JPH07301724A - 入射位置調整機構付き光ビーム入射装置 - Google Patents
入射位置調整機構付き光ビーム入射装置Info
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- JPH07301724A JPH07301724A JP9472194A JP9472194A JPH07301724A JP H07301724 A JPH07301724 A JP H07301724A JP 9472194 A JP9472194 A JP 9472194A JP 9472194 A JP9472194 A JP 9472194A JP H07301724 A JPH07301724 A JP H07301724A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 集光レンズを通して光ビームを光伝送ファイ
バやビーム成形用スペイシャルフィルタに入射させると
きの位置調整を容易に行うことができ、かつ小型化の可
能な入射位置調整機構付き光ビーム入射装置を提供す
る。 【構成】 光ビーム集光用レンズと、光伝送ファイバま
たはスペイシャルフィルタが筐体に配置され、前記筐体
には前記ファイバまたはスペイシャルフィルタの位置を
粗調整固定する手段を有し、さらに前記レンズと前記フ
ァイバ端面またはスペイシャルフィルタとの間に透明基
板が配置され、該基板は該基板と前記レンズのよって集
光される光ビームの軸とのなす角を変化させることので
きる回転機構によって前記筐体に保持されている入射位
置調整機構付き光ビーム入射装置。
バやビーム成形用スペイシャルフィルタに入射させると
きの位置調整を容易に行うことができ、かつ小型化の可
能な入射位置調整機構付き光ビーム入射装置を提供す
る。 【構成】 光ビーム集光用レンズと、光伝送ファイバま
たはスペイシャルフィルタが筐体に配置され、前記筐体
には前記ファイバまたはスペイシャルフィルタの位置を
粗調整固定する手段を有し、さらに前記レンズと前記フ
ァイバ端面またはスペイシャルフィルタとの間に透明基
板が配置され、該基板は該基板と前記レンズのよって集
光される光ビームの軸とのなす角を変化させることので
きる回転機構によって前記筐体に保持されている入射位
置調整機構付き光ビーム入射装置。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガスレーザや半導体レ
ーザ等の光ビームを、光伝送ファイバあるいはビーム成
形用スペイシャルフィルタに効率よく入射させる装置に
関する。
ーザ等の光ビームを、光伝送ファイバあるいはビーム成
形用スペイシャルフィルタに効率よく入射させる装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来の光ビーム入射装置では、図3に示
すように、ガスレーザや半導体レーザ等の光源1から発
射された光ビーム2は、集光レンズ3によって集光され
て、光伝送ファイバ4に入射される。
すように、ガスレーザや半導体レーザ等の光源1から発
射された光ビーム2は、集光レンズ3によって集光され
て、光伝送ファイバ4に入射される。
【0003】光ビーム2を、効率よく光伝送ファイバに
入射させるには、光ビーム2の集光点5を光伝送ファイ
バ4のコア部端面に対して、精度よく位置決めしてやる
必要がある。光伝送ファイバとしてシングルモードファ
イバを用いる場合、そのコア径は10μm以下であり、
集光点5と光伝送ファイバのコアの中心との位置ずれ精
度は1μm以下が要求されている。
入射させるには、光ビーム2の集光点5を光伝送ファイ
バ4のコア部端面に対して、精度よく位置決めしてやる
必要がある。光伝送ファイバとしてシングルモードファ
イバを用いる場合、そのコア径は10μm以下であり、
集光点5と光伝送ファイバのコアの中心との位置ずれ精
度は1μm以下が要求されている。
【0004】通常、この精度を無調整で達成することは
非常に困難であり、前記入射装置では、集光点5と光伝
送ファイバ4を相対的に移動させるために、サブミクロ
ンの精度を有する2次元ないし3次元の微調整機構を用
いている。
非常に困難であり、前記入射装置では、集光点5と光伝
送ファイバ4を相対的に移動させるために、サブミクロ
ンの精度を有する2次元ないし3次元の微調整機構を用
いている。
