JPH07325249A - 硬性鏡光学系 - Google Patents

硬性鏡光学系

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Publication number
JPH07325249A
JPH07325249A JP7046630A JP4663095A JPH07325249A JP H07325249 A JPH07325249 A JP H07325249A JP 7046630 A JP7046630 A JP 7046630A JP 4663095 A JP4663095 A JP 4663095A JP H07325249 A JPH07325249 A JP H07325249A
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JP
Japan
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lens
image
optical system
primary
objective lens
Prior art date
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Pending
Application number
JP7046630A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsutomu Igarashi
勉 五十嵐
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
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Publication of JPH07325249A publication Critical patent/JPH07325249A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、少ないレンズ枚数で、実
用に耐え得る光学系で、使い捨てが可能な程度までコス
トを低減し得るようにした硬性鏡光学系を提供すること
にある。 【構成】 本発明の硬性鏡光学系は、生体内等の空洞
内に挿入される挿入部と、空洞外に位置する把持部と、
挿入部の先端側に配置され1次像を形成する対物レンズ
と、挿入部の近位端付近又は把持部内に2次像を形成す
るリレーレンズと2次像からの光束をほぼ平行な状態に
し目視可能にする接眼レンズよりなり、夫々対物レンズ
先端から1次像および2次像までの距離を夫々L1,L2
とする時次の条件を満足するようにしている。 0.3<L/L<0.7

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医療分野で広く用いら
れている硬性内視鏡(硬性鏡)に関するもので、主とし
て使い捨て可能な安価な硬性鏡の光学系に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、医療の外科分野において、内視鏡
と専用処置具を用いた低侵襲手技が普及しつつある。従
来なら、開腹手術を必要とした疾病を、内視鏡下で低侵
襲に処置することが可能になり、入院期間の短縮等によ
り患者の社会的負担が軽減されるので、内視鏡下外科手
術は今後も発展が期待される。
【0003】内視鏡は、挿入部の構造により軟性鏡と硬
性鏡の二つに分けられる。これらのうち、内視鏡下外科
手術には、画質が優れている硬性鏡が用いられている。
更にオートクレーブ(水蒸気滅菌)を行なうことが出来
るため硬性鏡を用いるメリットがある。
【0004】近年、院内感染が大きな問題となってお
り、医療機器の滅菌が極めて重要であり、オートクレー
ブ用の装置が他の滅菌装置よりも広く普及し、内視鏡も
オートクレーブに絶え得る構造にする必要がある。
【0005】硬性鏡は、軟性部を持たないので素材の選
択および構造上、オートクレーブ耐性を得やすい。その
ため、オートクレーブ耐性を持たせた硬性鏡を、症例毎
に滅菌して再度利用し、繰返し使用することがほとんど
である。
【0006】一方、硬性鏡による院内感染を防止するた
めに、硬性鏡自身を使い捨てにする試みがなされてい
る。このような使い捨ての硬性鏡にするためには、実用
性を確保しつつ、コストを低下させることが重要であ
る。
【0007】図34は、従来の硬性鏡の観察光学系を示
す。この従来の硬性鏡は、挿入部1の先端に配置された
長さの短い対物レンズ4、挿入部のほぼ全長にわたる長
さのリレーレンズ7、把持部2内の接眼レンズ9が本体
内に一体となって納められている。この従来の硬性鏡
は、対物レンズ4により結像された物体の像をリレーレ
ンズ7により通常3回程度リレーすることにより物体像
を伝送し、接眼レンズ9を介して観察するようになって
いる。このリレーレンズ7は、1回の像伝送を行なう左
右対称なレンズ系を基本単位とし、これを繰り返して複
数回像を送するように構成されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の硬
性鏡光学系において、リレーレンズ7により複数回リレ
ーを行なって像を伝送するのは、光学系の明るさを確保
するためである。硬性鏡の挿入部は、外径が細く有効長
が長いため、このような挿入部内において像を伝送する
際に明るさを確保するには、リレー回数を増加させてリ
レーレンズのNAを大きくしなければならない。
【0009】挿入部の有効長、レンズ外径、リレーレン
ズの基本構成が定まっている場合、リレーレンズのNA
は、1回当りのリレー長にて決まるために、NAはリレ
ーレンズのリレー回数にほぼ比例する。尚従来の対物レ
ンズは、長さが非常に短いために、1回当りのリレー長
の削減にはほとんど寄与しない。
【0010】上記のような、従来の光学系の構成では、
リレーレンズのレンズ枚数が多く、光学系のコストが高
くなりすぎるために、硬性鏡本体を使い捨てにすること
は不可能に近い。また単純にリレー回数を減少させてレ
ンズ枚数を減少させた場合、1回当りのリレー長が長く
なり、リレーレンズのNAが小さくなる。
【0011】以上のような理由から、従来の硬性鏡光学
系は、コストの削減と明るさの確保とを両立させること
が出来ない。
【0012】本発明は、レンズ枚数を少なくして安価に
し、かつ実用に耐え得る明るさを有する光学系で、特に
使い捨てが可能になる程度までコストを低減し得るよう
にした硬性鏡光学系を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の硬性鏡光学系
は、生体内等の空洞内を観察するために空洞内に挿入さ
れる細長い挿入部と、空洞外に位置する把持部を有し、
前記挿入部内の先端側に配置され該挿入部内に1次像を
形成する対物レンズと、前記挿入部内に配置され前記1
次像を伝送して該挿入部近位端付近もしくは前記把持部
内に2次像を形成するリレーレンズと、前記把持部内に
配置されていて前記2次像から入射する光束をほぼ平行
な状態にて出射させて眼視観察可能な状態にする接眼レ
ンズとより構成され、前記対物レンズ先端面から前記1
次像までの距離をL1 、前記対物レンズ先端面から前記
2次像までの距離をL2 とした時に、下記の条件(1)
を満足することを特徴としている。
【0014】(1) 0.3<L1 /L2 <0.7 即ち、本発明の硬性鏡Aは、例えば図1に示すような構
成で、生体内等の空洞内に挿入される細長い部分である
挿入部1と、使用時にも空洞外に位置する把持部2とよ
りなり、把持部2の近位端は接眼部3を構成する。又、
挿入部1にはその先端側に対物レンズ4、この対物レン
ズ4により形成される1次像6の近傍には1次フィール
ドレンズ5、および1次像6をリレーし2次像8を形成
するリレーレンズ7が配置されている。更に把持部2に
は接眼レンズ9が配置されていて、2次像8よりの光束
をほぼ平行な光束にして肉眼での観察が可能である。又
この図1に示すように、接眼部3に別体の内視鏡用テレ
ビカメラシステムBを取付けることが可能である。この
テレビカメラシステム内には、固体撮像素子11と結像
レンズ12とが配置されている。
【0015】又図1においては、テレビカメラBが機械
的に一体の構成になっているが、この図で破線15の部
分にて分離し、結像レンズ12を含む10aと固体撮像
素子11を含む部分10bとを別々に構成して、10a
の部分と10bの部分とを機械的に着脱可能にしてもよ
い。この場合、結像レンズ12を含む部分10aがテレ
ビカメラヘッド10bを硬性鏡に取付けるためのアダプ
ターの機能を果たすこととなる。このような分離型の構
