JPH0730459A - 無線通信装置における妨害波除去方法及び装置 - Google Patents

無線通信装置における妨害波除去方法及び装置

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JPH0730459A
JPH0730459A JP5191863A JP19186393A JPH0730459A JP H0730459 A JPH0730459 A JP H0730459A JP 5191863 A JP5191863 A JP 5191863A JP 19186393 A JP19186393 A JP 19186393A JP H0730459 A JPH0730459 A JP H0730459A
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wave
receiver
level
cable
signal
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JP5191863A
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English (en)
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Nobuyuki Saito
信行 齋藤
Shunichi Oya
俊一 大屋
Tokuyoshi Oba
徳喜 大場
Yuichi Kimura
優一 木村
Susumu Nakabayashi
進 中林
Fujio Sumi
富士雄 角
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ANTENNA GIKEN KK
IDOUMUSEN CENTER
Fujitec Co Ltd
Original Assignee
ANTENNA GIKEN KK
IDOUMUSEN CENTER
Fujitec Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数の妨害波を数少ないキャンセラによって
同時に抑圧し、構成が簡単でしかも安価な無線送受信機
間干渉防止方法及びそのための装置を提供する。 【構成】 複数の送信機出力を同一アンテナに供給する
同軸ケーブルから高周波信号を導出し、その位相とレベ
ルを調整する手段を経て、近接配置された受信用アンテ
ナと受信機間のケーブルに注入することによって、前記
受信ケーブルに混入する前記送信波をキャンセルする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は妨害波除去方法及びその
ための装置に関するものであり、詳しくは、簡単な構成
によって複数の受信機に対する多数の妨害波を一挙に除
去することを可能にした手段に関するものである。
【0002】
【従来の技術】無線通信手段は自動車電話システムをは
じめとして、人類のコミュニケーションの手段として益
々重要性を増しつつあるが、限りあるチャネル資源の有
効利用を図るための手段や方法が、種々提案されてい
る。例えば、自動車電話システムは凡そ870MHz〜
900MHzの周波数帯に多数のチャネルが設定され、
またMCAもその近傍の周波数帯に同様に多数のチャネ
ルが設定されている。このように、無線通信チャネルは
互いに接近した周波数帯に所定の間隔をもって設定され
ているが、もはや余剰チャネルがなく、如何にして多く
のチャネルを確保するかが重要なテーマである。また一
方、複数の無線送受信機を接近した状態で設置せざるを
得ないのが現状であり、特に大都市においては、この傾
向が著しい。
【0003】しかし、自動車電話無線システムやMCA
に限らず、隣接する周波数帯の無線送受信機が近接して
設置されると、一方の送信電波が他方の受信チャネルに
混入し、妨害波となって信号対雑音比(S/N)を極端
に低下させ、著しい場合は受信不能になるという問題が
有った。このことを具体的数値を示して説明すれば、一
般に受信機においては0dBμ程度の電界強度の希望信
号を受信する時、近接する妨害波の信号レベルを80d
Bμ以下に抑圧しなければ、感度抑圧現象のため受信品
質劣化を生じる。これは受信機の性能の一つとして、隣
接チャネル妨害波を80dB以上抑圧すべきことが規定
されたものであるが、この規格を満足する受信機であっ
ても、近接配置された送信機から発射される電波は例え
ば100dBμ以上のレベルで着信することが多く、感
