JPH07325387A - ホトマスク及びその形成方法 - Google Patents

ホトマスク及びその形成方法

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JPH07325387A
JPH07325387A JP11772294A JP11772294A JPH07325387A JP H07325387 A JPH07325387 A JP H07325387A JP 11772294 A JP11772294 A JP 11772294A JP 11772294 A JP11772294 A JP 11772294A JP H07325387 A JPH07325387 A JP H07325387A
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JP11772294A
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Hideyuki Jinbo
秀之 神保
Katsuhiro Takushima
克宏 宅島
Taro Saito
太郎 齋藤
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Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ホトマスクの白欠陥部を短時間に修正するで
きるホトマスク及びその形成方法を提供する。 【構成】 白欠陥部に、修正用マスク14とこれに隣接
する欠陥露出部16とで形成された複数の修正用パタン
17設けてある。そして、修正用マスク部と欠陥露出部
とは、露光光を修正用マスク部に入射させたとき、この
修正用マスク部の透過光は欠陥露出部の透過光に対して
180°の位相差となるように形成してある。また、修
正用パタンは、修正用マスク部の振幅透過率とこのマス
ク部の占有面積を乗じた値が、欠陥露出部の振幅透過率
とこの露出部の占有面積を乗じた値とほば等しくなるよ
うに形成してある。更に、隣り合う2つの修正用マスク
部間の間隔又は隣り合う欠陥露出部の間の間隔は光学レ
ンズの解像度よりも小さくしてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ホトマスク及びホト
マスクの形成方法、特に、LSIなどに用いられるホト
リソグラフィ用ホトマスク及びその形成方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、デバイスパタンの微細化が進むに
つれ、ホトマスクに対する品質の要求が益々高くなって
いる。特に、レクチル段階においてホトマスクの遮光膜
に欠陥が全くないことが要求され、この段階でのホトマ
スクのマスク修正技術が重要になる。一般に、ホトマス
クの欠陥には、遮光膜があるべきところに遮光膜のない
白欠陥と、透過領域部分に余分な遮光膜が残存してしま
う黒欠陥とがある。その中で、白欠陥の修正方法として
は、従来、文献Iに開示されている方法がある。
【0003】白欠陥の修正を行うときの装置として、一
般にFIB(Focused Ion Beam:収束
イオンビーム)装置が使用されている(文献I:「レク
チル修正の現状と今後の課題」、木下 博、93−ST
EP−02 SEMI技術研修セミナー資料、P.P.
119〜124)。
【0004】次に、この文献Iに開示されているFIB
装置を用いたホトマスクの修正原理を簡単に説明する。
【0005】例えばピレン(C1610)、スチレン(C
88 )などの炭化水素系ガスをレクチル内の欠陥部上
で放出した状態にしておき、修正したい形状にGaイオ
ンビームを走査させることによって白欠陥部に遮光膜
(ここではカーボン膜)を形成して、遮光効果を持たせ
るものである。このとき、一般には、カーボン膜の膜厚
