〉(全筒)4サイクル運転域と、〈1弁停
止・1弁8サイクル〉(全筒)運転域とが選択的に採用
される。
【0084】〈2弁〉(全筒)4サイクル運転域では全
筒の吸排気弁3,4が4サイクルカム13,13iで作
動され、高回転時の充填効率の向上と高出力化を図れ
る。〈1弁停止・1弁8サイクル〉(全筒)運転域では
全筒の吸排気弁3,4が8サイクルカム13,13iで
作動され、低回転安定性と燃費向上を図れる。
【0085】III−Bモードでは、〈2弁〉(全筒)4
サイクル運転域と、〈1弁停止・1弁8サイクル〉(♯
1、♯4)+〈2弁〉(♯2,♯3)4サイクル運転域
と、〈1弁停止・1弁8サイクル〉(全筒)運転域が選
択的に採用される。
【0086】特に、〈1弁停止・1弁8サイクル〉(♯
1、♯4)+〈2弁〉(♯2,♯3)4サイクル運転域
では♯1、♯4気筒の吸排気弁3,4の一方が停止し、
他方が8サイクルカムで駆動され、♯2、♯3気筒の吸
排気弁3,4の各2弁が4サイクルカムで駆動され、中
回転域の運転時にスワールを発生させて回転の安定化を
図れる。
【0087】III−Cモードでは、〈2弁〉(全筒)4
サイクル運転域と、〈1弁停止・1弁8サイクル〉(♯
1)+〈2弁〉(♯2,♯3、♯4)4サイクル運転域
と、〈1弁停止・1弁8サイクル〉(♯1、♯4)+
〈2弁〉(♯2,♯3)4サイクル運転域と、〈1弁停
止・1弁8サイクル〉(♯1、♯2、♯4)+〈2弁〉
(♯3)4サイクル運転域と、〈1弁停止・1弁8サイ
クル〉(全筒)運転域が選択的に採用される。特に、
〈1弁停止・1弁8サイクル〉(♯1)+〈2弁〉(♯
2,♯3、♯4)4サイクル運転域では♯1気筒の吸排
気弁3,4の一方が停止し、他方が8サイクルカムで駆
動され、♯2、♯3、♯4気筒の吸排気弁3,4の各2
弁が4サイクルカムで駆動され、中回転域の高出力確保
と、運転時にスワールを発生させて回転の安定化を図れ
る。〈1弁停止・1弁8サイクル〉(♯1、♯2、♯
4)+〈2弁〉(♯3)4サイクル運転域では♯1、♯
2、♯4気筒の吸排気弁3,4の一方が停止し、他方が
8サイクルカムで駆動され、♯3気筒の吸排気弁3,4
の各2弁が4サイクルカムで駆動され、低回転域での運
転時にスワールを発生させて回転の安定化を図れ、燃費
の改善を図れる。
【0088】III−Dモードでは、〈2弁〉(全筒)4
サイクル運転域と、〈1弁停止・1弁8サイクル〉(♯
1、♯4)+〈2弁〉(♯2,♯3)4サイクル運転域
と、〈1弁停止・1弁8サイクル〉(♯1、♯2、♯
4)+〈2弁〉(♯3)4サイクル運転域と、〈1弁停
止・1弁8サイクル〉(全筒)運転域が選択的に採用さ
れる。この場合、III−Cモードが一部簡素化される。I
II−Eモードでは、〈2弁〉(全筒)4サイクル運転域
と、〈1弁停止・1弁8サイクル〉(♯1)+〈2弁〉
(♯2,♯3、♯4)4サイクル運転域と、〈1弁停止
・1弁8サイクル〉(♯1、♯4)+〈2弁〉(♯2,
♯3)4サイクル運転域と、〈1弁停止・1弁8サイク
ル〉(全筒)運転域が選択的に採用される。この場合も
III−Cモードが一部簡素化される。III−Fモードで
は、〈2弁〉(全筒)4サイクル運転域と、〈1弁停止
・1弁8サイクル〉(♯1)+〈2弁〉(♯2,♯3、
♯4)4サイクル運転域と、〈1弁停止・1弁8サイク
ル〉(♯1、♯2、♯4)+〈2弁〉(♯3)4サイク
ル運転域と、〈1弁停止・1弁8サイクル〉(全筒)運
転域が選択的に採用される。この場合もIII−Cモード
が一部簡素化される。
【0089】III−Gモードでは、〈2弁〉(全筒)4
サイクル運転域と、〈2弁〉(全筒)8サイクル運転域
と、〈1弁停止・1弁8サイクル〉(全筒)運転域が選
択的に採用される。特に、〈2弁〉(全筒)8サイクル
運転域では全筒の吸排気弁3,4が8サイクルカムで駆
動され、低回転域での運転時にスワールを確実に発生さ
せて低回転運転の安定化を図れる。III−Hモードで
は、〈2弁〉(全筒)4サイクル運転域と、〈2弁〉
(全筒)8サイクル運転域と、〈1弁停止・1弁8サイ
クル〉(♯1、♯4)+〈2弁〉(♯2,♯3)8サイ
クル運転域と、〈1弁停止・1弁8サイクル〉(全筒)
運転域が選択的に採用される。
【0090】特に、〈1弁停止・1弁8サイクル〉(♯
1、♯4)+〈2弁〉(♯2,♯3)8サイクル運転域
では♯1、♯4気筒の吸排気弁3,4の一方が停止し、
他方が8サイクルカムで駆動され、♯2、♯3気筒の吸
排気弁3,4の各2弁が8サイクルカムで駆動され、低
回転域の運転時にスワールを発生させて回転の安定化を
図れ、燃費の向上をも図れる。III−Iモードでは、
〈2弁〉(全筒)4サイクル運転域と、〈2弁〉(全
筒)8サイクル運転域と、〈1弁停止・1弁8サイク
