JPH07305654A - インパルススラスタ用推力発生器 - Google Patents
インパルススラスタ用推力発生器Info
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Landscapes
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Abstract
した燃焼性能をもち、しかも短秒時に作動するインパル
ススラスタ用推力発生器を提供すること。 【構成】 高速飛翔体の進行方向を制御するインパルス
スラスタ用推力発生器において、該発生器が粉状推進薬
と、側面部に複数の孔を設けた該推進薬を収納する管状
容器、及び該推進薬を着火させるスクイブからなるイン
パルススラスタ用推力発生器。
Description
力発生器に関する。
の側面部に取りつけられた翼による空力操舵方式が主と
して用いられてきた。空力操舵方式は翼を動かし飛翔体
の重心回りに空気力学的なモーメントをおこし、翼に揚
力を発生させるものである。それ故、空気の薄くなる高
空や飛翔体の速度が高速になるような場合は効果が小さ
くなり制御が困難となる。そのため、空気の濃淡に影響
されることのない、また空力操舵方式では制御困難な速
度での飛翔体の進行方行を制御する方式としてロケット
モータに取りつけられているノズルからでるガスの排出
方向を制御する方法が考えられた。この方法は一般的に
ＴＶＣ（Ｔｈｒｕｓｔ Ｖｅｃｔｏｒ Ｃｏｎｔｒｏ
ｌ）と呼ばれており、推進薬が燃焼している間は安定的
に進行方向の制御が可能となる。
翔体の高速度化或いは方向転換の指令を受けてからの応
答速度の高速度化が要求されてきており、従来の制御方
式では充分な制御が困難となってきた。そのため、飛翔
体機体の重心付近に小型のロケットモータを取付け横方
向の推力を機体に与え短秒時に飛翔体の進行方向を変え
る所謂インパルススラスタが考案された。インパルスス
ラスタは、従来のロケットモータと同様に推進薬部、推
進薬を着火させる点火部、及びノズル部からなるが従来
のロケットモータに比較すると、例えば３０ｍｍφ以下
程度の小型でかつ作動時間が短いことが要求される。
が数ｓｅｃに対してインパルススラスタは１０ｍｓ以内
と非常に短い。従来のロケットモータでこの要求性能を
達成するためには推進薬の燃焼速度を３００ｍｍ／ｓ以
上にする必要がある。そのため、燃焼圧力を１０００ｋ
ｇｆ／ｃｍ2程度の高圧にする事や或いは推進薬の薬厚
（Ｗｅｂ）を薄くし板状にすることも考えられ、例えば
特公平４−２９６３７ではリブ付板状火薬を複数枚接着
することで燃焼時間を短くし安定に燃焼させようとして
いるが、その場合でも作動時間に数１０ｍｓを要する。
そのため、更に作動時間を短くするため推進薬を粉状に
する事も考えられている。しかしながら粉状に近づくほ
ど爆轟を起こす可能性が高くなる。本発明は、こうした
実情の下に粉状推進薬を使用しながら、爆轟を生起する
ことなく安定した燃焼性能をもって短秒時に作動するイ
ンパルススラスタ用推力発生器を提供することを目的と
するものである。
た結果、推進薬を収納する管状容器の形状を工夫するこ
とにより前記課題を解決し得ることを知見し、本発明を
完成するに至った。すなわち、本発明は、高速飛翔体の
進行方向を制御するインパルススラスタ用推力発生器に
おいて、該発生器が粉状推進薬と、側面部に複数の孔を
設けた該推進薬を収納する管状容器、及び該推進薬を着
火させるスクイブからなるインパルススラスタ用推力発
生器をその要旨とするものである。
ような側面部に複数の孔２と底部に好ましくは内径と同
径の孔５を有する管状容器１にシール材９を孔２と５を
ふさぐように貼付し、管状容器１前部の孔１０より粉状
推進薬４を装填する。管状容器の材質としては鉄系、ス
テンレス系、アルミニウム系が好ましい。更に前部１０
にスクイブ３を装着するときにホルダー８に管状容器１
を接着剤７とねじ部１１で固定する。管状容器１の側面
部には孔２が均一に分布しており、その孔２の全孔面積
は管状容器１側面部面積の１０〜４０％の範囲が好まし
く、より好ましい孔２の全孔面積は、管状容器１側面部
面積に占める割合が１４〜２２％の範囲である。
占める割合が１０％未満では管状容器が破壊、変形する
おそれがあり、また４０％より大きいと管状容器内部で
推進薬４が充分に燃焼しない場合がある。管状容器１の
底部の孔５は、管状容器１の内径と同径であることが好
ましく、内径よりあまり小さいと管状容器が破壊、変形
するおそれがある。管状容器の孔は全て推進薬を装填す
る前にシール材９でシールされ、それにより管状容器内
の圧力を一時的に保持するとともに保管時の空気中の水
分等の浸透を低くする。ここでシール材としては、例え
ばＡｌテープ等が用いられるが、何ら使用する材質に制
限されることはなく管状容器内の圧力を一時的に保持
し、保管時の空気中の水分等の浸透を低くする材質であ
れば良い。
り、酸化剤とバインダーを所定の割合で混合、硬化させ
た後、ふるいにより粉状化する。酸化剤としては過塩素
酸アンモニウム（ＡＰ）が好ましく、バインダとしては
末端ヒドロキシポリブタジエン（ＨＴＰＢ）、末端カル
ボキシルポリブタジエン（ＣＴＰＢ）、フッ素ゴム等が
好ましい。ＡＰは粉状推進薬の８０〜８７重量％の範囲
が好ましく、特に８１〜８４重量％が好ましい。バイン
ダーは粉状推進薬の１３〜２０重量％が好ましい。ＡＰ
の粒径は１０μｍ以下が好ましく、より好ましいＡＰの
粒径は５μｍ以下である。又、粉状推進薬は１２〜２０
０メッシュのふるいを通過する粒径が好ましい。
えばボロン、アルミニウム、ジルコニウム等の着火性の
高い金属粉を用いることは可能であるが、火薬の取扱い
上注意を要する。燃焼時間と燃焼圧力は、粉状推進薬の
燃焼速度、推進薬の装填量と空間容積の割合等により制
御することができる。図２に示す金属容器に取りつけら
れたノズル１３でも制御可能である。例えばノズル１３
の最も径の小さい面の断面積を大きくすると燃焼時間は
短くなり燃焼圧力は低くなる。逆に断面積を小さくする
