JPH07316964A - 衛生材用不織布 - Google Patents
衛生材用不織布Info
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- JPH07316964A JPH07316964A JP6111043A JP11104394A JPH07316964A JP H07316964 A JPH07316964 A JP H07316964A JP 6111043 A JP6111043 A JP 6111043A JP 11104394 A JP11104394 A JP 11104394A JP H07316964 A JPH07316964 A JP H07316964A
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- Japan
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- fiber
- water
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 衛生材用不織布、特に、排泄物による汚れの
直接の対象となるおむつのフェーシング用不織布とし
て、あるいはまたライナーとして、水洗で流すことがで
き、その取扱い作業者の作業を軽減させるものを提供す
る。またその製造が容易で、かつその使用者に悪影響の
少ない水溶性衛生材用不織布を提供する。 【構成】 融点が190℃以上のポリビニルアルコール
系ポリマーが海成分、該海成分の融点より20℃以上低
い融点を持つ水溶性ポリマーが島成分の海島型繊維にし
て、強度が3g/dr以上の水溶性かつ熱圧着性のポリ
ビニルアルコール系繊維からなるウェッブが、熱圧着に
より、前記繊維の海成分が破れ該破れから繊維表面に押
出された島成分が繊維間を結合し不織布に形成してなる
水溶性衛生材用不織布。
直接の対象となるおむつのフェーシング用不織布とし
て、あるいはまたライナーとして、水洗で流すことがで
き、その取扱い作業者の作業を軽減させるものを提供す
る。またその製造が容易で、かつその使用者に悪影響の
少ない水溶性衛生材用不織布を提供する。 【構成】 融点が190℃以上のポリビニルアルコール
系ポリマーが海成分、該海成分の融点より20℃以上低
い融点を持つ水溶性ポリマーが島成分の海島型繊維にし
て、強度が3g/dr以上の水溶性かつ熱圧着性のポリ
ビニルアルコール系繊維からなるウェッブが、熱圧着に
より、前記繊維の海成分が破れ該破れから繊維表面に押
出された島成分が繊維間を結合し不織布に形成してなる
水溶性衛生材用不織布。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は衛生材用不織布に係り、
特に、おむつ用のフェーシングやライナーとして用い、
それを温水に溶解させて流すことができる水溶性不織布
に関するものである。
特に、おむつ用のフェーシングやライナーとして用い、
それを温水に溶解させて流すことができる水溶性不織布
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、いわゆる“使い捨て紙おむつ”
は、従来からの布おむつに比べて排泄物の吸液量が大き
く、かつそれを漏らさない工夫が凝らされていること、
なんと言っても使い捨てで再使用のための手間のかかる
作業が必要でないこと等のメリットのため、現代社会に
受け入れられ、大量に消費されるに至っている。
は、従来からの布おむつに比べて排泄物の吸液量が大き
く、かつそれを漏らさない工夫が凝らされていること、
なんと言っても使い捨てで再使用のための手間のかかる
作業が必要でないこと等のメリットのため、現代社会に
受け入れられ、大量に消費されるに至っている。
【0003】しかし、この紙おむつに関しては、未だ解
決すべき多くの課題を有している。その一つは、使用後
のおむつの処理の問題である。即ち、使用後の紙おむつ
は、一般的には、トイレに流すことができる固型状排泄
物はトイレに流し、その使用済みおむつそのものは家庭
用ゴミとして排出され焼却処分に託されている。ところ
で、排泄物はできるだけ家庭内で処理し、家庭用ゴミと
して排出する使用済み紙おむつとしての排出量を低減化
することは、その使用者に課せられた当然の要請である
が、固型状排泄物は、文字通り固いサラリとした固型物
ばかりとは限らず、むしろ、ネバネバしたおかゆ状物と
なって紙おむつ内部表面(フェーシング)に残ることが
普通である。即ち、排泄物がサラリとした固型状の場合
には、該排泄物は紙おむつから容易に分離でき、その排
出物を除去した紙おむつをゴミとしてストックし排出で
きるが、排泄物が上記のようなゆるんだ状態のときに
は、その排泄物は紙おむつフェーシング全体に広がって
粘着し、その排泄物のみを家庭内で除去しようとする
と、手を汚す手間のかかる作業となり、この作業の簡略
化が求められている。そしてこの作業簡略化の要請は、
特に、紙おむつを使用する者を多数に収容する病院等の
収容施設にとっては、より大きいものである。
決すべき多くの課題を有している。その一つは、使用後
のおむつの処理の問題である。即ち、使用後の紙おむつ
は、一般的には、トイレに流すことができる固型状排泄
物はトイレに流し、その使用済みおむつそのものは家庭
用ゴミとして排出され焼却処分に託されている。ところ
で、排泄物はできるだけ家庭内で処理し、家庭用ゴミと
して排出する使用済み紙おむつとしての排出量を低減化
することは、その使用者に課せられた当然の要請である
が、固型状排泄物は、文字通り固いサラリとした固型物
ばかりとは限らず、むしろ、ネバネバしたおかゆ状物と
なって紙おむつ内部表面(フェーシング)に残ることが
普通である。即ち、排泄物がサラリとした固型状の場合
には、該排泄物は紙おむつから容易に分離でき、その排
出物を除去した紙おむつをゴミとしてストックし排出で
きるが、排泄物が上記のようなゆるんだ状態のときに
は、その排泄物は紙おむつフェーシング全体に広がって
粘着し、その排泄物のみを家庭内で除去しようとする
と、手を汚す手間のかかる作業となり、この作業の簡略
化が求められている。そしてこの作業簡略化の要請は、
特に、紙おむつを使用する者を多数に収容する病院等の
収容施設にとっては、より大きいものである。
【0004】従って、少なくとも紙おむつ内のフェーシ
ングがトイレあるいはその類似設備で処分可能であれ
ば、即ち水洗で流すことができれば、排泄物の状態がど
うであれ、それを取扱う者の作業を減らすことができ、
有効である。そしてこのことは、紙おむつ内のフェーシ
ングに限らず、通常の布おむつを用いる場合にも、その
ライナーが水洗で流すことができれば、該おむつを取扱
う者の手を汚すことなくその作業を減らすことができる
ことは同様である。
ングがトイレあるいはその類似設備で処分可能であれ
ば、即ち水洗で流すことができれば、排泄物の状態がど
うであれ、それを取扱う者の作業を減らすことができ、
有効である。そしてこのことは、紙おむつ内のフェーシ
