JPH0730037B2 - ピリミジニルプロピオン酸誘導体 - Google Patents

ピリミジニルプロピオン酸誘導体

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JPH0730037B2
JPH0730037B2 JP5860587A JP5860587A JPH0730037B2 JP H0730037 B2 JPH0730037 B2 JP H0730037B2 JP 5860587 A JP5860587 A JP 5860587A JP 5860587 A JP5860587 A JP 5860587A JP H0730037 B2 JPH0730037 B2 JP H0730037B2
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文義 石川
和枝 稲村
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第一製薬株式会社
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【発明の詳細な説明】 [技術分野] 本発明は抗凝固活性を有する新規化合物である化合物に
関し、血栓症の予防、再発防止、治療などに有用であ
る。
[従来の技術] 本発明の分野では、セリン蛋白分解酵素阻害物質として
アルギニン残基をもつ各種の化合物、例えばNα−(p
−トルエンスルホニル)−L−アルギニンエステル類
(米国特許5622615)が、また(2R,4R)−1−[Nα
(3−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−8−キノリン
スルホニル)−L−アルギニル]−4−メチル−2−ピ
リジンカルボン酸が抗トロンビン活性を持つことが知ら
れている(特開昭56−15267)。
[発明の構成] 本発明は一般式I で表わされる化合物およびその酸付加塩に関するもので
ある。式中Rはヒドロキシル基または低級アルコキシル
基を意味するか、1乃至2個のカルボキシルもしくは低
級アルコキシカルボニルを有することもあるピロリジノ
基またはピペリジノ基を意味する。また付加し得る酸と
しては塩酸、硫酸、臭化水素酸塩などの鉱酸およびマレ
イン酸、フマール酸、メタンスルホン酸等の有機酸が挙
げられる。
本発明の化合物の2−イミノヘキサヒドロピリミジン部
分は、式I−1またはI−2で示される2−アミノテト
ラヒドロビリミジン構造を持つ互変異性体としても存在
しうる。
[製造法] 本発明の化合物の製造法を例示する。
2−アミノ−3−(2−イミノ−1,2,3,4,5,6−ヘキサ
ヒドロ−5−ピリミジニル)プロピオン酸二塩酸塩III
を、炭酸アルカリ金属類、例えば炭酸ナトリウム、炭酸
カリウム等の存在下、水のみ、またはジオキサン等の不
活性溶媒と水との混合溶媒中、冷時、塩化5−ジメチル
アミノ−1−ナフタレンスルホニル(塩化ダンシル)を
加え、室温に10乃至20時間放置すると、式IでRがヒド
ロキシル基の化合物が生成する。
ここで原料として用いた化合物IIIは、次に示す反応式
に従って製造できる。
すなわち、2−アミノ−4,6−ジクロル−5−ピリミジ
ンカルボアルデヒドIV[W.Kloetzer,H.Heagry,Monatsh.
Chem.,96巻,1567(1965)]を常法に従って接触還元に
付し、式Vの化合物に導き、これを水素化ホウ素ナトリ
ウムなどと処理して、式VIの化合物を得る。この化合物
は常法に従って塩化チオニルと反応させ、式VIIの化合
物に導く。これを、ナトリウムアルコラートの存在下、
アセチルアミノマロン酸ジエチルエステルと処理して、
式VIIIの化合物とする。これを水酸化アルカリ水溶液中
で加熱し、次いで酸性にしてから加温して、式IXの化合
物を生成させる。最後に式IXの化合物は、水または含水
低級アルコール中パラジウム/炭素等の触媒を用いて接
触還元した後、液性を塩酸等の鉱酸で強酸性にして加熱
して、式IIIの原料化合物を得る。
本発明化合物IのうちRが低級アルコキシル基の化合物
は、先に記載したRがヒドロキシル基である化合物を、
低級アルコール類、例えばメタノール、エタノール、n
−ブタノール等に溶解もしくは懸濁下に、冷時、塩化チ
オニルを加えたのち、2乃至5時間加熱還流することに
よって製造できる。
Rがヒドロキシル基である化合物を冷却した過剰の塩化
チオニルに加え、1乃至2時間加熱し、過剰の塩化チオ
ニルを除去すると粗製の中間体II(R=Cl)が得られ
る。これは粗製のまま、ジメチルホルムアミドまたはジ
