JPH07324089A - シラシクロヘキサン化合物、その製造方法及びこれを含有する液晶組成物 - Google Patents

シラシクロヘキサン化合物、その製造方法及びこれを含有する液晶組成物

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JPH07324089A
JPH07324089A JP7101698A JP10169895A JPH07324089A JP H07324089 A JPH07324089 A JP H07324089A JP 7101698 A JP7101698 A JP 7101698A JP 10169895 A JP10169895 A JP 10169895A JP H07324089 A JPH07324089 A JP H07324089A
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carbon
liquid crystal
trans
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Application number
JP7101698A
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English (en)
Inventor
Takaaki Shimizu
孝明 清水
Takeshi Kanou
剛 金生
Tsutomu Ogiwara
勤 荻原
Tatsushi Kaneko
達志 金子
Mutsuo Nakajima
睦雄 中島
Hideshi Kurihara
英志 栗原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 高いTN1と大きなΔnを持つシラシクロヘキ
サン化合物を提供する。 【構成】 一般式Iのシラシクロヘキサン化合物。 RはC1〜10の直鎖状アルキル基、C1〜10でその
うち1個又は2個の水素原子がフッ素原子で置換したフ
ロロアルキル基、C3〜8の分枝鎖状アルキル基、C2
〜7のアルコキシアルキル基又はC2〜8のアルケニル
基を、 は1又は4位のケイ素がH、F、C1又はCH3の置換
基を持つトランス−1−シラ−1,4−シクロヘキシレ
ン又はトランス−4−シラ−1,4−シクロヘキシレン
基を、L1及びL2は独立してH又はFを、L3及びL4
独立してH、F又はClを、nは0、1又は2を、Xは
H、CN、F、Cl、CF3、CF2Cl、CHFCl、
OCF3、OCF2Cl、OCHFCl、OCHF2又は
C1〜10の直鎖状アルキル基もしくはアルコキシ基を
表す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なシラシクロヘキ
サン化合物及びその製造方法、並びにこれを含有する液
晶組成物及び該液晶組成物を含有する液晶表示素子に関
する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子は、液晶物質が持つ光学異
方性及び誘電異電性を利用したものであり、その表示様
式によって、TN型(ねじれネマチック型)、STN型
(超ねじれネマチック型)、SBE型(超複屈折型)、
DS型(動的散乱型)、ゲスト・ホスト型、DAP型
(整列相の変形型)、OMI型(光学的にモード干渉
型)など各種の方式がある。最も一般的なディスプレイ
デバイスはシャット−ヘルフリッヒ効果に基づき、ねじ
れネマチック構造を有するものである。
【0003】これらの液晶表示に用いられる液晶物質に
要求される性質は、その表示方式によって若干異なる
が、液晶温度範囲が広いこと、水分、空気、光、熱、電
界等に対して安定であること等は、いずれの表示方式に
おいても共通して要求される。さらに、液晶材料は、低
粘度であり、かつセル中において短いアドレス時間、低
い閾値電圧及び高いコントラストを与えることが望まれ
る。
【0004】現在、単一の化合物でこれらの要求をすべ
て満たす物質はなく、実際には数種〜10数種の液晶化
合物・潜在液晶化合物を混合して得られる液晶性混合物
が使用されている。それ故、構成成分が互いに容易に混
和できることが重要ともなる。
【0005】これらの構成成分のうち、高いTNI(ネマ
チック−アイソトロピック転移温度)と高いΔn(屈折
率異方性)とを同時に備えた液晶物質として、以下の化
合物が知られている。
【0006】
【化15】 (特開昭58−203922号公報参照)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】近年、液晶ディスプレ
イの用途が拡大するにつれて、液晶材料に要求される特
性も益々高度なものになりつつあり、また、駆動方式、
動作モードに関しても多様化が進みつつある。
【0008】特に車載用には、その使用環境から、高温
部にまで拡大したネマチック相を持つ液晶材料が必要と
なる。ネマチック相を高温部にまで拡大するには、高い
N1(ネマチック−アイソトロピック転移温度)を持つ
液晶化合物を構成成分に加えればよい。
【0009】一方、従来から知られている動作モードと
してSTN(スーパーツイステッドネマチック)モード
があるが、最近その欠点であった低応答速度を改良する
アクティブアドレシング駆動方式が開発され、実用化さ
れつつある。これに使用される液晶材料としては、セル
ギャップを狭くしたことに対応する高いΔn(屈折率異
方性)を持った液晶材料が必要となる。
【0010】他方、新規な表示方式としてPDLC(ポ
