JPH0730749B2 - 回転圧縮機 - Google Patents

回転圧縮機

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JPH0730749B2
JPH0730749B2 JP62304640A JP30464087A JPH0730749B2 JP H0730749 B2 JPH0730749 B2 JP H0730749B2 JP 62304640 A JP62304640 A JP 62304640A JP 30464087 A JP30464087 A JP 30464087A JP H0730749 B2 JPH0730749 B2 JP H0730749B2
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rotary
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oil guide
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は,1本の回転軸によって共通に駆動される2個の
回転圧縮機構を備え,しかも回転軸をすべり軸受によっ
て支持するようにした回転圧縮機に関する。
(従来の技術) 周知のように,冷蔵庫や空気調和機ではガス圧縮機を必
要とする。このような用途の圧縮機としては,小型化が
容易であると言う面から回転圧縮機が多用されている。
回転圧縮機は,通常,容器内にモータと,このモータに
よって駆動される回転圧縮機構とを一体的に組み込んだ
構成となっている。回転圧縮機構は,シリンダと,この
シリンダ内に偏心状態に配置された回転ピストンと,こ
の回転ピストンの外周面に常に摺接する状態にシリンダ
に装着されシリンダ内を吸込室と圧縮室とに区画するブ
レードと,吸込室に通じたガス吸込口と,圧縮室に通じ
たガス吐出口とで構成されている。そして,容器は回転
圧縮機構で圧縮されたガスを溜めるタンクを兼用してい
る。
このような回転圧縮機のなかには,2個の回転圧縮機構を
設け,これら2個の回転圧縮機構を1本の回転軸で共通
に駆動するようにした,いわゆる2シリンダタイプのも
のがある。この2シリンダタイプの回転圧縮機は,2個の
回転圧縮機構を各ブレードの位相を一致させて同軸に配
置するとともに各回転圧縮機構の各回転ピストンをほぼ
180度の位相差を持たせて回転軸の外周に共通に固定し
たものとなっている。したがって,このタイプのもの
は,回転軸が1回転する間に,圧縮されたガスを180度
おきに2回吐出する。このため,回転軸のトルク変動が
少なく,1シリンダタイプのものに比べて低振動であると
言う利点を備えている。
ところで,最近,冷蔵庫や空気調和機の分野では,効率
の向上化と制御性の拡大化とを図るために圧縮機を可変
速度制御する方式が採用されている。これに伴って,こ
れらに組み込まれる2シリンダタイプの回転圧縮機にも
回転性能の一層の向上化が要求されている。2シリンダ
タイプの回転圧縮機の回転性能を向上させるうえで注意
すべき点は幾つかある。その中で振動の低減化および軸
受部の信頼性向上化は最重要項目である。振動の低減化
に対しては,回転不釣合いを相殺するためのバランサを
回転軸の適所に固定することが行われる。2シリンダタ
イプでは,2個の回転ピストンが180度の位相差を持って
回転軸に固定されている。このため2シリンダタイプ
は,1シリンダタイプに比べて振動低減化の処置が比較的
容易である。一方,回転圧縮機の軸受としては,通常,
耐久性に優れたすべり軸受が使用されている。周知のよ
うに,すべり軸受は回転軸と軸受面との間に油膜を介在
させ,この油膜圧力で回転軸を支持するものである。こ
のため,軸受機能を良好に発揮させるには,潤滑油を常
に軸受すきまに安定に供給する必要がある。このような
ことから,通常は,回転軸の外周面あるいは軸受の内周
面に軸方向に延びる油案内溝を設け,この油案内溝を介
して軸受すきまへ潤滑油を供給するようにしている。