ル〉(♯1)+〈2弁〉(♯2,♯3、♯4)8サイク
ル運転域と、〈1弁停止・1弁8サイクル〉(♯1、♯
4)+〈2弁〉(♯2,♯3)8サイクル運転域と、
〈1弁停止・1弁8サイクル〉(♯1、♯2、♯4)+
〈2弁〉(♯3)8サイクル運転域と、〈1弁停止・1
弁8サイクル〉(全筒)運転域が選択的に採用される。
【0091】特に、〈1弁停止・1弁8サイクル〉(♯
1)+〈2弁〉(♯2,♯3、♯4)8サイクル運転域
では♯1気筒の吸排気弁3,4の一方が停止し、他方が
8サイクルカムで駆動され、♯2、♯3、♯4気筒の吸
排気弁3,4の各2弁が8サイクルカムで駆動され、低
回転域での運転時にスワールを発生させて回転の安定化
を図り、低燃費化を図れる。〈1弁停止・1弁8サイク
ル〉(♯1、♯2、♯4)+〈2弁〉(♯3)8サイク
ル運転域では♯1、♯2、♯4気筒の吸排気弁3,4の
一方が停止し、他方が8サイクルカムで駆動され、♯3
気筒の吸排気弁3,4の各2弁が8サイクルカムで駆動
され、低回転域での運転時にスワールを発生させて回転
の安定化を図れ、燃費の改善を図れる。III−Kモード
では、〈2弁〉(全筒)4サイクル運転域と、〈2弁〉
(全筒)8サイクル運転域と、〈1弁停止・1弁8サイ
クル〉(♯1)+〈2弁〉(♯2,♯3、♯4)8サイ
クル運転域と、〈1弁停止・1弁8サイクル〉(♯1、
♯4)+〈2弁〉(♯2,♯3)8サイクル運転域と、
〈1弁停止・1弁8サイクル〉(全筒)運転域が選択的
に採用される。この場合,III−Iモードが一部簡素化
される。
【0092】III−Lモードでは、〈2弁〉(全筒)4
サイクル運転域と、〈2弁〉(全筒)8サイクル運転域
と、〈1弁停止・1弁8サイクル〉(♯1)+〈2弁〉
(♯2,♯3、♯4)8サイクル運転域と、〈1弁停止
・1弁8サイクル〉(♯1、♯2、♯4)+〈2弁〉
(♯3)8サイクル運転域と、〈1弁停止・1弁8サイ
クル〉(全筒)運転域が選択的に採用される。この場合
もIII−Iモードが一部簡素化される。III−Mモードで
は、〈2弁〉(全筒)4サイクル運転域と、〈2弁〉
(♯1、♯4)8サイクル+〈2弁〉(♯2,♯3)4
サイクル運転域と、〈2弁〉(全筒)8サイクル運転域
と、〈1弁停止・1弁8サイクル〉(全筒)運転域が選
択的に採用される。特に、〈2弁〉(♯1、♯4)8サ
イクル+〈2弁〉(♯2,♯3)4サイクル運転域では
♯1、♯4気筒の吸排気弁3,4の各2弁が8サイクル
カムで駆動され、♯2、♯3気筒の吸排気弁3,4の各
2弁が4サイクルカムで駆動され、中回転域の高出力確
保と、燃費の低減を図れる。
【0093】III−Nモードでは、〈2弁〉(全筒)4
サイクル運転域と、〈2弁〉(♯3)8サイクル+〈2
弁〉(♯1,♯2,♯4)4サイクル運転域と、〈2
弁〉(♯1、♯4)8サイクル+〈2弁〉(♯2,♯
3)4サイクル運転域と、〈2弁〉(♯1,♯2,♯
4)8サイクル+〈2弁〉(♯3)4サイクル運転域
と、〈2弁〉(全筒)8サイクル運転域と、〈1弁停止
・1弁8サイクル〉(全筒)運転域が選択的に採用され
る。特に、〈2弁〉(♯3)8サイクル+〈2弁〉(♯
1,♯2,♯4)4サイクル運転域では、♯3気筒の吸
排気弁3,4の各2弁が8サイクルカムで駆動され、♯
1、♯2、♯4気筒の吸排気弁3,4の各2弁が4サイ
クルカムで駆動され、中回転域の高出力確保と、燃費の
低減を図れる。〈2弁〉(♯1,♯2,♯4)8サイク
ル+〈2弁〉(♯3)4サイクル運転域では、♯1,♯
2,♯4気筒の吸排気弁3,4の各2弁が8サイクルカ
ムで駆動され、♯3気筒の吸排気弁3,4の各2弁が4
サイクルカムで駆動され、中回転域の燃費の低減を図れ
る。
【0094】III−Oモードでは、〈2弁〉(全筒)4
サイクル運転域と、〈2弁〉(♯1、♯4)8サイクル
+〈2弁〉(♯2,♯3)4サイクル運転域と、〈2
弁〉(♯1,♯2,♯4)8サイクル+〈2弁〉(♯
3)4サイクル運転域と、〈2弁〉(全筒)8サイクル
運転域と、〈1弁停止・1弁8サイクル〉(全筒)運転
域が選択的に採用される。この場合、III−Nモードが
一部簡素化される。
【0095】III−Pモードでは、〈2弁〉(全筒)4
サイクル運転域と、〈2弁〉(♯3)8サイクル+〈2
弁〉(♯1,♯2,♯4)4サイクル運転域と、〈2
弁〉(♯1、♯4)8サイクル+〈2弁〉(♯2,♯
3)4サイクル運転域と、〈2弁〉(全筒)8サイクル
運転域と、〈1弁停止・1弁8サイクル〉(全筒)運転
域が選択的に採用される。この場合もIII−Nモードが
一部簡素化される。III−Qモードでは、〈2弁〉(全
筒)4サイクル運転域と、〈2弁〉(♯3)8サイクル
+〈2弁〉(♯1,♯2,♯4)4サイクル運転域と、
