JPH07311934A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH07311934A
JPH07311934A JP6124204A JP12420494A JPH07311934A JP H07311934 A JPH07311934 A JP H07311934A JP 6124204 A JP6124204 A JP 6124204A JP 12420494 A JP12420494 A JP 12420494A JP H07311934 A JPH07311934 A JP H07311934A
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JP
Japan
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magnetic
magnetic layer
layer
powder particles
thickness
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JP6124204A
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English (en)
Inventor
Naoto Akaha
尚登 赤羽
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Maxell Holdings Ltd
Original Assignee
Hitachi Maxell Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 基体フィルム上に磁性層あるいは非磁性層を
介して積層形成した厚さが0.25μm以下の最上層の磁性
層中に、粒径がこの最上層の磁性層の厚さより大きい非
磁性粉末粒子を含有させるとともに、最上層の磁性層表
面の最大凸部の高さRpを25nm以下にして、短波長
記録再生出力特性に優れ、耐久性が良好で、適度のヘッ
ドクリ−ニング特性を持ちながら、磁気ヘッド摩耗が少
ない高密度記録用の磁気記録媒体を得る。 【構成】 基体フィルム上に磁性層あるいは非磁性層を
介して積層形成した厚さが0.25μm以下の最上層の磁性
層中に、粒径がこの最上層の磁性層の厚さより大きい非
磁性粉末粒子を含有させるとともに、最上層の磁性層表
面の最大凸部の高さRpを25nm以下にした磁気記録
媒体

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は磁気記録媒体に関し、
さらに詳しくは、短波長記録再生出力特性に優れ、耐久
性が良好で、適度のヘッドクリ−ニング特性を持ちなが
ら、磁気ヘッド摩耗が少ない高密度記録用の磁気記録媒
体に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、磁性粉末、結合剤成分、有機溶
剤およびその他の必要成分からなる磁性塗料を、基体フ
ィルム上に塗布、乾燥してつくられる磁気記録媒体は、
磁性層中の針状磁性粉末を水平な磁性層の長手方向に配
向させ、長手方向に磁界を有する磁気ヘッドと組み合わ
せて磁気記録再生を行っている。
【0003】ところが、このような磁性層の長手方向の
磁化成分を利用したものでは、記録波長を短波長化する
と、磁気記録媒体内の反磁界が増加して残留磁化が減衰
することから信号再生出力が低下してしまい、記録密度
の向上に限界が生じる。
【0004】このため、磁性層を薄膜化することによっ
て反磁界を減少させることが行われており、たとえば、
特開平5−73883号のように、下層非磁性層上に厚
さが1μm以下の表面平滑性に優れた薄膜の磁性層を設
けることが行われている。
【0005】また、磁性層の長手方向の磁化成分を利用
する場合、磁性層の保持力を高く設定すると短波長域の
出力は大きくなるが、長波長域の出力が低下する。
【0006】このため、下層に比較的低保磁力の磁性層
を形成し、その上に比較的高保磁力の薄膜磁性層を形成
するなどして、短波長信号から長波長信号まで広帯域に
渡って高出力が得られるようにすることが行われてお
り、ビデオ輝度信号などの短波長信号から、ビデオカラ
−信号、コントロ−ル信号などの長波長信号まで広帯域
に渡って高出力が得られるようにした高性能のVTR用
磁気テ−プなどが開発されている。(特開平2−281
421号、特開平4−263116号)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上層の
磁性層を薄膜化して短波長域の出力を大きくしようとす
るほど、上層の磁性層の厚さを薄くしなければならず、
短波長域の信号再生出力の低下を少なくし、また下層の
磁性層から長波長域の信号再生出力を充分に得ようとす
ると、上層の磁性層の厚さを、厚くとも記録する短波長
信号の記録波長λの1/2以下、好ましくはλ/4程度
まで薄くする必要があり、たとえば、最短記録波長が0.