リマー分散液晶)方式あるいはPNLC(ポリマーネッ
トワーク液晶)方式が提案され、実用化に向け開発が進
んでいる。これらの表示モードはいずれも散乱モードで
あるため、コントラストを上げるにはΔnの大きな液晶
材料を必要とする。
【0011】この様な観点から、本発明は、高いTNI
同時に大きなΔnを持ち、かつ従来知られていなかった
分子構造中にケイ素原子を含んだシラシクロヘキサン環
を有する全く新規な液晶化合物を提供することを目的と
する。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記一般式
(I)で表されるシラシクロヘキサン化合物である。
【化16】 但し、Rは炭素数1〜10の直鎖状アルキル基、炭素数
1〜10でそのうち1個又は2個の水素原子がフッ素原
子で置換したフロロアルキル基、炭素数3〜8の分枝鎖
状アルキル基、炭素数2〜7のアルコキシアルキル基又
は炭素数2〜8のアルケニル基を表す。
【化17】 は1又は4位のケイ素がH、F、C1又はCHの置換
基を持つトランス−1−シラ−1,4−シクロヘキシレ
ン又はトランス−4−シラ−1,4−シクロヘキシレン
基を表す。L1及びL2はそれぞれ相互に独立してH又は
Fを表す。L3及びL4はそれぞれ相互に独立してH、F
又はClを表す。nは0、1又は2を表す。XはH、C
N、F、Cl、CF、CF2Cl、CHFCl、OC
3、OCF2Cl、OCHFCl、OCHF2又は炭素
数1〜10の直鎖状アルキル基もしくはアルコキシ基を
表す。
【0013】また本発明は、有機金属試薬
【化18】R−M (式中、MはMgP(Pはハロゲンを表す。)、ZnP
又はLiを表す。)と、シラシクロヘキサン化合物
【化19】 (WはH、F、Cl又はCH3基、Qはハロゲン又はア
ルコキシ基を表す。)との脱MQ反応を含む炭素−ケイ
素結合形成反応によることを特徴とする前記一般式
(I)で表されるシラシクロヘキサン化合物の製造方法
である。
【0014】また本発明は、有機金属試薬
【化20】 と、シラシクロヘキサン化合物
【化21】 との脱MQ反応を含む炭素−ケイ素結合形成反応による
ことを特徴とする前記一般式(I)で表されるシラシク
ロヘキサン化合物の製造方法である。
【0015】また本発明は、有機金属試薬
【化22】 (式中、M’はMgP(Pはハロゲンを表す。)、Zn
P又はB(OY)(YはH又はアルキル基を表す。)
を表す。)と、
【化23】 (式中、Q’はハロゲン又はパーフルオロアルカンスル
ホニルオキシ基を表す。)との遷移金属触媒存在下にお
ける脱M’Q’反応を含む炭素−炭素結合形成反応によ
ることを特徴とする前記一般式(I)で表されるシラシ
クロヘキサン化合物の製造方法である。
【0016】また本発明は、有機金属試薬
【化24】
【化25】 との遷移金属触媒存在下における脱M’Q’反応を含む
炭素−炭素結合形成反応によることを特徴とする前記一
般式(I)で表されるシラシクロヘキサン化合物の製造
方法である。
【0017】また本発明は、有機金属試薬
【化26】
【化27】 との遷移金属触媒存在下における脱M’Q’反応を含む
炭素−炭素結合形成反応によることを特徴とする前記一
般式(I)で表されるシラシクロヘキサン化合物の製造
方法である。
【0018】また本発明は、有機金属試薬
【化28】
【化29】 との遷移金属触媒存在下における脱M’Q’反応を含む
炭素−炭素結合形成反応によることを特徴とする前記一
般式(I)で表されるシラシクロヘキサン化合物の製造
方法である。
【0019】さらに本発明は、前記一般式(I)で表さ
れるシラシクロヘキサン化合物を含有することを特徴と
する液晶組成物及びこの液晶組成物を含有することを特
徴とする液晶表示素子である。
【0020】次に、本発明の前記一般式(I)で表され
る化合物の具体例を示してさらに詳細に説明する。
【0021】本発明の新規性なシラシクロヘキサン化合
物としては、以下に示すトランス−1−又はトランス−
4−シラシクロヘキサン環構造で表されるシラシクロヘ
キサン化合物が挙げられる。
【0022】
【化30】
【化31】
【0023】なお、Rは以下のいずれかを表す。 (a)炭素数1〜10の直鎖状アルキル基、即ち、メチ
ル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−
ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オ
クチル基、n−ノニル基又はn−デシル基。 (b)炭素数1〜10のモノ又はジフロロアルキル基、
即ち、フロロメチル基、1−フロロエチル基、1−フロ
ロプロピル基、1−フロロブチル基、1−フロロペンチ
ル基、1−フロロヘキシル基、1−フロロヘプチル基、
1−フロロオクチル基、1−フロロノニル基、1−フロ
ロデシル基、2−フロロエチル基、2−フロロプロピル
基、2−フロロブチル基、2−フロロペンチル基、2−
フロロヘキシル基、2−フロロヘプチル基、2−フロロ
オクチル基、2−フロロノニル基、2−フロロデシル
基、3−フロロプロピル基、3−フロロブチル基、3−
フロロペンチル基、3−フロロヘキシル基、3−フロロ
ヘプチル基、3−フロロオクチル基、3−フロロノニル
基、3−フロロデシル基、4−フロロブチル基、4−フ
ロロペンチル基、4−フロロヘキシル基、4−フロロヘ
プチル基、4−フロロオクチル基、4−フロロノニル
基、4−フロロデシル基、5−フロロペンチル基、5−
フロロヘキシル基、5−フロロヘプチル基、5−フロロ
