JPH0733189U - シャワー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案はシャワーホース中の残留冷水を自動
的に排出するシャワー及び一時停止時に所定温度以下の
冷水を自動的に排出するシャワー、更には毛髪或はボデ
ィー用洗剤、化粧品、及び薬用品の均一水溶液を毛髪或
はボディーに散布可能なシャワーに関する。 【構成】 シャワーホースの一部に外気に通じる一個又
は複数個のノズル孔を設けたベンチュリーを備えたシャ
ワー。前記ノズル孔に接続して所定温度で急速に変化す
る感温素子を利用した自動切り替え弁を設けたベンチュ
リーを備えるシャワーホースと手動切替弁を設けたシャ
ワーヘッドを備えたシャワー。一つのシャワーホースに
複数のベンチュリーを設けても良い。更に毛髪やボディ
ー用の洗剤、化粧品、及び皮膚用薬品等の薬用品の吸引
用のベンチュリーを備えたシャワーは本考案の重要な構
成要素である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はシャワーホース中の残留冷水を自動的に排出するシャワー及び一時停 止時に所定温度以下の冷水を自動的に排出するシャワー、更には毛髪或はボディ ー用洗剤、化粧品、及び薬用品の均一水溶液を毛髪或はボディーに散布可能なシ ャワーに関する。

【０００２】

【従来の技術】

近年家庭におけるシャワーの利用は日々増加している。風呂場はもとより単独 に設置するケースや洗髪だけのために設置するケースも急増している。これらシ ャワーを利用する人にとってシャワーホース中の残留冷水はいやなものである。 突然冷水を浴びて肝を冷やすことはもとより、シャワヘッドやシャワーホース中 が常時乾燥することがなく長時間使用しない場合には内部に細菌がはびこる危険 性も内在している。次に、シャワー用の温水は殆どガス湯沸器により供給される 。このガス湯沸器としては瞬間湯沸器並びに貯湯式湯沸器が代表的なものとして 挙げられるがコスト面及びスペース面から一般家庭においては瞬間湯沸器の使用 が多い。瞬間湯沸器は蛇口を開けることによりガスに点火しガスの燃焼により熱 交換器を熱してその熱交換器中を流れる水を加熱するものであるが、蛇口を閉め ればガスの燃焼はストップし熱交換器自体の温度も急速に低下してシャワーの使 用開始時あるいは途中での再使用時冷えたお湯が供給される。頭に石鹸をつけた まま温水が来るのを待つのはつらいのでシャワーを出しっぱなしにするケースが 多い。特に冬場や寒い時には冷える度合いが大きく貯湯式湯沸器においても途中 の配管が長い場合には配管に滞留したお湯が冷えるのでこれを嫌ってシャワーを 止めずに使用することが多い。特に洗髪時はシャンプーする時間も長く、従って 無駄に消費される水及び加熱用ガスの使用量は相当なものになる。

【０００３】

【考案が解決しようとする問題】

以上の問題点を解決する為には残留冷水を自動的に排出する手段及びシャワー 再開時出来るだけ早く温水を供給する手段が必要である。本考案はこのような見 地から行われたものである。

【０００４】

【問題を解決するための手段】

以上の目的は、シャワーホースの一部に外気に通じるノズル孔を設けたベンチ ュリーを備えたシャワーにより解決される。前記ノズル孔に接続して所定温度で 急速に変化する感温素子を利用した自動切り替え弁を設けたベンチュリーを備え るシャワーホースと手動切替弁を設けたシャワーヘッドを備えたシャワーは更に 効果的である。前記ノズル孔は一つのベンチュリーに複数個設けても良い。又、 一つのシャワーホースに複数のベンチュリーを設けても良い。前記ベンチュリー はシャワーホースの最も低くなる位置にに取り付けられる。前記感温素子として は形状記憶合金が好ましい。又、前記シャワーヘッドに設ける手動切替弁は別に ハンドルを設けるよりシャワーヘッド自体がハンドルとなる機構が好ましい。ベ ンチュリーの絞り部分の流速が早い場合にはノズル孔から外気を吸引するように なる。もし外気の吸引が好ましくない場合にはベンチュリーの上流側から前記自 動切替弁にバイパスを設けて外気の混入を防ぐようにすれば良い。 本考案のベンチュリーを備えたシャワーは残留水を排出し、一時停止時に冷水 を排出して再開時のアイドルタイムを減らす効果の他にその吸引作用を利用して 毛髪やボディー用の洗剤、化粧品、及び皮膚用薬品等の薬用品の吸引手段として 用いることが出来る。