49μmであるハイバンド8ミリ(Hi8)用の磁気テ−
プでは、上層の磁性層の厚さを0.12μm程度まで薄くす
る必要がある。
【0008】ところが、磁気ヘッド等と直接接触し、繰
返し摺接する上層の磁性層は、その厚さが薄くなると剥
離しやすくなって、耐久性が低下するという問題があ
る。
【0009】この発明は、かかる問題を克服するため種
々検討を行なつた結果なされたもので、基体フィルム上
に磁性層あるいは非磁性層を介して厚さが0.25μm以下
の最上層の磁性層を積層形成した磁気記録媒体におい
て、耐久性が低下されることなく、充分な高密度記録特
性が得られ、適度のヘッドクリ−ニング特性を持ちなが
ら、磁気ヘッド摩耗が少ない磁気記録媒体が得られるよ
うにしたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明の磁気記録媒体
は、基体フィルム上に磁性層あるいは非磁性層を介して
積層形成した厚さが0.25μm以下の最上層の磁性層中
に、粒径がこの最上層の磁性層の厚さより大きい非磁性
粉末粒子を含有させるとともに、最上層の磁性層表面の
最大凸部の高さRpを25nm以下にしている。
【0011】
【作用】このため、この発明の磁気記録媒体は、耐久性
を低下させることなく、充分な高密度記録特性が得ら
れ、また、適度のヘッドクリ−ニング特性を持ちなが
ら、磁気ヘッド摩耗も少ない。
【0012】以下、この発明の磁気記録媒体の一例を示
す拡大断面説明図を参照しながら説明する。図1はこの
発明の磁気記録媒体の一部を拡大して断面図で示したも
ので、1は基体フィルムであり、この基体フィルム1上
に非磁性層2および磁性層3が順次に積層形成され、磁
性層3は短波長域で高出力を得るため0.25μm以下の厚
さに形成されている。
【0013】4は磁性層3内に含有された非磁性粉末粒
子で、この非磁性粉末粒子4は、その粒径Dが磁性層3
の厚さtよりも大きいものを含有させている。
【0014】しかして、非磁性粉末粒子4が、図1
(a)に示すように、磁性層3を縦断するように含有さ
れると、非磁性粉末粒子4の上端部が磁性層3の表面に
突出し、この突出した部分によって、磁気ヘッドとの接
触力が支えられ、かつ磁気ヘッド表面が適度にクリ−ニ
ングされる。
【0015】また、同時に非磁性粉末粒子4の下端部が
下層の非磁性層2中に入り込み、この入り込んだ部分に
よって、アンカ−効果が発揮され、磁気ヘッドとの接触
応力が非磁性層2に分散されて耐久性が向上される。
【0016】従って、粒径Dが磁性層3の厚さtよりも
大きい非磁性粉末粒子4が、図1(a)に示すように、
磁性層3中に含有されると、短波長記録再生出力特性に
優れ、耐久性が良好で、適度のヘッドクリ−ニング特性
を持ちながら、磁気ヘッド摩耗が少ない高密度記録用の
磁気記録媒体が得られる。
【0017】このような効果は、図1(b)に示すよう
に、非磁性粉末粒子4が磁性層3の表面に顔を出すよう
に含有されたときも発揮され、また、図1(c)に示す
ように、非磁性粉末粒子4が磁性層3の表面近くに位置
し、磁性層3の表面が盛り上がるように含有されたとき
も同様に発揮される。
【0018】すなわち、非磁性粉末粒子4が磁性層3の
表面に顔を出すように含有されたときは、磁性層3表面
へ顔を出した非磁性粉末粒子4によって、磁気ヘッドと
の接触力が支えられ、かつ前記の非磁性粉末粒子4の磁
性層3表面へ突出した場合には劣るものの、磁気ヘッド
表面が適度にクリ−ニングされる。また、非磁性粉末粒
子4の下層の非磁性層2中に入り込んだ部分によって、
アンカ−効果が発揮され、磁気ヘッドとの接触応力が非
磁性層2に分散されて耐久性が向上される。
【0019】さらに、図1(c)に示すように、非磁性
粉末粒子4が磁性層3の表面近くに位置し、磁性層3の
表面が盛り上がるように含有されたときは、非磁性粉末
粒子4が直接磁気ヘッドに接触しないものの支え効果
や、クリ−ニング効果があり、また、下端部は下層の非
磁性層2中に深く入り込むため、アンカ−効果が充分に
発揮されて、耐久性が向上される。
