JPH0731672A - 医療副資材 - Google Patents

医療副資材

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JPH0731672A
JPH0731672A JP5200210A JP20021093A JPH0731672A JP H0731672 A JPH0731672 A JP H0731672A JP 5200210 A JP5200210 A JP 5200210A JP 20021093 A JP20021093 A JP 20021093A JP H0731672 A JPH0731672 A JP H0731672A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 この出願発明は、外科医療などに用いられる
医療副資材、とくに、低温で収縮し、ギブス用布材、包
帯、テーピング材、湿布材用基布などとして用いられる
医療副資材を提供することを目的とする。 【構成】 この出願発明は、低温収縮性繊維を絡合した
不織布からなる医療副資材に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この出願発明は外科医療などに用
いられる医療副資材、さらに詳しくは、低温で収縮し、
ギブス用布材、包帯、テーピング材、湿布材用基布など
として用いられる医療副資材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、外科用、特に整形外科において、
骨折の治療や肢体の矯正などに用いられるギブスとして
は、主に焼石膏ギブスが用いられている。焼石膏ギブス
は焼石膏とメラミン・ホルムアルデヒド樹脂の組成物に
水を混合し、この半流動物を包帯を巻いた四肢などに塗
布し、硬化させるものである。この焼石膏は患部を固定
保護するのには有効であるが、入浴の際に湯に接触させ
てはならない、重い、皮膚への刺激性があるといった欠
点があった。このような欠点を解消するため、60℃以
上の温度において塑性を有し、常温において剛性を有す
る樹脂組成物(例えば特開昭60−41969号に開示
されるガラス転移点30℃未満のビニル系重合体を主体
とする樹脂組成物や特開昭60−203261号に開示
されるポリイソプレンと、エチレン−酢酸ビニル共重合
体に塩化ビニルをグラフトした重合体またはポリエステ
ル樹脂を配合した樹脂組成物など)、または水などの添
加剤を加えることにより硬化する樹脂組成物(例えば、
特開平3−45263号公報や特開平3−69360号
公報に開示される水硬化性ウレタン系樹脂組成物など)
を、硬化前の状態でギブス用布材に含浸し、これを患部
に装着後、硬化させるプラスチックギブスが提案されて
いる。このプラスチックギブスは、ギブスをした状態で
入浴が可能であり、軽いという利点を有する。しかし、
樹脂含浸したギブス用布材を身体に巻いて硬化させる際
に、ギブス用布材自体は寸法変更しないため、どうして
も身体との間に隙間が生じてしまい、隙間のある状態で
樹脂が硬化してしまうため、患部が十分に保護できなか
ったり、ギブスが身体にフィットせず、患部からずれた
りすることがあった。また、包帯やテーピング材などに
おいても、身体に巻いた後に緩んだり、身体との間に隙
間が生じたりして、患部の保護などが十分できないこと
があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この出願発明は上記従
来の欠点を解消すべくなされたものであり、例えばプラ
スチックギブスのギブス用布材や包帯として用いた場合
に、身体との密着固定を確実にできる医療用副資材を得
ることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】この出願発明の医療副資
材は、低温収縮性繊維を絡合した不織布、あるいは、低
温収縮性フィラメント又は低温収縮性フィラメントを用
いた編織物と、繊維ウェブとを絡合した不織布を患部に
装着し、例えば、ドライヤー等により加熱することによ
り患部に密着するものであって、低温で収縮し、簡便に
手間が掛からず患部に装着でき、また見た目にも良好で
皮膚に装着したとき皮膚に刺激を与えることがなく、脱