しかしながら,回転圧縮機では,回転不釣合いを完全に
なくすことが困難であり,しかも圧縮ガスによる変動横
荷重が回転軸に加わるため,回転軸の振れ回りが比較的
大きい。これは2シリンダタイプにおいても同じであ
る。このように振れ回りが起こると,軸受すきま内に圧
力変動が生じる。このため,軸受すきまへ潤滑油を安定
に供給することが困難で,これが原因して運転効率が低
下したり,すべり軸受と回転軸とが直接接触して回転軸
や軸受を損傷させることが往々にしてあった。
(発明が解決しようとする問題点) 上述の如く,2シリンダタイプのものにおいても何等かの
手段で軸受部の耐久性向上化および運転効率の向上化が
望まれていた。
そこで本発明は,上記要望を十分満たすことができる2
シリンダタイプの回転圧縮機を提供することを目的とし
ている。
[発明の構成] (問題点を解決するための手段) 本発明は、シリンダと、このシリンダ内に偏心状態に配
置された複数の回転ピストンと、この回転ピストンの外
周面に摺接する状態にシリンダに装着されてシリンダ内
を吸込室と圧縮室とに区画するブレードと、吸込室に通
じたガス吸込口と、圧縮室に通じたガス吐出口とを備え
た回転圧縮機構を各回転ピストンにほぼ180度の位相差
を持たせながら同軸に配置して構成されたものであっ
て、各回転圧縮機構の各回転ピストンを共通に支持する
とともにモータによって回転駆動される回転軸と、この
回転軸の回転圧縮機構より外に突出している両部分をそ
れぞれ支持する一対のすべり軸受と、これらすべり軸受
の内面にそれぞれ形成されて供給された潤滑油を軸受面
全体へ移動させる油案内溝と、この油案内溝の入口へ潤
滑油を供給する手段とを備えてなる回転圧縮機におい
て、一対のすべり軸受が、その軸受面が負圧となる領域
に油案内溝を備えていることを特徴とする回転圧縮機で
ある。なお、ここでいう負圧領域たは、モータに近い側
のすべり軸受ではブレードの位置を0度とし、かつ回転
軸の回転する方向を基準にしたときに220〜325度の範囲
に相当し、またモータから遠い側のすべり軸受ではブレ
ードの位置を0度とし、かつ回転軸の回転する方向を基
準にしたときに190〜310度の範囲に相当する。これらの
範囲に油案内溝を設けることにより、軸受への潤滑油の
供給を確実に行うことができる。
(作 用) 実験および解析結果によると,2シリンダタイプの回転圧
縮機の場合,各すべり軸受の軸受面上で上述した角度範
囲の軸受すきまには軸を支承するための圧力上昇がほと
んど起こらない。したがって,上記角度範囲に油案内溝
を設けておくと,油膜の圧力発生を妨げることなく,潤
滑油が油案内溝に沿って軸受面の軸方向へとスムーズに
流れる。この流れ込んだ潤滑油は,粘性によって回転軸
の外周面に添いながら周方向へと移動する。したがっ
て,軸受面全体に常に良好な油膜を形成することが可能
となる。
(実施例) 以下,図面を参照しながら実施例を説明する。
第1図には本発明の一実施例に係る回転圧縮機の縦断面
図が示されている。
同図において,1は内部に円柱状の空間を有し,軸心線を
重力方向と平行させて配置された容器を示している。こ
の容器1内の上方には誘導電動機で代表されるモータ2
が配置されており,下方にはモータ2の回転子3に直結
された回転軸4によって共通に駆動される回転圧縮機溝
5,6が同軸的に配置されている。また,容器1内の底部
には潤滑油7が所定量収容されている。
回転圧縮機構5,6は,中央部に孔8を有した仕切り板9
を境にして上下に隣接状態に配置されている。そして,
回転軸4は,回転圧縮機構5,6および仕切り板9の孔8
を貫通する形に設けられている。
回転圧縮機構5は,具体的には次のように構成されてい
る。すなわち,仕切り板9の上面に,前述した孔8より
大径で回転軸4を貫通させる円柱状の空間10を中央部に
有したシリンダ11を密接配置し,このシリンダ11の外周
面を容器1の内周面に固定している。そして,空間10内
に位置する回転軸4の外周面に偏心部12を一体的に設
け,この偏心部12の外周面にリング状のピストン13を装
着している。また,一端側開口が空間10に通じる関係に
