JPH07325655A - 情報入力方法およびその装置 - Google Patents

情報入力方法およびその装置

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JPH07325655A
JPH07325655A JP14253994A JP14253994A JPH07325655A JP H07325655 A JPH07325655 A JP H07325655A JP 14253994 A JP14253994 A JP 14253994A JP 14253994 A JP14253994 A JP 14253994A JP H07325655 A JPH07325655 A JP H07325655A
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switch
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Kazuyoshi Takeda
和義 武田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 座標データ入力用の座標検出部を用い、キー
入力操作にてキャラクタ入力を可能にする。 【構成】 指に装着される複数の座標指示器の内、特定
の指に装着された少なくとも2つの座標指示器の位置を
基準として、座標検出部1上にキーボードIKL,IK
Rを仮想的に設定し、同座標検出部1上に置かれた座標
指示器の位置からキーボード上のどのキーが押されたか
を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は情報入力方法およびその
装置に関し、さらに詳しく言えば、パーソナルコンピュ
ータなどで座標データ入力に使用されるタブレットにて
文字や記号などのキャラクタをも入力可能とした情報入
力システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えばパーソナルコンピュータにキャラ
クタを入力する場合、従来では、専用のキーボードを用
いるか、もしくはタブレットを使用した文字認識による
方法がとられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】キーボードによる場合
には、まず、キーの配列とキーの位置を覚えることから
始まり、キーボードを見ることなくディスプレイを見な
がらいわゆるブラインドタッチでキャラクタ入力を行な
えるようになるまで、ある程度の経験が必要であり、初
心者においては作業効率がよくない。
【0004】一方、タブレットによる文字認識の場合
は、初心者でも簡単に入力できるが、文字そのものの入
力や文字認識に比較的時間がかかるため、キーボードに
よるキャラクタ入力に比べて効率が悪く、また、現在の
段階では認識率の点でも十分とは言えない。
【0005】そこで、キャラクタ入力と座標データ入力
の両者を併用する入力作業においては、キャラクタ入力
デバイスとしてのキーボードと座標データ入力デバイス
としてのタブレットを2つを用意して適宜使い分けるよ
うにしているが、これには当然に費用がかかるばかりで
なく、かなりの作業面積を必要とすることになる。ま
た、キャラクタ入力と座標データ入力とを行なうたび
に、手を2つの入力デバイス間で交互に移動させなけれ
ばならない、という煩わしさがあった。
【0006】本発明は上記従来の課題を解決するために
なされたもので、その目的は、もっぱら座標データ入力
に用いられているタブレット(座標検出部)上にキャラ
クタ入力用の仮想キーボードを設定し、同タブレット上
にてキャラクタ入力のキー操作を行なえるようにした情
報入力方法を提供することにある。
【0007】また、本発明の別の目的は、タブレット
(座標検出部)上に置かれた指の組み合わせにより、ど
のキャラクタが選択されたかを検出して入力できるよう
にした情報入力方法を提供することにある。さらに、本
発明の目的は、この情報入力方法に好適な情報入力装置
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、複数のループコイルが配列された座標検