と燃焼時間は長くなり燃焼圧力は高くなる。一般的には
小径の推進薬に近い方の断面積は０．１〜１．３ｃｍ2
で、大径の外側端面の断面積は５．７〜１３．５ｃｍ2
である。
ム）と図２に示す管状容器１の周囲の空間１４の容積
（ｃｍ3）との割合は、０．０５〜０．２０の範囲が好
ましく、０．２０を越えると燃焼圧力が２０００ｋｇｆ
／ｃｍ2を越えロケットモータを破壊する可能性が高く
なる。装填薬量と空間容積の割合は０．１〜０．１５の
範囲がより好ましい。本発明の推力発生器は、使用する
管状容器に複数の孔を設けたことにより、粉状推進薬を
使用しても爆轟を生起することなく安定した燃焼性能を
有し、点火から推進薬燃焼終了までの時間一作動時間が
極めて短く、しかもその特徴が推力発生器を３０ｍｍφ
程度に小型化した場合にも実現することができ、高速飛
翔体の進行方向を制御するインパルススラスタ用として
好適である。
明する。 実施例１ 図１に示す長さ５０ｍｍ、２０ｍｍφのＳ４５Ｃ製の管
状容器１の側面部面積に対する孔２（０．１６ｃｍ2／
個）の全孔面積の割合が１４％で、かつ底部孔５の直径
が管状容器の内径と同径のものにアルミテープ９を貼付
し、ＡＰ８１．６重量％とＨＴＰＢ１５．５重量％と酸
化鉄２．９重量％からなる１００メッシュのふるいを通
過した粉状推進薬４約３ｇを装填後、前部孔１０にスク
イブを装着しホルダー８に管状容器１をエポキシ系接着
剤７を用いねじ部１１に固定した。これを図２に示す長
さ６．４ｍｍ、２４．１ｍｍφの内部空間１４と最小断
面積０．１９６ｃｍ2、最大断面積１３．５ｃｍ2をもつ
ノズル１３を有する金属容器１２に装着した。この場合
金属容器１２内部で発生したガスはノズル１３以外から
は外部へ抜けない構造とする。スクイブ３に脚線６を通
し電流を印加すると、管状容器は破壊も変形も生じなか
った。
して表１に示す組成のものを用いた。スクイブ３に電流
を印加し推進薬４を燃焼させた。図３に燃焼波形、表２
に燃焼性能を示す。
器は、粉状推進薬でも爆轟することなく安定した燃焼性
能を得ることができ、しかも小型でありながら数ｍｓｅ
ｃ以内に作動させることが可能である。そのため高速作
動が要求される推進システムに極めて有効である。
んだときの断面説明図。
線。
Claims (3)
- 【請求項１】 高速飛翔体の進行方向を制御するインパ
ルススラスタ用推力発生器において、該発生器が粉状推
進薬と、側面部に複数の孔を設けた該推進薬を収納する
管状容器、及び該推進薬を着火させるスクイブからなる
ことを特徴とするインパルススラスタ用推力発生器。 - 【請求項２】 管状容器の側面部の孔の全孔面積が側面
部面積の１０〜４０％である請求項１記載のインパルス
スラスタ用推力発生器。 - 【請求項３】 粉状推進薬が酸化剤とバインダーからな
り、酸化剤の主成分が過塩素酸アンモニウムである請求
項１又は２記載のインパルススラスタ用推力発生器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6096351A JP2878965B2 (ja) | 1994-05-10 | 1994-05-10 | インパルススラスタ用推力発生器 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6096351A JP2878965B2 (ja) | 1994-05-10 | 1994-05-10 | インパルススラスタ用推力発生器 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07305654A true JPH07305654A (ja) | 1995-11-21 |
| JP2878965B2 JP2878965B2 (ja) | 1999-04-05 |
Family
ID=14162586
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6096351A Expired - Lifetime JP2878965B2 (ja) | 1994-05-10 | 1994-05-10 | インパルススラスタ用推力発生器 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2878965B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003042007A (ja) * | 2001-07-26 | 2003-02-13 | Hamamatsu Photonics Kk | エネルギー発生装置及びエネルギー発生方法 |
Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6047852A (ja) * | 1983-08-25 | 1985-03-15 | Nissan Motor Co Ltd | 固体ロケットモ−タの前端部構造 |
-
1994
- 1994-05-10 JP JP6096351A patent/JP2878965B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6047852A (ja) * | 1983-08-25 | 1985-03-15 | Nissan Motor Co Ltd | 固体ロケットモ−タの前端部構造 |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003042007A (ja) * | 2001-07-26 | 2003-02-13 | Hamamatsu Photonics Kk | エネルギー発生装置及びエネルギー発生方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2878965B2 (ja) | 1999-04-05 |
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