JPH07309658A - グラウト材 - Google Patents

グラウト材

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JPH07309658A
JPH07309658A JP12203694A JP12203694A JPH07309658A JP H07309658 A JPH07309658 A JP H07309658A JP 12203694 A JP12203694 A JP 12203694A JP 12203694 A JP12203694 A JP 12203694A JP H07309658 A JPH07309658 A JP H07309658A
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grout
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quick
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JP12203694A
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Seiichi Shimobayashi
清一 下林
Satoshi Kubo
聡 久保
Riyuusuke Satou
隆祐 佐藤
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Nippon Steel Cement Co Ltd
Original Assignee
Nittetsu Cement Co Ltd
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    • C04B28/00Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements
    • C04B28/02Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing hydraulic cements other than calcium sulfates
    • C04B28/04Portland cements
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、グラウト温度および外気温
度に左右されることなく、注入後3時間で交通解放に必
要な所要強度を満足できる速硬性グラウト材を提供する
ことにある。 【構成】 一定範囲のブレーン比表面積を有する高炉ス
ラグ微粉末、ポルトランドセメント、12CaO・7A
23および11CaO・7CaO・CaF2を主成分
とする各速硬材の混合物、高性能減水剤、最大寸法0.
3〜0.15mmの高炉スラグ細骨材から成る半たわみ
性舗装用グラウト材。 【効果】 本発明のグラウト材は、温度条件に左右され
ることなく優れた注入性が得られ、短時間で安定した強
度が確保できる。また、スラグ微粉末の水和効果によ
り、長期強度の増進および耐久性にも優れ、半たわみ性
舗装体の保全にも多大に寄与する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は一定の粉末度範囲を有す
る高炉スラグ微粉末(以下スラグ微粉末と言う。)とポ
ルトランドセメントの混合物(以下セメント質と言
う。)、高炉スラグ細骨材(以下スラグ細骨材と言
う。)及び速硬材を用いることにより、グラウト性能を
維持し、低温から常温までの広い範囲で安定した速硬性
を有する半たわみ性舗装用グラウト材に関する。
【0002】
【従来の技術】半たわみ性舗装は、母体となる開粒度ア
スファルト混合物の空隙中(通常空隙率21〜25%)
にセメントミルクなどのグラウト材を充填し、骨材粒子
同士のかみ合わせとグラウト硬化体の強度により、上載
荷重に抵抗する舗装体で、アスファルト舗装のたわみ性
とコンクリート舗装の剛性を兼ね備えた舗装である。
【0003】本舗装に用いられる半たわみ性舗装用グラ
ウト材の所要特性としては、注入性が良好であるこ
と、ブリージングが少ないこと、アスファルト面に
対する付着が良好であること、硬化時の体積変化が少
ないこと、十分な強度を有すること、耐久性を有す
ること、などが挙げられる。
【0004】半たわみ性舗装用グラウトには、セメント
ミルクもしくはセメントにけい砂を少量配合したモルタ
ルが用いられており、性能としては1〜3日養生後の交
通開放を目的とした普通タイプと、3〜4時間後の交通
開放を目的とした速硬タイプのグラウト材が用いられて
いる。グラウト材には所要目的に応じてポルトランドセ
メント、速硬性セメント、フライアッシュ、フィラー
