JPH07323203A - 擬似移動層式クロマト分離方法および擬似移動層式クロマト分離装置 - Google Patents

擬似移動層式クロマト分離方法および擬似移動層式クロマト分離装置

Info

Publication number
JPH07323203A
JPH07323203A JP6119401A JP11940194A JPH07323203A JP H07323203 A JPH07323203 A JP H07323203A JP 6119401 A JP6119401 A JP 6119401A JP 11940194 A JP11940194 A JP 11940194A JP H07323203 A JPH07323203 A JP H07323203A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
raffinate
extract
eluent
outlet
fluid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP6119401A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3590088B2 (ja
Inventor
Hirokazu Ikeda
浩和 池田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daicel Chemical Industries Ltd filed Critical Daicel Chemical Industries Ltd
Priority to JP11940194A priority Critical patent/JP3590088B2/ja
Publication of JPH07323203A publication Critical patent/JPH07323203A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3590088B2 publication Critical patent/JP3590088B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Treatment Of Liquids With Adsorbents In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 擬似移動層式クロマト分離装置のラフィネー
ト中の溶質および/またはエクストラクト中の溶質の濃
度を測定することにより溶離液の循環量を調整するよう
にしてなる擬似移動層式クロマト分離装置及び方法であ
る。 【効果】 脱着及び吸着を効率良く実施可能