シリンダ11に径方向に延びる案内溝14を設け,この案内
溝14内にはばね15によって常に回転軸方向に付勢される
ブレード1を装着している。さらに,シリンダ11の上面
に,前記空間10の上端開口を閉塞するフランジ部17を備
えるとともに回転軸4を回転自在に支持するすべり軸受
18を装着している。ブレード16を境にして周方向の一方
側でブレード16に近い位置に,第2図に示すように空間
10に通じる関係に吸込み口19を設け,この吸込み口19を
シリンダ11内に形成された案内路20および容器1に設け
られた孔を介してガス吸込み管21に接続している。同様
に,ブレード16を境にして周方向の他方側でフランジ部
17のブレード16に近い部分に,第4図に示すように吐出
口22を設け,この吐出口22を吐出弁23を介して容器1の
内部空間に通じさせている。
回転圧縮機6もほぼ同様に構成されている。すなわち,
仕切り板9の下面に,前述した空間10と同径で前記回転
軸4を貫通させる円柱状の空間30を中央部に有したシリ
ンダ31を密接配置し,このシリンダ31の外周面を容器1
の内周面に固定している。そして,空間30内に位置する
回転軸4の外周面に偏心部12とは180度位相が異なる関
係に偏心部32を一体的に設け,この偏心部32の外周面に
リング状のピストン33を装着している。また,一端側閉
口が空間30に通じる関係にシリンダ31に径方向に延びる
案内溝34を案内溝14と同位相に設け,この案内溝34内に
はばね35によって常に回転軸方向に付勢されるブレード
36を装着している。さらに,シリンダ31の下面に,空間
30の下端閉口を閉塞するフランジ部37を備えるとともに
回転軸4を回転自在に支持するすべり軸受38を装着して
いる。一方,ブレード36を境にして周方向の一方側でブ
レード36に近い位置に,第3図に示すように空間30に通
じる関係に吸込み口39を設け,この吸込み口39をシリン
ダ31内に形成された案内路40および容器1に設けられた
孔を介してガス吸込み管21に接続している。同様に,ブ
レード36を境にして周方向の他方側でフランジ部37のブ
レード36に近い部分に,第4図に示すように吐出口42を
設け,この吐出口42を吐出弁43を介して容器1の内部空
間に通じさせている。
回転軸4は,2つのすべり軸受18,38によってラジアル荷
重が支持されており,スラスト荷重はすべり軸受38の下
端部に装着されたスラスト軸受44によって支持されてい
る。回転軸4は中空に形成されている。そして,回転軸
4内に形成された空洞は,回転子3より下に位置する部
分が大径に形成されている。この大径の部分には,ねじ
ポンプ作用で潤滑油7を汲み上げる羽根51が装着されて
いる。この羽根51は帯状の板材を回転軸4の回転方向へ
よじって形成されたものとなっている。そして,回転軸
4のいわゆる周壁ですべり軸受18とシリンダ11との境界
に位置する部分と,すべり軸受38とシリンダ31との境界
に位置する部分とには,羽根51によって汲み上げられた
潤滑油の一部をすべり軸受18,38側に向けて案内する注
油孔52,53が形成されている。
すべり軸受18は,第5図に示すように軸受面54の前記シ
リンダ11側に位置する縁部に周方向に延びる環状段部55
を有するとともに軸受面54に回転軸4の回転方向に沿い
ながら軸方向に延びる油案内溝56を有したものとなって
いる。そして,上記油案内溝56は,この実施例の場合,
回転軸4の回転方向が図中実線矢印57で示す方向である
としたとき,前述したブレード16の位置を0度として回
転軸4の回転方向に240〜290度の範囲に亙って形成され
ている。一方,すべり軸受38は,第6図に示すように軸
受面58の前記シリンダ31側に位置する縁部に周方向に延
びる環状段部59を有するとともに軸受面58に軸方向に直
線状に延びる油案内溝60を有したものとなっている。そ
して,上記油案内溝60は,この実施例の場合,回転軸4
の回転方向が図中実線矢印61で示す方向であるとしたと
き,前述したブレード36の位置を0度として回転軸4の