オキサン等の不活性溶媒中、非置換もしくは低級アルキ
ル基を有するピロリジン、ピペリジン類と50乃至100℃
に加熱することによって、式IでRが非置換もしくは低
級アルキル基を有するピロリジノ基またはピペリジノ基
の化合物を製造できる。
さらに、1−(2−(5−ジメチルアミノ−1−ナフタ
レンスルホニルアミノ)−3−(2−ニトロイミノ−1,
2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−5−ピリミジニル)プロピ
オニル)−2−ピペリジンカルボン酸低級アルキルエス
テル等Xを塩酸、硫酸などの稀鉱酸の存在下、水または
含水低級アルコール中、パラジウム炭素等の触媒と共
に、常法に従って接触還元すると、式IでRが低級アル
コキシカルボニル基の置換基を有する化合物を製造でき
る。
ここで原料として用いる化合物Xは例えば、次の反応式
に従って製造できる。
(式中R2は低級アルコキシカルボニル基を、nは1また
は2を意味する) すなわち、2−アミノ−3−(2−イミノ−1,2,3,4,5,
6−ヘキサヒドロ−5−ピリミジニル)プロピオン酸III
を原料にして、これを冷時常法に従ってニトロ化し、式
XIの化合物に導く。これを2−(t−ブトキシカルボニ
ルオキシイミノ)−2−フェニルアセトニトリル(BOC
−ON)と処理して式XIIの化合物に導く。これは、不活
性溶媒中イソブチルクロロホルメート等の存在下、非置
換、もしくは低級アルキル基が置換したピペリジンカル
ボン酸の低級アルキルエステル類と処理し、式XIIIの化
合物に導く。最後に式XIIIの化合物は、トリフロロ酢酸
と処理し、続いて不活性溶媒中、塩基の存在下、塩化ダ
ンシルと反応させ、目的の式Xの化合物を得る。
さらに、式IのうちRが1乃至2個のカルボキシルを有
するピロリジノ基またはピペリジノ基を意味する化合物
は、式IでRが低級アルコキシカルボニル基である化合
物を、稀水酸化アルカリ水溶液、もしくはジオキサン等
の不活性溶媒との混合溶媒中、40−100℃に加熱するこ
とによって、製造できる。
[発明の効果] 本発明化合物は、従来の抗凝固薬とは異なる新規の化学
構造をもち医薬として有用な化合物である。以下、本発
明化合物の抗凝固作用を具体的に示す。
抗トロンビン作用(フィブリノーゲン−トロンビン時
間) 検体をトリス緩衝生理食塩水100μに溶解させ、それ
に市販のウシフィブリノーゲン0.6mgのトリス緩衝生理
食塩水100μを添加し、37℃でインキュベーションし
た。ウシトロンビン(約10単位/ml)100μをその溶液
に加え、クロテック(三光純薬製)にて凝固時間を測定
した。
トロンビン量を変えて標準直線を作成し、検体添加時の
凝固時間をトロンビン単位に換算し阻害率を求めた。そ
の阻害率を対数正規確率紙にプロットし、50%阻害率を
示す検体濃度を求めた。これを50%阻害濃度として表に
示す。
血漿凝固時間2倍延長作用 輸血用期限切れヒト血液から遠心分離した血漿100μ
に検体のトリス緩衝液100μを加え、37℃で3分プレ
インキューベーションした。これに0.02M塩化カルシウ
ム溶液100μを加え、クロテックで凝固時間を測定し
た。コントロールの凝固時間を2倍に延長する検体の濃
度を求めこれを抗凝固作用の指標とした。結果を表に示
した。
実施例1:2−(5−ジメチルアミノ−1−ナフタレンス
ルホニル)アミノ−3−(2−イミノ−1,2,3,4,5,6−
ヘキサヒドロ−5−ピリミジニル)プロピオン酸の合成 2−アミノ−3−(2−イミノ−1,2,3,4,5,6−ヘキサ
ヒドロ−5−ピリミジニル)プロピオン酸二塩酸塩3.3g
を水9mlに溶解し、炭酸カリウム3.52gを加え、氷冷下、
塩化ダンシル3.6gのジオキサン11ml溶液を滴下する。室
温で一夜放置し、析出している結晶を濾取、水洗、アセ
トンで洗い目的物2.3gを得た。融点 265−267℃(分
解) IR(KBr):3400−2800,1670,1630,1580,1460,1400,1300
cm-1 元素分析C19H25N5O4として 計算値 C54.40 H6.01 N16.69 実験値 C53.93 H5.87 N16.69 参考例1 原料の2−アミノ−3−(2−イミノ−1,2,3,4,5,6−
ヘキサヒドロ−5−ピリミジニル)プロピオン酸二塩酸
塩は次のようにして合成した。
(1) 2−アミノ−5−ピリミジンカルボキシアルデ
ヒドの合成 2−アミノ−4,6−ジクロロ−5−ピリミジンカルボキ
シアルデヒド59.5gをジメチルホルムアミド1に加熱
溶解し、水300mlを加えてから、5%パラジウム/炭素1
5gおよび酸化マグネシウム30gを加え接触還元する。2