出部と、手の指に装着され、上記座標検出部への接離に
伴ってオンオフするスイッチを有するとともに、同スイ
ッチがオンのときに予め設定されている固有の識別デー
タを電磁的な信号として上記座標検出部に供給する複数
の座標指示器と、上記座標検出部からの検出情報に基づ
いて同座標検出部に文字や記号などのキャラクター入力
用の所定のキー配列を有するキーボードを設定する中央
処理ユニット(CPU)などのコンピュータとを備え、
上記複数の座標指示器の内、特定の指に装着された少な
くとも2つの座標指示器の位置を基準として、上記座標
検出部上に上記キーボードが仮想的に構成され、同座標
検出部上に置かれた上記座標指示器の位置から上記キー
ボード上のどのキーが押されたかを検出するようにした
ことを特徴としている。
【0009】この場合の検出方法としては、上記座標検
出部上に置かれた指の、それが置かれる前の座標位置か
らの相対的な移動量により、どのキーが押されたかを検
出するようにしてもよいし、または、上記座標検出部上
に置かれた指が移動した場合、その指の移動方向と移動
量とから、どのキーが押されたかを検出するようにして
もよい。さらには、上記座標検出部上に置かれた指の、
置かれた時からその指が同座標検出部から離れるまでの
相対的な移動量により、どのキーが押されたかを検出す
るようにしてもよい。
【0010】また、上記指に装着される座標指示器に加
えて、手のひらの手元側に手元側座標指示器を装着し、
同手元側座標指示器にて上記キーボードのセット、リセ
ットもしくはファンクション切り替えなどを行なうよう
にすることもできる。加えて、個人差に応じて上記キー
ボードのキー配列および上記座標検出部上の位置やその
大きさを任意に設定することも可能である。
【0011】一方、上記座標検出部上に置かれた指の組
み合わせにより、どのキャラクタが選択されたかを検出
するようにすることもできる。
【0012】他方、本発明の情報入力装置は、複数のル
ープコイルが配列された座標検出部と、予定された順序
にしたがって上記複数のループコイルより所定のループ
コイルを選択する選択回路と、上記ループコイルに所定
周波数の交流信号を供給する送信回路および同ループコ
イルに発生する誘導信号を検出する受信回路と、上記選
択回路にて選択されたループコイルを上記送信回路およ
び上記受信回路に交互に接続する切替回路と、コイルお
よびコンデンサを含み、上記ループコイルとの間で電磁
的な信号を送受信する同調回路を有する座標指示器と、
上記同調回路のコイルから発生される電波にて上記ルー
プコイルに誘起される誘導信号により上記座標指示器の
位置を検出する中央処理ユニット(CPU)などのコン
ピュータとを備え、上記座標指示器は手の各指に装着可
能とされ、かつ、同座標指示器の同調回路には上記座標
検出部に触れたことを検出するスイッチが接続されてい
るとともに、その同調回路には各座標指示器を識別可能
とする固有の同調周波数が割り当てられており、上記C
PUは、上記座標検出部上における上記座標指示器の2
つ以上の位置を基準として、同座標検出部上に文字や記
号などのキャラクタを入力するための所定のキー配列を
有するキーボードを仮想的に構成し、上記指に装着され
た座標指示器の座標位置からそれに対応するキャラクタ
を入力するようにしたことを特徴としている。
【0013】また、本発明の情報入力装置は、手に嵌め
られるグローブ状の装着具を備え、その各指先に座標検
出部への接離に伴ってオンオフするスイッチを有すると
ともに、同スイッチがオンのときに予め設定されている
固有の識別データを電磁的な信号として上記座標検出部
に供給する複数の座標指示器が取り付けられていること
を特徴としている。
【0014】
【作用】上記構成によると、座標検出部上に指を置いた
場合、例えば左手の人差し指と右手の人差し指に装着さ
れている各座標指示器の位置をホームポジションとし
て、座標検出部上に例えばJIS配列のキーボートが仮
想的に設定され、そのキーボートにより通常のキー操作
にて所望とするキャラクタを入力することができる。
【0015】また、予め指の組み合わせと、例えば日本
語の「あ、い、う…」や英文字の「a,b,c…」など
