JPH07304261A - 直接熱画像形成法用記録材料 - Google Patents

直接熱画像形成法用記録材料

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JPH07304261A
JPH07304261A JP7132743A JP13274395A JPH07304261A JP H07304261 A JPH07304261 A JP H07304261A JP 7132743 A JP7132743 A JP 7132743A JP 13274395 A JP13274395 A JP 13274395A JP H07304261 A JPH07304261 A JP H07304261A
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thermal
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acid
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JP7132743A
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Luc Leenders
リュク・レーンデル
Luc Bastiaens
リュク・バスティエン
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Original Assignee
Agfa Gevaert NV
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C1/00Photosensitive materials
    • G03C1/494Silver salt compositions other than silver halide emulsions; Photothermographic systems ; Thermographic systems using noble metal compounds
    • G03C1/498Photothermographic systems, e.g. dry silver
    • G03C1/4989Photothermographic systems, e.g. dry silver characterised by a thermal imaging step, with or without exposure to light, e.g. with a thermal head, using a laser

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  • Heat Sensitive Colour Forming Recording (AREA)
  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 情報にしたがって付勢される発熱体によって
直接熱画像形成を行うため用いるのに適した感熱記録材
料を提供する。 【構成】 感熱側と呼ばれる支持体の同じ側に、少なく
とも一つの有機還元剤と熱作用関係にある実質的に非感
光性の金属塩を含有する一つ以上の結合剤層を有してい
る上記感熱記録材料であって;さらに酸感受性ロイコ色
素を含有し、そのロイコ色素が、これと熱作用関係にあ
る色素現像主薬として働く酸反応性化合物によって色素
に変換可能な酸感受性ロイコ色素であることを特徴とす
る感熱記録材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は直接熱画像形成法( dir
ect thermal imaging )に用いるのに適した感熱記録
材料に関する。
【0002】
【従来の技術】熱画像形成法すなわちサーモグラフィ
( thermography )は、像にしたがって変調された熱エ
ネルギーを用いることによって画像を生成させる記録方
法である。
【0003】サーモグラフィとしては次の二つの方法が
知られている。 1.化学的または物理的なプロセスで色または光学濃度
が変化する物質を含有する記録材料を像にしたがって加
熱することによって可視画像パターンを直接熱によって
形成する方法。 2.像にしたがって加熱されたドナー材料からレセプタ
ー材料へ着色化学種を転写することによって可視画像パ
ターンが形成される熱色素転写印刷法。
【0004】熱色素転写印刷法は、色素−結合剤層を具
備する色素ドナー材料を用い、その色素ドナー材料か
ら、着色された部分または色素分子だけが、電子情報信
号によって正常に制御されたパターンで熱をかけること
によって、接触しているレシーバー材料に転写される記
録方法である。
【0005】“直接熱”画像形成法の概説は、例えば k
urt I. Jacobson - Ralph E. Jacobson 著の書籍“ I
maging Systems ”The Focal Press - London and
NewYork1976年の VII 章“7.1 Thermography
”の項に記載されている。サーモグラフィは実質的に
感光性ではないが熱に感受性すなわち感熱性の物質に関
連している。像にしたがって加えられる熱は、感熱画像
形成材料( thermosensitive imaging material )に
可視変化を生じさせるのに充分な熱である。
【0006】“直接”サーモグラフィの記録材料は化学
的タイプの材料である。特定の変換温度に加熱すると不
可逆反応が起こって着色画像が生成する。
【0007】広範囲の化学系が示唆されているが、その
いくつかの例が Kurt I. Jacobsonらの上記著書の13
8頁に記載されている。すなわち、還元剤を用いて、銀
石けん( silver soap )を熱誘導酸化還元反応に付す
ことによって金属銀の画像を生成させることが記載され