(石粉)、けい砂、ポリマーなどが用いられているが、
ポルトランドセメントと減水剤を組み合わせたセメント
ミルクによるグラウトが一般的に行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】セメントミルクは流動
性が良く、注入性は優れているものの、材料分離が生じ
易く長期強度の増進も期待できないばかりか、硬化およ
び乾燥に伴う収縮も大きい。速硬性セメントは速硬タイ
プのグラウトとして、短時間強度を確保するために用い
られるが、グラウト温度および外気温度の影響を受ける
ため、その都度グラウトの配合を変更したり、保温養生
するなどの工夫が必要である。しかしながら、5℃以下
では硬化が遅く、低温時の適用は到底困難である。ポリ
マーの使用はセメントミルクの特性を改善するが、ポリ
マーフイルムの形成までには養生温度の影響も強く受
け、同様に5℃以下の温度域では実用に供し得ない。
【0006】半たわみ性舗装用グラウト材は使用材料の
特性以外に施工時期および条件により、グラウト温度お
よび養生温度が変化するため、従来の速硬タイプのグラ
ウト材では交通開放時間が大幅に延び、施工計画にも支
障を来すことが多い。グラウト材としては寒冷期から夏
期に至るまでグラウトおよび外気温度に左右されること
なく、良好な注入特性を維持すること、注入後一定
時間内に交通開放を可能にする圧縮強度を確保できるこ
と、硬化後は順調な強度増進により、半たわみ性舗装
の特性を具備することなどが理想である。
【0007】本発明者らは、上記の事実に鑑み、鋭意研
究を重ねた結果、一定範囲のブレーン比表面積を有する
高炉スラグ微粉末とポルトランドセメントに速硬性能の
異なる速硬材を一定範囲の比率で配合した速硬材と組み
合わせることにより、上記の問題を解決する知見を見い
だし、本発明の目的である温度依存性の少ない速硬タイ
プのグラウト材を完成するに至った。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明による
グラウト材は、高ブレーン比表面積のスラグ微粉末、ポ
ルトランドセメントおよびスラグ細骨材から成るモルタ
ル成分と、速硬材および高性能減水剤を構成材料とし、
【0009】 スラグ微粉末のブレーン比表面積は6
000〜10000cm2/gの範囲であり、配合比率
はセメント質100重量部中30〜70重量部であるこ
と、
【0010】 スラグ細骨材の最大寸法は0.3〜
0.15mmであり、細骨材および高性能減水剤の配合
比率は、セメント質100重量部に対し各々90〜14
0、0.2〜2.0重量部であること、
【0011】 速硬材は12CaO・7Al23(以
下C127と言う。)を主成分とする速硬材Aと11C
aO・7Al23・CaF2(以下C117CFと言
う。)を主成分とする速硬材Bの混合物100重量部に
おいて、速硬材Aの配合比率は60〜80重量%であ
り、本速硬材の配合比率はセメント質100重量部に対
し30〜60重量部であることを特徴とする半たわみ性
舗装用グラウト材である。なお、速硬材A,Bの主成分
以外のものとしては、たとえば石膏があり、速硬材中5
0重量%まで加えることができる。
【0012】以下、本発明について詳述する。
【0013】スラグ微粉末のブレーン比表面積およびセ
メント質に占める配合比率は、本発明に用いる速硬材と
の併用において、発明の目的である温度依存性が小さ
く、安定した速硬性を有するグラウト材を得るために、
極めて重要な要素である。
【0014】本発明に使用する高炉スラグは、JIS
R 5211に定める急冷したスラグであり、好ましく
は塩基度1.6以上、ガラス化率90%以上である。高
炉スラグ微粉末の粉末度はブレーン比表面積で6000
〜10000cm2/gが好ましく、より好ましくは8
000〜9000cm2/gである。
【0015】本発明におけるスラグ微粉末の粉末度によ
る効果は、グラウトの性状および長期強度、耐久性の改
善は当然であるが、3時間で交通開放に必要な圧縮強度
(50kgf/cm2以上)の確保にある。スラグ微粉
末の粉末度が細かくなるにつれ、3時間強度は高くなる
が、所要強度を満足するには一定範囲のブレーン比表面
積が必要である。ブレーン比表面積が6000cm2
g未満もしくは10000cm2/gを越えた場合所要
強度の確保が難しい。
【0016】セメント質におけるスラグ微粉末の配合比
率も3時間強度に影響する。交通開放に必要な強度を確
保するには、スラグ微粉末の配合比率は30〜70重量
%の範囲が好ましく、より好ましくは40〜60重量%
である。スラグ微粉末の配合比率が30重量%未満では
6時間強度は回復するものの、3時間強度が確保できな
い。
【0017】スラグ微粉末には石膏を含むことが許容さ