オクチル基、5−フロロノニル基、5−フロロデシル
基、6−フロロヘキシル基、6−フロロヘプチル基、6
−フロロオクチル基、6−フロロノニル基、6−フロロ
デシル基、7−フロロヘプチル基、7−フロロオクチル
基、7−フロロノニル基、7−フロロデシル基、8−フ
ロロオクチル基、8−フロロノニル基、8−フロロデシ
ル基、9−フロロノニル基、9−フロロデシル基、10
−フロロデシル基、ジフロロメチル基、1,1−ジフロ
ロエチル基、1,1−ジフロロプロピル基、1,1−ジ
フロロブチル基、1,1−ジフロロペンチル基、1,1
−ジフロロヘキシル基、1,1−ジフロロヘプチル基、
1,1−ジフロロオクチル基、1,1−ジフロロノニル
基、1,1−ジフロロデシル基、2,2−ジフロロエチ
ル基、2,2−ジフロロプロピル基、2,2−ジフロロ
ブチル基、2,2−ジフロロペンチル基、2,2−ジフ
ロロヘキシル基、2,2−ジフロロヘプチル基、2,2
−ジフロロオクチル基、2,2−ジフロロノニル基、
2,2−ジフロロデシル基、3,3−ジフロロプロピル
基、3,3−ジフロロブチル基、3,3−ジフロロペン
チル基、3,3−ジフロロヘキシル基、3,3−ジフロ
ロヘプチル基、3,3−ジフロロオクチル基、3,3−
ジフロロノニル基、3,3−ジフロロデシル基、4,4
−ジフロロブチル基、4,4−ジフロロペンチル基、
4,4−ジフロロヘキシル基、4,4−ジフロロヘプチ
ル基、4,4−ジフロロオクチル基、4,4−ジフロロ
ノニル基、4,4−ジフロロデシル基、5,5−ジフロ
ロペンチル基、5,5−ジフロロヘキシル基、5,5−
ジフロロヘプチル基、5,5−ジフロロオクチル基、
5,5−ジフロロノニル基、5,5−ジフロロデシル
基、6,6−ジフロロヘキシル基、6,6−ジフロロヘ
プチル基、6,6−ジフロロオクチル基、6,6−ジフ
ロロノニル基、6,6−ジフロロデシル基、7,7−ジ
フロロヘプチル基、7,7−ジフロロオクチル基、7,
7−ジフロロノニル基、7,7−ジフロロデシル基、
8,8−ジフロロオクチル基、8,8−ジフロロノニル
基、8,8−ジフロロデシル基、9,9−ジフロロノニ
ル基、9,9−ジフロロデシル基又は10,10−ジフ
ロロデシル基。 (c)炭素数3〜8の分枝鎖状アルキル基、即ち、イソ
プロピル基、sec−ブチル基、イソブチル基、1−メ
チルブチル基、2−メチルブチル基、3−メチルブチル
基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、3
−メチルペンチル基、1−エチルペンチル基、1−メチ
ルヘキシル基、2−メチルヘキシル基、3−メチルヘキ
シル基、2−エチルヘキシル基、3−エチルヘキシル
基、1−メチルヘプチル基、2−メチルヘプチル基又は
3−メチルヘプチル基。 (d)炭素数2〜7のアルコキシアルキル基、即ち、メ
トキシメチル基、エトキシメチル基、プロポキシルメチ
ル基、ブトキシメチル基、ペントキシメチル基、ヘキシ
ロキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル
基、プロポキシエチル基、ブトキシエチル基、メチキシ
プロピル基、エトキシプロピル基、プロポキシプロピル
基、ブトキシプロピル基、メトキシブチル基、エトキシ
ブチル基、プロポキシブチル基、メトキシペンチル基又
はエトキシペンチル基。 (e)炭素類2〜8のアルケニル基、即ち、ビニル基、
1−プロペニル基、アリル基、1−ブテニル基、3−ブ
テニル基、イソプレニル基、1−ペンテニル基、3−ペ
ンテニル基、4−ペンテニル基、ジメチルアリル基、1
−ヘキセニル基、3−ヘキセニル基、5−ヘキセニル
基、1−ヘプテニル基、3−ヘプテニル基、6−ヘプテ
ニル基又は7−オクテニル基。
【0024】WはH、F、Cl又はCH3を表す。
【0025】L1及びL2はそれぞれ相互に独立してH又
はFを表し、L3及びL4はそれぞれ相互に独立してH、
F又はClを表す。
【0026】XはH、CN、F、Cl、CF3、CF2
l、CHFCl、OCF3、OCF2Cl、OCHFC
l、OCHF2又は以下のいずれかを表す。 (f)炭素数1〜10の直鎖状アルキル基、即ち、メチ
ル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−
ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オ
クチル基、n−ノニル基又はn−デシル基。 (g)炭素数1〜10の直鎖状アルコキシ基、即ち、メ
トキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキ
シ基、n−ペントキシ基、n−ヘキシロキシ基、n−ヘ
プチロキシ基、n−オクチロキシ基、n−ノニロキシ基
又はn−デシロキシ基を表す。
【0027】次に、前記一般式(I)で表されるシラシ
クロヘキサン化合物の部分骨格である
【化32】 及び
【化33】 について、更に具体例を以下に示す。
【0028】まず、部分骨格
【化34】 としては、以下のものが挙げられる。
【0029】
【化35】
【0030】
【化36】
【0031】
【化37】
【0032】
【化38】
【0033】
【化39】
【0034】
【化40】
【0035】
【化41】
【0036】
【化42】
【0037】
【化43】
【0038】
【化44】
【0039】次に、部分骨格
【化45】 としては、以下のものが挙げられる。
【0040】
【化46】
【0041】
【化47】
【0042】
【化48】
【0043】
【化49】
