JPH0732949B2 - 移動鋳型壁を持つ連続鋳造設備における湯面保護カバー - Google Patents

移動鋳型壁を持つ連続鋳造設備における湯面保護カバー

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JPH0732949B2
JPH0732949B2 JP4143989A JP4143989A JPH0732949B2 JP H0732949 B2 JPH0732949 B2 JP H0732949B2 JP 4143989 A JP4143989 A JP 4143989A JP 4143989 A JP4143989 A JP 4143989A JP H0732949 B2 JPH0732949 B2 JP H0732949B2
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molten metal
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治男 坂口
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は移動鋳型壁を持つ連続鋳造設備における湯面保
護カバーに関するものである。
従来の技術 薄板を連続鋳造するものとしてツインロール型のものが
ある。このツインロール型連続鋳造設備には、第2図に
示すように、互いに平行に配置された一対のモールドロ
ール(以下、ロールという)21A,21Bと、これらロール2
1A,21Bの端面に接触して配置されて両ロール21A,21B間
に溶鋼溜め22を形成するための堰体23(一方しか図示せ
ず)と、この溶鋼溜め22に溶鋼を注入するための注湯ノ
ズル24を有するタンディシュ25とが具備されていた。こ
の構成により薄板を連続鋳造する場合、溶鋼溜め22に溶
鋼が入っている状態において、両ロール21A,21Bを矢印
A方向に回転させれば、各ロール21A,21Bの表面に形成
された鋳片シェルが両ロール21A,21Bの中央部で合流押
圧されて一枚の鋳片となり、薄板26として連続的に引抜
かれる。
ところで、従来、溶鋼溜め22に注入された溶鋼表面が酸
化したりまた温度が低下すると、酸化物や表面に生成さ
れたシェル、または湯面に浮上したタンディシュやノズ
ル耐火物の溶出物などが溶湯の流れ内に巻き込まれて、
薄板の内部または外部表面欠陥の原因となる。このた
め、従来、溶鋼表面上方をカバーで覆うとともに、カバ
ー内に不活性ガスを注入して酸化を防止したりしてい
た。また、溶鋼表面を断熱パウダーで覆い、空気を遮断
するとともに温度低下を防止し、さらに耐火物の溶出物
を吸着してこれらの巻き込みを少くすることも考えられ
ている。
発明が解決しようとする課題 上記従来の不活性ガスを使用するものによると、カバー
内の空間の容量が大きいとともに表面積も広いため、輻
射による熱量が大きいため溶鋼が湯面から冷えて湯面シ
ェルができるという問題があった。また、パウダーを使
用した場合、パウダーが溶鋼の流れに巻き込まれてその
鋳片厚みが不均一になるとともに浮遊物となって溶鋼内
に混入すると内部欠陥となるため、やはり製品の欠陥に
つながってしまう。
そこで、本発明は上記問題点を解消し得る移動鋳型壁を
持つ連続鋳造設備における湯面保護カバーを提供するこ
とを目的とする。
課題を解決するための手段 上記問題点を解決するため、本発明の移動鋳型壁を持つ
連続鋳造設備における湯面保護カバーは、互いに平行に
配置された一対の移動鋳型壁間に形成される溶鋼溜め内
に注入された溶鋼湯面に、その表面全体を覆う保温材を
浮遊させるとともに、この保温材の移動鋳型壁と平行な
両側部からそれぞれ下方にかつ移動鋳型壁表面と所定間
隔を有して略平行に浸漬壁部を突設したものである。
作用 上記構成によると、湯溜り部の溶鋼湯面の全表面は、直
接接触された保温材により、空気と接触が断たれるとと
もに、溶鋼の温度低下が防止されている。また、保温材
の両側部には、浸漬壁部が設けられているため、移動鋳
型壁と浸漬壁部との間の部分への新しい溶鋼流入によ
り、移動鋳型壁表面の鋳片シェルの表層部が再溶融して
厚みむらが生じない。
実施例 以下、本発明の一実施例を第1図に基づき説明する。
1Aおよび1Bは互いに平行に配置された移動鋳型壁の一種
であるモールドロール(以下、単にロールと称す。)
で、これら両ロール1A,1B間位置には、両ロール1A,1B
と、両ロール1A,1Bの両端面に接触配置される一対の堰
体(短辺堰ともいい、一方だけ図示している。)2との
協働によって溶鋼溜め3が形成されている。4はこのタ
ンディシュ(図示せず)から溶鋼溜め3内に溶鋼を導く
ための注湯用ノズル本体で、タンディシュから垂下して
設けられている。このノズル本体4の下部には、溶鋼湯
面(以下、単に湯面という)の全体、正確には湯面と各
ロール1A,1Bとの接触部(接線部)近傍を除いた湯面に
上方から接触して浮遊する平面視矩形状の保温材5が、
昇降可能にストッパー6を介して保持されている。さら
に、上記保温材5の両側部下面には、ロール1A,1B軸心
と平行でかつロール1A,1B表面と所定間隔を有して断面
形状が逆三角形状の浸漬壁部7が突設されている。ま
た、保温材5の両端部がロール1A,1Bの表面に摺接しな
いように、すなわち所定の隙間aが確保されるように、
ストッパー6の位置が決められており、このストッパー
6より上方の位置においては、保温材5は湯面に自由に
追従できるようにされている。そして、さらに湯面と保
温材5との間に隙間が生じないように、湯面がコントロ
ールされている。すなわち、保温材5の上面からは湯面
検出棒8が突設されるとともに、連続鋳造設備の固定側
には、湯面検出棒8の水平支持部8aの昇降位置がレベル
検知計9により検知され、そしてそのレベル値が湯面制
御装置(図示せず)に入力されて、例えば湯面が低いと
湯量が増加され、また湯面が高いと湯量が減少されて、
湯面がほぼ一定位置に維持される。また、ロール1A,1B
と保温材5との隙間aから溶鋼内に空気が巻き込まれる
のを防止するために、隙間aにN2ガス、Arガスなどの不
活性ガスを吹き付けるための不活性ガス供給管10が配置