として、300nm程度、また光学濃度(O.D.)と
して、約3.0当たりの値が用いられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、FIB
装置を用いたカーボン膜による修正方法は、白欠陥部が
微細な形状のときは修正に時間がさほどかからないが、
白欠陥部の面積が大きくなるにつれて、面積に比例して
修正に要する時間が長くなる。例えば白欠陥部の面積が
10μm角以上になると、この大きさの白欠陥部を修正
しようとする場合、成膜時間が例えば7分以上となり、
スループットが低下するという問題があった。ここでス
ループットとは、一枚当たりのホトマスクを修正するの
に要する時間をいう。
【0007】このため、FIB装置を用いて成膜時間が
短縮できるホトマスク及びホトマスクの修正方法が望ま
れていた。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明のホトマスクに
よれば、ホトマスク基板上の白欠陥部に、修正用マスク
部とこれに隣接する欠陥露出部とで構成した修正用パタ
ンを多数設けてある。そして、修正用マスク部と欠陥露
出部は、露出光を修正用パタンに入射させたとき、修正
用マスク部の透過光が欠陥露出部の透過光に対して18
0°の位相差となるように形成してある。なお、修正用
マスク部と欠陥露出部との透過光に180°の位相差を
持たせるには修正用マスクの膜厚を調整すれば良い。
【0009】更に、修正用パタンは、修正用マスク部の
振幅透過率とこの修正用マスク部の占有面積を乗じた値
が、欠陥露出部の振幅透過率とこの欠陥露出部の占有面
積を乗じた値にほぼ等しくなるように形成してある。ま
た、隣り合う2つの修正用マスク部間の間隔又は隣り合
う欠陥露出部間の間隔は、光学レンズの解像度R(解像
度Rは、R=λ/((1+σ)×NA)とする。但し、
λは使用波長(μm)、σはコヒーレンシ、NAは開口
数とする。)よりも小さく形成してある。なお、解像度
R(R=λ/((1+σ)×NA)は、使用する水銀ラ
ンプのi線の波長或いは使用する露光装置のレンズなど
によって自動的に決まる値である。
【0010】また、この発明のホトマスクの形成方法に
よれば、白欠陥部が非矩形状となっている場合には、白
欠陥部を、一旦矩形状白欠陥部(これを矩形パタンと称
する。)に変形し、その後、矩形の修正用パタンを形成
する。
【0011】
【作用】上述したこの発明のホトマスクによれば、ホト
マスク基板上の白欠陥部に、修正用マスク部とこれに隣
接して設けた欠陥露出部とで形成された複数の修正用パ
タンを設けてある。このとき、修正用マスク部と欠陥露
出部は、露光光を修正用パタンに入射させたとき、修正
用マスクの透過光が欠陥露光部を透過する透過光に対し
て180°の位相差となるように形成してあるので、修
正用マスク部の透過光の波長と欠陥露出部の透過光の波
長とを反転させることができる(詳細は後述する。)。
このとき、修正用マスク部の膜厚が決まるため、修正用
マスク部を透過したときの振幅透過率を計算あるいは測
定により求めることができる。ただし、欠陥露出部の振
幅透過率は空気であるから1(100%)となる。
【0012】また、修正用パタンは、修正用マスク部の
振幅透過率とこの修正用マスク部の占有面積を乗じた値
が、欠陥露出部の振幅透過率とこの欠陥露出部の占有面
積を乗じた値にほぼ等しくなるように形成してある。こ
のように、ホトマスクのそれぞれの修正用パタンを透過
する透過光はほぼ等しくなるように修正用パタンを形成
してあるので、修正用マスク部と欠陥露出部の透過光の
光強度は互いに打ち消し合って光量が弱められる。ま
た、隣り合う2つの修正用パタン間の間隔及び隣り合う
欠陥露出部間の間隔は、解像度R(R=λ/(1+σ)
×NA)よりも小さくして形成してある。従って、ホト
マスクの白欠陥の修正部分がウエハ上に転写されること