型も容易に可能なギブス、包帯、四肢や指などの矯正用
部品、テーピング材などの医療副資材を提供するもので
ある。
【0005】この出願発明の医療副資材は、低温で収縮
する不織布からなっているので、単に患部に装着し、加
熱するのみで簡便に医療副資材を装着できるので、外科
治療上極めて有利となる。例えば、この出願発明の医療
副資材をギブス用布材として使用する場合には、硬化前
の樹脂を含浸し、患部に巻いてドライヤーなどで加熱し
て、低温収縮性フィラメントを収縮させることにより、
身体に密着させることができる。この後、樹脂を硬化さ
せることにより、身体に密着固定したギブスとなる。
【0006】また、この出願発明の医療副資材は、X線
を透過するので、外科医療副資材を装着したままレント
ゲンを撮ることができるという利点もある。さらに、こ
の出願発明の医療副資材は、粉塵などを生じるおそれも
なく、皮膚を刺激することもなく、装着に際し不快感を
与えることもないという実用上の効果がある。以下、こ
の出願発明を詳しく説明する。
【0007】低温収縮性繊維としては、低温収縮性フィ
ラメント又は低温収縮性フィラメントを所定長にカット
した低温収縮性ステープルファイバーが使用できる。低
温収縮性フィラメントとしては、45〜70℃の低温で
収縮する低温収縮性を有するフィラメントであればどの
ようなものでも良いが、例えば、特開平3−19941
6号公報や特開平3−199417号公報に開示される
つぎのようなフィラメントが好ましい。高密度ポリエチ
レンにポリカプロラクトンを3〜30重量%混合した組
成物からなり、(a)引っ張り強度が4g/d以上、(b)結
節強度が3g/d以上、(c)切断伸度5%以上であるフ
ィラメント、あるいは、ポリエチレンを主成分とし、
1.5〜7.0重量%一酸化炭素またはこれと他のエチ
レン性不飽和化合物とを共重合した変性ポリエチレン2
0〜50重量%、ポリカプロラクトン3〜30重量%お
よび高密度ポリエチレン20〜77重量%とからなり、
(a)引っ張り強度が3g/d以上、(b)結節強度が2g/
d以上、(c)切断伸度が5%以上であるフィラメント。
【0008】この出願発明で用いられる高密度ポリエチ
レンとしては、通常、低圧法で製造される密度0.94
g/cm3以上のもので、メルトフローレート20以
下、好ましくは2以下のものが好適である。また、ポリ
カプロラクトンは、ξ−カプロロラクトンの開環重合で
得られる融点が約60℃のもので、分子量1〜10万、
好ましくは2〜5万のものが適当である。ポリカプロラ
クトンの配合量は3〜30重量%とすることが必要であ
る。この配合量が3重量%未満では低温収縮性の不十分
なフィラメントしか得られず、一方、30重量%を超え
ると高強度のフィラメントが得られないため実用になら
ない。
【0009】また、この出願発明において用いられる変
性ポリエチレンは、エチレンを主成分とし、一酸化炭素
又は一酸化炭素と他のエチレン性不飽和化合物を共重合
した光分解性のものであって、一酸化炭素の割合が1.
5〜7.0重量%、好ましくは2.0〜4.0重量%の
ものである。一酸化炭素の共重合割合が1.5重量%未
満では光分解速度が著しく小さく、一方、7.0重量%
を超えるとフィラメントの強度が低下すると共に光崩壊
速度が大きくなり過ぎて短期間で強度が低下してしまう
ため実用にならない。光分解速度は一酸化炭素の共重合
割合によって調節することができ、フィラメントの使用
目的に応じて一酸化炭素の共重合割合を適宜に選択す
る。この出願発明において用いられるエチレン性不飽和
化合物としては、酢酸ビニル、酪酸ビニル、(メタ)ア
クリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリ
ル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、マレイン酸、
フマル酸、アクリロニトリル、アクリルアミド、ビニル
メチルエーテル、ビニルフェニルエーテル、スチレン、
塩化ビニル、プロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、
オクテン−1、デセン−1、4−メチルベンテン−1等
があるが、紡糸性及び得られるフィラメントの機械的特