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は擬似移動層式クロマト
分離方法および擬似移動層式クロマト分離装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来の擬
似移動層式クロマト分離装置を使用したクロマト分離方
法は、内部に充填剤を収容した複数のカラムを直列に連
結し、カラムの前端と後端とを流体通路で結合すること
により無端状に連結され、内部に液体が一方向に循環し
ている充填床に、分離するべき成分の混合物である原料
を含有する原料含有溶液および溶離液を導入し、同時に
分離された成分を含有する液と、他の成分を含有する液
とを抜き出すことからなり、擬似移動層式クロマト分離
装置における前記充填床には、溶離液導入口、吸着され
やすい物質を含有する液(エクストラクト;吸着質に富
む溶液)の抜き出し口、原料含有溶液導入口、吸着され
にくい物質を含有する液(ラフィネート;非吸着質に富
む溶液)の抜き出し口が液体の流れ方向に沿ってこの順
序で配置され、かつこれらの導入口および抜き出し口
は、循環流路内におけるこれらの相対的な位置関係を保
持したまま流体の流れ方向に間欠的に逐次移動されるよ
うになっている。
【0003】この擬似移動層式クロマト分離装置の内部
における物質の分離状態を適切に監視する技術として、
特開平4−131104号公報に記載された方法があ
る。
【0004】この公報に記載された方法は、得られる分
離した成分の濃度を測り、カラムにおける流体の導入口
および抜出口の位置を間欠的に移動させる時間を制御す
ることにより純度を維持することを内容とする。
【0005】しかしながら、前記公報に記載された方法
は、換言すると、濃度パターンの変化を抑制するように
流体の導入口および抜出口の位置を間欠的に移動させる
時間を制御する方法であるが、時間を制御するだけでは
純度を維持することができるものではなく、擬似移動層
式クロマト分離装置における吸着工程の非吸着質の吸
着、脱着工程における吸着質の脱着を適切に行わなけれ
ば、使用する溶剤の低減、得られる成分の純度を制御す
ることはできない。
【0006】この発明は前記事情に基づいてなされたも
のである。すなわち、この発明の目的は、擬似移動層式
クロマト分離装置における吸着工程の非吸着質の吸着お
よび脱着工程における吸着質の脱着を適切に行うことの
できる擬似移動層式クロマト分離方法および擬似移動層
式クロマト分離装置を提供することにある。この発明の
目的は、擬似移動層式クロマト分離装置における、溶離
液の使用量を低減し、得られる成分の高純度維持を達成
することのできる擬似移動層式クロマト分離方法および
擬似移動層式クロマト分離装置を提供することにある。
【0007】
【前記課題を解決するための手段】前記目的を達成する
ためにこの発明者が研究したところ、擬似移動層式クロ
マト分離装置において、ラフィネート抜出口およびエク
ストラクト抜出口のいずれか一方または両方に、溶質の
濃度を検出する検出器を設け、この検出器から出力され
る電気信号の波形に基づいて、擬似移動層式クロマト分
離装置における流体通路への液体の導入口および抜出口
を切り替える時間間隔(ステップタイムとも称され
る。)を調節することによって、溶離液の使用量を低減
し、得られる成分の高純度維持を達成することができる
ことを見いだしてこの発明に到達した。
【0008】前記目的を達成するための請求項1に記載
の発明は、分離用充填剤を収容した複数のカラムを無端
状に連結し、内部に流体を一方向に強制循環させること
のできる循環流体流路に、原料溶液を導入する原料溶液
導入口と、循環流体流路から非吸着質に富む溶液を抜き
出すラフィネート抜き出し口と、溶離液を導入する溶離
液導入口および吸着質に富む溶液を抜き出すエクストラ
クト抜き出し口とを流体の流れ方向に沿ってこの順に結
合し、かつ、原料溶液導入口、ラフィネート抜き出し
口、溶離液導入口およびエクストラクト抜き出し口を、
循環している流体の流れ方向に間欠的に移動させる擬似
移動層式クロマト分離方法において、ラフィネート抜出
口から抜き出されるラフィネート中の溶質の濃度をラフ
ィネート濃度検出器により測定し、および/またはエク
ストラクト抜出口から抜き出されるエクストラクト中の
溶質の濃度をエクストラクト濃度検出器により測定し、
ラフィネート濃度検出器から出力されるところの、ラフ
ィネート中の溶質の濃度に対応する電気的な信号波形お
よび/またはエキストラク濃度検出器から出力されると
ころの、エクストラクト中の溶質の濃度に対応する電気
的な信号波形に基づいて、循環流体流路中を流通する溶
離液の流量を最適流量に制御することを特徴とする擬似
移動層式クロマト分離方法であり、請求項2に記載の発
明は、分離用充填剤を収容した複数のカラムを無端状に
連結し、内部に流体を一方向に強制循環させることので
きる循環流体流路と、流体の流れ方向に沿って次の順序
で配置されたところの、原料溶液を前記循環流体流路に
導入する原料溶液導入口、循環流体流路から非吸着質に
富む溶液を抜き出すラフィネート抜き出し口、および溶
離液を導入する溶離液導入口および吸着質に富む溶液を
抜き出すエクストラクト抜き出し口と、前記溶離液導入
口、エクストラクト抜き出し口、原料溶液導入口、およ
びラフィネート抜き出し口を、流体の流れ方向に沿って
カラム1基分づつ間欠的に移動させるように切り替えを
行なう切り替え手段と、ラフィネート抜き出し口に設け
られ、ラフィネート中の溶質の濃度に対応するラフィネ
ート検出信号を出力するラフィネート濃度検出器、およ
び/またはエクストラクト抜き出し口に設けられ、エク
ストラクト中の溶質の濃度に対応するエクストラクト検
出信号を出力するエクストラクト濃度検出器と、前記ラ
フィネート濃度検出器から出力されるラフィネート検出
信号の波形、および/または前記エクストラクト濃度検
出器から出力されるエクストラクト検出信号の波形に基
づいて循環流体流路中における溶離液の最適流量を決定
する演算処理部と、前記演算処理部から出力される制御
信号を入力することにより、循環流体流路中における溶
離液の流量を調整する流量調整手段とを有することを特
徴とする擬似移動層式クロマト分離装置出あり、請求項
3に記載の発明は、分離用充填剤を収容した複数のカラ
ムを無端状に連結し、内部に流体を一方向に強制循環さ
せることのできる循環流体流路と、流体の流れ方向に沿
って次の順序で配置されたところの、原料溶液を前記循
環流体流路に導入する原料溶液導入口、循環流体流路か
ら非吸着質に富む溶液を抜き出すラフィネート抜き出し
口、溶離液を導入する溶離液導入口および吸着質に富む
溶液を抜き出すエクストラクト抜き出し口と、前記溶離
液導入口、エクストラクト抜き出し口、原料溶液導入
口、およびラフィネート抜き出し口を、流体の流れ方向
に沿ってカラム1基分づつ間欠的に移動させるように切
り替えを行なう切り替え手段と、ラフィネート抜き出し
口に設けられ、ラフィネート中の溶質の濃度に対応する
ラフィネート検出信号を出力するラフィネート濃度検出
器と、前記ラフィネート濃度検出器から出力されるラフ
ィネート検出信号の波形に基づいて循環流体流路中にお
ける溶離液の最適流量を決定する演算処理部と、この演
算処理部から出力される制御信号を入力して循環流体流
路中を流通する流体の流量を調節して流体の吸引吐出を
する循環ポンプと、前記演算処理部から出力される制御
信号を入力してラフィネート抜出口から抜き出されるラ
フィネートの抜出量を調整するラフィネート抜出量調節
手段とを有することを特徴とする擬似移動層式クロマト
分離装置であり、請求項4に記載の発明は、分離用充填
剤を収容した複数のカラムを無端状に連結し、内部に流
体を一方向に強制循環させることのできる循環流体流路
と、流体の流れ方向に沿って次の順序で配置されたとこ
ろの、原料溶液を前記循環流体流路に導入する原料溶液
導入口、循環流体流路から非吸着質に富む溶液を抜き出
すラフィネート抜き出し口、溶離液を導入する溶離液導
入口および吸着質に富む溶液を抜き出すエクストラクト
抜き出し口と、前記溶離液導入口、エクストラクト抜き
出し口、原料溶液導入口、およびラフィネート抜き出し
口を、流体の流れ方向に沿ってカラム1基分づつ間欠的
に移動させるように切り替えを行なう切り替え手段と、
エキストラク抜き出し口に設けられ、エクストラクト中
の溶質の濃度に対応するエクストラクト検出信号を出力
するエクストラクト濃度検出器と、前記エクストラクト
濃度検出器から出力されるエクストラクト検出信号の波
形に基づいて循環流体流路中における溶離液の最適流量
を決定する演算処理部と、この演算処理部から出力され
る制御信号を入力して、溶離液導入口から導入する溶離
液の導入量を調整する溶離液導入量調整手段と、前記演
算処理部から出力される制御信号を入力して、エクスト
ラクト抜出口から抜き出されるエクストラクトの抜出量
を調整するエクストラクト抜出量調節手段とを有するこ
とを特徴とする擬似移動層式クロマト分離装置であり、
請求項5に記載の発明は、分離用充填剤を収容した複数
のカラムを無端状に連結し、内部に流体を一方向に強制
循環させることのできる循環流体流路と、流体の流れ方
向に沿って次の順序で配置されたところの、原料溶液を
前記循環流体流路に導入する原料溶液導入口、循環流体
流路から非吸着質に富む溶液を抜き出すラフィネート抜
き出し口、溶離液を導入する溶離液導入口および吸着質
に富む溶液を抜き出すエクストラクト抜き出し口と、前
記溶離液導入口、エクストラクト抜き出し口、原料溶液
導入口、およびラフィネート抜き出し口を、流体の流れ
方向に沿ってカラム1基分づつ間欠的に移動させるよう
に切り替えを行なう切り替え手段と、ラフィネート抜き
出し口に設けられ、ラフィネート中の溶質の濃度に対応
するラフィネート検出信号を出力するラフィネート濃度
検出器と、エキストラク抜き出し口に設けられ、エクス
トラクト中の溶質の濃度に対応するエクストラクト検出
