JPH0730899B2

JPH0730899B2 - 高含水残渣物を燃料とする多段流動床ボイラ

Info

Publication number: JPH0730899B2
Application number: JP63249120A
Authority: JP
Inventors: 誠殿河内; 三夫笠井
Original assignee: Ube Industries Ltd
Current assignee: Ube Corp
Priority date: 1988-10-04
Filing date: 1988-10-04
Publication date: 1995-04-10
Anticipated expiration: 2010-04-10
Also published as: JPH0297804A

Description

【発明の詳細な説明】［産業上の利用分野］本発明は、コーヒー粕，みかん粕，ビール粕，茶粕，汚
泥などの高水分を含有した廃棄物用の高含水残渣物を燃
焼する場合の多段流動床ボイラに関するものである。

［従来の技術］従来より、廃棄物を燃料として流動床で燃焼させ、その
燃焼熱や燃焼排ガスの保有熱を回収する流動床ボイラが
知られている。このような流動床ボイラでは熱回収部と
して例えば燃焼流動層内に伝熱管を設けたり、燃焼排ガ
スの排出経路に廃熱ボイラを設けて熱回収を行わせてい
る。そして、このような流動床ボイラではスチームドラ
ム（気液分離器）を流動床燃焼部から離れた位置に別置
させ、このスチームドラムと該熱回収部である流動層内
伝熱管および廃熱ボイラの間を配管によって接続する方
法をとっていた。

〔発明が解決しようとする課題〕

上記のような構成の従来の流動床ボイラによりコーヒー
粕、ビール粕などの高含水の廃棄物を燃料として燃焼さ
せる場合には、その燃焼熱又は燃焼排ガスの保有熱を該
層内伝熱管で回収する方法は該廃棄物が高含水のもので
あることにより、流動床の温度が低下してしまい該廃棄
物が安定して燃焼されなかったり、未燃分が発生して燃
焼効率が悪いという問題点があった。

そして、前記の従来の方法で燃焼廃ガスの熱回収を行な
おうとすると、スチームドラムが別置式となっているた
め層内伝熱管内または廃熱ボイラ内で発生したスチーム
を気液分離するためにスチームドラムに導入する場合、
伝熱管とまたは、廃熱ボイラとスチームドラム間に別配
管してスチームを導出させなければならず、このため、
スチームドラムなど設置するための広い場所が必要であ
ったりし、そのためにボイラ装置全体が大型化してい
た。そして、それぞれの機器を接続するための配管およ
び保温工事が必要になり工事費が増大するなど、多くの
欠点を有していた。

［課題を解決するための手段］上記課題を解決するために、本発明の高含水残渣物を燃
料とする多段流動床ボイラは、流動媒体を有する１次燃
焼ベッドと１次燃焼空間を有し、かつ、高含水残渣物投
入装置を有する１次燃焼室を備え、この１次燃焼室の下
段に助燃用バーナと燃焼用空気導入口を有して空気室を
備え、また、１次燃焼室の上段に流動媒体を有する燃焼
ベッドと燃焼空間を有する次段の燃焼室を少なくとも１
段備え、さらに、この上段には流動媒体を有する熱回収
ベッドと伝熱チューブを有した熱回収室を備え、該熱回
収室にはその炉壁を介した周囲に水室と該水室の上方に
連なる蒸気室とからなる側壁空間を備えると共に、該側
壁空間の蒸気室に気液分離器を備え、かつ、該伝熱チュ
ーブは該側壁空間の水室と連通させて設けた構成とし
た。