ている。
【0008】米国特許第3080254号によれば、一
般的な感熱複写用紙は、その感熱層に、熱可塑性の結合
剤例えばエチルセルロース、水に不溶性の銀塩例えばス
テアリン酸銀、および適切な有機還元剤(4−メトキシ
−1−ヒドロキシ−ジヒドロナフタレンが代表的な還元
剤である)を含有している。サーモグラフィの再現工程
において、または試験のために約90〜150℃の範囲
の適切な変換温度に加熱された試験金属バーを瞬間的に
接触させることによって、シートを局部加熱すると、感
熱層に眼に見える変化が起こる。最初は、白色または軽
度に着色していた層は加熱された領域が黒ずんで褐色を
帯びた外観になる。さらに中性の色調を得るには、フタ
ルアジノンのような有機複素環調色剤を感熱層の組成物
に添加する。感熱複写用紙は、米国特許第307480
9号の図1と図2に示されているように、原稿の赤外線
吸収画像領域に接触すると吸収されて熱に変換する赤外
線を用いる“フロントプリンティング( front - print
ing )”または“バックプリンティング( back - prin
ting )”に用いられる。
【0009】“ Handbook of Imaging Materials ”
(米国、カリフォルニア州、ベンチュラ、Diamond Res
earch Corporationの Arthur S. Diamond 編集、米
国、ニューヨーク州10016、ニューヨーク、マジソ
ンアベニュー270所在の Marcel Dekker Inc. が1
991年に印刷)の498〜499頁に熱印刷法につい
て記載されているように、画像信号が電気パルスに変換
され、次にドライバ回路を通じて選択されて熱プリント
ヘッドに送られる。この熱プリントヘッドは、微視的な
耐熱体( microscopicheat resistor element )で構
成され、この耐熱体はジュール効果によって電気エネル
ギーを熱に変換する。このように熱信号に変換された電
気パルスは、熱になって感熱紙の表面に送られ、そこで
化学反応が起こり発色現像がなされる。
【0010】通常の熱プリントヘッドの作動温度は、上
記書籍“ Handbook of ImagingMaterials ”の502
頁から分かるように300〜400℃の範囲内であり、
1画素(ピクセル)当りの加熱時間は1.0ms未満で
あり、記録材料に対する熱プリントヘッドの圧力接触
は、熱の良好な伝達が確実に行われるように例えば20
0〜500g/cm2 である。
【0011】熱プリントヘッド要素の加熱を変調する画
像信号は、例えば光電子走査装置類から、または磁気デ
ィスクもしくは磁気テープまたは光ディスク記憶媒体の
ような中間記憶手段(これらの手段は、特定の要件を満
たすように画像情報を処理できるディジタル画像ワーク
ステーションに任意に接続されている)から直接得られ
る。
【0012】エチルセルロースおよび後塩素化ポリ塩化
ビニルのような熱可塑性結合剤中に実質的に非感光性の
有機銀塩とヒドロキルアミン型の還元剤を含有する記録
層を有する感熱複写用紙が米国特許第4082901号
に記載されている。前記複写用紙は、熱プリントヘッド
によって行われるサーモグラフィ記録法に用いる場合、
連続階調再現に対して必要であるかなり高いグレーレベ
ルで画像を再現するのには不適である。
【0013】上記の著書 Handbookof Imaging Materi
als によれば(499〜501頁参照)、ロイコ色素系
を用いて直接熱記録を行うことは現在商業的に利用され
ている。
【0014】T. Usami および A. Shimura ,Journal
of Imaging Technology 、16巻、6号、1990
年12月、234〜237頁に記載されている実施態様
では、透明フィルムベース上の特定のロイコ色素系が、
いわゆる“現像主薬”(例えば有機溶媒に溶解され水溶
性結合剤中に分散された酸と反応するビスフェノール化
合物)を含有する記録層中のカプセル封入ロイコ色素に
対して作用されている。その光学濃度:温度曲線(23
6頁の図11)から、約130℃の温度の場合、光学濃
度は1.5以下であり、それ以上増加しないことが分か
る。
【0015】モノシートの直接熱記録材料と2シートの
熱色素転写記録材料(色素ドナーと色素レセプターの材
料)で市場にでているものはいずれも、2.5を超える
最大光学濃度および連続階調再現を提供する階調を有す
る画像を生成する性能をもっていない。
【0016】しかし医療診断の分野のような特別な用途
では、上記の画像形成性能を満たすことが必要条件であ
り、直接熱記録材料は、光学的濃度と階調が上記のセン
シトメトリーの結果を有するときしか上記用途に適して
いない。
【0017】直接熱画像形成材料を用いる画像形成法に
関するヨーロッパ特許願公開第0622217A1号に
よれば、連続階調の再現性は、複数の発熱体を有する熱
プリントヘッドによって熱記録材料を加熱することによ
って改善されるが、発熱体の活性化( activation )
は、下記式: P≦Pmax =3.3W/mm2 +(9.5W/mm2 ×
Δ) 〔式中、Pmax はライン時間中に発熱体が消費する時間
平均出力密度P(W/mm2 で表す)の全発熱体につい
ての最大値である〕を満たすような方式で活性化時間:
全ライン時間の比率を表すデューティサイクル( duty
cycle)Δでラインからラインへ順に行うことを特徴と
している。
【0018】前記ヨーロッパ特許願公開に記載されてい
るような方式で、熱プリントヘッドの発熱体の加熱を制
御することによって、銀塩/還元剤レドックス系による
連続階調の再現性はすでに改善されているが、熱記録材
料の組成については画像の階調を低下させる一層の改善
が依然として要望されている。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、直接
熱画像形成法に使用するのに適した感熱記録材料を提供