【０００５】

【作用】

本考案のシャワーはシャワーホースの途中にベンチュリー設けることにより残 留水を自動的に排出し、又、ベンチュリーに付随した冷水自動排出機構とシャワ ーヘッドに設けたオンオフ作動の手動切替弁により一時停止時シャワー水が冷え た場合に所定温度以上の温水が来るまで自動的に冷水を排出し、再開時の待ち時 間を大幅に短縮する作用を持っている。ベンチュリーは言うまでもなくその絞り 部分によりその前後の差圧を大きくする目的で使用されるが、絞り部分の流速が 早くなればなるほどベルヌーリの定理により流体の静圧は低下する。流体の流れ と直角方向に外気に通じるノズル孔を設ければ、流速が極端に遅ければ流体はノ ズル孔から外部に流出し、流速がある程度以上になれば流体は外部に排出されず 外気を吸引する。従って流れのない残留冷水は自動的に排出され、ある程度以上 の流れがある使用時には水が外部に流出することはない。前記ノズル孔に付随し て感温素子を利用した冷水自動排出機構を設け、シャワーヘッドにオンオフ操作 の手動切替弁を備えたシャワーは手元でのオンオフを可能にすると同時に、シャ ワーヘッドで停止操作を行った場合ノズル孔からシャワー水が流出するが、所定 温度以上であれば感温素子の作用により自動切替弁の弁が閉止してシャワー水は 外部に流出しない。停止中にシャワー水が所定温度以下になると弁が開きシャワ ー水は排出される。元弁（混合水栓の弁）は解放されたままなのでシャワー水は 流れ続け、燃焼の再開により水温が所定温度以上になると弁が閉止する。本考案 の特徴はベンチュリーを利用することにより、非常に簡単な構造でホース中の残 留水を自動的に排出すると共にシャワーヘッドでのオンオフ操作により冷却した シャワー水を遠隔操作的に排出し、もって再開時のアイドルタイムを極力減らす ことが出来る点にある。本考案のベンチュリーを備えたシャワーは又その吸引作 用を利用して毛髪或はボディー用の水に薄めて使用する製品の吸引を行うことが 出来る。シャワーホース内に吸引されたそれらの製品はホース内で均一な水溶液 になりシャワーヘッドから排出される。

【０００６】

【実施例】

本考案のシャワーについて図面を参照しながら説明する。 図１は本考案のシャワーを示す正面図である。１はベンチュリーを示す。２は シャワーホースを表し、３はシャワーヘッドを示す。ベンチュリー１は残留水が 最も流出する位置、即ちシャワーホース２が一番低くなる部分に取り付ける。 図２は図１に用いられたベンチュリーの内部構造を説明するためその水平中央 部分で切断した拡大平面断面図である。４は流入開口部を示している。流入開口 部４から流入したシャワー水は絞り部５を経由して流出開口部６から流出する。 流体の速度が極端に遅い場合には流体は絞り部５に設けられたノズル孔７から外 部に流出する。 図３は本考案の冷水自動排出機構付シャワーに設けた自動切替弁付きベンチュ リーの内部構造を説明するためその水平中央部分で切断した平面断面図である。 １１はベンチュリーを示す。１４、１５、１６はそれぞれベンチュリー１１を構 成する流入開口部、絞り部、及び流出開口部を示す。１７はノズル孔をあらわし ている。１８は冷水排出機構を内蔵するケーシング、１９はケーシング１８の蓋 を示す。２０は形状記憶合金バネを示している。２１は弁を表し、バネ２０とバ イアスバネ２２の動作により作動する。２３は弁坐を示す。ノズル孔１７からの 流出水が所定温度以上であればバネ２０が伸び、バイアスバネの力に勝って弁２ １が閉塞する。流出水の温度が所定温度未満ではバイアスバネの作用により弁２ １は解放されシャワー水は蓋１９に設けられた開口部２４から外部に流出する。 図４は本考案の冷水自動排出機構付シャワーを構成するシャワーヘッドの側面 図である。３０はシャワーヘッドを示す。３１はシャワーホースを示している。 ３２は手動切替弁を内蔵するケーシングを表している。３３はシャワーホースと シャワーヘッドを接続する接続金具を示している。 図５は図４の手動切替弁部分を説明するためその水平中央部分で切断した拡大 側面断面図である。この切替弁はヘッド３０にネジ込み式に取り付けられたスピ ンドル３６をケーシング３２の蓋３４と一体化した円筒形のシリンダー内部を図 面で左右に摺動させることにより弁を開閉する。３５はシャワー水が流入する流 入開口部を示している。３７はスピンドル中央部を貫通する貫通路を示す。スピ ンドル３６に設けられた開口部３８から流入したシャワー水は貫通路３７を経由 してシャワーヘッドの開口部４０に流入する。３９はスピンドル３６の端部に取 り付けられストッパの役目を果たすナットである。 図６は毛髪或はボディー用製品を吸引するノズル孔を設けたベンチュリーを備 えた本考案のシャワーを説明するための正面図である。４１はベンチュリーを示 す。４２はシャワーホースを表している。このベンチュリーには死水を排出する ノズル孔４７ａと上記製品を吸引するためのノズル孔４７ｂが設けられている。 ４３、４４、及び４５はホース、流量調節コック、及び製品を入れる容器を示し ている。