度抑圧現象によって受信不可能に陥る。例えば400M
Hz帯でのチャネル・セパレーション12.5kHzに
おいて、隣接チャネルの送信波が妨害波であるとき、こ
れを高周波フィルタにて除去するのは不可能である。こ
のための対策として、従来、例えば図6に示すような方
法が提案されまた実現されている。
【0004】即ち、図6は従来の、無線送受信機間妨害
防止方法の原理を説明するためのブロック構成図であっ
て、1は一方の無線機群に接続されたアンテナで、合成
器2とケーブル3を介して複数の送信機に接続されてい
るが、説明を簡単にするため、ここではそのうちの一つ
の送信機4のみを図示する。また、5は前記アンテナ1
と近接して設置された他方の無線機群に属するアンテナ
であり、分配器6とケーブル7−1、7−2、・・・7
−nを介してn台の受信機に接続された状態を示したも
のである。なお、実際は前記送信機4および受信機8
は、共に夫々に受信機と送信機を具えた無線設備である
が、説明を簡単にするためにアンテナ1を送信用、アン
テナ5を受信用として説明する。以下同様である。この
状態において、前記送信機4から電波を発射し、同時に
受信機8−1、8−2、・・・8−nのいづれかにおい
て、近接したチャネル周波数にて受信する場合を想定す
ると、前記送信機からの電波が受信機の受信チャネル信
号に妨害を与え、正常な受信が不可能となるか、あるい
は著しく通信品質を損なうという問題を生じること上述
したとうりである。
【0005】そこで、従来は、同図6に示す様に、送信
機のケーブル3と受信機のケーブル7−1、7−2、・
・・7−nとの間に第一乃至第nのキャンセラ9−1、
9−2・・・9−nを設け、送信アンテナ1から空間を
経て受信アンテナ5へ、更には各受信ケーブル7−1、
7−2、・・・7−nを介して各受信機に混入する妨害
波を打ち消ことによって、斯かる妨害を排除していた。
即ち、前記キャンセラ9−1、9−2、・・は送信ケー
ブルに方向性結合器を接続し、送信電波、あるいはその
高調波であって夫々の受信機の妨害となる周波数成分の
一部を導出すると共に、そのレベルと位相を調整した上
で、他方の受信ケーブルに接続した注入器に供給する構
成となっており、この経路にて供給された信号成分によ
って受信アンテナを介して混入する妨害成分を相殺する
ものである。このキャンセラにて例えば妨害波を40d
B抑圧できるとすれば、送受信アンテナ離隔距離による
減衰量、アンテナ利得及び分配器やケーブルの総合減衰
量等を加味しても、十分に妨害波に対し80dB以上の
減衰を与えることが可能となる。
【0006】しかしながら、同図6に示した従来の方法
では、一対の送受信機間において一つの妨害波をキャン
セルするために一式のキャンセラが必要である。例え
ば、チャネル数がNの場合、各チャネルの送信機からの
妨害波を除去するためにキャンセラが一組必要であるか
ら、すべてのチャネル送信機から発射される妨害波除去
を行なうには、全体でN2 組のキャンセラが必要とな
る。従って、送受信機の数に応じて複雑な構成となるた
め、設備費用が高価なものになるとういう欠点が有り、
上述したように多数のチャネルを擁する自動車電話シス
テムあるいはMCA等においては到底採用し難いもので
あった。また、このような問題が発生する場面として、
戦艦あるいはその他の船舶等、限られた領域中に数多く
の無線設備を配置せざるを得ない場合が考えられ、簡単
にして有効な解決方法および装置が望まれていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述したよう
な事情に鑑みてなされたものであり、複数の妨害波を数
少ないキャンセラによって同時に抑圧し、従って構成が
簡単でしかも安価な無線送受信機間干渉防止方法及びそ
のための装置を提供することを目的としたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本発明では、複数の無線送信機と受信機が個別のアンテ
ナに接続され近接配置された無線装置において、前記送
信機とそれに接続されたアンテナとの間から送信電波成
分を導出し、その位相とレベルの少なくとも一方を調整
した後、前記受信機とそれに接続されたアンテナとの間
に注入することによって、前記送信用アンテナから発射
され、受信用アンテナを経て受信機に流入する信号を相
殺除去することを特徴とする。
【0009】また、この方法を実現するための装置とし
ては、前記送信機と送信用アンテナとの間のケーブルか