ングに限らず、通常の布おむつを用いる場合にも、その
ライナーが水洗で流すことができれば、該おむつを取扱
う者の手を汚すことなくその作業を減らすことができる
ことは同様である。
【0005】ところで、該フェーシングあるいはライナ
ーが水洗で流出させることが可能であるということは、
通常は、該おむつを使用した者の尿の放出によっても大
きな収縮に至り、場合によっては溶解に至るという問題
を生起するのであり、フェーシングあるいはライナーが
このようなものでは、無論おむつ用として使用すること
はできない。従って、この種おむつ用フェーシングある
いはライナーとしては、それを構成する繊維が、水洗流
出可能ではあるが、尿にも、高湿度下においても、収縮
も溶解もせず実質上その形態と特性が維持できるもので
あることが必要であると共に、そのような繊維が、おむ
つ使用者の保護のためから、また製造コストの低減のた
めから、化学的接着剤を用いることのなく繊維自体で熱
接着でき、フェーシングあるいはライナー用不織布とし
て熱圧形成できるものであることが要請される。しか
し、このような要請に応え得るものについては、未だ提
案されていない。
ーが水洗で流出させることが可能であるということは、
通常は、該おむつを使用した者の尿の放出によっても大
きな収縮に至り、場合によっては溶解に至るという問題
を生起するのであり、フェーシングあるいはライナーが
このようなものでは、無論おむつ用として使用すること
はできない。従って、この種おむつ用フェーシングある
いはライナーとしては、それを構成する繊維が、水洗流
出可能ではあるが、尿にも、高湿度下においても、収縮
も溶解もせず実質上その形態と特性が維持できるもので
あることが必要であると共に、そのような繊維が、おむ
つ使用者の保護のためから、また製造コストの低減のた
めから、化学的接着剤を用いることのなく繊維自体で熱
接着でき、フェーシングあるいはライナー用不織布とし
て熱圧形成できるものであることが要請される。しか
し、このような要請に応え得るものについては、未だ提
案されていない。
【0006】即ち、従来の技術から言えば、まず、水溶
性で、実用強度があり、高湿度下でもその形態、特性が
維持できる実用的な繊維そのものが実現されていないの
であり、またしかも、このような実用に供し得る水溶性
繊維を、該繊維以外の接着剤を用いることなく、それ自
体で接着できて、実用強度の不織布となし得る繊維につ
いても何等公けにされてはいないのである。
性で、実用強度があり、高湿度下でもその形態、特性が
維持できる実用的な繊維そのものが実現されていないの
であり、またしかも、このような実用に供し得る水溶性
繊維を、該繊維以外の接着剤を用いることなく、それ自
体で接着できて、実用強度の不織布となし得る繊維につ
いても何等公けにされてはいないのである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明は、衛生
材用不織布、特に、排泄物による汚れの直接の対象とな
るおむつのフェーシング用不織布として、あるいはまた
ライナーとして、水洗で流すことができ、その取扱い作
業者の作業を軽減させるものを提供せんとするものであ
り、またその製造が容易で、かつその使用者に悪影響の
少ない水溶性衛生材用不織布を提供せんとするものであ
る。
材用不織布、特に、排泄物による汚れの直接の対象とな
るおむつのフェーシング用不織布として、あるいはまた
ライナーとして、水洗で流すことができ、その取扱い作
業者の作業を軽減させるものを提供せんとするものであ
り、またその製造が容易で、かつその使用者に悪影響の
少ない水溶性衛生材用不織布を提供せんとするものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
満足する水溶性衛生材用不織布につき鋭意検討した結
果、該不織布を以下のように構成することによってその
目的が達成されることを見いだした。即ち、本発明は、
「融点が190℃以上のポリビニルアルコール系ポリマ
ーが海成分、該海成分の融点より20℃以上低い融点を
持つ水溶性ポリマーが島成分の海島型繊維にして、強度
が3g/dr以上の水溶性かつ熱圧着性のポリビニルア
ルコール系繊維からなり、繊維間が該繊維から押出され
た島成分ポリマーにより固定されている水溶性衛生材用
不織布」である。
満足する水溶性衛生材用不織布につき鋭意検討した結
果、該不織布を以下のように構成することによってその
目的が達成されることを見いだした。即ち、本発明は、
「融点が190℃以上のポリビニルアルコール系ポリマ
ーが海成分、該海成分の融点より20℃以上低い融点を
持つ水溶性ポリマーが島成分の海島型繊維にして、強度
が3g/dr以上の水溶性かつ熱圧着性のポリビニルア
ルコール系繊維からなり、繊維間が該繊維から押出され
た島成分ポリマーにより固定されている水溶性衛生材用
不織布」である。
【0009】
【作用】本発明の水溶性衛生材用不織布は水溶性であ
り、その排泄物等の汚れのまま温水中に浸けることによ
って溶解させることができ、これを下水道に流出させる
ことができる。従って、該不織布からなるフェーシング
あるいはライナーは、その使用後の処置を行う取扱い作
業者にとって、その取扱い作業を軽減させることができ
る。
り、その排泄物等の汚れのまま温水中に浸けることによ
って溶解させることができ、これを下水道に流出させる
ことができる。従って、該不織布からなるフェーシング
あるいはライナーは、その使用後の処置を行う取扱い作
業者にとって、その取扱い作業を軽減させることができ
る。
【0010】本発明に係わる水溶性衛生材用不織布の特
徴は、その構成素材として従来知られていない水溶性か
つ熱接着性を有するポリビニルアルコール(PVA)系
繊維を用い、構成されている点にある。即ち、本発明で
用いられる繊維は、強度が3g/dr以上の水溶性で、
かつ熱圧着性のPVA系繊維であるが、かかる特性のP
VA繊維とするのに、融点が190℃以上のPVA系ポ
リマーと、前記ポリマー融点より20℃以上低い融点を
持つ水溶性ポリマーとの混合溶液または混合分散液を、
前者高融点ポリマーが海成分、後者低融点ポリマーが島
成分となるように溶液紡糸し、湿延伸及び乾熱延伸を行
うことによって得たものである。しかもその際、その海
島型PVA繊維は、後にウェッブに熱圧着を加え不織布
とする際の該熱圧着によって、前記繊維の海成分相が破
れ、該破れを通して島成分が繊維表面に押出され、該押
出された島成分が繊維間を融着し結合するように構成し
たものである。
徴は、その構成素材として従来知られていない水溶性か
つ熱接着性を有するポリビニルアルコール(PVA)系
繊維を用い、構成されている点にある。即ち、本発明で
用いられる繊維は、強度が3g/dr以上の水溶性で、
かつ熱圧着性のPVA系繊維であるが、かかる特性のP
VA繊維とするのに、融点が190℃以上のPVA系ポ
リマーと、前記ポリマー融点より20℃以上低い融点を
持つ水溶性ポリマーとの混合溶液または混合分散液を、
前者高融点ポリマーが海成分、後者低融点ポリマーが島
成分となるように溶液紡糸し、湿延伸及び乾熱延伸を行