【０００７】

【考案の効果】

本考案のシャワーはベンチュリーを利用した非常に簡単な機構で、従って非常 に安いコストで残留水を自動的に排出し、又、手元のオンオフ操作により一時停 止時に冷水を自動的に排出し、従って再開時のアイドルタイムを極力減らすこと が出来る便利なものである。本考案のシャワーを使用することによりシャワー終 了後残留水が速やかに排出されるので、残留水を浴びて不快な思いをすることも なく、又、シャワホース或はシャワーヘッドの内部が従来のものに比較して乾燥 し、清潔に保たれる。シャワヘッドに手動切替弁を設けた本考案のシャワーは手 元でオンオフ操作が出来る便利さに加え一時停止時に冷却したシャワー水を自動 的に排出するので、再開時速やかに温水が得られる。従来のシャワーでは再開時 のアイドルタイムが永いこと及び手元で操作が出来ないためシャワー水を流しっ ぱなしでシャンプーやリンシングを行っている例が多く、それによる水や燃料の 無駄は予想以上に大きい。ある家庭では給湯器が故障したため暫く風呂のお湯で 洗髪を行ったところ全体の燃料費が３割近く減ったという例もある。地球環境の 保全から資源の浪費は極力避けなければならないし、又、今後の日本の生活環境 は今までのような贅沢を許さない状況になってきている。今後すべての製品開発 に当たってこれらの点が考慮されることは間違いなく、その点で本考案のシャワ ーはユーザーの意向に沿う効果的な製品である。更に本考案のシャワーは毛髪或 はボディー用の洗剤、化粧品、香水、或は皮膚用薬などの製品を均一な水溶液に してシャワヘッドから供給することが出来る。従来この種の製品で風呂上りに洗 面器で薄めて身体にかけるようなものも本考案のシャワーを利用すれば従来より 効率的、手軽に実施出来る。なによりも全体的に万遍なく又必要と思う箇所にか けることが出来る点が有利である。今後本考案のシャワーを利用した新たな毛髪 、ボディー用製品が開発される可能性があり、特に昨今子供にも大人にも顕著に 増加しているアトピー性皮膚炎等の全身性皮膚炎用の薬用品の開発に貢献出来る 可能性がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のシャワーを示す正面図

【図２】図１に用いられたベンチュリーの内部構造を説
明するためその水平中央部分で切断した拡大平面断面図

【図３】本考案の冷水自動排出機構付シャワーに設けた
自動切替弁付きベンチュリーの内部構造を説明するため
その水平中央部分で切断した平面断面図

【図４】本考案の冷水自動排出機構付シャワーを構成す
るシャワーヘッドの側面図

【図５】図４の手動切替弁部分を説明するためその水平
中央部分で切断した拡大側面断面図

【図６】毛髪或はボディー用製品を吸引するノズル孔を
設けたベンチュリーを備えた本考案のシャワーを説明す
るための正面図

【符号の説明】

１ ベンチュリー ２ シャワーホース ３ シャワーヘッド ４ 流入開口部 ５ 絞り部 ６ 流出開口部 ７ ノズル孔７ １１ ベンチュリー １４ 流入開口部 １５ 絞り部 １６ 流出開口部 １７ ノズル孔 １８ 冷水排出機構を内蔵するケーシング １９ ケーシング１８の蓋 ２０ 形状記憶合金
バネ ２１ 弁 ２２ バイアスバネ ２３ 弁坐 ２４ 開口部 ３０ シャワーヘッド ３１ シャワーホー
ス ３２ 手動切替弁を内蔵するケーシング ３３ 接続金具 ３４ 蓋 ３５ 流入開口部 ３６ スピンドル ３７ 貫通路 ３８ 開口部 ４０ 開口部 ４１ ベンチュリー ４２ シャワーホース ４３ ホース ４４ 流量調節コック ４５ 製品容器 ４７ａ ノズル孔 ４７ｂ ノズル孔

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 シャワーホースの一部に外気に通じる１
   個又は複数個のノズル孔を設けたベンチュリーを備えた
   シャワー。
2. 【請求項２】 前記ノズル孔に接続して所定温度で急速
   に変化する感温素子を利用した自動切り替え弁を設けた
   ベンチュリーを備えるシャワーホースと手動切替弁を設
   けたシャワーヘッドを備えた請求項１のシャワー。
3. 【請求項３】 前記ベンチュリーが毛髪或はボディー用
   の洗剤、化粧品、及び薬用品を吸引するためのものであ
   る請求項１のシャワー。
4. 【請求項４】 手動切替弁を設けたシャワーヘッド。