【0020】ここで、磁性層3中に含有させた非磁性粉
末粒子4が突出したりして形成される磁性層3の表面粗
さは、表面の凹凸の凸の最大高さRpが高くなるほど、
磁気記録媒体と磁気ヘッド間のスペ−シングが増加し
て、特に短波長域の信号再生出力を減少させる。
【0021】このため、磁性層3の表面は、できる限り
る凸の最大高さRpが低くて平滑であることが望まし
く、Hi8、8ミリビデオ等のような高密度記録システ
ムでは最短記録波長が 0.7μm以下となることから、少
なくとも高密度記録用磁気記録媒体のRpを25nm以
下にするのが好ましく、20nm以下にするのがより好
ましい。
【0022】従って、図1(a)に示すように、磁性層
3の表面に突出した非磁性粉末粒子4の突出高さDa
は、短波長域の信号再生出力を充分に向上させ、また、
磁気ヘッド摩耗を少なくし、磁気ヘッドに傷を与えない
ため、25nm以下となるようにするのが好ましく、非
磁性粉末粒子4はかかる配置となるように磁性層3中に
含有させるのが好ましい。
【0023】また、図1(c)に示すように、磁性層3
の表面近くに位置した非磁性粉末粒子4で、磁性層3の
表面が盛り上がる場合は、盛り上がりの高さhが同じ理
由で25nm以下となるようにするのが好ましく、非磁
性粉末粒子4はかかる配置となるように磁性層3中に含
有させるのが好ましい。
【0024】さらに、図1(a)に示すように、磁性層
3の表面に非磁性粉末粒子4を突出させた場合、その突
出高さDaと下層の非磁性層2中に入り込んだ深さDb
との関係は、Db≦Daにすると磁性層3の表面に大き
く突出した非磁性粉末粒子4が磁気ヘッドに強く当た
り、アンカ−効果も期待できないことから、磁気ヘッド
摩耗が増加したり、非磁性粉末粒子4が脱落しやすくな
るため、Db>Daであることが好ましく、さらにDb
≧2Daとなるようにするのがより好ましい。
【0025】同時に、非磁性粉末粒子4の粒径Dと磁性
層3の厚さtとの関係は、D<tにすると、磁性層表面
における支え効果やクリ−ニング効果、さらに下層の非
磁性層2へのアンカ−効果を発揮することができないた
め、D≧tであることが好ましく、さらにD> 1.2tで
あることがより好ましい。
【0026】このように磁性層3中に含有された非磁性
粉末粒子4は、図1に示す(a)の場合その効果が最も
よく発揮され、(b)、(c)の順に低減する。従っ
て、磁性層3における磁性粉末の充填率を低下させない
ためにも、(c)よりも(b)さらには(a)のよう
に、非磁性粉末粒子4を磁性層3中に含有させ、可及的
に少ない含有率の非磁性粉末粒子4で効果を上げるのが
望ましい。
【0027】また、磁性層3中には、粒径が磁性層3の
厚さtより大きい非磁性粉末粒子4以外に、粒径が磁性
層3の厚さt以下の小径の非磁性粉末粒子が含まれてい
ても、この小径の非磁性粉末粒子が磁性層3の表面から
突出したり、磁性層3の表面に高さが25nmを超える
凸を形成しなければ、これらの少径の非磁性粉末粒子を
特に除去しなくてもよい。
【0028】さらに、粒径が磁性層3の厚さtより大き
い非磁性粉末粒子4が磁性層3の下方に埋設された状態
で含有されている場合も、特に支障がなく、この非磁性
粉末粒子4を除去しなくてもよい。しかしながら、磁性
粉末の充填率向上のため、非磁性粉末粒子4はできるか
ぎり、図1に示す(a)または(b)もしくは(c)の
ように含有させるのが好ましい。
【0029】このように、非磁性粉末粒子4を図1に示
す(a)または(b)もしくは(c)のように配置にし
て磁性層3中に含有させるには、磁性層3を形成する
際、メタルロ−ル−メタルロ−ルカレンダ−を用い、カ
レンダ−工程の前後にラッピングフィルムによる研磨加
工を行って、磁性層3中の非磁性粉末粒子4の配置を制
御するなどの方法で行われる。
【0030】磁性層3中に含有させる非磁性粉末粒子4
としては、モ−ス硬度 5.5以上の研磨剤が好ましく使用
され、たとえば、アルミナ、ベンガラ、炭化珪素、酸化
チタン、酸化クロム、ダイアモンド等が挙げられる。