ら送信電波の一部を導出する高周波結合手段と、該結合
手段出力の位相と信号レベルの少なくとも一方を調整す
る手段と、この調整手段の出力を、前記受信機と受信用
アンテナ間のケーブルに注入する手段とを具える。
【0010】更に、妨害波除去精度を高めるために、前
記受信用アンテナケーブルに結合した注入手段の受信機
側に、モニタ受信手段を接続し、該モニタ受信手段によ
り妨害波レベルを監視しつつ前記位相調整手段またはレ
ベル調整手段を制御する。
【0011】あるいは、前記受信機側ケーブルに注入す
る高周波信号の位相とレベル調整手段として、自動調整
手段と、手動調整手段と、その両者を切り替える手段と
を具え、手動調整手段により粗調整または微調整を行な
った後、自動調整手段に切り替えることによって、手動
調整状態から最適状態に自動調整を開始するように構成
したことを特徴とする。
【0012】
【実施例】以下、図示した実施例に基づいて本発明を詳
細に説明する。図1は本発明の妨害波除去装置を適用し
た無線設備の一実施例を示す概要構成図であり、前記図
6と同一記号は同一装置を示す。この実施例では、複数
の小出力送信機14−1乃至14−nの出力を送信機出
力合成器13によって合成し、ひとつの送信ケーブル1
1によって高周波電力増幅器12に導くと共に、所望電
力に増幅した後一つの送信アンテナ1にて空間に放射す
るようになっており、また、例えば10m程度の至近距
離に近接配置された受信アンテナ5は受信ケーブル15
と分配器16を経て、17−1乃至17−nの複数の受
信機に接続されるように構成された無線通信設備に、本
発明の妨害波除去装置を適用する場合を示している。
【0013】即ち、本発明では、従来のように各送信ケ
ーブルと各受信ケーブル間毎に妨害波除去装置を挿入す
ることを止め、同図に示すように一つの送信用同軸ケー
ブル11と一つの受信ケーブル15との間を、妨害波キ
ャンセル装置で接続することによって、一挙に妨害波を
除去する構成をとる。図2は妨害波キャンセル装置部分
の具体的一構成例を示すブロック図であり、1は送信ア
ンテナ、11は送信アンテナと電力増幅器との間を接続
する送信用ケーブル、また、5、15は受信アンテナと
それに接続された受信ケーブルである。この実施例に示
す妨害波キャンセル装置20は、前記送信ケーブル11
に挿入した方向性結合器21によって送信信号の一部を
分岐し、これを同軸ケーブル22と、電圧可変移相器2
3及び電圧可変減衰器24とを介して、前記受信アンテ
ナ5と受信機との間の受信ケーブル15に接続した方向
性結合器25に供給する。
【0014】また、この方向性結合器25の出力は受信
用分配器に伝達される他、その一部はモニタ受信機26
にも供給し、後述するように受信レベルを監視し得る信
号をモニタ受信機から出力すると共に、その信号をアナ
ログ・デジタル変換器(A/D)27を経て制御用マイ
クロコンピュータ28に供給する。マイクロコンピュー
タ28には、二つの電圧設定器29、30からの電圧が
アナログ・デジタル変換器31、32を介して入力され
ており、また同時に、演算処理の結果得られたデジタル
信号を、デジタル・アナログ変換器33、34を経て、
上記電圧可変移相器23と電圧可変減衰器24に供給す
るものである。なお、前記マイクロコンピュータ28に
は、制御の自動化と手動の切り替え手段が付されてお
り、微調整あるいは粗調整と精密調整を効果的に実行で
きるように構成されている。
【0015】以上の構成において、動作と制御方法を説
明する。いま、前記複数の小出力送信機14−1乃至1
4−nのすべて又は一部が起動し、送信機出力合成器1
3と電力増幅器12と及び送信ケーブル11を経て送信
アンテナ1から送信電波として放射されると、その一部
は、当然ながら至近距離に配置された受信アンテナ5に
入力し、分配器16を介して接続された受信機17−1
乃至7−iに伝達される。このとき、受信機に混入する
送信電波の電界強度は、例えば120dBμ程度、或は
それ以上となること、容易に想像できよう。このため、
送信機と受信機を同時に運用する場合、上記送信波に妨
害されて、正常な受信が不可能になる。
【0016】そこで、本実施例では、付加した妨害波除
去装置20を次のように制御することによって、これを
回避する。即ち、前記送信ケーブル11に挿入した方向
性結合器21によって、送信信号の一部A(F1 F2 ・
・・・Fn )を分岐すると共に、その信号の位相を電圧
可変移相器23によって制御し、次に電圧可変減衰器2
4によって振幅レベルを調整した後、次段の受信側方向