成にすれば、アダプターとカメラヘッドとを複数種類用
意して、種々の組合わせでの撮影が可能になり便利であ
る。
【0016】前記の構成の本発明の光学系の最大の特徴
は、硬性鏡内のレンズ枚数を削減するためにリレーレン
ズによる像の伝送を1回しか行なわずに、それによるN
Aの低下を防ぐために対物レンズによる1次像を内視鏡
先端から2次像までの間の中央に近いところに形成され
るようにしたことにある。
【0017】以上述べたように本発明の光学系は、挿入
部先端側から順に、対物レンズ4と、1次フィールドレ
ンズ5と、リレーレンズ7と、接眼レンズ9とからな
り、挿入部内に対物レンズ4により1次像6が、又リレ
ーレンズ7により把持部2内に2次像8が形成される。
尚1次フィールドレンズ5は1次像6の近傍に配置され
ている。
【0018】又接眼レンズ9の物体側に形成される最終
像は、通常、挿入部の近位端付近か把持部内に形成する
が、本発明の光学系も同様に最終像が2次像8である。
そのために、挿入部先端から2次像までの距離は、挿入
部有効長もしくはそれ以上の長さが必要となる。この長
さが短いほど、光学系は明るくなるが、挿入部有効長
は、手技に必要な長さによりおおよそ定まるために、そ
れ以上に短くすることはできない。
【0019】本発明は、硬性鏡の内部で2個の像が形成
され、そのうちの2次像の位置は前記理由により決定さ
れるため、1次像の位置を適切に選ぶことによって、明
るい光学系を得るようにした。
【0020】図30は、1次像の位置を変えることによ
るNAの変動を示す図である。図30(A)は対物レン
ズ4を長くして1次像6を対物レンズ4の先端と2次像
8の中央に位置するようにした場合、図30(B)は対
物レンズ4を短くして1次像6を先端側へ寄せた場合、
図30(C)は、対物レンズ4を非常に長くして1次像
6を2次像8の側に寄せた場合である。これらのうち、
本発明の目的を達成する上で最も望ましいパワー配置に
相当するものは図30(A)であり、又(B)は対物レ
ンズの短い従来の硬性鏡の光学系に近い構成である。
【0021】これら図30(A),(B),(C)は、
リレーレンズ7の倍率を等倍に設定し、かつ1次フィー
ルドレンズ5と1次像6とを重ねてあるため対物レンズ
7の入射側NAと出射側NAとは等しい。
【0022】ここでこれら図30において、角αはマー
ジナル光線と光軸とのなす角で、NAを定める角度であ
る。つまりNA=sin αで、αが大きいほど明るい硬性
鏡光学系になし得る。
【0023】図30(A),(B),(C)は、マージ
ナル光線の最大光線高を等しくしてあるが、αの大きさ
は、明らかに(A)の場合が最も大であって、最も明る
い。それは、マージナル光線高の限界を決めるレンズ系
が対物レンズ4とリレーレンズ7とのどちらにも片寄っ
ていないためである。又(B)の場合、マージナル光線
高の限界を決めるのは、リレーレンズ7であってリレー
レンズ7の長さにより角αが決まってしまう。更に
(C)の場合、マージナル光線高の限界を決めるのは対
物レンズ4であり、対物レンズ4の長さにより角αが決
まる。これに対し(A)の場合には、マージナル光線高
の限界を決めるのは対物レンズ4とリレーレンズ7の両
方であり、どちらの長さをとっても(B)の場合のリレ
ーレンズ7の長さよりも又(C)の場合の対物レンズ4
の長さよりも短くなり、そのためにレンズの外径が一定
の値に制約されている場合、(A)に示すものが角αを
大きくとれ、明るい光学系になし得る。
【0024】以上の説明は、定性的なものであるが、定
量的には、前掲の条件(1)を満足するようにすればよ
い。
【0025】この条件(1)におけるL1 /L2 は、明
るさを変動させるパラメーターとなり、前述の図30
(A)に示す状態は、L1 /L2 =0.5であって、こ
の状態の時に光学系の明るさが最大になる。
【0026】したがってL1 /L2 の値が0.5より大
になっても又小になっても明るさが低下する。ここでL
1 /L2 =0.5の時の明るさを1とした時、L1 /L
2の変化に対する明るさは式1/{1+|1−(2L1
2)|}2に従って変化し、下記の通りである。
【0027】 L1 /L2 明るさ 0.1、0.9 0.31 0.2、0.8 0.39 0.3、0.7 0.51 0.4、0.6 0.69 0.5 1 上記の表からわかるように、L1 /L2 =0.3もしく
は0.7の時の明るさは0.5の時の0.51倍であっ
て、明るさは半減する。したがって、このL1 /L2
0.3,0.7の時の明るさ以下に明るさが低下するこ
とは許容し得ないため、上記の条件(1)を満足する必
要がある。つまり、条件(1)の下限の0.3を越える
と図30(B)に示す状態になり、又上限の0.7を越
えると図30(C)の状態になり、いずれも明るさが半
減し、実用可能な明るさが得られなくなる。
【0028】上記条件(1)において、その下限を0.
4、又上限を0.6にすれば、70%以上の明るさが得
られる。そのため下記条件を満足することが一層好まし
い。
【0029】0.4<L1 /L2 <0.6 又、図1において1次像6の近傍に配置されている1次
フィールドレンズ5は、対物レンズ4の瞳をリレーレン
ズ7に伝送するためのものである。対物レンズ4を出射
する主光線は、光軸から離れる方向に進むため、1次像
の近傍にフィールドレンズが配置されていない場合、前
記の主光線がリレーレンズ7を通過出来なくなり、視野
周辺の像がけられてしまう。そのため1次フィールドレ
ンズ5を設ける必要がある。しかしフィールドレンズ5
の表面と1次像とが重なると、フィールドレンズ5の表
面のゴミや傷がうつるため、このフィールドレンズ5
は、それを形成する空気に接する面が1次像6から僅か
に間隔をおいて配置することが好ましい。
【0030】以上、本発明における硬性鏡の基本構成に
ついて述べたがこの構成の硬性鏡に、硬性鏡用テレビカ
メラシステムを取付けることによって、内視鏡下外科手
術に必須のテレビ観察が可能になる。この場合、例えば
図1に示すような硬性鏡のように、硬性鏡の把持部2に
硬性鏡用テレビカメラシステムBを取付け、硬性鏡用テ
レビカメラシステム内に配置された結像レンズ12によ
り3次像13を形成して、この3次像13が固体撮像素
子11の受光面と一致するようにして撮像すればよい。
【0031】次に本発明における望ましい構成を説明す
る。
【0032】本発明の硬性鏡の光学系において、対物レ
ンズは、挿入部先端に配置されていて負のパワーを有す
る第1群と、第1群と1次フィールドレンズの中間に配
置されている正のパワーの第2群とにて構成するのが望
ましい。対物レンズのこのようなパワー配置は、画角を
確保しつつ対物レンズのレンズ枚数を減らすためのもの
である。対物レンズの第1群を負のパワーとしたのは、
第1群に画角を広げる作用を持たせるためであり、又第
2群を正のパワーにしたのは、第1群により形成される
物体の虚像をリレーして実像の1次像を形成するためで
ある。尚、対物レンズの第1群は、観察光学系中最も強
い負のパワーを持つことになり、像面湾曲の補正にとっ
ても有効である。又対物レンズの第2群は、対物レンズ
内の瞳の役割を果たしている。対物レンズの構成として
は、上記のパワー配置が最もレンズ枚数を少なく出来る
パワー配置である。
【0033】図1に示す構成では、対物レンズ4を第1
群が負の単レンズ1枚、第2群が正の単レンズ1枚にて
構成し、僅か2枚のレンズにて構成している。しかし、
画角等の仕様によっては、第1群を負レンズ1枚にて構
成したのでは、パワーが十分得られないこともあり、そ
の場合、負のパワーのレンズを追加してもよい。又倍率
色収差や非点収差を良好に補正したい時は、第1群に正
のパワーのレンズを含ませるか、接合レンズを用いれば
よい。更に球面レンズのみで構成する場合、樽型の歪曲
収差が発生するが、これを補正するためには、主光線高
の高い第1群内に非球面を用い、主光線が過度に屈折さ
れるのを抑えるようにすればよい。又第2群で軸上色収
差を補正するためには、第2群に分散の大きい負レンズ
を含むようにし、この第2群を正レンズと負レンズを組
合わせた構成にすればよい。その際、正レンズと負レン
ズを接合させてもよく又分離させ配置してもよい。この
第2群は、倍率が−1倍に近いことが最も好ましく、−
2〜−0.5が好ましい。第2群の倍率β2 が下記の範
囲より外れると対物レンズの瞳が先端と1次像との中央
から大きく離れ軸外光束のけられが生じ好ましくない。
【0034】−2<β2 <−0.5 次に1次フィールドレンズは、1次像の対物レンズ側に
配置してもリレーレンズ側に配置してもよく、又1次像
がレンズ内部に位置するように1次フィールドレンズを
