JPH0731589A - ビデオを用いた自動眼球運動解析装置 - Google Patents

ビデオを用いた自動眼球運動解析装置

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JPH0731589A
JPH0731589A JP5148234A JP14823493A JPH0731589A JP H0731589 A JPH0731589 A JP H0731589A JP 5148234 A JP5148234 A JP 5148234A JP 14823493 A JP14823493 A JP 14823493A JP H0731589 A JPH0731589 A JP H0731589A
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JP
Japan
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cornea
center
point
screen
corneal
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JP5148234A
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English (en)
Inventor
Keiichi Shioya
敬一 塩屋
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Publication of JPH0731589A publication Critical patent/JPH0731589A/ja
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Abstract

(57)【要約】 ビデオに撮影した眼の角膜の位置と形から自動的に眼球
の水平・垂直運動の角度を求めるパーソナルコンピュー
タ装置.眼球が回旋した際の角膜の位置のずれと角膜辺
縁の形状の変化をコンピュータでシミュレートして角膜
辺縁の形状を描き、実際のビデオの眼球運動の像に重ね
て一致する位置を決定する.一致の判定は角膜辺縁の一
部の円弧をシミュレートして実際の角膜辺縁をサーチし
て移動距離を指数化し逐時的に近づけること(コンピュ
ータによるパターンマッチング)で行った.得られた角
膜中心位置から眼球運動の角度を計算する. 【目的】眼球の水平・垂直運動の角度を正確に、眼瞼や
測定自体の影響をできるだけ受けずに解析できるととも
に、人の判定の作業を自動的に行う. 【構成】ビデオ画像をA/Dコンバートしてハードディ
スクに取り込み次いでパーソナルコンピュータの画面上
に重ねる.コンピュータはフルカラーメモリーのデータ
をアクセスして計算を行う.

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は眼球運動の測定に関す
るものである.そして健常者や患者の眼球運動の解析を
必要とする病医院や研究施設において利用されるもので
ある.
【0002】
【従来の技術】眼球運動の解析法としては様々なものが
実用化されているが、非光学的方法がこれまでの主体で
あった.一例として眼球内の電気的分極を利用して電気
的に眼球の動きを記録するElecro Oculo
Graphy(EOG)がある.しかしこの方法は垂直
・水平運動が互いに影響し合い数値が正確でなく、電極
の装着に経験を要するという欠点がある.別の例として
サーチコイル法は磁気を持ったコンタクトレンズを装着
させて眼球の運動を詳細に検出する方法であるが、小児
などは装着による影響が無視できない.これに対し光学
的方法を用いた眼球運動解析は、マーカをつけにくいと
いう眼球の特殊事情にあっており正確でもあることから
次第に用いられてきている.例としてフォトセル法があ
る.しかしこの方法は水平運動角度には向く反面、垂直
角度は眼瞼の為に瞳孔が隠ぺいされると測定できなくな
る欠点があり機器も高価である.既に出願した発明「ビ
デオを用いた眼球運動解析装置」は光学的な方法で、眼
瞼の影響を受けにくく、小児への装着も容易であるが、
処理の際に人による画像の判定の作業が必要で労力が膨
大である.
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は既に特許出願
した発明「ビデオによる眼球運動解析装置」(人の判定
作業による解析システム)を自動化するものである.手
動で行うか自動で行うかに関係なく発明が解決しようと
する課題は同じである.すなわちマーカを装着せず小児
や高齢者にも測定時の不快感がなく、測定が眼球運動に
影響を与えないこと.データを記録し後々にいつでも同
じデータを呼び出して解析できること.解析の際には異
常な眼球運動自体をじかに見ながら確認して解析できる
こと.眼球運動の水平・垂直運動角度は正確で互いの影
響がないこと.垂直運動の解析に眼瞼の影響を受けにく
いこと.廉価であること.である.既に出願した発明
「ビデオによる眼球運動解析装置」では人による画像判
定の作業が必要であったが、コンピュータによるパター
ンマッチング処理を加えた解析システムに改良し省力化
する事が新たな課題である.