はなくなる。このような、修正用パタンを、白欠陥部に
設けることにより、欠陥露出部が形成された分、マスク
修正に要する成膜時間が短縮できる。
【0013】また、この発明のホトマスクの形成方法に
よれば、白欠陥部が非矩形状になっている場合には、白
欠陥部を、一旦矩形状に整形して矩形状白欠陥部(これ
を矩形パタンと称す。)に変形し、その後、矩形の修正
用パタンを形成する。このように、一度白欠陥部を矩形
パタンに整形することにより、どんな複雑な白欠陥部の
形状であっても白欠陥部の修正が可能になる。また、矩
形パタンを設けても矩形パタンの形成にはFIB装置を
用いて短時間に整形できるので、ホトマスクの修正に要
する成膜時間は従来に比べ短縮できる。
【0014】
【実施例】以下、図面を参照して、この発明の白欠陥部
を修正したホトマスク及びその形成方法について説明す
る。なお、図1の(A)及び(B)〜図6の(A)及び
(B)は、この発明が理解できる程度に、各構成成分の
形状、大きさ及び配置を概略的に示してあるにすぎな
い。
【0015】まず、図1の(A)及び(B)は、この発
明の第一実施例のホトマスクについて説明するための平
面図及び平面図の白欠陥部をX軸方向に沿って切断した
ときの切り口断面部を示す。なお、図1の(A)で修正
用マスク部の一部を斜線で表してあるが、この斜線は断
面をあらわすのではなく図面を明確にするために記した
ものである。
【0016】[第一実施例]この第一実施例は、ホトマ
スク基板上に遮光膜12が形成されている原ホトマスク
が予め用意されている。原ホトマスクのホトマスク基板
10として、ガラス基板(以下、基板と称する。)を用
いる。このとき、遮光膜12の材料を例えばクロム(C
r)とする。この原ホトマスクの遮光膜12に白欠陥部
13が発生した場合を想定する。このときの欠陥部の大
きさは、例えば直径が約20μmであったと仮定する。
【0017】第一実施例では、この白欠陥部13に格子
状の修正用マスク部(カーボン膜ともいう。)とこれに
隣接して設けた欠陥露出部16とで形成された複数の修
正用パタン17が設けてある。ここでは、白欠陥部13
に修正用マスク部14と欠陥露出部16が形成されたも
のをホトマスクと称する。また、修正用マスク部14と
欠陥露出部16とで形成された1つのブロックを修正用
パタン17と称する。
【0018】第一実施例では、修正用パタン17が白欠
陥部13のY軸方向に沿って等間隔に形成されている。
このとき、2つの修正用マスク部間の間隔L1 を、例え
ば2.0μmとし、修正用マスクの幅L2 を例えば1.
75μmとする。
【0019】次に、FIB装置(例えばセイコー電子社
製、SIR−1000)を用いて白欠陥部13に修正用
マスク部14と欠陥露出部16からなる修正用パタン1
7を形成する方法について説明する。
【0020】FIB装置中に白欠陥部を有する原ホトマ
スクを設置しておき、ピレンまたはスチレンなどの炭化
水素系ガスをホトマスクの白欠陥部13に放出した状態
にした後、Gaイオンビームで修正用マスク部14を格
子状(またはストライプ状)に形成する。このとき、形
成された修正用マスク部14をカーボン膜ともいう。こ
のときカーボン膜14の膜厚を0.18μmとする。こ
こで、膜厚さを0.18μmに決めた理由について以下
に説明する。
【0021】露光光を修正用パタン17に入射させたと
き、カーボン膜14の透過光が欠陥露出部16の透過光
に対して180°位相差を持たせるためには、次式によ
りカーボン膜14の膜厚を計算すれば良い。
【0022】 d=1/2×λ/(n−1) (1) ただし、dはカーボン膜の膜厚、λはi線の波長、nは
カーボン膜の屈折率とする。このとき、カーボン膜の屈
折率はn=2であるから(1)式はd=1/2×λとな
り、波長λの値によって膜厚さが決まる。例えば、波長
λを0.36μmとすればカーボン膜14の膜厚は0.