配置してもよいが、1次像から離れすぎると像のけられ
や周辺光量の低下が生ずる。そのため、1次フィールド
レンズと1次像との距離L3 は、前記のL2 の値の10
%以内にするのが望ましい。
【0035】即ち下記条件を満足することが望ましい。
【0036】|L3 /L2 |≦0.1 1次フィールドレンズと1次像との距離がL2 の値の1
0%を越えると、1次フィールドレンズ自身にて軸外光
束のけられが生じ、視野周辺の像がけられるか周辺光量
の低下が生ずる。この1次フィールドレンズは、瞳の伝
送のために正のパワーを持つ必要があり、正の単レンズ
にてその機能を十分に果せる。しかし倍率色収差や非点
収差を補正するためには正レンズと負レンズの接合レン
ズとすることが好ましい。
【0037】又、リレーレンズは、従来の硬性鏡の光学
系、リレーレンズのように複数回リレーをくり返すもの
とは異なり、対称形である必要はなく、また複雑な構成
にする必要もない。
【0038】本発明の硬性鏡用光学系のリレーレンズ
は、1次像と2次像とのほぼ中央に正のパワーのレンズ
を配置するのみでよく、レンズ自身がリレーレンズの瞳
の役割を果たしている。この正のパワーのレンズは、正
の単レンズ1枚でよいが、軸上色収差を補正するために
は、正レンズ1枚と負レンズ1枚の組合わせにすればよ
い。その場合正レンズと負レンズを接合しても又間隔を
おいてもよい。
【0039】本発明の光学系では、対物レンズの第2群
とリレーレンズとが共に、観察光学系内の瞳の役割を有
しているため、観察光学系の軸上色収差を補正するため
には、これらのうちの少なくとも一方のレンズが正レン
ズと負レンズを組合わせたものにすればよい。
【0040】図1に示す硬性鏡で用いられている光学系
は、リレーレンズを正レンズと負レンズとよりなる接合
レンズとし、軸上色収差を補正し、対物レンズの第2群
は単レンズである。
【0041】また、非球面を用いて球面収差を補正する
場合も、対物レンズの第2群もしくはリレーレンズのう
ちの少なくとも一方に、周辺において曲率が弱くなる形
状の非球面を用いればよい。前述のようにリレーレンズ
の倍率βR は−1×に近いことが好ましく、下記の範囲
内であることが望ましい。
【0042】−2<βR <−0.5 リレーレンズの倍率が前記の範囲から外れると、リレー
レンズの瞳が1次像と2次像の中央から大きくずれるた
めに軸外光束がけられる。
【0043】接眼レンズは、正のパワーのレンズ系であ
り、正の単レンズ1枚でも十分である。しかし倍率の色
収差や非点収差を補正するためには、正レンズと負レン
ズの組合わせにしてもよく、又両レンズを離して用いて
もよい。
【0044】尚、前述の本発明の基本的光学系では、接
眼レンズのアイポイントを特に考慮していない。しか
し、実際の設計においてアイポイント位置の制御が重要
となる場合、2次像の近傍に2次フィールドレンズを設
けてそのパワーによりアイポイント位置を制御してもよ
い。
【0045】従来の硬性鏡は、観察視野範囲を明確にす
るための視野マスクを結像位置に設けてある。本発明に
おいても視野マスクを設けてもよい。その場合、黒い金
属薄板等からなる視野マスクを2次像の位置に配置する
のが空間的制約が小さく最も望ましいが、1次像の位置
もしくはマージナル光線が低く主光線高の高い対物レン
ズの第1群内に設けてもよい。
【0046】又、1次フィールドレンズを用いなくとも
本発明の目的を達成し得る。したがって、以上説明した
内容を満たしフィールドレンズが存在しない光学系も、
本発明の硬性鏡光学系を構成する。
【0047】
【実施例】次に本発明の硬性鏡光学系の実施例を示す。 実施例1 f=8.130 mm,物体距離=-30mm テレビカメラ側最大像高=4.08mm,テレビカメラ側Fナ
ンバー=17.83 画角=60° r1 =∞ d1 =0.8000 n1 =1.80610 ν1 =40.95 r2 =5.1239 d2 =80.2734 r3 =46.7013 d3 =1.5000 n2 =1.51633 ν2 =64.15 r4 =∞(絞り) d4 =1.5000 n3 =1.51633 ν3 =64.15 r5 =-46.7013 d5 =85.1824 r6 =45.0033 d6 =3.0000 n4 =1.51633 ν4 =64.15 r7 =-45.0033 d7 =7.0000 r8 =∞ d8 =77.6197 r9 =68.6864 d9 =3.0000 n5 =1.58913 ν5 =61.18 r10=-11.2095 d10=1.0000 n6 =1.76182 ν6 =26.55 r11=-23.7341 d11=79.1246 r12=∞ d12=20.1878 r13=21.8541 d13=3.0000 n7 =1.51633 ν7 =64.15 r14=-21.8541 d14=19.2020 r15=∞ d15=1.0000 n8 =1.51633 ν8 =64.15 r16=∞ d16=3.1818 r17=13.7100 d17=1.3700 n9 =1.72000 ν9 =50.25 r18=-13.7100 d18=1.0000 n10=1.78472 ν10=25.71 r19=∞ d19=6.6282 r20=-6.8120 d20=1.5000 n11=1.84666 ν11=23.78 r21=-3.7050 d21=0.8000 n12=1.62374 ν12=47.10 r22=8.7190 d22=4.5260 r23=18.9290 d23=2.7600 n13=1.62041 ν13=60.06 r24=-13.4420 d24=0.2000 r25=9.1970 d25=4.7100 n14=1.51633 ν14=64.15 r26=-9.1970 d26=0.8000 n15=1.85026 ν15=32.28 r27=23.0810 d27=3.5960 r28=∞ d28=1.0000 n16=1.51633 ν16=64.15 r29=∞ d29=14.1000 r30=∞ L1 =179.26mm,L2 =340mm ,L1 /L2 =0.527 β2 =-1.12 ,βR=-1.00
【0048】実施例2 物体距離=-30mm ,テレビカメラ側最大像高=4.08mm テレビカメラ側Fナンバー=20.71 ,画角=60° r1 =∞ d1 =0.8000 n1 =1.80610 ν1 =40.95 r2 =5.1763 d2 =68.4331 r3 =40.1441 d3 =1.5000 n2 =1.51633 ν2 =64.15 r4 =∞(絞り) d4 =1.5000 n3 =1.51633 ν3 =64.15 r5 =-40.1441 d5 =71.3720 r6 =43.6088 d6 =3.0000 n4 =1.51633 ν4 =64.15 r7 =-43.6088 d7 =7.0000 r8 =∞ d8 =91.7825 r9 =29.9977 d9 =1.0000 n5 =1.76182 ν5 =26.55 r10=14.1459 d10=3.0000 n6 =1.58913 ν6 =61.18 r11=-68.4094 d11=90.6124 r12=∞ d12=20.1530 r13=21.8162 d13=3.0000 n7 =1.51633 ν7 =64.15 r14=-21.8162 L1 =153.61mm,L2 =340mm ,L1 /L2 =0.452 β2 =-1.11 ,βR=-1.00
【0049】実施例3 物体距離=-30mm ,テレビカメラ側最大像高=4.08mm テレビカメラ側Fナンバー=19.21 ,画角=70° r1 =∞ d1 =0.8000 n1 =1.51633 ν1 =64.15 r2 =14.4251 d2 =0.6000 r3 =∞ d3 =0.8000 n2 =1.80610 ν2 =40.95 r4 =4.3308 d4 =69.9342 r5 =44.5266 d5 =1.5000 n3 =1.51633 ν3 =64.15 r6 =∞(絞り) d6 =1.5000 n4 =1.51633 ν4 =64.15 r7 =-44.5266 d7 =92.6837 r8 =46.8089 d8 =3.0000 n5 =1.51633 ν5 =64.15 r9 =-46.8089 d9 =7.0000 r10=∞ d10=78.3941 r11=64.2273 d11=3.0000 n6 =1.58913 ν6 =61.18 r12=-10.9857 d12=1.0000 n7 =1.76182 ν7 =26.55 r13=-24.1056 d13=79.7881 r14=∞ d14=20.1825 r15=21.8483 d15=3.0000 n8 =1.51633 ν8 =64.15 r16=-21.8483 L1 =177.82mm,L2 =340mm ,L1 /L2 =0.523 β2 =-1.39 ,βR=-1.00