【0005】このような機構としては、 (イ)機械式で、高分解能の1軸平行スライド機構を、
2軸ないし3軸組み合わせ、光伝送ファイバを移動させ
るもの。 (ロ)前記機械式スライド機構で、微調整手段として圧
電素子を用いたもの。 (ハ)図4に示すように、光伝送ファイバ4を固定し、
あおり機構により厚肉集光レンズ6を傾け、集光点5を
移動調整するもの。(特開平1−319710号) (ニ)例えば、米国ニューポート社製のM−F−91
5,916,917型高精度単一モードファイバカプラ
のように、集光レンズと光伝送ファイバを同時に集光レ
ンズの後ろ側焦点位置を中心に回転させ光ビームの微調
整を行うもの。 等が挙げられる。
2軸ないし3軸組み合わせ、光伝送ファイバを移動させ
るもの。 (ロ)前記機械式スライド機構で、微調整手段として圧
電素子を用いたもの。 (ハ)図4に示すように、光伝送ファイバ4を固定し、
あおり機構により厚肉集光レンズ6を傾け、集光点5を
移動調整するもの。(特開平1−319710号) (ニ)例えば、米国ニューポート社製のM−F−91
5,916,917型高精度単一モードファイバカプラ
のように、集光レンズと光伝送ファイバを同時に集光レ
ンズの後ろ側焦点位置を中心に回転させ光ビームの微調
整を行うもの。 等が挙げられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述の機構を用いて、
集光点と光伝送ファイバとの位置を、サブミクロンの精
度で調整しようとする場合を考える。(イ)の機械式の
機構では、スライド機構の重量が大きく、分解能をあげ
るには限界があり、サブミクロンの調整は非常に困難で
ある。また、調整には多大の時間を要してしまう。さら
に、位置調整後に、固定用ネジ等で締め付け固定しよう
とすると、その位置がわずかにずれてしまうという決定
的欠点を有する。この位置ずれをなくすためには、試行
錯誤を繰り返さなければならない。また、固定用ネジ等
で固定しないとすれば、位置の安定性に欠け、常に調整
を行う必要がある。
集光点と光伝送ファイバとの位置を、サブミクロンの精
度で調整しようとする場合を考える。(イ)の機械式の
機構では、スライド機構の重量が大きく、分解能をあげ
るには限界があり、サブミクロンの調整は非常に困難で
ある。また、調整には多大の時間を要してしまう。さら
に、位置調整後に、固定用ネジ等で締め付け固定しよう
とすると、その位置がわずかにずれてしまうという決定
的欠点を有する。この位置ずれをなくすためには、試行
錯誤を繰り返さなければならない。また、固定用ネジ等
で固定しないとすれば、位置の安定性に欠け、常に調整
を行う必要がある。
【0007】また、(ロ)の機構では、前述の(イ)の
機構で達成困難なサブミクロンの微調整を圧電素子を用
いて行うものである。しかし、その駆動のために高電圧
の電源を必要としたり、また圧電素子のヒステリシスを
キャンセルするための制御用のコンピュータを必要とし
てしまうなど、その適用範囲は自ずと限定され、小型の
光ビーム入射装置には適用しにくい。
機構で達成困難なサブミクロンの微調整を圧電素子を用
いて行うものである。しかし、その駆動のために高電圧
の電源を必要としたり、また圧電素子のヒステリシスを
キャンセルするための制御用のコンピュータを必要とし
てしまうなど、その適用範囲は自ずと限定され、小型の
光ビーム入射装置には適用しにくい。
【0008】一方、(ハ),(ニ)の機構では、安価で
コンパクトな構造を持ち、分解能の高くない調整機構で
も、サブミクロンの調整が可能である。また、小型のた
め前記入射装置の組み込み用としても適している。
コンパクトな構造を持ち、分解能の高くない調整機構で
も、サブミクロンの調整が可能である。また、小型のた
め前記入射装置の組み込み用としても適している。
【0009】しかしながら、(ハ)の機構では、あおり
機構により厚肉集光レンズ6を傾けるため、軸外収差が
発生して入射効率を下げたり、レンズのあおりと同時に
不規則な平行移動となるため、その平行移動量がそのま
ま光ビームのシフトとなり安定した調整は困難である。
機構により厚肉集光レンズ6を傾けるため、軸外収差が
発生して入射効率を下げたり、レンズのあおりと同時に
不規則な平行移動となるため、その平行移動量がそのま
ま光ビームのシフトとなり安定した調整は困難である。
【0010】また、(ニ)の機構では、集光レンズと光
伝送ファイバを2軸の回転機構を持つ微動台の上に配置
