JPH07315103A - 自動車用カーペット - Google Patents
自動車用カーペットInfo
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- JPH07315103A JPH07315103A JP10801394A JP10801394A JPH07315103A JP H07315103 A JPH07315103 A JP H07315103A JP 10801394 A JP10801394 A JP 10801394A JP 10801394 A JP10801394 A JP 10801394A JP H07315103 A JPH07315103 A JP H07315103A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 自動車の車室内に敷設したカーペットから抜
け出した繊維ステープルが空調装置のフィルタに付着
し、故障の原因となることを防止する。 【構成】 第１基布に、合成繊維や天然繊維のステープ
ルをパイリングし、第１基布の裏面にバッキング層を接
着した自動車用カーペットにおいて、前記パイル糸の構
成材料中に、遊び毛の発生抑制成分として、２重量部以
上、２５重量部以下の低融点繊維を混綿し、紡績後の熱
処理によってこの低融点繊維を溶融させ、遊び毛抑制用
の接着剤として機能させる。
け出した繊維ステープルが空調装置のフィルタに付着
し、故障の原因となることを防止する。 【構成】 第１基布に、合成繊維や天然繊維のステープ
ルをパイリングし、第１基布の裏面にバッキング層を接
着した自動車用カーペットにおいて、前記パイル糸の構
成材料中に、遊び毛の発生抑制成分として、２重量部以
上、２５重量部以下の低融点繊維を混綿し、紡績後の熱
処理によってこの低融点繊維を溶融させ、遊び毛抑制用
の接着剤として機能させる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は自動車用カーペットに関
するものであり、より詳細には、合成繊維もしくは天然
繊維の短繊維（ステープル）をパイル構成材料に使用し
てなる自動車用カーペットにおける遊び毛の発生抑制手
段を提供するものである。
するものであり、より詳細には、合成繊維もしくは天然
繊維の短繊維（ステープル）をパイル構成材料に使用し
てなる自動車用カーペットにおける遊び毛の発生抑制手
段を提供するものである。
【０００２】
【従来の技術】自動車の車室内に敷設するカーペット
は、パイル系の構成成分としてポリエステル、ポリアミ
ド、ポリプロピレン、ポリアクリロニトリル、モダクリ
ルを含むアクリル系繊維等の熱可塑性合成繊維の連続フ
ィラメントのほか、これらの熱可塑性合成繊維を所定の
長さに切断することによって製造されたステープルや、
羊毛等の天然繊維のステープルを使用している。
は、パイル系の構成成分としてポリエステル、ポリアミ
ド、ポリプロピレン、ポリアクリロニトリル、モダクリ
ルを含むアクリル系繊維等の熱可塑性合成繊維の連続フ
ィラメントのほか、これらの熱可塑性合成繊維を所定の
長さに切断することによって製造されたステープルや、
羊毛等の天然繊維のステープルを使用している。
【０００３】熱可塑性合成繊維の連続長繊維（以下、フ
ィラメントと呼称する）や短繊維（以下、ステープルと
呼称する）は、耐久性、耐燃性、耐光性（日光堅牢度）
に優れ、また、防虫、防カビ性のあることから、自動車
用カーペット素材の主流を占めている。
ィラメントと呼称する）や短繊維（以下、ステープルと
呼称する）は、耐久性、耐燃性、耐光性（日光堅牢度）
に優れ、また、防虫、防カビ性のあることから、自動車
用カーペット素材の主流を占めている。