されている。なお、上記保温材5は、湯面上に浮くもの
で、例えばアルミナ系維持を押し固めたものが使用さ
れ、また保温材5の浸漬壁部7から外端面までの溶鋼側
表面には、セラミックコーティング(例えばジルコニア
製コーティング)11が施されて、寿命の延長化が図られ
ている。すなわち、もしコーティング11がなければ、保
温材5は熱によって溶解して溶鋼中に浮遊したりして徐
々に溶鋼内に溶け込むため、これを防ぐものである。
上記構成において、鋳造が開始されると、湯面全体は直
接接触された保温材5により、空気と接触が断たれると
ともに溶鋼の温度低下が防止される。そして、この時、
常に湯面が適正位置にあるように、レベル検知計9を介
して溶鋼の注入量が制御されている。このように、湯面
の表面全体を保温材5により直接接触させて覆うように
したので、パウダーを使用することなく、湯面の酸化お
よび温度低下を防止できるため、溶鋼内には異物が混入
せず、両ロール間から引抜かれる鋳片すなわち薄板には
欠陥が生じない。なお、不活性ガス供給管10から保温材
5とロール1A,1Bとの隙間aに不活性ガスが供給され
て、溶鋼の酸化が確実に防止されている。
また、ロール1A,1Bが矢印A方向に回転した場合、表面
に生成した鋳片シェル12の下方の移動に伴ってその近辺
の溶鋼は粘性のため、同様に下方に移動するが、この移
動した分の溶鋼を補うために、矢印Bで示すように、新
たな溶鋼が浸漬壁部7を超えて上方に流入してくる。こ
のため、互いの逆方向の流れの境目に乱流域が生じると
ともに、新たな溶鋼の持つ熱量によってロール1A,1B表
面に生成した鋳片シェル12表面の再溶融を可能にし、し
たがって、ロール1A,1B表面に生成される鋳片シェル12
の厚みむらが解消される。また、溶鋼の流れが幅方向に
おいて整流化されることによりb部の溶鋼の巻き込みが
安定し、保温材5の浸漬壁部7よりロール1A,1B側の下
面に鋳片シェル12が生じることはないので、鋳片シェル
の巻き込み現象はない。さらに、この浸漬壁部7によ
り、ノズル本体4からの噴出溶鋼が直接ロール1A,1B表
面の鋳片シェル12に衝突して鋳片シェル12に厚みむらが
生じたり、また損傷するのを防止している。
ところで、上記各実施例においては、堰体2をロール1
A,1Bの各端面に側方から摺接するものとして説明した
が、たとえば堰体2をロール1A,1Bの端部の上方から載
置摺接させるようにしてもよい。また、保温材5をノズ
ル本体4で支持案内するとして説明したが、堰体2で支
持案内するようにしてもよい。さらに、各実施例におい
てツインロール型について説明したが、ロールに替え
て、ベルト型や、キャタビラ型の連続鋳造設備にも適用
できることは説明するまでもなく明白である。
発明の効果 上記本発明の構成によると、湯面表面を保温材により直
接接触させて覆うようにしたので、パウダーを使用する
ことなく、湯面の酸化および温度低下を防止できるた
め、溶鋼内には異物が混入せず、一対の移動鋳型壁間か
ら引抜かれる鋳片すなわち薄板には欠陥が生じない。ま
た、保温材の両側部には、浸漬壁部が設けられているた
め、移動鋳型壁と浸漬壁部との間の部分への新しい溶鋼
流入により、移動鋳型壁表面の鋳片シェルの表層部が再
溶融して厚みむらが生じるのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例における湯面保護カバーの断
面図、第2図は従来例の全体断面図である。 1A,1B…ロール、3…溶鋼溜め、5…保温材、7…浸漬
壁部、8…湯面検出棒、9…レベル検知計。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに平行に配置された一対の移動鋳型壁
    間に形成される溶鋼溜め内に注入された溶鋼湯面に、そ
    の表面全体を覆う保温材を浮遊させるとともに、この保
    温材の移動鋳型壁と平行な両側部からそれぞれ下方にか
    つ移動鋳型壁表面と所定間隔を有して略平行に浸漬壁部
    を突設したことを特徴とする移動鋳型壁を持つ連続鋳造
    設備における湯面保護カバー。
JP4143989A 1988-07-29 1989-02-21 移動鋳型壁を持つ連続鋳造設備における湯面保護カバー Expired - Lifetime JPH0732949B2 (ja)

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US07/381,517 US4987949A (en) 1988-07-29 1989-07-18 Protective cover for surface of molten steel used in continuous casting apparatus
FR8910233A FR2634678B1 (fr) 1988-07-29 1989-07-28 Couverture de protection pour la surface d'un acier en fusion, utilisee dans un appareil de coulee continue
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KR1019890010801A KR930000088B1 (ko) 1988-07-29 1989-07-29 연속주조설비에 사용되는 용강의 탕면보호커버

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JPH0729184B2 (ja) * 1989-12-27 1995-04-05 新日本製鐵株式会社 薄肉鋳片の連続鋳造装置
JP2672195B2 (ja) * 1991-03-27 1997-11-05 日立造船株式会社 移動鋳型壁を有する連続鋳造設備における湯面保護カバー
JPH07102433B2 (ja) * 1992-03-13 1995-11-08 日立造船株式会社 移動鋳型壁を持つ連続鋳造設備における湯面保護カバー
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