を対応させた変換テーブルを記憶させておくことによ
り、キーボードによることなく、文字や数字などを入力
することができる。
【0016】
【実施例】図1には、本発明による情報入力装置の実施
例が示されている。なお、この情報入力装置は、基本的
には本出願人が先に出願した特願昭61−213970
号(特開昭63−70326号公報)や特願平1−28
2852号(特開平3−147012号公報)の位置検
出装置を利用している。
【0017】同入力装置は、複数のループコイルが配列
された座標検出部1と、その複数のループコイルの中か
ら予め設定されている順序にしたがって所定のループコ
イルを選択的に切替える切替部2と、同切替部2を介し
てループコイルに所定周波数の交流信号を供給する送信
回路3および同ループコイルに誘起される誘導信号を受
信する受信回路4と、切替部2、送信回路3および受信
回路4のタイミングなどを制御する制御部5と、送信回
路3および受信回路4の送受信信号を処理する処理部6
と、例えば中央処理ユニット(CPU)などを含むホス
トコンピュータに接続されるインターフェイス部7と、
図3に示されている座標指示器8とを備えている。
【0018】図2には、座標検出部1と切替部2の具体
的な構成が例示されている。座標検出部1にはキーボー
ドの各キーに対応し得るように複数のループコイルがマ
トリックス状に配列されているが、同図にはその内の一
列のみが示されている。この実施例によると、その一列
のループコイルが8個ずつ3つのグループA,B,Cに
分けられている。すなわち、グループAにはA0〜A
7、グループBにはB0〜B7、またグループCにはC
0〜C7のループコイルがそれぞれ属している。
【0019】グループA,B,Cの各ループコイルの一
端はアナログスイッチ21,22,23の8個の選択端
子にそれぞれ接続され、また、他端はそれぞれ共通の接
地端子に接続されている。アナログスイッチ21,2
2,23の切替端子はアナログスイッチ24の切替端子
に共通に接続されている。また、同アナログスイッチ2
4の2個の選択端子は送信回路3および受信回路4に接
続されている。なお、各アナログスイッチ21〜24は
制御部5より送出される切替信号にしたがってその切替
端子を一つの選択端子に接続する。
【0020】ここで、グループAの各ループコイルA0
〜A7とアナログスイッチ21の選択端子との接続は端
子番号の順、すなわち「0,1,2,3,4,5,6,
7」の順となっているが、グループBのループコイルB
0〜B7は例えば端子番号「0,2,1,4,3,6,
5,7」の順にアナログスイッチ22の選択端子に接続
されており、また、グループCの各ループコイルC0〜
C7は例えば端子番号「2,0,4,1,6,3,7,
5」の順にアナログスイッチ23の選択端子に接続され
ている。
【0021】これは、各アナログスイッチ21,22,
23によって同時に選択されるループコイルの相対位置
が所定数、この例では4つ以上各グループ内およびグル
ープ同士に跨がって同一または対称とならないようにす
るためである。
【0022】すなわち、各アナログスイッチの端子番号
「0,1,2,3,4,5,6,7」の選択端子に接続
されたループコイルを「X0,X1,X2,X3,X
4,X5,X6,X7」とすると、例えばループコイル
A0〜A3による「X0,X1,X2,X3」という相
対位置(並び)は他のグループ中にも、もしくは2つの
グループに跨がる場合にも存在せず、また、「X3,X
2,X1,X0」という並びも存在しない。
【0023】図3に示されているように、座標指示器8
は手の指先に取り付けられるコイル81と、その指先が
座標検出部1に接離するに伴ってオンオフするスイッチ
82と、コイル81とともに同調回路(共振回路)を構
成するコンデンサ83とを備えている。この場合、図4
の回路図に示されているように、コンデンサ83は2つ
のコンデンサ831と832とを有し、一方のコンデン
サ831はコイル81の両端に接続されているのに対
し、他方のコンデンサ832はスイッチ82を介してコ
ンデンサ831に並列的に接続されている。
【0024】したがって、コンデンサ831と832の
静電容量をC1,C2とすると、その同調(共振)周波