【0044】
【化50】
【0045】
【化51】
【0046】
【化52】
【0047】
【化53】
【0048】
【化54】
【0049】
【化55】
【0050】
【化56】
【0051】
【化57】
【0052】
【化58】
【0053】
【化59】
【0054】
【化60】
【0055】
【化61】
【0056】
【化62】
【0057】
【化63】
【0058】
【化64】
【0059】
【化65】
【0060】
【化66】
【0061】
【化67】
【0062】
【化68】
【0063】
【化69】
【0064】
【化70】
【0065】
【化71】
【0066】
【化72】
【0067】
【化73】
【0068】
【化74】
【0069】
【化75】
【0070】
【化76】
【0071】
【化77】
【0072】
【化78】
【0073】これらのうち、液晶温度領域の広さから、
以下のものが特に好ましい。
【0074】環構造については、
【化79】 で表されるものが好ましい。
【0075】Rについては、以下のいずれかが好まし
い。 (h)炭素数2〜7の直鎖状アルキル基、即ち、エチル
基、n−プロピル基、n−ブチル、n−ペンチル基、n
−ヘキシル基、n−ヘプチル基又は分枝鎖状アルキル基
の内、イソプロピル基、1−メチルプロピル基、2−メ
チルプロピル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチ
ル基、3−メチルブチル基、1−メチルペンチル基、2
−メチルペンチル基又は2−エチルヘキシル基。 (i)炭素数1〜10のモノ又はジフロロアルキル基の
うち、2−フロロエチル基、2−フロロプロピル基、2
−フロロブチル基、2−フロロペンチル基、2−フロロ
ヘキシル基、2−フロロヘプチル基、4−フロロブチル
基、4−フロロペンチル基、4−フロロヘキシル基、4
−フロロヘプチル基、5−フロロペンチル基、5−フロ
ロヘキシル基、5−フロロヘプチル基、6−フロロヘキ
シル基、6−フロロヘプチル基、7−フロロヘプチル
基、2,2−ジフロロエチル基、2,2−ジフロロプロ
ピル基、2,2−ジフロロブチル基、2,2−ジフロロ
ペンチル基、2,2−ジフロロヘキシル基、2,2−ジ
フロロヘプチル基、4,4−ジフロロブチル基、4,4
−ジフロロペンチル基、4,4−ジフロロヘキシル基、
4,4−ジフロロヘプチル基、5,5−ジフロロペンチ
ル基、5,5−ジフロロヘキシル基、5,5−ジフロロ
ヘプチル基、6,6−ジフロロヘキシル基、6,6−ジ
フロロヘプチル基又は7,7−ジフロロヘプチル基、 (j)炭素数2〜6のアルコキシアル基、即ち、メトキ
シメチル基、メトキシエチル基、メトキシプロピル基、
メトキシペンチル基、エトキシメチル基、エトキシエチ
ル基、プロポキシメチル基又はペントキシメチル基 (k)アルケニル基のうち、ビニル基、1−プロペニル
基、3−ブテニル基、1−ペンテニル基、3−ペンテニ
ル基、4−ペンテニル基、1−ヘキセニル基、5−ヘキ
セニル基、6−ヘプテニル基又は7−オクテニル基
【0076】WについてはH、F又はCH3基が好まし
い。
【0077】部分骨格
【化80】 については、以下のものが好ましい。
【0078】
【化81】
【0079】
【化82】
【0080】
【化83】
【0081】
【化84】
【0082】
【化85】
【0083】
【化86】
【0084】次に、部分骨格
【化87】 については、以下のものが好ましい。
【0085】
【化88】
【0086】
【化89】
【0087】
【化90】
【0088】
【化91】
【0089】
【化92】
【0090】
【化93】
【0091】
【化94】
【0092】
【化95】
【0093】
【化96】
【0094】
【化97】
【0095】
【化98】
【0096】
【化99】
【0097】
【化100】
【0098】
【化101】
【0099】
【化102】
【0100】
【化103】
【0101】
【化104】
【0102】
【化105】
【0103】
【化106】
【0104】
【化107】
【0105】
【化108】
【0106】これらの化合物は、有機金属試薬とハロゲ
ン、アルコキシ基、パ−フルオロアルカンスルホニルオ
キシ基等の脱離基を有する化合物との炭素−ケイ素結合
形成反応又は炭素−炭素結合形成反応により製造され
る。以下にこれらの化合物の製造方法について詳しく説
明する。
【0107】まず、有機金属試薬
【化109】R−M (式中、MはMgP(Pはハロゲンを表す。)、ZnP
又はLiを表す。)と、シラシクロヘキサン化合物
【化110】 (WはH、F、Cl、又はCH基、Qはハロゲン又は
アルコキシ基を表す。)との脱MQ反応を含む炭素−ケ
イ素結合形成反応、または、有機金属試薬
【化111】 と、シラシクロヘキサン化合物
【化112】 との脱MQ反応を含む炭素−ケイ素結合形成反応におい
て、反応は通常無触媒でよいが、塩化銅(I)、臭化銅
(I)、ヨウ化銅(I)、シアン化銅(I)等の1価の
銅化合物を触媒として添加してもよい。
【0108】Qとしてはハロゲン原子又はアルコキシ基
が挙げられ、特にCl、Br、OCH3、OCH2CH3
基であれば、高い収率で目的物を与えるので好ましい。
【0109】次に、有機金属試薬
【化113】 (式中、M’はMgP(Pはハロゲンを表す。)、Zn
P又はB(OY)2(YはH又はアルキル基を表す。)
を表す。)と、
【化114】 (式中、Q’はハロゲン又はパーフルオロアルカンスル
ホニルオキシ基を表す。)との脱M’Q’反応を含む炭
