JPH07321322A - 電界効果型トランジスタ - Google Patents

電界効果型トランジスタ

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JPH07321322A
JPH07321322A JP6106899A JP10689994A JPH07321322A JP H07321322 A JPH07321322 A JP H07321322A JP 6106899 A JP6106899 A JP 6106899A JP 10689994 A JP10689994 A JP 10689994A JP H07321322 A JPH07321322 A JP H07321322A
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JP
Japan
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gate electrode
region
active layer
upper gate
oxide film
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JP6106899A
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English (en)
Inventor
Katsuyoshi Aihara
克好 相原
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Citizen Watch Co Ltd
Original Assignee
Citizen Watch Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 単結晶シリコン基板11上に設ける絶縁膜1
2と、絶縁膜上に設ける下部ゲート電極13と、下部ゲ
ート電極上に設ける下部ゲート酸化膜14と、下部ゲー
ト酸化膜14上に設ける単結晶シリコン膜または多結晶
シリコン膜からなる活性層領域15と、活性層領域15
上に設ける上部ゲート酸化膜16と、上部ゲート酸化膜
16上に設ける上部ゲート電極17と、上部ゲート電極
17に整合する領域の活性層領域15に設けるソース領
域21とドレイン領域22とを備える。 【効果】 上部ゲート電極のゲート長は下部ゲート電極
の段差分によってできる上部ゲート電極の形成材料であ
る多結晶シリコン膜の段差側壁部以上の長さにすること
によって、活性層領域の側壁にできるサイドウォールを
形成しないので、寄生抵抗を削減し、優れたサブスレッ
ショルド係数を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、絶縁膜上に形成するダ
ブルゲート型の電界効果型トランジスタの構造に関し、
活性層領域の段差側壁部に形成されるサイドウォールに
よる寄生抵抗を削除し、サブスレッショルド特性に優れ
た電界効果型トランジスタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ダブルゲート型の電界効果型ト
ランジスタは、ショ−トチャネル効果の抑制や、サブス
レッショルド特性の向上や、高移動度の実現など多くの
すぐれた特徴を有するデバイスとして知られている。ダ
ブルゲート型の電界効果型トランジスタは、たとえば特
開昭56−111261号公報に示されているような構
造である。
【0003】そこで、従来技術としてダブルゲート型の
電界効果型トランジスタの構造を図6の断面図を用いて
説明する。図6は、ダブルゲート型の電界効果型トラン
ジスタをゲート短手方向に切断したときの断面図を示し
たものである。
【0004】図6に示すように、ダブルゲート型の電界
効果型トランジスタは、単結晶シリコン基板11上に絶
縁膜12を設け、絶縁膜12上に設ける下部ゲート電極
13と、下部ゲート電極13上に設ける下部ゲート酸化
膜14と、下部ゲート酸化膜14上に設ける単結晶シリ
コン膜からなる活性層領域15と、活性層領域15上に
設ける上部ゲート酸化膜16と、上部ゲート酸化膜16
上に設ける上部ゲート電極17と、上部ゲート電極17
に整合する領域の活性層領域15に設けるソース領域2
1とドレイン領域22とを備えており、層間絶縁膜23
およびアルミ電極である金属電極24を設ける構造であ
る。
【0005】ここで、図6に示すように下部ゲート電極
13および上部ゲート電極17を短手方向に切断したと
きに、単結晶シリコン基板11に対して水平方向の距離
を下部ゲート電極のゲート長18および上部ゲート電極