数fは、スイッチ82がオフのときf=1/2π(LC
1)1/2であるが、指先が座標検出部1に触れてスイ
ッチ82がオンになると、f=1/2π{L(C1+C
2)}1/2となる。
【0025】図5に示されているように、この情報入力
装置は、手に嵌められるように構成されたグローブ状の
装着具90を有し、その親指から小指の各々に座標指示
器8がそれぞれ取り付けられている。説明の便宜上、各
座標指示器の参照符号8にその親指側からサフィックス
a〜eを付す。また、この装着具90の手のひらの手元
側にも2つの座標指示器8f,8gが取り付けられてい
る。
【0026】なお、上記図3は図5のD−D断面図であ
り、これによるとスイッチ82は常態においては所定の
間隔をもって対向的に配置され、押圧されることにより
互いに接触する2枚の金属板からなり、コイル81はこ
のスイッチ82を介して装着具90の指先などに取り付
けられている。また、コンデンサ83は指先の甲側に取
り付けられている。
【0027】各座標指示器8には、それ固有の同調周波
数が割り当てられており、図6にはその割り当て状態が
示されている。この場合、一つの座標指示器あたり、ス
イッチ82がオンのときと、オフのときの2つの同調周
波数が設定されている。同図において、鎖線がスイッチ
82がオンのときであり、実線がオフのときの周波数で
ある。
【0028】処理部6の動作について説明する。まず、
各部をリセットし、送信回路3から所定周波数の交流信
号を発生させる。次に、アナログスイッチ21,22,
23を端子番号「0,1,2,3,4,5,6,7」の
順に切替させるデータを制御部5に送出するとともに、
同制御部5に座標検出部1と座標指示器8との間で電波
の送受信を行なわせる指示を出力する。
【0029】これに基づいて、制御部5は各アナログス
イッチ21,22,23に対して、まず、端子番号
「0」を選択させる選択信号を出力するとともに、アナ
ログスイッチ24に対しては送信回路3側を選択させる
信号を送出する。これにより、送信回路3から所定周波
数の交流信号がグループAのループコイルA0、グルー
プBのループコイルB0およびグループCのループコイ
ルC2に供給され、それらの各ループコイルから電波が
送出される。所定時間後、アナログスイッチ24が受信
回路4側に切替えられる。
【0030】以後、同様に各アナログスイッチ21,2
2,23の端子番号が順次切替えられ、選択されたルー
プコイルについて送信、受信が行なわれるのであるが、
特定のループコイル上に座標指示器8が置かれている
と、そのループコイルからの電波により、同座標指示器
8のコイル81が励振され、その同調回路に送信回路3
の周波数に同期した誘導電圧が発生する。
【0031】ループコイルがアナログスイッチ24にて
受信回路4側に切替えられると、同ループコイルよりの
電波は直ちに消滅するが、座標指示器8の同調回路に発
生された誘導電圧はその損失に応じて徐々に減衰すると
ともに、コイル81により電波を発生する。この電波は
ループコイルを逆に励振し、これにより同ループコイル
に誘導電圧が発生する。
【0032】これを受信回路4にて受信し、処理部6に
てその誘導電圧の現れ方のパターンによりどのグループ
のループコイル上に座標指示器8が置かれているかが判
断される。また、送信回路3の周波数を逐次変更するこ
とにより、その座標指示器8が取り付けられている指や
スイッチ82のオンオフ状態などが検出される。
【0033】このように、この情報入力装置によれば、
複数の座標指示器8の位置や親指、人差し指などの種類
およびスイッチ82のオンオフ状態が検出され、それら
の情報がインターフェイス部7を介して図示しない中央
処理ユニット(CPUやホストコンピュータ)に送られ
る。
【0034】この情報入力装置にてキャラクタを入力す
る場合について図8のフローチャートを参照しながら説
明する。まず、両手に上記したグローブ状の装着具90
を嵌め、例えばその手元側にある座標指示器8f,8g
を座標検出部1上に置くことにより、CPU側にてキャ
ラクタ入力と判断される(ループA)。
【0035】次に、CPUは座標検出部1上に置かれた
手の基準となる指(例えば、親指、人指し指および小指
に装着されている座標指示器8a,8bおよび8e)の
