JPH07306254A - 衛星測位装置及びその衛星の故障回復判定方法 - Google Patents

衛星測位装置及びその衛星の故障回復判定方法

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JPH07306254A
JPH07306254A JP6101100A JP10110094A JPH07306254A JP H07306254 A JPH07306254 A JP H07306254A JP 6101100 A JP6101100 A JP 6101100A JP 10110094 A JP10110094 A JP 10110094A JP H07306254 A JPH07306254 A JP H07306254A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 故障回復判定に係る処理を簡素化することに
より装置の計算に係る負担を軽減させる。 【構成】 故障衛星が検出特定され補助測位部16によ
って測位計算が行われている場合に、擬似距離誤差計算
部18が各測位衛星の擬似距離誤差ΔRを計算する。故
障衛星の擬似距離誤差と故障していない衛星の擬似距離
誤差の比が所定のスレショルドを越えているか否かを測
位回復部20が判定し、判定の結果越えているとされた
場合には制御信号C3により補助測位部16による測位
計算が継続され、越えていないとされた場合には故障か
ら回復したと見なされ制御信号C4により通常測位部1
0による測位計算に復帰する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、測位衛星の擬似距離及
び衛星位置に基づき利用者の位置等の測定(測位)を行
う衛星測位装置に関し、特に衛星測位装置において実行
される衛星の故障回復判定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】車両等の移動体や移動する人間の測位を
行うシステムとしては、GPS(Global Positioning S
ystem )、GLONASS(Global Orbiting Navigati
on Satellite System )等のGNSS(Global Navigat
ion Satellite System)が開発・運用されている。
【0003】この種のシステムにおいては、地球を周回
する衛星軌道上の複数個の測位衛星から送信される信号
が、利用者により保持(搭載、携帯等)される受信機に
より受信される。測位衛星から送信される信号はその測
位衛星の軌道データやクロックデータを搬送しており、
受信機はこれらのデータを復調する。受信機は、これら
のデータに基づき測位衛星の位置(以下単に衛星位置と
呼ぶ)を求める。
【0004】受信機は、また、復調されるクロックデー
タや衛星からの信号への同期情報に基づき信号伝搬時間
を求め、これに基づき当該測位衛星の距離を求める。こ
の距離は、測位衛星のクロックに対する受信機のクロッ
クの誤差に起因した誤差成分、すなわちクロックバイア
スを含んでおり、またその他の原因によって生じる誤差
成分を含んでいるため、擬似距離と呼ばれる。
【0005】受信機は、現在信号を受信できる状態にあ
る測位衛星(以下、可視衛星と呼ぶ)のなかから所定個
数(擬似距離が誤差成分を含むため3次元測位の場合最
低4個、2次元測位の場合最低3個)を選択し、選択し
た測位衛星それぞれについて求めた擬似距離及び衛星位
置に基づき測位計算を行い、利用者の位置を演算・決定
する。このようにして求められた位置は、移動体の運行
支援等のため利用される。
【0006】このような原理によって測位を行う場合に
問題となるのは測位衛星の故障である。すなわち、測位
計算に用いている測位衛星に故障が発生した場合、当該
測位衛星から送信される信号の内容が正しくなくなり、
測位計算により得られる利用者の位置が正しくなくな
る。このような事態が発生した場合、測位結果たる利用
者の位置に誤差が含まれることを利用者に報知したり、
あるいは故障した測位衛星(以下故障衛星と呼ぶ)を測