回転方向に300度の位置に形成されている。なお,第1
図中62は回転圧縮機構5,6を境にして上下の空間を連通
させるための通路を示し,63は高圧ガスを排出するため
のガス排出管を示し,64はモータ2に給電するための給
電機構を示している。
次に,上記のように構成された回転圧縮機の動作を説明
する。
モータ2を給電すると,回転子3が回転して回転軸4が
回転を開始する。この結果,各回転圧縮機5,6のピスト
ン13,33が偏心しながら回転する。ピストン13,33の外周
面には,第2図および第3図に示すように,常にブレー
ド16,36の先端部が摺接している。そして,各空間10,30
はブレード16,36を境にして吸込み口19,39と吐出口22,4
2に通じている。したがって,第2図中および第3図中
に実線矢印65で示すようにピストン13,33が回転してい
るものとすると,各空間10,30内にはブレード16,36より
図中上側に吸込み室66が形成され,下側に圧縮室67が形
成されることになる。各圧縮室67で圧縮されたガスは,
それぞれ吐出口22,42および吐出弁23,43を介して容器1
内に吐出される。この場合,ピストン13,33はほぼ180度
の位相を持って偏心しており,またブレード16,36は同
位相に設けられているので,たとえばピストン13が圧縮
を開始したとき,ピストン33はすでに圧縮工程が半分終
了していることになる。このため,回転軸4が1回転す
る間に容器1内に圧縮ガスが2度吐出されることにな
る。そして,容器1内の高圧ガスはガス排出管63より必
要機器へと導かれる。
このような圧縮運転中において,すべり軸受18,38と回
転軸4との間の潤滑は次のようにして行われる。すなわ
ち,容器1の底部に収容されている潤滑油7が回転軸4
内に収容されている羽根51のねじポンプ作用によって回
転軸4内の上方へと汲み上げられる。この汲み上げられ
た潤滑油の一部は注油孔53,52を通ってすべり軸受38,18
の軸受面58,54の縁部に形成された環状段部59,55へと流
れる。すべり軸受38の軸受面58には第6図に示すように
軸方向に直線状に油案内溝60が設けられている。このた
め,環状段部59に流れ込んだ潤滑油は,油案内溝60内を
下方へと流れる。回転軸4は回転しているので,油案内
溝60内を流れ落ちる潤滑油は,軸受面58の全体に行き亙
り,回転軸4と軸受面58との間に環状の油膜が形成され
ることになる。一方,すべり軸受18側においては,軸受
面54に回転軸4が回転する向きに油案内溝56が形成され
ている。このため,環状段部55に流れ込んだ潤滑油は,
回転軸4とすべり軸受18との相対運動によって油案内溝
56内を上方へ移動し,これによって軸受面54全体に行き
亙り,回転軸4と軸受面54との間に環状の油膜が形成さ
れることになる。
ところで,2シリンダタイプの場合,ピストン13と33とは
たとえば,ほぼ180度の位相差を持って回転軸4に固定
されている。このため,ピストン13,33の存在によって
回転軸4に作用する回転不釣合力は小さい。しかし,各
ピストン13,33によって圧縮される圧縮ガスの差圧力は
回転軸4に大きく作用する。この差圧力は一般的に,第
7図中Cで示すような力となって回転軸4に作用する。
このような方向に差圧力が発生するとき,この実施例の
ように,すべり軸受18,38の油案内溝56,60を前述した角
度範囲に設けておくと,潤滑油を軸受すきまに確実に供
給することができ,これによって損傷を防止することが
できる。
以下,この理由について説明する。発明者らは,回転軸
4に上述した差圧力が作用したとき,各すべり軸受18,3
8内の油膜圧力が周方向にどのように変化しているか実
験で調べてみた。すなわち,すべり軸受18のモータ2側
に位置した外周面,シリンダ11側に位置した外周面,す
べり軸受38のシリンダ側に位置した外周面にそれぞれ30
度おきに12個の圧力センサを取付け,これら圧力センサ
をそれぞれ小孔を介して軸受けすきまに通じさせて軸受
内の油膜の周方向圧力分布を測定してみた。その結果,