うことによって得たものである。しかもその際、その海
島型PVA繊維は、後にウェッブに熱圧着を加え不織布
とする際の該熱圧着によって、前記繊維の海成分相が破
れ、該破れを通して島成分が繊維表面に押出され、該押
出された島成分が繊維間を融着し結合するように構成し
たものである。
【0011】かかる海島型PVA繊維のマトリックスと
なる海成分PVA系ポリマーとしては、その融点が19
0℃以上であり、また島成分水溶性ポリマーとしては、
海成分PVA系ポリマーとの融点差(ΔTm)が20℃
以上低いことが必要であり、該海島両成分のブレンド比
が98/2〜55/45の範囲であり、強度が3g/d
r以上にして水中溶解温度が5〜99℃の繊維であるこ
とが望ましい。
なる海成分PVA系ポリマーとしては、その融点が19
0℃以上であり、また島成分水溶性ポリマーとしては、
海成分PVA系ポリマーとの融点差(ΔTm)が20℃
以上低いことが必要であり、該海島両成分のブレンド比
が98/2〜55/45の範囲であり、強度が3g/d
r以上にして水中溶解温度が5〜99℃の繊維であるこ
とが望ましい。
【0012】マトリックスとなる海成分PVA系ポリマ
ーの融点が190℃未満では、耐熱性、高湿度下での取
扱い性が不十分となり、本発明の目的とする実用に耐え
る繊維とすることが出来ない。また高強度繊維とするこ
とが出来ない。海成分PVA系ポリマーの融点が200
℃以上であるとさらに好ましい。海成分ポリマーの融点
の上限に特別な限定はないが、熱水溶解性および熱圧着
性の点で融点が230℃以下であることが好ましく、2
25℃以下であると水溶解温度が低下し、さらに好まし
い傾向にある。
ーの融点が190℃未満では、耐熱性、高湿度下での取
扱い性が不十分となり、本発明の目的とする実用に耐え
る繊維とすることが出来ない。また高強度繊維とするこ
とが出来ない。海成分PVA系ポリマーの融点が200
℃以上であるとさらに好ましい。海成分ポリマーの融点
の上限に特別な限定はないが、熱水溶解性および熱圧着
性の点で融点が230℃以下であることが好ましく、2
25℃以下であると水溶解温度が低下し、さらに好まし
い傾向にある。
【0013】海成分PVA系ポリマーの具体例を挙げる
と、重合度500〜18000で、ケン化度が88〜1
00モル%の高ケン化度PVAである。重合度が150
0〜4000、ケン化度が93〜99.5モル%である
と熱水溶解性および熱圧着性の点でさらに好ましい。ま
たエチレン、アリルアルコール、イタコン酸、アクリル
酸、無水マレイン酸とその開環物、アリールスルホン
酸、ピバリン酸ビニルの如く炭素数が4以上の脂肪酸ビ
ニルエステル、ビニルピロリドンおよび上記イオン性基
の一部また全量中和物などの変性ユニットにより変性し
たPVAも包含される。変性ユニットの導入法は、共重
合でも後反応でも特別な限定はない。変性ユニットの分
布はランダムでも、ブロックでも限定はない。ブロック
的に分布させると結晶化阻害効果が小さく、ランダムよ
り多く変性しても高融点を保ちうる。高ケン化度の高融
点PVA系ポリマーを連続相とすることにより高融点ポ
リマー単独繊維に近い性能を得ることが出来、また繊維
の最表層を高融点ポリマーとすることにより、繊維製造
工程においても膠着を防止することが可能となる。
と、重合度500〜18000で、ケン化度が88〜1
00モル%の高ケン化度PVAである。重合度が150
0〜4000、ケン化度が93〜99.5モル%である
と熱水溶解性および熱圧着性の点でさらに好ましい。ま
たエチレン、アリルアルコール、イタコン酸、アクリル
酸、無水マレイン酸とその開環物、アリールスルホン
酸、ピバリン酸ビニルの如く炭素数が4以上の脂肪酸ビ
ニルエステル、ビニルピロリドンおよび上記イオン性基
の一部また全量中和物などの変性ユニットにより変性し
たPVAも包含される。変性ユニットの導入法は、共重
合でも後反応でも特別な限定はない。変性ユニットの分
布はランダムでも、ブロックでも限定はない。ブロック
的に分布させると結晶化阻害効果が小さく、ランダムよ
り多く変性しても高融点を保ちうる。高ケン化度の高融
点PVA系ポリマーを連続相とすることにより高融点ポ
リマー単独繊維に近い性能を得ることが出来、また繊維
の最表層を高融点ポリマーとすることにより、繊維製造
工程においても膠着を防止することが可能となる。
【0014】島成分ポリマーとしては、海成分PVA系
ポリマーとの融点差(ΔTm)が20℃以上低い水溶性
ポリマーを用いる。ΔTmが20℃未満であると熱圧着
温度が高くなり過ぎ、熱圧着時海成分のPVA系ポリマ
ーの配向性・結晶性を破壊し易く、熱圧着時の収縮が大
きくなるので好ましくない。なお本明細書においては、
融点を持たない水溶性の非晶ポリマーであっても、その
非晶性ポリマーチップを所定温度に加熱し、0.1kg
/cm2の圧力を10分間印加した際チップ同志が融着
する最低温度を融着温度とし、この融着温度をも上記融
点に包含意味させて使用している。即ち、この融着温度
が海成分PVA系ポリマーの融点より20℃以上低い水
溶性非晶ポリマーは本発明の水溶性ポリマーに包含さ
れ、島成分水溶性ポリマーとして有効に用いることが出
来る。海成分PVA系ポリマーとのΔTmが30℃以上
であるとより好ましく、50℃以上であるとさらに好ま
しい。また低融点ポリマーが繊維最表面に存在すると繊
維製造工程や繊維を高湿度下で放置した時膠着し易く、
この点からも低融点ポリマーは島成分とすることが必要
である。
ポリマーとの融点差(ΔTm)が20℃以上低い水溶性
ポリマーを用いる。ΔTmが20℃未満であると熱圧着
温度が高くなり過ぎ、熱圧着時海成分のPVA系ポリマ
ーの配向性・結晶性を破壊し易く、熱圧着時の収縮が大
きくなるので好ましくない。なお本明細書においては、
融点を持たない水溶性の非晶ポリマーであっても、その
非晶性ポリマーチップを所定温度に加熱し、0.1kg
/cm2の圧力を10分間印加した際チップ同志が融着
する最低温度を融着温度とし、この融着温度をも上記融
点に包含意味させて使用している。即ち、この融着温度
が海成分PVA系ポリマーの融点より20℃以上低い水
溶性非晶ポリマーは本発明の水溶性ポリマーに包含さ
れ、島成分水溶性ポリマーとして有効に用いることが出
来る。海成分PVA系ポリマーとのΔTmが30℃以上
であるとより好ましく、50℃以上であるとさらに好ま
しい。また低融点ポリマーが繊維最表面に存在すると繊
維製造工程や繊維を高湿度下で放置した時膠着し易く、
この点からも低融点ポリマーは島成分とすることが必要
である。
【0015】島成分の水溶性ポリマーの具体例として
は、海成分PVA系ポリマーによっても異なるが、低ケ
ン化度PVA、高イオン基変性PVA、高変性カルボキ
シメチルセルロースなどのセルロース誘導体、アルギン
酸やキトサンなどの天然ポリマー、ポリビニルピロリド
ンなどの水溶性ポリマー、変性アクリル系ポリマーなど
が挙げられる。とりわけ、取扱い性(特に高湿時)、接
着性、性能再現性(安定性)、コストの点で、ケン化度
が50〜92モル%、重合度50〜4000の低ケン化
