JPH07305163A - 低反射クロム系膜 - Google Patents
低反射クロム系膜Info
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- JPH07305163A JPH07305163A JP6096797A JP9679794A JPH07305163A JP H07305163 A JPH07305163 A JP H07305163A JP 6096797 A JP6096797 A JP 6096797A JP 9679794 A JP9679794 A JP 9679794A JP H07305163 A JPH07305163 A JP H07305163A
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- Pending
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Abstract
成膜された、可視域での波長が550nmにおいて、反
射率が、5%未満のクロム系膜であって、少なくともそ
の一部は1種以上のクロム化合物であることを特徴とす
る低反射クロム系膜。 【効果】 液晶基板等として有用な、極めて高特性の低
反射クロム系膜が実現される。
Description
関するものである。さらに詳しくは、この発明は、液晶
カラーフィルタ用基板等として有用な、低反射特性に優
れ、膜密着性、膜均一性等に優れた新しい低反射クロム
系膜に関するものである。
ともなって、より鮮明で、反射による不都合の抑えられ
た液晶画像表示手段の実現が望まれている。このための
技術的課題としては、液晶カラーフィルタ基板として用
いられる反射抑止膜の特性の向上があり、この課題につ
いてこれまでにも精力的な検討が進められてきている。
めの手段として、ガラス等の透明基板上に、金属クロ
ム、あるいは金属クロムとクロム酸化物の薄膜をスパッ
タリング方法により形成したクロム系低反射膜が知られ
ている。しかしながら、このスパッタリング法により形
成したクロム系膜は、比較的その低反射特性が良好であ
るものの、依然としてその改善の余地が残されており、
このことは、スパッタリング法であるが故の膜組織、膜
特性の均一化、密着性の向上等が難しいという問題と密
接に関わっている。
特性の低反射膜を実現することは難しく、抜本的な対応
が求められていた。この発明は、以上の通りの事情に鑑
みてなされたものであって、従来の技術の限界を克服
し、より低反射特性に優れ、膜組織並びに膜物性の均一
化を図り、密着性にも優れた新しい低反射膜を提供する
ことを目的としている。
を解決するものとして、高周波励起プラズマ蒸着により
透明基板上に成膜された、可視域での波長が550nm
において、反射率が5%未満のクロム系膜であって、少
くともその一部は1種以上のクロム化合物であることを
特徴とする低反射クロム系膜を提供する。
は 1)少くとも1種以上のクロム化合物を含有しているク
ロム系膜であって、 2)このクロム系膜は、可視域での波長が550nmに
おいて、反射率が5%未満であり、 3)このクロム系膜は、高周波励起プラズマ蒸着により
形成されたものであること を必須の要件とし、かつ、本質的な特徴としている。
性を損わない限り、その種類に特に限定はないが、クロ
ムの酸化物、クロムの窒化物等が好ましいものとして例
示される。これらのクロム化合物は、単層、多層とし
て、あるいは混合膜として構成することができる。この
場合、金属クロムとの多層構造としてもよい。クロムの
酸化物、クロムの窒化物等としては、CrOx 、CrN
y 等として各種原子価状態のものが薄膜として形成され
ることが考慮される。
いては、この発明においては、上記の通り、低反射クロ
ム系膜を構成するものとして、高周波励起プラズマ蒸着
により形成される。この高周波励起プラズマ蒸着はイオ
ンプレーティング、反応性イオンプレーティング等とし
て、この発明の発明者により開発され、すでに広く実用
化されている手段をはじめ、さらに光励起やCVD技術
との複合化等としても知られているものを好適に使用す
ることができる。
質を抵抗加熱、誘導加熱、あるいは電子ビーム照射等に
よって蒸発させ、生成した蒸発粒子を高周波励起してプ
ラズマ状態とし、イオン種、中性粒子、ラジアン等によ
る成膜過程として蒸着する。この場合、反応は、1×1
0-6〜1×10-3Torr程度に真空排気した後に、ア
ルゴン、ヘリウム等の不活性ガス、さらには反応性ガス
を導入してプラズマ励起し、成膜する。反応ガスとして
は、たとえば、O2 、N2 ばかりでなく、酸化窒素類、
含酸素化合物、含窒素化合物の各種のものが用いられ
る。反応性ガスは、通常は1×10-4〜1×10-2To
rr程度の分圧下において使用することができる。
めの基板としては、ガラス等の透明基板が用いられる。
より好ましくは、被蒸着面に汚れ、キズがなく、泡、異