信号を出力するエクストラクト濃度検出器と、前記ラフ
ィネート濃度検出器から出力されるラフィネート検出信
号および前記エクストラクト濃度検出器から出力される
エクストラクト検出信号の波形に基づいて循環流体流路
中における溶離液の最適流量を決定する演算処理部と、
この演算処理部から出力される制御信号を入力して循環
流体流路中を流通する流体の流量を調節して流体の吸引
吐出をする循環ポンプと、前記演算処理部から出力され
る制御信号を入力してラフィネート抜出口から抜き出さ
れるラフィネートの抜出量を調整するラフィネート抜出
量調節手段と、前記演算処理部から出力される制御信号
を入力して、溶離液導入口から導入する溶離液の導入量
を調整する溶離液導入量調整手段と、前記演算処理部か
ら出力される制御信号を入力して、エクストラクト抜出
口から抜き出されるエクストラクトの抜出量を調整する
エクストラクト抜出量調節手段とを有することを特徴と
する擬似移動層式クロマト分離装置である。
【0009】
【作用】この発明における擬似移動層式クロマト分離装
置においては、分離用充填剤を収容した複数のカラム
が、パイプ等の配管を介して無端状に連結されることに
より、循環流体流路が形成されている。この循環流体流
路に、流体の流通方向に沿って、光学異性体のラセミ体
混合物を含む原料溶液を導入する原料溶液導入口、非吸
着質に富む溶液(ラフィネートとも称される。)を抜き
出すラフィネート抜き出し口、この循環流体流路に溶離
液を導入する溶離液導入口、および吸着質に富む溶液
(エクストラクトとも称される。)を抜き出すエクスト
ラクト抜き出し口がこの順に設けられている。
【0010】循環流体流路中で一方向に流体を循環させ
つつ、原料溶液導入口から循環流体流路中に原料を導入
すると、原料溶液がカラム中の充填剤と接触し、吸着質
成分(吸着の容易な成分であり、強吸着成分とも称され
る。)が充填剤に吸着され、非吸着質成分(吸着の困難
な成分であり、弱吸着成分とも称される。)がラフィネ
ート分として溶離液と共にラフィネート抜き出し口から
抜き出される(この工程を吸着工程とも称される)。吸
着質成分を吸着した充填剤はエクストラクトの一部と接
触し、充填剤上に残存している非吸着質成分が追い出さ
れ、吸着質成分が濃縮される(この工程を濃縮工程とも
称される。)。濃縮された吸着質成分を含む充填剤は溶
離液と接触することにより、吸着質成分が充填剤から追
い出され、溶離液を伴ってエクストラクトとしてエクス
トラクト抜き出し口を介して循環流体流路から抜き出さ
れる(この工程を脱着工程とも称される。)。実質的に
溶離液のみを吸着した充填剤は、ラフィネートの一部と
接触し、充填剤に含まれる溶離液の一部が溶離液回収分
として回収される(この工程を溶離液回収工程とも称さ
れる。)。
【0011】上記の連続的な工程は、導入口および抜き
出し口の位置をある時点において固定した状態での有様
であるが、各導入口および抜き出し口の位置を所定時間
ごとに切り替えると、各カラムについても、前記の切り
替え毎に前記と同様の工程が繰り返されることになる。
【0012】この発明の擬似移動層式クロマト方法にお
いては、ラフィネート抜出口に設けられたところの、ラ
フィネート中の溶質の濃度を測定するラフィネート濃度
検出器から出力される電気的な信号波形、および/また
はエクストラクト抜出口に設けられたところの、エクス
トラクト中の溶質の濃度を測定するエクストラクト濃度
検出器から出力される電気的な信号波形に基づいて、循
環流体流路中を流通する溶離液の流量を最適流量に制御
する。
【0013】たとえば、ラフィネート濃度検出器から出
力される電気的な信号波形から、溶離液回収工程の流量
が適正量よりも多いと判断されるときには、たとえば循
環ポンプの吸引吐出量を低減させると共にラフィネート
抜出口からのラフィネート抜出量を多くすることにより
溶離液の循環量を適正に維持することができる。逆にラ
フィネート濃度検出器から出力される電気的な信号波形
から、溶離液回収工程の流量が適正量よりも少ないと判
断されるときには、たとえば循環ポンプの吸引吐出量を
増加させると共にラフィネート抜き出し口からのラフィ
ネート抜き出し量を少なくすることにより溶離液の循環
量を適正に維持することができる。
【0014】また、エクストラクト濃度検出器から出力
される電気的な信号波形から、脱着工程の流量が適正量
が適正量よりも多いと判断されるときには、たとえば溶
離液導入口から導入される溶離液の流量を減少させると
共にエクストラクト抜き出し口からのエクストラクト抜
き出し量を減少させることにより、溶離液の循環量を適
正に維持することができる。エクストラクト濃度検出器
から出力される電気的な信号波形から、脱着工程の流量
が適正量が適正量よりも少ないと判断されるときには、
たとえば溶離液導入口から導入される溶離液の流量を増
加させると共にエクストラクト抜き出し口からのエクス
トラクト抜き出し量を増加させることにより、溶離液の
循環量を適正に維持することができる。
【0015】この発明の方法および装置においては、ラ
フィネート濃度検出器およびエクストラクト濃度検出器
のいずれか一方または両方を設けることができる。
【0016】ラフィネート濃度検出器またはエクストラ
クト濃度検出器を設けることにより溶離液の循環量を適
正に維持することができるのであるが、これら濃度検出
器の両方を設けることにより、より一層正確な溶離液の
循環量を決定し、その循環量を維持することができるよ
うになる。
【0017】
【実施例】以下、本発明について詳説する。
【0018】図1に示すように、この発明の実施例装置
である擬似移動層式クロマト分離装置1は、第1〜第8
単位カラム(単位充填床とも称される。)2a〜2hを
有する。第1単位カラム2aの流体出口と第2単位カラ
ム2bの流体入り口、第2単位カラム2bの流体出口と
第3単位カラム2cの流体入り口、以後同様にして第7
単位カラム2gの流体出口と第8単位カラム2hの流体
入口とが流体通路3aにより相互に接続され、第8単位
カラム2hの流体出口と第1単位カラム2aの流体入り
口とは流体通路3bにより接続されている。また、各単
位カラムと次の単位カラムとを結ぶ流体通路3aには逆
止弁4がそれぞれ設けられている。この逆止弁4は、単
位カラムから次の単位カラムへと流体を導通させるがそ
の逆の流れを阻止する機能を有する。したがって、この
実施例においては、逆止弁4は前記機能を有する限り、
その構造に特に制限がなく、公知の逆止弁および今後開
発される新規の逆止弁を使用することができる。
【0019】各単位カラムと隣接する単位カラムとを結
ぶ流体通路3aにおいて、単位カラムの流体出口から逆
止弁4までの間には第3ロータリーバルブ5に結合され
た分岐流体通路3cが結合されている。換言すると、こ
の第3ロータリーバルブ5には、第1単位カラム2aと
第2単位カラム2bとを連絡する流体通路3aからの流
体通路3c、第2単位カラム2bと第3単位カラム2c
とを連絡する流体通路3aからの分岐流体通路3c、以
下同様にして各単位カラム間の流体通路3aから分岐し
た8本の分岐流体通路3cを結合している。この第3ロ
ータリーバルブ5は、この8本の分岐流体通路3cの内
一本の分岐流体通路3cを選択し、その選択された流体
通路3aから流体を抜き出し、他の分岐流体通路3cを
閉鎖状態にする機能を有する。かかる機能を有する限
り、この第3ロータリーバルブ5の構造については特に
制限がなく、従来から公知のロータリーバルブおよび今
後開発される新規のロータリーバルブを使用することが
できる。
【0020】第3ロータリーバルブ5の吐出側には循環
ポンプ6が接続される。循環ポンプ6の吐出側は流体通
路3dを介して第4ロータリーバルブ7に接続される。
【0021】この循環ポンプ6の吸引吐出量は、後述す
る演算制御部12からの制御信号により可変されるよう
になっている。
【0022】流体通路3dにはその途中から、供給ポン
プP1 を介して溶離液が供給される。したがって、第4
ロータリーバルブ7には、流体通路3dを介して流れ込
む流体と溶離液とが供給される。この実施例において
は、流体通路3dに結合されるところの、供給ポンプP
1 からの配管が、溶離液導入路になる。この供給ポンプ
1 は、後述する演算制御部12からの制御信号によ
り、溶離液の供給量を可変することができるようになっ
ている。
【0023】この第4ロータリーバルブ7の吐出側は8
本の流体通路3eに分かれており、各流体通路3eは、
それぞれ各単位カラムと次の単位カラムとを連絡する流
体通路の、逆止弁4と次の単位カラムの流体入り口との
間に結合されている。
【0024】この第4ロータリーバルブ7は、8本の分
岐流体通路3eの内一本の分岐流体通路3eを選択し、
同時に他の分岐流体通路3eを閉鎖状態にし、その選択
された流体通路3eへ流体を吐出し、これによって特定
の単位カラムと次の単位カラムとを結合する流体通路3
aに流体を供給する機能を有する。かかる機能を有する
限り、この第4ロータリーバルブ7の構造については特
に制限がなく、従来から公知のロータリーバルブおよび
今後開発される新規のロータリーバルブを使用すること
ができる。
【0025】図1において8で示すのは第1ロータリー
バルブである。この第1ロータリーバルブ8にはポンプ
2 を介して、光学異性体混合物を含有する原料溶液が
供給される。この第1ロータリーバルブ8の吐出側には
8本の流体通路3fが接続される。この各流体通路3f
それぞれは、それぞれ各単位カラムと次の単位カラムと
を連絡する流体通路の、逆止弁4と次の単位カラムの流
体入り口との間に結合されている。この実施例において
は、第1ロータリーバルブ8の吐出側の8本の流体通路
3fのいずれかが、原料溶液導入路になる。
【0026】この第1ロータリーバルブ8は、8本の分
岐流体通路3fの内一本の分岐流体通路3fを選択し、
同時に他の分岐流体通路3fを閉鎖状態にし、その選択
された流体通路3fへ流体を吐出し、これによって特定