【０００４】前記熱可塑性合成繊維のステープルは、単
独で紡績し、あるいは他種の合成繊維のステープルや天
然繊維のステープルと混綿して紡績し、パイル構成糸条
に仕上げている。
独で紡績し、あるいは他種の合成繊維のステープルや天
然繊維のステープルと混綿して紡績し、パイル構成糸条
に仕上げている。
【０００５】これらのパイル構成糸（１）を図３に示す
ように基布、例えばポリエステル・スパンボンドからな
る基布（２）にタフティングし、基布（２）の裏面側に
ポリエチレン等の熱可塑性樹脂もしくはラテックスから
なるバッキング層（３）を設けることによって自動車用
カーペット（７）が製作されている。
ように基布、例えばポリエステル・スパンボンドからな
る基布（２）にタフティングし、基布（２）の裏面側に
ポリエチレン等の熱可塑性樹脂もしくはラテックスから
なるバッキング層（３）を設けることによって自動車用
カーペット（７）が製作されている。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】パイル構成糸（１）を
熱可塑性合成繊維や天然繊維のステープル、もしくはこ
れらのステープルの混合物から製作し、最終製品たるカ
ーペット（７）を自動車の車室内に敷設した場合、第１
基布（２）の表面側に露出しているパイル構成糸（１）
には、搭乗者の足の踏み付けによる圧縮荷重や摩擦力の
ほかに、空調装置から送り出された温風や冷風が作用す
る。
熱可塑性合成繊維や天然繊維のステープル、もしくはこ
れらのステープルの混合物から製作し、最終製品たるカ
ーペット（７）を自動車の車室内に敷設した場合、第１
基布（２）の表面側に露出しているパイル構成糸（１）
には、搭乗者の足の踏み付けによる圧縮荷重や摩擦力の
ほかに、空調装置から送り出された温風や冷風が作用す
る。
【０００７】圧縮荷重や摩擦力の繰返し負荷によってパ
イル構成糸（１）の一部分は擦り切れたり、第１基布
（２）やバッキング層（３）から抜け出したりして、最
終的には遊び毛（１Ａ）となってカーペット（７）の表
面に散在する。
イル構成糸（１）の一部分は擦り切れたり、第１基布
（２）やバッキング層（３）から抜け出したりして、最
終的には遊び毛（１Ａ）となってカーペット（７）の表
面に散在する。
【０００８】空調装置から送り出された温風や冷風は、
前記遊び毛（１Ａ）を巻き込んだ状態で車室内を流れ、
最終的には空調装置内に還流する。この際、温風や冷風
に担持され、カーペット（７）の表面から離れた遊び毛
（１Ａ）は、空調装置内に組込まれているフィルタ（図
示省略）によって捕捉されるが、遊び毛（１Ａ）の発生
量が多い場合には、フィルタに目詰まりを発生させ、空
調機能の低下や空調装置の故障等の問題を引起す。
前記遊び毛（１Ａ）を巻き込んだ状態で車室内を流れ、
最終的には空調装置内に還流する。この際、温風や冷風
に担持され、カーペット（７）の表面から離れた遊び毛
（１Ａ）は、空調装置内に組込まれているフィルタ（図
示省略）によって捕捉されるが、遊び毛（１Ａ）の発生
量が多い場合には、フィルタに目詰まりを発生させ、空
調機能の低下や空調装置の故障等の問題を引起す。
【０００９】遊び毛の防止対策としては、カーペット
（７）の裏面に接着剤を塗布してステープルの一部を接
着したり、パイルの表面にレージングやブラシングを施
こして遊び毛（１Ａ）を強制的に除去する方法が知られ
ているが、効果の持続性の面で別の問題がある。
（７）の裏面に接着剤を塗布してステープルの一部を接
着したり、パイルの表面にレージングやブラシングを施
こして遊び毛（１Ａ）を強制的に除去する方法が知られ
ているが、効果の持続性の面で別の問題がある。
【００１０】このような障害を回避するため、現況にお
いては自動車用カーペットのパイル形成材料として合成
