JPH07301707A - 転写シートとこれを用いたカラーフィルタの製法 - Google Patents

転写シートとこれを用いたカラーフィルタの製法

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JPH07301707A
JPH07301707A JP9522294A JP9522294A JPH07301707A JP H07301707 A JPH07301707 A JP H07301707A JP 9522294 A JP9522294 A JP 9522294A JP 9522294 A JP9522294 A JP 9522294A JP H07301707 A JPH07301707 A JP H07301707A
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filter layer
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JP9522294A
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Naomi Nakayama
直美 中山
Noboru Mihashi
登 三橋
Hironobu Suda
廣伸 須田
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Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被転写基板20に複数色の着色層からなるカ
ラーフィルタ層4を一括転写して高精度のカラーフィル
タを簡易に製造することができる転写シート10と、こ
れを用いたカラーフィルタ22の製法を得る。 【構成】 ニッケル鉄系合金からなる支持シート1上に
光硬化水溶性樹脂組成物からなる剥離層2が形成され、
この剥離層2上にカラーフィルタ層4が形成された転写
シート10を用い、接着剤層6を介してカラーフィルタ
層4を被転写基板20に転写する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カラー液晶表示装置な
どに用いられるカラーフィルタを製造するための転写シ
ート、およびこれを用いたカラーフィルタの製法に関す
るものであり、特に、被転写基板に複数色の着色層から
なるカラーフィルタ層を一括転写して高精度のカラーフ
ィルタを簡易に製造することができる転写シートとその
用法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】カラー液晶表示装置は、薄型で消費電力
が少なく、軽量であることなど、発光型の表示装置にみ
られない多くの利点を有するので、液晶テレビジョン
や、いわゆるラップトップ型、ブック型など携帯可能の
コンピュータをはじめとして各種機器類の表示装置とし
て広く用いられ、近時は特にその大型化が強く求められ
ている。このカラー液晶表示装置には、フルカラーを表
現するためのカラーフィルタが用いられる。このカラー
フィルタは、通常はガラス製の透明基板上に少なくとも
赤(R)、緑(G)、青(B)のいずれか1色に着色さ
れた透明な着色層が、図5(a)および図5(b)に示
すようなドット状の画素パターンとして、または図5
(c)に示すようなストライプ状のパターンとして、異
なる色が互いに隣合うように配列され、その各境界は、
多くの場合、互いに隣合う色が混合しないように黒色の
遮光枠31で仕切られて形成されている。この遮光枠3
1は、通常ブラックマトリクスと呼ばれ、金属薄膜など
で形成されている。
【0003】このカラーフィルタを製造するには、一般
に、フォトリソグラフィ、印刷、電着などの方法を用い
てガラス基板に直接カラーフィルタ層を形成する。しか
しこれらの方法はいずれも、1枚のガラス基板に対して
遮光枠31の形成と、カラーフィルタ層の色数だけ繰り
返す着色層パターンの形成操作を必要とし、工程がきわ
めて複雑で多くの工程と時間とを要するばかりでなく、
個々の形成操作のたびに精密な位置合わせが要求され、
僅かな位置ズレや画素の欠損も不良とされるため、特に
位置ズレや画素の欠損の確率が増大する大型品の製造で
はきわめて歩留まりが悪いものとなっている。また大型
品では、基板がガラスであることもあって破損率が高
く、この点からも大量生産が困難になっている。
【0004】特に、カラーフィルタの製造工程をカラー
液晶表示装置の一貫した製造工程内に組み込もうとする
