JPH073130A - 二軸配向ポリエステルフイルム - Google Patents

二軸配向ポリエステルフイルム

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JPH073130A
JPH073130A JP14611493A JP14611493A JPH073130A JP H073130 A JPH073130 A JP H073130A JP 14611493 A JP14611493 A JP 14611493A JP 14611493 A JP14611493 A JP 14611493A JP H073130 A JPH073130 A JP H073130A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 平坦性、耐削れ性、走行耐久性、巻取り性に
優れた二軸配向ポリエステルフイルムを提供することに
ある。 【構成】 粒子の見掛けのヤング率が10〜100kg
/mm2 で、平均粒径が0.90〜2.0μmの不活性
粒子Aを0.0005〜0.03重量%含有し、かつ平
均粒径が0.02〜0.80μmの不活性粒子Bを0.
05〜1.0重量%含有し、さらに200m/分で巻き
取ったときの端面変動率が0.25%未満であることを
特徴とする二軸配向ポリエステルフイルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は二軸配向ポリエステルフ
イルムに関し、さらに詳しくは平坦性、耐削れ性、走行
耐久性、巻取り性に優れた二軸配向ポリエステルフイル
ムに関する。
【0002】
【従来の技術】二軸配向ポリエステルフイルムは、その
優れた性質の故に、磁気テープ用、電気用、写真用、メ
タライズ用、包装用等多くの用途で用いられている。と
りわけ、その高い強度、弾性率等の故に、磁気記録媒
体、例えばヒデオテープ、オーディオテープ、コンピュ
ーターテープ、フロッピーディスク等のベースフイルム
として広く用いられている。
【0003】これらの用途分野では、近年、高密度記録
化、高品質化の要求がますます高まり、これに伴ってベ
ースとなるポリエステルフイルムには、走行性を保持し
かつ表面が平坦であることの要求がますます強くなって
いる。
【0004】フイルムの走行性を向上させる方法とし
て、従来から、ポリエステルに不活性無機粒子を添加含
有し、製膜時に該粒子に由来する微細突起をフイルム表
面に形成し、該微細突起によって走行性を向上させる方
法が用いられている。
【0005】ところが、前記不活性無機粒子あるいは合
成不活性粒子を用いて表面が平坦な二軸配向ポリエステ
ルフイルムを製造する際、ある程度の走行性を付与して
いても必ずしも良好な巻き姿の得られない場合があり、
この傾向は均一な粒径の合成不活性粒子を用いたときに
大きくなり、高速でフイルムをロールに巻き取る時にフ
イルムが左右にずれることによってフイルムロールの端
面が乱れ、製品収率が低下するという問題がある。
【0006】これは、フイルム表面の突起高さが揃い、
フイルムをロールに巻き取る時にフイルム間に空気がト
ラップされることによって生じると思われる。このた
め、端面の乱れのない良好な巻き姿のフイルムロールを
得るためには、空気の巻き込み量を極力減らす必要があ
り、またフイルムにはフイルム間の空気の抜けやすさが
要求される。
【0007】フイルム間の空気の抜けを容易にするに
は、フイルム表面の突起高さを乱すことが有効であり、
それには粒度分布の比較的広い粒子を用いることが有利
である。この点、前記不活性無機粒子は粒径の揃った合
成不活性粒子より有利である。
【0008】しかし、前記不活性無機粒子には粗大粒子
が含まれていて、該粗大粒子によって形成される表面突
起が高くなりすぎるために、フイルム表面の平坦性が損
なわれ、例えば磁気テープとしたときに電磁変換特性の
低下をもたらしたり、該突起自体がドロップアウトの原
因となってしまい、近年ますます高まっている高品質化
の要求を満たすことができない。
【0009】また、該粗大粒子による突起は、例えば磁
気テープの基材として使用する際に、磁性層を塗布する
工程でのカレンダー処理やフイルム走行時のロールとの
接触などによる外力が加わると容易に脱落し、削れ粉の
発生、滑り性の悪化、脱落粒子による表面の傷の発生な
どの原因となる。磁気テープを製造する上でカレンダー
ロールの汚れは作業性を悪化させ、また削れ粉の発生や
表面の傷はドロップアウトの原因となる。さらに、最近
VTR用途ではコストダウンを目的として、カセット内
の固定ガイドポストとしてプラスチックピンを採用する
場合があるが、前記無機粒子は一般に硬く、繰返して走
行させると軟質なプラスチックピンを傷付けて走行摩擦
係数の上昇を招き、ついには走行停止に至ることもあ
る。
【0010】これらの解決すべき問題に対して、例えば
耐削れ性改良の手法としては有機粒子の使用などが提案
されいる(例えは特開平3―143929、特開平4―
117430など)。しかし、これらの方法を採用して
も耐削れ性は必ずしも充分ではなく、また巻取り性や対
プラスチックガイドの走行耐久性を満足することはでき
ない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、表面平
坦性に優れると共に高速での巻取り時に良好な巻き姿が
得られ、かつ耐削れ性、対プラスチックガイドの走行耐
久性に優れた二軸配向ポリエステルフイルムを開発すべ
く鋭意研究した結果、本発明に到達した。
【0012】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、粒
子の見掛けのヤング率が10〜100kg/mm2 で、
平均粒径が0.90〜2.0μmの不活性粒子Aを0.