［作用］下段の１次燃焼室内において砂などの流動媒体を下の空
気室から供給される空気によって流動化させるととも
に、この流動媒体の中に残渣物投入装置により高含水残
渣物を供給し、かつ、空気室から助燃用バーナによる補
助燃焼源と燃焼用空気らなびに流動化用空気を供給する
と、１次燃焼ベッドでは高含水残渣物が例えば800〜900
℃で、乾燥と同時に約70％燃焼されて、然る後、約30％
程度の未燃分の残渣物は、１次燃焼室のすぐ上にある少
なくとも１段の上段の２次燃焼室などで砂などの流動媒
体とともに流動されながら残りが燃焼され、ここまでで
完全燃焼され次なる熱回収室へと送られる。熱回収室で
は２次燃焼室から送られる燃焼ガスを導入されて流動媒
体を流動化させ、熱回収室に設けた伝熱チューブと熱回
収室側壁（炉壁）を介した水室ならびに熱回収ベッドの
作用により燃焼ガスの熱回収が有効に行なわれる。この
ように、１次燃焼室と２次燃焼室で高含水残渣物を100
％燃焼させ、燃焼ベッドや燃焼空間の燃焼部では伝熱チ
ューブなどで熱回収をすることなく、燃焼部で燃焼が10
0％終った後で別に設けた熱回収室で熱回収されるの
で、燃焼部での燃焼が安定して行なわれ、燃焼効率が極
めて良好に維持される。こうして熱回収室に配設された
伝熱チューブ内においては、側壁空間の水室との間での
水の自然対流時に外部からの熱伝導により受熱され、１
部分はスチームとなって上昇し、蒸気室に設けられた気
液分離器でスチームと飽和水に分離され、スチームは例
えば、10Kg/cm²低圧の飽和スチームとして回収される。
そして、次段の燃焼室の上段に熱回収室を設け、この熱
回収室に備えた側壁空間の蒸気室に気液分離器を設けた
ことにより、熱回収装置が複雑にならず、ボイラ装置全
体がコンパクトに構成される。

［実施例］つぎに、本発明の１実施例を図面により説明する。図面
はいずれも本発明の実施例を示すものであり、第１図は
多段流動床ボイラのシステム全体図、第２図は多段流動
床ボイラの縦断面図を示す。

第１図ならびに第２図を用いて本装置の構成について述
べる。

第１図に示す装置は、多段流動床ボイラ1,原料ホッパ40
0,スクリュフィーダ残差物供給装置18,強制循環ポンプ5
00,エアヒータ300,燃焼用ブロワ200,集塵機600およびホ
ッパ700から構成される。

また、第２図に示すような多段流動床ボイラ１は、最下
段の空気室２、その上段の１次燃焼室３、さらにその上
段の２次燃焼室４および最上段の熱回収室５から構成さ
れている。

すなわち、この実施例では多段ベッドとして３段のベッ
ドが設けられている。

ここで高含水残渣物を燃焼する場合について説明する。

空気室２の側方には、水平方向内側に向かっている助燃
用のバーナ６が設けられており、重油またはガス燃料を
燃焼させることによって１次燃焼室３における高含水残
渣物の乾燥，燃焼を助けるとともに１次燃焼室３内を所
望の温度に保つことが可能である。７は燃焼用兼流動化
用空気の導入口であり、第１図に示す燃焼用ブロワ200
から図示しない流量調整弁ならびにエアヒータ300を経
由して空気室２内に適量の空気を供給できるようにし
た。空気室２と、空気室２のすぐ上にある１次燃焼室３
との間には、垂直方向に多数の空気導入パイプ10が貫通
して設けられている水平な仕切板11が設けられている。
12は仕切板11内に設けた冷却用の水路管である。

下段の１次燃焼室３においては、仕切板11に設けられた
多数の空気導入パイプ10の各上部にそれぞれキャップ13
を設け、１次燃焼室３内にある砂などの流動媒体14は空
気室２内に落ちないようにし、空気室２から空気は１次
燃焼室３内に有効に送り込みうるようにした。

１次燃焼室３は、例えば平均粒径が0.6mm程度の一般的
な砂からなる流動媒体14が入っている１次燃焼ベッド15
と、その上方の１次燃焼空間16からなり、１次燃焼空間
16に開口する位置には、コーヒー粕などの高含水残渣物
17を供給するための高含水残渣物投入装置としてのスク
リュフィーダ残渣物供給装置18が設けられている。スク
リュフィーダ残渣物供給装置18には原料ホッパ400が接
続され、この原料ホッパ400内には適当な大きさの断片
にした残差物が貯えられている。これら原料ホッパ400
内に貯えられた高含水残渣物17はスクリュフィーダを回
転することにより残差物17を供給側から排出側へ移送さ
れ、最終的には１次燃焼室３の１次燃焼空間16に連続し
て投入されて落下し、下方の１次燃焼ベッド15内に送り
込まれ、流動媒体14と混り合う。そして、空気室２から
供給される空気の作用によって流動化した状態で乾燥，
燃焼される。