〈2弁〉(♯1,♯2,♯4)8サイクル+〈2弁〉
(♯3)4サイクル運転域と、〈2弁〉(全筒)8サイ
クル運転域と、〈1弁停止・1弁8サイクル〉(全筒)
運転域が選択的に採用される。この場合もIII−Nモー
ドが一部簡素化される。上述のように、実施例3のエン
ジン構造では各運転域モードを設定でき、上述以外の運
転域モードを設定しても良い。図26乃至図29には実
施例3の変形例を示した。
【0096】図26乃至図29に示したエンジン構造
は、図21に示した実施例3のエンジン構造と比べ、同
様の構成部分を多く含み、ここでは同一部材には同一符
号を付し、重複説明を略す。特に、ここでのエンジン1
fの動弁機構は、シリンダヘッド(図1の符号2を参
照)にその長手方向に沿って配備される吸排カム軸50
i,50e(図26参照)と、気筒毎に分割され全体と
しては同一中心線LRi,LRe上に配列される吸排ロッ
カシャフト部7i,7を装着する。各カム軸50i,5
0eは一端の両タイミングギアを介し図示しないクラン
クシャフト側に連結され、これによりエンジン回転の1
/4の回転数で両カム軸が回転され、後述のように4サ
イクル運転及び8サイクル運転を可能としている。ここ
で♯1乃至♯4気筒の吸排気弁の各動弁機構は同様な構
造を採り、ここでは第1気筒の排気弁4用の動弁機構を
図27乃至図29に沿って説明する。
【0097】排気弁4用の排カム軸50eは各気筒対向
部に8サイクルカム12と4サイクルカム13に加え、
極小リフトカム40を一体的に形成し、第1気筒対向部
にも、各カムが配備される。1山カムである8サイクル
カム12のカムリフトサークルは、2山カムである4サ
イクルカム13のカムリフトサークルの内側に位置する
ように形成される。このため、図6及び図7に示すよう
に、排気弁4用の排カム軸50eがエンジン回転の1/
4の回転数で回転すると、8サイクルカム12はエンジ
ンが8行程を行う毎に1回排気行程を行わせ、4サイク
ルカム13はエンジンが4行程を行う毎に1回排気行程
を行わせることと成る。更に、図26及び図27に示す
ように、極小リフトカム40は2山カムである4サイク
ルカム13の隣に配設され、そのカムリフトサークルは
4サイクルカム13の一方のカムリフトと同期するよう
に形成され、サークルの内側で極小リフトのリフトサー
クルを形成されている。
【0098】排気弁4用の8,4サイクルカム12,1
3はロッカアームを成す第1レバー14及び第2レバー
17に対向配備され、特に、レバー702に極小リフト
カム40が対向配備される。ここで中心線LReに沿っ
て配備されたロッカシャフト部7eには第1、第2レバ
ー14,17が枢支され、その側端位置からレバー70
2が突出し形成されている。ここでロッカシャフト部7
と一体のレバー702の回動端とロッカシャフト部7と
別体の第1レバー14の回動端とが各排気弁4をそれぞ
れ開閉駆動する。第1レバー14には8サイクルカム1
2に駆動される第1ローラ9が枢支され、第2レバー1
7には4サイクルカム13により駆動される第2ローラ
10が枢支される。ここでレバー702の回動端近傍に
は摺接面703が突き出すように形成され、同面に極小
リフトカム40が摺接する。この摺接面703には極小
リフトカム40がクランク軸4回転に1回摺接するが、
この場合、一方の排気弁4は図示しない排気ポートを極
わずか燃焼室側に連通する程度にリフト作動する。なお
吸気弁3側の動弁系も同様に構成されており、極小リフ
トカム40は吸気ポート側を極わずか燃焼室側に連通す
る程度に吸気弁3をリフト作動する。
【0099】図27乃至図29に示すように、ロッカシ
ャフト部7にはその第1、第2レバー14,17の各枢
支部分にサイクル切り換え手段KS1,KSが配設され
る。これら両サイクル切換え手段KS1,KSは図22
乃至図24に示したものと同様に構成され、ここでは同
一部材に同一符号を付し、重複説明を略する。更に、両
サイクル切換え手段KS1,KSの油圧室34,21に
連結される油圧回路を図26に示したが、その構成は図
21の油圧回路構成と同様であり、ここでは同一部材に
は同一符号(符号構成部分の内のdをfに代えた点のみ
相違する)を付し、重複説明を略する。なお、サイクル
切換え弁26f−1乃至26f−4及びサイクル切換え
弁36f−1乃至36f−4はエンジンコントロールユ
ニット(ECU)31fに駆動制御される。ここで実施
例3の変形例としてのエンジン構造の作動を説明する。
【0100】図示しないメインスイッチのキーオンによ
りECU31fはエンジン1fの燃料供給制御、点火制
御に加えて、運転域制御に入る。この運転域制御では、
まずECU31fはエンジンの各種運転情報を読み取