素−炭素結合形成反応、または、有機金属試薬
【化115】
【化116】 との脱M’Q’反応を含む炭素−炭素結合形成反応、ま
たは、有機金属試薬
【化117】
【化118】 との脱M’Q’反応を含む炭素−炭素結合形成反応、ま
たは、有機金属試薬
【化119】
【化120】 との脱M’Q’反応を含む炭素−炭素結合形成反応にお
いて、反応は遷移金属化合物の触媒下に行われる。触媒
として特にパラジウム又はニッケル化合物が好ましく、
高い収率で目的物を与える。
【0110】パラジウム触媒としては、例えばテトラキ
ス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0),ジ
[1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン]パラ
ジウム(0)などの(0)価のパラジウム化合物、ある
いは、酢酸パラジウム、塩化パラジウム等の2価のパラ
ジウム化合物と配位子から成る化合物、またはこれらと
還元剤の組み合わせなどを用いることができる。
【0111】ニッケル触媒としては、例えば1,3−ビ
ス(ジフェニルホスフィノ)プロパンニッケル(II)
クロリド、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタ
ンニッケル(II)クロリド、ビス(トリフェニルホス
フィン)ニッケル(II)クロリドなどの2価のニッケ
ル化合物や、テトラキス(トリフェニルホスフィン)ニ
ッケル(0)などの0価のニッケル化合物を挙げること
ができる。
【0112】脱離基Q’がパ−フルオロアルカンスルホ
ニルオキシ基の場合、塩化リチウム、臭化リチウムなど
のリチウム塩の添加が収率の向上をもたらす。
【0113】有機金属試薬がホウ酸誘導体である場合、
即ちMがB(OY)2である場合には、反応は塩基の存
在下で行うのが望ましい。塩基としては、例えば炭酸ナ
トリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルウム、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウムなどの無機塩基や、トリエ
チルアミン、トリブチルアミン、ジメチルアニリンなど
の有機塩基を用いることができる。この場合、Qとして
はハロゲン原子が好ましい。
【0114】以上のような反応で得られた生成物を、通
常の後処理の後、精製することにより、本発明のシラシ
クロヘキサン化合物が得られる。シラシクロヘキサン環
の立体配置がトランス体とシス体の混合物である場合
は、クロマトグラフィーや再結晶等の常法の精製方法に
よりトランス体を分離することができる。
【0115】本発明のシラシクロヘキサン化合物と混合
して液晶相を形成するために用いられる既知の化合物
は、以下のものから選ばれる。
【化121】
【化122】
【0116】[化121]及び[化122]において、
(M)及び(N)は以下の〜のいずれかを表す。 無置換又は置換基として1個または2個以上のF、C
l、Br、CN、アルキル基を有するトランス−1,4
−シクロヘキシレン基 シクロヘキサン環中の1個又は隣接していない2個の
CH基がO、Sに置き換えられているトランス−1,
4−シクロヘキシレン基 1,4−シクロヘキセニレン基 無置換又は置換基として1個又は2個のF、Cl、C
3又はCN基を有する1,4−フェニレン基 環中の1個又は2個のCH基がN原子により置き換え
られている1,4−フェニレン基
【0117】Z1及びZ2は、−CH2CH2−、−CH=
CH−、−C≡C−、−CO2−、−OCO−、−CH2
O−、−OCH2−又は単結合を表す。
【0118】l(エル)及びmは0、1、2(但し、l
+m=1、2、3)、nは0、1、2である。
【0119】Rは、炭素数1〜10の直鎖状アルキル
基、アルコキシ基、炭素数3〜8の分枝鎖状アルキル
基、炭素数2〜7のアルコキシルアルキル基又は炭素数
2〜8のアルケニル基を表す。
【0120】Xは、H、CN、F、Cl、CF3、CF2
Cl、CHFCl、OCF3、OCF2Cl、OCHFC
l、OCHF2又は炭素数1〜10の直鎖状アルキル基
もしくはアルコキシ基を表す。
【0121】Y及びZはそれぞれ相互に独立してH、
F、Cl又はCH3を表す。
【0122】なお、l(エル)及びnが2の場合には
(M)中に、mが2の場合には(N)中に、それぞれ異
種環を含んでもよい。
【0123】液晶相中における本発明のシラシクロヘキ
サン化合物の割合は、その1種又は2種以上を1〜50
%、好ましくは5〜30%含有される。また、液晶相に
は着色ゲスト−ホスト系を生成するための多色性染料或
いは誘電異方性、粘度、ネマチック相の配向を変えるた
めの添加剤を含むことができる。
【0124】このようにして形成された液晶相は、所望
形状の電極を有する透明基板間に封入して液晶表示素子
として使用される。この素子は、必要において各種アン
ダーコート、配向制御用オーバーコート、偏光板、フィ
ルター、反射層等を有しても良い。また、多層セルとし
たり、他の表示素子と組み合わせたり、半導体基板を用
いたり、或いは光源を用いたりする種々のものが使用で
きる。
【0125】また、液晶表示素子の駆動方法としては、
ダイナミックスキャタリング(DSM)方式、ツイステ
ッドネマチック(TN)方式、スーパーツイステッドネ
マチック(STN)方式、ゲストホスト(GH)方式、
ポリマー分散(PDLC)方式、ポリマーネットワーク
(PNLC)方式等、液晶表示素子の業界で公知の方式