性結合器25に供給する。一方、この方向性結合器25
には、上述したように受信アンテナ5を介して送信電波
B(F1 F2 ・・・・Fn )が入力されている。そこ
で、この方向性結合器25において、両者の信号A(F
1 F2 ・・・・Fn )とB(F1 F2 ・・・・Fn )と
が、互いに相殺キャンセルされるように、前記電圧可変
移相器23と電圧可変減衰器24とを制御する。
【0017】この結果、受信側方向性結合器25から出
力される信号中の送信波成分は除去されるか、或は、著
しくレベルが減衰されたものとなるから、そのレベルが
所定値以下となれば、受信機の妨害波とならない。即
ち、本発明は受信機にとって妨害波となる送信電波を一
括して受信側のアンテナ出力端に供給し、アンテナから
混入する同一送信波を一挙にキャンセルするものである
から、図6に示した従来手段のように、受信機7−1、
7−2、・・・、7−nの夫々にキャンセル手段を設け
る必要がなく、唯一つのキャンセル装置によって目的を
達成することができ、従来の方式に比べて、大幅に装置
構成が簡素化されることが明らかであろう。
【0018】この方法において、妨害波をキャンセル除
去するには妨害波どうしのレベルと位相関係を正確に調
整することが肝要である。そこで、その調整を自動的に
行う場合の実施例を説明する。前記図2に示したブロッ
ク35は自動調整回路であって、上述したモニタ受信機
26と制御用コンピュータ28及びその周辺ブロックか
ら構成され、次のように制御する。即ち、一般的に受信
機によって受信復調する希望波信号レベルは、数dBμ
から大きくても、精々数十dBμであるのに対し、近接
配置した送信機から混入する妨害波レベルは100dB
μ或はそれ以上程度と極めて大きい。従って、モニタ受
信機26によって、妨害波群のほぼ中央の周波数帯域に
存在する妨害波を受信すれば、例えこれに希望波が含ま
れたとしてもそのレベルは無視し得る。そこで、モニタ
受信機に着信する信号レベルが最小になるように、前記
電圧可変移相器23及び電圧可変減衰器24を制御すれ
ばよい。
【0019】前記モニタ受信機26は、上述した送信機
からの妨害波周波数のうちの一つを受信し、その搬送波
レベル、またはノイズ抑圧レベル等、妨害波のレベルを
監視し得る出力を得る。この情報はアナログ・デジタル
変換器27にてデジタル信号に変換され、制御用コンピ
ュータ28にてそのレベルが最小になるように可変減衰
器24と可変位相器23を調整する。
【0020】妨害波レベルが最小であることを検出する
には、例えば、モニタ受信機26の、リミタ電流レベル
(中間周波増幅段から抽出した信号を整流して得る)を
監視すればよい。また復調信号の雑音レベルによっても
妨害波レベルを検出することが可能で、妨害波をモニタ
受信機の希望波として受信すれば良い。なお、前記リミ
タ電流レベルは、受信電界強度が比較的大きい範囲にお
いて、直線的に変化し、更に受信電界強度が大きくなる
と、一定電流或は一定電圧にて飽和する。また雑音レベ
ル監視による受信レベル判定は、受信信号が小さい範囲
において雑音レベルが大きくなる。そこで、本発明にお
いて電圧可変移相器23と電可変減衰器24を調整する
際に、電界強度レベル範囲に応じて両者を使い分けるよ
うにすれば、正確な調整が可能となるが、いづれか一方
によっても十分である。即ち、受信機の隣接チャネル妨
害波除去能力が高く、希望波とのレベル差が80dB以
下であれば害波を受けないから、例えば妨害波が希望波
より120dB大きい場合、これを40dB減衰すれば
目的を達成することになり、妨害波を完全に除去する必
要はないからである。
【0021】具体的には、上述した受信機のリミタ電流
等、妨害波信号レベルに比例して変化する信号のレベル
を監視しつつ、先ず、可変減衰器の制御電圧を増減し、
その値が最小となる電圧値に設定した後、同様にして可
変位相器の制御電圧を設定する。つまり、ケーブルにお
いてアンテナから入力する妨害波とキャンセラから注入
する妨害波の位相が互いに逆相でありかつ信号レベルが
同一である度合いが高い程、前記モニタ受信機に入力す
る妨害波信号レベルが小さくなるから、可変位相器と可
変減衰器を交互に調整して、極力妨害波信号のキャンセ
ル量を多くする操作を行なう。
【0022】またこの操作を間欠的に、または常時繰り
返し行えば、妨害波をキャンセルする条件の変化、例え
ば、近接送信機の出力レベルの変動に伴う妨害波レベル
の変動、受信ケーブルの経年変化及び温度変化による減
衰量・位相量の変動、方向性結合器あるいは注入器の特