る。このうち、現在のエンジン回転数Ne及び負荷信号
θaに応じた運転域が図30に示した運転域マップm−
6に基づき上述の運転域III−Jモードと類似のIII−
J’モード内のいずれの運転域かエンジン回転数Neと
負荷θaに応じて演算され、最新の運転域が決定され
る。この運転域III−J’モードでは、上述のIII−Jモ
ードで説明したと同様に全筒の吸排気弁3,4をレバー
702及び第1レバー14を介し4サイクルカム12,
12iで作動する〈2弁〉4(全筒)サイクル運転域
(イ)と、全筒の吸排気弁3,4をレバー702及び第
1レバー14を介し8サイクルカム13,13iで作動
する〈2弁〉(全筒)8サイクル運転域(ロ)とに加
え、次の(ハ)、(ニ)、(ホ)の各運転域が選択的に
採用される。
【0101】即ち、♯1、♯4気筒の吸排気弁3,4を
〈1弁抑制・1弁8サイクル〉で、♯2、♯3気筒の吸
排気弁3,4を8サイクルカム13,13iで作動する
〈1弁抑制・1弁8サイクル〉(♯1、♯4)+〈2
弁〉8(♯2,♯3)サイクル運転域(ハ)と、♯1、
♯2、♯4気筒の吸排気弁3,4を〈1弁抑制・1弁8
サイクル〉で、♯3気筒の吸排気弁3,4を8サイクル
カム13,13iで作動する〈1弁抑制・1弁8サイク
ル〉(♯1、♯2、♯4)+〈2弁〉8(♯3)サイク
ル運転域(ニ)と、各気筒の吸排気弁3,4共に1弁を
リフト抑制とし、他の1弁を8サイクルカム13,13
iで作動する〈1弁抑制・1弁8サイクル〉(全筒)運
転域(ホ)とが選択的に採用される。この場合、最新の
目標運転域が〈2弁〉4(全筒)サイクル運転域(イ)
と、〈2弁〉(全筒)8サイクル運転域(ロ)では、上
述のIII−Jモードで説明したと同様の効果を得られ
る。
【0102】最新の目標運転域が〈1弁抑制・1弁8サ
イクル〉(♯1、♯4)+〈2弁〉8(♯2,♯3)サ
イクル運転域(ハ)では、ECU31fはサイクル切換
え弁26f−1及び26f−4にオフ出力を、サイクル
切換え弁36f−1及び36f−4にオン出力を発し、
♯1、♯4気筒のサイクル切換え手段KSのピン18を
8サイクル位置P8に、サイクル切換え手段KS1のピ
ン32を分断位置X2に切り替える。更に、ECU31
fはサイクル切換え弁26f−2及び26f−3にオフ
出力を、サイクル切換え弁36f−2及び36f−3に
オフ出力を発し、♯2,♯3気筒のサイクル切換え手段
KSのピン18を8サイクル位置P8に、サイクル切換
え手段KS1のピン32を連動位置X1に切り替える。
これにより、♯1、♯4気筒の吸排気弁3,4の一方が
極小リフトカム40で極わずかリフト作動し、他方が8
サイクルカムで駆動され、♯2,♯3気筒の吸排気弁
3,4の全てが8サイクルカムで駆動され、中低回転域
での運転時のスワール発生を促進し、燃費の向上を図れ
る。特に、♯1、♯4気筒の吸排気弁3,4の一方が極
小リフトカム40で極わずかリフト作動するので、対向
する吸気ポート内に溜まっている燃料を各吸気サイクル
ごとに燃焼室に流入させることができる。このため、完
全な閉弁時のように燃料の過度の滞留によってバックフ
ァイアを生じ、吸気系及び動弁系の破損を招いたり、あ
るいは、ガソリンハンマーによるピストンを始めとする
クランク軸回りの主運動系の破損を招くという不具合を
防止できる。最新の目標運転域が〈1弁抑制・1弁8サ
イクル〉(♯1、♯2、♯4)+〈2弁〉8(♯3)サ
イクル運転域(ニ)では、ECU31fはサイクル切換
え弁26f−1、26f−2及び26f−4にオフ出力
を、サイクル切換え弁36f−1,36f−2及び36
f−4にオン出力を発し、♯1、♯2、♯4気筒のサイ
クル切換え手段KSのピン18を8サイクル位置P8
に、サイクル切換え手段KS1のピン32を分断位置X
2に切り替える。
【0103】更に、ECU31fはサイクル切換え弁2
6f−3にオフ出力を、サイクル切換え弁36f−3に
オフ出力を発し、♯3気筒のサイクル切換え手段KSの
ピン18を8サイクル位置P8に、サイクル切換え手段
KS1のピン32を分断位置X2に切り替える。これに
より、♯1、♯2、♯4気筒の吸排気弁3,4の一方が
極小リフトカム40で極わずかリフト作動し、他方が8
サイクルカムで駆動され、♯3気筒の吸排気弁3,4の
各2弁が8サイクルカムで駆動され、低回転域での運転
時のスワール発生を強化し、燃費の向上を図れる。特
に、♯1、♯2、♯4気筒の吸排気弁3,4の一方が極
小リフトカム40で極わずかリフト作動するので、吸気
ポートへの燃料の過度の滞留を防止し、吸気系、動弁
系、ピストンを始めとするクランク軸回りの主運動系の
破損を防止できる。
【0104】最新の目標運転域が〈1弁抑制・1弁8サ
イクル〉(全筒)運転域(ホ)では、ECU31fは全