繊維や天然繊維のステープルの代りに合成繊維のマルチ
フィラメントを使用したものが主流を占めている。
いては自動車用カーペットのパイル形成材料として合成
繊維や天然繊維のステープルの代りに合成繊維のマルチ
フィラメントを使用したものが主流を占めている。
【００１１】
【課題を解決するための手段】上記課題の解決手段とし
て本発明は、第１基布に、合成繊維のステープル、天然
繊維、もしくはこれらの繊維の混合物からなるパイル構
成材料をパイリングし、第１基布の裏面にバッキング層
を接着してなるカーペットにおいて、前記パイル構成材
料中に遊び毛の発生抑制成分として、２重量部以上、２
５重量部以下の低融点繊維を混綿し、この低融点繊維を
溶融してパイル構成材料を接着したことを特徴とする自
動車用カーペットを提供する。
て本発明は、第１基布に、合成繊維のステープル、天然
繊維、もしくはこれらの繊維の混合物からなるパイル構
成材料をパイリングし、第１基布の裏面にバッキング層
を接着してなるカーペットにおいて、前記パイル構成材
料中に遊び毛の発生抑制成分として、２重量部以上、２
５重量部以下の低融点繊維を混綿し、この低融点繊維を
溶融してパイル構成材料を接着したことを特徴とする自
動車用カーペットを提供する。
【００１２】
【作用】パイル構成材料中に遊び毛の発生抑制成分とし
て、低融点繊維を混綿し、タフティング前あるいはタフ
ティング後に熱処理を施こすことによって低融点繊維を
溶融させ、パイル構成ステープルを接着する。
て、低融点繊維を混綿し、タフティング前あるいはタフ
ティング後に熱処理を施こすことによって低融点繊維を
溶融させ、パイル構成ステープルを接着する。
【００１３】
【実施例】以下、図１及び図２を参照しながら本発明の
実施態様を説明する。尚、具体例の記述に先立って本発
明の中心的な構成要件について説明を追加する。パイル
糸（１）の形成材料としては、ポリエステル、ポリアミ
ド、ポリプロピレン、ポリアクリロニトリル、モダクリ
ルを含むアクリル系合成繊維のステープルや、羊毛等の
天然繊維のステープルの９８重量部以下、７５重量部以
上に、前記パイル糸を構成している繊維材料よりも低い
融点を有する熱可塑性合成繊維のステープル（４）の２
重量部以上、２５重量部以下を混綿してなる紡績糸を使
用する。
実施態様を説明する。尚、具体例の記述に先立って本発
明の中心的な構成要件について説明を追加する。パイル
糸（１）の形成材料としては、ポリエステル、ポリアミ
ド、ポリプロピレン、ポリアクリロニトリル、モダクリ
ルを含むアクリル系合成繊維のステープルや、羊毛等の
天然繊維のステープルの９８重量部以下、７５重量部以
上に、前記パイル糸を構成している繊維材料よりも低い
融点を有する熱可塑性合成繊維のステープル（４）の２
重量部以上、２５重量部以下を混綿してなる紡績糸を使
用する。
【００１４】前記低融点を有する合成繊維（６）として
は、図１（Ｂ）に示すような単一種類の繊維形成性高分
子組成物（４）からなるポリエステル、ポリエチレン、
ポリプロピレン等の単一成分繊維のステープルを使用す
るか、図１（Ｃ）に示すような２種類の繊維形成性高分
子組成物（４）（５）からなる鞘芯型複合繊維（シース
・コア型コンジュゲートファイバー）のステープル（６
Ａ）を使用する。
は、図１（Ｂ）に示すような単一種類の繊維形成性高分
子組成物（４）からなるポリエステル、ポリエチレン、
ポリプロピレン等の単一成分繊維のステープルを使用す
るか、図１（Ｃ）に示すような２種類の繊維形成性高分
子組成物（４）（５）からなる鞘芯型複合繊維（シース
・コア型コンジュゲートファイバー）のステープル（６
Ａ）を使用する。
【００１５】鞘芯型複合繊維（６Ａ）を構成する高分子
組成物（４）（５）の紡糸方式としては、前記低融点を