18μmとなる。従って、カーボン膜14の屈折率がn
=2、膜厚が0.18μmのとき、i線の位相は反転す
る。
【0023】次に、このカーボン膜14の振幅透過率t
p と欠陥露出部の振幅透過率tr を測定して求めること
ができる。カーボン膜14の振幅透過率tp を例えば
0.12(12%)とし、欠陥露出部16の振幅透過率
r を1(100%)とする。このとき、欠陥露出部1
6は空気中の振幅透過率になるのでtR は1となる。
【0024】次に、カーボン膜14の振幅透過率tp
カーボン膜14の占有面積を乗じた値が、欠陥露出部1
6の振幅透過率tr と欠陥露出部16の占有面積を乗じ
た値とほぼ等しくなるようにする。この関係を式で表す
と次式のようになる。
【0025】 tp ×A1 ≒tr ×A2 (2) ただし、A1 はカーボン膜の占有面積、A2 は欠陥露出
部の占有面積とする。(2)式を占有面積の比で表すと
(3)式になる。
【0026】 A1 /A2 ≒tr /tp (3) ここで、tp とtr とは既知の値であるから(3)式か
ら面積の比(A1 /A2 )が決まる。
【0027】また、カーボン膜14間の間隔L1 は、使
用するFIB装置により、光学レンズの解像度R(解像
度R=λ/((1+σ)×NA))により決まる値であ
る。このときのカーボン膜14間の間隔L1 を例えば
2.0μmとする。このL1 値を(3)式に代入してカ
ーボン膜14の幅L2 を算出した結果、カーボン膜の幅
は約1.75μmとなる。なお、ここではカーボン膜1
4の長さと欠陥露出部16の長さは同一であるとして計
算した。
【0028】このカーボン膜14間の間隔L1 は、5対
1のステッパを用いた場合、ウエハ上に転写される修正
用パタンの間隔は1/5×2.0=0.4μmになるの
で、現状のFIB装置のi線ステッパの解像度限界値以
下となる。このため、ウエハ(図示せず)上にはホトマ
スクの白欠陥部13が転写されない。周知のごとくFI
B装置を用いたときのウエハ上に転写される光学レンズ
の解像度Rは次式で与えられることがわかっている。
【0029】 R=λ/((1+σ)×NA) (4) ただし、λは使用波長(nm)、σはコヒーレンシ係
数、NAは開口数(使用するレンズによってきまる定数
である。)。したがって、解像度Rは長さのディメンシ
ョンであらわされる。したがって、カーボン膜14間の
間隔は、解像度R(R=λ/((1+σ)×NA))よ
りも小さくしてあれば良い。
【0030】この発明では、従来のように白欠陥部13
を全領域に渡ってカーボン膜を埋め込んだ場合に比べ、
2/3以下のカーボン膜14の膜厚で光学濃度(O.
D.)は3.0以上の値が得られることがわかった。
【0031】また、格子状のカーボン膜14で白欠陥部
13に修正用パタン17を形成する場合、カーボン膜1
4と欠陥露出部16を透過した光強度は均一になり、ま
た、カーボン膜14及び欠陥露出部16の透過光はそれ
ぞれ180°の位相差をもって反転している。しかも修
正した白欠陥部13のカーボン膜14間の間隔L1 はウ
エハ上に転写される解像度(λ/((1+σ)×NA)
よりも小さくなるので、ウエハ上には白欠陥部が転写さ
れない。
【0032】また、第一実施例では、FIB装置による
カーボン膜14に要する成膜時間が、従来のものに比べ
た場合、約53%となる。従って、成膜時間は49%短
縮される。この理由について以下に述べる。
【0033】カーボン膜14の成膜時間は、周知のごと
くカーボン膜14の体積に比例することが知られている
ので、膜厚と占有面積を乗じて体積を求め、従来との体
積との比で表すと以下のようになる。
【0034】体積比=この発明の体積/従来の体積 =この発明のカーボン膜の膜厚×カーボン膜の幅/従来
のカーボン膜の膜厚さ×カーボン膜の幅 =0.18×1.75/0.3×2.0 =0.525(52.5%) 従って、体積比が減少した分、成膜時間も短縮される。
【0035】また、KrFのエキシマレーザステッパを
用いた場合、位相を180度ずらすのにカーボン膜の膜
厚は0.12μmとなるので、i線に比べ更に成膜時間
が短縮できる。
【0036】図2は、第二実施例のホトマスクを説明す
