JPH0732079B2 - 電子ビ−ム安定化法 - Google Patents

電子ビ−ム安定化法

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JPH0732079B2
JPH0732079B2 JP61039229A JP3922986A JPH0732079B2 JP H0732079 B2 JPH0732079 B2 JP H0732079B2 JP 61039229 A JP61039229 A JP 61039229A JP 3922986 A JP3922986 A JP 3922986A JP H0732079 B2 JPH0732079 B2 JP H0732079B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は、電子蓄積リングで低エネルギーから電子を加
速する際発生する不安定性を抑制する方法に関するもの
である。
〔発明の背景〕
従来電子ビームを加速して蓄積する蓄積リングシステム
には次の3通りの方式がある。第2図にこの3通りのシ
ステムを示す。第1のシステムは線型加速器と蓄積リン
グからなるシステムである。線型加速器で最終エネルギ
ーまで加速し、蓄積リングに打込みリング内では加速し
ないで蓄積だけするものである。このシステムでは蓄積
電流値は大きいが直線加速器が長大になりすぎるという
欠点がある。第2のシステムは線型加速器とシンクロト
ロン及び蓄積リングからなるものである。このシステム
では線型加速器で光速まで加速したのちシンクロトロン
に打込み、シンクロトロンで最終エネルギーまで加速し
蓄積リングに打込み電子を蓄積するものである。このシ
ステムも全体が巨大化,複雑化する。第3のシステム
は、線型加速器又はシンクロトロンにより数百MeVまで
加速したのち蓄積リング内でも加速するものである。こ
のシステムも数百MeVまで線型加速器やシンクロトロン
で加速するため、前述の2システムに較べ小型になるが
まだシステム全体は巨大なものとなる。
システム全体を小型化するためには、第3のシイテム
で、前段加速器の加速エネルギーを電子が光速になるエ
ネルギーの10MeV程度まで下げ、蓄積リング内で最終エ
ネルギーまで加速できるようにすれば良い。又蓄積リン
グの偏向マグネツトを超伝導化すればシステムはさらに
小型化される。しかしながらこの場合加速途中で電子が
次々に失なわれ最終的に蓄積される電子数は、わずかに
なつてしまうことが予想される。
たとえば電子を15MeV程度の低エネルギーから数百MeVま
で加速する場合、15MeVの初期電流値が1A近くあつても
加速してゆく段階で電子ビームは次々に失なわれてゆ
き、最終エネルギーまで残る電子は数十mA程度になつて
しまう。電子ビームが失なわれる原因は諸々考えられて
おり、明確になつている部分といまだ原因が明らかでな
い部分がある。電子ビームが失なわれる原因の1つとし
て電子ビームと高周波空胴などとの相互作用にる電子ビ
ーム不安定化現象が考えられる。この不安定化現象は電
子エネルギーが低いほど著るしい。したがつて蓄積電流
値を上げるためにはなんらかの方法により不安定性が発
生しないようにしてやることが必要条件となる。
以上のような理由により蓄積リングで低エネルギーから
加速した例はない。しかし最も近い例としてシンクロト
ロンがある。
シンクロトロンでは、不安定性が発生しやすい低エネル
ギー領域を、数msecの短時間で加速し通過してできるか
ぎりビームの損失を防いでいる。ところが電子ビームを
曲げる偏向マグネツトに超電導マグネツトを用いると加
速の立上げ時間が10秒程度必要となる。そのため超電導
マグネツトを用いた蓄積リングでは短時間で低エネルギ
ーの不安定性が発生しやすい領域を通過することができ
ない。
シンクロトロン加速する場合でなく、高エネルギーでの
蓄積状態で不安定性の発生するしきい電流値を上げる方
法の1つに8極マグネツトによりランダウダンピングを
起こさせる方法がある。しかし8極マグネツトは、共鳴
の幅を広げるだけでなく、もともと非線形な磁場を作る
