JPH07314338A - 精密バイス等の保持具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明はハネ板を設けた精密バイス等
の保持具に関するものである。 【構成】（イ） 精密バイスの締め付け側面（６）と精
密バイスの締め付底面（７）に対応する面からなる保持
具本体（１）を設ける。 （ロ） 保持具本体（１）には締め付け物（５）が当た
ると斜め下方に撓むハネ板（１−１）を設ける。 （ハ） ハネ板（１−１）と締め付け物（５）の当たる
部分には抵抗面（１−２）を設ける。 （ニ） ハネ板（１−１）の先端に適度な位置で撓みが
止まるストッパー（１−３）を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は精密小物加工における
精密バイス等の保持具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】精密小物加工では締め付け物（５）を直
接精密バイスの締め付け側面（６）で締め付けるだけで
あったので締め付け底面（７）へ締め付け物（５）を押
し付ける垂直方向の力（４）は無くバイス締め付け力
（２）とは別に手や治具で垂直方向に強力に押し付けて
垂直方向の位置ぎめを行っていたが常に位置決めは不安
定で作業者は高度な締め付け技術を長時間要求されてい
た。

【０００３】

【発明が解決しょうとする課題】

（イ） 従来の精密バイスは締め付け物（５）をどんな
に強い締め付け力（２）で締め付けても締め付け底面
（７）に押し付ける力は生じない。 （ロ） 作業中は締め付け底面（７）へ締め付け力
（２）に打ち勝て手や治具で締め付け物（５）を押し付
ける為に精密小物の締め付け物（５）は変形して不良品
と成る事が多かった。 （ハ） 変形を恐れて軽く締め付けると加工途中で締め
付け物（５）は浮き上がり不良品となった。 （ニ） 量産の場合など締め付け物（５）を加工基準と
なる締め付け底面（７）へ毎回密着させるのは大変な労
力と時間を要し能率が悪かった。 （ホ） 締め付け物（５）を締め付け底面（７）に正確
に密着させた後締め付け力（２）を増すと締め付け物
（５）は浮き上がり再調整が必要となった。 この様に締め付けには高度な経験と技術の蓄積が必要で
あった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】精密バイス締め付け側面
（６）と精密バイスの締め付け底面（７）に対応する面
からなる保持具本体（１）を設け、保持具本体（１）に
は締め付け物（５）が当たると斜め下方に撓むハネ板
（１−１）を設け、締め付け物（５）が当たる部分には
抵抗面（１−２）とハネ板（１−１）の先端部には適度
な位置で撓みが止まるストッパー（１−３）を設ける。

【０００５】

【実施例】本発明の実施に当たって下記の様な事が出来
る。 （イ） 保持具は締め付け物（５）の材質、硬度によっ
て鉄、焼入れ鋼等の硬質性の素材やアルミ、プラスティ
ック等の軟質性の素材を使用する事とができる。 （ロ） ハネ板（１−１）を差し替え式にした差し替え
ハネ板（８）は保持具本体（１）と異なる材料で多種作
り差し替えによつて垂直方向の押し付力（４）を変化さ
せる事が出来る。 （ハ） ハネ板（１−１）の根元にヒンジ（９）を設け
スプリング（１０）を撓ませるヒンジハネ板（１１）に
すればバネ定数を変える事で押し付け力を変化させる事
が出来る。 （ニ） 精密バイスの締め付け側面（６）にハネ板（１
−１）を直接設けた直接ハネ板（１２）も同じ結果を得
る事が出来る。 （ホ） ハネ板の撓みを必要以上に大きくすると破損す
るので先端にストッパー（１−３）を設けると締め付け
物（５）の締め付け側面（６）方向の繰り返し位置決め
精度も向上する。 （ヘ） 本発明を試作して当社の現場でテスト作業をし
ているが誰でも同じ様に高精度の位置決めが出来、不良
品の発生が減り能率が大巾に向上した。 （ト） 本発明は撓みを利用して締め付け物（５）を固
定するので加工上の衝撃や温度変化に対する膨張、収縮
も吸収出来るので締め付け物（５）を常時安定した状態
で固定出来る様になり加工精度も大巾に向上した。

【０００７】

【発明の効果】

（イ） 精密バイスでの締め付け物（５）の高精度位置
決めが短時間に簡単に出来る。 （ロ） 作業能率が大巾に向上する。 （ハ） 締め付け位置決めは誰でも正確に出来るように
なる。 （ニ） 作業者の負担が大巾に減る。

【図面の簡単な説明】

【図 １】本発明の斜視図

【図 ２】本発明の締め付け前の側面図

【図 ３】本発明の締め付け後の側面図

【図 ４】本発明のハネ板（１−１）を直接ハネ板（１
２）にした側面図

【図 ５】本発明のハネ板（１−１）を差し替えハネ板
（８）にした側面図

【図 ６】本発明のハネ板（１−１）をヒンジハネ板
（１１）にした側面図

【図 ７】本発明の実施例を示す側面図

【符号の説明】

１ 保持具本体 １−１ ハネ板 １−２ 抵抗面 １−３ ストッパー ２ バイス締め付け力 ３ ハネ板の撓み方向 ４ 垂直方向の力 ５ 締め付け物 ６ 締め付け側面 ７ 締め付け底面 ８ 差し替えハネ板 ９ ヒンジ １０ スプリング １１ ヒンジハネ板 １２ 直接ハネ板

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】（イ） 精密バイスの締め付け側面（６）
   と精密バイスの締め付け底面（７）に対応する面からな
   る保持具本体（１）を設ける。 （ロ） 保持具本体（１）には締め付け物（５）が当た
   ると斜め下方に撓むハネ板（１−１）を設ける。 （ハ） ハネ板（１−１）と締め付け物（５）の当たる
   部分には抵抗面（１−２）を設ける。 （ニ） ハネ板（１−１）の先端には適度な位置で撓み
   が止まるストッパー（１−３）を設ける。 以上のごとく構成された精密バイス等の保持具。