の単位カラムと次の単位カラムとを結合する流体通路3
aに流体を供給する機能を有する。かかる機能を有する
限り、この第1ロータリーバルブ8の構造については特
に制限がなく、従来から公知のロータリーバルブおよび
今後開発される新規のロータリーバルブを使用すること
ができる。
【0027】また、この単位カラムと次の単位カラムと
を連絡する流体通路3aの、逆止弁4と次の単位カラム
の流体入り口との間からは、第2ロータリーバルブ9に
接続される分岐流体通路3gが接続されている。この第
2ロータリーバルブ9からすると、各単位カラムと次の
単位カラムとを連絡する流体通路3aそれぞれから分岐
した8本の分岐流体通路3gを結合しており、その内の
1本の分岐流体通路3gを開状態にし、他の分岐流体通
路3gを閉状態にする。この実施例においては、8本の
分岐流体通路3gのいずれかがラフィネート抜き出し流
路になる。そして、この第2ロータリーバルブ9は、ポ
ンプP3 によって流体を吐出するようになっている。
【0028】このポンプP3 は、後述する演算制御部か
ら出力される制御信号により、そのラフィネートの抜き
出し量を可変することができるようになっている。
【0029】この第2ロータリーバルブ9は、8本の分
岐流体通路3gの内一本の分岐流体通路3gを選択し、
同時に他の分岐流体通路3gを閉鎖状態にし、その選択
された流体通路3gから流体を導入し、これによって特
定の単位カラムと次の単位カラムとを結合する流体通路
3gに流体を排出する機能を有する。かかる機能を有す
る限り、この第2ロータリーバルブ9の構造については
特に制限がなく、従来から公知のロータリーバルブおよ
び今後開発される新規のロータリーバルブを使用するこ
とができる。
【0030】第2ロータリーバルブ9の吐出口には、吐
出ポンプP3 を介して、ラフィネート抜き出し管11が
設けられる。このラフィネート抜き出し管11の途中に
は、ラフィネート濃度検出器RFが設けられる。
【0031】このラフィネート濃度検出器RFは、ラフ
ィネート中の溶質の濃度に対応する特性を検出し、電気
信号としての検出信号を出力することができる限り、そ
の種類には特に制限がない。この実施例においては、ラ
フィネート濃度検出器RFとして、UV検出器が採用さ
れているが、ラフィネートの特性あるいはラフィネート
中の溶質によっては、たとえば、超音波検出器、RI検
出器、赤外線検出器、旋光検出器、糖度検出器、電気伝
導度検出器、熱伝導度検出器等を採用することができ
る。UV検出器であるこのラフィネート濃度検出器RF
からは電気信号である検出信号が演算制御部12に出力
される。
【0032】このラフィネート濃度検出器RFからは、
ラフィネートの濃度に対応した電気信号たとえば電圧あ
るいは電流が出力される。そして、ラフィネート中の溶
質の濃度が0であるときに、たとえば図2に示すよう
に、このラフィネート濃度検出器RFからの出力電気信
号がベースラインに一致していれば適正な出力信号であ
ると言える。この電気信号は、基本的には、第2ロータ
リーバルブ9を切り替えた瞬間から次の切り替えまでの
時間、すなわち、ステップタイムCの初期においては0
であり、抜き出される液中のラフィネートの濃度が上昇
するので時間の経過とともに信号強度(たとえば電圧、
あるいは電流値)が上昇する。
【0033】第2ロータリーバルブ9を切り替えた瞬間
のラフィネート中に溶質が多量に含まれているとき、換
言すると溶離液の量が少な過ぎるときには、ラフィネー
ト濃度検出器RFから出力される検出信号の強度は、た
とえば図3に示すように、ステップタイムCの初期にお
いて、ベースラインよりも上に位置する。また、第2ロ
ータリーバルブ9を切り替えた瞬間のラフィネート中に
溶質が含まれていないとき、換言すると溶離液の量が多
すぎるときには、ラフィネート濃度検出器RFから出力
される検出信号の強度は、たとえば図4に示すように、
ステップタイムCの初期から一定時間が経過してから検
出信号が立ち上がる。
【0034】この単位カラムと次の単位カラムとを連絡
する流体通路3aの、逆止弁4と次の単位カラムとの間
からは、さらに、第5ロータリーバルブ10に接続され
る分岐流体通路3hが接続されている。この第5ロータ
リーバルブ10からすると、各単位カラムと次の単位カ
ラムとを連絡する流体通路3aそれぞれから分岐した8
本の分岐流体通路3gを結合しており、その内の1本の
分岐流体通路3hを開状態にし、他の分岐流体通路3h
を閉状態にする。この実施例においては、8本の分岐流
体通路3hのいずれかがエクストラクト抜き出し口にな
る。
【0035】この第5ロータリーバルブ10は、8本の
分岐流体通路3hの内一本の分岐流体通路3hを選択
し、同時に他の分岐流体通路3hを閉鎖状態にし、その
選択された流体通路3hから流体を導入し、これによっ
て特定の単位カラムと次の単位カラムとを結合する流体
通路3hに流体を排出する機能を有する。かかる機能を
有する限り、この第5ロータリーバルブ10の構造につ
いては特に制限がなく、従来から公知のロータリーバル
ブおよび今後開発される新規のロータリーバルブを使用
することができる。
【0036】第5ロータリーバルブ10の吐出口には、
吐出ポンプP4 を介して、エクストラクト抜き出し管1
3が設けられる。
【0037】この吐出ポンプP4 は、後述する演算制御
部12から出力される制御信号により、その吸引吐出量
を可変することができるようになっている。
【0038】このエクストラクト抜き出し管13の途中
には、エクストラクト濃度検出器EXが設けられる。
【0039】このエクストラクト濃度検出器EXは、エ
クストラクト中の溶質の濃度に対応する特性を検出し、
電気信号としての検出信号を出力することができる限
り、その種類には特に制限がない。この実施例において
は、エクストラクト濃度検出器EXとして、UV検出器
が採用されているが、エクストラクトの特性あるいはエ
クストラクト中の溶質によっては、たとえば、超音波検
出器、RI検出器、赤外線検出器、旋光検出器、糖度検
出器、電気伝導度検出器、熱伝導度検出器等を採用する
ことができる。UV検出器であるこのエクストラクト濃
度検出器EXからは電気信号である検出信号が演算制御
部12に出力される。
【0040】このエクストラクト濃度検出器EXから
は、エクストラクトの濃度に対応した電気信号たとえば
電圧あるいは電流が出力される。そして、第5ロータリ
ーバルブ10を切り替えた瞬間は、エクストラクト中の
溶質の濃度が最大であり、時間の経過と共にエクストラ
クト中の溶質の濃度が低減し、0になる。エクストラク
ト中の溶質の濃度が0になる瞬間に第5ロータリーバル
ブ10を再度切り替える。この第5ロータリーバルブ1
0を切り替える期間をステップタイブCとすると、ステ
ップタイムCの期間中にエクストラクト中の溶質の濃度
が適正であると、たとえば図5に示すように、ステップ
タイムCの終期における濃度値がベースラインに一致す
る。
【0041】第5ロータリーバルブ10を切り替える直
前のエクストラクト中に溶離液が少な過ぎるとき、換言
すると脱着工程における流量が過小であるときには、ラ
フィネート濃度検出器RFから出力される検出信号の強
度は、たとえば図6に示すように、ステップタイムCの
終期において、ベースラインよりも上に位置する。ま
た、第5ロータリーバルブ10を切り替える直前のエク
ストラクト中の溶離液が大量であるときには、換言する
と溶離液の量が多すぎるときには、エクストラクト濃度
検出器EXから出力される検出信号の強度は、たとえば
図7に示すように、ステップタイムCの初期より一定時
間が経過してから検出信号が立ち上がる。
【0042】演算制御部12においては、ラフィネート
濃度検出器RFおよびエクストラクト濃度検出器EXか
らの電気信号を入力し、ラフィネート濃度検出器RFか
ら出力される検出信号に基づいてその波形面積から、流
通する溶離液の適不適を判断し、循環ポンプ6、ポンプ
1 、ポンプP3 、及びポンプP4 を駆動する制御信号
を出力する。
【0043】ラフィネート濃度検出器RFから出力され
る信号波形に基づく溶離液流量の制御は、たとえば、以
下のようにして行われる。
【0044】(1) たとえばラフィネート抜き出し管11
中を流れるラフィネート中の溶質の濃度測定のために設
けられたラフィネート濃度検出器RFから出力される検
出信号の波形が、たとえば図3に示すように、ベースラ
インに達しないときには、前記検出信号を入力した演算
制御部は、溶離液回収工程における流体の流量が過剰で
あると判断し、循環ポンプ6に制御信号を出力して循環
ポンプ6の吸引吐出量を低減させ、また、第2ロータリ
ーバルブ9に制御信号を出力してポンプP3 の吸引吐出
量を増加させる。ただし、P3 の増加量は、循環ポンプ
6の吸引吐出量の低減量と同じ量にする必要がある。
【0045】この段階での循環ポンプ6の吸引吐出量お
よびポンプP3 の吸引吐出量の制御は、大まかであって
も良い。
【0046】循環ポンプ6の吸引吐出量およびポンプP
3 の吸引吐出量の大まかな制御はたとえば次のようにし
て行うことができる。
【0047】たとえばこの演算制御部12は、ラフィネ
ート濃度検出器RFから出力される検出信号の波形にお
ける、第2ロータリーバルブ9の切り替え時の値A(こ
の値は、ラフィネート中の溶質の濃度に対応する。)と
ベースラインBとの差(A−B)と循環ポンプ6の吸引
吐出量Dとの対応表、及び前記値AとベースラインBと
の差(A−B)とポンプ9の吸引吐出量Eとの対応表を
予め記憶しており、ラフィネート濃度検出器RFから時
々刻々と出力される検出信号の波形における第2ロータ
リーバルブ9の切り替え時の値A1 を前記対応表に照合
することにより、循環ポンプ6およびポンプP3 の大ま
かな吸引吐出量を決定し、決定された吸引吐出量になる
ように循環ポンプ6およびポンプP3 に駆動信号を出力
する。
【0048】(2) 前記手順(1) により循環ポンプ6およ