のゲート長19として表す。
【0006】理想的には下部ゲート電極のゲート長18
と上部ゲート電極のゲート長19とが同じ寸法で、しか
も下部ゲート電極13と上部ゲート電極17との間に合
わせずれが起こらないように形成することが望ましい。
【0007】この合わせずれは、半導体装置の製造に用
いられる露光装置の位置合わせ精度で決まり、合わせず
れを再現性良く、しかもウェハ内全面で零にすることは
できない。
【0008】下部ゲート電極13と上部ゲート電極17
とが、上下で位置合わせずれが発生すると、下部ゲート
電極13と上部ゲート電極17とが重なっていない領域
で、拡散層容量が形成され、寄生抵抗分が増加する。
【0009】さらにまた、下部ゲート電極13と上部ゲ
ート電極17の両方でチャネル領域を制御する場合、下
部ゲート電極13と上部ゲート電極17とが重なってい
ない領域で各々の電界がチャネル領域に影響しない領域
ができてしまう。
【0010】その結果、合わせずれの領域では、下部ゲ
ート電極13と上部ゲート電極17とが重なっている領
域に比べて、チャネル領域内の電界が低く、移動度など
のトランジスタ特性が低下する原因となる。
【0011】そこで、実際には図6に示すように、露光
装置の合わせ精度を考慮して、下部ゲート電極のゲート
長18を上部ゲート電極のゲート長19に比べて大きく
設計し、上部ゲート電極17で形成したチャネル領域全
体を下部ゲート電極13で制御できる構造にしている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図6に示すよ
うに絶縁膜12上に設けた下部ゲート電極13に多結晶
シリコン膜を用いる場合、あまり膜厚を薄くすると電極
材料である多結晶シリコン膜の抵抗値が高くなるため、
下部ゲート電極13は少なくとも300nm程度の膜厚
を必要とする。
【0013】一方、ゲート電極材料として広く用いられ
ている多結晶シリコン膜の微細加工は、通常プラズマに
よるドライプロセスが用いられる。そして、これらゲー
ト電極材料の精度良い加工の必要性から、単結晶シリコ
ン基板11に対して、水平方向にはほとんどエッチング
さず、垂直方向に選択的にエッチングできる異方性エッ
チングが用いられる。
【0014】一般に異方性エッチングにおいては、エッ
チングと同時に有機系の側壁保護膜を形成し、単結晶シ
リコン基板11と水平方向にはエッチングされない特性
を持ち、イオン種の方向性を利用したものである。
【0015】この異方性のエッチングを用いて段差上に
形成した膜をエッチングする場合、段差の側壁にエッチ
ングした材料が残ってしまう。この段差側壁に残ったも
のをサイドウォール20と言う。
【0016】一方シリコンのエッチングは、フロンガス
や、塩素ガスが多く用いられるが、フロンガス、たとえ
ば六フッ化イオウ(SF6 )のガスが混在すると、上部
ゲート電極17の材料である多結晶シリコン膜とシリコ
ン酸化膜からなる上部ゲート酸化膜16とのエッチング
の選択比がとれない。
【0017】そのため、エッチング時間を少し長くする
と、上部ゲート酸化膜16の膜厚分しかない薄いシリコ
ン酸化膜をエッチングして、直下に設けたシリコン結晶
からなる活性層領域15にまでエッチングされ、これが
デバイス特性の不良原因になったり、ついには活性層領
域15がなくなってしまう。
【0018】つまり、エッチング時間を延長してサイド
ウォール20を除去することは、非常に困難である。
【0019】このような理由から、絶縁膜12上に30
0nm程度の下部ゲート電極13を形成すると、上部ゲ
ート電極17のエッチングときに、上部ゲート電極17
の材料である多結晶シリコン膜を時間延長してエッチン
グできないことから、下部ゲート電極13の段差分で活
性層領域15の側壁部に多結晶シリコン膜がサイドウォ
ール20として残ってしまう。
【0020】ソース領域21およびドレイン領域22
は、上部ゲート電極17で自己整合的に不純物を打ち込
んで形成するので、サイドウォール20が形成された領
域は不純物が活性層領域15に導入されない。
【0021】その結果、サイドウォール20下の活性層
領域15はソース領域21およびドレイン領域22に比
べ高抵抗となる。
【0022】この構造で形成したデバイスは、サブスレ
ッショルド係数が増大し、サブスレッショルド特性が低
下するという問題がある。
【0023】ここで、ドレイン電流が1桁増加するのに
必要なゲート電圧を以後、サブスレッショルド係数と呼
ぶ。
【0024】本発明の目的は、上記課題を解決して、サ
ブスレッショルド特性に優れたダブルゲート型の電界効