筒のサイクル切換え弁26f−1乃至26f−4にオフ
出力を、サイクル切換え弁36f−1乃至36f−4に
オン出力を発し、全筒のサイクル切換え手段KSのピン
18を8サイクル位置P8に、サイクル切換え手段KS
1のピン32を分断位置X2に切り替える。これによ
り、全筒の吸排気弁3,4の一方が極小リフトカム40
で極わずかリフト作動し、他方が8サイクルカムで駆動
され、低回転低負荷域での運転時に吸気ポートを一方の
み開き、スワール発生を強化し、燃費の向上を図れる。
特に、全筒の吸排気弁3,4の一方が極小リフトカム4
0で極わずかリフト作動するので、吸気ポートへの燃料
の過度の滞留を防止し、吸気系、動弁系、ピストンを始
めとするクランク軸回りの主運動系の破損を防止でき
る。
【0105】図26乃至図29の実施例3の変形例のエ
ンジン構造によれば、エンジン運転域を細分化し、きめ
細かにエンジンの充填効率の低下の防止処理を行うと共
に低回転低負荷に近づくほど燃費の向上を図れる。特
に、〈1弁抑制・1弁8サイクル〉の(ハ)(ニ)
(ホ)の各運転域では、2吸気ポートの内の一方が極小
リフトカム40で極わずかリフト作動するので、吸気ポ
ートへの燃料の過度の滞留を防止し、吸気系、動弁系、
ピストンを始めとするクランク軸回りの主運動系の破損
を防止できる。実施例3の変形例のエンジン構造では図
30に示されたような運転域区分で各気筒の運転域を切
換え制御を行ったが、このような運転域III−J’モー
ドでの運転域切換え制御に代えて、次のようなモードを
採用しても良い。
【0106】即ち、実施例3で説明したIII−Aモード
乃至III−Qモードの内の各〈1弁停止・1弁8サイク
ル〉(気筒数)運転域を、〈1弁抑制・1弁8サイク
ル〉(気筒数)運転域にそれぞれ代えて、III−Aモー
ド乃至III−Qモードと類似のIII−A’モード乃至III
−Q’モードを設定しても良い。このようなIII−A’
モード乃至III−Q’モードを採用した場合もIII−Aモ
ード乃至III−Qモードの場合と同様の効果が得られ、
特に、2吸気ポートの内の一方が極小リフトカム40で
極わずかリフト作動するので、吸気ポートへの燃料の過
度の滞留を防止し、吸気系、動弁系、ピストンを始めと
するクランク軸回りの主運動系の破損を防止できる。上
述のところにおいて、実施例1乃至実施例3の変形例ま
での各エンジン構造では、各クランク軸回転をカム軸5
e,5iに伝え、その上で、4サイクルカム12,12
i、8サイクルカム13,13より、第1、第2レバー
14,17、T型レバー16、レバー702、ロッカア
ーム軸部7e,7i等を介して吸排気弁3,4に選択的
に開弁力を伝達し、各モードでの運転域での吸排気弁の
切換えを行うようにしていた。
【0107】これに代えて、実施例1乃至実施例3の変
形例までの各エンジン構造内の各吸排気弁3,4を、周
知の電磁弁を用いて直接駆動するようにし、各エンジン
1乃至エンジン1fを上述の各モードに沿った運転域で
駆動するように構成しても良い。ここで用いられる電磁
弁としては、特公昭57−38763号公報に開示され
る電磁弁を利用できる。即ち、図示しない電磁弁を用い
て各エンジン1乃至エンジン1fの吸排気弁3,4を駆
動する構成を採った場合、これら各エンジンでは目標運
転域が4サイクル運転域にあると、各気筒毎の吸排気行
程時に吸排気弁3,4を図6の2点鎖線に沿うようなバ
ルブリフト量IV、EVを得られるように図示しない各
電磁弁を駆動させる。この場合エンジン1乃至エンジン
1fの各気筒はそのクランク軸の2回転に1回、吸気行
程及び排気行程に達し、4サイクル運転が成され、オー
バーラップを許容し、吸排行程での開弁時期の増加を図
り、高回転時における出力向上を図れる。
【0108】一方、各エンジン1乃至エンジン1fでは
目標運転域が8サイクル運転域にあると、各気筒毎の吸
排気行程時に吸排気弁3,4を図7の2点鎖線に沿うよ
うなバルブリフト量IV、EVを得られるように図示し
ない各電磁弁を駆動させる。なお、図示しない電磁弁を
用いて各エンジン1乃至エンジン1fの吸排気弁3,4
を駆動する構成を採った場合、上述の各吸気用及び排気
用動弁装置を用いた場合と同様の燃料供給制御、点火制
御を同様に行うことと成る。このように、図示しない電
磁弁を用いて各エンジン1乃至エンジン1fの吸排気弁
3,4を駆動する構成を採った場合も実施例1と同様の
作用効果が得られ、特に、エンジン構造の簡素化を図れ
る。
【0109】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の請求項1に
係る発明によれば、カム1リフト作動の間にクランクシ
ャフトを4回転させ、その間に吸気行程及び排気行程を
