JPH07309404A - 自動トランスファー型物流センター - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 荷物を搬送先別に自動的に仕分けして貯蔵
し、搬出時には取り出し順位の後順位のものから順に搬
出して積込みを行える機構を提供する。 【構成】 荷物の搬入機構１、送り込み仕分け機構２、
荷物を配送先店舗毎に保管する保管機構３、保管機構３
の端部に接する送り出し仕分け機構４、荷物の搬出機構
５及び荷積み仕分け機構６を順次接続して構成する。 【効果】 配送時の荷物取り出し順に荷積みできるので
配送ミスがない。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は複数の仕分け先を有する
多数の荷物を、それぞれ仕分け先に応じて搬入貯蔵し、
搬出時には、配送順位の後順位のものから順次積込み搬
出を行えるよう構成した自動トランスファー型物流セン
ターに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】一台のトラックに複数の配送先店舗の荷
物を積込み、予め設定された配送順序に従って店舗毎に
順次荷卸しを行うことは従来より一般的に行われる配送
手段である。

【０００３】このような配送手段を採る場合、従来は、
配送センター等で各店舗毎に予め荷物を仕分けしたスト
ックヤードを確保しておき、搬出時にはそれぞれのスト
ックヤードから所定の荷物を搬送順序と逆の順序で逐一
取り出して荷積みを行ったのち、積込み順序と逆順序で
配送を行うという方法を講じるのが普通である。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
な配送手段による場合、配送先店舗数が多くなるに従い
配送センターに配送先店舗の数に応じた多数のストック
ヤードを確保する必要が生じ、膨大なストックスペース
を要求されるほか、それぞれのストックヤードに対する
荷物の仕分け保管のための人員や、仕分け保管後の荷物
の搬出のための作業等に極めて多くの人手を必要とし、
結果的に商品の流通コストを高騰させる原因となるほ
か、膨大な数の荷物の仕分けを行う際に仕分けミスが頻
発し、正確な仕分けと配送が行われないという欠点をか
かえていた。

【０００５】

【発明の目的】本発明はこのような問題に対処しようと
するものであり、搬入された荷物が搬入と同時に所定の
店舗毎に自動的に、正確に仕分けされて保管でき、か
つ、保管後の荷物は搬送先店舗に対する配送順序に従っ
て正確に仕分けされながらトラックに積込みが行えるよ
う構成した自動トランスファー型物流センターを提供し
ようとするものである。

【０００６】また本発明の他の目的は、保管スペースに
対する荷物の搬入時に、特別の動力を使用することなく
荷物の自重を利用して極めて正確に送り込み、及び、保
管を行えるよう構成した自動トランスファー型物流セン
ターを提供せんとするものである。

【０００７】

【発明の要点】本発明は、荷物の搬入機構、搬入された
荷物を配送先店舗に応じて仕分ける送り込み仕分け機
構、仕分け搬入された荷物を配送先店舗毎に保管する保
管機構、それぞれの保管機構の下端部に接して設けた送
り出し仕分け機構、送り出し仕分け機構に接続する荷物
の搬出機構及び荷積み仕分け機構の組合せからなる自動
トランスファー型物流センターの構造を発明の要点とし
ている。

【０００８】

【実施例】以下本発明の実施例を図面を参照して説明す
る。

【０００９】図１は本発明に掛かる自動トランスファー
型物流センターの基本的構成例を示すものであり、記号
（Ａ）で示す部分が搬入機構から保管機構及び送り出し
仕分け機構に至る構造部分を示し、記号（Ｂ）で示す部
分が送り出し仕分け機構から搬出機構に達する構造部分
を示している。

【００１０】実施例に示す本発明の自動トランスファー
型物流センターは、荷物ａ…ａの搬入機構１、搬入され
た荷物を配送先店舗に応じて仕分ける送り込み仕分け機
構２…２、仕分け搬入された荷物ａ…ａを配送先店舗毎
に保管する保管機構３…３、それぞれの保管機構３…３
の下端部に接して設けた送り出し仕分け機構４…４、送
り出し仕分け機構４…４に接続する荷物の搬出機構５及
び荷積み仕分け機構６の組合せにより構成している。

【００１１】上記構成からなる物流センターは、二階建
て構造としており、図１において記号（Ａ）で示す搬入
機構１から送り込み仕分け機構２…２、保管機構３…３
及び送り出し仕分け機構４…４までの構成部分が二階部
分を占有するよう構成されており、図１において記号
（Ｂ）で示す送り出し仕分け機構４…４に連続する荷物
の搬出機構５から荷積み用仕分け機６に達する部分は図
１において記号（Ａ）で示す機構部分の下面に一階部分
となるよう構成して物流センターを構成するスペースを
節約できるよう図っている。

【００１２】荷物の搬入機構１は駆動モーターによって
エンドレスに回転するコンベアーによって構成するもの
であり、コンベアーを構成する多数の構成要素（例えば
一定長さのパイプ状ブロックを横方向にエンドレスに接
続構成したコンベアー等）には、それぞれの構成要素
（パイプ状ブロック）の長さを横切る方向に移動する荷
物の送り出しシュー（図示しない）が取付けられてい
る。