【0004】
【課題を解決するための手段】眼球が水平・垂直に回旋
すると、角膜はそれに合わせて水平・垂直に移動し、か
つ角膜辺縁の形は正面からみた時に様々な楕円形に変形
する.この位置の移動と角膜の変形をコンピュータで計
算して描かせ実際の角膜の像に一致させることで眼球の
回旋の角度を求めることが可能である.この目的のため
市販の機器を組み合わせてシステムを構築しさらに専用
のソフトウェアを作製して1つの測定装置とした.また
角度の計算式に独自の工夫をした.データは頭部を固定
して撮影した眼の正面画像のビデオである.記録は家庭
用のVHS方式のビデオテープにて行ったが、これは他
の画像記録媒体でもよい.撮影の際、カメラを固視して
もらい(図1)丁度角膜辺縁2の中心に眼球の回旋の中
心が重なるようにして眼1の正面像を撮影する.同時に
角膜の近傍でカメラからの距離が角膜とカメラの距離に
等しい位置に適当な指標3をおいて撮影しておく(図
1).この画面を撮影した後に目的の眼球運動を撮影す
る.一方、眼球の直径を既存の測定法で測定しておく.
実際には超音波計測法で行なって、前房深度と全体長と
から眼球の回旋の半径Lを求めた.そのために下記の推
定式を作った.眼球は球とみなした. 回旋の半径L=(全体長−前房深度/2)/2+1
(mm) また撮影時にはカメラと角膜との距離を測定しておい
た.解析に使用する機器の構成を図2に示す.既に出願
した発明「ビデオを用いた眼球運動解析装置」と異なり
画面はデジタル化が不可欠である.ビデオカメラ4で撮
影したデータをビデオテープ5に記録する.コンピュー
タ7で制御されるビデオデッキ6にて再生した画像をア
ナログ/デジタル変換機(A/Dコンバータ11)によ
りデジタルデータに変換してコンピュータのメモリ12
上に転送しモニタ8の画面に表示するとともにハードデ
イスク13に保管する.この画像上でパターンマッチン
グを行うプログラムにより解析に必要な点の座標の値を
取り込む.先に撮影しておいた、カメラを固視した画面
(図1)において、円形とみなした角膜辺縁2上の3点
をマウスにより手動で選び、角膜中心位置座標を計算で
求める.原理は円周上の3点中の2点の垂直二等分線の
交点が円の中心であることを用いた.これを回旋中心の
画面への投影点Dとみなす、次に回旋中心Dと角膜辺縁
上の1点との距離をコンピュータ座標のドット数で求
め、この距離を角膜の半径(R)とする.指標を撮影し
た画面(同じく図1)で指標3(紙テープを用いた)の
実際の長さをマウスで選んだコンピュータ画面上での距
離(ドット数)で除して変換の為の係数を求めて較正す
る.この係数を用いて先に測定した眼球の回旋半径
(L)が何ドットに当たるかを計算する.以上で求めた
回旋中心座標(X,Y)・角膜半径(R)・回旋半径
(L)(いずれもドット数で表す)から角膜が垂直ある
いは水平に回旋した際に画面上でどのように回旋中心か
ら離れ、どのような楕円に変形するかをコンピュータ内
でのプログラムにより計算してその角膜の形を自由に表
示できるようにする.その際角膜辺縁は眼球の1断面で
あると仮定する.角膜の変形の計算式を示す.(図3参
照) 長さAO=ROOT(L−R) 長さAD’=ROOT(X+Y) 角度θ =SIN−1(AD’/AO) 長さAB=長さAC=角膜半径R 長さA’B’=長さA’C’=R*COS(θ) よって角膜辺縁上の点(BやCなど)は、角膜中心Aを
通る眼球の半径の方向(図4では縦方向)にCOS
(θ)だけ短縮すれば楕円として描ける.なお同じ画面
上にあっても眼球が回転して角膜辺縁が遠くになるにつ
れ遠近法により画面に縮小して現れる.すなわち遠近法
を無視した場合に比べ、画面の周辺の投影点がわずかに
周辺へ移動しただけで実際の眼球上の点ははるかに後方
へ移動しているのである.そこで遠近法により眼球上の
ある点が実際上較正した画面からどのくらい離れている
のかを計算する補正を行った(図4).画面上の点Qの
実際の位置はQ”ではなくQ’でありY座標の値はQ”
S”でなくQ’S’で与えられる.またコンピュータの
画面とビデオの画面とは縦横の画素の間隔が異なるため
その補正の処理もプログラムに組み込んだ.すなわち使
用したコンピュータPC−9801は画面の画素の構成
が縦400:横640(5:8)であるにも関わらずT
V画面の画像(縦3:横4)をむりやり重ねてしまう結
果、2画素間のピッチが縦と横で狂ってしまう.そこで
取り込んだ点の横(X軸)座標の値を一律に一定値縮小
して計算し後に再度拡大して表示することで解決した.