【0031】なお、以上の説明では、基体フィルム1上
に非磁性層2および磁性層3を順次に積層した場合につ
いて説明したが、基体フィルム1上に磁性層を2層以上
積層形成してもよく、たとえば、下層の磁性層として、
長波長域の信号を記録する比較的低保磁力の磁性層を形
成し、この上に短波長域の信号を記録する比較的高保磁
力の磁性層を積層形成してもよい。
【0032】磁性層は、磁性粉末を、結合剤成分、有機
溶剤およびその他の必要成分とともに混合分散して磁性
塗料を調製し、この磁性塗料を基体フィルム上あるいは
基体フィルム上に予め形成された非磁性層上に塗布、乾
燥してつくられる。
【0033】この際、使用される磁性粉末としては、γ
−Fe2 3 粉末、Fe3 4 粉末、γ−Fe2 3
末とFe3 4 粉末の中間酸化物粉末、Co含有γ−F
23 粉末、Co含有Fe3 4 粉末、CrO2
末、バリウムフェライト粉末、ストロンチウムフェライ
ト粉末、およびFe粉末、Co粉末、Fe−Ni粉末な
どの金属粉末など、一般に磁気記録媒体に使用される磁
性粉末が何れも使用される。
【0034】また、結合剤樹脂としては、塩化ビニル−
酢酸ビニル系共重合体、ポリビニルブチラ−ル系樹脂、
繊維素系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹
脂、イソシアネ−ト化合物など、従来、磁気記録媒体に
使用されるものがいずれも使用される。
【0035】さらに、有機溶剤としては、シクロヘキサ
ノン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、
酢酸エチル、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジメチル
ホルムアミド、ジオキサン、テトラヒドロフランなど、
一般に磁気記録媒体に使用される有機溶剤が単独または
混合して使用される。
【0036】なお、磁性塗料中には、分散剤、研磨剤、
潤滑剤、帯電防止剤など、一般に磁性塗料中に添加され
るものが、いずれも必要に応じて添加使用される。
【0037】また、非磁性層は、非磁性粉末粒子を、結
合剤成分、有機溶剤およびその他の必要成分とともに混
合分散して非磁性塗料を調製し、この非磁性塗料を基体
フィルム上に塗布、乾燥してつくられ、この際使用され
る非磁性粉末粒子としては、たとえば、金属酸化物、ア
ルカリ土類金属塩、カ−ボンブラックなどが好適なもの
として使用される。
【0038】さらに、この非磁性層の形成に使用される
結合剤樹脂および有機溶剤は、前記の磁性層の形成に使
用したものと同じものが、いずれも好適に使用され、必
要に応じて、分散剤、潤滑剤なども添加使用される。
【0039】このようにして、非磁性層あるいは磁性層
を形成し、さらにその上に磁性層を積層形成した基体フ
ィルムの裏面には、必要に応じてバックコ−ト層が形成
される。
【0040】このバックコ−ト層は、カ−ボンブラッ
ク、炭酸カルシウムなどの非磁性粉末粒子を、結合剤樹
脂、有機溶剤およびその他の必要成分とともに混合分散
してバックコ−ト層用塗料を調製し、このバックコ−ト
層用塗料を表面に磁性層および非磁性層等を形成した基
体フィルムの裏面に塗布し、乾燥して形成される。
【0041】また、このバックコ−ト層の形成に使用さ
れる結合剤樹脂および有機溶剤は、前記の磁性層の形成
に使用したものと同じものが、いずれも好適に使用さ
れ、必要に応じて、分散剤、潤滑剤なども添加使用され
る。
【0042】このような非磁性層、磁性層およびバック
コ−ト層を形成する基体フィルムとしては、ポリエステ
ル類、ポリオレフィン類、セルロ−ス誘導体、ビニル系
樹脂、ポリイミド類、ポリアミド類、ポリカ−ボネ−ト
類などのプラスチック製フィルム、さらにアルミニウム
合金、チタン合金等からなる金属フィルムがいずれも好
適なものとして使用される。
【0043】