性変動、送受信アンテナ間の結合度変化等、全ての要因
に対する補正が自動的に実行され、常に最適な状態を保
つことが可能となる。
【0023】次に、上述した構成によって妨害波をキャ
ンセルした場合の具体的効果について説明する。図3は
一つの妨害波周波数fc を400MHzとし、前記電圧
可変移相器と減衰器の調整を行って、周波数fc の信号
に対し60dBの減衰量を得た場合、減衰量が40デシ
ベルに悪化する高低左右の周波数f1 とf2 の間隔は約
0.4MHz程度であった。これは、妨害波周波数が妨
害波除去周波数として調整したfc からづれるに従っ
て、位相(周波数)が理想状態からづれるため、除去能
力が低下することを意味する。
【0024】なおこの測定は妨害波として標準信号発生
器から出力した信号を二分岐し、一方を上述した電圧可
変移相器と電圧可変減衰器を経て方向性結合器に、また
他方を直接前記方向性結合器に入力すると共に、上述し
た自動キャンセル制御ブロック35を動作させた状態
で、前記信号発生器からの信号周波数を変化させたとき
の減衰量を測定した結果である。即ち、妨害波としては
単一周波数信号を入力し、その周波数を変化させたとき
の特性であり、静特性と云うことができる。
【0025】ところが、同様の装置において信号発生器
を3台用意すると共に、一つは周波数fc に固定し、他
の二つの信号発生器の出力信号周波数f1 ,f2 をfc
の高低両側にて変化させた場合、図4に示すような測定
結果が得られる。即ち、この場合、f1 ,f2 の間隔が
1MHzにおいてもf1 における減衰量から僅か数dB
程度の劣化しかなく、広い周波数範囲において、妨害波
除去能力が得られることが明らかとなった。この状態に
おける特性は、前記第3図の例に対し、動特性と言うこ
とができ、実際の無線機運用状態における本装置の妨害
波除去能力を示すものである。従って、上述した妨害波
除去装置のキャンセル周波数を、妨害波周波数群のほぼ
中央の周波数に調整すれば、その高低両側の所要範囲に
おける妨害波を広範囲にわたって抑圧することができ
る。
【0026】図5は上述した本発明の実施例に示す装置
によって、実際に120dBμ程度の複数の妨害波が存
在する状況において動作させた場合の、妨害波残留量を
測定した図で、中心周波数においては60dBμ、また
その両側に±0.5MHz離れた周波数においても70
dBμ程度の残留量となった。従って、通常の受信機に
おいては希望波が妨害波と同一周波数でない限り、十分
に高品質の復調信号を得ることができる。
【0027】なお、前記電圧可変移相器と電圧可変減衰
器の調整にあたって、妨害波除去装置に電源を投入した
直後は、妨害波にキャンセル周波数が一致していない状
態にあり、自動調整ブロックがこの周波数に一致するま
でに比較的長時間を要することがある。そこで、この実
施例のように制御用マイクロコンピュータに自動と手動
切り替え手段を付加し、装置の立ち上がり時には手動操
作によって、電圧可変移相器と減衰器を粗調整した後、
自動調整に切り替え、微調整および自動追尾調整を行う
ようにすれば、迅速な制御が可能である。
【0028】以上、いくつかの実施例を参照しつつ本発
明を説明したが、本発明の実施に当たっては、上記実施
例に限定する必然性はなく、各ブロックを同様の機能を
有する他の回路に置き換えることは何ら差し支えない。
また、上記モニタ受信機では必ずしも妨害波を受信モニ
タする必要はなく、妨害波近傍周波数の信号をモニタし
てもよいことが実験的に確認済である。したがって、例
えば、受信機の妨害とならない疑似妨害波信号発生器を
具え、その信号を受信アンテナ入力端に供給する構成と
し、この疑似妨害波レベルをモニタ受信機にて監視しつ
つ疑似妨害波がキャンセルされるように自動調整回路を
制御することも可能である。更には、除去せんとする妨
害波の周波数帯域が広く、一組のキャンセル装置によっ
ては目的を達成しえない場合は、同様の装置を複数従属
に接続し、夫々のキャンセル周波数を順次ずらすように
設定すれば、所望の周波数帯域において妨害波を除去す
ることができる。
【0029】
【発明の効果】本発明は以上説明したように、送信用ケ
ーブルから導出した送信波の一部を、その位相とレベル
の少なくとも一方を調整した後、受信用ケーブルに注入
することによって、アンテナを介して混入する妨害波を
キャンセルするように構成したので、近接して配置され
る送受信機の数、あるいはチャネル数に関わらず、唯一
組の装置で多数の妨害波を除去することが可能となり、