果型トランジスタを提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の電界効果型トランジスタは下記記載の構成を採
用する。
【0026】本発明の電界効果型トランジスタは、単結
晶シリコン基板上に絶縁膜を設け、その絶縁膜上に設け
る下部ゲート電極と、下部ゲート電極上に設ける下部ゲ
ート酸化膜と、下部ゲート酸化膜上に設ける単結晶シリ
コン膜または多結晶シリコン膜からなる活性層領域と、
活性層領域上に設ける上部ゲート酸化膜と、上部ゲート
酸化膜上に設ける上部ゲート電極と、上部ゲート電極に
整合する領域の活性層領域に設けるソース領域とドレイ
ン領域とを備え、上部ゲート電極のゲート長は下部ゲー
ト電極のゲート長より大きいことを特徴とする。
【0027】本発明の電界効果型トランジスタは、単結
晶シリコン基板上に絶縁膜を設け、その絶縁膜上に設け
る下部ゲート電極と、下部ゲート電極上に設ける下部ゲ
ート酸化膜と、下部ゲート酸化膜上に設ける単結晶シリ
コン膜または多結晶シリコン膜からなる活性層領域と、
活性層領域上に設ける上部ゲート酸化膜と、上部ゲート
酸化膜上に設ける上部ゲート電極と、上部ゲート電極に
整合する領域の活性層領域に設けるソース領域とドレイ
ン領域とを備え、上部ゲート電極のゲート長は下部ゲー
ト電極の段差分によってできる上部ゲート電極の形成材
料である多結晶シリコン膜の段差側壁部以上の長さを有
することを特徴とする。
【0028】
【作用】本発明の電界効果型トランジスタによれば、上
部ゲート電極のゲート長を下部ゲート電極のゲート長に
比べて長くし、サイドウォール形成領域を上部ゲート電
極で含むように形成する。その結果、サイドウォールは
形成されず、ソース領域およびドレイン領域の全領域に
不純物を導入することが可能となる。このため、ソース
領域とドレイン領域を低抵抗にすることができ、サブス
レッショルド特性に優れた電界効果型トランジスタを実
現することができる。
【0029】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を説明す
る。以下に、本発明の第1の実施例における電界効果型
トランジスタで活性層領域が単結晶シリコン膜である場
合についての実施例を、図1から図4を用いて具体的に
説明する。
【0030】図1は、本発明のダブルゲート型の電界効
果型トランジスタをゲート短手方向に切ったときの断面
図を示したものである。
【0031】本発明のダブルゲート型を有する電界効果
型トランジスタは、単結晶シリコン基板11上に絶縁膜
12を設け、その絶縁膜12上に設ける下部ゲート電極
13と、下部ゲート電極13上に設ける下部ゲート酸化
膜14と、下部ゲート酸化膜14上に設ける単結晶シリ
コン膜からなる活性層領域15と、活性層領域15上に
設ける上部ゲート酸化膜16と、上部ゲート酸化膜16
上に設ける上部ゲート電極17と、上部ゲート電極17
に整合する領域の活性層領域15に設けるソース領域2
1とドレイン領域22とを備え、層間絶縁膜23にコン
タクトホールを設け、アルミ電極である金属電極24を
設ける構造である。
【0032】図2は、上部ゲート電極17を形成する前
の状態を示したもので、全面を上部ゲート電極17の材
料である多結晶シリコン膜で覆っている状態である。
【0033】図2に示すように、下部ゲート電極13の
段差は上層に形成する膜に反映し、上部ゲート電極17
の形成材料である多結晶シリコン膜にも段差ができる。
【0034】ここで図2に示す矢印25のように、この
上部ゲート電極17である多結晶シリコン膜の段差を含
まないよう、段差よりも小さい領域に、エッチングマス
クであるホトレジストを形成して、プラズマによる異方
性エッチングを用いて上部ゲート電極17を形成する。
【0035】このようにすると、単結晶シリコン基板1
1に対して垂直な方向に選択的にエッチングが進行する
異方性のエッチングでは、活性層領域15の段差側壁に
破線34で示す多結晶シリコン膜のサイドウォール20
が残ってしまう。これは異方性エッチングでは、エッチ
ングガスが単結晶シリコン基板11に対して垂直に入射
する。したがって段差側壁領域では、単位面積当たりの
エッチングガスの入射量が少なく、エッチング速度が遅
い。このため最初の形状がほぼ保たれたまま下方へ平行
移動し、段差側壁にサイドウォール20が形成されるこ
とになる。
【0036】図2に示す矢印25から矢印26の範囲内
の大きさのホトレジスト、すなわちサイドウォール20
を含む領域に形成するホトレジストを用いてエッチング
を行った場合でも、サイドウォール20は小さくなるが
完全に除去することはできない。
【0037】段差領域にサイドウォール20を形成しな