びポンプP3 の駆動量が変化し、この駆動量の変化によ
り、ラフィネート抜き出し管11中のラフィネート抜き
出し量および流体通路3c中の流通量が変化する。
【0049】流通量の変化後に、ラフィネート濃度検出
器RFから出力される検出信号の波形における第2ロー
タリーバルブ9の切り替え時の値Aがベースラインより
も上にあるか否かを、演算制御部12が判断する。前記
値Aがベースラインよりも上にあると判断すると前記手
順(1) を繰り返す。
【0050】そして、流体通路3c中の流体流量および
ラフィネート抜き出し量を可変し、前記手順(1) を、前
記値Aがベースラインよりも下になるまで繰り返す。
【0051】前記値Aがベースラインよりも下にあると
演算制御部12が判断すると、次の手順(3) に移行す
る。
【0052】(3) 流通量の変化後に、ラフィネート濃度
検出器RFから出力される検出信号の波形が、図4に示
すようになると、演算制御部12は、ラフィネート濃度
検出器RFから時々刻々と出力される検出信号の内最新
の信号波形におけるステップタイムcの内、信号波形が
ベースラインから立ち上がる時点からステップタイム終
期までの期間bをカウントする。そして演算制御部12
は、a/cを演算し、その結果が所定の許容最大値たと
えば0.5を越えるときには、循環ポンプ6の吸引吐出
量がそれまでの吸引吐出量のc/b倍になるように、つ
まり流体通路3c中の流量が増大するように、循環ポン
プ6に制御信号を出力し、同時にラフィネート抜き出し
管11中のラフィネート流通量を流体通路3c中の流量
の増加分だけ減少するように、ポンプP3 の駆動を制御
する制御信号をポンプP3 に出力する。
【0053】前記所定の許容最大値は、任意に決定する
ことができ、通常は0.5であり、好ましくは0.3で
あり、更に好ましくは0.1である。
【0054】(4) 演算制御部12からの制御信号によっ
て流体通路3c中の流量およびラフィネート抜き出し管
11中の抜き出し量が変化してから、a/cを演算し、
その結果が所定の許容最大値以下になるまで前記(3) の
手順を繰り返す。
【0055】(5) 前記(3) または(4) の手順により、a
/cの演算結果が所定の許容最小値たとえば0.01未
満になるときには、循環ポンプ6の吸引吐出量がそれま
での吸引吐出量の1/d倍(ただし、dは1よりも大き
な数字である。)になるように、つまり流体通路3c中
の流量が減少するように、循環ポンプ6に制御信号を出
力し、同時にラフィネート抜き出し管11中のラフィネ
ート流通量を流体通路3c中の流量の減少分だけ増加す
るように、ポンプP3 の駆動を制御する制御信号をポン
プP3 に出力する。
【0056】前記所定の許容最小値は、任意に決定する
ことができ、通常は0.01である。
【0057】(6) 上記(5) の手順を繰り返してa/cの
演算結果が所定の許容最小値たとえば0.01を越える
ようにする。
【0058】図8に示すような以上の手順を実行するこ
とにより、ラフィネート抜き出し管11を流通するラフ
ィネート抜き出し量が、ステップタイムCにおけるa/
cが0.01〜0.5、好ましくは0.01〜0.3、
更に好ましくは0.01〜0.1の範囲内にあるよう
に、調整される。
【0059】エクストラクト濃度検出器EXから出力さ
れる信号波形に基づく溶離液流量の制御は、たとえば、
以下のようにして行われる。
【0060】(1) たとえばエクストラクト抜き出し管1
3中を流れるエクストラクト中の溶質の濃度測定のため
に設けられたエクストラクト濃度検出器EXから出力さ
れる検出信号の波形が、たとえば図6に示すように、ベ
ースラインに達しないときには、前記検出信号を入力し
た演算制御部は、脱着工程における流体の流量が不足し
ていると判断し、ポンプP1 に制御信号を出力してポン
プP1 の吸引吐出量を増加させ、また、ポンプP4 に制
御信号を出力してポンプP4 の吸引吐出量を増加させ
る。
【0061】この段階でのポンプP1 の吸引吐出量およ
びポンプP4 の吸引吐出量の制御は、大まかであって良
い。
【0062】ポンプP1 の吸引吐出量およびポンプP4
の吸引吐出量の大まかな制御はたとえば次のようにして
行うことができる。
【0063】たとえばこの演算制御部12は、エクスト
ラクト濃度検出器EXから出力される検出信号の波形に
おける、ロータリーバルブ5,7,8,9,10の切り
替え時の値A’(この値は、エクストラクト中の溶質の
濃度に対応する。)とベースラインB’との差(A’−
B’)とポンプP1 の吸引吐出量D’との対応表、及び
前記値A’とベースラインB’との差(A’−B’)と
ポンプP1 の溶離液供給量Eとの対応表を予め記憶して
おり、エクストラクト濃度検出器EXから時々刻々と出
力される検出信号の波形におけるロータリーバルブ5,
7,8,9,10の切り替え時の値A’を前記対応表に
照合することにより、ポンプP1 およびポンプP4 の大
まかな吸引吐出量を決定し、決定された吸引吐出量にな
るようにポンプP1 およびポンプP4 に駆動信号を出力
する。
【0064】(2) 前記手順(1) によりポンプP1 および
ポンプP4 の駆動量が変化し、この駆動量の変化によ
り、エクストラクト抜き出し管13中のエクストラクト
抜き出し量および流体通路3e中の流通量が変化する。
【0065】流通量の変化後に、エクストラクト濃度検
出器EXから出力される検出信号の波形におけるポンプ
4 の切り替え時の値aがベースラインよりも上にある
か否かを、演算制御部12が判断する。前記値aがベー
スラインよりも上にあると判断すると前記手順(1) を繰
り返す。
【0066】そして、流体通路3e中の流体流量および
エクストラクト抜き出し量を可変し、前記手順(1) を、
前記値aがベースラインよりも下になるまで繰り返す。
【0067】前記値aがベースラインよりも下にあると
演算制御部12が判断すると、次の手順(3) に移行す
る。
【0068】(3) 流通量の変化後に、エクストラクト濃
度検出器EXから出力される検出信号の波形が、図7に
示すようになると、演算制御部12は、エクストラクト
濃度検出器EXから時々刻々と出力される検出信号の内
最新の信号波形におけるステップタイム(c)の内、ス
テップタイム初期から信号波形がベースラインに到達す
るまでの期間(b)をカウントする。そして演算制御部
12は、(a)/(c)を演算し、その結果が所定の許
容最大値たとえば0.5を越えるときには、ポンプP1
の吸引吐出量がそれまでの吸引吐出量の(b)/(c)
倍になるように、つまり流体通路3e中の流量が減少す
るように、ポンプP1 に制御信号を出力し、同時にエク
ストラクト抜き出し管13中のエクストラクト抜き出し
量を流体通路3c中の流量の減少分だけ減少するよう
に、ポンプP4 の駆動を制御する制御信号をポンプP4
に出力する。
【0069】前記所定の許容最大値は、任意に決定する
ことができ、通常は0.5であり、好ましくは0.3で
あり、更に好ましくは0.1である。
【0070】(4) 演算制御部12からの制御信号によっ
て流体通路3e中の流量およびエクストラクト抜き出し
管13中の抜き出し量が変化してから、(a)/(c)
を演算し、その結果が所定の許容最大値以下になるまで
前記(3) の手順を繰り返す。
【0071】(5) 前記(3) または(4) の手順により、
(a)/(c)の演算結果が所定の許容最小値たとえば
0.01未満になるときには、ポンプP1 の吸引吐出量
がそれまでの吸引吐出量のe倍(ただし、eは1よりも
大きな数字である。)になるように、つまり流体通路3
e中の流量が増加するように、ポンプP1 に制御信号を
出力し、同時にエクストラクト抜き出し管13中のエク
ストラクト流通量を流体通路3e中の流量の増加分だけ
増加するように、ポンプP4 の駆動を制御する制御信号
をポンプP4 に出力する。
【0072】前記所定の許容最小値は、任意に決定する
ことができ、通常は0.01である。
【0073】(6) 上記(5) の手順を繰り返して(a)/
(c)の演算結果が所定の許容最小値たとえば0.01
を越えるようにする。
【0074】図9に示すように以上の手順を実行するこ
とにより、エクストラクト抜き出し管13を流通するエ
クストラクト抜き出し量が、ステップタイムCにおける
(a)/(c)が0.01〜0.5、好ましくは0.0
1〜0.3、更に好ましくは0.01〜0.1の範囲内
にあるように、調整される。
【0075】上記構成の擬似移動層式クロマト分離装置
1について更に詳述する。
【0076】図1に示す擬似移動層式クロマト分離装置
1では、たとえば、第1〜第5ロータリーバルブ5,
7,8,9,10は次のような状態に設定されていると
する。
【0077】すなわち、第4ロータリーバルブ7におけ
る8本の流体通路3eの内、第8単位カラム2hと第1
単位カラム2aとを連絡する液体通路3bに対して開状
態となり、他の液体通路3aに対しては閉状態となるよ
うに、1本の流体通路3eが選択され、第5ロータリー
バルブ10については、第1単位カラム2aと第2単位
カラム2bとを連絡する流体通路3aから分岐する分岐
流体通路3hのみが開状態になり、他の分岐流体通路3
hは閉鎖状態になるように分岐流体通路3hが選択さ
れ、第1ロータリーバルブ8については、第3単位カラ
ム2cと第4単位カラム2dとを連絡する流体通路3a
へと結合する流体通路3fのみが開状態になり、他の流
体通路3fは閉鎖状態になるように流体通路3fが選択
され、第2ロータリーバルブ9については、第7単位カ
ラム2gと第8単位カラム2hとを連絡する流体通路3
aから分岐する分岐流体通路3gのみが開状態になり、
他の分岐流体通路3gは閉鎖状態になるように分岐流体
通路3gが選択され、第3ロータリーバルブ5について
は、第8単位カラム2hと逆止弁4との間の流体通路3
cのみが開状態になり他の流体通路3cは閉鎖状態にな
るように流体通路3cが選択されている。