位置から、現在置かれている手の位置でキャラクタ入力
するのにもっとも適した位置、大きさおよび角度の仮想
キーボードを座標検出部1上に設定する。この実施例で
は図7に示されているように、左手LHと右手RHごと
に仮想キーボードIKLとIKRを独立的に設定してい
る。
【0036】そして、ループBを実行し、座標指示器8
a〜8eのスイッチ82のオンオフ状態によりどれかの
指が押されたかを判断する。スイッチ82がオンになっ
ているものがあれば、その座標位置と指の種類とから入
力されたキーを判定する。すなわち、大体指の受け持つ
標準的な範囲は決まっているため、JISのかな配列を
例にすると、例えば右手の人差し指であれば、「ま」を
基準にして同列であればその左が「く」であり、その上
の列であれば左が「ん」で右が「な」であり、下の列に
いくと左が「み」でその右が「も」と判断される。
【0037】このようにして、所望とするキーが入力さ
れるのであるが、例えば手元側にある座標指示器8f,
8gが座標検出部1から離されると、ループB終了と判
断され、新たにその座標指示器8f,8gが座標検出部
1上に置かれた時点で、ループAが再度実行され、か
つ、置かれた指の位置によりその手の位置に相応しい仮
想キーボードの設定が行なわれ、ループBに入る。
【0038】ところで、上記のように仮想キーボードを
設定するにあたり、キーの操作性を考慮して、座標検出
部1には一つのキーあたり通常のキーボードにおけるキ
ートップと同程度の大きさの領域(例えば、19×19
mm程度)が設定される。これに対して、座標検出部1
には高分解能をもって座標データを入力し得るようにす
るため、高密度にループコイルが配置されている。
【0039】したがって、一つのキー入力領域には複数
のループコイルが存在することになる。このため、この
実施例においては、特定の指の位置から仮想キーボード
を設定する際、その特定の指の座標指示器8ともっとも
強く電磁的に結合するループコイルをそのキー入力領域
の中心とし、これを基準として入力されたキーを検出す
るようにしている。これには、例えば次の3つの方法が
ある。
【0040】(1)まず、同じ指が連続してもしくは他
の指の動きをはさんで2度押された場合、今回押された
座標位置と前回押された座標位置の移動量が例えば同一
のキー入力領域内であれば、同一のキー入力とし、それ
以外のときには異なるキーが選択されたと判断する。ま
た、同一のキー入力領域であれば、現在の座標位置を基
準としてキー入力範囲を再設定する。
【0041】(2)また、指が押されたまま移動された
場合も同様に、その移動量が同一のキー入力領域内であ
るならば、ディスプレイ上に表示されているキャラクタ
を変更せず、一定値以上の移動である場合には、隣接す
るキー入力領域に該当するキャラクタをディスプレイ上
に表示する。
【0042】(3)これに関連して、どの指が押された
かを検出し、その指が押されたまま移動した場合、最終
的に押されなくなるまで、すなわちスイッチ82がオフ
とされるまでの移動量から入力されたキーを確定する。
【0043】上記の実施例では、座標検出部1に仮想キ
ーボードを設定しているが、次に仮想キーボードによる
ことなく、キャラクタを入力する実施例について説明す
る。これには、図9に例示されている変換テーブルが例
えばCPUの記憶領域に予め用意される。この変換テー
ブルは、指の組み合わせと、それに対応するキャラクタ
を50音表にならって規定したもので、例えば左手の親
指から小指にかけての各指をA〜Eとし、右手の親指か
ら小指にかけての各指を〜として、その組み合わせ
が表示されている。
【0044】これによれば、押された指の座標位置は無
関係であり、送信回路3からの送信周波数を順次変更し
て、どの指が押されたかのみを判断すればよい。例え
ば、左手の人差し指Bと右手の親指とが同時に押され
た場合には「さ」の文字が入力されたと判断される。こ
の変換テーブルはかな入力用のものであるが、数字入力
にも好適である。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば次
のような効果が奏される。すなわち、手の指に装着され
た複数の座標指示器の内、特定の指に装着された少なく