位計算の基礎から除外する等の対処が必要となる。この
ような必要に応えるべく、従来から、測位衛星の故障検
出方法や、故障衛星の特定方法が各種提案されている。
【0007】故障検出方法及び故障衛星特定方法として
は、最小自乗残差法が知られている。この方法は、擬似
距離誤差の自乗平均値を監視することにより測位衛星の
故障発生を検出し、測位計算に使用する測位衛星の組み
合わせを巡回的に変更させて得られる複数種類の測位結
果に基づき故障衛星を特定する方法である。
【0008】すなわち、故障検出に当たっては、まず、
測位計算に使用した測位衛星それぞれ(2次元測位の場
合i=1〜3)について、図3に示される擬似距離誤差
ΔRiが求められる。この図において添字iはi番目の
測位衛星を表している。擬似距離誤差ΔRiは、測位衛
星iの衛星位置を中心として、測位衛星iの擬似距離P
iから上述のクロックバイアスを除去した距離を半径と
して描いた位置の面(3次元測位の場合)又は線(2次
元測位の場合)から、測位計算により求めた利用者の位
置(以下測定位置と呼ぶ)までの距離である。次に、測
位計算に使用した全ての測位衛星について擬似距離誤差
ΔRiを求めた時点で、求めた擬似距離誤差ΔRiの自
乗平均値を計算する。
【0009】ここに、測位計算に使用している測位衛星
のいずれについても故障が発生していない場合には、2
次元測位の場合について図4において実線で示されるよ
うに、測位衛星1〜3の擬似距離誤差ΔR1〜ΔR3
(後に述べる故障時との区別のため図中ΔR1n〜ΔR
3nと表す)はいずれも比較的小さくなる。これに対
し、測位計算に使用している測位衛星のいずれか、例え
ば測位衛星1が故障した場合、測位衛星1の擬似距離を
正しく求められなくなり、その位置の線(又は面)が例
えば図4中破線の位置に変化すると共に測位結果たる測
定位置が変化する。すると、測位衛星1〜3の擬似距離
誤差ΔR1〜ΔR3は、正常時の擬似距離誤差ΔR1n
〜ΔR3nに比べ大きな値ΔR1f〜ΔR3fに変化す
る。従って、測位衛星の故障は、擬似距離誤差ΔR1〜
ΔR3の自乗平均値が所定程度以上に増大したことを検
出することにより、検出できる。この時点では、いずれ
の測位衛星が故障したかは不明である。
【0010】従って、故障への対処のためには、故障検
出に応じて故障衛星を特定する必要がある。故障衛星特
定に当たっては、まず、全ての可視衛星から1個の測位
衛星を選択し、これを除いた測位衛星の組み合わせを使
用し、測位計算を行う。さらに、この測位計算の結果を
利用して故障検出時と同様に擬似距離誤差の自乗平均値
を求める。次に、除外する測位衛星を変更して測位計算
を行い擬似距離誤差の自乗平均値を求める。このような
処理を繰り返すと、可視衛星の個数がn個である場合n
通りの自乗平均値が得られる。
【0011】ここに、除外した測位衛星が故障衛星でな
い場合には、擬似距離誤差を求める基礎とされた測定位
置に故障衛星の位置の線(又は面)の移動が影響してい
るから、自乗平均値の値は比較的大きな値になる。これ
に対し、除外した測位衛星が故障衛星である場合には、
この影響は生じていないから自乗平均値の値は比較的小
さな値になる。複数の測位衛星が同時に故障する可能性
は極めて低いので、擬似距離誤差の自乗平均値が最小と
なる組み合わせから除外されている測位衛星を、故障衛
星と見なすことができる。
【0012】このようにして故障衛星が特定された後
は、故障衛星の発生及びその衛星を特定する情報が利用
者に対し出力される。また、以後の測位計算は故障衛星
を除く測位衛星から必要な個数の測位衛星を選択使用し
て行われる。
【0013】また、故障衛星が故障から回復した場合に
は、この故障衛星を測位計算に使用可能にするのが好ま
しい。そのためには、故障衛星が故障から回復したこと
を検出する必要がある。故障からの回復は、擬似距離誤
差の自乗平均値を監視することにより得ることができ
る。すなわち、利用者に位置を提供するための測位計算
と並行して故障検出時と同様の測位計算及び自乗平均値
計算を行い、自乗平均値が十分小さくなった場合に故障
から回復したと見なす。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】このようにして故障回