と、上記の工程の煩雑さと歩留まりの悪さとがあいまっ
て、工程全体の生産効率が著しく低下する。そこで、カ
ラーフィルタは別工場で生産し、これをカラー液晶表示
装置の組立て工場に搬入して組み込む、という生産方式
がとられるようになった。ところが、カラーフィルタは
前記のようにガラス基板にカラーフィルタ層が形成され
たものであるから、重くかつ傷つき易い。特に大型カラ
ー液晶表示装置ではカラーフィルタも大面積化するの
で、たわみなどによる変形や位置ズレの問題も派生す
る。このためカラーフィルタを別工場で生産するにして
も、その保管や輸送には、それぞれのカラーフィルタを
離間して頑丈な箱の中に収容するなど、空間効率が悪
く、取り扱いにも細心の注意が要求され、しかも搬出搬
入の自動化が困難であって、必ずしも生産効率を高める
ことになっていない。
【0005】そこで、最近では転写法が注目されてい
る。転写法は、予め支持シート上に着色層のパターンを
形成し、これを被転写基板に転写する方法である。転写
シートは軽量で可撓性であるから、別工場で製造してこ
れを例えばロール巻きして保管・輸送することもでき、
カラーフィルタ製造工場の自動工程にも導入が容易であ
り、自動操作によって容易に被転写基板に転写できる利
点があり、カラーフィルタの大量生産に適する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の技術で
は支持シート上に複数色の着色層パターンを一括形成し
た転写シートを用いることは困難であった。これは、例
えば着色層をフォトリソグラフィによって形成する場
合、1色毎に加熱、伸張、溶剤やアルカリ液などによる
現像、洗浄などの過酷な処理が施されるため、その操作
を色数だけ反復すると支持シートが脆化、変形し、転写
に際して透明基板への正確な位置合わせができなくなる
こと、また転写シートから複数色の着色層パターンを画
素の欠損なく一括して被転写基板に転写することが実際
上、きわめて困難であったことによるものである。この
ため、転写法によりカラーフィルタを製造するには、例
えば特開昭61−99103号公報に見られるように、
1枚の支持シートに1色の着色層パターンを形成した転
写シートを色数だけ用い、その都度転写操作を反復して
行う方法が提案されている。しかし、この1色毎の転写
は工程が煩雑であり、またそれぞれのパターンの転写に
際して温度変動などによって正確な位置合わせができな
い場合が生じる。本発明は、転写法にかかわる上記の困
難を解決するためになされたものであって、従ってその
目的は、複数色の着色層パターンを一括して欠損なく被
転写基板に転写することができる転写シートと、これを
用いたカラーフィルタの製法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、ニッケル
鉄系合金からなる支持シート上に光硬化水溶性樹脂組成
物からなる剥離層が形成され、この剥離層上にカラーフ
ィルタ層が形成された転写シートを用い、このカラーフ
ィルタ層を被転写基板に転写するカラーフィルタの製法
によって解決できる。この支持シートには、カラーフィ
ルタ層の各着色層の位置合わせまたはこの各着色層と被
転写基板との位置合わせのためのアライメントマークが
付与されていることが好ましい。この転写は、転写シー
トのカラーフィルタ層か、または被転写基板か、いずれ
かの面上に接着剤層を形成し、この接着剤層を介して行
うことができる。この接着剤層は、紫外線硬化型接着剤
を用いて形成することが好ましい。また、カラーフィル
タ層を転写する被転写基板の面には遮光枠が形成されて
いることが好ましい。
【0008】
【作用】ニッケル鉄系合金からなる支持シートは機械的
強度が高く、またカラーフィルタ層形成時の薬品処理に
も耐性を有するので、1枚のシート上に複数色のカラー
フィルタ層を一括形成できる。このニッケル鉄系合金
は、線膨張係数が低膨張性ガラスのそれとほぼ同等であ
るので、ガラス基板に対する位置合わせの精度が温度に
影響されない。光硬化水溶性樹脂からなる剥離層はニッ
ケル鉄系合金からなる支持シートによく接着し、カラー
フィルタ層との剥離性が良好である。このため、複数色
の着色層が欠損なく一括転写される。
【0009】以下、本発明を図面を用いて詳しく説明す
る。図1は、本発明の転写シートの好ましい一実施例を
示している。図1において、この転写シート10は、ニ
ッケル鉄系合金からなる支持シート1上に、光硬化水溶
性樹脂からなる剥離層2が形成され、この剥離層2の上
に3色の着色層3R、3G、3B(以下、一般に「着色