とも2つの座標指示器の位置を基準として、座標検出部
上にキーボードを仮想的に構成し、同座標検出部上に置
かれた座標指示器の位置からキーボード上のどのキーが
押されたかを検出するようにしたことにより、もっぱら
座標データ入力に用いられるタブレットの座標検出部上
にて、通常のキー操作にてキャラクタを入力することが
可能となる。このことは、特にキーボードを別途に用意
する必要がなく、したがって、作業テーブルのスペース
ファクタが改善されるとともに、作業効率が改善される
ことを意味している。
【0046】また、請求項2ないし4の発明によれば、
キーの誤選択が防止され、精度よくキーを選択して入力
することができる。さらに、指に装着される座標指示器
に加えて、手のひらの手元側に手元側座標指示器を装着
するようにした請求項5の発明によれば、その手元側座
標指示器にて仮想キーボードのセット、リセットもしく
はファンクション切り替えなどが行なえるため、応用範
囲の広いキー入力を行なうことができる。
【0047】加えて、上記仮想キーボードのキー配列お
よび上記座標検出部上の位置やその大きさを任意に設定
可能とした請求項6の発明によれば、使用者にとっても
っとも好ましい状況でキー操作を行なうことが可能とな
る。
【0048】他方、座標検出部上に置かれた指の組み合
わせにより、どのキャラクタが選択されたかを検出する
ようにした請求項7の発明によれば、キー配列を考える
ことなくキャラクタを入力することができ、特に初心者
でも簡単に入力することができる。
【0049】また、請求項8の装置によれば、コードレ
スにて座標指示器を操作することができるため、違和感
を感ずることなく、かつ、リズミカルにキー入力を行な
うことが可能となる。さらに、座標指示器を手に嵌めら
れるグローブ状の装着具に取り付けた請求項9の発明に
よれば、キー入力にあたって、その装着具を手に嵌める
だけで、各指に簡単に座標指示器を取り付けることがで
き、使用する上で頗る便利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による情報入力装置の一実施例を概略的
に示したブロック線図。
【図2】同実施例中に示されている座標検出部および切
替部の構成を摘示した模式図。
【図3】上記情報入力装置の座標指示器を指に装着した
状態を示した模式図。
【図4】同座標指示器の同調回路を示した回路図。
【図5】キー入力作業に用いられる装着具を示した平面
図。
【図6】各指に装着される座標指示器に設定される同調
周波数の割り当て状態を示した模式図。
【図7】座標検出部上に設定される仮想キーボードを示
した模式図。
【図8】キー検出の動作を説明するためのフローチャー
ト。
【図9】指の組み合わせによりキャラクタを入力する場
合に用いられる変換テーブルを示した説明図。
【符号の説明】
1 座標検出部 2 切替部 3 送信回路 4 受信回路 5 制御部 6 処理部 7 インターフェイス部 IKL,IKR 仮想キーボード

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のループコイルが配列された座標検
    出部と、手の指に装着され、上記座標検出部への接離に
    伴ってオンオフするスイッチを有するとともに、同スイ
    ッチがオンのときに予め設定されている固有の識別デー
    タを電磁的な信号として上記座標検出部に供給する複数
    の座標指示器と、上記座標検出部からの検出情報に基づ
    いて同座標検出部に文字や記号などのキャラクター入力
    用の所定のキー配列を有するキーボードを設定する中央
    処理ユニット(CPU)などのコンピュータとを備え、
    上記複数の座標指示器の内、特定の指に装着された少な
    くとも2つの座標指示器の位置を基準として、上記座標
    検出部上に上記キーボードが仮想的に構成され、同座標
    検出部上に置かれた上記座標指示器の位置から上記キー
    ボード上のどのキーが押されたかを検出するようにした
    ことを特徴とする情報入力方法。
  2. 【請求項2】 上記座標検出部上に置かれた指の、それ
    が置かれる前の座標位置からの相対的な移動量により、