【0050】実施例4 物体距離=-30mm ,テレビカメラ側最大像高=4.08mm テレビカメラ側Fナンバー=18.17 ,画角=60° r1 =∞ d1 =0.8000 n1 =1.80610 ν1 =40.95 r2 =5.1142 d2 =82.0469 r3 =47.8629 d3 =3.0000 n2 =1.58913 ν2 =61.18 r4 =-13.2592(絞り) d4 =1.0000 n3 =1.76182 ν3 =26.55 r5 =-34.2575 d5 =87.7317 r6 =45.1573 d6 =3.0000 n4 =1.51633 ν4 =64.15 r7 =-45.1573 d7 =7.0000 r8 =∞ d8 =76.2107 r9 =39.3499 d9 =3.0000 n5 =1.51633 ν5 =64.15 r10=-39.3499 d10=76.2107 r11=∞ d11=20.1992 r12=21.8665 d12=3.0000 n6 =1.51633 ν6 =64.15 r13=-21.8665 L1 =184.58mm,L2 =340mm ,L1 /L2 =0.543 β2 =-1.12 ,βR=-1.00
【0051】実施例5 物体距離=-30mm ,テレビカメラ側最大像高=4.08mm テレビカメラ側Fナンバー=19.54 ,画角=60° r1 =∞ d1 =0.8000 n1 =1.80518 ν1 =25.43 r2 =5.0888 d2 =89.1783 r3 =46.7638 d3 =1.5000 n2 =1.51633 ν2 =64.15 r4 =∞(絞り) d4 =1.5000 n3 =1.51633 ν3 =64.15 r5 =-46.7638 d5 =87.0248 r6 =∞ d6 =7.0000 r7 =44.3580 d7 =3.0000 n4 =1.51633 ν4 =64.15 r8 =-44.3580 d8 =75.2496 r9 =48.0450 d9 =3.0000 n5 =1.58913 ν5 =61.18 r10=-10.6465 d10=1.0000 n6 =1.76182 ν6 =26.55 r11=-25.7579 d11=70.7473 r12=∞ d12=20.2187 r13=21.8878 d13=3.0000 n7 =1.51633 ν7 =64.15 r14=-21.8878 L1 =180mm ,L2 =340mm ,L1 /L2 =0.529 β2 =-0.92 ,βR=-0.82
【0052】実施例6 物体距離=-30mm ,テレビカメラ側最大像高=4.08mm テレビカメラ側Fナンバー=18.72 ,画角=60° r1 =∞ d1 =0.8000 n1 =1.80610 ν1 =40.95 r2 =5.1065 d2 =85.2715 r3 =45.9553 d3 =1.5000 n2 =1.51633 ν2 =64.15 r4 =∞(絞り) d4 =1.5000 n3 =1.51633 ν3 =64.15 r5 =-45.9553 d5 =83.3820 r6 =41.9389 d6 =6.0000 n4 =1.51633 ν4 =64.15 r7 =∞ d7 =6.0000 n5 =1.51633 ν5 =64.15 r8 =-41.9389 d8 =75.0594 r9 =57.8740 d9 =3.0000 n6 =1.58913 ν6 =61.18 r10=-10.9911 d10=1.0000 n7 =1.76182 ν7 =26.55 r11=-24.5483 d11=76.4871 r12=∞ d12=20.1964 r13=21.8634 d13=3.0000 n8 =1.51633 ν8 =64.15 r14=-21.8634 L1 =178.45mm,L2 =340mm ,L1 /L2 =0.525 β2 =-0.97 ,βR=-0.95
【0053】実施例7 物体距離=-30mm ,テレビカメラ側最大像高=4.08mm テレビカメラ側Fナンバー=18.26 ,画角=60° r1 =∞ d1 =0.8000 n1 =1.49216 ν1 =57.50 r2 =2.4305(非球面) d2 =74.6460 r3 =43.1965 (非球面)d3 =1.5000 n2 =1.49216 ν2 =57.50 r4 =∞(絞り) d4 =1.5000 n3 =1.49216 ν3 =57.50 r5 =-43.1965(非球面)d5 =88.0859 r6 =43.7851 d6 =3.0000 n4 =1.49216 ν4 =57.50 r7 =-43.7851 d7 =7.0000 r8 =∞ d8 =79.0426 r9 =64.0973 d9 =3.0000 n5 =1.58913 ν5 =61.18 r10=-10.9645 d10=1.0000 n6 =1.76182 ν6 =26.55 r11=-24.2504 d11=80.4254 r12=∞ d12=20.2086 r13=20.8614 d13=3.0000 n7 =1.49216 ν7 =57.50 r14=-20.8614 非球面係数 (第2面)P=0.2285,(第3面)P=1.5536,(第5
面)P=1.5536 L1 =176.53mm,L2 =340mm ,L1 /L2 =0.519 β2 =-1.25 ,βR=-1.00
【0054】実施例8 物体距離=-30mm ,テレビカメラ側最大像高=4.08mm テレビカメラ側Fナンバー=20.83 ,画角=60° r1 =∞ d1 =0.8000 n1 =1.49216 ν1 =57.50 r2 =2.4413(非球面) d2 =67.2311 r3 =39.1495 d3 =1.5000 n2 =1.49216 ν2 =57.50 r4 =∞(絞り) d4 =1.5000 n3 =1.49216 ν3 =57.50 r5 =-39.1495 d5 =78.7484 r6 =42.1398 d6 =3.0000 n4 =1.49216 ν4 =57.50 r7 =-42.1398 d7 =7.0000 r8 =∞ d8 =83.0137 r9 =-38.7763 d9 =1.0000 n5 =1.76182 ν5 =26.55 r10=38.7763 d10=1.0000 r11=16.8362 (非球面)d11=3.0000 n6 =1.49216 ν6 =57.50 r12=-16.8362(非球面)d12=92.2068 r13=∞ d13=20.1708 r14=20.8221 d14=3.0000 n7 =1.49216 ν7 =57.50 r15=-20.8221 非球面係数 (第2面)P=0.2230,(第11面)P=-0.7877 (第12面)P=-0.7877 L1 =159.78mm,L2 =340mm ,L1 /L2 =0.470 β2 =-1.25 ,βR=-1.00
【0055】実施例9 物体距離=-30mm ,テレビカメラ側最大像高=4.08mm テレビカメラ側Fナンバー=23.67 ,画角=60° r1 =∞ d1 =0.8000 n1 =1.49216 ν1 =57.50 r2 =2.4989(非球面) d2 =57.0401 r3 =33.5464 d3 =1.5000 n2 =1.49216 ν2 =57.50 r4 =∞(絞り) d4 =1.5000 n3 =1.49216 ν3 =57.50 r5 =-33.5464 d5 =65.5966 r6 =39.9491 d6 =3.0000 n4 =1.49216 ν4 =57.50 r7 =-39.9491 d7 =7.0000 r8 =∞ d8 =93.8257 r9 =-28.0116 d9 =1.0000 n5 =1.58423 ν5 =30.30 r10=28.0116 d10=1.0000 r11=16.9806 (非球面)d11=3.0000 n6 =1.49216 ν6 =57.50 r12=-16.9806(非球面)d12=104.7376 r13=∞ d13=20.1462 r14=20.7965 d14=3.0000 n7 =1.49216 ν7 =57.50 r15=-20.7965 非球面係数 (第2面)P=0.2408,(第11面)P=-0.5399 (第12面)P=-0.5399 L1 =136.44mm,L2 =340mm ,L1 /L2 =0.401 β2 =-1.24 ,βR=-1.00