度PVAやアリルアルコール、アクリル酸、メタアクリ
ル酸、イタコン酸、無水マレイン酸とその開環物、アリ
ールスルホン酸、ビニルピロリドンおよびそのイオン性
基の一部また全量中和された変性ユニットにより3モル
%〜10モル%変性されたPVAが好ましい。変性ユニ
ットの導入法としては共重合でも後反応でも特別な限定
はない。変性ユニットの分布はランダムでもブロックで
も特別な限定はない。ケン化度が65モル%以下では特
に高温水溶性が低下するので上記変性ユニットで少量変
性することを組合わせたPVA系ポリマーは本発明での
島成分として有用である。島成分ポリマーの重合度に特
別な限定はないが、島成分は、繊維強度に寄与せず、接
着性に寄与することが重要であるから、熱圧着時流動性
のよい低重合度、例えば100〜1000が好ましい。
は、海成分PVA系ポリマーによっても異なるが、低ケ
ン化度PVA、高イオン基変性PVA、高変性カルボキ
シメチルセルロースなどのセルロース誘導体、アルギン
酸やキトサンなどの天然ポリマー、ポリビニルピロリド
ンなどの水溶性ポリマー、変性アクリル系ポリマーなど
が挙げられる。とりわけ、取扱い性(特に高湿時)、接
着性、性能再現性(安定性)、コストの点で、ケン化度
が50〜92モル%、重合度50〜4000の低ケン化
度PVAやアリルアルコール、アクリル酸、メタアクリ
ル酸、イタコン酸、無水マレイン酸とその開環物、アリ
ールスルホン酸、ビニルピロリドンおよびそのイオン性
基の一部また全量中和された変性ユニットにより3モル
%〜10モル%変性されたPVAが好ましい。変性ユニ
ットの導入法としては共重合でも後反応でも特別な限定
はない。変性ユニットの分布はランダムでもブロックで
も特別な限定はない。ケン化度が65モル%以下では特
に高温水溶性が低下するので上記変性ユニットで少量変
性することを組合わせたPVA系ポリマーは本発明での
島成分として有用である。島成分ポリマーの重合度に特
別な限定はないが、島成分は、繊維強度に寄与せず、接
着性に寄与することが重要であるから、熱圧着時流動性
のよい低重合度、例えば100〜1000が好ましい。
【0016】海島繊維の海成分/島成分のブレンド比は
重量比で98/2〜55/45の範囲である。海成分の
高融点PVA系ポリマーが55%より少ないと高強度な
繊維が得られない。またこの高融点PVA系ポリマーが
55%より少なくなり、低融点水溶性ポリマーが45%
より多くなると、低融点水溶性ポリマーが海成分となる
傾向になり、膠着の点で好ましくない。一方、低融点水
溶性ポリマーが2%より少ないと実用に耐える熱圧着性
能を得ることが出来ない。強度と熱圧着性のバランスよ
り、海/島ブレンド比が95/5〜60/40であると
より好ましく、92/8〜70/30であるとさらに好
ましい。
重量比で98/2〜55/45の範囲である。海成分の
高融点PVA系ポリマーが55%より少ないと高強度な
繊維が得られない。またこの高融点PVA系ポリマーが
55%より少なくなり、低融点水溶性ポリマーが45%
より多くなると、低融点水溶性ポリマーが海成分となる
傾向になり、膠着の点で好ましくない。一方、低融点水
溶性ポリマーが2%より少ないと実用に耐える熱圧着性
能を得ることが出来ない。強度と熱圧着性のバランスよ
り、海/島ブレンド比が95/5〜60/40であると
より好ましく、92/8〜70/30であるとさらに好
ましい。
【0017】上記海島繊維において、島成分の低融点ポ
リマーは繊維の最表面に存在することは好ましくない
が、最表層近くに存在することが好ましく、最表面より
0.1〜2μの内側に島成分を存在させることが好まし
い。最表層近辺での海成分の最小厚みは、熱圧着時最表
層の高融点PVA系ポリマーが破れ、島成分の低融点水
溶性ポリマーが表面に押し出され接着力を得るために重
要である。島成分は繊維断面方向に均一に分布させても
よいが、表面側により集中して分布させることが好まし
い。また島成分は繊維軸方向に連続であってよいが、必
ずしも連続である必要はなく、球状あるいは断続した細
長い棒状あるいはラグビーボール状であってもよい。上
記のように、島成分は繊維の最表層近くに存在すること
が肝要であり、必ずしもその個数には限られないが、良
好な接着性を得るためには、その島個数が5個以上であ
ることが好ましく、より好ましくは50個、さらに20
0個以上であると一層好ましい。
リマーは繊維の最表面に存在することは好ましくない
が、最表層近くに存在することが好ましく、最表面より
0.1〜2μの内側に島成分を存在させることが好まし
い。最表層近辺での海成分の最小厚みは、熱圧着時最表
層の高融点PVA系ポリマーが破れ、島成分の低融点水
溶性ポリマーが表面に押し出され接着力を得るために重
要である。島成分は繊維断面方向に均一に分布させても
よいが、表面側により集中して分布させることが好まし
い。また島成分は繊維軸方向に連続であってよいが、必
ずしも連続である必要はなく、球状あるいは断続した細
長い棒状あるいはラグビーボール状であってもよい。上
記のように、島成分は繊維の最表層近くに存在すること
が肝要であり、必ずしもその個数には限られないが、良
好な接着性を得るためには、その島個数が5個以上であ
ることが好ましく、より好ましくは50個、さらに20
0個以上であると一層好ましい。
【0018】海島型PVA繊維としての強度は3g/d
r以上であることが望ましい。この繊維の強度が3g/
dr未満となれば、それを用いて得られる不織布の強度
も弱いものとなり、フェーシングあるいはライナー等と
しての衛生材用不織布としての実用的でなくなる。そし
てまたこの繊維は、その海成分の配向度、結晶化度の関
係から、繊維としての強度が少なくとも3g/dr、水
中溶解温度5〜99℃となっていることが有効であるこ
とが解った。
r以上であることが望ましい。この繊維の強度が3g/
dr未満となれば、それを用いて得られる不織布の強度
も弱いものとなり、フェーシングあるいはライナー等と
しての衛生材用不織布としての実用的でなくなる。そし
てまたこの繊維は、その海成分の配向度、結晶化度の関
係から、繊維としての強度が少なくとも3g/dr、水
中溶解温度5〜99℃となっていることが有効であるこ
とが解った。
【0019】かかる繊維を製造する方法の一例について
記載する。上記の高融点PVA系ポリマーと低融点水溶
性ポリマーとは、両者を98/2〜55/45の割合で
溶媒に溶解して紡糸原液を得る。ここにいう溶媒とは少
なくとも高融点PVA系ポリマーを溶解する溶媒でなけ
ればならない。低融点水溶性ポリマーをも溶解する共通
溶媒であることがより好ましいが、必ずしも溶解しなく
とも、高融点PVA系ポリマー溶液中で10μ以下に分
散するよう粉砕分散が可能であれば使用可能である。分
散粒径が5μ以下であると好ましく、1μ以下であると
さらに好ましい。両ポリマーの共通溶媒に溶解しても両
ポリマーの相溶性いかんによっては均一透明溶液とはな
らない。むしろ紡糸原液状態で、高融点PVA系ポリマ
ーがマトリックス相(海相)、低融点水溶性ポリマーが