いようにするためには、図2に示す矢印26以上の大き
さ、つまり多結晶シリコン膜の段差を含んだ状態、すな
わち破線34で示すサイドウォール20形成領域以上の
大きさのホトレジストをエッチングマスクとして用いて
エッチングする必要がある。
【0038】つまり、ホトレジスト形成のためのホトマ
スクの大きさが上部ゲート電極のゲート長19になるの
で、結局上部ゲート電極のゲート長19は、下部ゲート
電極13の段差分によってできる上部ゲート電極17の
形成材料である多結晶シリコン膜の段差側壁部以上の長
さであることが、サイドウォール20を形成しない条件
になる。
【0039】つぎに、図1の構造で作製した活性層領域
15が単結晶シリコン膜であるP型のダブルゲート型電
界効果型トランジスタの構成および特性を説明する。
【0040】まず、作製したP型のダブルゲート型電界
効果型トランジスタの構成を説明する。その構成は、単
結晶シリコン基板11上に絶縁膜12として膜厚500
nmの熱酸化膜を設ける。そしてこの絶縁膜12上に設
ける下部ゲート電極13は、リンを不純物とするN型の
多結晶シリコン膜である。その膜厚は、250nmでシ
ート抵抗は、40Ω/□である。
【0041】さらに、下部ゲート電極13上には、膜厚
10nmの熱酸化膜からなる下部ゲート酸化膜14と、
下部ゲート酸化膜14上には、膜厚100nmの単結晶
シリコン膜からなる活性層領域15を設ける。活性層領
域15上には、膜厚10nmの熱酸化膜からなる上部ゲ
ート酸化膜16を設ける。さらに、上部ゲート酸化膜1
6上に設ける上部ゲート電極17は、リンを不純物とす
るN型の多結晶シリコン膜である。その膜厚は、300
nmでシート抵抗は35Ω/□である。
【0042】さらに、上部ゲート電極17に整合する領
域の活性層領域15には、ボロンを不純物とするP型の
ソース領域21とドレイン領域22とを備え、層間絶縁
膜23にコンタクトホールを設け、アルミニウム合金か
らなる金属電極24を設ける構造である。
【0043】図3の回路図は、P型のダブルゲート型電
界効果型トランジスタを評価するための測定方法を示し
たものである。
【0044】特性評価は、図3に示すように、ドレイン
領域に印加する電圧をマイナス2V一定とし、下部ゲー
ト電極13と上部ゲート電極17に同電圧を印加し、同
時に掃引したときのゲート電圧に対するドレイン電流を
測定し、そこからサブスレッショルド係数を求める。
【0045】ここで求めたサブスレッショルド係数は、
ドレイン電流が1桁増加するのに必要なゲート電圧と
し、直線部分の最大傾斜をもって決定した。
【0046】図4は、上記の測定によってサブスレッシ
ョルド係数を求め、ゲート長についてプロットした結果
を示すグラフである。図4のグラフは横軸はゲート長、
縦軸はサブスレッショルド係数を示している。
【0047】まず、下部ゲート電極のゲート長18を3
μm一定とし、上部ゲート電極のゲート長19を0.8
μmから3μmまで変化させたときの、上部ゲート電極
のゲート長19に対するサブスレッショルド係数の関係
を図4中の黒丸28の点で示した。
【0048】これは、図6に示す従来例の場合であり、
下部ゲート電極13の段差を反映してできる、多結晶シ
リコン膜の段差位置よりも上部ゲート電極のゲート長1
9が小さい場合である。
【0049】一方、上部ゲート電極のゲート長19を3
μm一定とし、下部ゲート電極のゲート長18を0.8
μmから3μmまで変化させたときの、下部ゲート電極
のゲート長18に対するサブスレッショルド係数の関係
を図4中の白丸29の点で示した。
【0050】これは、図1に示す本発明の第1の実施例
の場合であり、下部ゲート電極13の段差を反映してで
きる、多結晶シリコン膜の段差位置よりも上部ゲート電
極のゲート長19が大きい場合である。
【0051】本発明の実施例における構成によれば、図
4の黒丸28の点の領域では、上部ゲート電極17形成
時に下部ゲート電極13の段差を反映してできる活性層
領域15の段差側壁にサイドウォール20が形成されて
いる。
【0052】その結果、ソース領域21およびドレイン
領域22のサイドウォール20と接している部分で不純
物が導入されず、寄生抵抗となる。
【0053】一方、図4の白丸29の点の領域では、下
部ゲート電極13の段差を反映してできる、多結晶シリ
コン膜の段差位置よりも上部ゲート電極のゲート長19
が大きい。したがって、上部ゲート電極17形成時に下
部ゲート電極13の段差を反映してできる活性層領域1
5の段差側壁領域には、サイドウォール20は形成され
ない。
【0054】その結果、ソース領域21およびドレイン
領域22では全領域で不純物を導入することができ、寄