【実施例】次に、この発明の実施例について説明する。 実施例1 ベンガラ(粒径 0.8 μm) 70 重量部 ニトロセルロ−ス 10 〃 熱可塑性ポリウレタン樹脂 7 〃 ミリスチン酸 2 〃 カ−ボンブラック(東海カ−ボン社製、シ−スト5H、粒径 20 〃 20mμm) シクロヘキサノン 150 〃 トルエン 150 〃 上記組成物をボ−ルミルで96時間混合分散した後、さ
らに、三官能性ポリイソシアネ−ト化合物5重量部を加
え、撹拌して非磁性塗料を調製した。
【0044】得られた非磁性塗料を、厚さ8μmの二軸
配向ポリエチレンテレフタレ−トフィルムの表面に乾燥
後の厚さが2μmとなるようにグラビアコ−タ−を用い
て塗布し、乾燥した後、メタルロ−ル−弾性ロ−ル構成
のカレンダ−にて、ロ−ル温度80℃、ロ−ル線圧25
0kg/cmでカレンダ−処理を行い、下層の非磁性層
を形成した。
【0045】一方、 強磁性金属粉末(保磁力1760エルステッド、飽和磁化量 100 重量部 120emu/g、長軸径0.13μm、軸比9) 水酸基含有塩化ビニル系樹脂 10 〃 熱可塑性ポリウレタン樹脂 7 〃 アルミナ(粒径 0.18μm) 8 〃 ミリスチン酸 2 〃 ベンガラ(粒径 0.8 μm) 2 〃 カ−ボンブラック(東海カ−ボン社製、シ−スト5H、粒径 2 〃 20mμm) シクロヘキサノン 160 〃 トルエン 160 〃 の組成物をボ−ルミルで96時間混合分散した後、さら
に、三官能性ポリイソシアネ−ト化合物5重量部を加
え、撹拌して磁性塗料を調製した。
【0046】得られた磁性塗料を、前記のポリエチレン
テレフタレ−トフィルム上に形成された下層の非磁性層
上に、乾燥後の厚さが0.13μmとなるようにマイクログ
ラビアコ−タ−を用いて塗布し、同極対抗磁石の間を通
過させて乾燥し、磁性層を形成した。
【0047】次いで、乾燥直後の磁性層の表面を、番程
#8000のラッピングフィルムおよび番程#1500
0のラッピングフィルムで順次に研磨加工し、研磨後、
メタルロ−ルのみで構成されたカレンダ−により、ロ−
ル温度110℃、ロ−ル線圧300kg/cmでカレン
ダ−処理を行った。そして、カレンダ−処理後の磁性層
表面をさらに番程#20000のラッピングフィルムで
仕上げ研磨した。
【0048】次ぎに、下記のバックコ−ト層組成物をボ
−ルミル中で96時間混合分散し、さらに、三官能性ポ
リイソシアネ−ト化合物15重量部を加え、撹拌してバ
ックコ−ト層用塗料を調製し、このバックコ−ト層用塗
料を、前記の表面に非磁性層および磁性層を積層形成し
た二軸配向ポリエチレンテレフタレ−トフィルムの裏面
に、乾燥後の厚さが 1.0μmとなるように塗布、乾燥し
てバックコ−ト層を形成した。しかる後、8mm幅に裁
断して磁気テ−プをつくった。
【0049】 バックコ−ト層組成物 カ−ボンブラック(東海カ−ボン社製、シ−スト5H、粒径 60 重量部 20mμm) ベンガラ(粒径 0.8 μm) 2.5 〃 炭酸カルシウム(粒径 0.05μm) 30 〃 熱可塑性ポリウレタン樹脂 45 〃 ニトロセルロ−ス 40 〃 シクロヘキサノン 330 〃 トルエン 330 〃
【0050】実施例2 実施例1における磁性塗料の調製において、磁性塗料成
中の強磁性金属粉末を、保磁力1450エルステッド、
飽和磁化量120emu/g、長軸径0.18μm、軸比1
0の強磁性金属粉末に変更した以外は、実施例1と同様
にして磁性塗料を調製した。
【0051】そして、実施例1において、非磁性塗料に
代えて得られた磁性塗料を用い、この磁性塗料をポリエ
チレンテレフタレ−トフィルム上に塗布し、塗布直後に
同極対抗磁石の間を通過後、乾燥して、下層の非磁性層
に代えて下層の磁性層を形成した以外は、実施例1と同
様にして磁気テ−プを作製した。
【0052】実施例3 実施例1において、上層の磁性層の乾燥後の厚さを0.13
μmから 0.1μmに変更した以外は、実施例1と同様に
して磁気テ−プを作製した。
【0053】実施例4 実施例2において、上層の磁性層の乾燥後の厚さを0.13
μmから 0.1μmに変更した以外は、実施例2と同様に
して磁気テ−プを作製した。
【0054】実施例5 実施例1において、磁性塗料組成中のアルミナの粒径を