するため、外部からの振動等の影響を受けやすく、安定
した入射効率は得られず、前記入射装置の組み込み用と
しては不向きである。
伝送ファイバを2軸の回転機構を持つ微動台の上に配置
するため、外部からの振動等の影響を受けやすく、安定
した入射効率は得られず、前記入射装置の組み込み用と
しては不向きである。
【0011】これらの欠点を解決する手段として、本発
明者らは特開平5−60935号で、図5に示すよう
な、透明平板7にあおり機構を持たせ、支点22を中心
として互いに対向する位置に配置されたネジ21と23
の回転によって透明基板7を傾斜させ、光ビームの集光
点を移動調整する機構である。
明者らは特開平5−60935号で、図5に示すよう
な、透明平板7にあおり機構を持たせ、支点22を中心
として互いに対向する位置に配置されたネジ21と23
の回転によって透明基板7を傾斜させ、光ビームの集光
点を移動調整する機構である。
【0012】この機構では、前述の(ハ)の機構のよう
に、あおり機構により厚肉集光レンズ6を傾けることが
ないため、入射効率低下の問題は、解消されている。し
かし、支点22があおり機構の端に配置されているた
め、ネジ21と23の回転させた場合、透明基板7は複
雑な動きをすることになる。
に、あおり機構により厚肉集光レンズ6を傾けることが
ないため、入射効率低下の問題は、解消されている。し
かし、支点22があおり機構の端に配置されているた
め、ネジ21と23の回転させた場合、透明基板7は複
雑な動きをすることになる。
【0013】例えば、集光点を図中X軸方向に移動させ
ようとすると、前記ネジ21と23の両方を協調させな
がら調整しなければならない。つまり、入射効率を最大
にするには、どちらのネジをどの方向に回せばよいか、
試行錯誤してみなければ分からないと云う問題がある。
また、ネジ21と23を回転させるためのスペースも必
要であり、光ビーム入射装置に調整機構をパッケージ化
した場合も、調整のための開口部を必要としてしまい、
小型化の妨げとなる。
ようとすると、前記ネジ21と23の両方を協調させな
がら調整しなければならない。つまり、入射効率を最大
にするには、どちらのネジをどの方向に回せばよいか、
試行錯誤してみなければ分からないと云う問題がある。
また、ネジ21と23を回転させるためのスペースも必
要であり、光ビーム入射装置に調整機構をパッケージ化
した場合も、調整のための開口部を必要としてしまい、
小型化の妨げとなる。
【0014】また、シングルモードファイバのように、
サブミクロンの微調整を3軸同時に行うのは、非常に高
価で大型の実験用微動装置に限られていた。
サブミクロンの微調整を3軸同時に行うのは、非常に高
価で大型の実験用微動装置に限られていた。
【0015】上述のように、小型で光ビームを効率よく
安定に光伝送ファイバに導くための入射装置では、互い
に相反する課題を含んでいる。このような課題を解決す
るためには、上述の位置関係の粗調整と微調整を行う機
構を分離し、微調整時には1方向のみの調整が可能であ
り、しかもそれが他の方向に影響しない機構を有するこ
とが必要になってくる。
安定に光伝送ファイバに導くための入射装置では、互い
に相反する課題を含んでいる。このような課題を解決す
るためには、上述の位置関係の粗調整と微調整を行う機
構を分離し、微調整時には1方向のみの調整が可能であ
り、しかもそれが他の方向に影響しない機構を有するこ
とが必要になってくる。
【0016】なお以上の例では、光ビームを光伝送ファ
イバに導くための入射装置例であったが、光伝送ファイ
バの代わりにビーム成形用スペイシャルフィルタが配置
されている場合でも、その事情は同じである。
イバに導くための入射装置例であったが、光伝送ファイ
バの代わりにビーム成形用スペイシャルフィルタが配置
されている場合でも、その事情は同じである。
【0017】本発明の目的は、このような従来技術の欠
点を解決し、集光レンズを通して光ビームを光伝送ファ
イバやビーム成形用スペイシャルフィルタに入射させる
ときの位置調整を容易に行うことができ、それによって
入射効率の高く安定で、かつ小型化の可能な入射位置調
整機構付き光ビーム入射装置を提供することにある。
点を解決し、集光レンズを通して光ビームを光伝送ファ
イバやビーム成形用スペイシャルフィルタに入射させる
ときの位置調整を容易に行うことができ、それによって