るための平面図である。なお、カーボン膜22の部分を
斜線で示してあるがこの斜線部分は断面を表すものでは
なく、図面を明確にするために記したものである。
【0037】[第二実施例]第二実施例では、Y軸方向
だけのカーボン膜の繰り返しでなく、二次元的(X軸と
Y軸)方向へのGaイオンビームの走査を繰り返して修
正用マスク部22と欠陥露出部24を形成する。ここで
形成された修正用マスク部(以下、カーボン膜という)
22と欠陥露出部24(以下、穴という)を総称して修
正用パタン25と称する。また、修正用パタン25及び
修正用パタンに形成された欠陥露出部の形状は、矩形状
とする。このときのカーボン膜の膜厚を0.18μmと
したとき、カーボン膜22と穴24のそれぞれの透過光
は180°の位相差をもつように形成してある。そし
て、この修正用パタン25は、白欠陥部13のX軸及び
Y軸方向に等間隔に多数配設されている。
【0038】この第二実施例においても修正用パタン2
5は、カーボン膜22の振幅透過率とこのカーボン膜2
2の占有面積を乗じた値が穴24の振幅透過率とこの穴
の占有面積とを乗じた値にほぼ等しく形成してある。ま
た、穴24間の間隔L3 及びL4 は、第一実施例のとき
と同様にウエハに転写される光学レンズの解像度Rより
も小さくして形成してある。第二実施例の構成において
も多数の穴24が形成されている分、カーボン膜24の
成膜時間は短縮できる。
【0039】また、第二実施例では、カーボン膜22が
白欠陥部13のX軸及びY軸方向に埋め込まれた構造に
なっているため、機械的な耐剥離性が向上するという利
点もある。
【0040】次に、第三実施例から第五実施例は、図1
の格子状のカーボン膜を用いる場合を例に取り説明する
が、勿論、図2の第二実施例の場合にも適用できる。
【0041】[第三実施例]図3は、この発明の第三実
施例のホトマスクについて説明するための断面切り口を
示す。
【0042】第三実施例では、白欠陥部13(図1の
(A)参照)の全面にわたってホトマスク基板上に修正
用半透明膜18を設ける。また、修正用半透明膜18上
にこの修正用半透明膜18より膜厚の修正用マスク部
(カーボン膜)14と欠陥露出部15を設けてある。こ
のとき、修正用半透明膜18の材料をカーボンとし、膜
厚を例えば0.05μmとする。欠陥露出部15の幅M
が広くなっても、カーボン膜14を透過する光強度は十
分に小さくなる。したがって、カーボン膜14を形成す
る際の寸法マージンを大きくできる。このとき、第三実
施例のカーボン膜14の膜厚を0.18μmとする。
【0043】図4は、第四実施例のホトマスクを説明す
るたのめの断面切り口を示す図である。
【0044】[第四実施例]第四実施例は、白欠陥部1
3に、カーボン膜14と欠陥露出部16とで形成された
修正用パタン(図1の(A)参照)を設けた後、欠陥露
出部16の底面に露出しているホトマスク基板に溝20
を設けてある。この溝20を形成する方法としては、例
えばFIB装置を用いてエッチングする。このとき、例
えばi線を用いてカーボン膜14の膜厚を0.12μm
とし、ガラス基板10の深さを0.12μmだけエッチ
ングする。このようにしてカーボン膜14の透過光の波
長と欠陥露出部の透過光の波長の位相差を、180度ず
らすことができる。この第四実施例は、第一実施例に比
べてカーボン膜14の膜厚が薄くできる分、カーボン膜
14の透過率は高くなる。したがって、欠陥露出部16
の幅Nを広くできる。なお、好ましくは、カーボン膜の
幅Mは1.6μmとし、欠陥露出部の幅Nを0.4μm
とするのが良い。
【0045】第四実施例では、欠陥露出部16のホトマ
スク基板に溝20を形成することにより、欠陥露出部1
6の幅を広げることができるので、成膜時間が短縮でき
る。
【0046】図5の(A)及び(B)と図6の(A)及
び(B)は、第五実施例のホトマスクを形成するための
形成方法を説明するための平面図及び断面図である。
【0047】[第五実施例]白欠陥部13が複雑な形状
をしている場合、第一実施例のときのように修正用パタ
ンを形成してもカーボン膜28と欠陥露出部30との透
過光の光強度を0にできない場合がある。このような場
合、一旦FIB装置を用いて欠陥部13を矩形パタン2