物が100μm以上のものとしては認められないこと等
が必要となる。蒸着後の膜特性としては、少くとも10
μm以上のピンホールは認められず、汚れ、異物の付着
がないことが必要となる。そして当然のことであるが、
この発明においては、550nmの光に対しての反射率
が5%未満としている。
00Å程度とする。以下、実施例を示し、さらに詳しく
この発明について説明する。実施例1 真空反応容器を1×10-5Torrに真空排気し、クロ
ム金属の蒸発源を加熱して蒸発させた。真空反応器に
は、ガス分圧として、 アルゴン 4×10-3Torr 酸素 2×10-4Torr においてアルゴンおよび酸素ガスを導入し、コイル状高
周波(RF)電極に50Wの電力を印加し、プラズマ放
電を生成させ、ノンアルカリ透明ガラス基板上に膜厚6
00Å程度のクロム酸化物のプラズマ蒸着膜を形成し
た。次いで、酸素ガスを窒素ガスに代え、クロム酸化物
膜上に、膜厚800Å程度のクロム窒化物膜を生成させ
た。
たところ、図1に示した通り、波長が550nmの光に
対しての反射率は5%未満であることが確認された。ま
た、マクベス濃度計(400〜700nm)による光学
濃度は3.5以上であった。また、膜密着度も良好であ
った。実施例2 実施例1において、クロムの窒化膜の生成に代えて、ク
ロム膜を1000Åの厚みに成膜した。
500nmの光に対して、図2に示した通り、5%未満
であった。また、光学濃度も3.5以上であることが確
認された。比較例1 高周波励起プラズマを用いることなく、スパッタリング
によりクロム膜を成膜した。膜厚1800Åにおいて、
可視域での波長が550nmの光に対して、反射率は1
2%となった。5%未満の要件を満たすことはできなか
った。
り、液晶基板等として有用な、極めて高特性の低反射ク
ロム系膜が実現される。
Claims (6)
- 【請求項1】 高周波励起プラズマ蒸着により透明基板
上に成膜された、可視域での波長が550nmにおい
て、反射率が5%未満のクロム系膜であって、少くとも
その一部は1種以上のクロム化合物であることを特徴と
する低反射クロム系膜。 - 【請求項2】 クロム化合物が、クロムの酸化物および
/またはクロムの窒化物である請求項1の低反射クロム
系膜。 - 【請求項3】 クロム化合物が、反応性高周波励起イオ
ンプレーティングにより成膜されている請求項1または
2の低反射クロム系膜。 - 【請求項4】 金属クロム並びにクロム化合物が多層配
設されている請求項1、2または3の低反射クロム系
膜。 - 【請求項5】 透明基板上にクロムの酸化物を配し、そ
の上にクロムの窒化物を積層させた請求項1の低反射ク
ロム系膜。 - 【請求項6】 透明基板上にクロムの窒化物を配し、そ
の上にクロムの酸化物を積層させた請求項1の低反射ク
ロム系膜。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6096797A JPH07305163A (ja) | 1994-05-10 | 1994-05-10 | 低反射クロム系膜 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6096797A JPH07305163A (ja) | 1994-05-10 | 1994-05-10 | 低反射クロム系膜 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07305163A true JPH07305163A (ja) | 1995-11-21 |
Family
ID=14174624
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6096797A Pending JPH07305163A (ja) | 1994-05-10 | 1994-05-10 | 低反射クロム系膜 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07305163A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114674233A (zh) * | 2020-03-31 | 2022-06-28 | 大日本印刷株式会社 | 编码器用反射型光学标尺和反射型光学式编码器 |
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JPH05297570A (ja) * | 1992-04-20 | 1993-11-12 | Toppan Printing Co Ltd | フォトマスクブランクの製造方法 |
-
1994
- 1994-05-10 JP JP6096797A patent/JPH07305163A/ja active Pending
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