【0078】この状態下においては、第1単位カラム2
a〜第8単位カラム2h、第8単位カラム2hの流体出
口と逆止弁との間の流体通路から分岐して第3ロータリ
ーバルブ5に連絡する流体通路3c、流体通路3d、第
4ロータリーバルブ7、第4ロータリーバルブ7から流
体通路3cに連絡する流体通路3e、および流体通路3
cをこの順に巡る循環流体流路が形成されている。
【0079】この第1〜第5ロータリーバルブ5,7,
8,9,10の切り替えタイミングは、前記演算制御部
12からの制御指令信号により制御される。
【0080】また、各単位カラム2a〜2hには、分離
するべき成分を吸着することのできる充填剤が収容され
る。
【0081】この充填剤としては、各種の公知の異性体
分離用充填剤を使用することができる。例えば、光学異
性体分離用充填剤として、光学活性な高分子化合物、お
よび光学分割能を有する低分子化合物を利用した光学分
割用充填剤を挙げることができる。前記光学活性な高分
子化合物としては、例えば多糖誘導体(セルロースやア
ミロースのエステルあるいはカルバメート等)、ポリア
クリレート誘導体、あるいはポリアミド誘導体をシリカ
ゲルに担持させた充填剤、またはシリカゲルを使用せず
に前記ポリマーそのものを粒状にした充填剤を挙げるこ
とができる。また、光学分割能を有する低分子化合物と
しては、例えばアミノ酸誘導体、クラウンエーテルある
いはその誘導体、シクロデキストリンあるいはその誘導
体を挙げることができる。これら低分子化合物は、通常
シリカゲル、アルミナ、ジルコニア、酸化チタン、ケイ
酸塩、ケイソウ土等の無機担体、ポリウレタン、ポリス
チレン、ポリアクリル酸誘導体などの有機担体に担持し
て使用される。
【0082】充填剤は市販品を使用することもでき、例
えばそれぞれダイセル化学工業(株)製のCHIRALCEL OB
(登録商標)、CHIRALCEL OD(登録商標)、CROWNPAK C
R(+)(登録商標)、CHIRALCEL CA-1(登録商標)、CHIR
ALCEL OA(登録商標)、CHIRALCEL OK(登録商標)、CH
IRALCEL OJ(登録商標)、CHIRALCEL OC(登録商標)、
CHIRALCEL OF(登録商標)、CHIRALCEL OG(登録商
標)、CHIRALPAK WH(登録商標)、CHIRALPAK WM(登録
商標)、CHIRALPAK WE(登録商標)、CHIRALPAK OT(+)
(登録商標)、CHIRALPAK OP(+) (登録商標)、CHIRAL
PAK AS(登録商標)、CHIRALPAK AD(登録商標)等を好
適例として挙げることができる。
【0083】各単位カラム2a〜2h中に充填される充
填剤の平均粒径は、分離しようとする成分の種類、各単
位カラム内に流通する溶媒の体積流通速度等に応じて様
々に変化するのであるが、通常1〜300μm、好まし
くは5〜100μmである。もっとも、擬似移動床内で
の圧力損失を小さく抑制するのであれば、15〜75μ
mに充填剤の平均粒径を調整しておくのが望ましい。充
填剤の平均粒径が上記範囲内にあると擬似移動床におけ
る圧損を少なくすることができ、例えば10kgf/c
2 以下に抑制することもできる。一方、充填剤の平均
粒径が大きくなればなるほど吸着理論段数は低下する。
したがって、実用的な吸着理論段数が達成されることだ
けを考慮するなら、前記充填剤の平均粒径は、通常15
〜75μmである。
【0084】第4ロータリーバルブ7に供給される溶離
液としては、例えばメタノール、エタノール、イソプロ
パノール等のアルコール類、ヘキサン等の炭化水素類、
エーテル、エステル、ケトン、アミドなどの有機溶媒、
例えば硫酸銅水溶液や過塩素酸塩水溶液等の塩を含有す
る水溶液を挙げることができる。いずれの溶離液が好ま
しいかは、分離しようとする成分あるいは化合物の種類
に応じて適宜に決定される。
【0085】第1ロータリーバルブ8に供給される原料
溶液としては、分離の必要性のある物質であれば特に制
限がなく、例えば医薬、農薬、食品、飼料、香料等の分
野で使用される各種の化合物例えば医薬品のサリドマイ
ド、有機リン系の農薬であるEPN、化学調味料である
グルタミン酸モノナトリウム塩、香料であるメントール
等を挙げることができ、さらには光学活性なアルコール
類、光学活性なエステル類等々を挙げることができる。
【0086】図1に示す擬似移動層式クロマト分離装置
において、第1〜第5ロータリーバルブ5,7,8,
9,10が前記した開状態および閉鎖状態にあるとき、
第8単位カラム2hと第1単位カラム2aとを連絡する
流体通路3bに、第4ロータリーバルブ7を介して溶離
液を供給すると、逆止弁4は逆流防止機能が発揮される
と共に、第8単位カラム2hから排出された流体は流体
通路3cを介して第3ロータリーバルブ5に導出され、
導出された流体は、第3ロータリーバルブ5、循環ポン
プ6、第4ロータリーバルブ7、流体通路3eおよび流
体通路3bを介して第1単位カラム2aに導入される。
【0087】図1に示す擬似移動層式クロマト分離装置
においては、(1) 吸着工程として、第4単位カラム2d
〜第7単位カラム2gによって、原料混合物が充填剤と
接触し、充填剤に吸着容易な成分(強吸着成分)が吸着
され、吸着困難な他の成分(弱吸着成分)がラフィネー
ト分として溶離液と共に回収され、(2) 濃縮工程とし
て、第2単位カラム2b〜第3単位カラム2cによっ
て、強吸着成分を吸着した充填剤がエクストラクトの一
部と接触し、充填剤上に残存している弱吸着成分が追い
出され、強吸着成分が濃縮され、(3) 脱着工程として、
第1単位カラム2aによって、濃縮された強吸着成分を
含む充填剤が溶離液と接触させられ、強吸着成分が充填
剤から追い出され、溶離液を伴ってエクストラクト分と
して擬似流動床から排出され、(4) 溶離液回収工程とし
て、第8単位カラム2hによって、実質的に溶離液のみ
を吸着した充填剤が、ラフィネート分の一部と接触し、
充填剤に含まれる溶離液の一部が溶離液回収分として回
収される。
【0088】かかる擬似移動層式クロマト分離装置で
は、一定時間間隔毎に第1〜第5ロータリーバルブ5,
7,8,9,10の操作により溶離液の供給位置、原料
溶液の供給位置および各抜き出し位置を溶媒の流通方向
に単位カラム1基分だけ移動させる。
【0089】したがって、第2段階では、第2単位カラ
ム2bにより脱着工程、第3単位カラム2cおよび第4
単位カラム2dにより濃縮工程、第5単位カラム2e〜
第82hにより吸着工程、第1単位カラム2aにより溶
離液回収工程がそれぞれ行われるようになる。
【0090】この場合、ラフィネート濃度検出器RFか
ら演算制御部12に検出信号が出力され、演算制御部1
2においてラフィネート中の溶質の濃度が求められ、モ
ニターされる。またエクストラクト濃度検出器EXから
演算制御部12に検出信号が出力され、演算制御部12
においてエクストラクト中の溶質の濃度が求められ、モ
ニターされる。ラフィネートのモニター結果およびエク
ストラクトのモニター結果に基づいて、演算制御部12
から第1〜5ロータリーバルブ5、7〜10から制御指
令信号が出力され、ステップタイムの時間が調整され
る。
【0091】このような動作を行うことにより、各工程
が単位カラム1基づつずれていき、類似した化合物の混
合物の分離処理が連続的に効率よく達成される。
【0092】また、この擬似移動層式クロマト分離装置
1においては、流体通路3bを介して各単位カラムから
抜き出される流体の量は一定であるから、第3ロータリ
ーバルブ5に接続された循環ポンプ6における吐出量を
第3ロータリーバルブ5の切り替え毎に調整する必要が
ない。
【0093】
【発明の効果】本発明の方法によると、擬似移動層クロ
マト分離装置の充填床から抜き出される溶液中の成分の
濃度を連続的に監視することにより、吸着工程における
非吸着質の吸着および脱着工程における吸着質の脱着を
適切に行うことができるようになる。特に、ラフィネー
ト抜き出し口から抜き出されるラフィネート中の溶質を
監視することにより吸着工程における非吸着質の吸着を
最適状態で効率良く行わせることができるようになる。
エクストラクト抜き出し口から抜き出されるエクストラ
クト中の溶質を監視することにより脱着工程における吸
着質の脱着を最適状態で効率良く行わせることができる
ようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明における擬似移動層式クロマト
分離装置の概念説明図である。
【図2】図2はラフィネート抜き出し口に接続された検
出器から出力される数値データの時間的変化を示すグラ
フである。
【図3】図3はラフィネート抜き出し口に接続された検
出器から出力される数値データの時間的変化を示すグラ
フである。
【図4】図4はラフィネート抜き出し口に接続された検
出器から出力される数値データの時間的変化を示すグラ
フである。
【図5】図5はエクストラクト抜き出し口に接続された
検出器から出力される数値データの時間的変化を示すグ
ラフである。
【図6】図6はエクストラクト抜き出し口に接続された
検出器から出力される数値データの時間的変化を示すグ
ラフである。
【図7】図7はエクストラクト抜き出し口に接続された
検出器から出力される数値データの時間的変化を示すグ
ラフである。
【図8】図8はラフィネート中の溶質の濃度から、循環
ポンプの吸引吐出量およびラフィネート抜き出し量を制
御する方法を示す流れ図である。
【図9】図9はエクストラクト中の溶質の濃度から、ポ
ンプの吸引吐出量を制御する方法を示す流れ図である。
【符号の説明】
1・・・擬似移動層式クロマト分離装置、2a〜2h・
・・単位カラム、3a〜3h・・・流体通路、4・・・
逆止弁、5・・・第3ロータリーバルブ、6・・・循環
ポンプ、7・・・第4ロータリーバルブ、8・・・第1
ロータリーバルブ、9・・・第2ロータリーバルブ、1
0・・・第5ロータリーバルブ、11・・・ラフィネー