１次燃焼室３に流動媒体14として砂を用いたのは、砂
は、ある大きな熱容量を持っているので、高含水残渣物
17を燃焼ベッド15内に入れても、燃焼ベッド15の温度を
容易に維持できるからであり、かつ、流動化状態ではそ
の攪拌効果により残渣物17を均一に分散させるととも
に、燃焼して生じた灰をかき落し、酸素との接触効率を
良くするので、燃焼を良くする作用効果を有するからで
ある。

１次燃焼室３の１次燃焼空間16や１次燃焼ベッド15内に
は、温度検知器20が適宜本数設けられており、検知した
温度を計測し、計測された信号で供給する助燃料を適宜
制御して、１次燃焼室３内の温度や燃焼状態を常に所望
の状態に保ちうるようにした。

１次燃焼室３と、１次燃焼室３のすぐ上にある２次燃焼
室４との間には、垂直方向に貫通した多数本の空気導入
パイプ23や内部に水冷管24を有する仕切板25が設けられ
ている。たたじ、空気導入パイプ23では、下段の燃焼ガ
スが上昇して通過するだけでなく、１次燃焼室３で燃焼
途中の残渣物の一部をも２次燃焼室４内に導入する。

上段の２次燃焼室４において、26は各空気導入パイプ23
の上部に設けたキャップ、27は砂などの流動媒体28を有
する２次燃焼ベッド、29は上方の２次燃焼空間である。

さらに、２次燃焼室４と、この２次燃焼室４のすぐ上に
ある熱回収室５との間には、垂直方向に貫通した多数本
の空気導入パイプ50や内部に水冷管51を有する仕切板52
が設けられている。

熱回収室５内において、57は各空気導入パイプの出口部
に設けたキャップ、54は砂などの流動媒体53を有する熱
回収ベッド、56は上部空間部である。そして、この熱回
収室５内において、熱回収ベッド54や上部空間部56に
は、適宜な本数の伝熱チューブ55を互いに斜め方向に、
かつ、一定距離離して数段設けた。伝熱チューブ55で
は、２次燃焼室４における残渣物の残りの燃焼による廃
ガスの熱を有効に利用し、例えば10Kg/cm²の低圧飽和ス
チームを得ることによって熱回収を行なう。熱回収室５
の周囲には炉壁（側壁）60aを介して側壁空間が形成さ
れ、その下方は水室30として形成され、その上方空間は
蒸気室32として形成されている。このように、熱回収室
の炉壁60aを介して水室30および伝熱チューブ55の両方
に燃焼ガスの熱量が有効に吸収されるように構成され、
特に、水室30内では自然対流循環により熱が十分伝わる
ように伝熱チューブ55を適当な角度、例えば５〜45度に
傾斜させて配設されている。伝熱チューブ55はその両端
を炉壁60a位置で開口されて側壁空間の水室30と連通さ
れて設けられおり水室30との間で水が流通可能とされて
いる。また、水室30の上部空間の蒸気室32には気液分離
器80を配し、伝熱チューブ55内で発生したスチームが気
泡となって水室30の水界面より上昇して気液分離器80に
到達した場合、ここでスチームとスチームに同伴されて
飛散した飽和水とに分離され、スチームは気液分離器80
を通過して上部配管33から排出される。また、飽和水は
液滴となって再度水室の水界面上に落下することにな
る。

また、前記仕切板11,25,52の水冷管12,24,51は循環配管
70によって接続されて、その終端は蒸気室32に開口され
ており、水室30の下端部には循環水取出口70bが設けら
れ、強制循環ポンプによって循環配管70内を通り、さら
に上記各々の仕切板11,25,52の水冷管12,24,51内を通っ
て各々の仕切板11,25,52を冷却し、蒸気室32内に流入し
スチームと飽和水に分離される。

また、給水は飽和水液面により制御され給水口70aより
供給される。

熱回収室５の上部側面には廃ガス出口31が設けられてお
り、廃ガス出口31から排出された廃ガスは、エアヒータ
300において、燃焼用ブロワ200から送出されて多段ベッ
ド燃焼装置１に導入される空気と熱交換した後、集塵機
600で廃ガスに同伴されたアッシュ分を分離し、集塵機6
00上部から廃ガスのみ排出される。また、アッシュ分は
集塵機600の下部に設置されたホッパ700に集積されて排
出される。なお、図において、白抜き矢印は空気やガス
の流れを示す。

