JPH07313861A - 気体混合器および流気式加熱装置 - Google Patents

気体混合器および流気式加熱装置

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JPH07313861A
JPH07313861A JP6133624A JP13362494A JPH07313861A JP H07313861 A JPH07313861 A JP H07313861A JP 6133624 A JP6133624 A JP 6133624A JP 13362494 A JP13362494 A JP 13362494A JP H07313861 A JPH07313861 A JP H07313861A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 圧縮気体に雰囲気気体を混合させた混合気体
を高圧噴射させる気体混合器と、この気体混合器を加熱
媒体である雰囲気気体の攪拌混合手段として用いた流気
式加熱装置を提供する。 【構成】 気体混合器1は、内部流路5が形成された円
筒形状の筒体で後方側に外部と内部流路5を連通する吸
引口6が穿設されると共に、圧縮気体21を外部から内
部流路5へ導入するオリフィス18が設けられた混合器
本体部2と、オリフィス18を介して内部流路5へ圧縮
気体21を導入する圧縮気体導入部3と、混合器本体部
2の前方側へ同軸状に設けられ雰囲気気体22と圧縮気
体21との混合気体23を噴射ノズル14から高圧噴射
する混合気体噴射部4とを備え、オリフィス18はテー
パリング状に形成され、圧縮気体導入部3はオリフィス
18の入口側へ開口する傾斜状の導入パイプ12で形成
されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、圧縮気体に雰囲気気体
を混合させながら当該混合気体を高圧噴射させる気体混
合器と、この気体混合器を加熱媒体である雰囲気気体の
攪拌混合手段として用いた流気式熱処理炉や恒温槽など
の流気式加熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の気体混合器としては、例えば米国
特許第2052869号で開示されているようにコアン
ダ効果を利用したものがある。この気体混合器では、第
二の気体が雰囲気気体として存在する外部へ一端側が連
通された内部流路の軸方向に対し、圧縮された高圧な第
一の気体を半径方向へ対向して直交状に導入することに
より、この第一の気体が第二の気体と混合して流量増幅
された混合気体が内部流路の他端側から吐出される。ま
た他の気体混合器としては、例えば実公昭57−460
35号で開示されているようにエゼクタポンプ効果を利
用したものがある。この気体混合器では、半径方向へ対
向して内部流路の軸方向と直交状にノズルから導入され
る圧縮された高圧な第一の気体を、内部流路に突出形成
したリップ衝突させてほぼ軸方向へ偏向を行った後、こ
の偏向された第一の気体を流路の前方に形成された収束
円錐台形面に衝突させて吐出口側の軸方向へ収束する態
様で偏向させ、この二度の偏向によって第一の気体を内
部流路中の第二の気体に混合せしめ、吐出口から流量増
幅された混合気体が得られるようにしている。
【0003】一方、従来の流気式加熱装置例えば加熱媒
体である雰囲気気体を炉内で循環させながら被処理物の
燒結などを行う流気式熱処理炉では、耐火性で断熱処理
が施されて空気や窒素などの雰囲気気体が充填される炉
体内を遮熱体によって熱処理部と熱源部とに区分し、当
該熱処理部と熱源部との間には流出路と流入路を介して
循環流路が形成され、この熱処理部には被処理物を収容
させると共に、熱源部には加熱手段であるヒーターと、
このヒーターで加熱された雰囲気気体を循環させるプロ
ペラファンやシッコロファンなどの攪拌混合手段を装着
させる。なお、上記遮熱体による区分は被処理物に対し
てヒーターによる輻射熱を与えないようにするためのも
のである。この熱処理炉では、加熱媒体である雰囲気気
体が熱源部側でヒーターによって所定温度に加熱され、