復判定を実行した場合、利用者に位置を提供するための
測位計算と回復判定のための測位計算及び自乗平均値計
算(故障検出時と同様の測位計算及び自乗平均値計算)
を並行して実行する必要がある。従って、従来は、装置
の計算負荷が重くなってしまい、測位の時間間隔を長く
することを余儀なくされていた。
【0015】本発明は、このような問題点を解決するこ
とを課題としてなされたものであり、故障回復判定の計
算を簡素化することにより計算負荷を軽くし、測位の時
間間隔を長くする等の性能面での犠牲を払う必要をなく
すことを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明の衛星の故障回復判定方法は、測位計
算に使用した各測位衛星の擬似距離誤差を用いて求めら
れ測位衛星の故障発生に伴いその値が変化する検定量に
基づき、当該測位計算に使用した複数の測位衛星のうち
いずれかに故障が発生したことを検出するステップと、
上記測位計算に使用した測位衛星のなかからいずれか1
個を交番的に除外しつつ上記検定量を求め、求めた複数
通りの検定量の比較によって故障が発生した測位衛星を
故障衛星として特定するステップと、故障衛星の擬似距
離誤差を監視しこの擬似距離誤差が所定水準以下となっ
た場合に当該故障衛星が故障から回復したと判定するス
テップと、を有することを特徴とする。
【0017】また、本発明の衛星測位装置は、可視状態
にある複数の測位衛星から選択した所定個数の測位衛星
の擬似距離及び衛星位置に基づき測位計算を行い利用者
の位置を求める通常測位手段と、可視状態にある複数の
測位衛星から故障衛星を除いて選択した所定個数の測位
衛星の擬似距離及び衛星位置に基づき測位計算を行い利
用者の位置及び故障衛星の擬似距離のクロックバイアス
成分を求める補助測位手段と、通常測位手段において測
位計算に使用した衛星位置及び擬似距離並びに通常測位
手段により求められた利用者の位置に基づき検定量を求
めその変化を監視することにより、通常測位手段におけ
る測位計算に使用された複数の測位衛星のうちいずれか
に故障が発生したことを検出する手段と、通常測位手段
において測位計算に使用した測位衛星のなかからいずれ
か1個を交番的に除外しつつ上記検定量を求め、求めた
複数通りの検定量の比較によって故障が発生した測位衛
星を故障衛星として特定し、故障衛星が特定された場合
に通常測位手段による測位計算から補助測位手段による
測位計算に移行させる手段と、補助測位手段により求め
られた利用者の位置、故障衛星の擬似距離及び当該擬似
距離のクロックバイアス成分に基づき故障衛星の擬似距
離誤差を求める手段と、故障衛星の擬似距離誤差が所定
水準以下となった場合に当該故障衛星が故障から回復し
たと判定し、補助測位手段による測位計算から通常測位
手段による測位計算に移行させる手段と、を備えること
を特徴とする。
【0018】
【作用】本発明の衛星の故障回復判定方法においては、
まず、測位計算に使用した各測位衛星の擬似距離誤差を
用いて求めた検定量に基づき、当該測位計算に使用した
複数の測位衛星のうちいずれかに故障が発生したことが
検出される。すなわち、測位計算に使用した測位衛星の
いずれかが故障した場合には、測位計算により得られる
利用者の位置が大きく変化し、ひいては検定量(例えば
自乗平均値)が大きく変化するため、この検定量に基づ
き故障を検出することができる。さらに、上記測位計算
に使用した測位衛星のなかからいずれか1個を交番的に
除外しつつ上記検定量が求められる。この結果得られる
複数通りの検定量のうち故障衛星に関連しない検定量は
他の検定量と異なった性質の量(上述の自乗平均値を検
定量として用いた場合には他の検定量より小さな値を有
する量)となるため、これら複数通りの検定量の比較に
よって、故障が発生した測位衛星を故障衛星として特定
することができる。そして、本発明においては、故障衛
星の擬似距離誤差が監視されこの擬似距離誤差が所定水
準以下となった場合に当該故障衛星が故障から回復した
と判定される。従って、本発明においては、故障回復判