有する高分子組成物をパイル糸（１）の接着媒体として
機能させるため、低融点成分（４）が複合繊維（６Ａ）
の外側成分（鞘成分）を構成するように紡糸条件を設定
することが好ましい。繊維形成性高分子組成物の種類に
よっては、パイル糸（１）の接着成分として、融点の異
なる２種類の高分子成分を隣合わせに配置したサイド・
バイ・サイド型複合繊維のステープルを使用することも
可能である。
組成物（４）（５）の紡糸方式としては、前記低融点を
有する高分子組成物をパイル糸（１）の接着媒体として
機能させるため、低融点成分（４）が複合繊維（６Ａ）
の外側成分（鞘成分）を構成するように紡糸条件を設定
することが好ましい。繊維形成性高分子組成物の種類に
よっては、パイル糸（１）の接着成分として、融点の異
なる２種類の高分子成分を隣合わせに配置したサイド・
バイ・サイド型複合繊維のステープルを使用することも
可能である。
【００１６】鞘芯型複合繊維（６Ａ）を構成する高分子
組成物（４）（５）の組合せとしては、ポリエステル／
ポリエステル、ポリエステル／ポリエチレン、ポリプロ
ピレン／ポリエチレン、ポリプロピレン／ポリプロピレ
ン等が挙げられる。
組成物（４）（５）の組合せとしては、ポリエステル／
ポリエステル、ポリエステル／ポリエチレン、ポリプロ
ピレン／ポリエチレン、ポリプロピレン／ポリプロピレ
ン等が挙げられる。
【００１７】図１（Ｂ）（Ｃ）は、上記低融点繊維の具
体例を説明するものであって、図１（Ｂ）に、ポリエス
テルの単一高分子組成物（４）からなる低融点繊維ステ
ープル（６）の横断面形状を示し、図１（Ｃ）に、レギ
ュラーポリエステルからなる芯成分（５）の周りに鞘成
分、即ち、パイル糸（１）の接着成分として、１１０゜
Ｃの融点を有する変性ポリエステル（４）を配設した鞘
芯型複合繊維ステープル（６Ａ）の横断面形状を示す。
体例を説明するものであって、図１（Ｂ）に、ポリエス
テルの単一高分子組成物（４）からなる低融点繊維ステ
ープル（６）の横断面形状を示し、図１（Ｃ）に、レギ
ュラーポリエステルからなる芯成分（５）の周りに鞘成
分、即ち、パイル糸（１）の接着成分として、１１０゜
Ｃの融点を有する変性ポリエステル（４）を配設した鞘
芯型複合繊維ステープル（６Ａ）の横断面形状を示す。
【００１８】上記低融点繊維のステープル（６）または
（６Ａ）は、所定の混合比率でパイル糸（１）の構成繊
維と混綿した後、セミ梳毛紡績方式、紡毛紡績方式、綿
紡績方式等の適当な紡績手段を利用してパイル糸（１）
に仕上げる。
（６Ａ）は、所定の混合比率でパイル糸（１）の構成繊
維と混綿した後、セミ梳毛紡績方式、紡毛紡績方式、綿
紡績方式等の適当な紡績手段を利用してパイル糸（１）
に仕上げる。
【００１９】得られた低融点繊維（６）（６Ａ）配合パ
イル糸（１）は、図２（Ａ）に示すように、タフティン
グ、熱処理、バッキングの諸工程を経て自動車用カーペ
ット（１０）に仕上げる。
イル糸（１）は、図２（Ａ）に示すように、タフティン
グ、熱処理、バッキングの諸工程を経て自動車用カーペ
ット（１０）に仕上げる。
【００２０】図２（Ａ）に示すカーペット製造方式で
は、タフティングを終了した後、パイル糸（１）に熱処
理を施こし、溶融した低融点繊維のステープル（６）も
しくは（６Ａ）を接着剤として機能させることによって
パイル糸（１）相互を接着しているが、低融点繊維のス
テープル（６）もしくは（６Ａ）が接着剤として機能し
得る限りこれに限定されるべきものではなく、図２
（Ｂ）に示すようにタフティング工程と熱処理工程の配
設位置を逆転させたカーペット製造方式を採用すること
も可能である。
は、タフティングを終了した後、パイル糸（１）に熱処
理を施こし、溶融した低融点繊維のステープル（６）も