ト抜き出し管、12・・・演算制御部、13・・・エク
ストラクト抜き出し管、RF・・・ラフィネート濃度検
出器、EX・・・エクストラクト濃度検出器。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年6月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分離用充填剤を収容した複数のカラムを
    無端状に連結し、内部に流体を一方向に強制循環させる
    ことのできる循環流体流路に、原料溶液を導入する原料
    溶液導入口と、循環流体流路から非吸着質に富む溶液を
    抜き出すラフィネート抜き出し口と、溶離液を導入する
    溶離液導入口および吸着質に富む溶液を抜き出すエクス
    トラクト抜き出し口とを流体の流れ方向に沿ってこの順
    に結合し、かつ、原料溶液導入口、ラフィネート抜き出
    し口、溶離液導入口およびエクストラクト抜き出し口
    を、循環している流体の流れ方向に間欠的に移動させる
    擬似移動層式クロマト分離方法において、 ラフィネート抜出口から抜き出されるラフィネート中の
    溶質の濃度をラフィネート濃度検出器により測定し、お
    よび/またはエクストラクト抜出口から抜き出されるエ
    クストラクト中の溶質の濃度をエクストラクト濃度検出
    器により測定し、ラフィネート濃度検出器から出力され
    るところの、ラフィネート中の溶質の濃度に対応する電
    気的な信号波形および/またはエキストラク濃度検出器
    から出力されるところの、エクストラクト中の溶質の濃
    度に対応する電気的な信号波形に基づいて、循環流体流
    路中を流通する溶離液の流量を最適流量に制御すること
    を特徴とする擬似移動層式クロマト分離方法。
  2. 【請求項2】 分離用充填剤を収容した複数のカラムを
    無端状に連結し、内部に流体を一方向に強制循環させる
    ことのできる循環流体流路と、 流体の流れ方向に沿って次の順序で配置されたところ
    の、原料溶液を前記循環流体流路に導入する原料溶液導
    入口、循環流体流路から非吸着質に富む溶液を抜き出す
    ラフィネート抜き出し口、および溶離液を導入する溶離
    液導入口および吸着質に富む溶液を抜き出すエクストラ
    クト抜き出し口と、 前記溶離液導入口、エクストラクト抜き出し口、原料溶
    液導入口、およびラフィネート抜き出し口を、流体の流
    れ方向に沿ってカラム1基分づつ間欠的に移動させるよ
    うに切り替えを行なう切り替え手段と、 ラフィネート抜き出し口に設けられ、ラフィネート中の
    溶質の濃度に対応するラフィネート検出信号を出力する
    ラフィネート濃度検出器、および/またはエクストラク
    ト抜き出し口に設けられ、エクストラクト中の溶質の濃
    度に対応するエクストラクト検出信号を出力するエクス
    トラクト濃度検出器と、 前記ラフィネート濃度検出器から出力されるラフィネー
    ト検出信号の波形、および/または前記エクストラクト
    濃度検出器から出力されるエクストラクト検出信号の波
    形に基づいて循環流体流路中における溶離液の最適流量
    を決定する演算処理部と、 前記演算処理部から出力される制御信号を入力すること
    により、循環流体流路中における溶離液の流量を調整す
    る流量調整手段とを有することを特徴とする擬似移動層
    式クロマト分離装置。
  3. 【請求項3】 分離用充填剤を収容した複数のカラムを
    無端状に連結し、内部に流体を一方向に強制循環させる
    ことのできる循環流体流路と、 流体の流れ方向に沿って次の順序で配置されたところ
    の、原料溶液を前記循環流体流路に導入する原料溶液導
    入口、循環流体流路から非吸着質に富む溶液を抜き出す
    ラフィネート抜き出し口、溶離液を導入する溶離液導入
    口および吸着質に富む溶液を抜き出すエクストラクト抜
    き出し口と、 前記溶離液導入口、エクストラクト抜き出し口、原料溶
    液導入口、およびラフィネート抜き出し口を、流体の流
    れ方向に沿ってカラム1基分づつ間欠的に移動させるよ
    うに切り替えを行なう切り替え手段と、 ラフィネート抜き出し口に設けられ、ラフィネート中の
    溶質の濃度に対応するラフィネート検出信号を出力する
    ラフィネート濃度検出器と、 前記ラフィネート濃度検出器から出力されるラフィネー
    ト検出信号の波形に基づいて循環流体流路中における溶
    離液の最適流量を決定する演算処理部と、 この演算処理部から出力される制御信号を入力して循環
    流体流路中を流通する流体の流量を調節して流体の吸引
    吐出をする循環ポンプと、 前記演算処理部から出力される制御信号を入力してラフ
    ィネート抜出口から抜き出されるラフィネートの抜出量
    を調整するラフィネート抜出量調節手段とを有すること
    を特徴とする擬似移動層式クロマト分離装置。
  4. 【請求項4】 分離用充填剤を収容した複数のカラムを
    無端状に連結し、内部に流体を一方向に強制循環させる
    ことのできる循環流体流路と、 流体の流れ方向に沿って次の順序で配置されたところ
    の、原料溶液を前記循環流体流路に導入する原料溶液導
    入口、循環流体流路から非吸着質に富む溶液を抜き出す
    ラフィネート抜き出し口、溶離液を導入する溶離液導入
    口および吸着質に富む溶液を抜き出すエクストラクト抜
    き出し口と、 前記溶離液導入口、エクストラクト抜き出し口、原料溶
    液導入口、およびラフィネート抜き出し口を、流体の流
    れ方向に沿ってカラム1基分づつ間欠的に移動させるよ
    うに切り替えを行なう切り替え手段と、 エキストラク抜き出し口に設けられ、エクストラクト中
    の溶質の濃度に対応するエクストラクト検出信号を出力
    するエクストラクト濃度検出器と、 前記エクストラクト濃度検出器から出力されるエクスト
    ラクト検出信号の波形に基づいて循環流体流路中におけ
    る溶離液の最適流量を決定する演算処理部と、 この演算処理部から出力される制御信号を入力して、溶
    離液導入口から導入する溶離液の導入量を調整する溶離
    液導入量調整手段と、 前記演算処理部から出力される制御信号を入力して、エ
    クストラクト抜出口から抜き出されるエクストラクトの
    抜出量を調整するエクストラクト抜出量調節手段とを有
    することを特徴とする擬似移動層式クロマト分離装置。
  5. 【請求項5】 分離用充填剤を収容した複数のカラムを
    無端状に連結し、内部に流体を一方向に強制循環させる
    ことのできる循環流体流路と、 流体の流れ方向に沿って次の順序で配置されたところ
    の、原料溶液を前記循環流体流路に導入する原料溶液導
    入口、循環流体流路から非吸着質に富む溶液を抜き出す
    ラフィネート抜き出し口、溶離液を導入する溶離液導入
    口および吸着質に富む溶液を抜き出すエクストラクト抜
    き出し口と、 前記溶離液導入口、エクストラクト抜き出し口、原料溶
    液導入口、およびラフィネート抜き出し口を、流体の流
    れ方向に沿ってカラム1基分づつ間欠的に移動させるよ
    うに切り替えを行なう切り替え手段と、 ラフィネート抜き出し口に設けられ、ラフィネート中の
    溶質の濃度に対応するラフィネート検出信号を出力する
    ラフィネート濃度検出器と、 エキストラク抜き出し口に設けられ、エクストラクト中
    の溶質の濃度に対応するエクストラクト検出信号を出力
    するエクストラクト濃度検出器と、 前記ラフィネート濃度検出器から出力されるラフィネー
    ト検出信号および前記エクストラクト濃度検出器から出
    力されるエクストラクト検出信号の波形に基づいて循環
    流体流路中における溶離液の最適流量を決定する演算処
    理部と、 この演算処理部から出力される制御信号を入力して循環
    流体流路中を流通する流体の流量を調節して流体の吸引
    吐出をする循環ポンプと、 前記演算処理部から出力される制御信号を入力してラフ
    ィネート抜出口から抜き出されるラフィネートの抜出量
    を調整するラフィネート抜出量調節手段と、 前記演算処理部から出力される制御信号を入力して、溶
    離液導入口から導入する溶離液の導入量を調整する溶離
    液導入量調整手段と、 前記演算処理部から出力される制御信号を入力して、エ
    クストラクト抜出口から抜き出されるエクストラクトの
    抜出量を調整するエクストラクト抜出量調節手段とを有
    することを特徴とする擬似移動層式クロマト分離装置。
JP11940194A 1994-05-31 1994-05-31 擬似移動層式クロマト分離方法および擬似移動層式クロマト分離装置 Expired - Fee Related JP3590088B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11940194A JP3590088B2 (ja) 1994-05-31 1994-05-31 擬似移動層式クロマト分離方法および擬似移動層式クロマト分離装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11940194A JP3590088B2 (ja) 1994-05-31 1994-05-31 擬似移動層式クロマト分離方法および擬似移動層式クロマト分離装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07323203A true JPH07323203A (ja) 1995-12-12
JP3590088B2 JP3590088B2 (ja) 2004-11-17