定に当たって測位計算及び検定量計算を行う必要がなく
故障衛星の擬似距離誤差の計算で足りるから、利用者に
位置を提供するための測位計算と並行して故障回復判定
のための測位計算及び自乗平均値計算を実行する必要が
なくなり、装置の計算負荷の軽減、ひいては性能の向上
が実現される。
【0019】また、本発明の衛星測位装置においては、
いずれの測位衛星にも故障が発生していない状態では、
可視状態にある複数の測位衛星から所定個数の測位衛星
が選択され、選択した測位衛星の擬似距離及び衛星位置
に基づき通常測位手段により測位計算が行われる。この
結果得られる利用者の位置は、例えば表示等に供され
る。測位衛星に故障が発生している状態では、可視状態
にある複数の測位衛星から故障衛星を除いて所定個数の
測位衛星が選択され、選択した測位衛星の擬似距離及び
衛星位置に基づき補助測位手段により測位計算が行われ
る。故障発生検出、故障衛星特定及び故障回復判定は、
本発明の故障回復判定方法に則り行われる。すなわち、
故障検出及び故障衛星特定に応じて通常測位手段による
測位計算から補助測位手段による測位計算に移行し、故
障回復に応じて補助測位手段による測位計算から通常測
位手段による測位計算に移行する。なお、故障衛星の擬
似距離誤差を求める際には、補助測位手段により求めら
れた利用者の位置、故障衛星の擬似距離及び補助測位手
段により求められる故障衛星の擬似距離のクロックバイ
アス成分を用いる。従って、本発明の衛星測位装置にお
いては、多大な計算負荷を伴わない故障回復判定に応じ
て、通常測位に復帰できる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例について図面に
基づき説明する。なお、図3及び図4に示される従来例
と同様の構成には同一の符号を付し説明を省略する。
【0021】図1には、本発明の一実施例に係る衛星測
位装置の構成が示されている。この図に示される装置
は、GPS、GLONAASS等のGNSSにおいて受
信機として用いられる構成である。但し、この図におい
ては、測位衛星から信号を受信し増幅・復調する回路
や、復調した信号に基づき衛星位置P、擬似距離R等を
求める手段は示していないが、これらは従来のものと同
様のものを使用することができる。
【0022】この図に示される装置は、通常測位部1
0、衛星故障検出部12、故障衛星特定部14、補助測
位部16、擬似距離誤差計算部18及び測位回復部20
から構成されている。通常測位部10は、各測位衛星の
擬似距離R及び衛星位置Pに基づき所定時間間隔で測位
計算を実行し、利用者の位置(図中測定位置P1)を求
める。得られた測定位置P1は、図示しない表示回路等
に出力されるほか、衛星故障検出部12に供給される。
衛星故障検出部12は、図4に示される方法に則り、通
常測位部10において測位計算に使用している複数個の
測位衛星のいずれかに故障が発生しているか否かを判定
し、故障が発生していない場合には制御信号C1を与え
通常測位部10による測位計算を継続させる。逆に、通
常測位部10において測位計算に使用している複数個の
測位衛星のうちいずれかに故障がある旨判定された場合
には、故障衛星特定部14に制御信号C2を与え、通常
測位部10において測位計算に使用している複数個の測
位衛星のうちいずれが故障したかを特定させる。なお、
衛星故障検出部12において故障の有無を検出するため
に演算させられる検定量Sは、例えば次の式により計算
される量であり、衛星故障検出部12はこの検定量Sが
所定のスレショルドを越えている場合に故障発生と判定
する。
【0023】
【数1】 故障衛星特定部14は、衛星故障検出部12から制御信
号C2が与えられたとき、全ての故障衛星から1個の測
位衛星を除いた組み合わせによって測位計算を実行し、
衛星故障検出の場合と同様に擬似距離誤差ΔRiの自乗
平均値を求める。故障衛星特定部14は、測位計算から
除外する測位衛星を交番的に変えつつ自乗平均値を求め
る。従って、可視衛星の個数がn個である場合、n通り
の自乗平均値が得られる。故障衛星特定部14は、この
ようにして求めたn通りの自乗平均値のうち最小のもの
を抽出する。複数の測位衛星が同時に故障する確率は極