れる。石膏は無水および二水石膏が好ましく、石膏の添
加により3時間強度が改善されるが、その最大許容量は
SO3分で3.0重量%である。速硬材にも通常多量の
石膏を含んでもよく、石膏の添加量がSO3分で3.0
重量%を越えると膨張ひびわれの危険性を招く。
【0018】ポルトランドセメントはJISに定める各
種ポルトランドセメントを用いることができる。本発明
グラウト材には顔料の使用が可能であり、白色ポルトラ
ンドセメントを用いるとスラグ微粉末との相乗効果によ
り、グラウト材の色調を高めることができ、優れた景観
用半たわみ性舗装にも有効である。
【0019】本発明にはスラグ細骨材を積極的に用いて
いることも特徴である。開粒度アスファルトに用いられ
る砕石の粒度および空隙率にもよるが、グラウトの注入
性を確保するためには最大寸法0.3〜0.15mmで
あることが必要である。0.3mmを越えるとアスファ
ルト混合物中の空隙を閉塞し、十分な注入効果が得れな
く、0.15mmよりも小さくなると所要の流動性を得
るための水量が増加し、強度が低下する。また、水量を
一定にすると、細骨材の配合比率が小さくなり、グラウ
トの収縮などに影響する。スラグ細骨材は高炉スラグを
乾燥後、摩砕ふるい分けすることにより得られる。摩砕
過程において形状は比較的丸くなり、より少ない水量で
グラウト流動性が得られるようになる。
【0020】スラグ細骨材の使用は、注入後の強度を向
上させる他に、セメントミルクと異なり、グラウトの水
和および乾燥に伴う収縮を改善し、舗装表面の滑り抵抗
を高める効果も有する。グラウトの流動性、材料分離、
強度の面から、セメント質100重量部に対し、スラグ
細骨材は90〜140重量部であることが好ましい。ま
た、スラグ細骨材の一部に砕砂および自然細骨材、これ
らの混合物を用いることを妨げない。置換割合はスラグ
細骨材の50重量%以下が好ましい。
【0021】本発明の速硬材にはC127を主成分とす
る速硬材AとC117CFを主成分とする速硬材Bとの
混合物を用いることが重要である。両速硬材とも石膏を
多量に含み最終的にはエトリンガイトを生成するが、ス
ラグ微粉末を併用した場合の速硬性は著しく異なる。
【0022】速硬材Aはガラス質のC127と通常ほぼ
等量程度の石膏から成り、C127の水和は低温下にお
いても非常に速く、当初C2AH8、CAH10などの水和
物を生成するが、温度が高くなると水和物C3AH6に転
移し、ポーラス化により強度が低下する。本速硬材Aは
この欠点を補うために石膏との反応により、エ卜リンガ
イトを生成させるように工夫されている。本発明のスラ
グ微粉末を用いれば、低温下での短時間強度発現に優れ
ることが特徴であるが、20〜30℃の温度条件では、
低温に比較して同程度の可使時間を得るのに必要な調節
剤量が多くなり、3〜24時間の圧縮強度も見劣りがす
る。
【0023】速硬材Bは市販のジェットセメントとして
良く知られており、C117CFと石膏を主成分とし、
その量の多少によって強度発現特性が異なる。本速硬材
Bとポルトランドセメントの混合物は、速硬タイプのグ
ラウト材として半たわみ性舗装に比較的多く用いられて
いる。本発明のスラグ微粉末との併用においては、20
℃以上の温度域では短時間強度の発現も良好で、所要強
度の確保が可能である。しかし、低温下ではスラグ微粉
末の温度依存性が大きいために強度発現が遅れ実用に供
し得ない。
【0024】スラグ微粉末を併用した場合の速硬材Aの
低温時における特性と速硬材Bの高温(20℃以上)時
での特性に着目し、本発明の目的を達成するに至ったも
のである。すなわち、温度の影響を極力少なくして3時
間強度を確保するためには、速硬材100重量部に占め
る速硬材Aの配合比率は60〜80重量部が好ましい。
60重量部未満では強度の発現が悪く、80重量部を越
えると経済面ばかりでなく、20℃以上の温度域では3
〜24時間までの強度発現は低温時に比較して見劣りが
する。本速硬材のセメント質100重量部に対する配合
割合は30〜60重量部が好ましく、30重量部未満で
は強度の発現が悪く、60重量部を越えるとグラウトの
注入性が低下し、また、経済的にも好ましいことではな
い。
【0025】高性能減水剤を使用すればグラウトの水量
を低減することができる。このことは、強度発現に好ま
しいばかりでなく、スラグ微粉末と併用することによ
り、グラウトのチクソ性改善に寄与する。半たわみ性舗
装においては振動を利用した注入および傾斜地での注入
なども行われ、チクソ性を高めることは所要の注入効果
を得るためにも重要な特性である。高性能減水剤は市販
のモルタル、コンクリート用高性能減水剤が使用でき、
空気連行作用の無い減水剤が好ましい。減水剤はセメン
ト質100重量部に対し0.2〜2.0重量部が好まし
く、より好ましくは0.5〜1.2重量部である。0.