生抵抗を除去できる。
【0055】その結果、サイドウォール20が形成され
ている場合は、サブスレッショルド係数が150mV/
桁であったのが、室温での理論限界値である60mV/
桁付近まで減少し、良好なサブスレッショルド特性が得
られる。
【0056】つぎに、本発明の第2の実施例として、図
1の構造で作製した活性層領域15が多結晶シリコン膜
である場合のP型のダブルゲート型電界効果型トランジ
スタの構成および特性を説明する。
【0057】図1に示す構造で、活性層領域15が多結
晶シリコン膜であること以外は、膜構成および膜厚と
も、同様である。
【0058】さらに、測定方法についても第1の実施例
での活性層領域15が単結晶シリコン膜の場合と同様
に、サブスレッショルド係数を求めた。
【0059】図5は、上記の測定によってサブスレッシ
ョルド係数をもとめ、ゲート長についてプロットした結
果である。
【0060】まず、下部ゲート電極のゲート長18を3
μm一定とし、上部ゲート電極のゲート長19を0.8
μmから3μmまで変化させたときの、上部ゲート電極
のゲート長19に対するサブスレッショルド係数の関係
を図5中の黒丸30の点で示した。
【0061】これは、図6に示す従来例の場合であり、
下部ゲート電極13の段差を反映してできる、上部ゲー
ト電極17の材料である多結晶シリコン膜の段差位置よ
りも上部ゲート電極のゲート長19が小さい場合であ
る。
【0062】一方、上部ゲート電極のゲート長19を3
μm一定とし、下部ゲート電極のゲート長18を0.8
μmから3μmまで変化させたときの、下部ゲート電極
のゲート長18に対するサブスレッショルド係数の関係
を図5中の白丸31の点で示した。
【0063】これは、図1に示す本発明の第1の実施例
の場合であり、下部ゲート電極13の段差を反映してで
きる、上ゲート電極17の材料である多結晶シリコン膜
の段差位置よりも上部ゲート電極のゲート長19が大き
い場合である。
【0064】本構成によれば、図5の黒丸30の点の領
域では、上部ゲート電極17形成時に下部ゲート電極1
3の段差を反映してできる活性層領域15の段差側壁に
サイドウォール20が形成されている。
【0065】その結果、ソース領域21およびドレイン
領域22のサイドウォール20と接している部分で不純
物が導入されず、寄生抵抗となる。
【0066】一方、図5の白丸31の点の領域では、下
部ゲート電極13の段差を反映してできる、多結晶シリ
コン膜の段差位置よりも上部ゲート電極のゲート長19
が大きいので、上部ゲート電極17形成時に下部ゲート
電極13の段差を反映してできる活性層領域15の段差
側壁にはサイドウォール20は形成されない。
【0067】その結果、ソース領域21およびドレイン
領域22では全領域で不純物を導入することができ、寄
生抵抗が除去される。
【0068】その結果、サイドウォール20が形成され
ている場合は、サブスレッショルド係数が600mV/
桁であったのが、サイドウォール20を除去することに
よって200mV/桁まで減少する。
【0069】ここで、活性層領域15が単結晶シリコン
膜である場合に比べてサブスレッショルド係数の絶対値
が高いのは、多結晶シリコン膜中に存在する捕獲準位に
起因していると思われ、これらの準位は容易にキャリア
をトラップし、サブスレッショルド特性を劣化させる。
【0070】このように、活性層領域15が単結晶シリ
コン膜である場合と多結晶シリコン膜である場合とで
は、サブスレッショルド係数の絶対値は異なるが、各々
の条件に対しては同じ傾向を示していることが判った。
【0071】つまり、下部ゲート電極13の段差を反映
して形成される上部ゲート電極17の材料である多結晶
シリコン膜の段差部よりも、上部ゲート電極のゲート長
19が小さい領域では、活性層領域15の段差側壁にサ
イドウォール20が形成されるので、その多結晶シリコ
ン膜の段差部よりも上部ゲート電極のゲート長19を大
きくすることによって、サイドウォール20を除去す
る。
【0072】その結果、ソース領域21およびドレイン
領域22の全領域に不純物を導入することができ、良好
なサブスレッショルド特性を得ることができる。
【0073】なお、サイドウォール20は、下部ゲート
電極13の膜厚や、上部ゲート電極17の形成材料であ
る多結晶シリコン膜の膜厚によって形状が異なるが、サ
イドウォール20を形成しない条件は本発明の実施例と
同様である。
【0074】さらに、以上説明した実施例ではP型のダ
ブルゲート型電界効果型トランジスタについて説明した
が、本発明の構成はN型のダブルゲート型電界効果型ト
ランジスタに適用しても同様の効果がある。
【0075】