6に整形し(図6の(A))、その後、矩形パタンにカ
ーボン膜28と欠陥露出部30を形成する(図6の
(B))。なお、矩形パタン26を形成するときは、F
IB装置を用いてクロム(Cr)エッチングにより白欠
陥部13を整形するので、整形に要する加工時間は短時
間ですむ。したがって、従来の白欠陥部13にカーボン
膜を全面にわたって埋め込む場合より、成膜時間は短縮
できる。
【0048】この第五実施例では、どんな複雑な形状を
有する白欠陥部であっても、一旦欠陥部を矩形パタン2
6に整形するので、カーボン膜と欠陥露出部の透過光あ
わせが容易になる。
【0049】表1は、第1実施例〜第5実施例の白欠陥
部の修正に要した成膜時間と従来の成膜時間を比較した
計算結果を表す。
【0050】
【表1】
【0051】なお、表1は、従来のカーボン膜の膜厚を
0.3μmとし、カーボン膜の幅を2.0μmと仮定し
た場合とこの発明の実施例でカーボン膜を形成してとき
の成膜時間を計算した結果である。
【0052】第一実施例では、上述したように、従来に
比べ約53%となり、マスク修正に要する成膜時間は約
47%短縮される。第二実施例では、従来に比べ約53
%となり、マスク修正に要する成膜時間は47%短縮さ
れる。
【0053】第三実施例では、従来に比べ71%とな
り、マスク修正に要する成膜時間は29%短縮される。
また、第四実施例では、従来に比べ40%となり、マス
ク修正に要する成膜時間は60%短縮される。また、第
五実施例では、従来に比べ63%となり、マスク修正に
要する成膜時間は37%短縮される。
【0054】表1から理解できるように、第一〜第五実
施例のいずれの場合においても従来の成膜時間に比べて
成膜時間を短縮することができる。
【0055】また、この発明では、FIB装置に露光光
学系のパラメータを入力することにより、自動的に修正
用遮光パタンの膜厚、パタン間の間隔寸法を算出し、こ
の算出したパラメータに合わせて白欠陥部を修正するこ
とも可能であるため、作業者の熟練度を意識することな
くホトマスクの修正が自動的に精度良く形成できる。
【0056】上述したように、いずれの実施例において
も成膜時間が短縮できるので、著しいスループットの向
上が期待できる。
【0057】
【発明の効果】上述した説明からも明らかなように、こ
の発明のホトマスクは、白欠陥部に、修正用マスク部と
これに隣接して設けた欠陥露出部とで形成をされた複数
の修正用パタンを設けてある。そして、修正用マスク部
と欠陥露出部は、露光光を修正用パタンに入射させたと
き、修正用マスク部の透過光が欠陥露出部の透過光に対
して180°の位相差となるように形成してある。ま
た、修正用マスク部の振幅透過率とこのマスク部の占有
面積とを乗じた値が、欠陥露出部の振幅透過率とこの露
出部の占有面積を乗じた値にほぼ等しくなるようにして
ある。同時に、隣り合う2つの修正用マスク部間の間隔
又は隣り合う欠陥露出部間の間隔は、光学レンズの解像
度Rより小さくしてある。したがって、白欠陥部に形成
された修正用パタンがウエハ上に転写されることがなく
なる。このため、修正用パタン中の修正用マスク部は、
従来のように白欠陥部の全面にわたって形成する必要が
なくなるため、修正用パタン中に欠陥露出部を設けた
分、白欠陥部の修正に要する成膜時間が短縮できる。
【0058】また、この発明のホトマスクでは、修正用
マスク部の形状を格子状としてある。また、修正用パタ
ン部及び欠陥露出部の形状を矩形状としてある。このた
め、いずれの場合も従来に比べて欠陥露出部を成膜する
必要がなくなる分、成膜時間は短縮される。
【0059】また、白欠陥部の全領域わたってホトマス
ク基板上に修正用透光膜を設けてある。そして、この修
正用透光膜上には、修正用透光膜より膜厚の修正用マス
ク部と欠陥露出部が形成されている。このようにして形
成されたホトマスクは修正用パタンに要求される寸法精
度が緩和される。したがって、高価なFIB装置を必要
としない。
【0060】また、欠陥露出部のホトマスク基板をエッ
チングして溝を形成してある。このため、修正用マスク
部の寸法精度は緩和されないが、欠陥露出部を広くでき
る分、修正用マスク部を形成するときの成膜時間が短縮