【００１３】搬入機構１の基端部には、送り込まれた荷
物ａ…ａに、印刷若しくは貼付された仕分け先コード
（バーコード）を読み取るための判読機構７（バーコー
ドリーダー）が設けられており、判読機構７によって読
み取られた情報は、搬送時に、所定の送り込み仕分け機
構２…２に対応する位置で搬入機構１に組み込まれた荷
物の送り出しシュー（図示しない）を駆動させるよう連
動させている。

【００１４】なお、搬入機構１に設ける荷物の送り出し
装置の構造は、上記説明の送り出しシュー（図示しな
い）に限定される必要はなく、例えば、送り込み仕分け
機構２…２に対応する搬入機構１の上面位置に、荷物の
進路を変更させるシャッター機構や、搬入機構の上面を
横切る方向に腕杆が移動する送り出しプッシャー（いず
れも図示しない）等を取付けることによっても目的は達
成できる。

【００１５】図２の例示によって明らかなとおり、搬入
機構１は搬入基端部から徐々にその高さを高くし、上端
の水平部が保管機構３…３の上端部（送り込み仕分け機
構２…２に接する側）と同じ高さとなるよう設定してい
る。

【００１６】送り込み仕分け機構２…２は、搬入機構１
から送り込まれた荷物ａ…ａを数列に構成した保管機構
３ａ、３ｂ、３ｃに送り込むためのものであり、多数の
ローラーを取付けた所定長さのコンベアーの基端部を搬
入機構１に臨ませ、先端部は数列に構成した保管機構３
ａ、３ｂ、３ｃに接するよう自由に揺動する首振り構造
としている。

【００１７】保管機構３…３は、多数の荷物ａ…ａを、
仕分け先店舗毎に仕分け保管するためのスペースであ
り、仕分け先店舗の数に応じた数だけ搬入機構１と交差
させた位置に設けている。（図１に記号（Ａ）で示す実
施例では５店舗を１ブロックとしたもの２ブロックを接
続させた構造を例示したが、これらの構成は１号店から
ｎ号店というように、店舗数に応じて自由に設定できる
ものである。）

【００１８】それぞれの保管機構３…３は、多数のロー
ラーを横方向に並列させたフリーローラーコンベアー構
造とすることで、格別の動力を使用することなく、荷物
の自重によりローラーが回転するよう構成している。

【００１９】保管機構３…３を構成するローラーコンベ
アーは、荷物の搬入機構１に接する側が高く構成され、
先端部（送り出し仕分け機構４に接する側）に向かって
徐々に低くなるよう下向き傾斜として構成している。
（図３参照）

【００２０】保管機構３…３の数は仕分け先店舗の数に
応じて設定するものであり、搬入機構１に接続する第１
の送り込み仕分け機構２に接続する保管機構３を第１号
店用の保管機構とし、これに続く第２の送り込み仕分け
機構２に接続する保管機構３を第２号店用の保管機構、
更に続く保管機構３を３号店用、４号店用……ｎ号店用
の保管機構３…３となるよう順次設定している。

【００２１】なお図１の記号（Ａ）で示す部分、及び図
４に例示するように、それぞれの仕分け先店舗に応じる
保管機構３は一列のローラーコンベアーだけでなく、一
つの送り込み仕分け機構２に接続する保管機構３のブロ
ックに数列の保管機構３ａ、３ｂ、３ｃという多数列の
保管機構を設け、第１の保管機構３ａが満量になると別
に設けた送り込み用仕分け管理機21の指示により送り込
み仕分け機構２の先端部を第２の保管機構３ｂに振り分
けて荷物ａ…ａの送り込みを行い、更にこれが満杯にな
ると第３列の保管機構３ｃに送り込み列を選択するよう
構成するものである。

【００２２】それぞれの保管機構３…３の先端部には、
搬入された荷物ａ…ａを一時停止させるためのストッパ
ー８…８が設けられている。これらのストッパー８…８
は別に設けた送り出し管理機41の指示により送り出し仕
分け機構４…４と連動して作動させられる。

【００２３】すべての送り出し仕分け機構４…４は、そ
の先端部が一本の搬送コンベアーにより構成された荷物
の搬出機構５に合流させられている。それぞれの送り出
し仕分け機構４…４は、別に設けた送り出し管理機41の
指示によりこれと接続する保管機構３…３のストッパー
８…８の開閉を行ない荷物の搬出機構５に荷物ａ…ａの
搬出を行わせるものである。

【００２４】搬出機構５の途中には荷積み用の仕分け機
構６…６が設けられている。荷積み用の仕分け機構６…
６は、搬入機構１の先端部に設けた送り込み仕分け機構
２…２と同じ作用を奏するものであり、搬出機構５の途
中に設けた仕分け先コードの判読機構９（バーコードリ
ーダー）によって読み取られた情報により所定の荷積み
経路５ａ、５ｂ、５ｃ……５ｎに振り分けれてトラック
への荷積み用ターミナルに送り込まれ荷積み作業を待機
する。