めて低いため故障衛星の個数は1個であると見なせるか
ら、自乗平均値が最小の値となった測位衛星の組み合わ
せから除外されている測位衛星が故障衛星であると見な
すことができる。故障衛星特定部14は、この故障衛星
を示す衛星番号を、故障衛星番号として補助測位部16
に供給する。補助測位部16は、故障衛星特定部14か
ら供給される故障衛星番号によって特定される故障衛星
を除く測位衛星を使用して、測位計算を行う。すなわ
ち、故障衛星以外の測位衛星を所定個数組み合わせ、こ
れらの測位衛星の擬似距離R及び衛星位置Pを用いて測
位計算を行う。測位計算によって得られた測定値P2は
図示しない表示回路等に通常測位部10の出力に代えて
出力されるほか、擬似距離誤差計算部18に供給され
る。また、補助測位部16は、GNSSのシステムクロ
ック(測位衛星から送信されるクロック)に対する自己
のクロックの誤差をクロックバイアスとして擬似距離誤
差計算部18に供給する。
【0024】擬似距離誤差計算部18は、補助測位部1
6によって測位計算が行われている期間に、故障衛星も
含め通常の測位計算に利用可能な全ての衛星の擬似距離
と、当該衛星の衛星位置と測定位置P2との差、すなわ
ち擬似距離誤差ΔRiを計算し、測位回復部20に出力
する。測位回復部20は、擬似距離誤差計算部18によ
って計算された擬似距離誤差ΔRiに基づき、故障衛星
が故障から回復したか否かを判定し、回復していない場
合には補助測位部16に制御信号C3を与えて補助測位
部16による測位計算を継続させ、回復した場合には制
御信号C4を通常測位部10に与えて通常測位部10に
よる測位計算を再開させる。故障衛星が故障から回復し
たか否かの判定は、擬似距離誤差計算部18によって得
られた故障衛星の擬似距離誤差ΔRiと、故障していな
い測位衛星の擬似距離誤差ΔRiとを比較することによ
り実現できる。すなわち、故障衛星の擬似距離誤差と故
障していない測位衛星の擬似距離誤差との比が予め定め
られたスレショルド以上である場合には故障状態が継続
していると見なすことができ、スレショルド以下になっ
た場合には故障から回復したと見なすことができる。
【0025】図2には、この実施例の装置の動作の全体
の流れが示されている。
【0026】図1に示される装置に電源が投入される
と、図2に示される動作がスタートする(100)。動
作がスタートした後は、まず、通常測位部10による測
位計算が行われ(110)、選択された測位衛星の擬似
距離及び衛星位置を用いて測定位置P1及びクロックバ
イアスが計算される。通常測位部10による測位計算が
行われた後は、まず、衛星故障検出部12による故障検
出が行われ(120)、故障が生じていない場合には制
御信号C1が発せられて通常測位部10による測位計算
が引き続き行われる。逆に、故障が検出された場合に
は、制御信号C2が衛星故障検出部12から故障衛星特
定部14に与えられ、故障衛星特定部14によって故障
衛星が特定される(130)。故障衛星特定部14によ
って故障衛星が特定されると、故障衛星特定部14から
故障衛星番号が補助測位部16に与えられ、補助測位部
16による測位計算が行われる(140)。補助測位部
16の測位計算によって測定位置P2が得られると、擬
似距離誤差計算部18によって前述の擬似距離誤差計算
が行われ(150)、その結果に基づき測位回復部20
が故障回復に係る判定を行う(160)。その結果、故
障中であるとされた場合には補助測位部16による測位
計算が引き続き行われ、回復したと判定された場合には
通常測位部10による測位計算に移行する。
【0027】従って、本実施例によれば、故障衛星が故
障から回復したか否かの判定を、故障検出時と同様の測
位計算及び検定量計算を行うことなく、すなわち比較的
計算負荷の軽い擬似距離誤差計算によって実現すること
ができるため、装置の計算負荷を軽減することができ
る。従って、測位に係る時間間隔を長くする等、性能を
犠牲とする必要がなくなる。また、消費電力を小さくす
るため演算処理の基本クロックを遅くした場合であって
も、演算速度の増大により規定の測位時間間隔を満足で
きなくなる事態が生ずることがなく、規定の測位時間間