第8図,第9図および第10図に示す特性を得た。ここ
で,第8図はすべり軸受18のモータ2側に位置する部分
の特性を示し,第9図は同じくすべり軸受18のシリンダ
11側に位置する部分の特性を示し,第10図はすべり軸受
38の特性を示している。また,これらの図では,横軸に
ブレード16,36の位置を0度とした軸受の周方向位置を
示し,またピストン13がブレード16を最も押し込んだ位
置を回転角φ=0度として回転軸4が一回転する間にお
いて30度おきの周方向の圧力分布特性を示している。な
お,第8図ないし第10図の圧力分布の直線部分は,軸受
外部に対して軸受内部が負圧になっていることを表わし
ている。これらの図から判かるように,すべり軸受18側
(第8図および第9図参照)では,215〜330度の範囲で
圧力上昇が起こらず,負圧領域になっていることが判か
る。同様に,すべり軸受38側(第10図参照)では,185〜
315度の範囲で負圧領域になっていることが判かる。な
お,両軸受での範囲の違いは一端側に回転子3を有する
回転軸4の振れ回り特性の違いに起因している。この軸
受内部の負圧領域には,軸受外部から潤滑油が流れ込み
易い。第1図から第6図に示した実施例では,すべり軸
受18側においては240〜290度の範囲に油案内溝56を設
け,またすべり軸受38側においては300度の位置に油案
内溝60を設けている。したがって,すべり軸受18,38の
軸受面54,58と回転軸4との間に確実に潤滑油を入り込
ませることができ,この結果,すべり軸受18,38と回転
軸4との直接接触を確実に防止することができることに
なる。また,油案内溝56,60の設けられている部分で
は,回転軸4が1回転する間,油膜の圧力は常に負圧と
なり,正圧になることはないので,油案内溝56,60を通
じて軸受外部から軸受内部に潤滑油を積極的に導き入れ
ることができ,なお一層確実に潤滑油を供給することが
可能となる。
また,実施例のように,各すべり軸受18,38の軸受面54,
58で注油孔52,53に対向する位置に環状段部55,59を設け
ておくと,注油性能の向上を図ることができる。
なお,本発明は上述した実施例に限定されるものではな
い。すなわち,すべり軸受18,38に設けられる油案内溝5
6,60の位置は240〜290度の範囲および300度の位置に限
られるものではなく,ミスアライメントを考慮に入れ
て,すべり軸受18側では220〜325度の範囲に,すべり軸
受38側では190〜310度の範囲であればよい。また,さら
にピストン13と33の位相差が180度からずれている場合
にも上記油案内溝の位置にはほとんど影響をあたえな
い。さらに,ブレード16,36に位相差がある場合には,
油案内溝56はブレード16の位置を基準(0度)とし,油
案内溝60はレード36の位置を基準(0度)としてそれぞ
れ上記範囲であればよい。
[発明の効果] 以上述べたように,本発明によれば一対のすべり軸受の
支持性能および耐久性を大幅に向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に係る回転圧縮機の縦断面
図,第2図は第1図中におけるA−A線に沿って切断し
矢印方向に見た局部的断面部,第3図は第1図における
B−B線に沿って切断し矢印方向に見た局部的断面図,
第4図は回転圧縮機構部分を第1図とは異なる角度で切
断して局部的に示す縦断面図,第5図はモータに近い位
置に設けられたすべり軸受を一部切欠して示す斜視図,
第6図はモータから遠い位置に設けられたすべり軸受を
一部切欠して示す斜視図,第7図はすべり軸受に加わる
荷重および本発明によって特定された油案内溝の設置範
囲を説明するための図,第8図から第10図は油案内溝の
設置範囲を導き出した実験結果を示す図である。 1……容器,2……モータ,3……回転子,4……回転軸,5、
6……回転圧縮機構,7……潤滑油,9……仕切り板,10,30
……空間,11,31……シリンダ,12,32……偏心部,13,33…
…ピストン,16,36……ブレード,18,38……すべり軸受,1