島相に微分散したポリマーブレンド溶液となって、濁り
のある均一微分散相分離液となることが好ましい。無
論、両ポリマーの相溶性が良好である場合は均一透明溶
液となり、繊維化時、高融点ポリマーが海成分となるよ
う原液、紡糸条件をとれば、目的の繊維を製造しうる。
記載する。上記の高融点PVA系ポリマーと低融点水溶
性ポリマーとは、両者を98/2〜55/45の割合で
溶媒に溶解して紡糸原液を得る。ここにいう溶媒とは少
なくとも高融点PVA系ポリマーを溶解する溶媒でなけ
ればならない。低融点水溶性ポリマーをも溶解する共通
溶媒であることがより好ましいが、必ずしも溶解しなく
とも、高融点PVA系ポリマー溶液中で10μ以下に分
散するよう粉砕分散が可能であれば使用可能である。分
散粒径が5μ以下であると好ましく、1μ以下であると
さらに好ましい。両ポリマーの共通溶媒に溶解しても両
ポリマーの相溶性いかんによっては均一透明溶液とはな
らない。むしろ紡糸原液状態で、高融点PVA系ポリマ
ーがマトリックス相(海相)、低融点水溶性ポリマーが
島相に微分散したポリマーブレンド溶液となって、濁り
のある均一微分散相分離液となることが好ましい。無
論、両ポリマーの相溶性が良好である場合は均一透明溶
液となり、繊維化時、高融点ポリマーが海成分となるよ
う原液、紡糸条件をとれば、目的の繊維を製造しうる。
【0020】上記溶媒の具体例としては、ジメチルスル
ホキシド(以下DMSOと略記)、ジメチルアセトアミ
ド、N−メチルピロリドン、ジメチルイミダゾリジノン
などの極性溶媒やグリセリン、エチレングリコールなど
の多価アルコール類、硝酸、硫酸などの強酸、ロダン
塩、塩化亜鉛などの濃厚水溶液、及びこれらの溶媒の混
合液などが挙げられる。とりわけDMSOが低温溶解
性、低毒性、低腐蝕性などの点で好ましい。溶媒に両ポ
リマーを添加し、撹拌溶解するか、特に相分離液となる
場合溶解時微分散するよう撹拌を強力に行うとともに脱
泡放置時凝集沈降しないよう泡が噛み込まぬ程度に低速
撹拌を続けるなどの配慮が好ましい。
ホキシド(以下DMSOと略記)、ジメチルアセトアミ
ド、N−メチルピロリドン、ジメチルイミダゾリジノン
などの極性溶媒やグリセリン、エチレングリコールなど
の多価アルコール類、硝酸、硫酸などの強酸、ロダン
塩、塩化亜鉛などの濃厚水溶液、及びこれらの溶媒の混
合液などが挙げられる。とりわけDMSOが低温溶解
性、低毒性、低腐蝕性などの点で好ましい。溶媒に両ポ
リマーを添加し、撹拌溶解するか、特に相分離液となる
場合溶解時微分散するよう撹拌を強力に行うとともに脱
泡放置時凝集沈降しないよう泡が噛み込まぬ程度に低速
撹拌を続けるなどの配慮が好ましい。
【0021】得られた原液は、乾式紡糸、乾湿式紡糸あ
るいは湿式紡糸を行う。乾式紡糸においては、溶媒が蒸
発する間に高融点ポリマーがマトリックス(海成分)、
低融点ポリマーが島となるよう紡糸条件を選定し、得ら
れた繊維を巻き取る。乾湿式紡糸においては、原液をノ
ズルより一旦不活性気体層(例えば空気層)中に吐出
し、次いで固化液に通し、固化と原液溶媒の抽出を行
い、必要ならば湿延伸、乾熱延伸を施し巻き取る。また
湿式紡糸においては、原液をノズルより直接固化液に吐
出し、固化、抽出を行い、必要ならば湿延伸、乾熱延伸
を施し巻き取る。いずれの紡糸法においても、高融点ポ
リマーが海成分に、低融点ポリマーが島成分となるよう
に、原液及び紡糸条件を配慮する必要がある。具体的に
は、海成分となるべき高融点ポリマーのブレンド比を多
くすることが有効である。また原液及び紡糸条件を相分
離し易い方向にすることが有効である。
るいは湿式紡糸を行う。乾式紡糸においては、溶媒が蒸
発する間に高融点ポリマーがマトリックス(海成分)、
低融点ポリマーが島となるよう紡糸条件を選定し、得ら
れた繊維を巻き取る。乾湿式紡糸においては、原液をノ
ズルより一旦不活性気体層(例えば空気層)中に吐出
し、次いで固化液に通し、固化と原液溶媒の抽出を行
い、必要ならば湿延伸、乾熱延伸を施し巻き取る。また
湿式紡糸においては、原液をノズルより直接固化液に吐
出し、固化、抽出を行い、必要ならば湿延伸、乾熱延伸
を施し巻き取る。いずれの紡糸法においても、高融点ポ
リマーが海成分に、低融点ポリマーが島成分となるよう
に、原液及び紡糸条件を配慮する必要がある。具体的に
は、海成分となるべき高融点ポリマーのブレンド比を多
くすることが有効である。また原液及び紡糸条件を相分
離し易い方向にすることが有効である。
【0022】繊維の強度を3g/dr以上とするため、
固化過程において均一な固化糸篠とする。均一な固化が
行われたことの確認は延伸後の繊維断面を光学顕微鏡で
観察し、ほぼ円型の断面の繊維が得られた場合には、均
一な固化が行われたと判断できる。従来、PVAの紡糸
に一般的に用いられている濃厚芒硝水溶液を固化浴に用
いると、不均一固化となるため断面がまゆ型となり、延
伸配向が十分行えない。また原液に硼酸を添加し、アル
カリ性脱水塩類浴に固化する場合、部分ケン化PVAが
紡糸中にケン化され、融点が上がり、水溶性も低下する
ので好ましくない。一方メタノールやエタノールなどの
アルコール類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケ
トン類、酢酸メチルや酢酸エチルなどの脂肪族エステル
類、及びこれらと原液溶媒との混合溶媒などの海成分と
なる高融点PVA系ポリマーに対して固化能を有する有
機溶媒を固化浴に用いると、均一な固化となるため断面
がほぼ円型となり、その後の湿延伸及び乾熱延伸により
十分な配向結晶化を行うことが出来る。
固化過程において均一な固化糸篠とする。均一な固化が
行われたことの確認は延伸後の繊維断面を光学顕微鏡で
観察し、ほぼ円型の断面の繊維が得られた場合には、均
一な固化が行われたと判断できる。従来、PVAの紡糸
に一般的に用いられている濃厚芒硝水溶液を固化浴に用
いると、不均一固化となるため断面がまゆ型となり、延
伸配向が十分行えない。また原液に硼酸を添加し、アル
カリ性脱水塩類浴に固化する場合、部分ケン化PVAが
紡糸中にケン化され、融点が上がり、水溶性も低下する
ので好ましくない。一方メタノールやエタノールなどの
アルコール類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケ
トン類、酢酸メチルや酢酸エチルなどの脂肪族エステル
類、及びこれらと原液溶媒との混合溶媒などの海成分と
なる高融点PVA系ポリマーに対して固化能を有する有
機溶媒を固化浴に用いると、均一な固化となるため断面
がほぼ円型となり、その後の湿延伸及び乾熱延伸により
十分な配向結晶化を行うことが出来る。
【0023】なお本発明で言う繊維の横断面形状は、通
常の光学顕微鏡を用いて観測されるものである。より均
一なゲル糸篠を得るためには、固化浴の温度を0〜10
℃の低温とすることが好ましい。なお、これら固化浴は
島成分となる低融点水溶性ポリマーに対しては必ずしも
固化能を有する必要はない。極端には低融点ポリマーは
固化浴に対して可溶であっても紡糸可能である。但しこ