2重量部未満では減水効果はなく、2.0重量部を越え
ると、グラウトの粘性が高くなり注入性に支障をきた
す。
【0026】本発明グラウト材の施工に際し、施工規
模、施工速度およびミキサーの容量によっては、グラウ
トの可使時間の調節が必要になる。可使時間の調節剤に
は、ポリカルボン酸、オキシカルボン酸とそれらの塩類
などを用いることができる。スラグ微粉末を用いるとこ
れらの調節剤を少なくすることができる。また,目的に
よっては少量のポリマーを用いることも妨げない。
【0027】
【作用】本発明に係わるスラグ微粉末のブレーン比表面
積および配合割合と速硬材との硬化反応の詳細について
は明確でないが、次のようなことが考えられる。スラグ
微粉末のブレーン比表面積を高めると、3時間強度が改
善されることから、スラグ微粉末の活性度も影響してい
ると考えられる。速硬材Aの水和により遊離生成したA
l(OH)3がスラグ粒子の刺激剤および反応物質とし
て働き、Ca2+、Al3+の溶出を活発にしてアルミン酸
カルシウム水和物およびエトリンガイトが増大すること
によると思われる。しかし、10000cm2/gを越
える高ブレーンのスラグ微粉末が好ましくない理由は、
スラグ粒子が細かいために速硬材粒子を包み込み、水と
の接触面積を減らし、初期水和を妨害していると考えら
れる。又、所要の強度を満足させるには、必要以上の速
硬材量となり不経済になる。
【0028】グラウトの短時間強度の確保には、荷重に
耐えうる骨格構造の形成が必要であり、骨格構造の形成
には必要最低限のエトリンガイトの量が必要である。エ
トリンガイトの生成には速硬材が重要な役目を担ってい
るが、併用するスラグ微粉末においても一定範囲の配合
比率が存在することである。スラグ微粉末の配合量を必
要以上に増やすと粉末度も高いため、スラグの総粒子数
も多くなり、このために速硬材の水和を妨害するか、も
しくはマトリックスを支えるエトリンガイト量が不足す
ると考えられる。スラグ微粉末の配合比率を必要以下に
するとスラグ微粉末に対する速硬材Aの効果が薄れ、ポ
ルトランドセメントペースト自体の強度もまだ低いため
に弱点部となり、強度が発現しないものと思われる。し
かし、6時間ではセメントの凝結も終わり強度が回復す
ると考えられる。
【0029】本発明グラウト材に用いられる速硬材の効
果は速硬材AおよびBの温度に対する強度特性を補って
いることも特徴であり、エトリンガイトの生成量が良好
にコントロールされていると考えられるが、可使時間調
節剤量も深く関与していると考えられ、明確な作用機構
については判らない。短時間強度を確保するためには、
本発明においてスラグ微粉末の粉末度×配合量と速硬材
量に一定の関係、すなわち、スラグ微粉末の粉末度を高
くし、かつ、セメント質に対する配合率を大きくするに
つれ、速硬材量が増加する関係があり、スラグ微粉末の
ブレーン比表面積が大きく、配合比率を大きくすると速
硬材量が増加する。速硬材のセメント質に対する配合比
率の範囲は、上記の関係から見い出されたものである。
【0030】エトリンガイト量が多いことは長期的強度
の増進があまり期待できなく、また、グラウトの耐久性
を損なう可能性もある。所要のスラグ微粉末を使用する
ことは、これらの特性を大幅に改善できることも重要な
要素である。
【0031】
【実施例】以下、実施例および比較例を挙げて本発明を
具体的に説明する。
【0032】
【実施例1、2、比較例1〜4】速硬材A(商品名ビフ
ォーム、電気化学工業製)と速硬材B(商品名ジェット
セメント、住友セメント製)を用いて、速硬材Aの配合
比率が各々100、80、60、40、20重量%(W
T%)の各速硬材を試製した。ブレーン比表面積824
0cm2/gのスラグ微粉末(ガラス化率99%、塩基
度1.86、新日本製鐵室蘭製鐵所製)と普通ポルトラ
ンドセメント(OPC、ブレーン比表面積3210cm
2/g、日鐵セメント製)を用いて、スラグ微粉末の配
合比率が50重量部のセメント質100重量部に対し、
試製した各速硬材40重量部、最大寸法0.3mmのス
ラグ細骨材100重量部を配合した。本グラウト材に対
し30重量%の水量を加えハンドミキサーで3分間攪拌
した後、フロー値を測定した。フロー値はJAロートを
用いて14〜18秒の範囲になるように高性能減水剤
(商品名シーカメント、日本シーカ製)の量で調節し、
可使時間は40分程度になるように所要量の調節剤(リ
ンゴ酸、協和発酵製)を添加した。
【0033】(1)グラウトの成形 予め、各材料は各温度条件の室内に保存し、所定のグラ
ウト温度になるようにした。フロー試験後、4×4×1
6cmの三連型枠に流し込み成形し、硬化後キャピング