0005〜0.03重量%含有し、かつ平均粒径が0.
02〜0.80μmの不活性粒子Bを0.05〜1.0
重量%含有し、さらに200m/分で巻き取ったときの
端面変動率が0.25%未満であることを特徴とする二
軸配向ポリエステルフイルムである。
【0013】本発明におけるポリエステルとは、芳香族
ジカルボン酸を主たる酸成分とし、脂肪族グリコールを
主たるグリコール成分とするポリエステルである。かか
るポリエステルは実質的に線状であり、そしてフイルム
形成性特に溶融成形によるフイルム形成性を有する。
【0014】芳香族ジカルボン酸としては、例えばテレ
フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、イソフタル酸、ジ
フェノキシエタンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン
酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ジフェニルスル
ホンジカルボン酸、ジフェニルケトンジカルボン酸、ア
ンスラセンジカルボン酸等を挙げることができる。
【0015】脂肪族グリコールとしては、例えばエチレ
ングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレ
ングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチ
レングリコール、デカメチレングリコール等の如き炭素
数2〜10のポリメチレングリコール、あるいはシクロ
ヘキサンジメタノールの如き脂環族ジオール等を挙げる
ことができる。
【0016】本発明において、ポリエステルとしては例
えばアルキレンテレフタレート及び/又はアルキレンナ
フタレートを主たる構成成分とするものが好ましく用い
られる。
【0017】かかるポリエステルのうちでも、特にポリ
エチレンテレフタレート、ポリエチレン―2,6―ナフ
タレートをはじめとして、例えば全ジカルボン酸成分の
80モル%以上がテレフタル酸及び/又は2,6―ナフ
タレンジカルボン酸であり、全グリコール成分の80モ
ル%以上がエチレングリコールである共重合体が好まし
い。
【0018】その際全酸成分の20モル%以下は、テレ
フタル酸及び/又は2,6―ナフタレンジカルボン酸以
外の上記芳香族ジカルボン酸であることができ、また例
えばアジピン酸、セバチン酸等の如き脂肪族ジカルボン
酸;シクロヘキサン―1,4―ジカルボン酸の如き脂環
族ジカルボン酸等であることができる。
【0019】また、全グリコール成分の20モル%以下
は、エチレングリコール以外の上記グリコールであるこ
とができ、また例えばハイドロキノン、レゾルシン、
2,2―ビス(4―ヒドロキシフェニル)プロパン等の
如き芳香族ジオール;1,4―ジヒドロキシジメチルベ
ンゼンの如き芳香環を有する脂肪族ジオール;ポリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテト
ラメチレングリコール等の如きポリアルキレングリコー
ル(ポリオキシアルキレングリコール)等であることも
できる。
【0020】また、本発明におけるポリエステルには、
例えばヒドロキシ安息香酸の如き芳香族オキシ酸、ω―
ヒドロキシカプロン酸の如き脂肪族オキシ酸等のオキシ
カルボン酸に由来する成分を、ジカルボン酸成分および
オキシカルボン酸成分の総量に対し20モル%以下で共
重合或は結合するものも包含される。
【0021】さらに本発明におけるポリエステルには実
質的に線状である範囲の量、例えば全酸成分に対し2モ
ル%以下の量で、3官能以上のポリカルボン酸又はポリ
ヒドロキシ化合物、例えばトリメリット酸、ペンタエリ
スリトール等を共重合したものも包含される。
【0022】上記ポリエステルは、それ自体公知であ
り、且つそれ自体公知の方法で製造することができる。
【0023】上記ポリエステルとしては、o―クロロフ
ェノール中の溶液として35℃で測定して求めた固有粘
度が約0.4〜0.9のものが好ましい。
【0024】本発明における不活性粒子Aは、粒子の見
掛けのヤング率が10〜100kgf/mm2 、好まし
くは12〜18kgf/mm2 で、平均粒径が0.90
〜2.0μm、好ましくは1.0μm〜1.5μmの粒
子である。粒子の見掛けのヤング率が10kgf/mm
2 未満であると、フイルムを延伸する際の応力によって
粒子が偏平状に変形するため、フイルム間に巻き込まれ
た空気を排除できるだけの高突起を形成できず、巻取り
性の向上効果が十分でなく、一方、100kgf/mm
2 を超えると、高突起の形成能は充分であるが、プラス
チックピンに対する走行摩擦係数が大きすぎ、好ましく
ない。また、平均粒径が0.90μm未満であると、形
成される突起高さが不充分であるために巻取り性の向上
効果が十分でなく、一方2.0μmを超えると、突起が
高くなりすぎるために、フイルム加工工程での削れ性が
悪化し、さらに例えば磁気テープとして用いたときに電
磁変換特性の低下をもたらし、好ましくない。
【0025】不活性粒子Aの添加量は、ポリエステルに
対し、0.0005〜0.03重量%、好ましくは0.
