JPH07308781A

JPH07308781A - スタッド溶接の水中施工法及びその装置

Info

Publication number: JPH07308781A
Application number: JP10651994A
Authority: JP
Inventors: Masahiro Miura; 正弘三浦; Takezo Miyamoto; 武三宮本; Kunio Tazaki; 邦男田崎; Riichi Nishikawa; 利一西川; Takeshi Masuda; 武司増田; Masanori Yamaki; 正典山木
Original assignee: Kajima Corp; Daihen Corp; Japan Sea Works Co Ltd
Current assignee: Kajima Corp; Daihen Corp; Japan Sea Works Co Ltd
Priority date: 1994-05-20
Filing date: 1994-05-20
Publication date: 1995-11-28
Anticipated expiration: 2013-06-11
Also published as: JP2763085B2

Abstract

(57)【要約】【目的】陸上と同じ条件及び同じ材料機械により、実
施コストの低減、作業能率の向上、品質の向上及び自動
化コストの低減を図る。【構成】スタッドジベル（１２）をカセットケース
（１３）に挿入して自動ガン（１０）にセットし、ハウ
ジング（１）のシャッタ（７）を閉じてシートパイル
（Ａ）の溶接箇所に設置し、マグネット脚（１７、１
７）でハウジング（１）をシートパイル（Ａ）に固定
し、水封部（２）をシートパイル（Ａ）に密着してシャ
ッタ（７）の外側の水を排水し、シャッタ（７）を巻き
上げ自動ガン（１０）で溶接を開始して溶接の終了を確
認する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、水中または水面際のシ
ートパイル、鋼板、鋼管などにスタッドジベルを溶接す
るスタッド溶接の水中施工法及びその装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来は、水中溶接用スタッドガンを用
い、水中作業により行っていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来の方法は、次のよ
うな問題があった。

【０００４】（１）潜水作業を伴うため、安全作業上
特別な配慮が必要で、かつ、潜水作業の実施は、特定者
に限定され、また、高価な専用の水中溶接用スタッドガ
ンが必要で実施コストが高い。

【０００５】（２）溶接面に対する垂直度の維持と、
１箇所づつ位置調整が必要で、また、溶接１箇所毎にガ
ンを手動で移動させる為、連続溶接ができないので、作
業性が悪い。

【０００６】（３）被溶接面の凹凸及び表面状態に対
する管理が困難であり、溶接終了と同時に水中に暴露さ
れるために急冷を受け、陸上溶接に比べ溶接品質が悪
く、また、溶着の確認が困難である。

【０００７】（４）自動化のためには、大掛かりな装
置が必要である。

【０００８】本発明は、陸上と同じ条件及び同じ材料機
械により、実施コストの低減、作業性の向上、品質の向
上及び自動化コストの低減を図るスタッド溶接の水中施
工法及びその装置を提供することを目的としている。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明による工法は、ス
タッドジベルをハウジング内のカセットケースに挿入し
てガン部にセットし、ハウジングのシャッタを閉じて溶
接箇所に設置し、ハウジングのマグネット脚でハウジン
グを溶接箇所に固定し、ハウジングの水封部を作動して
シャッタ外側の水をポンプで排水し、シャッタを巻き上
げ溶接を開始して溶接の終了を確認することを特徴とし
ている。

【００１０】本発明による装置は、溶接作業を必要とす
る水深以上の高さを有する上方開口のハウジングと、該
ハウジングの一側に形成された水封部及び該水封部の内
側に設けられた開閉自在なシャッタと、該シャッタの両
側のハウジング外側にそれぞれ突設されたマグネット脚
と、前記ハウジング内に設けられた排水ポンプ、昇降自
在な自動ガン部及びスタッドジベルのカセットケースと
を設けている。

【００１１】

【作用】本発明においては、シャッタと溶接加工面との
間を局所排水として排水完了後にシャッタを開き、ハウ
ジング内のガン部は水に濡れることなく、陸上と同じ条
件で作業を行う。

【００１２】

【実施例】以下図面を参照して本発明の実施例を説明す
る。

【００１３】図１ないし図２において、ハウジング１
は、溶接作業を必要とする水深Ｈ以上の高さを有し、上
方開口で一側に沿って開口部を備えた長方体で形成され
ている。そのハウジング１の開口端縁１ａには、全高に
わたり水封部２が設けられている。その水封部２は、１
対の側板３と、これら側板３の底部を連結する底板５
と、両板３、５の端縁部にそれぞれ設けられた水封パッ
キング４、６とからなっている。前記開口端縁１ａの内
側には、端縁１ａに沿って昇降自在なシャッタ７が設け
られている。そのシャッタ７の周縁部は、シャッタ水封
部８により係脱自在にシールされ、上縁部は一対のロー
ラ９を介して図示しない巻上装置に連結されている。

【００１４】また、ハウジング１の内部には、昇降台１
１で昇降される自動ガン１０がシャッタ７側に向けて設
けられている。そのガン１０の上部には、複数のスタッ
ドジベル１２を収納するカセットケース１３と、それら
ジベル１２を１本づつガン１０に供給するチャッキング
シリンダ１４とが設けられている。

【００１５】また、ハウジング１の内部には、排水ポン
プ１５が設けられ、図示しない吸込管により水封部２内
の水を吸込み、吐出管１６により外部に排水するように
なっている。