することであり、すなわちその材料は、光学濃度が2.
0を超え、かつ特に低い光学濃度の部分において、例え
ば身分証明文書用の顔写真の再現および例えば放射線写
真、超音波または核磁気共鳴(NMR)の信号によって
生成した画像に基づいた医療診断分野において必要であ
る連続階調の再現を行うのに適した階調を有する画像を
得ることができる材料である。
【0020】本発明の他の目的は、画像にしたがって電
気的に付勢される複数の発熱体を備えた熱プリントヘッ
ドによって画像にしたがった加熱が行われる直接熱記録
法に、前記記録材料を使用することである。本発明の他
の目的と利点は以下の説明で明らかになるであろう。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、支持体
の感熱側と呼ばれる同じ側に、少なくとも一つの有機還
元剤と熱作用関係にある実質的に非感光性の金属塩を含
有する一つ以上の結合剤層を有し、情報にしたがって付
勢される発熱体によって直接熱画像形成を行うため用い
るのに適した感熱記録材料であって;さらに酸感受性ロ
イコ色素を含有し、そのロイコ色素が、これと熱作用関
係にある色素現像主薬として働く酸反応性化合物によっ
て色素に変換可能な酸感受性ロイコ色素であることを特
徴とする感熱記録材料が提供される。
【0022】“熱作用関係”という用語は、記録材料の
光学濃度を増大する反応生成物を形成する物質が同一も
しくは異なる層の中に存在し、これらの物質が、熱によ
って、例えば熱で誘導される拡散で前記層から拡散され
て接触し互いに反応するに至ることができることを意味
する。
【0023】光学濃度の増大を起こしうる層は記録層ま
たは画像形成層と呼ぶ。
【0024】本発明にはさらに、前記記録材料が直接熱
画像形成法で熱パターンに暴露され、前記熱パターンが
加えられている間、外部から熱によってパターンにした
がって該材料上および/または該材料内に転写される物
質の援助なしで、可視画像が前記記録材料に形成される
記録方法も含まれる。
【0025】特に本発明は、前記感熱記録材料が、像に
したがって電気的に付勢される複数の発熱体を備えた熱
プリントヘッドにより像にしたがって加熱される、連続
階調の再現性が改善されたサーモグラフィ記録法を提供
するものである。
【0026】前記金属塩、好ましくは銀塩を本発明の記
録材料中に用いることによって、サーモグラフィで高い
光学濃度の画像を得ることができるが充分に低い階調で
はなく、一方、前記ロイコ色素を用いると、はるかに低
い階調で画像情報を熱で再現できるが最大光学濃度が低
くなる。本発明の組合わせは最終結果として、高い最大
光学濃度、および少なくとも低い光学濃度の部分におい
て連続階調を再現するのに充分低い階調を提供する。
【0027】“階調”という用語は、縦軸にプロットし
た光学密度(D):横軸にプロットした直線的に増大す
る熱量の関係を示す特性曲線の傾斜を意味し、この場
合、前記の異なる熱量は、同様に階段光学くさびを生成
するように隣の領域中のサーモグラフィ用材料に加えら
れる。
【0028】熱の直線的な増大は、例えば記録材料の異
なる領域の加熱時間を直線的に増大し、一方、単位時間
(s)当りの熱入力(J)を一定に保持することによっ
て得られる。あるいは加熱時間を一定に保持し入力熱の
量を直線的に増大させてもよい。
【0029】当然のことであるが前記特性曲線のすべて
の勾配または傾斜によって、サーモグラフィの画像の階
調が生じる。勾配は特性曲線上の単一点での傾斜に相当
する。ガンマ(γ)は前記特性曲線の最大勾配であり、
通常、該特性曲線のつま先部の末端部分とショルダー部
の始まる部分との間の勾配である。
【0030】本発明の記録材料によれば、特に低加熱エ
ネルギー値の範囲内で、有機銀塩レドックス系と、組合
わせてロイコ色素−現像主薬系を用いることなしで得ら
れるよりもはるかに低い階調が得られ、一方2を超える
所望の最大光学濃度を生じる。
【0031】本発明の特定の実施態様によれば、この態
様に用いる酸に感受性のロイコ色素および酸と反応性の
色素現像主薬は、バリヤー層によって分離され、そして
記録材料は加熱されるとバリヤー層を透過可能になり前
記色素形成薬剤の少なくとも一つに向かうことができる
が、このバリヤー層によって室温(20℃)と通常の相
対湿度(30%)の条件下での記録材料の貯蔵保存性が
改善される。このようなバリヤーは、ある程度、断熱ス
ペーサ層として働き、つまり発熱体より一層離れている
画像形成層は受ける熱が少ないので全加熱範囲に関連す
る光学濃度が一層良好に区別されて、最終プリントに、
視覚で認識可能な高い“グレイレベル”(低い階調)を
生じる。
【0032】前記バリヤー層は、ガラス転移温度(T
g)が20℃未満で融点(Tm)が100〜200℃の
範囲内にある疎水性重合体で製造することが好ましい。
このような重合体としては、例えば、ポリ塩化ビニリデ
ン(Tg=−17℃、Tm=198℃)、ポリエチレン
(Tg=−120℃、Tm=137℃)、ポリプロペン
(Tg=−15℃、Tm=167℃)およびポリイソブ
テン(Tg=−65℃、Tm=128℃)がある。
【0033】熱によって光学濃度を増大させるため本願
で指定する化学反応剤が一つ以上の層に用いられている
が、これらの層にはすべての種類の天然樹脂、改質天然
樹脂または合成樹脂が結合剤として含有されておりこれ
らの樹脂としては例えば下記のようなものがある。すな
わち、セルロース誘導体類例えばエチルセルロース、セ
ルロースエステル類、カルボキシメチルセルロース;デ
ンプンエーテル類;ガラクトマンナン;α,β,エチレ
ン系不飽和化合物由来の重合体類例えばポリ塩化ビニ
ル、後塩素化ポリ塩化ビニル、酢酸ビニルと塩化ビニリ
デンの共重合体類、塩化ビニルと酢酸ビニルの共重合体
類、ポリ酢酸ビニルと部分加水分解ポリ酢酸ビニル、ポ
リビニルアルコール、ビニルアルコールの繰り返し単位
の一部分だけをアルデヒドと反応させたポリビニルアル
コールを出発原料として用いて製造したポリビニルアセ