【0056】実施例10 物体距離=-30mm ,テレビカメラ側最大像高=4.08mm テレビカメラ側Fナンバー=19.87 ,画角=60° r1 =∞ d1 =0.8000 n1 =1.80400 ν1 =46.57 r2 =5.0891 d2 =86.7040 r3 =47.6811 d3 =1.5000 n2 =1.51633 ν2 =64.15 r4 =∞(絞り) d4 =1.5000 n3 =1.51633 ν3 =64.15 r5 =-47.6811 d5 =81.9098 r6 =43.6719 d6 =3.0000 n4 =1.51633 ν4 =64.15 r7 =-43.6719 d7 =7.0000 r8 =∞ d8 =76.5667 r9 =39.9780 d9 =3.0000 n5 =1.58913 ν5 =61.18 r10=-12.5062 d10=1.0000 n6 =1.76182 ν6 =26.55 r11=-30.4039 d11=76.8498 r12=∞ d12=7.0000 r13=96.5673 d13=3.0000 n7 =1.78472 ν7 =25.71 r14=-96.5673 d14=11.3766 r15=12.0529 d15=3.0000 n8 =1.51633 ν8 =64.15 r16=-157.9337 L1 =182.41mm,L2 =340mm ,L1 /L2 =0.537 β2 =-1.01 ,βR=-1.00
【0057】実施例11 物体距離=-30mm ,テレビカメラ側最大像高=4.08mm テレビカメラ側Fナンバー=17.62 ,画角=70° r1 =∞ d1 =0.8000 n1 =1.80610 ν1 =40.95 r2 =4.3638 d2 =79.1915 r3 =46.7018 d3 =1.5000 n2 =1.51633 ν2 =64.15 r4 =∞(絞り) d4 =1.5000 n3 =1.51633 ν3 =64.15 r5 =-46.7018 d5 =87.4834 r6 =45.2400 d6 =3.0000 n4 =1.51633 ν4 =64.15 r7 =-45.2400 d7 =7.0000 r8 =∞ d8 =77.0461 r9 =65.5076 d9 =3.0000 n5 =1.58913 ν5 =61.18 r10=-11.2103 d10=1.0000 n6 =1.76182 ν6 =26.55 r11=-23.8871 d11=78.4789 r12=∞ d12=19.5030 r13=49.7945 d13=1.0000 n7 =1.72916 ν7 =54.68 r14=18.6044 d14=3.0000 n8 =1.51823 ν8 =58.96 r15=-12.2921 L1 =180.47mm,L2 =340mm ,L1 /L2 =0.531 β2 =-1.17 ,βR=-1.00
【0058】実施例12 物体距離=-30mm ,テレビカメラ側最大像高=4.08mm テレビカメラ側Fナンバー=13.28 ,画角=60° r1 =∞ d1 =0.8000 n1 =1.80518 ν1 =25.43 r2 =4.9043 d2 =3.0000 r3 =34.9905 d3 =84.4997 n2 =1.51633 ν2 =64.15 r4 =-41.4453 d4 =1.0000 r5 =∞(絞り) d5 =1.0000 r6 =27.6766 d6 =84.3592 n3 =1.51633 ν3 =64.15 r7 =-29.6190 d7 =7.0000 r8 =∞ d8 =7.0000 r9 =30.9409 d9 =87.2633 n4 =1.51633 ν4 =64.15 r10=∞ d10=1.0000 r11=36.4798 d11=3.0000 n5 =1.58913 ν5 =61.18 r12=-10.8874 d12=1.0000 n6 =1.76182 ν6 =26.55 r13=-24.1409 d13=59.0777 r14=∞ d14=20.2847 r15=21.8841 d15=3.0000 n7 =1.51454 ν7 =54.69 r16=-21.8841 L1 =181.66mm,L2 =340mm ,L1 /L2 =0.534 β2 =-0.97 ,βR=-0.88
【0059】実施例13 物体距離=-30mm ,テレビカメラ側最大像高=4.08mm テレビカメラ側Fナンバー=14.47 ,画角=60° r1 =∞ d1 =0.8000 n1 =1.80610 ν1 =40.95 r2 =4.8021 d2 =3.0000 r3 =27.9253 d3 =93.1871 n2 =1.51633 ν2 =64.15 r4 =-38.3056 d4 =1.0000 r5 =∞(絞り) d5 =1.0000 r6 =37.4772 d6 =102.2232 n3 =1.51633 ν3 =64.15 r7 =-18.4422 d7 =7.0000 r8 =∞ d8 =63.4974 r9 =41.4556 d9 =3.0000 n4 =1.58913 ν4 =61.18 r10=-11.2437 d10=1.0000 n5 =1.76182 ν5 =26.55 r11=-23.5963 d11=64.2923 r12=∞ d12=20.2460 r13=21.9177 d13=3.0000 n6 =1.51633 ν6 =64.15 r14=-21.9177 L1 =208.21mm,L2 =340mm ,L1 /L2 =0.612 β2 =-1.26 ,βR=-1.00
【0060】実施例14 物体距離=-30mm,テレビカメラ側最大像高=4.08mm テレビカメラ側Fナンバー=13.87 ,画角=60度 r1 =∞ d1 =0.8000 n1 =1.80610 ν1 =40.95 r2 =3.5575 d2 =35.6752 r3 =41.1433 d3 =3.0000 n2 =1.51633 ν2 =64.15 r4 =-41.1433 d4 =78.3719 r5 =41.1433 d5 =3.0000 n3 =1.51633 ν3 =64.15 r6 =-41.1433 d6 =39.1529 r7 =∞ d7 =41.3193 r8 =147.2366 d8 =1.0000 n4 =1.78472 ν4 =25.71 r9 =17.9531 d9 =3.0000 n5 =1.51633 ν5 =64.15 r10=-16.3775 d10=44.6807 r11=∞(絞り) d11=44.6807 r12=16.3775 d12=3.0000 n6 =1.51633 ν6 =64.15 r13=-17.9531 d13=1.0000 n7 =1.78472 ν7 =25.71 r14=-147.2366 d14=41.3193 r15=∞ d15=14.6359 r16=15.9009 d16=3.0000 n8 =1.51633 ν8 =64.15 r17=-15.9009 L1 =160 mm,L2 =340 mm,L1 /L2 =0.471 βR =-1.00 ただしr,r,・・・は各レンズ面の曲率半径、d
,d,・・・は各レンズの肉厚、n,n,・・
・は各レンズの屈折率、ν,ν,・・・は各レンズ
のアッベ数である。
【0061】実施例1は、図1に示す光学系で、図2に
光学系のみを拡大して示してある。この実施例は、平凹
の負の単レンズの第1群と両面の曲率半径が等しい両凸
の正の単レンズの第2群とよりなる対物レンズ4(r
〜r)と、両面の曲率半径が等しい両凸の正の単レン
ズよりなる1次フィールドレンズ5(r,r)と、
正レンズと負レンズを接合した正のパワーの接合レンズ
からなるリレーレンズ7(r〜r11)と、両面の曲
率半径が等しい両凸の正の単レンズよりなる接眼レンズ
(r13,r14)とにて構成され、僅か6枚のレンズ
でコストを非常に低く抑えている。また先端の平凹レン
ズと接合レンズ以外の単レンズはすべて左右対称で、組
立てに際し左右(物体側と像側)とを確認する必要がな
いので、組立が容易になる。又、rからrまでの距
離がL、rからr12までの距離がLである。
又、図示する結像レンズ12(r15〜r29)を組合
わせた光学系の収差状況は図16に示す通りである。尚
30は結像位置である。
【0062】実施例2は図3に示す構成で、リレーレン
ズ7の接合面(r10)の向きが逆向きである点を除き
実施例1と類似する構成である。この実施例の収差状況
は、図17に示す通りである。
【0063】実施例3は、図4に示すもので対物レンズ
4の第1群が平凹の負の単レンズ2枚にて構成した点で
実施例1と異なり他は実施例1と類似する。つまりr