ためそれに伴なう諸々の問題が避けて通れない。特に電
子ビームのダイナミツクアパーチヤがせばまり、低エネ
ルギーから加速する場合、電子損失が大きくなることが
予想できる。
又、ビームの不安定が発生したら検出器で不安定が発生
したことを検出してフイードバツク制御により不安定性
を抑制させる方法がある(加速器科学,p157〜p157(198
4))。しかしこの場合蓄積リングが小型になるとビー
ムの周回時間が短くなり速いフイードバツク系が必要に
なるという問題がある。又フイードバツク系を設置する
ことにより蓄積リングが複雑になるという欠点もある。
したがつて数百mA程度の大電流を加速させるためには低
エネルギーでの電子ビームの不安定化のしきい電流を何
らかの方法により上げてやることが課題の1つになる。
〔発明の目的〕
本発明の目的は蓄積リングで電子ビームを低エネルギー
から加速する際発生する不安定性のしきて電流値を上げ
る方法を提供し、低エネルギーからの加速でも大電流を
保持できるようにすることにより、小型で単純な蓄積リ
ングシステムを可能にすることである。
〔発明の概要〕
数10MeVの低エネルギーで蓄積リングに電子を入射し、
数百MeVの高エネルギーまで電子を加速する場合、電子
を偏向させる偏向マグネツトの磁場強度を強めてゆき、
磁場強度に従がつてエネルギーは上昇してゆく。このと
き収束マグネツトの磁場強度も偏向マグネツトの磁場強
度との比を一定に保ちながら上昇させてゆく。従来は第
3図に示すように収束マグネツトの強度は偏向マグネツ
トと同じパターンで上昇させている。
本発明では、第1図に示すように収束マグネツトの強度
を時間とともに小刻みに、例えば正弦波状に変化させな
がら強度を上げてゆくところに特徴がある。正弦波の振
幅は、収束マグネツトの強さとの比がほぼ一定になるよ
うに低エネルギーほど小さく、高エネルギーになるに従
がつて大きくしてゆく。正弦波的に変化する成分は収束
マグネツトに重畳させないで独立に設置しても良い。
このように収束マグネツトの強度を偏向マグネツトの磁
場強度の上昇パターンと変え、正弦波的に変化させるこ
とにより、電子のベータトロン振動数を、電子が収束マ
グネツトを通過することに変化させることができる。し
たがつてある時刻に不安定性が発生し始めても、電子が
次に周回してくるときにはベータトロン振動数がわずか
に変化しているため不安定性が成長する度合より減衰す
る度合が大きくなり電子ビームの不安定性をおさえるこ
とができる。
〔発明の実施例〕
以下、本発明の実施例を図面を用いて説明する。本装置
は第4図に示すように電子を15MeV程度まで加速する線
型加速器、15MeV程度まで加速された電子を数百MeVまで
加速し、数百MeVのエネルギーで電子を蓄積する蓄積リ
ングよりなる。
蓄積リングは第4図に示すように電子ビームを偏向させ
る偏向マグネツト1、電子にエネルギーを供給す高周波
加速空胴2、電子を収束する収束マグネツト3、線型加
速器4からの電子を偏向させ蓄積リングに導き入れるイ
ンフレクター5、電子軌導をゆがめて入射を容易にする
パータベイター6、電子ビームの位置を補正するステア
リングマグネツト7、電子ビームの位置を検出する位置
モニター8、蓄積電流値を知るための電流モニター9、
電子ビームの色収差を補正する6極マグネツト10、蓄積
リングの真空チエンバーを高真空にする真空ポンプ11な
どからなる。蓄積リングの主なパラメータを表1に示
す。
電子は直線加速器4により例えば15MeVまで加速され蓄
積リングに入射されるものとする。入射された電子は偏
向マグネツトにより定められた一定の軌道を中心に振動
しながら蓄積リング内を回転し続ける。この中心軌道を
閉軌道と呼び、閉軌道のまわりの振動運動をベータトロ
ン振動という。このとき電子はいくつかの塊になつて回
転している。1つ1つの塊をバンチと言い、塊りの数を
バンチ数という。ベータトロン振動はさらに垂直方向と
水平方向に分解できる。又電子は電子の進行方向に対し
ても振動している。この振動をシンクロトロン振動とい
う。電子は蓄積リング内を周回している間に偏向マグネ
ツト内で加速度運動をし、軌道の接線方向に放射光を放
出する。加速空胴では放射光を放出して低下したエネル
ギーを補給する。このとき進行方向の運動量が補給さ
れ、列直方向の運動量は補給されない。そのためベータ
トロン振動は減衰し最終的にはエネルギーに応じてある
一定のビームサイズとなる。このベータトロン振動が放
射光を放出して減衰する時間を放射減衰時間と言い、ビ
ームに対して摂動が加わつたとき、ビームが元の状態ま
でもどる時間となる。したがつて放射減衰はビーム自身
が持つ安定化作用と言える。第5図に表1および第4図
に示した蓄積リングの放射減衰時間を示す。図からわか
るように低エネルギーになるほど減衰時間が長く、500M
eVで3×10-3秒だつたものが100MeVで0.4秒、15MeVで12
0秒となる。したがつて低エネルギーではビーム自身の
持つダンピング効果がほとんどないと言つて良い。した
がつて低エネルギーから加速する場合、入射後ただちに
加速状態に移り、偏向マグネツトの強度を上げてゆく。
偏向マグネツトは超電導マグネツトのため最終磁場強度
まで上げるのに数秒の時間を要する。磁場の立上げる速
度を0.4T/秒とすると4Tとなるまでに10秒間を要する。
このとき収束マグネツトも第7図(c)に示すように偏
向マグネツトと連動させて磁場強度を上げてゆく。第6
図は収束マグネツトの電源系を模式的に示したものであ
る。電源系は主電源200と正弦波的電圧を重畳させるた
めの補助電源210よりなる。主電源による電圧は第7図
(a)に示すような立上がりを示す。補助電源では第7
図(b)に示すような電圧の変化を示す。従がつて収束
マグネツトの磁場強度は第7図(c)に示すように変化
する。
以上のような方法で蓄積リングを低エネルギーから高エ
ネルギーまで加速し、所定のエネルギーになつたら偏向
マグネツトの強度を4Tに保ち収束マグネツトの強度も一
定に保つ。
次に電子蓄積リングで発生する不安定性について説明
し、本発明の有効性を定量的に評価する。
不安定性の原因の1つに高周波空胴や真空チエンバーと
の相互作用が考えられる。この不安定性には、電子ビー
ムの進行方向に振動する縦型不安定性と、進行方向と直
角方向に振動する横型不安定性がある。このうち縦型不
安定性は不安定性がある程度成長しても高周波バケツト
のゆがみによるランダウダンピングにより不安定が抑制
されビーム損失にはつながりにくい。従つて横型不安定
性に注目する。
横型不安定性も2種類に分類される。第1はヘツドテイ
ル不安定性と呼ばれているものでバンチ内の先頭にある
電子によつて引きおこされた電磁場によりバンチの後部
の電子がふられるものである。第2はカツプルドバンチ
インスタビリテイと呼ばれているもので前を走つている
バンチによつて作られた電磁場により次のバンチ全体が
ふられ、又このバンチにより後続のバンチが力を受け、
バンチ列全体が波のように振動するものである。第8図
に模式的に両不安定性が発生したときのバンチの様子を
示す。
第1のヘツドテイル不安定性は真空チエンバー、ベロー
ズなどを介して先頭にある電子による電磁場により後部
の電子が力を受けるが、力はすぐに減衰するため次のバ
ンチには影響を与えない。この不安定性の特徴は、ベー
タトロン振動数などにほとんど関係せず、不安定の発生
する振動領域が非常に幅広いのが特徴である。この不安
定性は色収差を0又は正にすることにより完全に抑制で
きるためあまり問題とならない。又特に電子ビームの場
合バンチ長が陽子ビームほど長くなる。数百MeVでは、
数cmの長さしかないためヘツドテイル不安定性はこの点
からも問題は少ないと考えられる。
第2のカツプルドバンチ不安定性は主に高周波加速空胴
の寄生共振モードによる。当然のことながら空胴のQ値
が高いため電子ビームによつて作られた電磁場はなかな
か減衰せず、後続のバンチが次々に前を走るバンチによ
つて作られた電磁場の影響を受けることになる。周長が
短い小型リングではバンチ数が1でもこの現象は発生す
る。この不安定性の特徴はある特定の周波数のところで
共振が発生することである。したがつて原理的にはベー
タトロン振動数をずらすことにより共振を避けることが
できるはずである。ところが実際は共振周波数が無数に
あり、又共振の幅も0ではないため完全に不安定性を避
けることはできない。したがつて以下ではカツプルドバ
ンチ不安定性のみを考える。又この場合振動モードはダ
イポール的に変化するダイポールモードだけ考えれば良
い。
このときカツプルドバンチ不安定性の成長時間をτ
するとτはエネルギーに比例し、電流に反比例とな
る。比例定数をC1とするとτは式(1)によつて表わ
される。
ただし、E:電子エネルギー I0:蓄積電流値 何もしない場合カツプルドバンチ不安定性を抑制するの
は放射減衰によるダンピング効果のみである。放射減衰
によるダンピング時間をτとするとτは式(2)に
よつてあらわされる。
ただしC2は定数である。何もしない場合のしきい電流は
τとτがつり合つたときの電流値となりτ=τ
とおくと式(3)となる。
式(3)より放射減衰のみによる抑制ではしきい電流値
はエネルギーの4乗に比例するため低エネルギーほど少
しの電流しか保持できないことがわかる。通常の数十ms
ecの速い立上り速度を持つシンクロトロンでは断熱減衰
効果もあるため限界電流値がさらに大きくなるが、本蓄
積リングの立上げ速度は10秒と長く断熱減衰効果は期待
できない。
本方式によるダンピング時間をτとすると放射減衰と
本方式とによるダンピング時間をτは式(4)とな
る。
この場合のしきい電流値はτ=τと置くことにより
式(5)によつてあらわされる。即ち 即ち ここで第1項は放射減衰効果のみによるしきい電流値、
第2項は本方式による増加分である。したがつて式
(5)は次のように書くことができる。
I=I0+ΔI0 ……(6) したがつて本方式によるしきい電流の増加率I/I0は式
(7)となる。
式(1)をさらにくわしく書くと式(8)となる。
ここで m:整数でバンチの節の数 ν:1周あたりのベータトロン振動数(チユー
ン) ω0:前回角周波数 γ:エネルギーと電子質量の比 m0:電子質量 R:蓄積リングの平均半径 β:電子速度を光速で割つたもの e:電子の電荷 Z1:カツプリングインピーダンス h:不安定をおこしたビームのパワースペク
トル M:バンチ数 L:バンチの長さ ωre:共鳴を起こす角周波数 通常のシンクロトロン及び蓄積リングではm=0のモー
ドしか観測されていないのでm=0とする。又空胴の寄
生共振モードの強さを表わすカツプリングインピーダン
スZ1は計算で正確にもとめることはむずかしい。したが
つてZ1は色々な蓄積リングの空胴インピーダンスから、
ここでは1MΩとする。
又式(8)をさらにくわしく書くと式(16)とする。
ここで T:周回時間 Jε:ダンピングパーテイシヨン数 Urad:放射によるエネルギー損失 Uradはエネルギーの4乗に比例するためτはE-3に比
例することになる。
本方式によるダンピング時間は式(11)であらわされ
る。
ここで Δν:チユーンの移動量 f:周回周波数 ここでΔνは式(12)であらわされる。
ここで k:収束マグネツトの正弦波的に変化する成分 β:ベータトロン関数 ここで、kは次のように変化するとする。
k=k0(t)sin2πft ……(13) kの平均の変化率は式(13)より式(14)となる。
したがつてΔt時間の<k>の変化は となる。Δtとしてバンチが1周する時間をとると、Δ
t=L/Cであるから式(15)は式(16)となる。
ただし、L:蓄積リングの周長 C:光速 式(16)および式(12)より となる。式(17)を式(11)に代入して 即ち本方法によるダンピング時間は正弦波的に変化する
収束力の周波数と正弦波の振動に反比例することにな
る。k0の強さは大きいほど良い。しかし、蓄積リングに
は、磁場の誤差を原因とする共鳴線が無数にあり、チユ
ーンがこの共鳴線を横切ると失なわれる。k0が大きすぎ
るとチユーンが共鳴線を横切り電子は失なわれることに
なる。チユーンの最大シフト量を0.005以内に押えると
するとk0の大きさは収束マグネツトの強さの1/100程度
に保つのが適当である。このときk0は式(19)となる。
ここで K:収束マグネツトの収束力 l:収束マグネツトの長さ 本蓄積リングの収束マグネツトの強さはK1=1.23
(m-1)、長さはl=0.3mであるからk0は式(20)と
なる。
k0=0.041(m-2) ……(20) 式(5),式(7),式(8),式(10),式(11),
式(18)および表1に示す蓄積リングのパラメータを用
いて本方法によるしきい電流の増加率を図示すると図9
となる。
本方法では収束マグネツトに正弦波的に変化する電圧を
重畳させたが、収束マグネツトとは別に正弦波的に変化
する成分だけを持つ収束マグネツトを新たに設置しても
良い。
〔発明の効果〕
本発明によれば、放射減衰によるダンピング効果に加え
て新しいダンピング効果が生ずるため、蓄積電子の不安
定性が生ずるしきい電流値を大巾に引きげることができ
る。このしきい電流値は電子エネルギーが500MeVでは数
倍上昇するにとどまるが、15MeVの低エネルギーでは数
百倍となる。そのため低エネルギーから加速しても電子
は失なわれず大電流の蓄積が可能になる。そのため前段
加速器が小さくて済み、システムが小型、単純になると
いう効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本安定化法を用いたときの加速立上げ時間と偏
向マグネツト磁場強度の関係および加速立上げ時間と収
束マグネツトの強さの関係を示した図、第2図はシステ
ムの構成例を示した図、第3図は従来の場合の加速立上
げ時間と偏向マグネツト磁場強度の関係および加速立げ
時間と収束マグネツトの強さの関係を示した図、第4図
は蓄積リングと線型加速器の構成図、第5図はエネルギ
ーと放射減衰時間の関係を示した図、第6図は収束マグ
ネツトの電源系を模式的に示した図、第7図は本安定化
法を用いたときの加速立上げ時間と収束マグネツトの磁
場強度の関係を示したもの、第8図はビームが不安定に
なつた場合のバンチの様子、第9図は本安定化法を実施
した場合のしきい電流値と電子エネルギーの関係を示し
た図である。 1……偏向マグネツト、2……高周波加速空胴、3……
収束マグネツト、4……線型加速器、5……インフレク
ター、6……パータベイター、7……ステアリングマグ
ネツト、8……位置モニター、9……電流モニター、10
……6極マグネツト、11……真空ポンプ、100……入射
時の閉軌道、200……主電源、210……補助電源。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子ビームを偏向させる偏向磁石、収束さ
    せる収束磁石、電子を加速する高周波加速空胴、および
    真空チエンバーからなる電子蓄積リングにおいて、収束
    マグネツトの電源に時間的に変動する電圧成分を重畳さ
    せ、収束マグネツト強度を変動させることにより、電子
    ビームのベータトロン振動数を変動させ、ビームの不安
    定化を抑制することを特徴とする電子ビーム安定化法。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項記載の電子ビーム安
    定化法において、上記収束マグネツトの電源に重畳され
    る電圧が、正弦波状電圧であることを特徴とする電子ビ
    ーム安定化法。
JP61039229A 1986-02-26 1986-02-26 電子ビ−ム安定化法 Expired - Lifetime JPH0732079B2 (ja)

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PCT/JP1987/000115 WO1987005461A1 (en) 1986-02-26 1987-02-23 Method of stabilizing electron beam in an electron accumulating ring and a ring system for accumulating electrons
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