を行い、強度測定直前に脱型した。グラウトの調整、フ
ロー試験、成形から脱型までは各温度条件の室内で実施
した。
【0034】(2)評価方法 (2.1)圧縮強度 圧縮強度は3および6時間強度とし、温度条件は5、2
5℃とした。圧縮強度は曲げ強度試験の両切片供試体
(断面積4×4=16cm2)についてアムスラー型強
度試験機を用いて測定した。
【0035】
【表1】
【0036】本実施例および比較例の結果を第1表に示
した。比較例に示すように、速硬材Aの配合比率を50
WT%以下にすると5℃では極端に強度発現が悪くな
る。この理由はエトリンガイトの生成量が少ないことに
よると考えられる。実施例の速硬材Aの配合比率が60
〜80WT%では短時間の強度発現が良好で、温度差に
よる影響も少なく、交通開放に必要な50kgf/cm
2以上の圧縮強度を確保できる。速硬材Aが100WT
%では実施例に比較して3時間強度の優位性も無く3〜
6時間強度では25℃のほうが5℃よりも強度が低い。
また、経済的にも好ましくない。
【0037】
【比較例5〜18、実施例3〜8】ブレーン比表面積が
5210、6130、8240、9960、12400
cm2/gのスラグ微粉末を用いて、第2表に示す配合
比率のセメント質を調整した。速硬材Aの配合比率が7
0WT%、速硬材Bの配合比率が30WT%になるよう
に調整した速硬材、最大寸法0.3mmのスラグ細骨材
を各々セメント質100重量部に対し30、110重量
部配合した。本グラウト材に対し水量を31重量%を加
え、可使時間30分程度のグラウトについて圧縮強度試
験を行った。
【0038】グラウトの温度条件は3、25℃とし、注
型3、6時間後に圧縮強度試験を行い、第2表に示す結
果が得られた。
【0039】
【表2】
【0040】第2表の結果から判るように、スラグ微粉
末のブレーン比表面積およびセメント質に占める配合比
率の違いによって、短時間圧縮強度が異なる。比較例1
0〜14に示すようにスラグ微粉末のブレーン比表面積
が6000cm2/g未満もしくは10000cm2/g
を越えると3℃では所要の3時間強度が得られない。比
較例5〜9、14〜18に示すように、スラグ微粉末の
セメント質に占める配合比率が20WT%未満では6時
間強度は十分得られるが、3時間強度は低く、80WT
%を越えると3時間強度は極端に小さく、6時間強度も
他の例に比べて低い。実施例3〜8に示すように、温度
条件(3、25℃)の違いに係わらず3時間で所要圧縮
強度(50kgf/cm2)を確保し、6時間後におい
ても安定した強度増進を得るためには、スラグ微粉末の
ブレーン比表面積が6000〜10000cm2/gの
範囲内で、セメント質に占める配合比率が30〜70W
T%であることが判明した。
【0041】
【発明の効果】本発明に係わるグラウト材は、低温から
常温域において3時間で交通解放に必要な所要強度が得
られ、寒冷期においても採暖養生などの配慮すること無
しに容易に施工ができ、半たわみ性舗装の通年施工を可
能にした意義は大きい。本グラウト材は冬期間の試験舗
装においても注入性能を含め、注入3時間後の交通開放
を可能にし、さらに長期的強度の増進により、舗装面の
磨耗およびわだち掘れに対しても好結果を得ている。本
グラウト材は半たわみ性舗装用グラウト材以外にもコン
クリート構造物などの補修用として、プレパクト用グラ
ウトへの適用も期待できる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 111:70

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポルトランドセメント30〜70重量部
    と高炉スラグ微粉末70〜30重量部から成るセメント
    質100重量部に対し、速硬材30〜60重量部、最大
    寸法0.3〜0.15mmの高炉スラグ細骨材90〜1
    40重量部および高性能減水剤0.2〜2.0重量部か
    らなるグラウト材。
  2. 【請求項2】 高炉スラグ微粉末の粉末度がブレーン比
    表面積(cm2/g)で6000〜10000であるこ
    とを特徴とする請求項1記載のグラウト材。
  3. 【請求項3】 速硬材が12CaO・7Al23を主成
    分とする速硬材Aおよび11CaO・7Al23・Ca
    2を主成分とする速硬材Bの混合物から成り、速硬材
    AおよびBの合量100重量部中の、速硬材Aの配合比
    率が60〜80重量部である請求項1記載のグラウト
    材。
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