される。
【0061】また、この発明のホトマスクの形成方法
は、白欠陥部を一旦矩形パタンに整形した後、矩形パタ
ンに修正用マスク部及び欠陥露出部を形成する。このた
め、複雑な欠陥部の形状にも十分対応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)及び(B)は、この発明の第一実施例の
ホトマスクを説明するために供する平面図及び断面図で
ある。
【図2】この発明の第二実施例のホトマスクを説明する
ために供する平面図である。
【図3】この発明の第三実施例のホトマスクを説明する
ために供する断面の切り口を示す図である。
【図4】この発明の第四実施例のホトマスクを説明する
ために供する断面の切り口を示す図である。
【図5】(A)及び(B)は、この発明の第五実施例の
ホトマスクの形成方法を説明するために供する平面図及
び断面図である。
【図6】(A)及び(B)は、図5に続く、ホトマスク
の形成方法を説明するために供する平面図でる。
【符号の説明】
10:ガラス基板 12:遮光膜 13:白欠陥部 14、22、28:カーボン膜 16、30:欠陥露出部 18:修正用半透明膜 20:溝 24:穴 26:矩形パタン

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウエハに光学レンズを用いてマスクパタ
    ンを転写するためのホトマスクにおいて、 ホトマスク基板上の白欠陥部に、修正用マスク部とこれ
    に隣接して設けた欠陥露出部とで形成された複数の修正
    用パタンを設け、 前記修正用マスク部と前記欠陥露出部は、露光光を前記
    修正用パタンに入射させたとき、前記修正用マスク部の
    透過光が前記欠陥露出部の透過光に対して180°の位
    相差となるように形成してあり、 更に、前記修正用パタンは、前記修正用マスク部の振幅
    透過率と該修正用マスク部の占有面積を乗じた値が、前
    記欠陥露出部の振幅透過率と該欠陥露出部の占有面積を
    乗じた値とほぼ等しくなるように形成してあり、かつ隣
    り合う2つの前記修正用マスク部間の間隔又は隣り合う
    前記欠陥露出部間の間隔は、前記光学レンズの解像度R
    (R=λ/(1+σ)×NA):但し、λは使用波長、
    σはコヒーレンシー、NAは開口数とする。)よりも小
    さくして形成してなることを特徴とするホトマスク。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のホトマスクにおいて、 前記修正用マスク部の形状を、格子状とすることを特徴
    とするホトマスク。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のホトマスクにおいて、 前記修正用パタンの形状及び前記欠陥露出部の形状を、
    矩形状とすることを特徴とするホトマスク。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のホトマスクにおいて更
    に、前記白欠陥部の全領域にわたって前記ホトマスク基
    板上に設けた修正用半透明膜を具え、 前記修正用マスク部は前記修正用半透明膜よりも厚膜に
    形成してあることを特徴とするホトマスク。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載のホトマスクにおいて、 前記欠陥露出部に露出している前記ホトマスク基板の領
    域の少なくとも一部分に溝を設けてなることを特徴とす
    るホトマスク。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載のホトマスクを形成する
    に当たり、 前記白欠陥部が非矩形状になっているときには、該白欠
    陥部を、一旦矩形状に整形して矩形状白欠陥部(これを
    矩形パタンと称する。)に変形し、 その後、該矩形の前記修正用パタンを形成することを特
    徴とするホトマスクの形成方法。
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