    どのキーが押されたかを検出することを特徴とする請求
    項1に記載の情報入力方法。
  3. 【請求項3】 上記座標検出部上に置かれた指が移動し
    た場合、その指の移動方向と移動量とから、どのキーが
    押されたかを検出することを特徴とする請求項1に記載
    の情報入力方法。
  4. 【請求項4】 上記座標検出部上に置かれた指の、置か
    れた時からその指が同座標検出部から離れるまでの相対
    的な移動量により、どのキーが押されたかを検出するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の情報入力方法。
  5. 【請求項5】 上記座標指示器に加えて、手のひらの手
    元側に装着される手元側座標指示器を有し、同手元側座
    標指示器にて上記キーボードのセット、リセットもしく
    はファンクション切り替えなどを行なうようにしたこと
    を特徴とする請求項1,2,3または4のいずれかに記
    載の情報入力方法。
  6. 【請求項6】 上記キーボードのキー配列および上記座
    標検出部上の位置やその大きさが任意に設定可能とされ
    ていることを特徴とする請求項1,2,3,4または5
    のいずれかに記載の情報入力方法。
  7. 【請求項7】 複数のループコイルが配列された座標検
    出部と、手の指に装着され、上記座標検出部への接離に
    伴ってオンオフするスイッチを有するとともに、同スイ
    ッチがオンのときに予め設定されている固有の識別デー
    タを電磁的な信号として上記座標検出部に供給する複数
    の座標指示器と、上記座標検出部からの検出情報に基づ
    いて文字や記号などのキャラクタを選択する中央処理ユ
    ニット(CPU)などのコンピュータとを備え、上記座
    標検出部上に置かれた指の組み合わせにより、どのキャ
    ラクタが選択されたかを検出するようにしたことを特徴
    とする情報入力方法。
  8. 【請求項8】 複数のループコイルが配列された座標検
    出部と、予定された順序にしたがって上記複数のループ
    コイルより所定のループコイルを選択する選択回路と、
    上記ループコイルに所定周波数の交流信号を供給する送
    信回路および同ループコイルに発生する誘導信号を検出
    する受信回路と、上記選択回路にて選択されたループコ
    イルを上記送信回路および上記受信回路に交互に接続す
    る切替回路と、コイルおよびコンデンサを含み、上記ル
    ープコイルとの間で電磁的な信号を送受信する同調回路
    を有する座標指示器と、上記同調回路のコイルから発生
    される電波にて上記ループコイルに誘起される誘導信号
    により上記座標指示器の位置を検出する中央処理ユニッ
    ト(CPU)などのコンピュータとを備えた情報入力装
    置において、上記座標指示器は手の各指に装着可能とさ
    れ、かつ、同座標指示器の同調回路には上記座標検出部
    に触れたことを検出するスイッチが接続されているとと
    もに、その同調回路には各座標指示器を識別可能とする
    固有の同調周波数が割り当てられており、上記CPU
    は、上記座標検出部上における上記座標指示器の2つ以
    上の位置を基準として、同座標検出部上に文字や記号な
    どのキャラクタを入力するための所定のキー配列を有す
    るキーボードを仮想的に構成し、上記指に装着された座
    標指示器の座標位置からそれに対応するキャラクタを入
    力するようにしたことを特徴とする情報入力装置。
  9. 【請求項9】 手に嵌められるグローブ状の装着具を備
    え、その各指先に座標検出部への接離に伴ってオンオフ
    するスイッチを有するとともに、同スイッチがオンのと
    きに予め設定されている固有の識別データを電磁的な信
    号として上記座標検出部に供給する複数の座標指示器が
    取り付けられていることを特徴とする情報入力装置。
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