タール類好ましくはポリビニルブチラール、アクリロニ
トリルとアクリルアミドの共重合体類、ポリアクリル酸
エステル類、ポリメタクリル酸エステル類およびポリエ
チレンまたはその混合物である。
【0034】特に適切な結合剤は、Monsanto USA 社が
商品名BUTVAR B79で市販している、少量のビ
ニルアルコールの単位を含有するポリビニルブチラール
である。
【0035】本発明の直接熱記録材料の画像形成層中の
結合剤:画像形成物質の重量比は好ましくは0.2〜6
の範囲内でありかつ画像形成層の厚みは好ましくは8μ
m〜16μmの範囲内である。
【0036】ロイコ色素は重合体結合剤の層中に分子分
散状態で存在していてもよく、または加熱すると色素現
像薬が浸透可能になる熱可塑性重合体の壁(エンベロー
プ)を有する熱応答性マイクロカプセル中に包まれて、
重合体結合剤の層中に加えられる。このマイクロカプセ
ル類のエンベロープの重合体材料としては例えば塩化ビ
ニル−酢酸ビニルの共重合体または二酢酸セルロースが
ある。
【0037】色素現像薬は、重合体結合剤の中に分子と
して分割されて存在していることが好ましく、この場
合、色素現像薬の固溶体が結合剤中に形成されている。
酸感受性ロイコ色素に対する通常の色素現像薬は極性を
もっているので、酸性色素現像薬化合物が溶解可能な同
じ水混和性の有機溶媒例えばアセトンに可溶性である極
性結合剤を使用することが好ましい。
【0038】水混和性有機溶媒に可溶性の有用な極性結
合剤の例は、置換度(D.S.)が2.2〜2.32の
範囲内にある硝酸セルロースである。
【0039】酸感受性ロイコ色素の主な用途は、ノーカ
ーボンの複写紙に用いる用途であり、この複写紙には、
その裏面に、前記ロイコ色素化合物の溶液が入っている
マイクロカプセルがコートされ、そのマイクロカプセル
は、圧力によって破れると、該複写紙の下側に重ねられ
ているシートのおもての面の上の酸性白土と接触して着
色するロイコ色素を放出する(ドイツ、Weinheim 所在
の VCH Verlagsgesellschaft mbH 社発行の Zolling
er著: Color Chemistry 301〜303頁、1987
年参照)。
【0040】本発明にしたがって用いるのに特に適して
いるのは、例えばヨーロッパ特許願公開第015579
6号、ドイツ特許願公開(DE−OS)第353459
4号および同第4329133号、ならびに米国特許第
3957288号、同第4011352号および同第5
206118号に記載されているようなフルオラン類の
クラスに属しているロイコ色素類である。
【0041】好ましいフルオラン型ロイコ色素は、下記
一般式(A):
【化2】 (式中、R1 はモノ−もしくはジ−アルキルアミノ基を
表し、かつこれらの基の置換された基例えばテトラヒド
ロフリル基で置換された基を含み;R2 は水素、F、C
l、C1〜C5アルキル、C1〜C5アルコキシ、フェ
ニルまたはベンジルを表し;R3 は水素、C1〜C4ア
ルキル基、アラルキル基、シクロアルキル基またはアリ
ール基例えばフェニル基を表し;ならびにR4 はC1〜
C4アルキル基、アラルキル基、シクロアルキル基また
はアリール基例えばフェニル基を表す)で表される。
【0042】酸と反応して着色化合物を生成するその外
のロイコ色素は、ロイコ結晶バイオレット、ロイコマラ
カイトグリーン、結晶バイオレットラクトン、ベンゾイ
ルロイコメチレンブルー、および米国特許第52061
18号に記載されているビスインドフタリド類とカルバ
ゾリルメタン類のクラスに属する酸に感受性のロイコ色
素化合物である。
【0043】その外に酸感受性のロイコ色素として挙げ
られるのは、Eric Brinckman ら著“ Unconventional
Imaging Processes ”、The Focal Press London
andNew York 1978年発行の90〜95頁および米
国特許第3810762号に記載のスピロピランタイプ
の色素前駆物質である。
【0044】前記酸感受性ロイコ色素を着色化合物に変
換するのに適した電子受容性のすなわち酸と反応性の現
像薬化合物としては、例えば1,3−ビス−p−ヒドロ
キシクミルベンゼンもしくは1,4−ビス−クミルベン
ゼン、p−ヒドロキシ安息香酸ブチルエステル(PHB
B)、および Journal of Imaging Technology 、1
6巻、6号、1990年12月、235頁およびドイツ
特許願公開(DE−OS)第3534594号と同第4
329133号に記載されている、4,4′−イソプロ
ピリデンジフェノール(ビスフェノールA)およびこれ
に類似の化合物のごときビスフェノール類がある。
【0045】ロイコ色素に対して現像主薬として作用す
る他の適切な酸反応性化合物は、例えば米国特許第40
11352号に記載の芳香族オルトカルボン酸のモノエ
ステル類であり、さらに詳しく述べると、オルトフタル
酸のエチル半エステルである。
【0046】好ましい実施態様において、本発明の記録
材料に用いられる還元可能な金属塩は実質的に非感光性
の有機銀塩である。
【0047】銀塩以外の実質的に非感光性で還元可能な
有機金属塩で有用なものは、例えばヨーロッパ特許願公
開第0520404号に記載されている鉄の塩のような
有機酸の鉄塩であり、さらに詳しく述べるとo−ベンゾ
イル安息香酸鉄である。
【0048】本発明の記録材料に用いるのに特に適して
いる実質的に非感光性の有機銀塩としては、その脂肪族
炭素連鎖が好ましくは少なくとも12個の炭素原子を有
する脂肪酸として知られている脂肪族カルボン酸の銀塩
があり、例えばラウリル酸銀、パルミチン酸銀、ステア
リン酸銀、ヒドロキシステアリン酸銀、オレイン酸銀お
よびベヘン酸銀であり、さらに米国特許第450457
5号に記載のドデシルスルホン酸銀およびヨーロッパ特
許願公開第227141号に記載のジ−(2−エチルヘ
キシル)−スルホコハク酸銀がある。チオエーテル基を