〜rが対物レンズ4、r〜rが1次フィールドレ
ンズ5、r11〜r13がリレーレンズ7、r15〜r
16が接眼レンズであり、r10が1次像、r14が2
次像であり、r〜r10までの距離がL、r〜r
14までの距離がLである。
【0064】この実施例の収差状況は、図18に示す通
りである。
【0065】実施例4は、図5に示す構成で、対物レン
ズ4の第2群が正レンズと負レンズを接合した正の接合
レンズであり、リレーレンズ7が両面の曲率半径が等し
い両凸の正の単レンズからなる点で実施例1と相違す
る。つまり実施例1のリレーレンズ7の接合レンズを対
物レンズ4の第2群に移した構成である。したがってr
〜rが対物レンズ4、r〜rが1次フィールド
レンズ5、r〜r10がリレーレンズ、r12〜r
13が接眼レンズである。又rが1次像、r11が2
次像、rからrまでの距離がL、rからr11
までの距離がLである。
【0066】この実施例4の収差状況は、図19に示す
通りである。
【0067】実施例5は、図6に示す構成で、実施例1
と類似の構成であるが、1次フィールドレンズ5が1次
像6のリレーレンズ側に配置されている点で異なる。つ
まりr〜rが対物レンズ4、r〜rが1次フィ
ールドレンズr〜r11がリレーレンズ、r13〜r
14が接眼レンズである。又rが1次像、r12が2
次像であり、rからrまでの距離がL、rから
12までの距離がL である。
【0068】この実施例5の収差状況は、図20に示す
通りである。
【0069】実施例6は図7に示すもので、実施例と同
様の構成であるが、1次像が1次フィールドレンズ5の
内部に形成されるようにした点が特徴である。したがっ
てr〜rが対物レンズ、r〜rが1次フィール
ドレンズ、r〜r11がリレーレンズ、r13〜r
14が接眼レンズである。又rが1次フィールドレン
ズ5内部にある1次像、r12が2次像である。
【0070】この実施例6の収差状況は、図21に示す
通りである。
【0071】実施例7は図8に示す構成で、実施例1と
同じような構成で、rからrまでの距離がL、r
からr12までの距離がLである。この実施例は、
対物レンズ4の第1群と第2群に非球面を用いている。
つまり第1群の第2群側の面rおよび第2群の両面r
,rが非球面である。又接合レンズ以外のレンズに
アクリル製のプラスチックレンズを用いることを想定し
て設計したもので、これによって量産を可能にし一層コ
ストを低減させ得る。又対物レンズの第1群の凹面r
を周辺で曲率が弱くなる非球面にして歪曲収差を補正し
ている。
【0072】この実施例で用いられる非球面は以下の式
で表わされるものである。
【0073】ここで、Zは面と光軸との交点を原点とし
たときの光軸方向の座標で光の進行方向を正とする。ま
た、yは光軸からの距離、rは基準面の曲率半径、pは
2次曲面の形状を示すパラメーターである。
【0074】他の実施例で用いられている非球面もこの
式で表わされるものである。
【0075】この実施例7の収差状況は、図22に示す
通りである。
【0076】実施例8は図9に示す構成で、リレーレン
ズを負レンズと正レンズを分離して配置した正のパワー
を有する構成とした点で実施例1と相違する。つまりr
1〜rが対物レンズ、r〜rが1次フィールドレ
ンズ5、r〜r12がリレーレンズ、r14〜r15
が接眼レンズである。又rが1次像、r13が2次像
で、rからrまでの距離がL、rからr13
での距離がLである。又対物レンズ4の第1群の第2
群側の凹面r、リレーレンズ7の正レンズの両面r
11,r12がいずれも非球面である。又リレーレンズ
7の負レンズ(r〜r10)以外のレンズをアクリル
製のプラスチックレンズを用いて量産時のコスト低減を
可能にした。実施例7と同様に対物レンズの第1群の第
2群側凹面rを非球面としこれにより歪曲収差を補正
している。
【0077】この実施例8の収差状況は、図23に示す
通りである。
【0078】実施例9は図10に示す構成で、実施例8
と同じようにリレーレンズ7が負レンズと正レンズを分
離して配置している。つまりr〜rが対物レンズ
4、r〜rが1次フィールドレンズ5、r〜r
12がリレーレンズ7、r14〜r15が接眼レンズで
あり、又rが1次像、r13が2次像であって、r
からrまでの距離がL、rからr13までの距離
がLである。又対物レンズ4の第1群の第2群側の面
、リレーレンズ7の接眼レンズ側の正レンズの両面
11,r12が非球面である。この実施例9は、すべ
てのレンズをプラスチックレンズにて構成することを想
定しており、リレーレンズ7の1次像側の負レンズをポ
リカーボネート製、それ以外をアクリル製のレンズにし
てある。
【0079】この実施例9の収差状況は、図24に示す
通りである。
【0080】実施例10は図11に示すもので、2次像
12の接眼レンズの側に2次フィールドレンズ15
(r13〜r14)を用いた点で、実施例1と相違す
る。即ちr〜rが対物レンズ4、r〜rが1次
フィールドレンズ5、r〜r11がリレーレンズ7、
13〜r14が前述の2次フィールドレンズ15、r
15〜r16が接眼レンズであり、又rが1次像、r
12が2次像で、rからrまでの距離がL、r
からr12までの距離がLである。
【0081】この実施例10は、2次リレーレンズ15
を用いたことによって、接眼レンズ9からアイピース付
きあて面14までの距離を制御でき、他の実施例よりも
接眼レンズから付きあて面14までの距離が短くなって
いる。
【0082】この実施例10の収差状況は、図25に示
す通りである。
【0083】実施例11は、図12に示す通りで、接眼
レンズ9を負レンズと正レンズを接合した接合レンズに
したことを特徴としている。つまりr〜rが対物レ
ンズ4、r〜rが1次フィールドレンズ5、r
11がリレーレンズ7、r13〜r15が接眼レンズ
9である。又rが1次像、r12が2次像であり、r
からrまでの距離がL、rからr12までの距
離がLである。
【0084】この実施例11の収差状況は、図26に示
す通りである。
【0085】実施例12は、図13に示す構成で、対物
レンズ及びリレーレンズに長いロッドレンズを含ませた
ことを特徴としている。即ち、この光学系は、平凹の負
の単レンズと、第1の両凸ロッドレンズと、第2の両凸
ロッドレンズと、第3の凸平ロッドレンズと、正レンズ
と負レンズとの接合レンズとにより、対物レンズとリレ
ーレンズとが構成されている。瞳位置は第1、第2のロ
ッドレンズの間である。
【0086】この実施例はレンズの一部が空気レンズに
置き換えられているものである。第1のロッドレンズの
射出面(r)と第2のロッドレンズの入射面(r
の間の空気間隔は両凹空気レンズとして正のパワーを有
しており、対物レンズ4は平凹レンズ(r,r)と
第1のロッドレンズの入射面(r)とからなる第1群
と、この空気レンズからなる第2群とにより構成されて
いる。又、第2のロッドレンズの射出面(r)と第3
のロッドレンズの入射面(r)との間の空気間隔がや
や厚めの両凹空気レンズとなっており、これが1次像6
を内部に含む1次フィールドレンズ6として作用してい
る。リレーレンズ7は第3のロッドレンズの射出面(r
10)と接合レンズ(r11〜r13)とを合成したレ
ンズ系であるが、この例ではr10は平面なので、リレ
ーレンズのパワーは接合レンズが全て負担している。
【0087】尚、接眼レンズ9は両面の曲率半径が等し
い両凸の正の単レンズ(r15、r16)からなってい
る。1次像はr、2次像はr14でrからrまで
の距離がL、rからr14までの距離がLであ
る。
【0088】硬性鏡光学系において、光学系を硬性鏡内
部をガラスで埋めた構成にすると、明るさを増加させる
ことが出来ることは、従来より知られているが、この技
術を適用したのが、この実施例12である。
【0089】実施例12は、これまでの実施例1〜11
においては、空気で占められていた空間を、屈折率の高
いガラスにておきかえたため、空気換算長の分だけ挿入
部の有効長が短くなるのと同じ効果が得られNAが増加
し、光学系を明るく出来る。実際に、この実施例12の
Fナンバーは、他の実施例1〜11よりも小になってい
る。
【0090】実施例1〜実施例11は、対物レンズ4、
1次フィールドレンズ5、リレーレンズ7がいずれも薄
いレンズにて構成されているが、これら実施例において
も、実施例12と同じように長いロッドレンズ、二つの
長いロッドレンズに挟まれた空気レンズにしてもよい。
【0091】実施例12も各屈折面に分解すれば図28
(A)に示すような構成になり、この実施例12も本発
明の目的を達成し得るものであることがわかる。
【0092】この実施例12の収差状況は、図27に示
す通りである。