0007〜0.02である。この添加量が0.0005
重量%未満では巻取り性向上の効果が小さくなり、一方
0.03重量%を越えると、削れ粉が発生しやすくな
り、電磁変換特性の低下をもたらし、好ましくない。
【0026】本発明における不活性粒子Aとしては、具
体的には架橋ポリスチレン粒子、シリコーン樹脂粒子、
メラミン樹脂粒子、ポリアミドイミド粒子、炭酸カルシ
ウム粒子等を好ましく例示できる。
【0027】これらのうち架橋ポリスチレン粒子、シリ
コーン樹脂粒子、メラミン樹脂粒子、ポリアミドイミド
粒子が特に好ましい。本発明における不活性粒子Aは、
下記式で表わされる相対標準偏差が0.1未満であるこ
とが好ましく、さらに好ましくは0.08未満である。
【0028】
【数2】
【0029】本発明においては、このような不活性粒子
Aのほかに、平均粒径が0.02〜0.80μmの不活
性粒子Bを含有する必要がある。これは、不活性粒子A
よりも小さい粒子が存在しないと、フイルム地肌の貼り
つきを起こしてしまい、良好に巻取ることができない。
【0030】不活性粒子Bの種類については、特に限定
されるものではなく、例えば炭酸カルシウム、二酸化ケ
イ素、酸化チタン、酸化アルミニウム、カオリン等の無
機不活性粒子、架橋ポリスチレン粒子、シリコーン樹脂
粒子、メラミン樹脂粒子、ポリアミドイミド粒子等の有
機不活性粒子および重合触媒による内部析出の粒子のい
ずれであってもよい。不活性粒子Bの含有量は、ポリエ
ステルに対し、0.05〜1.0重量%である。
【0031】また、本発明における二軸配向ポリエステ
ルフイルムを200m/分で巻き取った時の端面変動率
は、0.25%未満である必要がある。この端面変動率
が0.25%以上であると、フイルムロールを巻き取っ
た時に端面が不揃いとなり、製品収率が低下する。
【0032】本発明における不活性粒子A及び不活性粒
子Bをポリエステル中に含有分散させる方法は、当業界
において従来から知られている方法を用いることができ
る。
【0033】本発明の二軸配向ポリエステルフイルム
は、例えば、融点(Tm:℃)ないし(Tm+70)℃
の温度でポリエステルを溶押して固有粘度0.35〜
0.9dl/gの未延伸フイルムを得、該未延伸フイル
ムを一軸方向(縦方向又は横方向)に(Tg−10)〜
(Tg+70)℃の温度(但し、Tg:ポリエステルの
ガラス転移温度)で2.5〜5.0倍の倍率で延伸し、
次いで上記延伸方向と直角方向(一段目延伸が縦方向の
場合には、二段目延伸は横方向となる)にTg(℃)〜
(Tg+70)℃の温度で2.5〜5.0倍の倍率で延
伸することで製造できる。この場合、面積延伸倍率は9
〜22倍、更には12〜22倍にするのが好ましい。延
伸手段は同時二軸延伸、逐次二軸延伸のいずれでも良
い。
【0034】更に、二軸配向フイルムは、(Tg+7
0)℃〜Tm(℃)の温度で熱固定することができる。
例えばポリエチレンテレフタレートフイルムについては
190〜230℃で熱固定することが好ましい。熱固定
時間は例えば1〜60秒である。
【0035】本発明の二軸配向ポリエステルフイルム
は、特定範囲の粒子の見掛けのヤング率、平均粒径を有
する不活性粒子を特定量含有し、かつ、それより小さな
粒子を1種以上含有しており、さらに特定の端面変動率
を有しているため、平坦でありながら高速での巻取り性
に優れ、かつ耐削れ性に優れ、さらにプラスチックピン
のような軟質なピンとの走行摩擦係数が小さく、磁気記
録用途をはじめ他用途でも極めて有用である。
【0036】なお本発明における種々の物性値および特
性は、以下の如く測定したものであり、かつ定義され
る。
【0037】(1)粒子の見掛けのヤング率 島津製作所(株)製超微小圧縮試験機MCTM―201
を用いてダイヤモンド圧子を一定負荷速度(29mgf
/秒)で降下させ、粒子1個に外力をかける。そして、
粒子が破壊されたときの荷重P(kgf)、粒子が破壊
されたときの圧子の変位Z(mm)、粒子の粒径d(m
m)から下記式に従って見掛けのヤング率Yを求め、同