有する有用な改質脂肪族カルボン酸類は例えば英国特許
第1111492号に記載され、および他の有機銀塩類
は英国特許第1439478号に記載され例えば安息香
酸銀と銀フタルアジノンがあり、これらは熱によって現
像可能な銀画像を作るのに同様に用いることができる。
さらに米国特許第4260677号には銀イミダゾレー
ト類が挙げられ、および実質的に非感光性の無機または
有機の銀塩複合体が記載されている。
【0049】金属塩の還元に用い、実質的に非感光性の
有機銀塩類の還元に優先的に用いる適切な有機還元剤
は、O、NまたはCに結合した少なくとも一つの活性水
素原子を有する有機化合物であり、例えば芳香族のジ−
およびトリ−ヒドロキシ化合物類があり、このような化
合物としては、例えばヒドロキノリンと置換ヒドロキノ
リン類、カテコール、ピロガロール、没食子酸とガレエ
ート類、アミノフェノール類、METOL(商品名)、
p−フェニレンジアミン類、アルコキシナフトール類例
えば米国特許第3094417号に記載の4−メトキシ
−1−ナフトール、ピラゾリジン−3−オンタイプの還
元剤類例えば PHENIDONE(商品名)、ピラゾリン−5−
オン類、インダンジオン−1,3誘導体類、ヒドロキシ
テトロン酸類、ヒドロキシテトロンイミド類、ヒドロキ
シルアミン誘導体類(例えば米国特許第4082901
号参照)、ヒドラジン誘導体類、レダクトン類およびア
スコルビン酸がある(米国特許第3074809号、同
第3080254号、同第3094417号および同第
3887378号参照)。
【0050】カテコールタイプの還元剤(この還元剤は
オルト位置に2個のヒドロキシ基(−OH)を有するベ
ンゼン核を少なくとも一つ含有する還元剤を意味する)
を含有する感熱記録材料を用いることによって連続階調
の再現性を改善することができるということを実験に基
づいて我々は述べている。
【0051】好ましいのはカテコールと下記の一般式:
【化3】 で表されるポリヒドロキシスピロ−ビス−インダン化合
物である。なお上記式中R10は水素またはアルキル例え
ばメチルもしくはエチルであり;R11とR12は各々同一
もしくは異なってもよくH、アルキル基例えばメチル、
エチルもしくはプロピル、アルケニル基またはシクロア
ルキル基例えばシクロヘキシル基であり、またはR11
12はともに単素環式非芳香族環例えばシクロヘキシル
環を閉環するのに必要な原子を表し;R13とR14は各々
同一もしくは異なってもよく、H、アルキル基例えばメ
チル、エチルもしくはプロピル、アルケニル基またはシ
クロアルキル基例えばシクロヘキシル基であり、または
13とR14はともに単素環式非芳香族環例えばシクロヘ
キシルを閉環するのに必要な原子を表し;Z1 とZ2
各々同一もしくは異なってもよく、芳香族環もしくは芳
香族環系例えばオルト位もしくはパラ位を少なくとも二
つのヒドロキシル基で置換され、さらに任意に少なくと
も一つの炭化水素基例えばアルキル基もしくはアリール
基で置換されたベンゼン環を閉環するのに必要な原子を
表す。
【0052】特に有用なのは、米国特許第344004
9号に写真用タンニング剤として記載されているポリヒ
ドロキシ−スピロ−ビス−インダン化合物類であり、特
に3,3,3′,3′−テトラメチル−5,6,5′,
6′−テトラヒドロキシ−1,1′−スピロ−ビス−イ
ンダン(インダンIと呼ぶ)および3,3,3′,3′
−テトラメチル−4,6,7,4′,6′,7′−ヘキ
サヒドロキシ−1,1′−スピロ−ビス−インダン(イ
ンダンIIと呼ぶ)である。インダンはヒドリンデンとい
う名称でも知られている。
【0053】還元剤は感熱画像形成層に添加することが
好ましいが、すでに述べられているように還元剤の全体
もしくは一部は隣接する層に加えそこから実質的に非感
光性の銀塩を含有する層中に拡散できるようにする。
【0054】本発明の感熱記録材料は、先に定義したタ
イプの主還元剤の1種以上を、この主還元剤と比べて還
元力が劣る補助還元剤の1種以上と組合せて含有してい
てもよい。この補助還元剤は有機銀塩を含有する感熱層
に加えることが好ましい。その目的のためには、立体障
害性のフェノール類および芳香族スルホンアミド化合物
が有用である。
【0055】例えば米国特許第4001026号に記載
されているような立体障害性フェノール類は、室温で早
期還元反応やカブリ生成を起こすことなく、前記有機銀
塩と混合して使用できる補助還元剤の例である。
【0056】銀画像の濃度は前記定義の還元剤と有機銀
塩の被覆性( coverage )に依存し、好ましくは100
℃を超える温度で加熱した場合少なくとも1.5の光学
濃度を得ることができなければならない。有機銀塩1m
ole当り少なくとも0.10moleの還元剤を用い
ることが好ましい。
【0057】光学濃度が高い部分に形成した銀による純
黒調と低い光学濃度部分の純グレイ調( neutral grey
)を得るため、還元可能な銀塩と還元剤を、サーモグ
ラフィまたはフォトサーモグラフィで知られているいわ
ゆる調色剤とともに用いることが有利である。
【0058】適切な調色剤は、米国特許第408290
1号に記載されている一般式の範囲内に入っているフタ
ルイミド類とフタルアジノン類である。さらに挙げられ
るのは、米国特許第3074809号、同第34466
48号および同第3844797号に記載の調色剤であ
る。その外の特に有用な調色剤はベンゾオキサジンジオ
ンまたはナフトオキサジンジオンのタイプの複素環化合
物のトナーである。
【0059】前記のポリヒドロキシスピロ−ビス−イン
ダン還元剤と組合わせて用いるのに特に適しているトナ
ー化合物は、米国特許第3951660号に記載されて
いる3,4−ジヒドロ−2,4−ジオキソ−1,3,2
H−ベンゾオキサジンである。
【0060】本発明の感熱記録材料の一つ以上の画像形
成層は、前記成分に加えて、帯電防止剤と熱安定剤のよ
うな他の添加剤を含有していてもよい。好ましい帯電防