【0093】実施例13は、図14に示す構成のもので
ある。この実施例はレンズ配置から見ると、実施例12
から第3のロッドレンズを省略したものということが出
来る。したがって、対物レンズ4は、平凹の負の単レン
ズ(r、r)の第1のロッドレンズの入射面
(r)とからなる第1群と、第1及び第2のロッドレ
ンズの間の空気レンズ(r、r)からなる第2群と
により構成されている。1次フィールドレンズ5は第2
のロッドレンズの射出面(r)からなっている。この
ように、本発明においては“レンズ”と言っても単一の
パワーを持った屈折面からなることも有り得る。リレー
レンズ7は正レンズと負レンズとを接合した接合レンズ
(r〜r11)からなる。接眼レンズは両面の曲率半
径が等しい両凸の正の単レンズ(r13、r14)から
なっている。
【0094】この実施例13は対物レンズ4と1次フィ
ールドレンズ5とを長いロッドレンズにて構成して、実
施例12と同じようにFナンバーを小さくした。1次フ
ィールドレンズ5は単体のレンズではなく、一つの屈折
面であるが、このような構成の光学系も図30(A)に
示すようなパワー配置になり、本発明の目的を達成し得
る。
【0095】尚この実施例13は、rからr間での
距離がL、rからr12までの距離がLである。
又この実施例の収差状況は、図28に示す通りである。
【0096】実施例12,13は、長いロッドレンズを
用いたものである。この長いロッドレンズの使い方につ
いては、必ずしもこれら実施例の手段に限ることなく、
対物レンズの第1群から2次像8までの間であれば任意
の配置が考えられる。その場合、対物レンズの第1群か
ら2次像までのほとんどの空間を長いロッドレンズで埋
めることにより光学系を明るくしてもよく、一部の空間
を長いロッドレンズで埋めてもよい。その場合、図30
(A)に示すようなパワー配置になるようにすればよ
い。
【0097】実施例14は、図15に示す構成のもので
ある。この実施例は、他の実施例1〜13とは、1次フ
ィールドレンズ5を省いた点で相違している。図30
は、1次フィールドレンズ5を含む光学系のパワー配置
および1次像位置とNAとの関係を示している。この図
から1次フィールドレンズ5の有無により光学系のNA
に直接影響を与えることはない。そのため図32に示す
ように、1次フィールドレンズを含まない光学系におい
ても1次像位置とNAとの関係は、図30に示す1次フ
ィールドレンズを含む光学系の場合と変わらない。した
がって、この実施例14のように1次フィールドレンズ
を含まない光学系でも、前述の条件(1)等のL/L
に関する望ましい条件は変わらない。
【0098】この実施例14は、r〜rが対物レン
ズ4、r8〜r14がリレーレンズ7、r16〜r17が接眼
レンズ9で、フィールドレンズは用いていない。又r7
が1次像6、r15が2次像8で、r1からr7までの距離
がL1、r1からr15までの距離がL2である。又対物レ
ンズ4は、物体側から順に、負レンズ、正レンズ、正レ
ンズの3群よりなり、第2群と第3群の正レンズは、夫
々対物レンズ4の先端から距離がおおよそL/4、3
/4になるように配置されている。又r〜r14
がリレーレンズ7で二つの正の群よりなっており、これ
ら二つの群は、夫々1次像rからの距離がおおよそ
(L−L)/4、3(L−L)/4になる位置
に配置されている。このリレーレンズの二つの群(r8
〜r10およびr12〜r14)は同一の接合レンズを左右対
称になるように配置されている。
【0099】この実施例14の収差状況は図29に示す
通りである。
【0100】この実施例14から明らかなように1次フ
ィールドレンズを含む本発明の基本構成の光学系から1
次フィールドレンズを省いた構成の光学系も、本発明の
目的を達成するものである。
【0101】以上述べた実施例のうち、実施例2〜14
の収差図つまり図16〜図29に示す収差曲線図は、い
ずれも各実施例の対物レンズから接眼レンズまで構成さ
れる光学系に、実施例1の結像レンズ(r15
30)を組合わせた光学系の収差曲線図である。
【0102】尚、テレビカメラの結像レンズの収差図を
図35に示す。
【0103】これらの実施例はいずれも硬性鏡光学系単
独で充分な収差補正がなされているため、結像レンズと
組み合わせた場合でも光学系全体として良好な収差特性
を示す。
【0104】前述の1次フィールドレンズ5と1次像6
との距離Lは、1次像から最も近い距離にある正のパ
ワーを持った屈折面までの空気換算距離を言うものとす
る。したがって実施例1のようにフィールドレンズ5が
1次像6よりも対物レンズ4の側にある場合は1次フィ
ールドレンズ5のリレーレンズ7の側の面から1次像ま
での距離、又実施例5のように1次フィールドレンズ5
が1次像6よりもリレーレンズ7の側にある場合は、1
次像から1次フィールドレンズ5の対物レンズ4の側の
面までの距離、又、実施例6のように1次フィールドレ
ンズ5がその中に1次像6が形成される位置に配置され
ている場合は、1次像から1次フィールドレンズの両面
のうち1次像から近い面までの距離を空気換算したもの
で、実施例12のように1次フィールドレンズ5が空気
レンズの場合も同様である。尚実施例6も実施例12
も、1次像6が1次フィールドレンズの両面の中間に位
置するため、正,負の符号を考えなければいずれの面か
ら1次像まで測っても距離は等しくなる。更に実施例1
3は、面rのパワーが1次フィールドレンズ5の役割
を有しているため、Lはこの面rから1次像6まで
の距離である。
【0105】上記実施例1〜14は、いずれも直視の硬
性鏡の光学系であるが、斜視の硬性鏡光学系としても使
用し得る。図31は、斜視用硬性鏡の対物レンズの構成
を示す図であって、対物レンズの第1群と第2群の間の
第1群側に斜視用プリズム17a,17bを配置して斜
視用とすることが出来る。プリズム17aとプリズム1
7bの間の狭い空間は、空気もしくは低屈折率の接着剤
よりなる。
【0106】物体から入射した光は、対物レンズ4の第
1群を通過後プリズム17aを通り、プリズム17aと
プリズム17bの間の低屈折率層を透過してプリズム1
7bの底面で反射して、プリズム17bの斜面に達し、
ここで低屈折率層との間で全反射して対物レンズの第2
群の側に方向を変える。プリズム17bの底面にアルミ
ニウム等の金属反射膜を用いるのが望ましいが、屈折率
の高いプリズムを用いて全反射させ得る場合は、金属反
射膜は不要である。プリズム17a,17bは、高い屈
折率の素材を用いるのが好ましいが、その場合、素材が
ガラスに限定されるため加工コストを減少させるのが困
難である。そのため、硬性鏡を使い捨て用とするには、
プリズム17a,17bをアクリル等の光学プラスチッ
クを用いて射出成形にて製作すればコストを低く抑える
ことが出来る。この場合、プリズムの屈折率が低くなる
ため、プリズム17bの斜面の全反射を確保するために
は、17aと17bとの間を空気にする必要がある。
【0107】本発明の光学系の対物レンズは、内部での
光線高が従来の硬性鏡の対物レンズよりも高くなるため
に斜視用プリズムを配置するように設計することが難し
くなるが、前記のような構成にすれば、プリズム内の有
効径を十分に確保できるため、斜視硬性鏡の光学系を設
計することが可能になる。
【0108】以上述べた本発明の硬性鏡光学系は、接眼
レンズを備えた光学系である。しかし、接眼レンズを備
えていない硬性鏡にも本発明の考えを適用し得る。図3
3は接眼レンズを備えていない本発明の硬性鏡光学系を
示している。これらのうち、(A)はリレーレンズ7に
より形成される2次像8を直接固体撮像素子により結像
するもので、硬性鏡内に配置された観察光学系は、対物
レンズ4とリレーレンズ7にて構成され、テレビカメラ
システム8は、固体撮像素子により直接撮像される。こ
の硬性鏡光学系は、硬性鏡とテレビカメラシステムとを
取外し可能に構成することにより、次の(イ)、(ロ)
に示すような利点がある。 (イ) 硬性鏡を使い捨てにする場合、硬性鏡が非常に
簡単であり、低コストになし得る。 (ロ) 硬性鏡を使い捨てにしない場合、複数の異なる
仕様の硬性鏡を用意し、手技に応じて選択して使用する
ことが可能である。また、硬性鏡は、電気系を持たない
ようにすることが出来るので、オートクレーブが可能に
なる。
【0109】尚、硬性鏡とテレビカメラとを一体にした
場合、硬性のビデオスコープになし得る。
【0110】図33の(B)は、2次像8を更にもう一
度伝送して撮像するようにしたものである。つまりテレ
ビカメラシステム内には、2次像8を伝送するための結
像レンズが配置されており、この結像レンズにより固体
撮像素子上に結像して撮像するものである。
【0111】この図33(B)に示す構成のものも、硬