層3」という)からなるカラーフィルタ層4が形成され
てなっている。このカラーフィルタ層4は、異なる色の
着色層3が互いに隣合うように平面的に配列されてなっ
ている。
【0010】この転写シート10を用いてカラーフィル
タを製造する方法の一例を図2(a)(b)に示す。ま
ず図2(a)に示すように、被転写基板20を調製す
る。この被転写基板20は、ガラス基板21の片面の、
転写されるそれぞれの着色層3の各境界に相当する位置
に遮光枠5が形成され、この上に紫外線硬化型接着剤か
らなる接着剤層6が形成されている。この被転写基板2
0の接着剤層6と転写シート10のカラーフィルタ層4
とを密着し、かつガラス基板21側から紫外線を照射し
て接着剤層6を硬化させる。次に図2(b)に示すよう
に、被転写基板20から支持シート1を剥すと、カラー
フィルタ層4と剥離層2との界面が剥離してカラーフィ
ルタ層4のみが被転写基板20側に転写され、カラーフ
ィルタ22が得られる。
【0011】この転写シート10の支持シート1はニッ
ケル鉄系合金から形成される。ニッケル鉄系合金はニッ
ケルと鉄とを必須成分とし、その他にクロム、コバル
ト、マンガン、炭素などが含まれている場合もある合金
であって、耐蝕性に優れ、また線膨張係数が低く、カラ
ーフィルタのガラス基板として用いられる低膨張性ガラ
ス(線膨張係数:30〜60×10-7)のそれと同程度
である。従って、これを支持シート1として用いた転写
シートは、転写時に加熱されても、それによって被転写
基板20との間で位置ズレを生じることがない。
【0012】このニッケル鉄系合金の例としては、42
合金(Ni42重量%、残部Fe、線膨張係数:37〜
40×10-7)、フェルニコまたはコバール(いずれも
商品名、Ni30重量%、Co13重量%、残部Fe、
線膨張係数:36〜38×10-7)、アンバー(Ni3
6重量%、Mn0.7重量%、C<0.20重量%、残
部Fe、線膨張係数:10〜20×10-7)などを挙げ
ることができる。支持シート1の厚さは0.08mmな
いし0.2mmの範囲内であることが好ましい。
【0013】この支持シート1には、位置合わせのため
のアライメントマークを付与することが好ましい。この
アライメントマークは、カラーフィルタ層4の各着色層
の位置合わせや各着色層3と被転写基板20との位置合
わせなどに便利に使用できるものである。すなわち、一
般にカラーフィルタ層4を形成するには各着色層3R、
3G、3Bをフォトリソグラフィまたは印刷などにより
逐次形成するので、その相互間の精密な位置合わせはき
わめて重要である。その位置合わせのための基準となる
マークをこの支持シート1に形成することによって寸法
精度の良好な複数色のカラーフィルタ層4が効率よく形
成される。このアライメントマークは、各着色層3の形
成に先だって、剥離層2が施されていない支持シート1
の部分に、フォトリソグラフィまたはレーザなどによっ
て形成される。
【0014】剥離層2は光硬化水溶性樹脂組成物から形
成される。この光硬化水溶性樹脂組成物は、水溶性樹脂
に光硬化剤を加えたものであって、硬化前は支持シート
1に塗布することができ、好ましくは加熱下に紫外線を
照射すると硬化してこれに強固に接着する。この光硬化
水溶性樹脂組成物から形成された剥離層2は、硬化した
後では、この上に形成されるカラーフィルタ層4との接
着性が微弱である。従ってカラーフィルタ層4を被転写
基板20側に、画素の欠損なく一括して転写することが
できる。
【0015】ここに用いる水溶性樹脂の例としては、ポ
リビニルアルコール、ゼラチン、グルー、カゼイン、酢
酸セルロースなどを挙げることができる。また光硬化剤
の例としては、重クロム酸塩、クロム酸塩、またはジア
ゾ化合物などを挙げることができる。支持シート1上に
塗布する光硬化性水溶性樹脂組成物は、例えば、上記の
水溶性樹脂90重量%に対し光硬化剤を10重量部、お
よび水を900重量部加えて得られ、この組成物は、ロ
ールコーター、ナイフコーター、またはスピンコーター
などを用いて塗布される。
【0016】未硬化の剥離層の硬化は紫外線照射によっ
て行われるが、この際、硬化をより完全なものとするた
めに加熱を併用することが好ましい。この加熱は、例え
ば120℃ないし170℃で30分ないし2時間行われ
る。または、未硬化の剥離層を全面露光した後に無水ク
ロム酸水溶液に接触させ、次いで100℃に10分間加
熱処理するなどの方法も、剥離層2の表面が更に硬膜化
されるので好ましい方法である。剥離層2の厚みは1μ