この雰囲気気体を攪拌混合手段であるファンの送風によ
って熱源部と熱処理部との間で循環させ、ヒーターの温
度設定と外気の導入で熱処理室内の温度を一定に保ち且
つ送風による攪拌混合で温度分布が均一になるようにし
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の気体混
合器では、コアンダ効果を利用した前者の場合には、半
径方向に対向した各ノズルからの圧縮気体が衝突した際
に乱流や逆流を起こして当該圧縮気体に大きな圧力損失
が発生し、またエゼクタポンプ効果を利用した後者の場
合には、邪魔板として作用するリップと収束円錐台形面
による二度に渡る流路の偏向によって生ずる圧縮気体の
圧力損失が大きい。このように、混合時における圧縮気
体に大きな圧力損失が発生すると、この圧縮気体に巻き
込まれた内部流路中の雰囲気気体は当該圧縮気体と充分
に混合することができない。また後者の気体混合器の場
合には、内部流路となる筒状体の内面に上記リップと収
束円錐台形面を含む複雑な圧縮気体の流路を形成しなけ
ればならず、その加工が容易ではなく同公報に図示され
た実施例のように分割して加工処理し、その接合部分に
はゴム製のシールパッキンを用いなければならない。こ
のために、製造コストが高くなったり、高温の雰囲気気
体中での使用には適合することができないなどの課題も
あった。さらに前者および後者の気体混合器の場合に
は、導入する圧縮気体の流量や圧力を変更しないで吐出
される混合気体の流速および流量を変更させることがで
きない構造のために、用途に応じて様々に対応すること
ができなかった。
【0005】上記したように加熱媒体である雰囲気気体
の攪拌混合手段としてファンを用いた従来の加熱装置で
は、消費電力が大きくて不経済であることや周囲の環境
を損ねるような騒音を発生すること、被処理物に与える
振動およびファンの可動部分などから発生する微細な塵
で炉体内が汚染することに起因する製品の品質低下、こ
の汚染を防止するために内部にフィルタを設置すると装
置が大型化するなど解決を必要とする各種の課題があっ
た。また、上記した流気式加熱装置の課題を解決するた
めにファンに代えて気体混合器を雰囲気気体の攪拌混合
手段として用いることも検討したが、上記したような従
来構造による気体混合器では不十分であった。例えば、
第一の気体である圧縮気体の導入口を外部に突出させた
態様で第二の気体である高温な雰囲気気体が充填されて
いる炉体内へ気体混合器を装着し、上記導入口から低温
の圧縮空気を順次補給しながら高温の雰囲気気体に攪拌
混合させ、この第一の気体を瞬時に第二の気体と等しい
高温に変換して吐出口から高圧噴射し、この混合気体に
よる攪拌混合で炉体内を常に均一な温度分布の所望温度
に維持させる機能が得られることが望ましい。しかし、
この攪拌混合手段として従来構造のように圧縮気体の圧
力損失が大きい気体混合器を使用した場合、導入口から
補給された低温の圧縮空気が高温の雰囲気気体と瞬時且
つ充分に攪拌混合されないので、炉体内の温度を一定に
維持させることができなくなる。また、構成中にゴムパ
ッキンなどのように耐熱性が得られ難い部材が含まれて
いると、使用温度が限定されて高温の雰囲気中では使用
できない。さらに、圧縮気体の流量を増減させることで
混合気体の流量および流速を調整する従来の気体混合器
を使用する場合には、炉体内の温度を一定にするために
導入される圧縮気体の増減に応じてヒーターへの通電量
を可変して温度調節を行う必要があり、炉体内の圧力を
一定にするために圧力調整弁を設けて過剰な雰囲気気体
を外部へ放出する必要がある。
【0006】そこで本発明では、導入した圧縮気体に雰
囲気気体を混合させながら当該混合気体を高圧噴射させ
る気体混合器であって、特に攪拌混合時における圧縮気
体の圧力損失を少なくすると共に、圧縮気体の導入流量
や圧力を一定に保持した状態で吐出される混合気体の流
速および流量の微調節を容易に行うことができる気体混
合器と、この気体混合器を加熱媒体である雰囲気気体の
攪拌混合手段として流気式熱処理炉や恒温槽などに用い
た流気式加熱装置の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第1は、軸線方