データである人の眼の画像を処理する場合、下準備とし
て各画面上の点の色相によって眼瞼皮膚、角膜、強膜の
3つの部分を区別することが必要であった.実際に用い
たA/Dコンバータ11の仕様から各点は12ビットの
フルカラー画面で与えられた(すなわち1677万
色).人がこの3領域をマウスでなぞって各領域のre
d,green,blueの成分毎の平均と標準偏差を
求めておき、次いである点が与えられたときにその点が
眼瞼皮膚(ピンク色)、角膜(黒色)、強膜(白色)の
いずれに属するかを判定できるようにしておく.角膜辺
縁を探す際のパターンマッチングは以下のように行った
(図5).まずある初期値Tの位置座標を角膜の中心と
しておく(実際には最初の画面でマウスにより人が決定
した).ついでこの角膜中心Tから予想される角膜辺縁
像15をコンピュータで描く.その後この予想辺縁上の
一点Uから実際の角膜辺縁2をサーチして辺縁上のNを
決定する.距離UNを計算し、ついですべての円弧上の
点で同様に行う.この後、ある移動のための指数(後
述)を設定しその値ができるだけ小さくなるように角膜
中心位置Tを移動する.最終的にこの指数がある閾値以
下の値に安定したところで角膜中心位置を決定する.T
は求める角膜中心位置Aに近づく.この場合2つの問題
点の解決が必要である.第一の問題点は実際の角膜辺縁
2をサーチする場合、上・下眼瞼の皮膚17・18や
影、睫毛16といった障害物をサーチしてしまい正しく
決定できないことである.この解決のためプログラムは
角膜の全辺縁はサーチせず、画面上へ投影された眼球中
心点Dに近い側の角膜辺縁の円弧JK(およそ90度か
ら120度のみ)をサーチする事とした(図5).なぜ
ならその側の円弧JKは強膜19との境界にあたり障害
物がないため誤りを避けられる、また色彩(白ピンク
黒)のコントラストがはっきりしておりサーチしやす
い、という利点と、原理的にこれと反対側の円弧は角膜
の表面上のある割線にしかすぎず必ずしも角膜辺縁を示
さないからである.なお円弧JKを予想角膜楕円上のど
の位置に取るかも重要で、角膜が内転・外転している際
は眼瞼を避けてやや下方におきかつ90度と狭く取る反
面、中央に位置している際は120度と広く取るなどの
工夫で障害の混入を効率よく排除できる.第二の問題点
は実際の角膜辺縁との距離の指数をどう設定するかであ
る(図5).不適当な指数では判定が安定しない.サー
チする方向は上記の円弧JK上のある一点Uから、仮定
した角膜中心Tへ向かう方向および逆に離れる方向(点
Mの方向)の同じ直線上の2方向とした.点Uから一点
ずつサーチして最初の点Uが白で内側へのサーチであれ
ば黒点を、最初の点Uが黒で外側へのサーチであれば白
点を探して角膜辺縁の点Nとする.得られたベクトルU
Nを水平成分と垂直成分に分けそれぞれX方向Y方向へ
の駆動力として計算し、順次円弧上のすべての点につい
て行って総計を求める.一方角膜辺縁上の点Uと求めた
点Nとの距離(すなわちベクトルUNの絶対値)が1な
いし2ドットというように近い場合の点Uの総数を計算
しておき先の駆動力の和を除して実際の移動距離の指数
とする.この求めた値だけ予想角膜中心位置をずらして
次の回のサーチの初期値としていく.こうすることによ
り予想角膜辺縁15は次第に正しい辺縁2に近づくとと
もに駆動力を失い、近い点の数が増して移動しなくなっ
て安定する.なおサーチの距離を最初大きく取り粗動に
より近づき、次いでサーチ距離を減らしてかつ移動距離
の指数を常にXY方向とも1ドットとする2つのモード
を用いてサーチを潤滑にかつ安全に行える工夫をした.
また角膜辺縁2は強膜19と接する部分でピンク色の帯
状の部分ができるがこの部分は角膜あるいは強膜として
両者に含める事で角膜辺縁の判定に支障を来す事はなか
った.なおこの指数の設定には類似の様々のものが考え
られる.安定を判定するには予想角膜中心Tが同じ点上
に固定してしまった場合、同じ点を2度サーチした場合
に決定した.同じ点を2度サーチした場合は複数の点上
で周回している事もあり平均点を求めて最終点とした.
得られた角膜中心位置座標Aから眼球の回旋の水平・垂
直角度をコンピュータで求める.この時の計算式を示
す.(図6参照) 角AOD=角度θ 長さOD=長さAO*COS(θ)=L*COS(θ) 長さID=Y 長さGD=X 垂直角=角AEG=角IOD=TAN−1(長さID/
長さOD) =TAN−1(Y/(L*COS(θ)) 水平角=角AFI=角GOD=TAN−1(長さGD/
長さOD) =TAN−1(X/(L*COS(θ)) コンピュータは1画面の処理が終わる毎に次の画面を準
備し、再び同じ作業を繰り返して垂直角と水平角を計算
していく.得られた一連の水平垂直角度データは別に作
製したプログラムで表示し目的に応じて解析する.
【0005】
【作用】ハードディスクに画像を多数枚分A/Dコンバ
ートして蓄積した後に一度に自動判定処理をしてデータ
を取る.あるいは1フレーム毎にビデオをA/Dコンバ
ートしつつ解析を繰り返してデータを延長していくなど
の運用が可能である.自動判定処理により人の労力は省
力化できたが、処理時間は構成する機器の能力に依存す
る.
【0006】
【実施例】ビデオカメラとしてソニー社製8mmビデオ
CCD−TR55、コンピュータで制御されるビデオデ
ッキとしてNEC社製PV−D828、A/Dコンバー
タ(ビデオデジタイザ)としてデジタルアーツ社製Hy
PER−ViSiON+、メモリ(フレームバッファ
ー)として同社HyPER−FRAME+、コンピュー
タとしてNEC社製PC−9801DA/U7を用い
た.プログラムにはK.S.P社BASIC98pro
を用いた.眼科病院で患者の眼球運動をビデオに記録し
超音波計測で眼軸長を計っておく.得られたビデオテー
プをダビングしてビデオデッキPV−D828で自由に
アクセスできるようにする.このテープをビデオデッキ
に入れコンピュータのプログラムを走らせる.まず較正
の画面、角膜の正面固視の画面、どの画面から処理する
かをビデオに記録された番号で決める.ついで画面の較
正、眼球中心位置の決定、画面上の眼険、角膜、強膜の
色調の決定をする.さらに最初の画面でおおよその角膜
中心位置の初期値をマウスで与える.あとはコンピュー
タにより自動的に眼球運動のデータが得られ、グラフ化
される.機器の構成は目的が達せられれば上記のものに
限定されない.
【0007】
【発明の効果】本システムを用いた眼球運動解析は垂直
と水平の成分が独立しており、EOGに見られるような
相互作用はなかった.また眼瞼によってある程度角膜が
隠れても推測ができた.解析は後になって注目している
部分を確認しながら行える利点があった.また5歳の幼
児でも測定可能であった.角膜辺縁を探すという判断を
パターンマッチング処理によりコンピュータで自動化で
きたことで有用な省力化ができ多数のデータを集積する
ことが容易になった.
【図面の簡単な説明】
【図1】本案のビデオ画像(固視時)である.
【符号の説明】
1 眼 2 角膜辺縁 3 示標 D 回旋中心の画面への投影点
【図2】本案の機器の構成図である.
【符号の説明】
4 ビデオカメラ 5 ビデオテープ 6 コンピ
ュータで制御されるビデオデッキ 7 コンピュータ
8 モニタ 9 マウス 10 プログラム
11 A/Dコンバータ 12 メモリ 13
ハードディスク
【図3】角膜中心と回旋の中心とを通る面での眼球の断
面図である.