入射効率の高く安定で、かつ小型化の可能な入射位置調
整機構付き光ビーム入射装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は、光ビー
ム集光用レンズと、光伝送ファイバまたはスペイシャル
フィルタが筐体に配置され、前記筐体には前記ファイバ
またはスペイシャルフィルタの位置を粗調整固定する手
段を有し、さらに前記レンズと前記ファイバ端面または
スペイシャルフィルタとの間に透明基板が配置され、該
基板は該基板と前記レンズによって集光される光ビーム
の軸とのなす角を変化させることのできる回転機構によ
って前記筐体に保持されている入射位置調整機構付き光
ビーム入射装置である。
ム集光用レンズと、光伝送ファイバまたはスペイシャル
フィルタが筐体に配置され、前記筐体には前記ファイバ
またはスペイシャルフィルタの位置を粗調整固定する手
段を有し、さらに前記レンズと前記ファイバ端面または
スペイシャルフィルタとの間に透明基板が配置され、該
基板は該基板と前記レンズによって集光される光ビーム
の軸とのなす角を変化させることのできる回転機構によ
って前記筐体に保持されている入射位置調整機構付き光
ビーム入射装置である。
【0019】
【作用】図2に示すように、集光レンズ3と光伝送ファ
イバ4との間の収束光8に、厚みd屈折率nで、Z軸方
向に垂直な方向に自由に回転できる透明平板7を配置
し、その法線9と光軸Zとのなす角θを回転機構により
調整すると、収束光8の集光点5の光軸Zからの直角方
向のシフト量hは、 h=dsinθ・[1−cosθ/(n2−sin2θ)1/2] (1) で与えられる。
イバ4との間の収束光8に、厚みd屈折率nで、Z軸方
向に垂直な方向に自由に回転できる透明平板7を配置
し、その法線9と光軸Zとのなす角θを回転機構により
調整すると、収束光8の集光点5の光軸Zからの直角方
向のシフト量hは、 h=dsinθ・[1−cosθ/(n2−sin2θ)1/2] (1) で与えられる。
【0020】ここで、θ<<1の場合、cosθ≒1,
sinθ≒θとなり、(1)式は、 h=d・(n−1)/n・θ (2) と近似することができる。この(2)式より、シフト量
hは角度θに比例して変化することがわかる。
sinθ≒θとなり、(1)式は、 h=d・(n−1)/n・θ (2) と近似することができる。この(2)式より、シフト量
hは角度θに比例して変化することがわかる。
【0021】
【実施例】以下に、本発明を図1および図2に基づいて
詳細に説明する。図2は、本発明による光ビーム入射装
置の光ビーム入射位置を微調整する機構の動作原理を説
明する光学断面図である。この装置では、ガスレーザや
半導体レーザ等の光源(図示せず)からの光ビーム2を
集光レンズ3で集光し、光伝送ファイバ4に入射させる
とき、前記集光レンズ3と前記光伝送ファイバ4の端面
との間に、平行な表裏面を有する透明平板7を配置し、
その傾斜角度を可変できるようになっている。前記平板
7は、後述する回転機構により、光ビームの光軸Zに対
する角度θを自由に設定できるようになっている。
詳細に説明する。図2は、本発明による光ビーム入射装
置の光ビーム入射位置を微調整する機構の動作原理を説
明する光学断面図である。この装置では、ガスレーザや
半導体レーザ等の光源(図示せず)からの光ビーム2を
集光レンズ3で集光し、光伝送ファイバ4に入射させる
とき、前記集光レンズ3と前記光伝送ファイバ4の端面
との間に、平行な表裏面を有する透明平板7を配置し、
その傾斜角度を可変できるようになっている。前記平板
7は、後述する回転機構により、光ビームの光軸Zに対
する角度θを自由に設定できるようになっている。
【0022】前記平板7の法線9と光軸Zとのなす角θ
を、後述の回転機構により調整すると、収束光8の集光
点5の光軸Zからの直角方向のシフト量hは、前述の式
(1)で与えられる。さらに、θ<<1の場合は、式
(2)のように近似することができる。
を、後述の回転機構により調整すると、収束光8の集光
点5の光軸Zからの直角方向のシフト量hは、前述の式
(1)で与えられる。さらに、θ<<1の場合は、式
(2)のように近似することができる。
【0023】まず、光伝送ファイバ4は、粗調整が可能
な2軸ないし3軸の平行移動機構により保持され、光伝
送ファイバ4への光ビームの入射効率がほぼ最大の位置
で固定用ネジ15,16で固定される。このとき、固定