向に沿って内部流路が形成された円筒形状の筒体で、後
方側には雰囲気気体が存在する外部に上記内部流路を連
通させる吸引口が穿設されると共に、圧縮気体を外部か
ら上記内部流路へ導入するオリフィスが設けられた混合
器本体部と、この混合器本体部の外周に設けられ上記オ
リフィスを介して上記内部流路へ圧縮気体を導入する圧
縮気体導入部と、上記混合器本体部の前方側へ同軸状に
設けられ上記雰囲気気体と圧縮気体との混合気体を噴射
ノズルから高圧噴射する混合気体噴射部とを備え、上記
オリフィスは上記混合気体噴射部側へ次第に縮径する態
様のテーパリング状に形成され、上記圧縮気体導入部は
上記オリフィスと同方向へ傾斜しながら当該オリフィス
の入口側へ開口する傾斜状の導入パイプで形成された気
体混合器である。
【0008】本発明の第2は、上記第1の気体混合器に
おける上記混合気体噴射部はねじ部の螺着によって上記
混合器本体部の先端側へ進退可能に装着され、上記オリ
フィスは上記混合器本体部側に形成された先端側が次第
に縮径する態様の円錐状凸面部と、上記混合気体噴射部
側に上記円錐状凸面部に対向して相補形状で形成された
円錐状凹面部の間の空隙によって構成され、上記混合器
本体部に対する上記混合気体噴射部の螺合状態によって
上記オリフィスの開口幅を調整可能にした気体混合器で
ある。
【0009】本発明の第3は、雰囲気気体が充填された
加熱装置本体内には、雰囲気気体の加熱手段が装着され
た熱源部と、雰囲気気体によって熱処理される被処理物
を収容した熱処理部とが設けられ、上記熱源部側に外部
から低温の気体を補充しながら上記加熱手段で上記雰囲
気気体を加熱すると共に、この加熱された雰囲気気体を
上記加熱装置本体内に設けた攪拌混合手段によって上記
熱源部と熱処理部の間を循環させて上記被処理物の熱処
理を行う流気式熱処理装置において、上記第1または第
2の気体混合器を上記雰囲気気体の攪拌混合手段として
用い、この気体混合器は低温の圧縮気体が導入される上
記圧縮気体導入部の一端側を加熱装置本体の外部へ突出
させた態様で上記熱源部側へ装着した流気式熱処理装置
である。
【0010】本発明の第4は、上記第3の流気式熱処理
装置における気体混合器は、上記混合気体噴射部の噴射
ノズルを上記加熱手段に向けた状態で当該加熱手段に隣
接配備させた流気式熱処理装置である。
【0011】本発明の第5は、上記第4の流気式熱処理
装置における気体混合器は、混合気体を噴射する噴射ノ
ズルが延在される軸線方向に対し、上記加熱装置本体内
の雰囲気気体を吸引する上記混合器本体部の吸引口が直
交状に配設され、この吸引口を雰囲気気体が熱処理部側
から帰還される流入側に開口する態様で上記気体混合器
を熱源部の角隅部に配備させた流気式熱処理装置であ
る。
【0012】
【実施例】以下に、本発明を図示の実施例に基づいて詳
細に説明する。図1は本発明の実施例による気体混合器
1の外観斜視図を、図2はこの気体混合器1の縦断面図
をそれぞれ示す。この気体混合器1は、混合器本体部2
と圧縮気体導入部3および混合気体噴射部4を主要な構
成要素としている。混合器本体部2は、軸線方向に沿っ
て内部流路5が形成された円筒形状の筒体で、この筒体
の後方側には第二気体である雰囲気気体が存在する外部
と内部流路5を連通させる吸引口6が穿設されていると
共に、筒体の先端側内面には雌ねじ部7が設けられてい
る。また混合器本体部2には、筒体の中間部を一定幅で
環状にくり抜いて環状導入溝8が形成され、この環状導
入溝8の内側には先端側が次第に縮径する態様で円錐状
凸面部9が形成されている。なお、図示の実施例では吸
引口6を軸線方向と直交状に設けているが、この吸引口
を軸線方向に沿った後端面に穿設する態様もある。
【0013】圧縮気体導入部3は、混合器本体部2の軸
線方向と平行に延在されて一端側に雄ねじ部10が設け
られた給送パイプ11と、この給送パイプ11の他端側
に一端側が連結されて上記混合器本体部2の軸線方向に
対して傾斜状に延在されると共に、他端側が上記環状導
入溝8に適合する態様で混合器本体部2へ一体に連結さ
れる導入パイプ12とで構成されている。混合気体噴射