【００１６】他方、ハウジング１のシャッタ７に直交す
る両側面には、水封部２側に延びるマグネット脚１７が
突設されている。そして、ハウジング１内の各装置に
は、ケーブル１８の一端が接続され、このケーブル１８
の他端には、制御装置１９、溶接電源２０及びエアコン
プレッサ２１に接続されている。なお、図中の符号２２
は点検窓である。

【００１７】次に、溶接の態様を説明する。

【００１８】（１）スタッドジベル１２をカセットケ
ース１３に挿入し、自動ガン１０にセットする。

【００１９】（２）ハウジング１のシャッタ７を巻き
下ろして閉じ、シャッタ水封部８でシールする。

【００２０】（３）ハウジング１を例えばシートパイ
ルＡの溶接箇所に設置する。

【００２１】（４）マグネット脚１７、１７をシート
パイルＡに吸着し、ハウジング１を溶接箇所に固定す
る。

【００２２】（５）水封部２の水封パッキング４、６
をシートパイルＡに吸着させてシールする。

【００２３】（６）シートパイルＡとシャッタとの間
の水を排水ポンプ１５で排水する。

【００２４】（７）シャッタ７を巻き上げて開き、ハ
ウジング１の内部をシートパイルＡに対しオープンにす
る。

【００２５】（８）自動ガン１０を作動し、スタッド
ジベル１２を鎖線の位置に押し出し、シートパイルＡに
溶接し、溶着の終了を確認する。

【００２６】次いで、昇降台１１により自動ガン１０を
次の溶接位置に移動し、前記と同様にして溶接作業を行
う。

【００２７】上記の溶接態様において、溶接箇所の下地
処理すなわち磨きを同時に行う場合は、自動ガン１０の
下部に、グラインダ等の下地処理用機器を設置して行
う。

【００２８】また、図４に示すように、シートパイルＡ
の突部に溶接する場合は、水封部２Ａ及びマグネット脚
１７Ａを交換して行う。尚、被溶接物はシートパイルに
限定するものでは無く、これらの場合も被溶接物の表面
形状に適合した水封部及び脚を用いる。

【００２９】また、スタッドジベル１２の径の違いに対
しては、チャッキングシリンダ１４を交換して対応す
る。

【００３０】また、溶接箇所を乾燥する場合は、熱風乾
燥機器を設置して行う。溶接部及び自動ガン部等を直接
観察する必要がある場合にはハウジング１内にカメラを
設置すればよい。

【００３１】

【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。

【００３２】（１）気中と同様な溶接が出来、所望の
強度が得られる。

【００３３】（２）潜水作業を伴わないで、水中また
は水面際にスタッドジベルを連続して溶接することがで
きる。

【００３４】（３）ハウジング内は、大気中と同条件
のため、安全上の特別な配慮の必要がない。

【００３５】（４）水中用特殊ガンを必要としない。

【００３６】（５）溶接データの採取は陸上溶接の場
合と同様に可能である。

【００３７】（６）一人の作業者が複数台の装置を扱
うことができ、作業効率が大巾に向上される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の装置の一実施例を示す全体構成図。

【図２】ハウジング内部の要部を示す側面図。

【図３】図１の上面図。

【図４】装置の別の実施例を示す上面図。

【符号の説明】

Ａ・・・シートパイル１・・・ハウジング１ａ・・・開口端縁２、２Ａ・・・水封部３・・・側板４、６・・・水封パッキング５・・・底板７・・・シャッタ８・・・シャッタ水封部９・・・ローラ１０・・・自動ガン１１・・・昇降台１２・・・スタッドジベル１３・・・カセットケース１４・・・チャッキングシリンダ１５・・・排水ポンプ１６・・・吐出管１７、１７Ａ・・・マグネット脚１８・・・ケーブル１９・・・制御装置２０・・・溶接電源２１・・・エアコンプレッサ２２・・・点検窓

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者宮本武三東京都港区元赤坂一丁目２番７号鹿島建設株式会社内 (72)発明者田崎邦男東京都港区赤坂二丁目10番９号日本海上工事株式会社内 (72)発明者西川利一東京都港区赤坂二丁目10番９号日本海上工事株式会社内 (72)発明者増田武司大阪府大阪市北区南森町２丁目１番29号ダイヘンスタッド株式会社内 (72)発明者山木正典大阪府大阪市北区南森町２丁目１番29号ダイヘンスタッド株式会社内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】スタッドジベルをハウジング内のカセッ
トケースに挿入してガン部にセットし、ハウジングのシ
ャッタを閉じて溶接箇所に設置し、ハウジングのマグネ
ット脚でハウジングを溶接箇所に固定し、ハウジングの
水封部を作動してシャッタ外側の水をポンプで排水し、
シャッタを巻き上げ溶接を開始して溶接の終了を確認す
ることを特徴とするスタッド溶接の水中施工法。
【請求項２】溶接作業を必要とする水深以上の高さを
有する上方開口のハウジングと、該ハウジングの一側に
形成された水封部及び該水封部の内側に設けられた開閉
自在なシャッタと、該シャッタの両側のハウジング外側
にそれぞれ突設されたマグネット脚と、前記ハウジング
内に設けられた排水ポンプ、昇降自在な自動ガン部及び
スタッドジベルのカセットケースとを設けたことを特徴
とするスタッド溶接の水中施工装置。