性、耐熱性、光沢等の点で、特に酢酸ビニル及びアクリ
ル酸エチルが好適である。一酸化炭素と共に酢酸ビニル
やアクリル酸エチル等のエチレン性不飽和化合物を共重
合すると、一定期間経過後の光分解を急激に起こさせる
ことができる。エチレン性不飽和化合物を共重合する場
合、その共重合割合は1〜20重量%が好適である。
【0010】また、高圧法低密度ポリエチレン製造装置
を用いて、反応温度150〜300℃、圧力500〜3
000気圧の条件下に、ジラウロイルパーオキサイド、
ターシャリーブチルパーオキサイド、ターシャリーブチ
ルパーイソブチレート、ターシャリーブチルパーアセテ
ート又はα,α’−アゾビスイソブチロニトリル等のフ
リーラジカル発生剤をベンゼン、ケロセン又は鉱油等の
不溶性有機溶剤に溶解したものを反応器に注入し、エチ
レンと一酸化炭素及び必要に応じて他のエチレン性不飽
和化合物と共重合させる方法、中低圧法高密度ポリエチ
レン製造装置を用いて、反応温度50〜300℃、圧力
0〜200気圧の条件下に、配位触媒又は金属触媒(チ
ーグラー型、ナッタ型又はフィリップス型等)の存在下
でスラリー法、溶液法又は気相法等でエチレンと一酸化
炭素及び必要に応じて他のエチレンと一酸化炭素及び他
のエチレンと一酸化炭素及び必要に応じて他のエチレン
性不飽和化合物とを共重合させる方法で製造することが
できる。
【0011】各成分はエクストルーダーで溶融混合して
チップ化した後、溶融紡糸する方法が採用されるが、両
者を紡糸装置に供給して混合紡糸してもよい。この出願
発明に使用するフィラメントは、次のような方法で製造
することができる。まず、高密度ポリエチレン等とポリ
カプロラクトンとの所定の割合の混合物を溶融紡糸に供
するが、溶融紡糸は、230〜300℃の温度で行うこ
とが好ましい。紡糸温度230℃では溶融押し出しが困
難であり、300℃を超えるとポリマーが分解し、高強
度のフィラメントを得ることが困難である。溶融紡出さ
れたフィラメントは水冷後、一旦巻き取った後、または
巻き取ることなく連続して、熱風または加熱された水、
グリセリン、シリコーンオイル等の触媒中で延伸され
る。延伸温度および延伸倍率等の延伸条件は、目的とす
るフィラメントの要求性能によって適宜選択されるが、
通常、未延伸フィラメントのガラス転移温度以上、すな
わち、60〜110℃程度の温度で10〜17倍に延伸
するのが適当である。また、延伸は2段以上の多段で行
うことが好ましく、1段延伸では充分延伸することが困
難で高強度のフィラメントを得ることが困難である。延
伸されたフィラメントは、次いで50〜110℃の温度
の雰囲気中で強緩処理され所望の特性を有するフィラメ
ントが製造される。この場合の強緩律は1〜5%が適当
である。このようにして得られるこの出願発明のフィラ
メントは、前述のような優れた強延伸度特性、低温収縮
性と微生物崩壊性とを有するものである。なお、この出
願発明のフィラメントの繊度は、用途により適宜選択さ
れる。また、必要に応じて、酸化促進剤、顔料等の添加
剤を含むことができる。
【0012】この出願発明に使用する不織布は、前記の
低温収縮性フィラメントまたは低温収縮性フィラメント
を所定の長さにカツトした低温収縮性繊維を含むウェブ
を形成し、これに水流絡合法、ニードルパンチ法あるい
はステッチボンド法などの絡合手段を施すことによって
製造される。前記不織布には製造行程中に低温収縮性フ
ィラメントが収縮する温度がかからないようにすること
が望ましいため、不織布の繊維結合工程として絡合によ
る製造工程がとられる。また、この出願発明に使用する
複合不織布は、前記の低温収縮性フィラメントを引き揃
えたもの、又は低温収縮性フィラメントから作製された
織物又は編物を、繊維ウェブと積層し、この積層物に水
流絡合法、ニードルパンチ法、あるいはステッチボンド
法などの絡合手段を施すことによって製造される。複合
不織布に用いる繊維ウェブには、ポリエステル繊維、ナ
イロン繊維、ポリプロピレン繊維、アクリル繊維、レー
ヨン繊維、羊毛などの公知の繊維が使用できる。低温収
縮性フィラメント又は低温収縮性フィラメントを用いた
編織物と繊維ウェブとは一層ずつ積層してもよいが、複
数層積層してもよく、例えば、低温収縮性フィラメント
又は低温収縮性フィラメントを用いた編織物を2つの繊