【発明の効果】以上説明したように本発明における電界
効果型トランジスタは、活性層領域の段差側壁に形成さ
れる上部ゲート電極の形成材料である多結晶シリコン膜
からなるサイドウォールは、形成されることはない。こ
のため、寄生抵抗を削減し、優れたサブスレッショルド
特性を有する電界効果型トランジスタを実現することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における電界効果型トランジス
タを示す断面図である。
【図2】本発明の実施例における電界効果型トランジス
タを示す断面図である。
【図3】本発明の実施例における電界効果型トランジス
タの測定方法を説明する回路図である。
【図4】本発明の実施例における電界効果型トランジス
タの特性を示すグラフである。
【図5】本発明の実施例における電界効果型トランジス
タの特性を示すグラフである。
【図6】従来例におけるダブルゲート型の電界効果型ト
ランジスタを示す断面図である。
【符号の説明】
11 単結晶シリコン基板 12 絶縁膜 13 下部ゲート電極 14 下部ゲート酸化膜 15 活性層領域 16 上部ゲート酸化膜 17 上部ゲート電極 18 下部ゲート電極のゲート長 19 上部ゲート電極のゲート長 20 サイドウォール

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単結晶シリコン基板上に設ける絶縁膜
    と、その絶縁膜上に設ける下部ゲート電極と、下部ゲー
    ト電極上に設ける下部ゲート酸化膜と、下部ゲート酸化
    膜上に設ける単結晶シリコン膜からなる活性層領域と、
    活性層領域上に設ける上部ゲート酸化膜と、上部ゲート
    酸化膜上に設ける上部ゲート電極と、上部ゲート電極に
    整合する領域の活性層領域に設けるソース領域とドレイ
    ン領域とを備え、上部ゲート電極のゲート長は下部ゲー
    ト電極のゲート長より大きいことを特徴とする電界効果
    型トランジスタ。
  2. 【請求項2】 単結晶シリコン基板上に設ける絶縁膜
    と、その絶縁膜上に設ける下部ゲート電極と、下部ゲー
    ト電極上に設ける下部ゲート酸化膜と、下部ゲート酸化
    膜上に設ける単結晶シリコン膜からなる活性層領域と、
    活性層領域上に設ける上部ゲート酸化膜と、上部ゲート
    酸化膜上に設ける上部ゲート電極と、上部ゲート電極に
    整合する領域の活性層領域に設けるソース領域とドレイ
    ン領域とを備え、上部ゲート電極のゲート長は下部ゲー
    ト電極の段差分によってできる上部ゲート電極の形成材
    料である多結晶シリコン膜の段差側壁部以上の長さを有
    することを特徴とする電界効果型トランジスタ。
  3. 【請求項3】 単結晶シリコン基板上に設ける絶縁膜
    と、その絶縁膜上に設ける下部ゲート電極と、下部ゲー
    ト電極上に設ける下部ゲート酸化膜と、下部ゲート酸化
    膜上に設ける多結晶シリコン膜からなる活性層領域と、
    活性層領域上に設ける上部ゲート酸化膜と、上部ゲート
    酸化膜上に設ける上部ゲート電極と、上部ゲート電極に
    整合する領域の活性層領域に設けるソース領域とドレイ
    ン領域とを備え、上部ゲート電極のゲート長は下部ゲー
    ト電極のゲート長より大きいことを特徴とする電界効果
    型トランジスタ。
  4. 【請求項4】 単結晶シリコン基板上に設ける絶縁膜
    と、その絶縁膜上に設ける下部ゲート電極と、下部ゲー
    ト電極上に設ける下部ゲート酸化膜と、下部ゲート酸化
    膜上に設ける多結晶シリコン膜からなる活性層領域と、
    活性層領域上に設ける上部ゲート酸化膜と、上部ゲート
    酸化膜上に設ける上部ゲート電極と、上部ゲート電極に
    整合する領域の活性層領域に設けるソース領域とドレイ
    ン領域とを備え、上部ゲート電極のゲート長は下部ゲー
    ト電極の段差分によってできる上部ゲート電極の形成材
    料である多結晶シリコン膜の段差側壁部以上の長さを有
    することを特徴とする電界効果型トランジスタ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100493275B1 (ko) * 1998-10-27 2005-07-28 엘지전자 주식회사 더블 게이트 에프이티(fet)의 제조방법
CN102931192A (zh) * 2011-08-11 2013-02-13 株式会社东芝 半导体装置

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