性鏡とテレビカメラシステムとを取外し可能にすること
により、(イ)、(ロ)の利点が得られる。又両者を固
定してもよい。
【0112】上記の図33(A)、(B)に示すような
接眼レンズを有していない光学系も、本発明の特徴を備
えた光学系とすることが出来る。つまり、本発明の特徴
は、対物レンズ先端から2次像までにあり、ここまでの
構成を本発明の特徴を備えたものとすればよい。
【0113】本発明は、特許請求の範囲の各請求項に記
載のものの他、次の各項に記載のものが考えられる。
【0114】(1)特許請求の範囲の請求項3に記載さ
れた光学系で、リレーレンズにより形成される2次像の
位置に固体撮像素子を配置して撮像を行なうようにした
硬性鏡光学系。
【0115】(2)特許請求の範囲の請求項3に記載さ
れた光学系で、リレーレンズ側より順に、リレーレンズ
により形成される2次像を伝送する結像レンズと、前記
結像レンズにより伝送された像位置に配置された固体撮
像素子とを有する硬性鏡光学系。
【0116】(3)特許請求の範囲の請求項1又は請求
項2あるいは前記(1)又は(2)の項に記載された光
学系で、対物レンズにより形成される1次像の近傍に配
置された1次フィールドレンズを含む硬性鏡光学系。
【0117】(4)特許請求の範囲の請求項1、請求項
2又は請求項3あるいは前記(1)、(2)又は(3)
の項に記載された光学系で、対物レンズが物体側の負レ
ンズ群の第1群と、像側の正レンズ群の第2群とからな
る硬性鏡光学系。
【0118】(5)前記(4)の項に記載された光学系
で、前記正レンズ群の第1群の倍率βが下記条件を満
足する硬性鏡光学系。 −2<β<−0.5
【0119】(6)前記(3)の項に記載された光学系
で、1次フィールドレンズと1次像との距離をLとす
る時、下記条件を満足する硬性鏡光学系。 |L/L|≦0.1
【0120】(7)前記(3)の項に記載された光学系
で、対物レンズが物体側の負レンズ群の第1群と、像側
の正レンズ群の第2群とからなり、前記正レンズ群の第
2群又は前記1次フィールドレンズが正レンズと負レン
ズとからなる硬性鏡光学系。
【0121】(8)特許請求の範囲の請求項1、請求項
2又は請求項3あるいは前記の(1)、(2)、
(3)、(4)、(5)、(6)又は(7)に記載され
た光学系で、前記リレーレンズの倍率βが下記条件を
満足する硬性鏡光学系。 −2<β<−0.5
【0122】(9)前記(3)、(6)又は(7)に記
載された光学系で、前記フィールドレンズが空気レンズ
である硬性鏡光学系。
【0123】(10)特許請求の範囲の請求項1、請求
項2又は請求項3あるいは前記(1)、(2)、
(3)、(4)、(5)、(6)、(7)(8)又は
(9)に記載された光学系で、前記リレーレンズが正レ
ンズと負レンズとにより構成されている硬性鏡光学系。
【0124】(11)前記(4)、(5)又は(7)の
項に記載された光学系で前記正レンズ群の第2群が単の
空気レンズである硬性鏡光学系。
【0125】
【発明の効果】本発明の硬性鏡光学系は、少ないレンズ
枚数の簡単な構成であって、しかも明るい光学系であ
る。又レンズ枚数が少なく低いコストになし得るため、
使い捨てにすることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光学系を備えた硬性鏡の構成を示す図
【図2】本発明の実施例1の断面図
【図3】本発明の実施例2の断面図
【図4】本発明の実施例3の断面図
【図5】本発明の実施例4の断面図
【図6】本発明の実施例5の断面図
【図7】本発明の実施例6の断面図
【図8】本発明の実施例7の断面図
【図9】本発明の実施例8の断面図
【図10】本発明の実施例9の断面図
【図11】本発明の実施例10の断面図
【図12】本発明の実施例11の断面図
【図13】本発明の実施例12の断面図
【図14】本発明の実施例13の断面図
【図15】本発明の実施例14の断面図
【図16】本発明の実施例1の収差曲線図
【図17】本発明の実施例2の収差曲線図
【図18】本発明の実施例3の収差曲線図
【図19】本発明の実施例4の収差曲線図
【図20】本発明の実施例5の収差曲線図
【図21】本発明の実施例6の収差曲線図
【図22】本発明の実施例7の収差曲線図
【図23】本発明の実施例8の収差曲線図
【図24】本発明の実施例9の収差曲線図
【図25】本発明の実施例10の収差曲線図
【図26】本発明の実施例11の収差曲線図
【図27】本発明の実施例12の収差曲線図
【図28】本発明の実施例13の収差曲線図
【図29】本発明の実施例14の収差曲線図
【図30】硬性鏡光学系における1次像位置とNAとの
関係を示す図
【図31】本発明の光学系を斜視用とする際のプリズム
の構成を示す図
【図32】接眼レンズを備えていない本発明の光学系の
像位置とNAとの関係を示す図
【図33】接眼レンズを備えていない本発明の光学系の
構成を示す図
【図34】従来の硬性鏡光学系の構成を示す図
【図35】本発明のカメラの結像レンズの収差曲線図
【符号の説明】
1 挿入部 2 把持部 3 接眼部 4 対物レンズ 5 1次フィールドレンズ 6 1次像 7 リレーレンズ 8 2次像 9 接眼レンズ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】生体内等の空洞内を観察するために空洞内
    に挿入される細長い挿入部と、空洞外に位置する把持部
    と、前記挿入部の先端側にあり該挿入部内に1次像を形
    成する対物レンズと、前記挿入部内にあり前記1次像を
    伝送して該挿入部の近位端付近若しくは前記把持部内に
    2次像を形成するリレーレンズと、前記把持部内にあり
    前記2次像から入射する光束をほぼ平行な状態で射出さ
    せ目視観察可能な状態にする接眼レンズとを備え、前記
    対物レンズの先端から1次像までの距離をL1 、対物レ
    ンズの先端から2次像までの距離をL2 とするとき、下
    記条件を満足する硬性鏡光学系。 0.3<L/L<0.7
  2. 【請求項2】生体内等の空洞内を観察するために空洞内
    に挿入される細長い挿入部と、空洞外に位置する把持部
    とを有する硬性鏡と、前記硬性鏡の把持部に接続するテ
    レビカメラシステムとを備え、前記挿入部の先端側にあ
    り該挿入部内に1次像を形成する対物レンズと、前記挿
    入部内にあり前記1次像を伝送して前記挿入部の近位端
    付近若しくは把持部内に2次像を形成するリレーレンズ
    と、前記把持部内にあり前記2次像から入射する光束を
    ほぼ平行な状態で射出させる接眼レンズと、前記テレビ
    カメラシステム内にあり前記接眼レンズを射出したほぼ
    平行な光束を結像して3次像を形成する結像レンズと、
    前記テレビカメラシステム内にあり前記3次像を撮像す
    るための固体撮像素子とを備え、前記対物レンズから1
    次像までの距離をL1 、前記対物レンズの先端から2次
    像までの距離をL2 とするとき以下の条件を満足する硬
    性鏡観察装置。 0.3<L1 /L2 <0.7
  3. 【請求項3】細長い挿入部内にその先端側より順に配置
    されている対物レンズとリレーレンズとを有し、前記対
    物レンズは挿入部内に1次像を形成し、前記リレーレン
    ズは前記1次像を伝送して2次像を形成する光学系で、
    前記対物レンズの先端から1次像までの距離をL、前
    記対物レンズの先端から2次像までの距離をLとする
    時、下記の条件を満足する硬性鏡光学系。 0.3<L/L<0.7
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08114742A (ja) * 1994-08-23 1996-05-07 Asahi Optical Co Ltd 複合カメラ用光学系
US6049422A (en) * 1998-03-26 2000-04-11 Olympus Optical Co., Ltd. Optical system for non-flexible endoscopes
JP2003116775A (ja) * 2001-08-08 2003-04-22 Lucent Technol Inc 多光子内視鏡検査法
JP2012508641A (ja) * 2008-11-14 2012-04-12 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 光学プローブ

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