維ウェブ層で挟んだ構造としてもよい。積層物はニード
ルパンチ、水流絡合などの絡合手段により繊維を絡み合
わされることによって一体化され、複合不織布となる。
絡合手段としてステッチボンド法を使用する場合には、
前記積層物を作製せず、低温収縮性フィラメントをステ
ッチ糸として繊維ウェブにステッチし、複合不織布とし
てもよい。なお、低温収縮性フィラメントは複合不織布
の長手方向に用いられることが望ましく、例えば、低温
収縮性フィラメントを引き揃えたものを使用する場合に
は、この引き揃える方向と複合不織布の長手方向を一致
させればよく、また、低温収縮性フィラメントを織物な
どとして用いる場合には、タテ糸のみを低温収縮性フィ
ラメントで構成し、タテ糸と複合不織布の長手方向とを
一致させるとよい。この様にすると、複合不織布は長手
方向にのみ収縮し、幅方向の寸法は一定となるので、ギ
ブス用布材、包帯などとして用いた場合に、収縮処理し
ても幅引きが生じず、身体に巻いた不織布と不織布との
間に隙間が生じる心配がない。
【0013】この出願発明の医療副資材は、例えばギブ
ス用布材として用いる場合には、前述した60℃以上の
温度において塑性を有し、常温において剛性を有する樹
脂組成物、または水などの添加剤を加えることにより、
架橋硬化する樹脂組成物を含浸し、これを患部に巻いた
後、ハンドドライヤーなどで加熱することにより医療副
資材を収縮させ、この後、放置して常温に戻すことによ
り、あるいは添加剤を加えることにより、樹脂組成物を
硬化させてプラスチックギブスとすることができる。特
に、架橋硬化する樹脂組成物を用いた場合には、再度、
高い温度がかかった場合でもプラスチックギブスの再変
形が生じないのでよい。上記樹脂組成物には磁性フェラ
イト粉末、アニコ系磁性粉末などの従来公知の磁性粉
や、サリチル酸メチル、メントール、カンファー、ロー
トエキスなどの消炎剤が含まれていてもよい。なお、こ
の出願発明の複合不織布からなる医療副資材を使用する
場合には、上記樹脂組成物を全体に含浸する以外に、低
温収縮性フィラメントまたは低温収縮性フィラメントか
らなる編織物のみに樹脂組成物が含浸されていてもよ
い。この場合には、複合不織布の製造工程において、低
温収縮性フィラメントまたは低温収縮性フィラメントか
らなる編織物に樹脂組成物を含浸したものを、繊維ウェ
ブと積層し、積層物を絡合処理して複合不織布を製造す
ればよい。また、とくにギブスに強度や耐水性が要求さ
れない場合には、樹脂組成物を含浸せずに、医療副資材
のみを患部に巻き、熱収縮処理して固定してもよい。こ
の出願発明の医療副資材は上記のギブス用布材以外に
も、包帯、テーピング材などとして使用できる。これら
の場合には、そのまま身体に巻き、熱収縮処理により身
体に密着固定して使用することができる。医療副資材を
熱収縮処理させる場合の熱処理温度は、低温収縮性フィ
ラメントが収縮する45〜70℃が好ましく、とくに5
0〜60℃が好ましい。
【0014】
【実施例】
実施例1 繊度3デニール、繊維帳51mmのポリエステル繊維1
00%からなる目付50g/m2の繊維ウェブに、繊度
6デニールの低温収縮性フィラメント12本からなるマ
ルチフィラメント(ユニチカ株式会社製ポリカプロラク
トン・ファイバーPCL)を1インチ当たり25本引き
揃えて積層した。この積層物に水圧90kg/cm2
条件で水流絡合処理を施した後、風乾して繊維が絡合し
た複合不織布からなる医療副資材を得た。この医療副資
材の収縮前後の引張り強伸度、収縮率を調べ、以下に示
した。 収縮前強度 タテ:12kg/5cm幅、 ヨコ: 3
kg/5cm幅 収縮後強度 タテ:23kg/5cm幅、 ヨコ: 8
kg/5cm幅 収縮前伸度 タテ:27%、 ヨコ:60% 収縮後伸度 タテ:10%、 ヨコ:50% 収縮率 50℃で10秒間加熱 タテ:80%、 ヨコ:10
% 60℃で10秒間加熱 タテ:90%、 ヨコ:10
% 70℃で10秒間加熱 タテ:95%、 ヨコ:10
% この医療副資材を、フィラメントが長手方向に配置され
るように、幅5cmに裁断して包帯状にし、右手中指の
第2関節上に3周巻いた。この後、約55℃の温度とな
るようにヘアードライヤーで加熱したところ、医療副資
材は長手方向に収縮し、中指に密着固定した。収縮後関