部4は、内部に吐出口13が設けられた先端側の噴射ノ
ズル14と、外周に上記雌ねじ部7に螺合する雄ねじ部
15が設けられた後端側の連結筒16とで構成され、こ
の連結筒16の後端内側には上記円錐状凸面部9と相補
形状をした円錐状凹面部17が形成されている。なお、
図示の実施例では上記導入パイプ12は混合器本体部2
の軸線方向に対して略60度の傾斜角度で交差するよう
に設定されている。また、この実施例では導入パイプ1
2の先端は上記環状導入溝8の一部へ開口され、この環
状導入溝8を介して後述するオリフィス18の入口側の
全周と連通させているが、この導入パイプ12をオリフ
ィス18の入口側の全周と連通するドーナツ状に形成す
る態様もあり、その場合には上記環状導入溝8を省略す
ることも可能である。
【0014】上記混合気体噴射部4は、雄ねじ部15を
雌ねじ部7に螺合させて混合器本体部2に装着される。
これにより、混合器本体部2の円錐状凸面部9と混合気
体噴射部4の円錐状凹面部17との間には、次第に縮径
するテーパリング状の通路を備えたオリフィス18が形
成される。このオリフィス18は、混合気体噴射部4を
回動させて螺合状態を変えると通路幅を可変することが
できるが、所望に設定した後の緩み防止のために上記雄
ねじ部15に螺合するロックナット19が装着されてい
る。なお、上記したオリフィス18の開口状態を外部か
ら確認することができるように、噴射ノズル14とロッ
クナット19の外周面に目盛表示20が設けられてい
る。また、図示の実施例では混合器本体部2の軸線方向
に対するオリフィス18の傾斜角度は略15度に設定さ
れている。
【0015】上記の構成による気体混合器1は、第二気
体である雰囲気気体中に混合器本体部2と混合気体噴射
部4を設置すると共に、圧縮気体導入部3には雄ねじ部
10を介して接続されたコンプレッサーなどの高圧空気
圧源から第一気体である圧縮気体を供給する状態で使用
される。圧縮気体導入部3の給送パイプ11から傾斜状
の導入パイプ12へ圧送された圧縮気体21は、環状導
入溝8に始端側が開口したテーパリング状の通路を備え
たオリフィス18を介して混合器本体部2の内部流路5
へ噴射され、流路の前方側に向かって軸心に収斂する態
様で雰囲気気体22に衝突し、当該雰囲気気体22を流
路の前方へ押し出すようにして攪拌混合される。この混
合気体23は、圧縮気体21の流速で噴射ノズル14の
吐出口13から噴射されると共に、雰囲気気体22が流
動されて減圧状態になった内部流路5の後方には吸気口
6を介して外部の雰囲気気体22が順次流入され、これ
により雰囲気気体22の循環が行われる。
【0016】上記気体混合器1では、傾斜状の導入パイ
プ12を介して導入した圧縮気体21を、テーパリング
状のオリフィス18から流路の前方側に向かって軸心に
収斂する態様で噴射させ、混合器本体部2の内部流路5
に存在する雰囲気気体22に衝突させて攪拌混合するよ
うにした。このように、圧縮気体21の流路を妨げる邪
魔板部材が少なく且つ流路に沿って雰囲気気体22の中
心部へ噴射させることにより、従来構造に比べて圧力損
失が少なくて且つ効果的な攪拌混合を行うことができ
る。また、噴射ノズル14を回転させて混合器本体部2
との螺合状態を変えて上記オリフィス18の開口幅を可
変することにより、圧縮気体21の流量を一定にした状
態で混合気体23の流量および流速を所望に調整するこ
とができる。さらに、構成中にゴムパッキンなどのよう
に耐熱性が得られ難い部材が含まれていないので、使用
温度が限定されずに高温の雰囲気中でも使用できる。な
お、気体混合器1を構成する各部材の材質は使用される
温度領域によって各種のものが選定されるが、使用温度
範囲が高く700℃以下の場合は例えばステンレスの様
なものを使用し、さらに高い700℃以上1200℃の
範囲では例えばタンタルやインコネルなどの高融点材料
や、耐熱性のセラミックスやアルミナ等を使用すること
ができる。
【0017】次に、上記気体混合器1を攪拌混合手段と
して用いた加熱装置について、図3の模式図と図4のブ
ロック図に示す流気式熱処理炉に基づいて説明する。炉