隔を確実に満たすことができる。更には、故障回復判定
の演算時間が従来に比べ短縮されているため、航法計
算、情報表示等、付加的な処理演算を従来に比べより多
く行うことが可能となる。
【0028】なお、以上の説明では、2次元測位を例と
して装置の動作を説明したが、3次元測位の場合は図3
及び図4における位置の線を位置の面とするのみでよ
い。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
故障衛星の擬似距離誤差を監視しこの擬似距離誤差が所
定水準以下となった場合に当該故障衛星が故障から回復
したと判定するようにしたため、故障回復判定に当たっ
て故障衛星の擬似距離誤差の計算で足りるから、利用者
に位置を提供するための測位計算と並行して故障回復判
定のための測位計算及び自乗平均値計算を実行する必要
がなくなり、装置の計算負荷の軽減、ひいては性能の向
上を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る装置の構成を示すブロ
ック図である。
【図2】この実施例の動作の流れを示すフローチャート
である。
【図3】擬似距離、クロックバイアス及び擬似距離誤差
の関係を示す図である。
【図4】故障検出方法を説明するための図である。
【符号の説明】
10 通常測位部 12 衛星故障検出部 14 故障衛星特定部 16 補助測位部 18 擬似距離誤差計算部 20 測位回復部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測位計算に使用した各測位衛星の擬似距
    離誤差を用いて求められ測位衛星の故障発生に伴いその
    値が変化する検定量に基づき、当該測位計算に使用した
    複数の測位衛星のうちいずれかに故障が発生したことを
    検出するステップと、 上記測位計算に使用した測位衛星のなかからいずれか1
    個を交番的に除外しつつ上記検定量を求め、求めた複数
    通りの検定量の比較によって故障が発生した測位衛星を
    故障衛星として特定するステップと、 故障衛星の擬似距離誤差を監視しこの擬似距離誤差が所
    定水準以下となった場合に当該故障衛星が故障から回復
    したと判定するステップを有することを特徴とする衛星
    の故障回復判定方法。
  2. 【請求項2】 可視状態にある複数の測位衛星から選択
    した所定個数の測位衛星の擬似距離及び衛星位置に基づ
    き測位計算を行い利用者の位置を求める通常測位手段
    と、 可視状態にある複数の測位衛星から故障衛星を除いて選
    択した所定個数の測位衛星の擬似距離及び衛星位置に基
    づき測位計算を行い利用者の位置及び故障衛星の擬似距
    離のクロックバイアス成分を求める補助測位手段と、 通常測位手段において測位計算に使用した衛星位置及び
    擬似距離並びに通常測位手段により求められた利用者の
    位置に基づき検定量を求めその変化を監視することによ
    り、通常測位手段における測位計算に使用された複数の
    測位衛星のうちいずれかに故障が発生したことを検出す
    る手段と、 通常測位手段において測位計算に使用した測位衛星のな
    かからいずれか1個を交番的に除外しつつ上記検定量を
    求め、求めた複数通りの検定量の比較によって故障が発
    生した測位衛星を故障衛星として特定し、故障衛星が特
    定された場合に通常測位手段による測位計算から補助測
    位手段による測位計算に移行させる手段と、 補助測位手段により求められた利用者の位置、故障衛星
    の擬似距離及び当該擬似距離のクロックバイアス成分に
    基づき故障衛星の擬似距離誤差を求める手段と、 故障衛星の擬似距離誤差が所定水準以下となった場合に
    当該故障衛星が故障から回復したと判定し、補助測位手
    段による測位計算から通常測位手段による測位計算に移
    行させる手段と、 を備えることを特徴とする衛星測位装置。
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