用ネジ15,16を締め付けることにより、その固定位
置が最大入射効率の位置よりわずかにずれてしまう。そ
こで、以下に述べる本発明の微調整機構により、その固
定位置を最大入射効率の位置に容易に調整できる。
な2軸ないし3軸の平行移動機構により保持され、光伝
送ファイバ4への光ビームの入射効率がほぼ最大の位置
で固定用ネジ15,16で固定される。このとき、固定
用ネジ15,16を締め付けることにより、その固定位
置が最大入射効率の位置よりわずかにずれてしまう。そ
こで、以下に述べる本発明の微調整機構により、その固
定位置を最大入射効率の位置に容易に調整できる。
【0024】図1に、本発明の調整機構の具体的構造例
を示す。まず、粗調整機構について詳述する。光伝送フ
ァイバ4は、X,Y軸方向の粗調整を行うための、直交
する2組の粗調整用ネジ13,14とスライダ機構とバ
ネからなる機構により保持されている。粗調整用ネジ1
3,14を回転させることにより、光伝送ファイバの固
定位置が光ビームの入射効率がほぼ最大となる位置に調
整し、そして固定用ネジ15,16で固定される。な
お、この粗調整用ネジ13,14のピッチを細かくする
ことにより、位置精度をある程度向上させることは可能
であるが、ミクロンオーダの精度を得ることは困難であ
る。また、ネジのバックラッシュも避けることができな
い。
を示す。まず、粗調整機構について詳述する。光伝送フ
ァイバ4は、X,Y軸方向の粗調整を行うための、直交
する2組の粗調整用ネジ13,14とスライダ機構とバ
ネからなる機構により保持されている。粗調整用ネジ1
3,14を回転させることにより、光伝送ファイバの固
定位置が光ビームの入射効率がほぼ最大となる位置に調
整し、そして固定用ネジ15,16で固定される。な
お、この粗調整用ネジ13,14のピッチを細かくする
ことにより、位置精度をある程度向上させることは可能
であるが、ミクロンオーダの精度を得ることは困難であ
る。また、ネジのバックラッシュも避けることができな
い。
【0025】さらに、固定用ネジ15,16について
は、前記X,Y軸方向に対して垂直な方向から、光伝送
ファイバ4の固定フランジ部を固定するように配置され
ている。この配置によって、固定用ネジ15,16を締
め付けたときのずれを最小限にすることができる。しか
しながら、サブミクロンオーダのずれをなくすことは困
難である。
は、前記X,Y軸方向に対して垂直な方向から、光伝送
ファイバ4の固定フランジ部を固定するように配置され
ている。この配置によって、固定用ネジ15,16を締
め付けたときのずれを最小限にすることができる。しか
しながら、サブミクロンオーダのずれをなくすことは困
難である。
【0026】つぎに、微調整機構について詳述する。透
明基板7と11は、それぞれ回転保持軸10と12に装
着されており、この保持軸を回転することにより、それ
ぞれ透明基板7と11に傾きを与えることができる。こ
の例では、回転保持軸10と12は、装置の光軸方向か
ら平面視して互いに直交している。
明基板7と11は、それぞれ回転保持軸10と12に装
着されており、この保持軸を回転することにより、それ
ぞれ透明基板7と11に傾きを与えることができる。こ
の例では、回転保持軸10と12は、装置の光軸方向か
ら平面視して互いに直交している。
【0027】ここで、透明基板の傾き角θと集光点5の
シフト量hは、透明基板の厚みdをd=0.1mm,屈
折率nをn=1.52とすると、傾き角θが小さい範囲
では、式(2)が適用でき、 h=34・θ(μm/rad) (3) となる。
シフト量hは、透明基板の厚みdをd=0.1mm,屈
折率nをn=1.52とすると、傾き角θが小さい範囲
では、式(2)が適用でき、 h=34・θ(μm/rad) (3) となる。
【0028】つまり、透明基板の傾き角θをθ=1°と
した場合では、集光点は光軸と直角方向に、0.6μm
移動することになる。したがって、透明基板の回転保持
軸は、1°程度の分解能を持っていればよいことが分か
る。
した場合では、集光点は光軸と直角方向に、0.6μm
移動することになる。したがって、透明基板の回転保持
軸は、1°程度の分解能を持っていればよいことが分か
る。
【0029】なおここで、X,Yの2次元方向に微調整
するためには、そのずれのベクトルをX,Y軸方向の成
分に分解し、回転保持軸10と12を個々に調整し、そ
れぞれ透明基板7と11に傾きを与え、X,Y軸方向の