9,39……吸込み口,22,42……吐出口,23,43……吐出弁,5
1……羽根,52,53……注油孔,54,58……軸受面,55,59…
…環状段部,56,60……油案内溝,66……吸込み室,67……
圧縮室。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリンダと、 このシリンダ内に偏心状態に配置された複数の回転ピス
    トンと、 この回転ピストンの外周面に摺接する状態に前記シリン
    ダに装着されて前記シリンダ内を吸込室と圧縮室とに区
    画するブレードと、 前記吸込室に通じたガス吸込口と、 前記圧縮室に通じたガス吐出口と を備えた回転圧縮機構を各回転ピストンにほぼ180度の
    位相差を持たせながら同軸に配置して構成されたもので
    あって、 前記各回転圧縮機構の前記各回転ピストンを共通に支持
    するとともにモータによって回転駆動される回転軸と、 この回転軸の前記回転圧縮機構より外に突出している両
    部分をそれぞれ支持する一対のすべり軸受と、 これらすべり軸受の内面にそれぞれ形成されて供給され
    た潤滑油を軸受面全体へ移動させる油案内溝と、 この油案内溝の入口へ前記潤滑油を供給する手段と を備えてなる回転圧縮機において、 前記一対のすべり軸受は、その軸受面が負圧となる領域
    に前記油案内溝を備えていることを特徴とする回転圧縮
    機。
  2. 【請求項2】前記一対のすべり軸受のうちの前記モータ
    に近い一方のすべり軸受に形成される前記油案内溝は前
    記ブレードの位置を0度とし、かつ前記回転軸の回転す
    る方向を基準にしたときに220〜325度の範囲に設けられ
    ており、前記モータから遠い他方のすべり軸受に形成さ
    れる前記油案内溝は前記ブレードの位置を0度とし、か
    つ前記回転軸の回転する方向を基準にしたときに190〜3
    10度の範囲に設けられていることを特徴とする特許請求
    の範囲第1項記載の回転圧縮機。
  3. 【請求項3】前記回転軸は、中空に形成され、この中空
    部に前記潤滑油を汲み上げる機構を装着しているととも
    に汲み上げられた潤滑油の一部を前記一対のすべり軸受
    の前記油案内溝の入口へ供給する注油孔を有したもので
    あることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の回転
    圧縮機。
  4. 【請求項4】前記一対のすべり軸受は、内周面に前記油
    案内溝の入口に通じる溝状部を有していることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項記載の回転圧縮機。
JP62304640A 1987-12-03 1987-12-03 回転圧縮機 Expired - Lifetime JPH0730749B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62304640A JPH0730749B2 (ja) 1987-12-03 1987-12-03 回転圧縮機
US07/278,514 US5006051A (en) 1987-12-03 1988-12-01 Rotary two-cylinder compressor with delayed compression phases and oil-guiding bearing grooves
KR1019880016152A KR930006374B1 (ko) 1987-12-03 1988-12-03 회전압축기

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62304640A JPH0730749B2 (ja) 1987-12-03 1987-12-03 回転圧縮機

Publications (2)

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