【符号の説明】
14 眼球辺縁 19 画面 A 角膜の中心 B C 角膜辺縁の点 D 回旋
中心の画面への投影点 A’ 画面上の角膜の中心 B’C’画面上の角膜辺
縁の点 D’角膜中心から眼軸ODへの垂線の交点
O 回旋の中心 θ 角AOD
【図4】角膜中心と回旋の中心とを通る面での眼球の断
面図である.
【符号の説明】
14 眼球辺縁 19 画面 P 焦点 Q 画面上の点 Q’ 遠近補正をした場合の点Qの眼球上の位置 Q” 遠近補正をしない場合の点Qの眼球上の位置 S” Q”の垂線の足 S’ Q’の垂線の足
【図5】本案のビデオ画像(検査時)である.
【符号の説明】
2 角膜辺縁 15 予想角膜辺縁 16 睫毛
17 上眼瞼 18 下眼瞼 19 強膜 A 角膜の中心 D 回旋中心の画面への投影点 J K U 予想角膜辺縁上の点 M 点UについてTと反対側の点 N 実際の角膜辺縁上の点 ベクトルUN 点Uにお
ける移動すべき距離ベクトル
【図6】本案の眼球の座標系と角膜中心の位置座標であ
る.
【符号の説明】
2 角膜辺縁 14 眼球辺縁 XY平面 モニタの画面に平行な平面 X 画面の水平座標軸 Y 画面の垂直座標軸 Z
画面に垂直な座標軸 A 角膜の中心 E 角膜中心のX座標 F 角膜
中心のY座標 D 角膜中心のZ座標(回旋中心の画
面への投影点に等しい) H 角膜中心のXY平面へ
の投影点 I 角膜中心のYZ平面への投影点 G
角膜中心のXZ平面への投影点 角AEG=角IOD=垂直角 角AFI=角GOD=
水平角
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年4月14日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】
【課題を解決するための手段】眼球が水平・垂直に回旋
すると、角膜はそれに合わせて水平・垂直に移動し、か
つ角膜辺縁の形は正面からみた時に様々な楕円形に変形
する。この位置の移動と角膜の変形をコンピュータで計
算して描かせ実際の角膜の像に一致させることで眼球の
回旋の角度を求めることが可能である。この目的のため
市販の機器を組み合わせてシステムを構築しさらに専用
のソフトウェアを作製して1つの測定装置とした。また
角度の計算式に独自の工夫をした。データは頭部を固定
して撮影した眼の正面画像のビデオである。記録は家庭
用のVHS方式のビデオテープにて行ったが、これは他
の画像記録媒体でもよい。撮影の際、カメラを固視して
もらい(図1)丁度角膜辺縁2の中心に眼球の回旋の中
心が重なるようにして眼1の正面像を撮影する。同時に
角膜の近傍でカメラからの距離が角膜とカメラの距離に
等しい位置に適当な指標3をおいて撮影しておく(図
1)。この画面を撮影した後に目的の眼球運動を撮影す
る。一方、眼球の直径を既存の測定法で測定しておく。
実際には超音波計測法で行なって、前房深度と全体長と
から眼球の回旋の半径Lを求めた。そのために下記の推
定式を作った。眼球は球とみなした。 回旋の半径L=(全体長−前房深度/2)/2+1
(mm) また撮影時にはカメラと角膜との距離を測定しておい
た。解析に使用する機器の構成を図2に示す。既に出願
した発明「ビデオを用いた眼球運動解析装置」と異なり
画面はデジタル化が不可欠である。ビデオカメラ4で撮
影したデータをビデオテープ5に記録する。コンピュー
タ7で制御されるビデオデッキ6にて再生した画像をア
ナログ/デジタル変換機(A/Dコンバータ11)によ
りデジタルデータに変換してコンピュータのメモリ12
上に転送しモニタ8の画面に表示するとともにハードデ
ィスク13に保管する。この画像上でパターンマッチン
グを行うプログラムにより解析に必要な点の座標の値を
取り込む。先に撮影しておいた、カメラを固視した画面
(図1)において、円形とみなした角膜辺縁2上の3点
をマウスにより手動で選び、角膜中心位置座標を計算で
求める。原理は円周上の3点中の2点の垂直二等分線の
交点が円の中心であることを用いた。これを回旋中心の
画面への投影点Dとみなす。次に回旋中心Dと角膜辺縁
上の1点との距離をコンピュータ座標のドット数で求
め、この距離を角膜の半径(R)とする。指標を撮影し
た画面(同じく図1)で指標3(紙テープを用いた)の
実際の長さをマウスで選んだコンピュータ画面上での距