Family

ID=14760587

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11940194A Expired - Fee Related JP3590088B2 (ja) 1994-05-31 1994-05-31 擬似移動層式クロマト分離方法および擬似移動層式クロマト分離装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3590088B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997020608A1 (fr) * 1995-12-01 1997-06-12 Daicel Chemical Industries, Ltd. Separateur a lit quasi mobile
EP0975811A1 (en) * 1997-01-07 2000-02-02 Amalgamated Research, Inc. Simulated moving bed block displacement procedure
JP2005248159A (ja) * 2004-02-06 2005-09-15 Osaka Gas Co Ltd 加水分解性が制御されたポリエステル材料及びその成形体
JP2013001709A (ja) * 2011-06-16 2013-01-07 IFP Energies Nouvelles 最適化されたパラキシレンの製造のための、並列した2基の吸着器を用いる擬似向流クロマト分離のための方法および装置
CN111565812A (zh) * 2017-11-16 2020-08-21 诺瓦塞普工艺公司 用在线检测器检测纯度或收率的分离混合物的方法
CN116672760A (zh) * 2023-08-03 2023-09-01 成都百泉生物医药科技有限公司 一种固相萃取仪
US11857892B2 (en) 2017-11-16 2024-01-02 Novasep Process Solutions Regulated method for separating a mixture

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6217774B1 (en) 1995-01-12 2001-04-17 Daicel Chemical Industries, Ltd. Simulated moving bed separation apparatus
WO1997020608A1 (fr) * 1995-12-01 1997-06-12 Daicel Chemical Industries, Ltd. Separateur a lit quasi mobile
CN1087640C (zh) * 1995-12-01 2002-07-17 大赛璐化学工业株式会社 模拟移动床式分离装置
EP0975811A1 (en) * 1997-01-07 2000-02-02 Amalgamated Research, Inc. Simulated moving bed block displacement procedure
EP0975811A4 (en) * 1997-01-07 2005-01-05 Amalgamated Res Inc BLOCK SHIFTING PROCEDURE FOR A SIMULATED WALKER BED
JP2005248159A (ja) * 2004-02-06 2005-09-15 Osaka Gas Co Ltd 加水分解性が制御されたポリエステル材料及びその成形体
JP2013001709A (ja) * 2011-06-16 2013-01-07 IFP Energies Nouvelles 最適化されたパラキシレンの製造のための、並列した2基の吸着器を用いる擬似向流クロマト分離のための方法および装置
CN111565812A (zh) * 2017-11-16 2020-08-21 诺瓦塞普工艺公司 用在线检测器检测纯度或收率的分离混合物的方法
US11857892B2 (en) 2017-11-16 2024-01-02 Novasep Process Solutions Regulated method for separating a mixture
CN116672760A (zh) * 2023-08-03 2023-09-01 成都百泉生物医药科技有限公司 一种固相萃取仪
CN116672760B (zh) * 2023-08-03 2023-10-20 成都百泉生物医药科技有限公司 一种固相萃取仪

Also Published As

Publication number Publication date
JP3590088B2 (ja) 2004-11-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6217774B1 (en) Simulated moving bed separation apparatus
EP0471082B1 (en) Process for separating optical isomers
US5770088A (en) Simulated moving bed chromatographic separation process
KR0155555B1 (ko) 3가지 이상의 성분을 포함하는 혼합물을 3가지 정제 유출물로 연속 크로마토그래피 분리하는 방법 및 이의 장치
KR100261750B1 (ko) 유사이동상 장치
EP0563388B1 (en) Recovery of optical isomer and solvent in optical resolution, reuse of solvent by recycling, and reuse of optical isomer
US6325940B1 (en) Simulated moving bed chromatographic separation system
US6551512B1 (en) Continuous method for separating substances according to molecular size
JPH07323203A (ja) 擬似移動層式クロマト分離方法および擬似移動層式クロマト分離装置
CA2183071A1 (en) A process for preparing optically active mevalonolactone compounds
US6372127B1 (en) Simulated moving bed separation system
US6458273B1 (en) Sample separation apparatus and method for multiple channel high throughput purification
Brunner et al. New aspects on adsorption from supercritical fluid phases
JP3611343B2 (ja) 擬似移動層式クロマト分離装置における光学異性体分離のモニター方法、擬似移動層式クロマト分離装置および擬似移動層式クロマト分離方法
US20020185442A1 (en) Sample separation apparatus and method for multiple channel high throughput purification
JPH06170111A (ja) 擬似移動床クロマト分離法
JP2962589B2 (ja) 擬似移動層式クロマト分離装置
WO2004019030A1 (ja) クロマト分離装置
JPH10128005A (ja) 擬似移動床式分離装置の運転条件決定方法及び擬似移動床式分離装置
Buhlert et al. Construction and development of a new single-column simulated moving bed system on the laboratory scale
KR0174289B1 (ko) 의사 이동상 크로마토분리법
JPS6214059A (ja) 液体クロマトグラフイ−による物質の分離精製システム装置
JPH1190104A (ja) 擬似移動床式分離装置
JPH067612A (ja) 逆止弁付擬似移動床装置
Brunner et al. Scale up of Supercritical Fluid Chromatography (SFC)

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040109

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040309

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040813

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040819

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313532

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080827

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080827

Year of fee payment: 4

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080827

Year of fee payment: 4

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090827

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090827

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100827

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110827

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110827

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120827

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120827

Year of fee payment: 8

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120827

Year of fee payment: 8

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees