JPH073195B2 - エンジンのアイドリング位置制御装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、車両に搭載するエンジンのアイドリング位置
制御装置に関するものである。

従来の技術 従来のエンジンのアクセル制御におけるアイドリング回
転数はあらかじめ一定にセツトされた構成となつてい
る。

発明が解決しようとする問題点 上記従来のアクセル制御装置ではアイドリング回転数が
一定にセツトされていたため、このアイドリング回転数
を車両の状態に対応して運転席にて変化することができ
ず、このアイドリング回転数を高速にセツトした場合、
発進加速性の向上、排気ガスの改善ができる反面、アイ
ドリング時における燃費の無駄、騒音が高い等の不具合
があり、低速にセツトすると、アイドリング時における
燃費節減及び騒音低減を図ることができる反面発進加速
性及び排気ガスに問題が生じる等それぞれ一長一短があ
り、異なる作業のそれぞれに対応することができなかつ
た。

問題点を解決するための手段及び作用 本発明は上記のことにかんがみなされたもので、エンジ
ンのアイドリング回転数を高速側と低速側に自由に切換
えることができ、アイドリング回転数を作業に対応させ
ることができ、またこの切換えをエンジンの冷却水温度
や停止、発進により自動的に行なうことができ、さらに
暖機運転終了を正確に知ることができるようにしたエン
ジンのアイドリング位置制御装置を提供することを目的
とするもので、その構成は、アクセルペダルのアイドリ
ング位置をきめるストツパを高速位置と低速位置に可変
自在に設け、このストツパをブツシユプル装置等の可変
作動装置に連結し、この可変作動装置の駆動部を制御す
るアドバンススイッチ24に、可動接点を接触させること
により高速制御となる高速側の切換端子と、可動接点を
接触させることにより低速制御となる低速側の切換端子
と、水温が所定温度のときに切換わるエンジン水温スイ
ッチ28aと車両の走行と停止によって切換わる停止検出
スイッチとが直列に接続されていて、可動接点を接触さ
せることにより、水温が所定温度より高く、かつ車両が
停止しているときには低速制御となり、その他の状態の
ときには高速制御となる自動用の切換端子を設けた構成
となっており、アドバンススイッチの可動接点を高速側
あるいは低速側に切換えてこれらの切換端子に接触させ
ることにより可変作動装置を介してストッパが高速側あ
るいは低速側にセットされる。またアドバンススイッチ
の可変接点自動側に切換えてこの切換端子に接触させる
ことによりエンジン水温スイッチと停止検知スイッチの
ON,OFFによって上記可変作動装置が作動され、ストッパ
は上記スイッチの作動により自動的にセットされる。

実施例 本発明の実施例を図面に基づいて説明する。

図中１は車両に搭載されるエンジン、２はガバナ、３は
カバナレバー、４はこのガバナレバー３にリンク５にて
連結したアクセルペダルである。このアクセルペダル４
はアイドリング方向にばね付勢されており、アクセルペ
ダル４に固着したストツプ用アーム６が車体側に設けた
ストツパ７に当接することによりアイドリング状態にセ
ツトされるようになつている。

上記ストツパ７は車体側に枢支された調整レバー８に調
整ボルト９を介して結合されている。調整レバー８は上
記ストツパ７が低速位置側へ移動する方向にばね8aにて
付勢されている。そしてこの調整レバー８はケーブル10
を介してプツシユブル装置11に連結されており、このプ
ツシユプル装置11により調整レバー８は高速側と低速側
の２位置にセツトできるようになつている。

プツシユプル装置11は第２図に示すようになつていて、
通電することにより1/2回転して自動的に停止するよう
にしたワイパモータ12と、このワイパモータ12の動作に
より往復動するプツシユプル金具10aとからなり、この
プツシユプル金具10aに上記ケーブル10が連結されてい
る。

上記ワイパモータ12はアマチユア軸部13と、このアマチ
ユア軸部13と一体回転する回転スイツチ部14とからなつ
ている。そしてこの回転スイツチ部14はアマチユア軸部
13と一体に回転するアマチユア側コンタクトプレート15
及びアース側コンタクトプレート16と、これらに接触し
た固定側の第１・第２・第３端子17a,17b,17cとからな
つている。この各端子17a,17b,17cはアマチユア側コン
タクトプレート15の直径方径に位置され、第１端子17a
はアース側コンタクトプレート16から半径方向にははず
れて常時アマチユア側コンタクトプレート15に接触して
おり、また第２・第３端子17b,17cは軸心に対して対称
の位置にあり、かつアース側コンタクトプレート16の回
転範囲内にある。そしてアース側コンタクトプレート16
の形状は図に示す状態、すなわち、アース側コンタクト
プレート16が各端子17a,〜17Cの配列と同一方向（０°,
360°）にあるときには上記第２端子17bあるいは第３端
子17cのいずれか一方に接触してこれをアースし、また
上記姿勢からある回転角だけはずれた状態で両端子17b,
17cからはずされるようになつている。

従つてアマチュア軸部13が回転してこれと共にアマチュ
ア側、アース側のコンタクトプレート15,16が一体回転
すると、第１端子17aは1/2回転ごとに第２端子17b及び
第３端子17cと交互にアマチユア側コンタクトプレート1
5を介して導通される。

上記構成のワイパモータ12の第１端子17aは電源18に接
続されている。また第２端子17bと第３端子17cはスイツ
チ19を介してアマチユア軸部13の入力端子13aに接続さ
れている。20は上記スイツチ19を切換えるコイルであ
り、このコイル20に通電することにより、第２端子17b
側の接点21側へばね付勢されて接続されていたスイツチ
19がばねに抗して第３端子17c側の接点22側へ切換るよ
うになつている。

上記コイル20の一方は電源23に、他方はアドバンススイ
ッチ24に接続されている。そしてこのアドバンススイッ
チ24には第１・第２・第３の切換端子25,26,27があり、
第１切換端子25はアースされ、第２切換端子26はスイッ
チ群28を介してアースされ、第３切換端子27は絶縁され
ている。スイツチ群28はエンジン水温スイツチ28a、リ
ターダスイツチ28b、パーキングスイツチ28cとからな
り、リターダスイツチ28bとパーキングスイツチ28cとは
並列になつている。エンジン水温スイツチ28aはエンジ
ン冷却水が所定温度になつたときにONとなるようになつ
ている。またリターダスイツチ28bとパーキングスイツ
チ28cは車両の停止時にONとなるものである。

上記構成における作用を以下に説明する。

第２図に示す状態はアドバンススイッチ24の可動接点を
切換えて第３切換端子27に接触させ、コイル20をOFFに
した状態であり、この状態ではスイツチ19は第２端子17
b側の接点21に切換つており、ワイパモータ12は図に示
す状態になるまで回転して停止される。この状態でプツ
シユプル金具10aは引き方向に移動してケーブル10はけ
ん引されてストツパ７は高速側にセツトされる。

上記状態からアドバンススイッチ24の可動接点を切換え
て第１切換端子25に接触させると、コイル20がONとな
り、スイツチ19は第３端子17c側の接点22に切換り、第
１・第３端子17a,17cの導通によりアマチユア軸部13が
回転し、このアマチユア軸部13が180°回転した状態で
第３端子17cがアース側コンタクトプレート16に接触し
て上記回転が停止し、これによりワイパモータ12は180
°回転したことになり、プツシユプル金具10aは押動
し、ストツパ７はケーブル10を介して低速側にセツトさ
れる（第１図）。

アドバンススイッチ24の可動接点を切換えて第２切換端
子26に接触させると、エンジン冷却水温及び車両の停
止、発進によつて上記アイドリング回転数が低速、高速
に自動的に切換えられる。

すなわち、車両の停止時にはリターダスイツチ28bある
いはパーキングスイツチ28cがONとなつているが、この
ときエンジンの冷却水が所定温度より低いとエンジン水
温スイツチ28aがOFFとなつているのでコイル20はOFFと
なつてアイドリング回転数は高速にセツトされて高速回
転で暖機運転される。

エンジン冷却水の温度が所定温度以上になるとエンジン
水温スイツチ28aがONとなつてコイル20はONとなりアイ
ドリング回転数は低速に切換わる。

この状態で車両を発進すべくリターダスイツチ28b、パ
ーキングスイツチ28cをOFFすると、コイル20はOFFとな
つてアイドリング回転数は高速側にセツトされる。

発明の効果 本発明によれば、エンジンのアイドリング回転数を高速
側と低速側に自由に切換えることができ、アイドリング
回転数を作業に対応させることができる。また上記アイ
ドリング回転数の切換をエンジンの冷却水温や停止、発
進によつて自動的に切換えることができる。さらに、エ
ンジンの自動暖機運転中には高速にセツトされ、暖機運
転終了時には自動的に低速側となり、これによつて暖機
運転終了が正確に運転者に知らせることができ、効果的
に暖機運転時間の短縮を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示すもので、第１図は概略的な
構成説明図、第２図はプツシユプル装置の構成説明図で
ある。 １はエンジン、４はアクセルペダル、11はプツシユプル
装置、24はアドバンススイツチ、28aはエンジン水温ス
イツチ、28cはパーキングスイツチ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】アクセルペダル４のアイドリング位置をき
   めるストッパ７を高速位置と低速位置に可変自在に設
   け、このストッパ７をプッシュプル装置11等の可変作動
   装置に連結し、この可変作動装置の駆動部を制御するア
   ドバンススイッチ24に、可動接点を接触させることによ
   り高速制御となる高速側の切換端子と、可動接点を接触
   させることにより低速制御となる低速側の切換端子と、
   水温が所定温度のときに切換わるエンジン水温スイッチ
   28aと車両の走行と停止によって切換わる停止検出スイ
   ッチとが直列に接続されていて、可動接点を接触させる
   ことにより、水温が所定温度より高く、かつ車両が停止
   しているときには低速制御となり、その他の状態のとき
   には高速制御となる自動用の切換端子を設けたことを特
   徴とするエンジンのアイドリング位置制御装置。