離(ドット数)で除して変換の為の係数を求めて較正す
る。この係数を用いて先に測定した眼球の回旋半径
(L)が何ドットに当たるかを計算する。以上で求めた
回旋中心座標(X,Y)・角膜半径(R)・回旋半径
(L)(いずれもドット数で表す)から角膜が垂直ある
いは水平に回旋した際に画面上でどのように回旋中心か
ら離れ、どのような楕円に変形するかをコンピュータ内
でのプログラムにより計算してその角膜の形を自由に表
示できるようにする。その際角膜辺縁は眼球の1断面で
あると仮定する。角膜の変形の計算式を示す。(図3参
照) 長さAO=ROOT(L−R) 長さAD’=ROOT(X+Y) 角度θ =SIN−1(AD’/AO) 長さAB=長さAC=角膜半径R 長さA’B’=長さA’C’=R*COS(θ) よって角膜辺縁上の点(BやCなど)は、角膜中心Aを
通る眼球の半径の方向(図では縦方向)にCOS
(θ)だけ短縮すれば楕円として描ける。なお同じ画面
上にあっても眼球が回転して角膜辺縁が遠くになるにつ
れ遠近法により画面に縮小して現れる。すなわち遠近法
を無視した場合に比べ、画面の周辺の投影点がわずかに
周辺へ移動しただけで実際の眼球上の点ははるかに後方
へ移動しているのである。そこで遠近法により眼球上の
ある点が実際上較正した画面からどのくらい離れている
のかを計算する補正を行った(図4)。画面上の点Qの
実際の位置はQ”ではなくQ’でありY座標の値はQ”
S”でなくQ’S’で与えられる。またコンピュータの
画面とビデオの画面とは縦横の画素の間隔が異なるため
その補正の処理もプログラムに組み込んだ。すなわち使
用したコンピュータPC−9801は画面の画素の構成
が縦400:横640(5:8)であるにも関わらずT
V画面の画像(縦3:横4)をむりやり重ねてしまう結
果、2画素間のピッチが縦と横で狂ってしまう。そこで
取り込んだ点の横(X軸)座標の値を一律に一定値縮小
して計算し後に再度拡大して表示することで解決した。
データである人の眼の画像を処理する場合、下準備とし
て各画面上の点の色相によって眼瞼皮膚、角膜、強膜の
3つの部分を区別することが必要であった。実際に用い
たA/Dコンバータ11の仕様から各点は12ビットの
フルカラー画面で与えられた(すなわち1677万
色)。人がこの3領域をマウスでなぞって各領域のre
d,green,blueの成分毎の平均と標準偏差を
求めておき、次いである点が与えられたときにその点が
眼瞼皮膚(ピンク色)、角膜(黒色)、強膜(白色)の
いずれに属するかを判定できるようにしておく。角膜辺
縁を探す際のパターンマッチングは以下のように行った
(図5)。まずある初期値Tの位置座標を角膜の中心と
しておく(実際には最初の画面でマウスにより人が決定
した)。ついでこの角膜中心Tから予想される角膜辺縁
像15をコンピュータで描く。その後この予想辺縁上の
一点Uから実際の角膜辺縁2をサーチして辺縁上のNを
決定する。距離UNを計算し、ついですべての円弧上の
点で同様に行う。この後、ある移動のための指数(後
述)を設定しその値ができるだけ小さくなるように角膜
中心位置Tを移動する。最終的にこの指数がある閾値以
下の値に安定したところで角膜中心位置を決定する。T
は求める角膜中心位置Aに近づく。この場合2つの問題
点の解決が必要である。第一の問題点は実際の角膜辺縁
2をサーチする場合、上・下眼瞼の皮膚17・18や
影、睫毛16といった障害物をサーチしてしまい正しく
決定できないことである。この解決のためプログラムは
角膜の全辺縁はサーチせず、画面上へ投影された眼球中
心点Dに近い側の角膜辺縁の円弧JK(およそ90度か
ら120度のみ)をサーチする事とした(図5)。なぜ
ならその側の円弧JKは強膜19との境界にあたり障害
物がないため誤りを避けられる、また色彩(白ピンク
黒)のコントラストがはっきりしておりサーチしやす
い、という利点と、原理的にこれと反対側の円弧は角膜
の表面上のある割線にしかすぎず必ずしも角膜辺縁を示
さないからである。なお円弧JKを予想角膜楕円上のど
の位置に取るかも重要で、角膜が内転・外転している際
は眼瞼を避けてやや下方におきかつ90度と狭く取る反
面、中央に位置している際は120度と広く取るなどの
工夫で障害の混入を効率よく排除できる。第二の問題点
は実際の角膜辺縁との距離の指数をどう設定するかであ
る(図5)。不適当な指数では判定が安定しない。サー
