JPH073309U - 靴の中敷 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は足のむれ等を防止し得るようにし
た靴の中敷を提供することを目的とする。 【構成】 本考案の靴の中敷は、踵の部分にポンプ室
を構成する中空部を又この中空部にいずれも連通する吸
入口と指の付近に位置する吐出口を有する形状で、変形
可能であって変形に対する復元力を有する材料よりな
り、歩行の際に常に新鮮な空気が足の指の付近に送り込
まれるようにした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、靴の中に敷いて用いる靴の中敷（敷き皮）特に足のむれ防止に役 立つ靴の中敷に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の靴に用いる中敷（敷き皮）は、一般には皮にて形成されている。その 他合成樹脂にてメッシュ状にしたものや、へちまや、布等にて作られているもの も知られている。これらはいずれも靴と足とが合うようにすることを主目的とし ている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、足のむれを防止することを目的とするもので、靴を履いている際 特に歩く時に靴内に常に比較的新鮮な空気が供給されるようにした靴の中敷を提 供するものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案の靴の中敷は、靴の内側の形状即ち足の裏の形状に類似する形状で平 板状をなし、少なくとも足の踵の部分が中空部を有していてポンプ室を構成し、 又先端部分（足の指の位置する部分）にはいずれも中空部に連通する多数の小孔 （吐出口）を有し、更に先端以外の部分には、逆止弁を介して中空部に連通する 一つの小孔（吸込口）を有する構造をしており、これを合成樹脂その他の変形が 可能であってしかも変形に対する復元力を有する材料にて形成されたものである 。

【０００５】 この中敷は、前述のような形状でありしかも復元力を有する材料にて形成さ れていることから、これを靴に敷いて用いた場合、歩行による踵の上下動にて中 空部が変形および復元を繰り返し、これによるポンプ作用により吸入口より逆止 弁を介しての中空部への空気の吸入と、中空部へ吸入された空気の吐出口よりの 吐出しが繰り返し行なわれる。これによって靴内の特に指の部分には常に新鮮な 空気が供給され足のむれを防止できる。

【０００６】 本考案の中敷において吸入口は、土踏まずの部分に設けることが望ましく、 これによって、逆止弁等を設けることによる足への圧迫感を防止出来、又比較的 容易に靴外部よりの空気の吸入が行なわれることになる。

【０００７】 又、本考案の中敷は、ウレタン樹脂等の変形させた時に復元力が強くしかも 変形を繰り返し行なった時もその復元力を保ち得る耐久性に優れた材料が望まし い。尚合成樹脂のみでなくゴム等の同様の性質をもつ材料でもよい。

【０００８】 更に本考案の中敷は、ブロー成形（中空成形）による方法にて簡単に成形出 来る。

【０００９】 又、本考案の中敷を上下に分けてその周辺にて溶着や接着剤による接着等の 手段により接合することによって製造することも出来る。その場合、前述のよう な性質つまり変形可能であってしかも変形に対する復元力のある合成樹脂材料で あればどのような材料でもよく、上下を射出成形等の成形方法にて別々に成形し た後にその周辺を接合すればよい。

【００１０】 又上記のように、２枚の成形品を接合する構成にする場合は、材料としてゴ ム等も使用することが出来る。

【００１１】

【実施例】

次に本考案の中敷の実施例を示す。

【００１２】 図１は本考案の実施例の平面図、図２は図１におけるＡ−Ａ線断面図である 。これら図に示すように、この実施例は中敷１の先端には複数の小孔（吐出口） ２が形成され又踵の部分には、ポンプ室を構成する中空部３が形成され更に吐出 口２と中空部３とを連通される連通路４とが形成され、更に中空部３に連通路６ にて逆止弁７を介して連通する小孔（吸入口）５を形成した構造をなし、合成樹 脂等の変形可能であって変形に対する復元力を有する材料よりなっている。

【００１３】 このような形状、構造であるので、この中敷を靴内に敷き使用すれば、歩行 の際の踵の上下動により中空部３が踵にて圧縮され又踵が離れることによりその 復元力により元の形状に戻ることによって、ポンプ作用をすることになる。つま り、踵をおろすことにより中空部３を圧縮し中空部３内にたまっている空気を連 通路４を通して吐出口２より送り出す。又踵をあげることにより圧縮されていた 中空部３はその復元力により元の状態（形状）に戻る。これによって、吸入口５ より外の空気を逆止弁を介して吸い込む。この動作により靴内の足の指の付近に は外からの空気が常に供給される。

【００１４】 この操作の際逆止弁７により中空部３を圧縮しても空気は吸入口５より出る ことはなく、連通路４を通って吐出口２より吐き出される。このように歩行の際 は、この操作が繰り返されるため、先端の孔２からは常に空気が供給され足のむ れを防止する。

【００１５】 この実施例において、中空部３はポンプの作用をし圧縮と復元とを繰り返さ れる。したがって、材料としては、変形が容易であってしかも復元力の強いウレ タン樹脂等が適している。又圧縮と復元との繰り返しにも耐え得る耐久性のある 材料が適している。

【００１６】 又、この実施例の製品は、ブロー成形にて製造することによって容易に製造 出来る。しかし、材料によってはブロー成形に適さないものもあり、又ブロー成 形に適するもので復元力、耐久性を考慮した場合材料が限定されることが考えら れる。したがって復元力、耐久性等を重視する場合は、製品を二つの部分に分断 し、夫々の部分を射出成形等の方法で成形した後に溶着又は接着剤による接合の 方法にて作成し得る。具体的には、図に示す実施例において、図２のＢ，Ｃを結 ぶ線に沿った面にて上下に分離した部品を夫々成形し、それらを上記の方法にて 接合すればよい。

【００１７】 このような方法にて製造する場合は、材料としてゴムを用いることが出来る 。

【００１８】

【考案の効果】

本考案の中敷によれば、歩行の際のかかとの上下により中空部を押圧して変 形し多数の吐出口より指先に空気が送られるため足のむれ等を防止し得る等の効 果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の実施例の平面図

【図２】 図１におけるＡ−Ａ線に沿った断面図

【符号の説明】

１ 中敷 ２ 吐出口 ３ 中空部 ４ 連通路 ５ 吸入口 ６ 連通路 ７ 逆止弁

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 足の裏の形状と類似の形状で踵の部分
   にポンプ室を構成する中空部を有し、更に前記中空部に
   連通する先端部に形成された複数の吐出口と、逆止弁を
   介して前記中空部に連通する吸込口とを有する変形可能
   で変形に対する復元力を持つ材料にて形成された靴の中
   敷。
2. 【請求項２】 前記材料が合成樹脂であって、中空成
   形法にて形成したことを特徴とする請求項１の靴の中
   敷。
3. 【請求項３】 上下２枚に分けて成形した後に周辺を
   接合して形成したことを特徴とする請求項１の靴の中
   敷。