mないし15μm程度、その表面の平滑度は0.1μm
以下程度とすることが好ましい。
【0017】この硬化した剥離層2の上にカラーフィル
タ層4が形成される。このカラーフィルタ層4は、一般
に、少なくとも赤(R)、緑(G)、青(B)のいずれ
か1色に着色された透明な着色層3R、3G、3Bが、
異なる色の着色層が互いに隣合うように平面的に配列さ
れている。この配列のパターンは、着色層がドット状の
ものであれば、例えば図3(a)に示すように、各着色
層3が方形に配列されたいわゆるモザイク配列、または
図3(b)に示すように、3R、3G、3Bからなる一
組の着色層群が三角形に配列されたいわゆるトライアン
グル配列などがある。また、着色層が図3(c)に示す
ようなストライプ形状をなしていて、それぞれが平行に
配列されたものも、ストライプ配列としてしばしば用い
られる。これらの配列パターンの選択は、製造するカラ
ー液晶表示装置の要求に対応して行われる。このカラー
フィルタ層4は、それを構成する各着色層3R、3G、
3Bが、互いに離間して配列されていることが好まし
い。すなわち、隣合う各着色層の間に間隙部7が形成さ
れる。
【0018】このカラーフィルタ層4の成形方法として
は、従来から知られているフォトリソグラフィ、印刷、
電着など、いずれの方法も採用できる。フォトリソグラ
フィ法としては、顔料分散法と染色法のいずれも採用可
能である。
【0019】顔料分散法では、まず上記の剥離層上に例
えば赤色(R)顔料が分散されたレジスト(Rレジス
ト)が塗布され、プレベーク後にRパターンが露光さ
れ、現像されポストベークされて着色層3Rが形成され
る。次にこの上に例えば緑色(G)レジストが塗布さ
れ、プレベーク後にGパターンが露光され、現像されポ
ストベークされて着色層3Gが形成される。更に同様に
して青色の着色層3Bが形成される。
【0020】染色法の場合は、例えば顔料を含まないレ
ジストを用いて例えばRパターン層が形成され、R染浴
中で赤色に染色されて着色層3Rが形成される。次いで
この着色層3Rに防染処理が施され、以下同様にして順
次着色層3Gおよび3Bが形成される。
【0021】印刷法の場合は、通常の多色印刷の場合と
同様に、スクリーン印刷、凸版印刷、平版印刷、凹版印
刷など、いずれも採用できる。細密な印刷が可能であ
り、印刷される着色層3の厚みが調節できる観点から凹
版印刷が好適である。
【0022】電着法の場合は、まず支持シート1上に電
気絶縁層が形成され、この上に、フォトリソグラフィな
どによって、着色層3R、3G、3Bのパターンにそれ
ぞれ対応する電極が形成される。この上に上記の剥離層
2が形成される。次にこれを例えばR色素を含むR電着
浴に浸漬し、R電極のみに通電してR電極にR色素を電
着させる。この操作をG電着浴およびB電着浴に対して
繰り返してそれぞれの着色層を形成する。電着法の場合
は、R、G、B電極の切り替えが必要なためドット型の
パターンには適用が困難であり、主としてストライプ型
のカラーフィルタに用いられる。
【0023】この転写シート10のカラーフィルタ層4
を転写する被転写基板20は、遮光枠5と接着剤層6と
を有するものであることが好ましい。。この遮光枠5は
普通、金属クロムまたは金属クロムと酸化クロムとの2
層膜で形成される。これは、例えばガラス基板21上に
スパッタリングなどによって金属薄膜が形成され、レジ
スト塗布、露光、現像、エッチングなどの公知の方法を
経て形成される。
【0024】この上に塗布される接着剤層6は、透明
で、カラーフィルタ層4に対して接着力が強く、剥離層
2に対してほとんど接着しないものであれば、通常この
分野で使用されている感圧接着剤、感熱接着剤、または
光硬化型接着剤などのいずれも使用できる。特に紫外線
硬化型接着剤は、高温加熱を必要とせず、ガラス基板の
裏側から紫外線を照射することによって硬化できるので
好適である。
【0025】この接着剤の例としては、アクリレート系
樹脂、エポキシ系樹脂、エチレン−酢酸ビニル系樹脂、
ポリオレフィン系樹脂、エチレン−カルボン酸無水物系
樹脂、ゴム系樹脂などの各種組成物を挙げることができ
るが、カラーフィルタ層4の着色層の形成に用いたレジ
スト組成物と同様の、ただし色素を含まない紫外線硬化
型樹脂(アクリレート系樹脂)組成物などを用いること
が好ましい。
【0026】この接着剤層6は被転写基板20の側に形
成するのではなく、転写シート側に形成することもでき
る。すなわち、図4に示すように、カラーフィルタ層4
の表面にこの接着剤層6を形成してもよい。この転写シ