の場合、高融点ポリマー/低融点ポリマーのブレンド比
において、低融点ポリマーが6/4より多いと固化浴中
に溶出したり、繊維が膠着するので好ましくない。低融
点ポリマーが7/3より少ないとより好ましい。低融点
ポリマーが固化浴に可溶の場合、固化時低融点ポリマー
が原液溶媒とともに固化糸篠の表面方向に移動する傾向
にあり、繊維中央部より表層部に、より多く分布傾向に
あるので、低融点ポリマーのブレンド量が少なくても熱
圧着性の低下が少ないという予想外の好ましい傾向を見
いだした。
常の光学顕微鏡を用いて観測されるものである。より均
一なゲル糸篠を得るためには、固化浴の温度を0〜10
℃の低温とすることが好ましい。なお、これら固化浴は
島成分となる低融点水溶性ポリマーに対しては必ずしも
固化能を有する必要はない。極端には低融点ポリマーは
固化浴に対して可溶であっても紡糸可能である。但しこ
の場合、高融点ポリマー/低融点ポリマーのブレンド比
において、低融点ポリマーが6/4より多いと固化浴中
に溶出したり、繊維が膠着するので好ましくない。低融
点ポリマーが7/3より少ないとより好ましい。低融点
ポリマーが固化浴に可溶の場合、固化時低融点ポリマー
が原液溶媒とともに固化糸篠の表面方向に移動する傾向
にあり、繊維中央部より表層部に、より多く分布傾向に
あるので、低融点ポリマーのブレンド量が少なくても熱
圧着性の低下が少ないという予想外の好ましい傾向を見
いだした。
【0024】固化浴から出た糸篠は、固化溶媒または固
化溶媒と原液溶媒の混合液からなる湿延伸浴中で2〜8
倍に湿延伸する。糸篠の膠着抑制のため毛羽のでない範
囲内でその倍率を大きくすることが肝要である。湿延伸
が2倍未満では膠着し、8倍を越えると毛羽が出やす
い。湿延伸倍率を大きくするため、湿延伸浴を沸点近く
まで昇温することも有効である。また湿延伸を2段以上
の多段に分けて行うことも有効である。
化溶媒と原液溶媒の混合液からなる湿延伸浴中で2〜8
倍に湿延伸する。糸篠の膠着抑制のため毛羽のでない範
囲内でその倍率を大きくすることが肝要である。湿延伸
が2倍未満では膠着し、8倍を越えると毛羽が出やす
い。湿延伸倍率を大きくするため、湿延伸浴を沸点近く
まで昇温することも有効である。また湿延伸を2段以上
の多段に分けて行うことも有効である。
【0025】湿延伸後の糸篠は、固化溶媒を主体とする
抽出浴と接触させて原液溶媒を糸篠から抽出する。この
抽出は糸篠の原液溶媒含有量を1%以下、好ましくは
0.1%以下にまで減少させることが好ましい。
抽出浴と接触させて原液溶媒を糸篠から抽出する。この
抽出は糸篠の原液溶媒含有量を1%以下、好ましくは
0.1%以下にまで減少させることが好ましい。
【0026】抽出後の糸篠は150℃以下の気体中で乾
燥する。乾燥前に鉱物油系、シリコン系、フッ素系など
の疎水性油剤を付着させたり、乾燥時の収縮応力を緩和
するため収縮させることも膠着抑制に有効である。
燥する。乾燥前に鉱物油系、シリコン系、フッ素系など
の疎水性油剤を付着させたり、乾燥時の収縮応力を緩和
するため収縮させることも膠着抑制に有効である。
【0027】乾燥原糸を100〜220℃で1〜6倍乾
熱延伸を施し、特に海成分PVAの配向結晶化を行い、
好ましくは次に110〜230℃で0〜40%の乾熱収
縮処理を施す。また乾熱原糸をそのまま用いることもで
きるが、乾燥原糸を100〜200℃で0〜20%の乾
熱収縮処理を施すことも好ましい。乾熱収縮処理は1段
だけでなく、収縮温度を段階的に上げて多段で収縮する
と、より高温、より高収縮率まで繊維の劣化や膠着を伴
わずに収縮処理が可能となり、より完全な歪み緩和が可
能となり、水中最大収縮率を小さくすることが出来る。
収縮率を充分に大きくすると水中で昇温しても全く収縮
せず、むしろ自発伸長する場合もある。
熱延伸を施し、特に海成分PVAの配向結晶化を行い、
好ましくは次に110〜230℃で0〜40%の乾熱収
縮処理を施す。また乾熱原糸をそのまま用いることもで
きるが、乾燥原糸を100〜200℃で0〜20%の乾
熱収縮処理を施すことも好ましい。乾熱収縮処理は1段
だけでなく、収縮温度を段階的に上げて多段で収縮する
と、より高温、より高収縮率まで繊維の劣化や膠着を伴
わずに収縮処理が可能となり、より完全な歪み緩和が可
能となり、水中最大収縮率を小さくすることが出来る。
収縮率を充分に大きくすると水中で昇温しても全く収縮
せず、むしろ自発伸長する場合もある。
【0028】以上、海島型のPVA繊維とすることによ
って、3g/dr以上の高い強度のPVA繊維となした
上でその水中溶解温度が5〜99℃の水溶性繊維を安定
に得ることができ、かつまた、熱圧着を行えば海成分相
が破れ、島成分が押出されて接着成分となる熱接着性繊
維となし得るものである。
って、3g/dr以上の高い強度のPVA繊維となした
上でその水中溶解温度が5〜99℃の水溶性繊維を安定
に得ることができ、かつまた、熱圧着を行えば海成分相
が破れ、島成分が押出されて接着成分となる熱接着性繊
維となし得るものである。
【0029】上記で得られたPVA繊維は、捲縮並びに
カットを行ってステープルとする。次に、この繊維を用
い、常法により、開繊し、カードあるいはランダムウエ
ッバーにかけてウエッブを形成する。形成したウエッブ
は、その後カレンダーロールなどにかけ熱圧着を行い、
本発明の衛生材用不織布が得られる。なお、形成したウ
エッブは、熱圧着前に予めニードルバンチあるいは空気
絡合などの絡合処理を行うことも出来る。なおウェッブ
化する際に他の水溶性繊維、好ましくは水溶解時に殆ん
ど収縮を生じない水溶性繊維を混合することができる。
カットを行ってステープルとする。次に、この繊維を用
い、常法により、開繊し、カードあるいはランダムウエ
ッバーにかけてウエッブを形成する。形成したウエッブ
は、その後カレンダーロールなどにかけ熱圧着を行い、
本発明の衛生材用不織布が得られる。なお、形成したウ
エッブは、熱圧着前に予めニードルバンチあるいは空気
絡合などの絡合処理を行うことも出来る。なおウェッブ
化する際に他の水溶性繊維、好ましくは水溶解時に殆ん
ど収縮を生じない水溶性繊維を混合することができる。
【0030】ウエッブの、カレンダーロールでの熱圧着
条件は、用いる繊維(a)の繊維特性との関連で、温度
が80〜230℃、かつ線圧が1kg/cm以上あるい
は面圧が2kg/cm2以上であることが好ましい。こ
の温度や圧力は、ウエッブに実際にかかる温度および圧
力であって、設定温度や設定圧力ではない。実際の温度
および圧力はサーモラベルや圧力インジケーターなどに
よって実測することが出来る。この圧着温度が80℃未
満であったり、線圧が1kg/cm未満あるいは面圧が
2kg/cm2未満では、熱圧着による接着力が低く、
実用に耐えない。圧着温度が230℃を越えると、マト
リックスを形成する海成分のPVA系ポリマーの融点を
越え、配向結晶化した繊維構造がこわれ、繊維強度が低
下したり、収縮したりする。熱圧着による接着性と圧着
後の繊維強度および寸法安定性の点より、温度は100
〜210℃、線圧が2〜200kg/cm、または面圧