体24の内部には、加熱手段としてヒーター25が装着
された熱源部26と被処理物27を処理する熱処理部2
8とが分散状に配置され、この熱源部26と熱処理部2
8の間にはヒーター25からの輻射熱が直接的に被処理
物27に作用しないよう遮熱体29が設けられている。
また、熱源部26と熱処理部28の間は、遮熱体29の
一方端部と炉体24の間に形成された流出路32と、遮
熱体29の他方端部と炉体24の間に形成された流入路
33を介して連通されている。この炉体24の内部には
加熱媒体として雰囲気気体22が充填され、ヒーター2
5で加熱した雰囲気気体22を気体混合器1で攪拌混合
させながら炉体24内を循環させ、少なくとも熱処理部
28を所望な一定温度に維持させて被処理物27に対す
る熱処理を行う。気体混合器1は、混合気体噴射部4の
噴射口をヒーター25に向け、雰囲気気体22の吸引口
6は循環路の戻り側に開口させた状態にすると共に、圧
縮気体導入部3の給送パイプを炉体24の外部へ突出さ
せた状態で、ヒーター25に隣接して熱源部26に配備
される。また熱処理部28には、炉体24の内部温度を
検出する熱電対などの温度センサ30が装着され、この
温度センサ30と熱源部26側のヒーター25は炉体2
4の外部に設けられた温度調節器31にそれぞれ接続さ
れている。
【0018】コンプレッサから圧縮気体導入部3に圧送
された低温の圧縮気体11は、気体混合器1内で雰囲気
気体22と混合されて高温化し、この混合気体23は混
合気体噴射部4の噴射口からヒーター25に向けて順次
噴射され、当該ヒーター25によって加熱されて雰囲気
気体22と同化して熱源部26側から流出路32を介し
て熱処理部28側へ送り出される。この雰囲気気体22
は、熱処理部28側を一巡しながら被処理物27に対し
て所定の加熱処理を行った後に、熱処理部28側から流
入路33を介して熱源部26側へ環流され、気体混合器
1の吸引口6へ順次吸引される。これにより、炉体24
内の雰囲気気体22は熱源部26側と熱処理部28側と
の間で循環を繰り返しながら攪拌混合が行われ、炉体2
4内を被処理物27の処理に適合する均一な所望温度に
させる。また、この温度管理のために循環路の途中に配
設された温度センサ30は、炉体24内の温度を常時確
認しながら温度調節器31に必要な情報を伝え、この情
報に基づいて温度調節器31はヒーター25を制御して
加熱調整をおこなう。なお、上記の実施例では軸線方向
に対して吸引口6が直交状に配設された気体混合器1を
炉体24内の角隅部に設け、噴射ノズル14の吐出口1
3をヒーター25に向けると共に、吸引口6を流入路3
3側へ開口させた状態で使用し、これにより順路に沿っ
て効率の良い攪拌混合を行うことができる。但し、炉の
形態や流路の構成によっては軸線方向に対して吸引口が
同軸上の後端側に配設された気体混合器を用いる方が効
果的な場合もある。
【0019】以上のように、この流気式熱処理炉では気
体混合器1を雰囲気気体22の攪拌混合手段として用
い、外部から導入した低温の圧縮気体21を雰囲気気体
22に混合して高温化させ、この混合気体23をヒータ
ー25に吹き付けてさらに加熱するようにしている。こ
れにより、炉体内へ補充的に導入する低温の気体を直接
にヒーターに吹き付けて加熱する場合のように、局部的
にヒーターの温度が低下したり温度分布にばらつきを生
ずることがなくなり、またファンを攪拌混合手段とした
場合に発生した前記したような各種の課題も大幅に改善
される。また、炉内温度が200℃を越える場合にはゴ
ムパッキン材などの使用ができないが、これを不要とし
た上記気体混合器1では使用温度に限定されずに高温の
雰囲気中での使用ができる。また、気体混合器1のオリ
フィス18の開口幅を可変すると圧縮気体21の流量を
一定にした状態で混合気体23の流量および流速を可変
調整できるので、炉および被処理物の条件に応じて所望
に設定することができ、その際には圧縮気体の流量を増
減させることで混合気体の流量および流速を調整する従
来の気体混合器の場合のように、圧縮気体の増減に応じ
てヒーターへの通電量を可変して温度調節を行ったり、
圧力調整弁を設けて過剰な雰囲気気体を外部へ放出して