様の操作を10回行ない、10回の平均値をもって粒子
の見掛けのヤング率とする。
【0038】
【数3】Y=2.8P/πdZ
【0039】(2)粒子の平均粒径(DP) 島津製作所(株)製CP−50型セントリフュグルパー
ティクルサイズアナライザー(Centrifugal Particle S
ize Analyzer)を用いて測定する。得られる遠心沈降曲
線を基に算出した各粒径の粒子とその存在量との積算曲
線から、50マスパーセントに相当する粒径を読み取
り、この値を上記平均粒径とする(Book「粒度測定技
術」日刊工業新聞発行、1975年、頁242 〜247 参照)。
【0040】(3)粒子の相対標準偏差 上記(2)項の積算曲線より差分粒度分布を求め、次の
相対標準偏差の定義式にもとづいて相対標準偏差を算出
する。
【0041】
【数4】
【0042】(4)端面変動率 温度20℃、湿度60%の環境で、巾1/2インチに裁
断したフイルムを200m/分で200m走行させ、C
CDカメラで端面位置を検出し、端面の平均位置からの
ずれ量から下記式により端面変動率を求める。
【0043】
【数5】
【0044】(5)フイルム表面粗さ(Ra) 中心線平均粗さ(Ra)としてJIS−B0601で定
義される値であり、(株)小坂研究所の触針式表面粗さ
計(SURFCORDER SE―30C)を用いて測定する。測
定条件等は次の通りである。 (a) 触針先端半径:2μm (b) 測定圧力 :30mg (c) カットオフ :0.25mm (d) 測定長 :0.5mm (e) データーのまとめ方 同一試料について5回繰返し測定し、最も大きい値を1
つ除き、残り4つのデーターの平均値の少数点以下4桁
目を四捨五入し、少数点以下3桁目まで表示する。
【0045】(6)良品巻取率 フイルムを500mm巾で4000m、ロール状に10
0本巻き取ったときに得られる良品数を百分率で示す。
このとき良品とは、次のものをいう。 フイルムロールにしわや微小な突起状物が発生してい
ない。 フイルムロールの端面に乱れがなく揃っている。
【0046】(7)カレンダー削れ性 ナイロン製の弾性ロールを持つ3段ミニスーパーカレン
ダー装置(由利ロール株式会社製)にて加熱ロール温度
80℃、線圧160kg/cm、速度120m/分で1
50mm幅にスリットしたフイルムを5000m処理
し、弾性ロール上の汚れ状況で削れ性を評価する。 <判定> ◎;弾性ロール表面に汚れが認められない ○;弾性ロール表面の光沢度が若干低下するも、削れ粉
の付着は認められない △;弾性ロール表面に削れ粉の付着が認められる ×;弾性ロール表面に多量の削れ粉の付着が認められ
る。
【0047】(8)繰返し走行摩擦係数 温度20℃、湿度60%の環境で、巾1/2インチに裁
断したフイルムをポリアセタール製の6mmφの固定棒
(表面粗さ0.03μm)に角度θ=(152/18
0)πラジアン(152°)で接触させて10m長のフ
イルムを速度2m/分で50回繰返し走行させる。この
とき入口テンションT1 が35gとなるようにテンショ
ンコントローラーを調整した時の出口テンション
(T2 :g)を出口テンション検出機で検出し、次式で
走行摩擦係数μを算出する。
【0048】
【数6】 μk=(2.303/θ)log(T2 /T1 ) =0.868log(T2 /35)
【0049】(9)電磁変換特性 シバソク(株)製ノイズメーターを使用してビデオ用磁
気テープのS/N比を測定し、表2に示す比較例1のテ
ープに対するS/N比の差を求めた。使用したVTRは
日本ビクター(株)製BR―7000Aである。
【0050】(10)固有粘度[η] o―クロロフェノールを溶媒として用い、35℃で測定
した値、単位は100cc/gである。
【0051】
【実施例】以下、実施例をあげて本発明をさらに説明す
る。
【0052】
【実施例1〜9、比較例1〜9】ジメチルテレフタレー
トとエチレングリコールとを、エステル交換触媒として
酢酸マンガンを、重合触媒として三酸価アンチモンを、
安定剤として亜燐酸を、更に滑剤として表1、表2に示