を採用することができる。
【0126】
【実施例】以下に具体的な実施例を挙げて本発明をさら
に詳しく説明する。
【0127】[実施例1] 4−(トランス−4−n−ペンチル−4−シラシクロヘ
キシル)−4”−フルオロターフェニルの製造 4−(4−クロロ−4−シラシクロヘキシル)−4”−
フルオロターフェニル3.81gとテトラヒドロフラン
20mlの混合物に、2.0Mのn−ペンチルマグネシ
ウムクロリドのテトラヒドロフラン溶液6mlを滴下し
た。生成物を通常の後処理の後、クロマトグラフィーで
精製してトランス体の目的物4.01g(収率96%)
を得た。 C−S1転移温度:179℃、S1−S2転移温度:22
5℃、S2−N転移温度:234℃、N−I転移温度:
256℃ IR(KBr disc)νmax:2916,285
2,2098,1493,1240,1161,811
cm-1
【0128】実施例1と同様な方法で以下の実施例2〜
6の化合物を得た。
【0129】[実施例2]4−(トランス−4−n−ペ
ンチル−4−シラシクロヘキシル)−3”−フルオロ−
4”−トリフルオロメトキシターフェニル
【0130】[実施例3]4−(トランス−4−n−ペ
ンチル−4−シラシクロヘキシル)−4”−シアノ−
3”,5”−ジフルオロターフェニル
【0131】[実施例4]4−(トランス−4−n−ペ
ンチル−4−シラシクロヘキシル)−2”,3”−ジフ
ルオロ−4”−n−プロピルターフェニル
【0132】[実施例5]4−(トランス−4−(4−
メチルペンチル)−4−シラシクロヘキシル)−4”−
トリフルオロメチルターフェニル
【0133】[実施例6]4−(トランス−4−(4−
メチルペンチル)−4−シラシクロヘキシル)−3”,
4”−ジフルオロターフェニル
【0134】[実施例7] 4−(トランス−4−n−プロピル−1−シラシクロヘ
キシル)−2,4”−ジフルオロターフェニルの製造 1−クロロ−4−n−プロピル−1−シラシクロヘキサ
ン1.77gとイソオクタン15mlとシアン化銅
(I)20mgの混合物に、0.8Mの3−フルオロ−
4−(4−(p−フルオロフェニル)フェニル)フェニ
ルマグネシウムブロミドのテトラヒドロフラン溶液20
mlを滴下した。生成物を通常の後処理の後、クロマト
グラフィーで精製してトランス体の目的物3.21g
(収率79%)を得た。
【0135】[実施例8] 4−(トランス−4−n−ペンチル−4−シラシクロヘ
キシル)−2,4”−ジフルオロターフェニルの製造 4−ブロモ−4’−フルオロビフェニル2.51gとビ
ス(1,3−ジフェニルホスフィノプロパン)ニッケル
(II)クロリド50mgとテトラヒドロフラン30ml
の混合物に、1.0Mの2−フルオロ−4−(トランス
−4−n−ペンチル−4−シラシクロヘキシル)フェニ
ルマグネシウムブロミドのテトラヒドロフラン溶液10
mlを滴下した。生成物を通常の後処理の後、クロマト
グラフィーで精製して目的物3.85g(収率89%)
を得た。 C−S 転移温度:88℃、S −N転移温度:135℃、
N−I転移温度:250℃ IR(KBr disc)νmax:2918,284
6,2106,1487,1223,887,816c
-1
【0136】実施例8と同様な方法で以下の実施例9〜
11の化合物を得た。
【0137】[実施例9]4−(トランス−4−n−ペ
ンチル−4−シラシクロヘキシル)−2−フルオロ−
4”−クロロターフェニル
【0138】[実施例10]4−(トランス−4−n−
ペンチル−4−シラシクロヘキシル)−2−フルオロ−
4”−トリフルオロメトキシターフェニル
【0139】[実施例11]4−(トランス−4−n−
ペンチル−4−シラシクロヘキシル)−2,3”,
4”,5”−テトラフルオロターフェニル
【0140】[実施例12] 4−(トランス−4−n−ブチル−1−メチル−1−シ
ラシクロヘキシル)−4”−シアノターフェニルの製造 p−ヨードベンゾニトリル3.50gとテトラキス(ト
リフェニルホスフィン)パラジウム(0)70mgとテ
トラヒドロフラン20mlの混合物に、0.5Mのトラ
ンス−4−(4−(1−メチル−4−n−ブチル−4−
シラシクロヘキシル)フェニル)フェニル亜鉛クロリド
のテトラヒドロフラン溶液20mlを滴下した。生成物
を通常の後処理の後、クロマトグラフィーで精製して目
的物3.33g(収率79%)を得た。 C−S 転移温度:117℃、S −N転移温度:175
℃、N−I転移温度:192℃ IR(KBr disc)νmax:2922,284
5,1487,1402,1250,837,810c
-1
【0141】実施例12と同様な方法で以下の実施例1
3〜16の化合物を得た。
【0142】[実施例13]4−(トランス−4−n−
ペンチル−4−シラシクロヘキシル)−2−フルオロ−
4”−n−プロピルターフェニル
【0143】[実施例14]4−(トランス−4−(3
−メトキシプロピル)−4−シラシクロヘキシル)−
2,3”,4”−トリフルオロターフェニル
【0144】[実施例15]4−(トランス−4−n−
プロピル−4−シラシクロヘキシル)−3−フルオロ−
4”−シアノターフェニル
【0145】[実施例16]4−(トランス−4−n−
プロピル−4−シラシクロヘキシル)−3,3”−ジフ
ルオロ−4”−クロロターフェニル
【0146】[実施例17] 4−(トランス−4−n−ペンチル−4−シラシクロヘ
キシル)−3”,4”−ジフルオロターフェニルの製造 4−(トランス−4−n−ペンチル−4−シラシクロヘ
キシル)フェニルトリフルオロメタンスルホネート3.
95gとテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジ
ウム(0)50mgと塩化リチウム1.50gとN,N
−ジメチルホルムアミド50mlの混合物に、0.5M
の4−(3,4−ジフルオロフェニル)フェニル亜鉛ク
ロリドのテトラヒドロフラン溶液30mlを滴下した。
生成物を通常の後処理の後、クロマトグラフィーで精製
して目的物4.20g(収率97%)を得た。 C−S 転移温度:120℃、S −N転移温度:195
℃、N−I転移温度:240℃ IR(KBr disc)νmax:2916,285
4,2110,1495,985,887,810cm
-1
【0147】実施例17と同様な方法で以下の実施例1
8〜20化合物を得た。
【0148】[実施例18]4−(トランス−4−n−
プロピル−4−シラシクロヘキシル)−3−フルオロ−
4”−n−ペンチルオキシターフェニル
【0149】[実施例19]4−(トランス−4−n−
プロピル−4−シラシクロヘキシル)−3,2”,3”
−トリフルオロ−4”−n−ペンチルオキシターフェニ
【0150】[実施例20]4−(トランス−4−(3
−ペンテニル−4−シラシクロヘキシル)−3”,4”
−ジフルオロターフェニル
【0151】[実施例21] 4−(トランス−4−n−ペンチル−4−シラシクロヘ
キシル)−2,3”,4”−トリフルオロターフェニル
の製造 3,4−ジフルオロフェニルホウ酸2.00gとテトラ
キス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)35
mgと2Mの炭酸ナトリウム水溶液20mlの混合物
に、4−(トランス−4−n−ペンチル−4−シラシク
ロヘキシル)−4”−ヨードビフェニル4.48gをベ
ンゼン20mlに溶かした溶液を滴下した。生成物を通
常の後処理の後、クロマトグラフィーで精製して目的物
3.98(収率88%)を得た。 C−S 転移温度:66℃、S −N転移温度:93℃、N
−I転移温度:166℃ IR(KBr disc)νmax:2912,284
8,2096,1491,1396,1313,118
0,989,873,812cm-1
【0152】実施例21と同様な方法で以下の実施例2
2〜28の化合物を得た。
【0153】[実施例22]4−(トランス−4−n−
プロピル−4−シラシクロヘキシル)−2’,3”−ジ
フルオロ−4”−シアノターフェニル
【0154】[実施例23]4−(トランス−4−n−
プロピル−4−シラシクロヘキシル)−2’,3”,
5”−トリフルオロ−4”−ジフルオロメトキシターフ
ェニル
【0155】[実施例24]4−(トランス−4−メチ
ル−n−ペンチル−4−シラシクロヘキシル)−2’−
フルオロ−4”−クロロターフェニル
【0156】[実施例25]4−(トランス−4−n−
ペンチル−4−シラシクロヘキシル)−3’,4”−ジ
フルオロターフェニル
【0157】[実施例26]4−(トランス−4−n−
ペンチル−4−シラシクロヘキシル)−3’−フルオロ
−4”−トリフルオロメトキシターフェニル
【0158】[実施例27]4−(トランス−4−n−
プロピル−4−シラシクロヘキシル)−3’,4”−ジ
フルオロターフェニル
【0159】[実施例28]4−(トランス−4−n−
プロピル−4−フルオロ−4−シラシクロヘキシル)−
4”−クロロターフェニル
【0160】[実施例29]トランス−4−(2−(ト
ランス−4−(3,4−ジフルオロフェニル)シクロヘ
キシル)エチル)−1−n−エチル−1−シクロヘキサ
ン45モル%、トランス−4−(2−(トランス−4−
(3,4−ジフルオロフェニル)シクロヘキシル)エチ
ル)−1−n−プロピル−1−シクロヘキサン15モル
%及びトランス−4−(2−(トランス−4−(3,4
−ジフルオロフェニル)シクロヘキシル)エチル)−1
−n−ペンチル−1−シクロヘキサン40モル%からな
る混合物Aは、以下の性質を示す。 TN1(ネマチック−アイソトロピック転移温度)=96
℃ Δn(屈折率異方性、25℃)=0.0718
【0161】この混合物A85モル%と実施例8で得ら
れた4−(トランス−4−n−ペンチル−4−シラシク
ロヘキシル)−2,4”−ジフルオロタ−フェニル15
モル%からなる混合物は、以下に示す様に、TN1とΔn
が同時に上昇する結果を得た。 TN1=119℃ Δn=0.0955
【0162】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、高いTN1
と同時に大きなΔnを持ち、且つ、従来知られていなか
った分子構造中にケイ素原子を含んだシラシクロヘキサ
ン環を有する全く新規な液晶化合物を提供することがで
きた。高いTN1により、高温域まで液晶範囲が拡大され
るので、例えば車載用液晶パネル組成物として良好であ
る。また、大きなΔnにより、例えばSTN(スーパー
ツイステッドネマチック)モードでは反応速度の高速化
が可能となり、PDLC(高分子分散液晶)やPNLC