0.18μmから 0.3μmに変更し、上層の磁性層の乾燥後
の厚さを0.13μmから0.23μmに変更した以外は、実施
例1と同様にして磁気テ−プを作製した。
【0055】実施例6 実施例2において、上層の磁性層の磁性塗料組成中のア
ルミナの粒径を0.18μmから 0.3μmに変更し、上層の
磁性層の乾燥後の厚さを0.13μmから0.23μmに変更し
た以外は、実施例2と同様にして磁気テ−プを作製し
た。
【0056】比較例1 実施例1において、磁性塗料組成中のアルミナの粒径を
0.18μmから 0.1μmに変更した以外は、実施例1と同
様にして磁気テ−プを作製した。
【0057】比較例2 実施例2において、上層の磁性層の磁性塗料組成中のア
ルミナの粒径を0.18μmから 0.1μmに変更した以外
は、実施例2と同様にして、磁気テ−プを作製した。
【0058】比較例3 実施例1において、カレンダ−前後の磁性層表面のラッ
ピング処理を省略し、カレンダ−処理のロ−ル温度およ
びロ−ル線圧を、110℃、300kg/cmから90
℃、250kg/cmに変更した以外は、実施例1と同
様にして磁気テ−プを作製した。
【0059】比較例4 実施例2において、カレンダ−前後の磁性層表面のラッ
ピング処理を省略し、カレンダ−処理のロ−ル温度およ
びロ−ル線圧を、110℃、300kg/cmから90
℃、250kg/cmに変更した以外は、実施例2と同
様にして磁気テ−プを作製した。
【0060】比較例5 実施例1において、下層の非磁性層の形成を省き、上層
の磁性層の乾燥後の厚さを0.13μmから2μmに変更し
た以外は、実施例1と同様にして磁気テ−プを作製し
た。
【0061】実施例1〜6および比較例1〜4で得られ
た磁気テ−プについて、上層の磁性層中の非磁性粉末粒
子の形態、磁性層表面の最大凸部の高さRp、磁性層表
面の最大凸部における非磁性粉末粒子の存在割合S、ス
チル耐久性、ヘッド摩耗、ヘッド傷、ヘッド汚れ、、出
力劣化、出力変動、記録再生出力を下記の方法で測定し
た。比較例5の単層の磁性層を形成した磁気テ−プは記
録再生出力測定のための標準テ−プとして用いた。
【0062】<上層の磁性層中の非磁性粉末粒子のD、
Da、Dbと形態>ミクロト−ムで磁気テ−プを長手方
向にスライスして超薄切片試料を製作し、透過型電子顕
微鏡(TEM)にこの試料を取り付けて、上層磁性膜の
断面(厚み方向、長手方向)を3万倍の倍率で観察し、
得られた像を画像解析装置ル−ゼックスIII(ニレコ社
製)に入力した後、固形粒子300個を抽出し、それぞ
れアルミナの粒径Dとその磁性層表面からの突出高さD
aと下層の非磁性層中に入り込んだ深さDbとを測定し
た。また、図1における(a)、(b)、(c)の状態
に配置された非磁性粉末粒子の粒子比を調べ、Da>D
bの粒子比を調べた。
【0063】<磁性層表面の最大凸部の高さRp>磁性
層表面の最大凸部の高さRpは、走査型電子顕微鏡機能
を合わせ持つ電子線三次元粗さ測定機ERA−3000
(エリオニクス社製)を用い、磁性層表面上10μm角
の範囲を空間サンプリング間隔0.02μmで測定された3
次元形状デ−タに、傾斜補正を行った後、測定面中最も
高い凸の高さRp´を求め、続けて磁性層表面の場所を
変えた同様な測定を19回行って、Rp´の平均値を求
めRpとした。
【0064】なお、傾斜補正は、各座標における3次元
デ−タとの高さ方向の偏差の2乗平方根が最小となるよ
うな平面Aを算出した後、測定面全域に渡って3次元形
状デ−タの高さから平面Aの高さを除算して行った。そ
の平面Aは、除算後の3次元形状デ−タの高さの原点
(高さ0)であり、この面を平均面と呼ぶ。
【0065】また、本電子線3次元粗さ測定機は、形状
測定を行ったのと同一の視野について、測定モ−ドを切
り換えて、SEM像観察(材料分布の観察)を行う機能
がある。
【0066】<磁性層表面の最大凸部における非磁性粉
末粒子の存在割合S>走査型電子顕微鏡機能を合わせ持
つ電子線三次元粗さ測定機ERA−3000(エリオニ