しくは（６Ａ）を接着剤として機能させることによって
パイル糸（１）相互を接着しているが、低融点繊維のス
テープル（６）もしくは（６Ａ）が接着剤として機能し
得る限りこれに限定されるべきものではなく、図２
（Ｂ）に示すようにタフティング工程と熱処理工程の配
設位置を逆転させたカーペット製造方式を採用すること
も可能である。
【００２１】以下、本発明の第１実施例を説明する。７
ｄ×１４０ｍｍのポリエステル・ステープル３８重量
部、５ｄ×１４０ｍｍのポリエステル・ステープル５７
重量部に、１１０゜Ｃの融点を有する変性ポリエステル
組成物からなる４ｄ×５１ｍｍの鞘芯型複合繊維のステ
ープル（６Ａ）５重量部を混綿し、６．０メートル番
手、メートル当り撚り数１６０（左撚り）を有するセミ
梳毛紡績糸（１）を紡出した。この後、１２０ｇ／ｍ2
のポリエステルスパンボンドからなる第１基布（２）
に、上記パイル糸（１）（６Ａ）をタフティングし、タ
フト規格１／８ゲージ、ステッチ９．５本／２５．４ｍ
ｍパイル重量３００ｇ／ｍ2を有する自動車カーペット
用原反を作成した。
ｄ×１４０ｍｍのポリエステル・ステープル３８重量
部、５ｄ×１４０ｍｍのポリエステル・ステープル５７
重量部に、１１０゜Ｃの融点を有する変性ポリエステル
組成物からなる４ｄ×５１ｍｍの鞘芯型複合繊維のステ
ープル（６Ａ）５重量部を混綿し、６．０メートル番
手、メートル当り撚り数１６０（左撚り）を有するセミ
梳毛紡績糸（１）を紡出した。この後、１２０ｇ／ｍ2
のポリエステルスパンボンドからなる第１基布（２）
に、上記パイル糸（１）（６Ａ）をタフティングし、タ
フト規格１／８ゲージ、ステッチ９．５本／２５．４ｍ
ｍパイル重量３００ｇ／ｍ2を有する自動車カーペット
用原反を作成した。
【００２２】この自動車カーペット用原反を、図２
（Ａ）に示すように熱処理工程に導入し、１３０゜Ｃの
熱風循環下で５分間熱処理した後、裏面にバッキング層
（３）として低密度ポリエチレンを４００ｇ／ｍ2の割
合でラミネート接着し、自動車用カーペット（１０）を
作成した。
（Ａ）に示すように熱処理工程に導入し、１３０゜Ｃの
熱風循環下で５分間熱処理した後、裏面にバッキング層
（３）として低密度ポリエチレンを４００ｇ／ｍ2の割
合でラミネート接着し、自動車用カーペット（１０）を
作成した。
【００２３】得られた自動車用カーペット（１０）をテ
ーバー型摩耗試験器に取付け、荷重５００ｇを負荷した
状態でＨ−３８摩擦輪を押付け１５００回転させ脱毛
量、即ち遊び毛（１Ａ）の発生量を測定した。
ーバー型摩耗試験器に取付け、荷重５００ｇを負荷した
状態でＨ−３８摩擦輪を押付け１５００回転させ脱毛
量、即ち遊び毛（１Ａ）の発生量を測定した。
【００２４】比較例として用意した低融点繊維未配合の
自動車用カーペット用で熱処理前後の脱毛量に０．１７
０ｇの差が記録されたのに対し、本発明による自動車用
カーペット（１０）では、熱処理前後の脱毛量の差が
０．０５９ｇ迄減少しており、低融点繊維（６Ａ）の溶
融と接着による遊び毛（１Ａ）の発生防止機能が確認さ
れた。
自動車用カーペット用で熱処理前後の脱毛量に０．１７
０ｇの差が記録されたのに対し、本発明による自動車用
カーペット（１０）では、熱処理前後の脱毛量の差が
０．０５９ｇ迄減少しており、低融点繊維（６Ａ）の溶
融と接着による遊び毛（１Ａ）の発生防止機能が確認さ
れた。
【００２５】本発明の第２の実施例においては、７ｄ×
１４０ｍｍのポリエステル・ステープル５５重量部、５
ｄ×１４０ｍｍのポリエステル・ステープル４０重量部
に、１１０゜Ｃの融点を有する変性ポリエステルからな
る４ｄ×５１ｍｍの単一成分ポリエステル・ステープル
（６）５重量部を混綿し、６．０メートル番手、メート