成分毎に調整すればよい。これにより、粗調整機構固定
時のわずかなずれを、サブミクロンの精度で容易に調整
することができる。
するためには、そのずれのベクトルをX,Y軸方向の成
分に分解し、回転保持軸10と12を個々に調整し、そ
れぞれ透明基板7と11に傾きを与え、X,Y軸方向の
成分毎に調整すればよい。これにより、粗調整機構固定
時のわずかなずれを、サブミクロンの精度で容易に調整
することができる。
【0030】以上、本発明の一実施例について説明した
が、光ビームの入射位置の微調整の感度を上げるために
は、透明基板の厚みdを厚みすればよいし、逆に感度を
下げる場合は、厚みdを薄くすればよい。なお、光軸Z
方向の移動は、シングルモードファイバの場合、X,Y
方向に比べて1桁以上粗い精度でよく、通常の粗調整機
構のみでよい。
が、光ビームの入射位置の微調整の感度を上げるために
は、透明基板の厚みdを厚みすればよいし、逆に感度を
下げる場合は、厚みdを薄くすればよい。なお、光軸Z
方向の移動は、シングルモードファイバの場合、X,Y
方向に比べて1桁以上粗い精度でよく、通常の粗調整機
構のみでよい。
【0031】以上の例では、回転保持軸10と12は、
装置の光軸方向から平面視した時に互いに直交していた
が、この2つの軸は必ずしも平面視で直交する必要はな
く、互いに平行な位置関係になく、交わらない位置関
係、つまりねじれの位置にあればよい。装置の光軸方向
から平面視して、2つの回転保持軸がある角度をなして
いれば、その角度で交差する斜交座標系を考えればよい
わけである。2つの回転軸が、前述のような位置関係に
なってさえいれば、実施例で述べたように微調整時に座
標軸毎の調整が可能であり、しかも他の座標軸に影響し
ない機構になっていることは云うまでもない。
装置の光軸方向から平面視した時に互いに直交していた
が、この2つの軸は必ずしも平面視で直交する必要はな
く、互いに平行な位置関係になく、交わらない位置関
係、つまりねじれの位置にあればよい。装置の光軸方向
から平面視して、2つの回転保持軸がある角度をなして
いれば、その角度で交差する斜交座標系を考えればよい
わけである。2つの回転軸が、前述のような位置関係に
なってさえいれば、実施例で述べたように微調整時に座
標軸毎の調整が可能であり、しかも他の座標軸に影響し
ない機構になっていることは云うまでもない。
【0032】また以上の例では、2つの透明基板と回転
保持軸を有した場合であったが、光伝送ファイバの固定
がある座標軸方向に正確に固定できるのであれば、1つ
の透明基板と回転保持軸を有する調整機構でもよい。
保持軸を有した場合であったが、光伝送ファイバの固定
がある座標軸方向に正確に固定できるのであれば、1つ
の透明基板と回転保持軸を有する調整機構でもよい。
【0033】また本発明に使用する透明基板は、平行面
を有する基板である必要はなく、ウェッジ板であっても
よい。さらに、偏波面の調整のための波長板を、本発明
の透明基板と兼用させ、微調整を同時行うことも可能で
ある。
を有する基板である必要はなく、ウェッジ板であっても
よい。さらに、偏波面の調整のための波長板を、本発明
の透明基板と兼用させ、微調整を同時行うことも可能で
ある。
【0034】以上の説明では、光ビームが平行光の場合
について述べてきたが、光ビームが発散光の場合には、
光源1と集光レンズ3の間に透明基板を配置すれば同様
の効果が得られる。
について述べてきたが、光ビームが発散光の場合には、
光源1と集光レンズ3の間に透明基板を配置すれば同様
の効果が得られる。
【0035】
【発明の効果】上述したように、本発明の入射位置調整
機構付き光ビーム入射装置では、光ビームのX,Y方向
の微調整を、それぞれ別の透明基板の回転機構に分担さ
せている。このため、集光レンズと光伝送ファイバの位
置の粗調整固定時のわずかなずれを、透明基板の傾きを
調整することで、微調整することができる。したがっ
て、光ビームの入射効率を最大に保つことが容易とな
る。
機構付き光ビーム入射装置では、光ビームのX,Y方向
の微調整を、それぞれ別の透明基板の回転機構に分担さ
せている。このため、集光レンズと光伝送ファイバの位
置の粗調整固定時のわずかなずれを、透明基板の傾きを
調整することで、微調整することができる。したがっ
て、光ビームの入射効率を最大に保つことが容易とな
る。
【0036】さらに、以下に述べる効果を有する。光ビ