止剤は非イオン性であり、F3 C(CF26 CONH
(CH2 CH2 O)−Hに示すように炭化フッ素基を含
有している。適切な熱安定剤は米国特許第520611
8号に記載されている。これらの熱安定剤は、本発明の
感熱記録材料を製造中に酸感受性ロイコ色素が着色する
のを最少にする働きをする。このような熱安定剤の例
は、AKZO Chemie 社が商品名 INTERSTAB TM で市販
しているCa/Znカルボキシレート化合物、Ciba - G
eigy Corporation 社が商品名IRGASTABTで市販してい
るマレイン酸を含有していない有機スズカルボキシレー
ト、および商品名 STANCLERE T −200Mで販売され
ているオクチルスズメルカプチドである。さらに本発明
の記録材料は、紫外線吸収化合物および/または蛍光増
白剤を含有していてもよい。
【0061】記録層の結合剤を形成する重合体もしくは
その混合物は、色素形成反応の反応速度を改善するワッ
クス類または“ヒートソルベント( heat solvent
)”〔“サーマルソルベント( thermal solvent
)”もしくは“サーモソルベント(thermo solvent
)”とも呼ばれる〕、および高温でレドックス反応を
起こす金属好ましくは銀とともに使用してもよい。
【0062】本発明で用いる用語“ヒートソルベント”
は、50℃未満では固体状態であるが、例えば60℃以
上では、加熱領域で混合される結合剤に対する可塑剤に
なりおよび/または少なくとも一つの色生成剤に対する
溶媒として働く、加水分解されない有機材料を意味す
る。この目的のために有用なのは、米国特許第3347
675号に記載されている平均分子量が1500〜20
000の範囲内のポリエチレングリコールである。さら
に挙げられる化合物は、米国特許第3667959号に
ヒートソルベントとして記載されている尿素、メチルス
ルホンアミドおよび炭酸エチレン、ならびに Research
Disclosure 1976年12月(アイテム15027)
26〜28頁にヒートソルベントとして記載されている
テトラヒドロ−チオフエン−1,1−ジオキシド、アニ
ス酸メチルおよび1,10−デカンジオールのような化
合物である。ヒートソルベントのさらに他の例は、米国
特許第3438776号および同第4740446号;
ヨーロッパ特許願公開第0119615号および同第0
122512号;ならびにドイツ特許願公開第3339
810号に記載されている。
【0063】本発明の感熱記録材料の支持体は、好まし
くは、例えば紙、ポリエチレンをコートした紙、または
例えば、三酢酸セルロースのようなセルロースエステ
ル、ポリプロピレン、ポリカーボネート、もしくはポリ
エチレンテレフタレートのようなポリエステルで製造さ
れた透明な樹脂フィルム製の薄い可撓性の担体である。
その支持体は、シート、リボンまたはウエブの形態でも
よく、そしてその上にコートされる感熱記録層に対する
接着性を改善するため必要に応じて下塗りをしてもよ
い。
【0064】本発明の感熱記録材料の異なる層のコーテ
ィングは、例えば Edward D. Cohen および Edgar B.
Gutoff 編集(1992年)の“ Modern Coating an
d Drying Technology ”(米国、ニューヨーク州10
010、ニューヨーク、スイート909、23ストリー
ト、200イースト所在のVCH Publishers Inc. 発
行)に記載されているような“薄層”コーティング法で
行うことができる。
【0065】直接熱画像形成法は、透明タイプと反射タ
イプのプリントの作製の両者に使用できる。これは支持
体が透明または不透明でもよいことを意味し、例えば支
持体は白色の光を反射する面をもっている。例えば、白
色光を反射する顔料を含有する紙のベースが用いられ、
また該顔料は記録層と前記紙ベースの間の中間層中に任
意に添加される。透明ベースが用いられる場合、前記ベ
ースは無色でもよくまたは着色していてもよく例えば青
色でもよい。
【0066】ハードコピーの技術分野では、白色不透明
のベース上の記録材料が用いられるが、医療診断の技術
分野では、黒色画像の透明ポジがライトボックスで行わ
れる検査法に広い用途を見出している。
【0067】本発明の記録材料は、熱プリントヘッドを
用いて行うサーモグラフィ記録法に使用するのに特に適
している。適切な熱プリントヘッドとしては例えば Fuj
itsuThermal Head (FTP−040 MCS00
1)、TDK Thermal Head F415 HH7−108
9および Rohm Thermal Head KE2008−F3が
ある。
【0068】特別の実施態様では、いちばん外側に保護
層を備えていない記録層にプリントヘッドが直接接触す
るのを避けるため、前記プリントヘッドによって行う記
録層の像にしたがった加熱は、接触しているが取外し可
能な樹脂製のシートもしくはウエブを通じて行われ、前
記加熱を行っている間これらシートもしくはウエブから
画像形成材料の転写は全く起こらない。
【0069】他の実施態様では、加熱中局部的に変形す
るのを避け、耐摩耗性を改善し、およびプリントヘッド
が記録層と直接接触するのを回避するため、記録層に保
護コーティングを塗布する。このようなコーティング
は、色素ドナー材料の裏側に位置する熱色素転写材料に
塗布される非付着性コーティングまたは滑り層と同じ組
成である。
【0070】前記のいちばん外側の層である滑り層は、
溶解された潤滑材料および/または微粒子材料例えば最
外層から任意に突出しているタルク粒子を含有してい
る。適切な潤滑材料の例は、界面活性剤、液状潤滑剤、
固形潤滑剤またはその混合物であり、重合体の結合剤を
含有しているものも含有していないものもある。その界
面活性剤は当該技術分野で公知のいずれの界面活性剤で
もよいが、例えばカルボキシレート類、スルホネート
類、ホスホネート類、脂肪族アミン塩類、脂肪族第四級