各1回含み合わせて8行程から成る運転域で駆動を継続
するようにしたので、低燃費運転を容易化できる。請求
項2に係る発明によれば、カム1リフト作動の間にクラ
ンクシャフトを4回転させる運転域と、カム1リフト作
動の間にクランクシャフトを2回転行わせる運転域とを
達成できるようにし、吸気行程及び排気行程を各1回含
み合わせて4行程から成る運転域での駆動と、吸気行程
及び排気行程を各1回含み合わせて8行程から成る運転
域での駆動とを選択的に切り替えるようにしたので、適
時に低燃費運転と高出力運転を選択的に行える。請求項
3に係る発明によれば、1つのカム山のカムを用いて4
行程から成る運転域と、2つのカム山のカムのを用いて
8行程から成る運転域とでの各駆動を選択的に切り替え
て行うようにしたので、適時に低燃費運転と高出力運転
を選択的に行える。
【0110】請求項4に係る発明によれば、吸気行程及
び排気行程を各1回含み合わせて8行程から成る運転域
でそれぞれ3回ずつの圧縮工程と膨張行程を行い、3回
行われる該圧縮行程に続く該膨張行程の間のいずれか1
箇所で点火を行うようにしたので、着火制御の自由度が
増し、適時に低燃費運転を容易化できる。請求項5に係
る発明によれば、特に、点火時期を排気行程終了後より
クランク角の720°または1080°で行うようにし
たので、着火制御の自由度が増し、適時に低燃費運転を
容易化できる。請求項6に係る発明によれば、特に、点
火時期を吸気行程から圧縮行程の間の全ての圧縮上死点
近傍で行うようにしたので、着火が確実に成され、適時
に低燃費運転を容易化できる。請求項7に係る発明によ
れば、特に、運転状態に応じて、機関弁を1つのカム山
か、2つのカム山か、カムに作用させない状態かに切り
替え駆動することにより、8行程から成る運転域での駆
動を選択的に切り替えて行うようにして、適時に低燃費
運転を容易化できる。
【0111】請求項8に係る発明によれば、カム1リフ
ト作動の間にクランクシャフトを4回転させ、第1弁駆
動部材が第1のカム駆動により機関弁を駆動し、第2弁
駆動部材が第2のカム駆動により機関弁を駆動し、連結
切り替え手段が第1弁駆動部材と第2弁駆動部材との連
結及び連結解除を行うことにより、8行程から成る運転
域での駆動を選択的に切り替えて行うようにしたので、
低燃費運転と高出力運転を選択的に行える。請求項9に
係る発明によれば、特に、第1のカムが二つのカム山を
用いて4行程から成る運転域での運転を可能とし、第2
のカムが一つのカム山を用いて8行程から成る運転域で
の運転を可能とするので、低燃費運転と高出力運転を選
択的に行える。請求項10に係る発明によれば、特に、
第2弁駆動部材が第2のカムに代えて極小リフトカムで
駆動され、機関弁が極小リフト量で駆動する運転域で駆
動を継続するようにしたので、低燃費運転を容易化で
き、吸気ポートへの燃料の過度の滞留を防止し、吸気
系、動弁系、ピストンを始めとするクランク軸回りの主
運動系の破損を防止できる。
【0112】請求項11に係る発明によれば、電磁弁が
弁駆動部材を介して機関弁を駆動し、クランクシャフト
を4回転させる間に、機関弁の吸気行程と排気行程を各
1回ずつ行い、合わせて8行程から成る運転域で駆動を
継続するようにしたので、低燃費運転と高出力運転を選
択的に行え、装置の簡素化を図れる。請求項12に係る
発明によれば、特に、吸気行程と排気行程との間にそれ
ぞれ三回ずつの圧縮工程と膨張行程を行い、三回行われ
る該圧縮行程に続く該膨張行程の間のいずれか1箇所で
点火を行うようにして、合わせて8行程から成る運転域
で駆動を継続するようにしたので、低燃費運転を容易化
でき、着火制御の自由度が増し、装置の簡素化を図れ
る。
【0113】請求項13によれば、特に、点火時期を排
気行程終了後よりクランク角720°又は1080°で
行い、合わせて8行程から成る運転域で駆動を継続する
ようにしたので、着火制御の自由度が増し、低燃費運転
を容易化でき、装置の簡素化を図れる。請求項14によ
れば、特に、点火時期を吸気行程から圧縮行程の間の全
ての圧縮上死点近傍で行い、合わせて8行程から成る運
転域で駆動を継続するようにしたので、着火が確実に成
され、低燃費運転を容易化でき、装置の簡素化を図れ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1としてのエンジン構造が装備
されたエンジンのシリンダヘッドの断面図である。
【図2】図1のエンジン構造で用いる動弁装置の断面図
である。
【図3】図1のエンジン構造で用いる動弁装置の油圧回
路図である。
【図4】図1のエンジン構造で用いる動弁装置の要部斜
視図である。