クス社製)を用い、磁性層表面上10μm角の範囲を空
間サンプリング間隔0.02μmで測定された3次元形状デ
−タに、傾斜補正を行った後、測定面中最も高い凸の高
さRp´を求めた同一視野において、電子線三次元粗さ
測定機を材料分布の観察が可能なSEMモ−ドに切り換
えて、Rp´を生じた凸部について非磁性粉末粒子の存
在の有無を観察した。そして、20回の測定において、
非磁性粉末粒子が存在する割合を求めた。
【0067】<スチル耐久性>磁気テ−プを8ミリビデ
オ用カセットに巻き込んでP6−120(2時間用)カ
セットテ−プを製作し、SONY社製;Hi8VTR・
EV−S900に装着して、スチルモ−ドでの耐久時間
を測定した。
【0068】<ヘッド摩耗、ヘッド傷、ヘッド汚れ>ス
チル耐久性測定と同様にしてカセットテ−プを作製し、
測定ごとに新品のヘッドに取り替えたSONY社製;H
i8VTR・EV−S900に装着してPLAYモ−ド
で2時間×50回(計100時間)繰返し走行させた。
そして、走行前後のヘッド突出し量の変化を測定した。
【0069】また同測定中に信号再生出力を測定しなが
ら、出力劣化、出力変動を測定してヘッドの目詰まり状
態を監視し、また走行後のヘッド摺動面を顕微鏡観察し
てヘッド汚れの有無を調べた。
【0070】<信号記録再生特性>ドラム式テスタを用
い、記録波長が5μm、1μm、0.5 μm、0.4 μmの
単一正弦波信号の記録再生出力を測定し、比較例5の標
準テ−プ出力を0dBとしてその比をdBで表した。下
記表1ないし表3はその結果である。
【0071】
【0072】
【0073】
【0074】
【発明の効果】上記表1ないし表3から明らかなよう
に、この発明で得られた磁気テ−プは、耐久性に優れ、
かつヘッド摩耗が少なくて、ヘッド傷やヘッド汚れもな
い。また、下層に非磁性層を形成した実施例1、3、5
の磁気テ−プは、短波長出力特性に優れており、下層に
比較的保磁力の低い磁性層を形成した実施例2、4、6
の磁気テ−プは広帯域にわたり高出力が得られた。これ
に対し、各比較例で得られた磁気テ−プは、耐久性に劣
り、ヘッド汚れやヘッド傷が生じ、磁性面の平滑性が劣
化して出力特性が低下してしまう。
【0075】これらのことから、この発明によれば、短
波長記録再生出力特性に優れ、耐久性が良好で、適度の
ヘッドクリ−ニング特性を持ちながら、磁気ヘッド摩耗
が少ない高密度記録用の磁気記録媒体が得られることが
わかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の磁気記録媒体の一部拡大断面説明図
である。
【符号の説明】
1 基体フィルム 2 非磁性層 3 磁性層 4 非磁性粉末粒子 t 磁性層の厚さ D 非磁性粉末粒子の粒径

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体フィルム上に磁性層あるいは非磁性
    層を介して積層形成した厚さが0.25μm以下の最上層の
    磁性層中に、粒径がこの最上層の磁性層の厚さより大き
    い非磁性粉末粒子を含有させるとともに、最上層の磁性
    層表面の最大凸部の高さRpを25nm以下にしたこと
    を特徴とする磁気記録媒体
JP6124204A 1994-05-13 1994-05-13 磁気記録媒体 Pending JPH07311934A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6794448B2 (en) * 2000-03-21 2004-09-21 Sekisui Plastics Co., Ltd. Resin particles and process for producing the same
JP2020161204A (ja) * 2019-03-27 2020-10-01 富士フイルム株式会社 磁気記録媒体および磁気記録再生装置

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