【００２５】

【発明の作動】上記構成からなる本発明の自動トランス
ファー型物流センターは以下のように作動する。

【００２６】※ 荷物の保管 （１） 荷物の搬入機構１にアトランダムに搬入された
荷物ａ…ａは、荷物の搬入機構１の基端部に設けた判読
機構７により１号店用、２号店用、……ｎ号店用という
ように仕分け先情報を読み取られた後、送り込み仕分け
機構２…２側に送り込まれる。

【００２７】送り込まれた荷物ａ…ａは、送り込み情報
に基づいて仕分け機構２…２に対応する位置で仕分け先
店舗毎に仕分けされた後それぞれの保管機構３…３に送
り込まれて保管される。

【００２８】（２） 保管機構３は、先端に向かって徐
々に下向きの傾斜角度を与えられたフリーローラーコン
ベアーによって構成されているので、送り込まれた荷物
ａ…ａは自重によりフリーローラーコンベアー上を滑り
ながら先端部（下端部）に達しストッパー８により停止
させられる。

【００２９】（３） 第１の保管機構３ａに送り込まれ
た荷物ａ…ａが満量になると、仕分け管理機21の指示に
よる送り込み仕分け機構２の揺動により第２の保管機構
３ｂに対する送り込みが開始され、それぞれの保管機構
３…３が満量になるまで同様の動作が順次繰り返され
る。

【００３０】ストッパー８により停止させられた荷物ａ
…ａは、送り出し管理機41による送り出し情報が与えら
れるまでは保管機構３…３に保管される。 ※荷物の送り出し

【００３１】（４） 荷物の配送を行う場合、予め送り
出し情報を入力された荷物の送り出し管理機41の指示に
より、配送順位の後順位の荷物ａ…ａを保管した保管機
構３…３のストッパー８が開放され、順次その前順位の
荷物（送り出し順位が前の順番となる荷物）が送り出し
仕分け機構４に送り出される。

【００３２】送り出し仕分け機構４…４から送り出され
た多数の荷物ａ…ａは、荷物の搬出機構５に合流させら
れて送り出される。搬出機構５に送りだされた荷物ａ…
ａは、荷物に付された仕分け先情報を判読機構９が読み
取り、荷積み仕分け機６によって所定のトラックターミ
ナルに送り出され荷積みに備える。

【００３３】

【発明の効果】上記の構成とした本発明の効果は以下の
とおりである。

【００３４】（１） 仕分けされた荷物ａ…ａを保管す
る保管機構３…３は、先端に向かって下方に傾斜したフ
リーローラーコンベアーを利用した構造としたので、送
り込まれた荷物ａ…ａは格別の動力を要することなく自
動的に正確、かつ簡単に整然とした仕分け保管が可能と
なり極めて経済的である。

【００３５】（２） 搬入機構１から送り込まれた荷物
ａ…ａは、送り込み仕分け機構２…２を介して仕分け先
店舗毎にグループに仕分けされ保管され、しかも仕分け
保管された荷物ａ…ａは配送順序と逆の順序で送り出さ
れるので、多数のストックヤードを準備する従来の物流
手段を全面的に改良でき、配送先の仕分けミスをなくす
ことができる。

【００３６】（３） 荷物を送りだす際に配送順位の後
順位のものから順に自動的に荷積みされるよう構成した
ので、荷積み作業員が荷積み時に配送順序に従った荷積
みの判断をすることなく速やかな荷積み作業が行え、荷
積みミスがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の構成を示す平面図

【図２】 搬入機構部分の側面図

【図３】 保管機構の正面図

【図４】 図１の記号（Ａ）で示す部分における要部を
示す一部を切欠した平面図

【図５】 荷積み仕分け機構を示す斜視図

【図６】 本発明の構成を示すブロック図

【符号の説明】

１ 荷物の搬入機構 ２ 送り込み仕分け機構 ３ 保管機構 ４ 送り出し仕分け機構 41 送り出し管理機 ５ 荷物の搬出機構 ６ 荷積み仕分け機構 ７ 判読機構 ８ ストッパー ９ 判読機構

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】荷物の搬入機構１、搬入された荷物を配送
   先店舗に応じて仕分ける送り込み仕分け機構２…２、仕
   分け搬入された荷物を配送先店舗毎に保管する保管機構
   ３…３、それぞれの保管機構３…３の下端部に接して設
   けた送り出し仕分け機構４…４、送り出し仕分け機構４
   …４に接続する荷物の搬出機構５及び荷積み仕分け機構
   ６の組合せからなる自動トランスファー型物流センタ
   ー。
2. 【請求項２】荷物の保管機構３がフリーローラーコンベ
   アーによって構成され、かつ、送り込み仕分け機構２に
   接する側の高さが高く、荷物の送り出し仕分け機構に接
   する側が低くなるよう傾斜をもたせて構成した請求項１
   記載の自動トランスファー型物流センター。
3. 【請求項３】送り込み仕分け機構２…２に接続する荷物
   の保管機構３…３が荷物の配送順序に応じて送り込まれ
   るものである請求項１及び２記載の自動トランスファー
   型物流センター。