【図5】図1のエンジン構造が装備されたエンジンのシ
リンダヘッドの平面図である。
【図6】図1のエンジン構造が装備されたエンジンの8
サイクル時の吸排気弁のバルブリフト線図である。
【図7】図1のエンジン構造が装備されたエンジンの4
サイクル時の吸排気弁のバルブリフト線図である。
【図8】図1のエンジン構造が装備されたエンジンの運
転域設定マップ(m−1)の特性線図である。
【図9】図1のエンジン構造が装備されたエンジンの4
サイクル時の筒内圧力−シリンダ容積線図である。
【図10】図1のエンジン構造が装備されたエンジンの
8サイクル時の筒内圧力−シリンダ容積線図である。
【図11】図1のエンジン構造が装備されたエンジンの
休筒時の筒内圧力−シリンダ容積線図である。
【図12】本発明の実施例1の第1変形例としてのエン
ジン構造で用いる動弁装置の油圧回路図である。
【図13】図12の実施例1の第1変形例としてのエン
ジン構造が装備されたエンジンの運転域設定マップ(m
−2)の特性線図である。
【図14】本発明の実施例1の第2変形例としてのエン
ジン構造で用いる動弁装置の油圧回路図である。
【図15】図12の実施例1の第2変形例としてのエン
ジン構造が装備されたエンジンの運転域設定マップ(m
−3)の特性線図である。
【図16】本発明の実施例2としてのエンジン構造で用
いる動弁装置の油圧回路図である。
【図17】図16の実施例2としてのエンジン構造で用
いる動弁装置の断面図である。
【図18】図16の実施例2としてのエンジン構造で用
いる動弁装置の要部斜視図である。
【図19】図16の実施例2としてのエンジン構造が装
備されたエンジンのシリンダヘッドの平面図である。
【図20】図16の実施例2としてのエンジン構造が装
備されたエンジンの運転域設定マップ(m−4)の特性
線図である。
【図21】本発明の実施例3としてのエンジン構造で用
いる動弁装置の油圧回路図である。
【図22】図21の実施例3としてのエンジン構造で用
いる動弁装置の断面図である。
【図23】図21の実施例3としてのエンジン構造で用
いる動弁装置の断面図である。
【図24】図21の実施例3としてのエンジン構造で用
いる動弁装置の断面図である。
【図25】図21の実施例3としてのエンジン構造が装
備されたエンジンの運転域設定マップ(m−5)の特性
線図である。
【図26】本発明の実施例3の変形例としてのエンジン
構造で用いる動弁装置の油圧回路図である。
【図27】図26の実施例3の変形例としてのエンジン
構造で用いる動弁装置の断面図である。
【図28】図26の実施例3の変形例としてのエンジン
構造で用いる動弁装置の断面図である。
【図29】図26の実施例3の変形例としてのエンジン
構造で用いる動弁装置の断面図である。
【図30】図26の実施例3の変形例としてのエンジン
構造が装備されたエンジンの運転域設定マップ(m−
6)の特性線図である。
【符号の説明】
1 エンジン 2 シリンダヘッド 3 吸気弁 4 排気弁 5 カム軸 5i カム軸 7 ロッカアーム軸部 7i ロッカアーム軸部 9 ローラ 10 ローラ 12 カム 13 カム 14 第1レバー 16 第1レバー(T型) 17 第2レバー 18 ピン 21 油圧室 32 ピン 31 コントロールユニット 32 点火プラグ 33 点火回路 34 油圧室 40 極小リフトカム 50 カム軸 50i カム軸 171 係合穴 701 T型レバー 702 レバー 703 摺接面 KS 連結切換え手段としてのサイクル切り換え手段 KS1 サイクル切り換え手段 P4 4サイクル位置 P8 8サイクル位置 Q4 4サイクル位置 Q8 8サイクル位置 X1 連動位置 X2 分断位置
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02B 75/02 Z

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】吸気弁及び排気弁からなる機関弁、該機関
    弁を弁駆動部材を介して駆動する複数のカムを具備し、
    該カム1リフト作動をクランクシャフトの4回転で行わ
    せて、該機関弁の吸気行程と排気行程を一回ずつ行うよ
    うにしたエンジン構造。
  2. 【請求項2】吸気弁及び排気弁からなる機関弁、該機関
    弁を弁駆動部材を介して駆動する複数のカムを具備し、
    該カムの一部はその1リフト作動を該クランクシャフト
    の2回転で行わせて、該機関弁の吸気行程と排気行程を
    1回ずつ行い、該カムの他部はその1リフト作動を該ク
    ランクシャフトの4回転で行わせて、該機関弁の吸気行
    程と排気行程を1回ずつ行わせ、かつ、該カムの1リフ