アンモニウム塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル類、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル類、フル
オロアルキルC2 〜C20脂肪族酸類がある。液状潤滑剤
の例としては、シリコーン油類、合成油類、飽和炭化水
素類およびグリコール類がある。固形潤滑剤としては例
えば、ステアリルアルコールのような各種の高級アルコ
ール類、脂肪酸類および脂肪酸エステル類がある。適切
な滑り層の組成は、例えばヨーロッパ特許第13848
3号および同第227090号;米国特許第45671
13号、同第4572860号および同第471771
1号;ならびにヨーロッパ特許願公開第311841号
に記載されている。
【0071】適切な最も外側の滑り層は、結合剤とし
て、スチレン−アクリロニトリル共重合体もしくはスチ
レン−アクリロニトリル−ブタジエン共重合体もしくは
その混合物を含有し、かつ潤滑剤として、ポリシロキサ
ン−ポリエーテル共重合体もしくはポリテトラフルオロ
エチレンもしくはその混合物を、結合剤の0.1〜10
重量%の量で含有している(混合物)。
【0072】他の適切な最外側の滑り層は、少なくとも
一つのケイ素化合物およびコーティング中にIVa族もし
くはIVb族の元素の酸化物の無機骨格を有する重合体を
形成しうる物質(ヨーロッパ特許願公開第055457
6号に記載されている)の溶液をコートすることによっ
て得ることができる。
【0073】滑り(非粘着)コーティングとして塗布し
てもよい他の適切な保護層の組成物は、例えばヨーロッ
パ特許願公開(EP−A)第0501072号および同
第0492411号に記載されている。下記実施例によ
って本発明を説明する。百分率と比率は特にことわらな
い限り重量基準である。
【0074】
【実施例】
実施例(比較実施例) 感熱記録材料A(非発明材料) 下塗りをほどこしたポリエチレンテレフタレート支持体
(厚み100μm)に、溶媒としてのメチルエチルケト
ンと下記成分を含有するコーティング組成物をドクター
ブレードでコートして、乾燥後、支持体上に下記成分: ベヘン酸銀 4.42g/m2 ポリビニルブチラール ( BUTVAR B79、 商品名) 4.42g/m2 下記定義の還元剤S 0.84g/m2 3,4−ジヒドロ−2,4−ジオキソ− 1,3,2H−ベンゾオキサジン 0.34g/m2 を含有する記録層を得た。
【0075】還元剤Sはポリヒドロキシ−スピロ−ビス
−インダンすなわち1992年11月16日付で出願さ
れた未公開のヨーロッパ特許願第92203495.4
号にすでに記載されている3,3,3′,3′−テトラ
メチル−5,6,5′,6′−テトラヒドロキシ−スピ
ロ−ビス−インダンである。
【0076】感熱記録材料B(非発明材料) 記録材料Bは、サンドイッチを形成する二つの部分、す
なわちロイコ色素塩基を含有する一方の部分B1および
色素現像主薬として熱で転写可能な酸反応性化合物(A
C)を含有する他方の部分B2で作製される。
【0077】材料B1 厚みが5μmのポリエチレンテレフタレート支持体( D
IAFOIL K200、商品名)を、溶媒としてのメチルエ
チルケトンと下記成分を含有するコーティング組成物で
コートし、乾燥後、下記成分: 塩化ビニル−酢酸ビニル (88/12)共重合体 4.00g/m2 ロイコ色素塩基LB 5.00g/m2 を含有する層を該支持体上に得た。
【0078】ロイコ色素塩基を含有する前記層の上に
1.0g/m2 のポリ塩化ビニリデンを含有するバリヤ
ー層をアニオン性水分散液で塗布した。
【0079】ロイコ色素塩基LBは下記構造式で表され
る。
【化4】
【0080】材料B2 厚みが5μmのポリエチレンテレフタレート製支持体
( DIAFOIL K200、商品名)の一面を、溶媒として
のメチルエチルケトンと下記成分を含有するコーティン
グ組成物でコートして乾燥後、下記成分: 硝酸セルロース(DS:2.3) 1.25g/m2 p−ヒドロキシ安息香酸ベンジル エステル(AC) 2.25g/m2 を含有する層を得た。
【0081】上記支持体の反対側の面を、溶媒としてメ
チルエチルケトンを使い、滑り層でコートして、乾燥
後、下記成分: ビスフェノールポリカーボネート 0.60g/m2 ポリシロキサンの潤滑剤 0.07g/m2 を含有する層を得た。
【0082】感熱記録材料C(本発明の材料) 感熱記録材料Cは図1に示す順序で上記の材料A、B1
とB2を接合することによって製造した。すなわち層1
は前記滑り層であり、層2は厚み5μmのポリエチレン
テレフタレート製の層であり、層3は酸含有層であり、
層4はバリヤー層であり、層5はロイコ色素塩基を含有
する記録層であり、層6は厚み5μmのポリエチレンテ
レフタレート製の層であり、層7は還元剤とベヘン酸銀
を含有する記録層であり、そして層8は下塗りをほどこ
した厚み100μmのポリエチレンテレフタレート製支
持体である。
【0083】サーモグラフィプリンティング (1)熱プリントヘッドおよび還元剤とベヘン酸銀を含
有する感熱記録層の最も外側の面の間に6μm厚の分離
可能なポリエチレンテレフタレート製リボンを用い、熱
センシトメトリーの目的のため作製した熱ヘッドプリン
タの直線的に増大する熱量のパターンに、記録材料Aを
暴露した。 (2)材料B1のバリヤー層を材料B2の酸含有層と密
接に接触させ、その形成された滑り層を通じて、記録材
料Aを暴露するのに用いたのと同じ熱ヘッドプリンタに
よる直線的に増大する熱量のパターンに、材料B2の滑
り層へ熱プリントヘッドを接触させることによって暴露
した。 (3)記録材料Aを、サンドイッチされた材料B1およ
び材料B2と接合して上記のようにして作製した記録材
料Cを、その形成された滑り層を通じて、記録材料Aを
暴露するのに用いたのと同じ熱ヘッドプリンタによって
生成される直線的に増大する熱量のパターンに、材料B
2の滑り層に熱プリントヘッドを接触させることによっ