つぎに、本発明の実施例の作動を説明する。

１次燃焼室３と２次燃焼室４および熱回収室５内に一般
的な砂などの流動媒体14,28,53を入れておく。つぎに、
下方の助燃用のバーナ６を点火し、燃焼用兼空気流動化
用空気をバーナ６下方より供給し、さらに、流動媒体14
を流動させ、１次燃焼ベッド15を形成させておく。

そして、１次燃焼ベッド15内に、スクリュフィーダ残渣
物供給装置18を駆動してコーヒー粕や、みかん粕，ビー
ル粕，ウーロン茶粕，汚泥などの高含水残渣物17を供給
し、燃焼させる。ここで、高含水残渣物17とは、例えば
約60％以上の水分を含んでいるものを言い、例えば、前
記した残渣物17における通常の含水率は、コーヒー粕で
は約60〜70％、みかん粕，ビール粕，ウーロン茶粕では
約70〜90％、汚泥では約70〜80％である。

１次燃焼ベッド15では、助燃用バーナ６の作用とコーヒ
ー粕などの残渣物17自体の燃焼熱で乾燥後、燃焼させ
る。１次燃焼ベッド15で残渣物の乾燥と燃焼を同時に行
なうためには、ここの温度を約800〜900℃に保持してお
く。

本発明装置では、１次燃焼ベッド15では、高含水残渣物
17は乾燥した後、例えば約60％だけ燃焼する。そして、
１次燃焼空間でも例えば約10％だけ燃焼し、１次燃焼室
３で完全燃焼されずに未燃分を例えば約30％有する小片
の残渣物17は上段の２次燃焼室４内に送り込まれる。そ
して、２次燃焼室４の２次燃焼ベッド27と２次燃焼空間
29で残渣物17の残りの燃焼が引続いて行なわれ、ここで
完全燃焼される。なお、１次燃焼室３で高含水残渣物17
を100％近く燃焼させようとすれば、燃焼後の廃ガスの
排出流速は、本発明の場合の例えば４分の１のように遅
くする必要があり、その分流動床２の面積も大きくする
必要があり、装置全体を大きくする必要がある。また、
遅い流速で流動化する特殊な流動媒体を探す必要があ
る。

本発明のようにコンパクトな装置を用い、１次燃焼室３
で高含水残渣物17を乾燥させて約70％だけ燃焼させただ
けでは、未燃分が多く出て燃焼効率が落ちるが、本発明
では、引続いて、２次燃焼室３で残りの燃焼を行なわせ
て完全燃焼されるので、燃焼効率が非常に良い。そのう
え、本装置では２次燃焼室で完全燃焼されるので、未燃
分の発生が非常に少なく、残渣物が成分として含んでい
る灰分に近い量しか出てこない。

そして、２次燃焼室４までで残渣物17が完全に燃焼され
た後、その燃焼ガスはその上段の熱回収室５に導かれて
その流動媒体53を流動化させて熱回収ベッド54が形成さ
れる。この熱回収ベッド54は内部に配置された伝熱チュ
ーブ55ならびに熱回収室側壁60aへ流動層伝熱により熱
を伝え、燃焼ガスの保有熱は熱回収室側壁60aならびに
伝熱チューブ55より効率良く回収される。側壁空間の水
室30の水には、該側壁60aを介して熱が有効に与えられ
ると共に伝熱チューブ55との間で自然対流循環が行われ
て熱が十分に伝えられる。そして、その熱は水室30上部
の蒸気室32に設けた気液分離器80によって蒸気として有
効に回収される。熱回収室５で熱回収された後の廃ガス
は、廃ガス出口31から排出される。

以上の実施例は燃焼ベッドと燃焼空間を有する。燃焼室
を１次,2次と２段設けた場合を説明したが、より燃焼し
にくい高含水残渣物を用いる場合などにおいてはさらに
これを３段、あるいはそれ以上の段の残渣物を燃焼させ
る流動床を設けた多段の燃焼装置とする。