(ポリマーネットワーク液晶)方式ではコントラストの
向上が可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荻原 勤 新潟県中頸城郡頸城村大字西福島28番地の 1 信越化学工業株式会社合成技術研究所 内 (72)発明者 金子 達志 新潟県中頸城郡頸城村大字西福島28番地の 1 信越化学工業株式会社合成技術研究所 内 (72)発明者 中島 睦雄 新潟県中頸城郡頸城村大字西福島28番地の 1 信越化学工業株式会社合成技術研究所 内 (72)発明者 栗原 英志 神奈川県川崎市高津区坂戸3丁目2番1号 信越化学工業株式会社コ−ポレ−トリサ −チセンタ−内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で表されるシラシクロ
    ヘキサン化合物。 【化1】 但し、Rは炭素数1〜10の直鎖状アルキル基、炭素数
    1〜10でそのうち1個又は2個の水素原子がフッ素原
    子で置換したフロロアルキル基、炭素数3〜8の分枝鎖
    状アルキル基、炭素数2〜7のアルコキシアルキル基又
    は炭素数2〜8のアルケニル基を表す。 【化2】 は1又は4位のケイ素がH、F、C1又はCH3の置換
    基を持つトランス−1−シラ−1,4−シクロヘキシレ
    ン又はトランス−4−シラ−1,4−シクロヘキシレン
    基を表す。L1及びL2はそれぞれ相互に独立してH又は
    Fを表す。L3及びL4はそれぞれ相互に独立してH、F
    又はClを表す。nは0、1又は2を表す。XはH、C
    N、F、Cl、CF3、CF2Cl、CHFCl、OCF
    3、OCF2Cl、OCHFCl、OCHF2又は炭素数
    1〜10の直鎖状アルキル基もしくはアルコキシ基を表
    す。
  2. 【請求項2】 有機金属試薬 【化3】R−M (式中、MはMgP(Pはハロゲンを表す。)、ZnP
    又はLiを表す。)と、シラシクロヘキサン化合物 【化4】 (WはH、F、Cl又はCH3基、Qはハロゲン又はア
    ルコキシ基を表す。)との脱MQ反応を含む炭素−ケイ
    素結合形成反応によることを特徴とする請求項1記載の
    シラシクロヘキサン化合物の製造方法。
  3. 【請求項3】 有機金属試薬 【化5】 と、シラシクロヘキサン化合物 【化6】 との脱MQ反応を含む炭素−ケイ素結合形成反応による
    ことを特徴とする請求項1記載のシラシクロヘキサン化
    合物の製造方法。
  4. 【請求項4】 有機金属試薬 【化7】 (式中、M’はMgP(Pはハロゲンを表す。)、Zn
    P又はB(OY)2(YはH又はアルキル基を表す。)
    を表す。)と、 【化8】 (式中、Q’はハロゲン又はパーフルオロアルカンスル
    ホニルオキシ基を表す。)との遷移金属触媒存在下にお
    ける脱M’Q’反応を含む炭素−炭素結合形成反応によ
    ることを特徴とする請求項1記載のシラシクロヘキサン
    化合物の製造方法。
  5. 【請求項5】 有機金属試薬 【化9】 と 【化10】 との遷移金属触媒存在下における脱M’Q’反応を含む
    炭素−炭素結合形成反応によることを特徴とする請求項
    1記載のシラシクロヘキサン化合物の製造方法。
  6. 【請求項6】 有機金属試薬 【化11】 と 【化12】 との遷移金属触媒存在下における脱M’Q’反応を含む
    炭素−炭素結合形成反応によることを特徴とする請求項
    1記載のシラシクロヘキサン化合物の製造方法。
  7. 【請求項7】 有機金属試薬 【化13】 と 【化14】 との遷移金属触媒存在下における脱M’Q’反応を含む
    炭素−炭素結合形成反応によることを特徴とする請求項
    1記載のシラシクロヘキサン化合物の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1記載のシラシクロヘキサン化合
    物を含有することを特徴とする液晶組成物。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の液晶組成物を含有するこ
    とを特徴とする液晶表示素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH11100579A (ja) * 1997-09-29 1999-04-13 Dainippon Ink & Chem Inc ネマチック液晶組成物及びこれを用いた液晶表示装置

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JPH11100579A (ja) * 1997-09-29 1999-04-13 Dainippon Ink & Chem Inc ネマチック液晶組成物及びこれを用いた液晶表示装置

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