圧力を一定にする必要がなくなる。この点に関しては、
当初は炉体の内圧が上がることが予想されたが、実施し
てみると炉体内は完全な気密状態ではなく扉矢壁の継ぎ
目や熱電対の導入穴などからの雰囲気気体の漏洩量と圧
縮気体の導入量とがほぼバランスして内圧が上がらなか
った。従って、不活性ガス雰囲気の場合には専用の圧力
調整弁を設ける必要はなく、必要に応じて圧力調整穴を
設ける程度で内圧の上昇はなくなる。なお、上記した気
体混合器1は例えば圧縮気体として窒素ガスなどの不活
性ガスを用いると、無酸化状態でのろう付け装置として
使用することができる。
【0020】
【発明の効果】以上の実施例でも明らかなように、本発
明によると次のような効果を期待することができる。先
ず本発明の気体混合器では、傾斜状の導入パイプを介し
て導入した圧縮気体をテーパリング状のオリフィスから
流路の前方側に向かって軸心に収斂する態様で噴射さ
せ、混合器本体部の内部流路に存在する雰囲気気体に衝
突させて攪拌混合するようにした。これにより、圧縮気
体の流路を妨げる邪魔板部材が少なく且つ流路に沿って
雰囲気気体の中心部へ噴射れるので、従来構造に比べて
圧力損失が少なくて且つ効果的な混合を行うことができ
る。また、噴射ノズルを回転させて混合器本体部との螺
合状態を変えるとオリフィスはテーパリング状を維持し
たままで開口幅が可変され、圧縮気体の流量を一定にし
た状態で混合気体の流量および流速を所望に調整するこ
とができる。これにより、例えば流気式熱処理炉などの
加熱装置の攪拌混合手段として用いる場合には、圧縮気
体の流量を増減することで混合気体の流量および流速を
調整する従来構造の気体混合器のように炉内へ導入され
る圧縮気体の流量が変動しないので、圧縮気体の増減に
応じてヒーターへの通電量を可変して温度調節を行った
り、圧力調整弁を設けて過剰な雰囲気気体を外部へ放出
して圧力を一定にする必要がなくなり、炉内における雰
囲気気体の温度管理や圧力管理が容易になる。さらに、
耐熱性が得られ難いゴムパッキンなどのような部材が構
成中に含まれておらず、そのほか高温気体の雰囲気内で
使用しても性能が低下したり故障しやすい要素がないの
で、使用温度が限定されずに高温の雰囲気中で使用でき
ると共に、保守点検に経費が掛からない装置を提供する
ことができる。
【0021】次に本発明の流気式加熱装置では、雰囲気
気体の攪拌混合手段として上記した気体混合器を用い、
外部から導入した低温の圧縮気体をテーパリング状のオ
リフィスから流路の前方側に向かって軸心に収斂する態
様で噴射させ、混合器本体部の内部流路に存在する雰囲
気気体に衝突させて攪拌混合し、圧縮気体を雰囲気気体
とほぼ等しい温度にして当該混合気体をヒーターに吹き
付けて加熱させると共に吸引口からは雰囲気気体が吸引
され、炉体内を雰囲気気体が循環しながら攪拌混合が行
われる。上記気体混合器では、圧力流体をテーパリング
状のオリフィスから流路の前方側に向かって軸心に収斂
する態様で噴射させることで、圧力損失が少ない状態で
雰囲気気体と良好に混合が行われ、低温の圧力流体は直
ちに雰囲気気体とほぼ等しい温度の混合気体に変換され
る。また、この高温な混合気体をヒーターに吹き付けて
加熱することによって、炉体内へ導入する低温の気体を
直接にヒーターに吹き付けて加熱する従来の場合とは異
なり、この混合気体は局部的にヒーターの温度をが低下
させることなく瞬時に所定温度に加熱されるので、炉内
の温度分布にばらつきを生ずることがなく均一な攪拌が
得られる。また、ファンを使用しないで攪拌が行われる
のでファンを使用した場合に発生した各種の課題、例え
ば消費電力が大きくて不経済であることや周囲の環境を
損ねるような騒音を発生すること、被処理物に与える振
動およびファンの可動部分などから発生する微細な塵で
炉体内が汚染することに起因する製品の品質低下、この
汚染を防止するために内部にフィルタを設置すると装置
が大型化するなどはことごとく解決される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による気体混合器の外観斜視
図。
【図2】図1の気体混合器の縦断面図。