節は容易に曲げられず、固定は十分であった。
【0015】実施例2 タテ糸に繊度500デニールの低温収縮性フィラメント
(ユニチカ株式会社製ポリカプロラクトン・ファイバー
PCL)を、ヨコ糸に繊度100デニールのポリエステ
ルモノフィラメントを使用し、繊密度をタテ、ヨコとも
10本/インチとした目付50g/m2の織物を作製す
る。この織物と、繊度3デニール、繊維長51mmのポ
リエステル繊維100%からなる目付30g/m2の繊
維ウェブとを、織物のタテ糸が複合不織布の長手方向に
配置されるように積層し、水圧90kg/cm2の条件
で水流絡合処理を施し、織物に繊維ウェブの構成繊維が
絡合した複合不織布からなる医療副資材を得た。この医
療副資材の収縮前後の引張り強伸度、収縮率を調べ、以
下に示した。 収縮前強度 タテ:39kg/5cm幅、 ヨコ:10
kg/5cm幅 収縮後強度 タテ:61kg/5cm幅、 ヨコ:15
kg/5cm幅 収縮前伸度 タテ: 5%、 ヨコ:10% 収縮後伸度 タテ: 2%、 ヨコ: 5% 収縮率 50℃で20秒間加熱 タテ:80%、 ヨコ:10% 60℃で20秒間加熱 タテ:90%、 ヨコ:10% 70℃で20秒間加熱 タテ:95%、 ヨコ:10% この医療副資材を裁断して幅10cmの包帯状とし、右
足ひざ部に3周巻いた。この後、約55℃の温度となる
ようにヘアードライヤーで加熱したところ、医療副資材
は長手方向に収縮し、ひざ部に密着固定した。収縮後ひ
ざは容易に曲げられず、固定は十分であった。また、上
記医療副資材を裁断して幅10cmの包帯状としたもの
に、水で硬化するウレタン樹脂組成物を含浸し、これを
右腕に3周巻いた。この後、約55℃の温度となるよう
にヘアードライヤーで加熱したところ、医療副資材は長
手方向に収縮し、右腕に密着した。次いで、水を加えて
ウレタン樹脂組成物を硬化してプラスチックギブスを形
成した。このプラスチックギブスは丈夫で軽く、ギブス
をつけたままでの入浴も可能である上に、右腕との間に
不要な隙間がなく、ギブスがずれる心配もなく、右腕を
十分に保護できるものであった。
【0016】
【発明の効果】この出願発明の医療副資材は低温収縮性
を有するため、身体に装着した状態で熱を加えて収縮さ
せることができるので、簡便に身体の形状にフィットす
るように密着固定することが可能であり、患部などを確
実に保護できる。このため、この出願発明の医療副資材
はギブス用布材、包帯、テーピング材、湿布剤用基布な
どに適しており、とくに、プラスチックギブスのプラス
チックを含浸する布材として用いると、身体の形状に合
ったギブスを作製できるのでよい。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低温収縮性繊維を絡合した不織布からな
    ることを特徴とする医療副資材。
  2. 【請求項2】 低温収縮性フィラメント又は低温収縮
    性フィラメントを用いた編織物と、繊維ウェブとを絡合
    した複合不織布からなることを特徴とする医療副資材。
  3. 【請求項3】 低温収縮性フィラメントが複合不織布の
    長手方向に用いられていることを特徴とする請求項2に
    記載の医療副資材。
  4. 【請求項4】 低温収縮性フィラメントが、高密度ポリ
    エチレンにポリカプロラクトンを3〜30重量%混合し
    た組成物からなり、(a)引っ張り強度が4g/d以
    上、(b)結節強度が3g/d以上及び(c)切断伸度
    が5%以上であることを特徴とする請求項2に記載の医
    療副資材。
  5. 【請求項5】 低温収縮性フィラメントが、ポリエチレ
    ンを主成分とし、1.5〜7.0重量%一酸化炭素また
    はこれと他のエチレン性不飽和化合物とを共重合した変
    性ポリエチレン20〜50重量%、ポリカプロラクトン
    3〜30重量%および高密度ポリエチレン20〜77重
    量%とからなり、(a)引っ張り強度が3g/d以上、(b)
    結節強度が2g/d以上および(c)切断伸度が5%以上
    であることを特徴とする請求項2に記載の医療副資材。
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