妨害波除去装置としての構成が極めて簡単となる。した
がって、自動車電話基地局やMCA基地局等、多数の送
受信機が近接配置される場合であっても適用可能である
から、特に、都市周辺における混信、感度抑圧問題を解
決する上で大きな効果を奏する。更に、船舶等の限られ
たスペースに多数の送受信機を設置せざるを得ない状況
における、妨害波除去手段としても極めて有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る妨害波除去装置の、無線設備にお
ける挿入位置を説明するためのブロック図である。
【図2】本発明に係る妨害除去装置の一実施例を示す、
ブロック構成図である。
【図3】本発明に係る妨害除去装置の動作を説明するた
めの減衰特性図(静特性)である。
【図4】本発明に係る妨害除去装置の動作を説明するた
めの減衰特性図(動特性)である。
【図5】本発明に係る妨害除去装置の動作を説明するた
めの特性図であって、妨害波残留量を示す図である。
【図6】従来の妨害除去装置を示す、ブロック構成図で
ある。
【符号の説明】
1 送信アンテナ 2、13 合成器 3、11 送信ケーブル 4、14−1、14−2、・・・、14−n 送信機 5 受信アンテナ 6、16 分配器 7−1、7−2、7・・、7−n、15 受信ケーブル 8−1、8−2、・・8−n 、17−1、17−2、
・・17−i 受信機 9−1、9−2、・・・9−n、18、20 キャンセ
ラ 12 高周波電力増幅器 21、25 方向性結合器 22 同軸ケーブル 23 可変位相器 24 可変減衰器 26 モニタ受信機 27、31、32 アナログデジタル変換器 28 制御用コンピュータ 29、30 電圧設定器 33、34 デジタルアナログ変換器 35 自動調整ブロック
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大屋 俊一 東京都港区赤坂2丁目14番27号 財団法人 移動無線センター内 (72)発明者 大場 徳喜 埼玉県大宮市宮ケ谷塔4丁目72番地 アン テナ技研株式会社内 (72)発明者 木村 優一 埼玉県大宮市宮ケ谷塔4丁目72番地 アン テナ技研株式会社内 (72)発明者 中林 進 東京都大田区北嶺町39−10 富士テック株 式会社内 (72)発明者 角 富士雄 東京都大田区北嶺町39−10 富士テック株 式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の無線送信機と受信機が個別のアン
    テナに接続され近接配置された無線装置において、前記
    送信機とそれに接続されたアンテナとの間から送信電波
    成分を導出し、その位相とレベルの少なくとも一方を調
    整した後、前記受信機とそれに接続されたアンテナとの
    間に注入することによって、前記送信用アンテナから発
    射され、受信用アンテナを経て受信機に流入する信号を
    相殺除去することを特徴とする無線通信装置における妨
    害波除去方法。
  2. 【請求項2】 複数の無線送信機と受信機が個別のアン
    テナに接続され近接配置された無線装置において、前記
    送信機と送信用アンテナとの間のケーブルから送信電波
    の一部を導出する高周波結合手段と、該結合手段によっ
    て導出した信号の位相とレベルの少なくとも一方を調整
    する手段と、この調整手段の出力を前記受信機と受信用
    アンテナ間のケーブルに注入する手段とを具えたことを
    特徴とする無線通信装置における妨害波除去装置。
  3. 【請求項3】 前記受信用アンテナケーブルに結合し
    た注入手段の受信機側に、モニタ受信手段を接続し、該
    モニタ受信手段により妨害波レベルを監視しつつ前記位
    相調整手段またはレベル調整手段を制御するように構成
    した請求項2記載の無線通信装置における妨害波除去装
    置。
  4. 【請求項4】 前記受信機側ケーブルに注入する高周波
    信号の位相とレベルを調整する手段として、自動調整手
    段と、手動調整手段と、その両者を切り替える手段とを
    具え、手動調整手段により粗調整または微調整を行なっ
    た後、自動調整手段に切り替えることによって、手動調
    整状態から最適状態に自動調整を開始するように構成し
    た請求項2または3項記載の無線通信装置における妨害
    波除去装置。
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