て暴露した。
【0084】前記材料A、B(B1とB2の組合わせ)
およびCで得たプリントそれぞれから、縦軸に光学濃度
(D)(対数値)および横軸に直線的に増大する熱量
(相対値)をとって、特性曲線A、BおよびCをプロッ
トして図2に示す。
【0085】光学濃度は、可視スペクトルのグリーン部
分(500nm〜600nm)を主として透過するオル
トフィルタの背後に置いた MacBeth TD 904濃度計
を用いて透過光で測定した。
【0086】非発明の材料Aに対応するセンシトメトリ
ー曲線Aの直線部分(つま先とショルダーの間の部分)
の傾斜が特に急である(66°)ことが得られた曲線か
ら分かる。その得られた濃度は高い(3を越えている)
が、濃度の増大を始めるには比較的多量の熱を必要とし
ている。
【0087】上記のように材料B1とB2を組合わせた
非発明材料Bに対応するセンシトメトリー曲線Bの直線
部分(つま先とショルダーの間の部分)の傾斜は20°
に過ぎない。
【0088】本発明の材料Cに対応するセンシトメトリ
ー曲線Cの傾斜は、濃度が1より低い場合、そのつま先
とショルダーの部分間で、曲線Bの傾斜と事実上同じで
あり、濃度が1より高い場合、曲線Cの傾斜は、そのつ
ま先とショルダーの部分間で、曲線Aの傾斜と事実上同
じである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の記録材料の概略断面図である。
【図2】“非発明”および“本発明”の感熱材料で得た
プリントのセンシトメトリー特性曲線を示すグラフであ
る。この特性曲線は縦軸に光学濃度(D)(対数値)を
とり、横軸に直線的に増加する暴露熱量(相対値)をと
ってプロットすることによって得た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03C 1/498 502 B41M 5/18 105 107 (72)発明者 リュク・バスティエン ベルギー国モートゼール、セプテストラー ト 27 アグファ・ゲヴェルト・ナームロ ゼ・ベンノートチャップ内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の感熱側と呼ばれる同じ側に、少
    なくとも一つの有機還元剤と熱作用関係にある実質的に
    非感光性の金属塩を含有する一つ以上の結合剤層を有
    し、情報にしたがって付勢される発熱体によって直接熱
    画像形成を行うため用いるのに適した感熱記録材料であ
    って;さらに酸感受性ロイコ色素を含有し、そのロイコ
    色素が、これと熱作用関係にある色素現像主薬として働
    く酸反応性化合物によって色素に変換可能な酸感受性ロ
    イコ色素であることを特徴とする感熱記録材料。
  2. 【請求項2】 前記金属塩が銀塩である請求項1記載の
    感熱記録材料。
  3. 【請求項3】 前記ロイコ色素がフルオラン類のクラス
    に属している請求項1または2に記載の感熱記録材料。
  4. 【請求項4】 前記ロイコ色素が下記式(A): 【化1】 (式中、R1 は置換された形態も含むモノ−もしくはジ
    −アルキルアミノ基を表し;R2 は水素、F、Cl、C
    1〜C5アルキル、C1〜C5アルコキシ、フェニルま
    たはベンジルを表し;R3 は水素、C1〜C4アルキル
    基、アラルキル基、シクロアルキル基またはアリール基
    を表し;およびR4 はC1〜C4アルキル基、アラルキ
    ル基、シクロアルキル基またはアリール基を表す)で表
    される請求項1〜3のいずれか一つに記載の感熱記録材
    料。
  5. 【請求項5】 前記酸反応性現像主薬化合物が、1,3
    −ビス−p−ヒドロキシクミルベンゼン、1,4−ビス
    −クミルベンゼン、p−ヒドロキシ安息香酸ブチルエス
    テル(PHBB)、ビスフェノール類および芳香族オル
    トカルボン酸のモノエステル類からなる群から選択され
    る一つのメンバーである請求項1〜4のいずれか一つに
    記載の感熱記録材料。
  6. 【請求項6】 前記還元可能な金属塩が、脂肪酸として
    知られ、かつその脂肪族炭素連鎖が少なくとも12個の
    炭素原子を有する脂肪族カルボン酸の実質的に非感光性
    の有機銀塩である請求項1〜5のいずれか一つに記載の
    感熱記録材料。
  7. 【請求項7】 前記銀塩が、少なくとも一つのポリヒド
    ロキシ−ベンゼン還元剤と熱作用関係にある請求項2〜
    6のいずれか一つに記載の感熱記録材料。
  8. 【請求項8】 前記ポリヒドロキシ−ベンゼン還元剤
    が、オルト位に二つのヒドロキシ基(−OH)を有する
    少なくとも一つのベンゼン核を含有する還元剤である請
    求項1〜7のいずれか一つに記載の感熱記録材料。
  9. 【請求項9】 前記酸感受性ロイコ色素とこの色素に対
    する前記酸反応性色素現像主薬が、加熱されると前記色
    素形成剤の少なくとも一つが浸透可能になるバリヤー層
    で分離されている請求項1〜8のいずれか一つに記載の
    感熱記録材料。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれか一つに記載の
    前記記録材料が直接熱画像形成法で熱パターンに暴露さ
    れて、前記熱パターンが加えられる間に、可視画像が、
    外部から熱のパターンにしたがって前記記録材料上およ
    び/またはその中に転写される物質の助けなしで前記記
    録材料に形成される記録方法。
  11. 【請求項11】 前記感熱記録材料が、像にしたがって
    電気で付勢される複数の発熱体を備えた熱プリントヘッ
    ドによって、像にしたがって加熱される請求項10記載
    の記録方法。
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