ームの入射位置の微調整の感度の調整は、透明基板の厚
みdを変更することで行える。集光点は、透明基板の傾
きによってのみ移動し、透明基板の平行移動では移動し
ない。このため、回転機構は前述のように、1°程度の
回転角度の分解能は必要ではあるが、このほかには特に
精度を必要としない。
ームの入射位置の微調整の感度の調整は、透明基板の厚
みdを変更することで行える。集光点は、透明基板の傾
きによってのみ移動し、透明基板の平行移動では移動し
ない。このため、回転機構は前述のように、1°程度の
回転角度の分解能は必要ではあるが、このほかには特に
精度を必要としない。
【0037】また、透明基板を傾けると若干の非点収差
が発生するが、シングルモードファイバ用のNA=0.
1程度の低NA集光レンズでは、その影響はほとんど無
視できる。さらに、集光レンズは傾けることなく使用し
ているため、集光性能の劣化がない。
が発生するが、シングルモードファイバ用のNA=0.
1程度の低NA集光レンズでは、その影響はほとんど無
視できる。さらに、集光レンズは傾けることなく使用し
ているため、集光性能の劣化がない。
【0038】また、本発明による装置では、高価な高分
解能の微動台を使用する必要がなく、安価な回転機構で
よい。透明基板は、光ビーム径をカバーできる大きさが
あればよい。したがって、小型でかつ安価な装置であり
ながら、高精度の光ビーム入射位置調整が可能である。
前記回転機構は、簡単で信頼性の高い構造を有している
ので、特別のメンテナンスを必要としない。したがっ
て、装置の構造形状もメンテナンスに配慮する必要がな
く、コンパクトな構造のものが可能である。
解能の微動台を使用する必要がなく、安価な回転機構で
よい。透明基板は、光ビーム径をカバーできる大きさが
あればよい。したがって、小型でかつ安価な装置であり
ながら、高精度の光ビーム入射位置調整が可能である。
前記回転機構は、簡単で信頼性の高い構造を有している
ので、特別のメンテナンスを必要としない。したがっ
て、装置の構造形状もメンテナンスに配慮する必要がな
く、コンパクトな構造のものが可能である。
【0039】さらに、その位置調整作業もX,Y軸それ
ぞれ独立に行え、しかも粗調整と微調整を分離して行え
るため、作業者は熟練を必要とせず短時間で習得実施で
きる。
ぞれ独立に行え、しかも粗調整と微調整を分離して行え
るため、作業者は熟練を必要とせず短時間で習得実施で
きる。
【図1】本発明による入射位置調整機構付き光ビーム入
射装置の一実施例を示す一部断面斜視図である。
射装置の一実施例を示す一部断面斜視図である。
【図2】本発明による入射位置調整機構付き光ビーム入
射装置の光ビーム入射位置を微調整する機構の動作原理
を説明する光学断面図である。
射装置の光ビーム入射位置を微調整する機構の動作原理
を説明する光学断面図である。
【図3】従来例による光ビーム入射装置の基本的光路を
説明する概略光学断面図である。
説明する概略光学断面図である。
【図4】図3の従来例による光ビーム入射装置の光ビー
ム入射位置を調整する機構の動作原理を説明する光学断
面図である。
ム入射位置を調整する機構の動作原理を説明する光学断
面図である。
【図5】別の従来例で、透明基板をあおり機構によって
入射位置を調整する光ビーム入射装置の一部断面斜視図
である。
入射位置を調整する光ビーム入射装置の一部断面斜視図
である。
1 光源 2 光ビーム 3 厚肉集光レンズ 4 光伝送ファイバ 5 集光点 6 厚肉集光レンズ 7 (X軸方向調整用)透明基板 8 収束ビーム 9 透明基板の法線 10 透明基板7用回転保持軸 11 (Y軸方向調整用)透明基板 12 透明基板11用回転保持軸 13 (X軸方向)粗調整用ネジ 14 (Y軸方向)粗調整用ネジ 15,16 固定用ネジ 20 あおり機構 21,23 あおり量調整用ネジ 22 あおり機構の支点
Claims (4)
- 【請求項1】光ビーム集光用レンズと、光伝送ファイバ
またはスペイシャルフィルタが筐体に配置され、 前記筐体には前記ファイバまたはスペイシャルフィルタ
の位置を粗調整固定する手段を有し、 さらに前記レンズと前記ファイバ端面またはスペイシャ
ルフィルタとの間に透明基板が配置され、 該基板は該基板と前記レンズによって集光される光ビー
ムの軸とのなす角を変化させることのできる回転機構に
よって前記筐体に保持されていることを特徴とする入射
位置調整機構付き光ビーム入射装置。 - 【請求項2】請求項1に記載の入射位置調整機構付き光