す添加粒子を添加して、常法により重合し、固有粘度
0.62のポリエチレンテレフタレートを得た。
【0053】このポリエチレンテレフタレートのペレッ
トを170℃、3時間乾燥後押出機ホッパーに供給し、
溶融温度280〜300℃で溶解し、この溶融ポリマー
を1mmのスリット状ダイを通して表面仕上げ0.3s
程度、表面温度20℃の回転冷却ドラム上に押出し、2
00μmの未延伸フイルムを得た。
【0054】このようにして得られた未延伸フイルムを
75℃にて予熱し、更に低速、高速のロール間で10m
m上方より900℃の表面温度のIRヒーターにて加熱
して3.6倍に延伸し、急冷し、続いてステンターに供
給し、105℃にて横方向に3.9倍に延伸した。得ら
れた二軸配向フイルムを205℃の温度で5秒間熱固定
し、厚み14μmの熱固定二軸配向フイルムを得た。
【0055】一方、γ―Fe2 3 100重量部(以
下、単に「部」と記す)と下記の組成物をボールミルで
12時間混練分散した。
【0056】 ポリエステルポリウレタン 12部 塩化ビニル―酢酸ビニル 10部 ―無水マレイン酸共重合体 α―アルミナ 5部 カーボンブラック 1部 酢酸ブチル 70部 メチルエチルケトン 35部 シクロヘキサノン 100部 分散後更に 脂肪酸:オレイン酸 1部 脂肪酸:パルミチン酸 1部 脂肪酸エステル(アミルステアレート) 1部 を添加してなお15〜30分混練した。更に、トリイソ
シアネート化合物の25%酢酸エチル溶液7部を加え、
1時間高速剪断分散して磁性塗布液を調整した。
【0057】得られた塗布液を前述の厚み14μmのポ
リエステルフイルム上に乾燥膜厚が3.5μmとなるよ
うに塗布した。次いで直流磁場中で配向処理した後、1
00℃で乾燥した。乾燥後、カレンダーリング処理を施
して1/2インチ巾にスリットして、厚み17.5μm
の磁気テープを得た。
【0058】以上のようして得られた二軸配向ポリエス
テルフイルムおよび磁気テープについての特性を表1、
表2に示す。
【0059】
【表1】
【0060】
【表2】
【0061】これら表から明らかなように、本発明によ
るものは表面平坦性に優れると共に優れた巻取り性を有
し、かつ耐削れ性、対プラスチックガイドの走行耐久性
に優れている。一方、本発明の範囲外のものは、巻取り
性、耐削れ性、走行耐久性をすべて同時に満足すること
はできなかった。
【0062】
【発明の効果】本発明によれば、特定の粒子硬度、平均
粒径を有する不活性粒子Aを特定量含有させ、かつそれ
より小さい不活性粒子Bを含有させ、さらに巻取り時の
端面変動率が特定の範囲にあることにより、表面平坦
性、高速での巻取り性、優れた耐削れ性、走行性を全て
兼ね備えた二軸配向ポリエステルフイルムを提供するこ
とができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒子の見掛けのヤング率が10〜100
    kg/mm2 で、平均粒径が0.90〜2.0μmの不
    活性粒子Aを0.0005〜0.03重量%含有し、か
    つ平均粒径が0.02〜0.80μmの不活性粒子Bを
    0.05〜1.0重量%含有し、さらに200m/分で
    巻き取ったときの端面変動率が0.25%未満であるこ
    とを特徴とする二軸配向ポリエステルフイルム。
  2. 【請求項2】 不活性粒子Aが架橋ポリスチレン粒子、
    シリコーン樹脂粒子、メラミン樹脂粒子及びポリアミド
    イミド粒子から選ばれる1種以上である請求項1記載の
    二軸配向ポリエステルフイルム。
  3. 【請求項3】 不活性粒子Aが下記式で表わされる相対
    標準偏差が0.1未満である請求項2記載の二軸配向ポ
    リエステルフイルム。 【数1】
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Cited By (3)

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