    ト作動を、運転状態に応じて該クランクシャフトの4回
    転或いは2回転とに切り替えるようにしたエンジン構
    造。
  3. 【請求項3】請求項2のエンジン構造において、該カム
    はカムシャフトに取り付けられると共に1つのカム山と
    2つのカム山とのいずれか一方を備えたエンジン構造。
  4. 【請求項4】請求項2のエンジン構造において、該吸気
    行程と排気行程との間にそれぞれ3回ずつの圧縮工程と
    膨張行程を行い、3回行われる該圧縮行程から該膨張行
    程間のいずれか1箇所で点火を行うようにしたエンジン
    構造。
  5. 【請求項5】請求項4のエンジン構造において、 点火時期を排気行程終了後よりクランク角の720°ま
    たは1080°で行うようにしたエンジン構造。
  6. 【請求項6】請求項4のエンジン構造において、 点火時期を吸気行程から圧縮行程の間の全ての圧縮上死
    点近傍で行うようにしたエンジン構造。
  7. 【請求項7】請求項2のエンジン構造において、運転状
    態に応じて該機関弁を該1つのカム山か該2つのカム山
    か該カムに作用させない状態かに切り替えるように制御
    したエンジン構造。
  8. 【請求項8】吸気弁及び排気弁からなる機関弁、該機関
    弁を第1のカム駆動により駆動する第1弁駆動部材第2
    のカムにより駆動される第2弁駆動部材該第1弁駆動部
    材と該第2弁駆動部材との連結及び連結解除を行う連結
    切り替え手段とを有し、該カムシャフトの1回転をクラ
    ンクシャフトの4回転で行うようにしたエンジン構造。
  9. 【請求項9】請求項8のエンジン構造において、該第1
    のカムは二つのカム山を有し、該第2のカムは一つのカ
    ム山を有するエンジン構造。
  10. 【請求項10】請求項8のエンジン構造において、該第
    2弁駆動部材には該第2のカムの他に同第2のカムより
    小リフト量で同一カム角で駆動する極小リフトカムが対
    設されるようにしたエンジン構造。
  11. 【請求項11】吸気弁及び排気弁からなる機関弁を電磁
    弁により駆動するエンジン構造において、該電磁弁によ
    りクランクシャフトの4回転で該機関弁の吸気行程と排
    気行程を一回ずつ行うように制御したエンジン構造。
  12. 【請求項12】請求項11のエンジン構造において、該
    吸気行程と排気行程との間にそれぞれ三回ずつの圧縮工
    程と膨張行程を行い、三回行われる該圧縮行程から該膨
    張行程間のいずれか1箇所で点火を行うようにしたエン
    ジン構造。
  13. 【請求項13】請求項11のエンジン構造において、点
    火時期を排気行程終了後よりクランク角720°または
    1080°で行うようにしたエンジン構造。
  14. 【請求項14】請求項11のエンジン構造において、点
    火時期を吸気行程から圧縮行程の間の全ての圧縮上死点
    近傍で行うようにしたエンジン構造。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004278536A (ja) * 2003-03-14 2004-10-07 Meta Motoren & Energ Technik Gmbh 往復内燃エンジン、その作動方法および充填物交換バルブのストローク機能調整装置
KR100885463B1 (ko) * 2008-04-17 2009-02-25 송광재 8행정 내연기관의 점화장치
KR100905275B1 (ko) * 2008-04-17 2009-06-30 송광재 강제배기장치가 구비된 8행정 내연기관
JP2011247090A (ja) * 2010-05-21 2011-12-08 Mitsubishi Motors Corp 内燃機関のロッカアーム

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JP2004278536A (ja) * 2003-03-14 2004-10-07 Meta Motoren & Energ Technik Gmbh 往復内燃エンジン、その作動方法および充填物交換バルブのストローク機能調整装置
KR100885463B1 (ko) * 2008-04-17 2009-02-25 송광재 8행정 내연기관의 점화장치
KR100905275B1 (ko) * 2008-04-17 2009-06-30 송광재 강제배기장치가 구비된 8행정 내연기관
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