そして、本発明では熱回収室５の伝熱チューブ55への伝
熱効率をよくするために、伝熱チューブの外管部に適宜
な間隔にフィンを溶接したものを用いてもよい。

また、本発明における実施例では、熱回収室において
は、スチームドラムと熱回収室を組合せて一体型にした
ため装置全体がコンパクトになり、据付の自由度が大き
くなる。また、強制循環ポンプもスチームドラムを別置
にした場合に比べて容量ならびに消費動力も小さくてす
み電力原単位も改善される。

［発明の効果］以上、詳述したように、本発明では、燃焼ベッド（流動
床）と燃焼空間を有した燃焼室を多段に配置したので、
高含水残渣物をこの多段の燃焼室で段階的に燃焼させる
ことができ、しかも、燃焼ベッドなど燃焼室では熱回収
は行わず、熱回収はその上段に設置した熱回収室で行う
ので、燃え難い種類の高含水残渣物であっても燃焼ベッ
ド（流動床）や該燃焼物の温度が低下することなく、高
い燃焼効率を保って完全に燃焼させることができる。

前記熱回収は、熱回収ベッド、伝熱チューブおよび熱回
収室側壁（炉壁）によって熱吸収が効率的に行われ、そ
れにより熱回収室の該側壁の周囲に設けた側壁空間の水
室の水に熱が有効に与えられると共に伝熱チューブとの
間で自然対流循環が行われて熱が十分に伝えられ、その
水室の熱は水室上方の蒸気室に設けた気液分離器によっ
て蒸気として回収されることによって、有効に行われ
る。

そして、該側壁空間の蒸気室に気液分離器が取付けられ
て気液分離器が熱回収室の部分に一体的に取付けられて
いるので、気液分離器と熱回収室の間の配管やその保温
も不要となり廃熱回収部がコンパクトに構成される。ま
た、その配管が不要になることにより熱損失も小さくな
る。そして保温に係わる工事費が安価となる。

さらに、高含水残渣物を多段の流動床で燃焼させるた
め、単段で燃焼させるものに比して流動床面積を小さく
することが可能であり、この分、燃焼室も小さくできコ
ンパクトに構成される。従って、熱回収部を燃焼ベッド
と燃焼空間を有する燃焼室を多段とし、この燃焼室に続
けて上部に熱回収室を設けたこと、および、前記のとお
り廃熱回収部がコンパクトに構成できることと相まって
流動床ボイラ全体をコンパクトに構成することができ
る。これにより、メンテナンスも少なく、装置据付時の
自由度も高くなる。

【図面の簡単な説明】

図面はいずれも本発明の１実施例を示すものであり、第
１図は多段流動床ボイラのシステム全体図、第２図は多
段流動床ボイラの縦断面図を示す。１……多段流動床ボイラ、２……空気室、３……１次燃
焼室、４……２次燃焼室、５……熱回収室、６……バー
ナ、７……燃焼用兼流動化用空気導入口、10,23,50……
空気導入パイプ、11,25,52……仕切板、12,24,51……水
冷管、13,26,57……キャップ、14,28,53……流動化媒
体、17……高含水残渣物、18……スクリュフィーダ残渣
物供給装置、30……水室、32……蒸気室、55……伝熱チ
ューブ、80……気液分離器、400……原料ホッパ、500…
…強制循環ポンプ。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】流動媒体を有する１次燃焼ベッドと１次燃
焼空間を有し、かつ、高含水残渣物投入装置を有する１
次燃焼室を備え、この１次燃焼室の下段に助燃用バーナ
と燃焼用空気導入口を有した空気室を備え、また、１次
燃焼室の上段に流動媒体を有する燃焼ベッドと燃焼空間
を有する次段の燃焼室を少なくとも１段備え、さらに、
この上段には流動媒体を有する熱回収ベッドと伝熱チュ
ーブを有した熱回収室を備え、該熱回収室にはその炉壁
を介した周囲に水室と該水室の上方に連なる蒸気室とか
らなる側壁空間を備えると共に、該側壁空間の蒸気室に
気液分離器を備え、かつ、該伝熱チューブは該側壁空間
の水室と連通させて設けたことを特徴とする高含水残渣
物を燃料とする多段流動床ボイラ。