ビーム入射装置において、前記レンズと前記ファイバ端
面またはスペイシャルフィルタとの間に2枚の透明基板
が配置され、 該2枚の基板の前記回転機構の回転軸は、互いにねじれ
の位置関係にある入射位置調整機構付き光ビーム入射装
置。 - 【請求項3】請求項1または2に記載の入射位置調整機
構付き光ビーム入射装置において、前記透明基板は平行
基板である入射位置調整機構付き光ビーム入射装置。 - 【請求項4】請求項1または2に記載の入射位置調整機
構付き光ビーム入射装置において、前記透明基板はウェ
ッジ板である入射位置調整機構付き光ビーム入射装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9472194A JPH07301724A (ja) | 1994-05-09 | 1994-05-09 | 入射位置調整機構付き光ビーム入射装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9472194A JPH07301724A (ja) | 1994-05-09 | 1994-05-09 | 入射位置調整機構付き光ビーム入射装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07301724A true JPH07301724A (ja) | 1995-11-14 |
Family
ID=14117997
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9472194A Pending JPH07301724A (ja) | 1994-05-09 | 1994-05-09 | 入射位置調整機構付き光ビーム入射装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07301724A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2006104193A1 (ja) * | 2005-03-29 | 2008-09-11 | パイオニア株式会社 | 非点収差の調整方法 |
JP2009192703A (ja) * | 2008-02-13 | 2009-08-27 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 光送信器及びその光路調整方法 |
JP2014228626A (ja) * | 2013-05-21 | 2014-12-08 | 株式会社ミツトヨ | 光源ユニット |
US9690105B2 (en) | 2013-03-22 | 2017-06-27 | Applied Materials Israel Ltd. | Calibratable beam shaping system and method |
WO2018043109A1 (ja) * | 2016-09-02 | 2018-03-08 | 信越化学工業株式会社 | 導光体、光モジュール、及び、光路光軸調整方法 |
-
1994
- 1994-05-09 JP JP9472194A patent/JPH07301724A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2006104193A1 (ja) * | 2005-03-29 | 2008-09-11 | パイオニア株式会社 | 非点収差の調整方法 |
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WO2018043109A1 (ja) * | 2016-09-02 | 2018-03-08 | 信越化学工業株式会社 | 導光体、光モジュール、及び、光路光軸調整方法 |
US11143829B2 (en) | 2016-09-02 | 2021-10-12 | Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. | Light guide body, optical module, and optical path and optical axis adjustment method |
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