ル当り撚り数１６０（右撚り）を有するセミ梳毛紡績糸
（１）を防出した。
１４０ｍｍのポリエステル・ステープル５５重量部、５
ｄ×１４０ｍｍのポリエステル・ステープル４０重量部
に、１１０゜Ｃの融点を有する変性ポリエステルからな
る４ｄ×５１ｍｍの単一成分ポリエステル・ステープル
（６）５重量部を混綿し、６．０メートル番手、メート
ル当り撚り数１６０（右撚り）を有するセミ梳毛紡績糸
（１）を防出した。
【００２６】この後、図２（Ｂ）に示すようにこのセミ
梳毛紡績糸（１）を熱処理工程に供給し、前記第１実施
例とタフティング及び熱処理の順序が逆転しているほか
は略同一の加工条件に従って自動車カーペット用原反を
作成した。以後、第１実施例と同様の条件に従ってその
裏面にバッキング層（３）を接着し、自動車用カーペッ
ト（１０）を作成した。
梳毛紡績糸（１）を熱処理工程に供給し、前記第１実施
例とタフティング及び熱処理の順序が逆転しているほか
は略同一の加工条件に従って自動車カーペット用原反を
作成した。以後、第１実施例と同様の条件に従ってその
裏面にバッキング層（３）を接着し、自動車用カーペッ
ト（１０）を作成した。
【００２７】得られた自動車用カーペット（１０）をテ
ーバー型摩耗試験器に取付け、第１実施例と同一条件で
摩耗試験を行なった結果、熱処理による低融点ポリエス
テル・ステープル（６）の溶融と接着で、パイル糸
（１）からの遊び毛（１Ａ）の抜け出しが略完全に抑制
されている事実が確認された。
ーバー型摩耗試験器に取付け、第１実施例と同一条件で
摩耗試験を行なった結果、熱処理による低融点ポリエス
テル・ステープル（６）の溶融と接着で、パイル糸
（１）からの遊び毛（１Ａ）の抜け出しが略完全に抑制
されている事実が確認された。
【００２８】
【発明の効果】紡績後の熱処理によってパイル糸（１）
内に配合されている低融点繊維（６）または（６Ａ）が
溶融し、パイル糸（１）の構成成分であるステープルに
対して接着剤として機能する。この結果、第１基布
（２）やバッキング層（３）からのステープルの抜け出
しが抑制され、遊び毛（１Ａ）の吸込みによるフィルタ
の目詰まりがなくなることによって、自動車用空調装置
の故障が回避される。従って、空調装置の保守管理が容
易になり、安定した空調条件の持続が可能となる。
内に配合されている低融点繊維（６）または（６Ａ）が
溶融し、パイル糸（１）の構成成分であるステープルに
対して接着剤として機能する。この結果、第１基布
（２）やバッキング層（３）からのステープルの抜け出
しが抑制され、遊び毛（１Ａ）の吸込みによるフィルタ
の目詰まりがなくなることによって、自動車用空調装置
の故障が回避される。従って、空調装置の保守管理が容
易になり、安定した空調条件の持続が可能となる。
【図１】（Ａ）は本発明に係る自動車用カーペットの部
分縦断面図、（Ｂ）は単一の高分子組成物からなる低融
点繊維ステープルの横断面図、（Ｃ）は鞘芯型の接合構
造を具えた低融点繊維ステープルの横断面図。
分縦断面図、（Ｂ）は単一の高分子組成物からなる低融
点繊維ステープルの横断面図、（Ｃ）は鞘芯型の接合構
造を具えた低融点繊維ステープルの横断面図。
【図２】（Ａ）は本発明に係る自動車用カーペットの製
造工程を示す第１のフローチャート、（Ｂ）は第２のフ
ローチャート。
造工程を示す第１のフローチャート、（Ｂ）は第２のフ
ローチャート。
【図３】従来の自動車用カーペットの部分縦断面図。
１ パイル糸 １Ａ 遊び毛 ２ 第１基布 ３ バッキング層 ４ 繊維形成性高分子組成物 ５ 繊維形成性高分子組成物 ６ 低融点繊維のステープル ６Ａ 低融点複合繊維のステープル １０ 自動車用カーペット
Claims (4)
- 【請求項１】 第１基布に、合成繊維のステープル、天
然繊維、もしくはこれらの繊維の混合物からなるパイル