が5〜400kg/cm2であるとより好ましく、温度
は130〜190℃、線圧が5〜50kg/cm、また
は面圧が10〜100kg/cm2であるとさらに好ま
しい。
条件は、用いる繊維(a)の繊維特性との関連で、温度
が80〜230℃、かつ線圧が1kg/cm以上あるい
は面圧が2kg/cm2以上であることが好ましい。こ
の温度や圧力は、ウエッブに実際にかかる温度および圧
力であって、設定温度や設定圧力ではない。実際の温度
および圧力はサーモラベルや圧力インジケーターなどに
よって実測することが出来る。この圧着温度が80℃未
満であったり、線圧が1kg/cm未満あるいは面圧が
2kg/cm2未満では、熱圧着による接着力が低く、
実用に耐えない。圧着温度が230℃を越えると、マト
リックスを形成する海成分のPVA系ポリマーの融点を
越え、配向結晶化した繊維構造がこわれ、繊維強度が低
下したり、収縮したりする。熱圧着による接着性と圧着
後の繊維強度および寸法安定性の点より、温度は100
〜210℃、線圧が2〜200kg/cm、または面圧
が5〜400kg/cm2であるとより好ましく、温度
は130〜190℃、線圧が5〜50kg/cm、また
は面圧が10〜100kg/cm2であるとさらに好ま
しい。
【0031】上記で得られた衛生材用不織布は、おむつ
用のライナーとしてそのまま用いることができ、またそ
れをトップシート(フェーシング)として用い、前記の
いわゆる“使い捨て紙おむつ”を構成することができ
る。後者の場合、フェーシングは強固な接着は必要では
なく、使用後汚れた該フェーシング部分をおむつ本体か
ら容易に外れるようにするために、むしろ軽い接着であ
ることが望ましい。
用のライナーとしてそのまま用いることができ、またそ
れをトップシート(フェーシング)として用い、前記の
いわゆる“使い捨て紙おむつ”を構成することができ
る。後者の場合、フェーシングは強固な接着は必要では
なく、使用後汚れた該フェーシング部分をおむつ本体か
ら容易に外れるようにするために、むしろ軽い接着であ
ることが望ましい。
【0032】本衛生材用不織布は、それを水中に投入す
ることによってそれ自体の形態を消失せしめ、その後汚
物と共に下水道に流さんとするものであるが、この不織
布溶解のための処理は、該不織布(フェーシングやライ
ナー等)を、温度5〜100℃の水浴に導くことによっ
て行われる。このような水浴としては、水を溜め得る便
器であってもよいし、病院等の共同施設にあってはより
大きな熱を加え得る処理容器であってもよく、要は、そ
の水浴温度が、不織布を構成する前記PVA繊維の水溶
解温度以上に設定できるものであれば良い。浴は、その
浴比が、1:30以上が好ましく、1:50以上大きい
方がより好ましく、さらには該温浴中で一定時間滞留さ
せて該浴液中に溶解させるために、オーバーフロー形式
のものであることが好ましい。またその処理浴は、その
浴温度が95〜100℃の高温にでき、さらに溶解処理
中も加熱を続けて水浴の温度を維持することができるも
のであれば、効率の点からさらに好ましい。
ることによってそれ自体の形態を消失せしめ、その後汚
物と共に下水道に流さんとするものであるが、この不織
布溶解のための処理は、該不織布(フェーシングやライ
ナー等)を、温度5〜100℃の水浴に導くことによっ
て行われる。このような水浴としては、水を溜め得る便
器であってもよいし、病院等の共同施設にあってはより
大きな熱を加え得る処理容器であってもよく、要は、そ
の水浴温度が、不織布を構成する前記PVA繊維の水溶
解温度以上に設定できるものであれば良い。浴は、その
浴比が、1:30以上が好ましく、1:50以上大きい
方がより好ましく、さらには該温浴中で一定時間滞留さ
せて該浴液中に溶解させるために、オーバーフロー形式
のものであることが好ましい。またその処理浴は、その
浴温度が95〜100℃の高温にでき、さらに溶解処理
中も加熱を続けて水浴の温度を維持することができるも
のであれば、効率の点からさらに好ましい。
【0033】
【実施例】以下に本発明を実施例を用いてより具体的に
説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもので
はない。実施例中、%は特にことわりがない限り重量に
基づく値である。
説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもので
はない。実施例中、%は特にことわりがない限り重量に
基づく値である。
【0034】なお、本明細書において使用しているパラ
メータの定義とその測定法は次ぎの如くである。 (1)融点:メトラー社示差走査熱量測定装置(DSC
−20)を用い、試料ポリマー10mgを窒素下20℃
/minの速度で昇温した際、吸熱ピークを示す温度を
意味する。
メータの定義とその測定法は次ぎの如くである。 (1)融点:メトラー社示差走査熱量測定装置(DSC
−20)を用い、試料ポリマー10mgを窒素下20℃
/minの速度で昇温した際、吸熱ピークを示す温度を
意味する。
【0035】(2)繊維中での島の数:繊維をパラフィ
ンなど適当な樹脂に包埋し、ミクロトームなどにより断
面の超薄切片とし、必要に応じ適当な染色を行い、光学
顕微鏡、走査電子顕微鏡あるいは透過型電子顕微鏡など
の中で島成分を最も観察し易い状態で島の数を観測す
る。
ンなど適当な樹脂に包埋し、ミクロトームなどにより断
面の超薄切片とし、必要に応じ適当な染色を行い、光学
顕微鏡、走査電子顕微鏡あるいは透過型電子顕微鏡など
の中で島成分を最も観察し易い状態で島の数を観測す
る。
【0036】(3)繊維強度:JISL−1015に準
じ、単繊維強度を試長20mm、引張速度50%/分で
引張試験を行う。
じ、単繊維強度を試長20mm、引張速度50%/分で
引張試験を行う。
【0037】実施例1;重合度1700、ケン化度9
8.5モル%で融点が225℃のPVAと、重合度60
0、ケン化度73モル%で融点が173℃のPVAを各
々15%と5%となるように90℃のDMSOに窒素下
混合撹拌し、溶解した。高融点PVA系ポリマー/低融
点水溶性ポリマーのブレンド比は75/25であった。
得られたブレンド溶液は曳糸性の良好な半濁溶液で、9
0℃で8時間放置しても2相に分離する傾向はなく、安
定な分散溶液であった。この紡糸原液を孔径0.08m
m、孔数500のノズルを通し、メタノール70%とD
MSO30%よりなる3℃の固化液中に湿式紡糸した。
得られた固化糸篠は白濁状であり、両PVAが相分離し
ていることが推定された。この固化糸に5.0倍の湿延
伸を施し、メタノール液に浸漬して固化糸篠のDMSO
を抽出洗浄し、鉱物油系油剤を付与し、600dr/5
00fのフィラメントを得た。このフィラメントに膠着
はなく、水中溶断温度は71℃であった。またその単糸
強度は9.3g/drであった。この繊維は、その断面
観測より、ケン化度98.5モル%の高融点PVAが海
成分で、ケン化度73モル%の低融点PVAが島成分と
なっており、その島数は少なくとも100個は存在して