ート11を用いる場合は、被転写基板20の側に接着剤
層を形成する必要がない。この接着剤層6の厚さは、そ
れが被転写基板の側に形成されたものであっても転写シ
ート側に形成されたものであっても、1μmないし50
μmの範囲内が好適である。ロールコーターなどを用い
て膜厚が均一になるように接着剤が塗布される。
【0027】カラーフィルタ層4を被転写基板20へ転
写するには、接着剤層6を介して、転写シート上のカラ
ーフィルタ層4を被転写基板の片面に、加圧板、加圧ロ
ールなどを用いて圧着し、この状態で接着剤層6を硬化
させ、次いで転写シートの支持シート1を被転写基板か
ら剥す。するとカラーフィルタ層4は接着剤層6によっ
て被転写基板側に接着し、剥離層2は支持シート1に接
着しているので、接着性の弱いカラーフィルタ層4と剥
離層2との間が剥離し、透明基板21上にカラーフィル
タ層4を有するカラーフィルタ22が得られる。
【0028】カラーフィルタ層4を転写した後の支持シ
ート1は、剥離層2を除去した後、繰り返し、転写シー
トの製造に使用することができる。
【0029】
【実施例】次に実施例によって本発明をさらに詳しく説
明する。 (実施例1)以下の手順により、図1に示す(接着剤層
を有しない)転写シート10を製造した。 第1工程:無塵室中で、0.15mm厚の42合金シー
ト(Ni42重量%、残部Fe)を200mm×200
mmに切断し、この支持シート1に、 ポリビニルアルコール 90重量部 重クロム酸アンモニウム 9重量部 水 900重量部 からなる混合物をスピンコーターにより10μm厚に塗
布し、3重量%の無水クロム酸水溶液に接触させ、10
0℃で10分間加熱し、次いで2000mJ/cm2
紫外線を照射して硬膜処理し、剥離層2を形成した。
【0030】第2工程:このシートの対向する2辺に沿
って長方形に剥離層2を除去し、この剥離層のない支持
シートの部分にアライメントマークを形成した。アライ
メントマークは、この剥離層除去部分にRレジストを塗
布し、70℃で20分間プレベーク後、R、G、Bそれ
ぞれに対応する十字形のアライメントマークを露光し、
現像後150℃で30分間ポストベークして形成した。
【0031】第3工程:剥離層2の上に着色層3Rのパ
ターン(Rパターン)を形成した。このパターンは、R
アライメントマークをカプトンテープで保護した上でス
ピンコーターを用いてシート面にRレジストを塗布し、
70℃で20分間プレベーク後、アライメントマークを
露出し、これに合わせてRパターンを露光し、現像後1
50℃で30分間ポストベークして形成した。
【0032】第4、第5工程:更に着色層3G(第4工
程)および3B(第5工程)のパターン、それぞれGパ
ターン、Bパターンを形成した。Gパターンは、Gアラ
イメントマークをカプトンテープで保護した上でRパタ
ーンが形成されたシート面にGレジストを塗布し、Rレ
ジストの場合と同様に処理して形成した。次いでBパタ
ーンを、Gパターンと同様にして形成した。
【0033】得られた転写シート10のカラーフィルタ
層4は、剥離層2上にR、G、Bのそれぞれ1辺200
μm正方形の画素が互いに20μm離間して形成され、
その各着色層3R、3G、3Bの配列は、異なる色の着
色層が互いに隣合うように、図3(b)に示すようなト
ライアングル配列にされた。各着色層3R、3G、3B
の膜厚は1.0μmないし2.0μmであった。この転
写シート10の製造工程では、150℃で30分間以上
の加熱が4回繰り返され、また現像液などの薬品処理も
繰り返し行われたが、支持シート1に変形は見られず、
また剥離層2およびカラーフィルタ層4に異常を認めな
かった。
【0034】(実施例2)実施例1の転写シートを用
い、ガラス基板上にカラーフィルタ層4を転写し、カラ
ーフィルタを製造した。 第1工程:ガラス基板21上に遮光枠5を形成した。1
50mm×150mm×1.1mm厚の低膨張ガラス基
板(#7059)21に金属クロムを0.12μm厚に
スパッタ蒸着し、レジストを塗布し、これに遮光枠のパ
ターンを露光し、現像後エッチング処理し、レジストを
剥離して遮光枠5を形成した。この遮光枠5は枠幅が3
6μmであった。
【0035】第2工程:遮光枠5が形成された面に接着
剤層6を形成し被転写基板20を製造した。接着剤とし
ては、実施例1の着色層3の形成に用いたレジストと同
様の、ただし色素を含まない紫外線硬化型樹脂(アクリ
レート系樹脂組成物)を用いた。この接着剤をバーコー
ターで厚さ3μmに塗布し、10分間風乾し接着剤層6
を形成した。
【0036】第3工程:カラーフィルタ層4の転写を行