構成材料をパイリングし、第１基布の裏面にバッキング
層を接着してなるカーペットにおいて、前記パイル構成
材料中に遊び毛の発生抑制成分として、２重量部以上、
２５重量部以下の低融点繊維を混綿したことを特徴とす
る自動車用カーペット。 - 【請求項２】 前記低融点繊維として、前記パイル構成
材料よりも低い融点を有する単一成分合成繊維のステー
プルを混綿してなる請求項１記載の自動車用カーペッ
ト。 - 【請求項３】 前記低融点繊維として、前記パイル構成
材料よりも低い融点を有する繊維形成性ポリマーを当該
繊維の表層面側に配設してなる鞘芯型複合繊維のステー
プルを混綿してなる請求項１記載の自動車用カーペッ
ト。 - 【請求項４】 前記パイル構成材料の繊度が３デニール
以上６０デニール以下、繊維長が５０ｍｍ以上２００ｍ
ｍ以下であり、第１基布はポリエステル、ポリアミド、
ポリプロピレン等のスパンボンド方式の不織布で、その
重量が９０ｇ／ｍ2以上１５０ｇ／ｍ2以下である請求項
１記載の自動車用カーペット。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10801394A JPH07315103A (ja) | 1994-05-23 | 1994-05-23 | 自動車用カーペット |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10801394A JPH07315103A (ja) | 1994-05-23 | 1994-05-23 | 自動車用カーペット |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07315103A true JPH07315103A (ja) | 1995-12-05 |
Family
ID=14473782
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10801394A Withdrawn JPH07315103A (ja) | 1994-05-23 | 1994-05-23 | 自動車用カーペット |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07315103A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2012121397A (ja) * | 2010-12-07 | 2012-06-28 | Suminoe Textile Co Ltd | 自動車用フロアカーペット |
| JP2013043558A (ja) * | 2011-08-24 | 2013-03-04 | Unitika Technos:Kk | 自動車用フロアマットの裏面に用いる防滑シート |
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1994
- 1994-05-23 JP JP10801394A patent/JPH07315103A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2012121397A (ja) * | 2010-12-07 | 2012-06-28 | Suminoe Textile Co Ltd | 自動車用フロアカーペット |
| JP2013043558A (ja) * | 2011-08-24 | 2013-03-04 | Unitika Technos:Kk | 自動車用フロアマットの裏面に用いる防滑シート |
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