おり、さらに各繊維の断面形状は光学顕微鏡で調べたと
ころ円型であることがわかった。
8.5モル%で融点が225℃のPVAと、重合度60
0、ケン化度73モル%で融点が173℃のPVAを各
々15%と5%となるように90℃のDMSOに窒素下
混合撹拌し、溶解した。高融点PVA系ポリマー/低融
点水溶性ポリマーのブレンド比は75/25であった。
得られたブレンド溶液は曳糸性の良好な半濁溶液で、9
0℃で8時間放置しても2相に分離する傾向はなく、安
定な分散溶液であった。この紡糸原液を孔径0.08m
m、孔数500のノズルを通し、メタノール70%とD
MSO30%よりなる3℃の固化液中に湿式紡糸した。
得られた固化糸篠は白濁状であり、両PVAが相分離し
ていることが推定された。この固化糸に5.0倍の湿延
伸を施し、メタノール液に浸漬して固化糸篠のDMSO
を抽出洗浄し、鉱物油系油剤を付与し、600dr/5
00fのフィラメントを得た。このフィラメントに膠着
はなく、水中溶断温度は71℃であった。またその単糸
強度は9.3g/drであった。この繊維は、その断面
観測より、ケン化度98.5モル%の高融点PVAが海
成分で、ケン化度73モル%の低融点PVAが島成分と
なっており、その島数は少なくとも100個は存在して
おり、さらに各繊維の断面形状は光学顕微鏡で調べたと
ころ円型であることがわかった。
【0038】この繊維を機械捲縮し、38mmにカット
しステープル化した。この繊維を用い、これをカードに
かけ、常法により目付け量12g/m2からなるウエッ
ブを作製した。このウエッブをエンボス金属ロールとフ
ラット金属ロールとの間に導き、温度190℃、線圧6
0kg/cm、処理時間1秒以下の熱圧着カレンダーロ
ール処理を行って、接着された不織布を得た。得られた
不織布は、よく接着しており、手で揉んでも単糸がバラ
ケることはなく、縦3.5km、横1.1kmの裂断長
を示した。そしてこの接着は、この不織布の電子顕微鏡
観察によって、上記PVA繊維での海相が部分的に破
れ、その破れ部分から海相の表面に押し出された島成分
によって繊維間が強固に接着された構造のものであるこ
とが確かめられた。
しステープル化した。この繊維を用い、これをカードに
かけ、常法により目付け量12g/m2からなるウエッ
ブを作製した。このウエッブをエンボス金属ロールとフ
ラット金属ロールとの間に導き、温度190℃、線圧6
0kg/cm、処理時間1秒以下の熱圧着カレンダーロ
ール処理を行って、接着された不織布を得た。得られた
不織布は、よく接着しており、手で揉んでも単糸がバラ
ケることはなく、縦3.5km、横1.1kmの裂断長
を示した。そしてこの接着は、この不織布の電子顕微鏡
観察によって、上記PVA繊維での海相が部分的に破
れ、その破れ部分から海相の表面に押し出された島成分
によって繊維間が強固に接着された構造のものであるこ
とが確かめられた。
【0039】次ぎに、この不織布(タテ20cm×ヨコ
15cm)を、容器の回りに加熱手段を設けてその容器
中の浴液温度を維持でき、しかも該浴液をオーバーフロ
ーさせて流すことができる容器とした該容器中の、温度
95℃、浴比1:50の浴液中に投入し、溶解処理を行
いつつオーバーフローさせて流出処理を行う実験を行っ
た。浴液中に投入された不織布は、浴液中でほぼ15秒
間で完全に溶解して消失し、オーバーフローさせて流す
ことができた。
15cm)を、容器の回りに加熱手段を設けてその容器
中の浴液温度を維持でき、しかも該浴液をオーバーフロ
ーさせて流すことができる容器とした該容器中の、温度
95℃、浴比1:50の浴液中に投入し、溶解処理を行
いつつオーバーフローさせて流出処理を行う実験を行っ
た。浴液中に投入された不織布は、浴液中でほぼ15秒
間で完全に溶解して消失し、オーバーフローさせて流す
ことができた。
【0040】
【発明の効果】本発明は、使用後の汚れたフェーシング
あるいはライナーを水洗で流出させることができ、特に
そのおむつの処理を大量に行なわざるを得ない病院等の
施設にとって、その取扱い者の作業を軽減させるもので
ある。
あるいはライナーを水洗で流出させることができ、特に
そのおむつの処理を大量に行なわざるを得ない病院等の
施設にとって、その取扱い者の作業を軽減させるもので
ある。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61F 13/18 310 Z 383
Claims (3)
- 【請求項1】 融点が190℃以上のポリビニルアルコ
ール系ポリマーが海成分、該海成分の融点より20℃以
上低い融点を持つ水溶性ポリマーが島成分の海島型繊維
にして、強度が3g/dr以上の水溶性かつ熱圧着性の
ポリビニルアルコール系繊維からなり、繊維間が該繊維
から押出された島成分ポリマーにより固定されている水
溶性衛生材用不織布。 - 【請求項2】 請求項1に記載された衛生材用不織布か
らなるおむつ用フェーシング。 - 【請求項3】 請求項1に記載された衛生材用不織布か
らなるおむつ用ライナー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6111043A JPH07316964A (ja) | 1994-05-25 | 1994-05-25 | 衛生材用不織布 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6111043A JPH07316964A (ja) | 1994-05-25 | 1994-05-25 | 衛生材用不織布 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07316964A true JPH07316964A (ja) | 1995-12-05 |
Family
ID=14550969
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6111043A Pending JPH07316964A (ja) | 1994-05-25 | 1994-05-25 | 衛生材用不織布 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07316964A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003265528A (ja) * | 2002-03-15 | 2003-09-24 | Daio Paper Corp | 使い捨て紙おむつ |
-
1994
- 1994-05-25 JP JP6111043A patent/JPH07316964A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003265528A (ja) * | 2002-03-15 | 2003-09-24 | Daio Paper Corp | 使い捨て紙おむつ |
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