った。上記第2工程で得られた被転写基板20の接着剤
層6と実施例1で得られた転写シート10のカラーフィ
ルタ層4とを、ガラス基板21の側から観察しながら位
置合わせして重ね、この状態を保ってロールプレスのホ
ットプレート上にセットし、100℃に5分間予熱し
た。次に、温度100℃、圧力5kg/cm2でロール
プレスし、ガラス基板面から800mJ/cm2の紫外
線を照射し、接着剤層6を硬化させた。
【0037】支持シート1を剥すと、剥離層2は支持シ
ート1に伴って剥がれ、平坦性に富むカラーフィルタ層
4が露出し、カラーフィルタ22が得られた。このカラ
ーフィルタ22は、全ての着色層3が欠損なく遮光枠5
の窓部に配置され、位置ズレなく、良好な寸法精度を示
した。
【0038】
【発明の効果】本発明の転写シートは、支持シートがニ
ッケル鉄系合金からなるものであるので、機械的強度が
高く耐薬品性であり、複数色の着色層からなるカラーフ
ィルタ層を一括形成しても損傷や変形を受けることがな
い。また、この支持シートは、その線膨張係数が被転写
基板のガラスのそれと同レベルであるから、転写に際し
て温度の影響で位置ズレを起こすことがない。
【0039】剥離層が光硬化水溶性樹脂組成物からなる
ので、上記の支持シートに均一に塗布でき、支持シート
との密着性が良好であり、しかもカラーフィルタ層との
剥離性が良好である。従ってカラーフィルタ層の各着色
層は欠損なく被転写基板に転写できる。
【0040】本発明の転写シートを用いれば、1回の転
写操作によってフルカラーのカラーフィルタ層を被転写
基板に転写することができ、しかも位置ズレも起こらな
いので、歩留まりよく簡便な工程で高精度のカラーフィ
ルタを大量生産できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の転写シートの一実施例を示す断面
図。
【図2】 (a)(b)の順に、図1の転写シートを用
いたカラーフィルタの製法の一実施態様を示す工程図。
【図3】 (a)〜(c)は、それぞれ着色層の配列パ
ターンの一例を示す平面図。
【図4】 本発明の転写シートの他の一実施例を示す断
面図。
【図5】 (a)〜(c)は、それぞれカラーフィルタ
における着色層の配列パターンを示す平面図。
【符号の説明】
1…支持シート、 2…剥離層、 3R、3G、3B…着色層、 4…カラーフィルタ層、 5…遮光枠、 6…接着剤層、 10、11…転写シート、 20…被転写基板、 22…カラーフィルタ。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被転写基板に、複数色の着色層が平面的
    に配列されたカラーフィルタ層を転写するための転写シ
    ートであって、ニッケル鉄系合金からなる支持シート上
    に光硬化水溶性樹脂組成物からなる剥離層が形成され、
    この剥離層上に上記のカラーフィルタ層が形成された転
    写シート。
  2. 【請求項2】 支持シートに、カラーフィルタ層の各着
    色層の位置合わせまたはこの各着色層と被転写基板との
    位置合わせのためのアライメントマークが付与された請
    求項1に記載の転写シート。
  3. 【請求項3】 カラーフィルタ層の表面に、カラーフィ
    ルタ層を被転写基板に接着するための接着剤層が形成さ
    れた請求項1または請求項2のいずれかに記載の転写シ
    ート。
  4. 【請求項4】 被転写基板の片面に接着剤層を形成し、
    この接着剤層を介して、請求項1または請求項2のいず
    れかに記載の転写シートのカラーフィルタ層を被転写基
    板に転写するカラーフィルタの製法。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載の転写シートの接着剤層
    を被転写基板に密着して、この被転写基板の面にカラー
    フィルタ層を転写するカラーフィルタの製法。
  6. 【請求項6】 接着剤層を、紫外線硬化型接着剤で形成
    する請求項4または請求項5のいずれかに記載のカラー
    フィルタの製法。
  7. 【請求項7】 被転写基板のカラーフィルタ層を転写す
    る面に、転写されるカラーフィルタ層の隣合う各着色層
    の境界を遮光するための遮光枠を形成する請求項4ない
    し請求項6のいずれか1項に記載のカラーフィルタの製
    法。
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