【図3】図1の気体混合器を攪拌混合手段に使用した流
気式熱処理炉を示すの模式図であり、(a)は断面の正
面図を(b)は側面の断面図を示す。
【図4】図3の流気式熱処理炉のブロック図。
【符号の説明】
1 気体混合器 2 混合器本体部 3 圧縮気体導入部 4 混合気体噴射部 5 内部流路 6 吸気口 7 雌ねじ部 8 環状導入溝 9 円錐状凸面部 10 雄ねじ部 11 給送パイプ 12 導入パイプ 13 吐出口 14 噴射ノズル 15 雄ねじ部 16 連結筒 17 円錐状凹面部 18 オリフィス 19 ロックナット 20 目盛表示 21 圧縮気体 22 雰囲気気体 23 混合気体 24 炉体 25 ヒーター 26 熱源部 27 被処理物 28 熱処理部 29 遮熱体 30 温度センサ 31 温度調節器 32 流出路 33 流入路

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸線方向に沿って内部流路が形成された
    円筒形状の筒体で、後方側には雰囲気気体が存在する外
    部に上記内部流路を連通させる吸引口が穿設されると共
    に、圧縮気体を外部から上記内部流路へ導入するオリフ
    ィスが設けられた混合器本体部と、この混合器本体部の
    外周に設けられ上記オリフィスを介して上記内部流路へ
    圧縮気体を導入する圧縮気体導入部と、上記混合器本体
    部の前方側へ同軸状に設けられ上記雰囲気気体と圧縮気
    体との混合気体を噴射ノズルから高圧噴射する混合気体
    噴射部とを備え、上記オリフィスは上記混合気体噴射部
    側へ次第に縮径する態様のテーパリング状に形成され、
    上記圧縮気体導入部は上記オリフィスと同方向へ傾斜し
    ながら当該オリフィスの入口側へ開口する傾斜状の導入
    パイプで形成されていることを特徴とする気体混合器。
  2. 【請求項2】 上記混合気体噴射部はねじ部の螺着によ
    って上記混合器本体部の先端側へ進退可能に装着され、
    上記オリフィスは上記混合器本体部側に形成された先端
    側が次第に縮径する態様の円錐状凸面部と、上記混合気
    体噴射部側に上記円錐状凸面部に対向して相補形状で形
    成された円錐状凹面部の間の空隙によって構成され、上
    記混合器本体部に対する上記混合気体噴射部の螺合状態
    によって上記オリフィスの開口幅を調整可能にした請求
    項1に記載した気体混合器。
  3. 【請求項3】 雰囲気気体が充填された加熱装置本体内
    には、雰囲気気体の加熱手段が装着された熱源部と、雰
    囲気気体によって熱処理される被処理物を収容した熱処
    理部とが設けられ、上記熱源部側に外部から低温の気体
    を補充しながら上記加熱手段で上記雰囲気気体を加熱す
    ると共に、この加熱された雰囲気気体を上記加熱装置本
    体内に設けた攪拌混合手段によって上記熱源部と熱処理
    部の間を循環させて上記被処理物の熱処理を行う流気式
    熱処理装置において、 請求項1または請求項2の気体混合器を上記雰囲気気体
    の攪拌混合手段として用い、この気体混合器は低温の圧
    縮気体が導入される上記圧縮気体導入部の一端側を加熱
    装置本体の外部へ突出させた態様で上記熱源部側へ装着
    したことを特徴とする流気式熱処理装置。
  4. 【請求項4】 上記気体混合器は、上記混合気体噴射部
    の噴射ノズルを上記加熱手段に向けた状態で当該加熱手
    段に隣接配備させた請求項3に記載した流気式熱処理装
    置。
  5. 【請求項5】 上記気体混合器は、混合気体を噴射する
    噴射ノズルが延在される軸線方向に対し、上記加熱装置
    本体内の雰囲気気体を吸引する上記混合器本体部の吸引
    口が直交状に配設され、この吸引口を雰囲気気体が熱処
    理部側から帰還される流入側に開口する態様で上記気体
    混合器を熱源部の角隅部に配備させた請求項4に記載し
    た流気式熱処理装置。
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