チする方向は上記の円弧JK上のある一点Uから、仮定
した角膜中心Tへ向かう方向および逆に離れる方向(点
Mの方向)の同じ直線上の2方向とした。点Uから一点
ずつサーチして最初の点Uが白で内側へのサーチであれ
ば黒点を、最初の点Uが黒で外側へのサーチであれば白
点を探して角膜辺縁の点Nとする。得られたベクトルU
Nを水平成分と垂直成分に分けそれぞれX方向Y方向へ
の駆動力として計算し、順次円弧上のすべての点につい
て行って総計を求める。一方角膜辺縁上の点Uと求めた
点Nとの距離(すなわちベクトルUNの絶対値)が1な
いし2ドットというように近い場合の点Uの総数を計算
しておき先の駆動力の和を除して実際の移動距離の指数
とする。この求めた値だけ予想角膜中心位置をずらして
次の回のサーチの初期値としていく。こうすることによ
り予想角膜辺縁15は次第に正しい辺縁2に近づくとと
もに駆動力を失い、近い点の数が増して移動しなくなっ
て安定する。なおサーチの距離を最初大きく取り粗動に
より近づき、次いでサーチ距離を減らしてかつ移動距離
の指数を常にXY方向とも1ドットとする2つのモード
を用いてサーチを潤滑にかつ安全に行える工夫をした。
また角膜辺縁2は強膜19と接する部分でピンク色の帯
状の部分ができるがこの部分は角膜あるいは強膜として
両者に含める事で角膜辺縁の判定に支障を来す事はなか
った。なおこの指数の設定には類似の様々のものが考え
られる。安定を判定するには予想角膜中心Tが同じ点上
に固定してしまった場合、同じ点を2度サーチした場合
に決定した。同じ点を2度サーチした場合は複数の点上
て周回している事もあり平均点を求めて最終点とした。
得られた角膜中心位置座標Aから眼球の回旋の水平・垂
直角度をコンピュータで求める。この時の計算式を示
す。(図6参照) 角AOD’=角度θ 長さOD’=長さAO*COS(θ)=ROOT(L
−R*COS(θ) 長さID’=Y 長さGD’=X 垂直角=角AEG=角IOD’=TAN−1(長さI
D’/長さOD’) =TAN−1(Y/(ROOT(L−R*COS
(θ)) 水平角=角AFI=角GOD’=TAN−1(長さG
D’/長さOD’) =TAN−1(X/(ROOT(L−R*COS
(θ)) コンピュータは1画面の処理が終わる毎に次の画面を準
備し、再び同じ作業を繰り返して垂直角と水平角を計算
していく。得られた一連の水平垂直角度データは別に作
製したプログラムで表示し目的に応じて解析する。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年6月13日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 ビデオを用いた自動眼球運動解析装置

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】眼球運動の水平・垂直角度を、ビデオに記
    録した眼の角膜の位置と形状から、パターンマッチング
    機能により自動的に推定するコンピュータ装置.
JP5148234A 1993-05-13 1993-05-13 ビデオを用いた自動眼球運動解析装置 Pending JPH0731589A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0694281A1 (en) * 1994-07-29 1996-01-31 Canon Kabushiki Kaisha Viewpoint detecting device

Cited By (2)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0694281A1 (en) * 1994-07-29 1996-01-31 Canon Kabushiki Kaisha Viewpoint detecting device
US5737641A (en) * 1994-07-29 1998-04-07 Canon Kabushiki Kaisha Viewpoint detecting device using stored information when detecting is improper

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