時間後、触媒を濾去、減圧濃縮して析出する結晶を濾
取、水洗、乾燥して目的物22.3gを得た。融点 194−19
6℃(分解) (2) 2−アミノ−5−ピリミジンメタノールの合成 2−アミノ−5−ピリミジンカルボキシアルデヒド3.75
gをメタノール20mlに懸濁し、水素化ホウ素ナトリウム
1.7gを少しずつ加える。30分撹拌後メタノールを留去し
残査に水を加えて溶解させる。この溶液をイオン交換樹
脂DOWEX 50W(200ml)にかけてよく水洗する。樹脂は10
%アンモニア水で溶出する。溶離液を減圧濃縮し析出し
てくる目的物を濾取する。収量 2.85g 融点 140−14
1℃ (3) 2−アミノ−5−クロロメチルピリミジン塩酸
塩の合成 2−アミノ−5−ピリミジンメタノール1.67gに塩化チ
オニル15mlを加え、3.5時間撹拌する。減圧乾固し、残
査にアセトンを加えてかき混ぜ、濾取して目的物1.77g
を得た。
融点不明瞭[210−240℃(分解)] (4) α−アセチルアミノ−α−[5−(2−アミノ
ピリミジニル)メチル]マロン酸ジエチルエステルの合
成 無水エタノール60mlにナトリウム0.25gを溶解し、α−
アセチルアミノマロン酸ジエチルエステル2.6gを加え、
10分撹拌する。ここへ2−アミノ−5−クロロメチルピ
リミジン塩酸塩2gを加えて、3時間加熱する。析出して
いる食塩を濾去し、濾液を減圧乾固し、残査はクロロホ
ルムで抽出し、水洗、乾燥、減圧濃縮し目的物2.51gを
得た。
融点 163−164℃ (5) 2−アセチルアミノ−3−(2−アミノ−5−
ピリミジニル)プロピオン酸の合成 2−アセチルアミノ−[5−(2−アミノピリミジニ
ル)メチル]マロン酸ジエチルエステル6.6gをエタノー
ル100mlに懸濁し、水酸化カリウム2.3gの水35mlの溶液
を加え2時間加熱還流する。エタノールを減圧除去し、
水層はクロロホルムで洗い、濃塩酸を20ml加えて60℃に
1時間加熱する。減圧濃縮し、析出してくる結晶を濾
取、さらに濾液はアンモニア水でpH3に調節し析出物を
濾取し合せて目的物3.8gを得た。融点 231−235℃(分
解) (6) 2−アミノ−3−(2−イミノ−1,2,3,4,5,6
−ヘキサヒドロ−5−ピリミジニル)プロピオン酸二塩
酸塩の合成 2−アセタミド−3−(2−アミノ−5−ピリミジニ
ル)プロピオン酸1.73gを水20ml、メタノール20ml、濃
塩酸1.4mlの混液に溶解し、5%パラジウム/炭素1.1g
を加えて接触還元する。触媒濾去後、濾液は減圧乾固
し、残査に濃塩酸20mlを加えて、5時間加熱還流する。
反応液を減圧乾固して残査をエーテルと処理し、析出す
る沈澱を濾取して目的物1.76gを得た。融点不明瞭 実施例2:2−(5−ジメチルアミノ−1−ナフタレンス
ルホニル)アミノ−3−(2−イミノ−1,2,3,4,5,6−
ヘキサヒドロ−5−ピリミジニル)プロピオン酸 n−ブチルエステル二塩酸塩の合成 2−(5−(ジメチルアミノ−1−ナフタレンスルホニ
ル)アミノ−3−(2−イミノ−1,2,3,4,5,6−ヘキサ
ヒドロ−5−ピリミジニル)プロピオン酸0.27gを、n
−ブタノール10mlに懸濁し、氷冷下塩化チオニル0.23g
を加えて4時間加熱還流する。減圧乾固後残査をエーテ
ルで処理し粉体として目的物0.33gを得た。融点不明瞭
[110−155℃(分解)] IR(KBr):3500−2870,1745,1670,1640cm-1 元素分析C23H33N5O4S・2HClとして 計算値 C50.36 H6.43 N12.77 実験値 C50.18 H6.56 N12.45 実施例3:2−(5−ジメチルアミノ−1−ナフタレンス
ルホニル)アミノ−3−(2−イミノ−1,2,3,4,5,6−
ヘキサヒドロ−5−ピリミジニル)プロピオン酸4−メ
チルピペリジンアミド二塩酸塩の合成 氷冷下、塩化チオニル3mlに2−(5−ジメチルアミノ
−1−ナフタレンスルホニル)アミノ−3−(2−イミ
ノ−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−5−ピリミジニル)
プロピオン酸0.34gを加え、60℃で1.5時間撹拌する。塩
化チオニルを傾斜で除き、残査にエーテルを加えて処理
し、粉末として粗製の酸クロリドを得た。
4−メチルピペリジン0.6gのジメチホルムアミド2mlの
溶液を氷冷し、先の酸クロリドを加え80℃で一夜撹拌す
る。減圧乾固し、残査はクロロホルムに溶かし、2規定
水酸化ナトリウムで洗い、減圧乾固する。残査にエーテ
ルを加えて粉末として10%塩酸に溶かしクロロホルムで
洗い、水層をとり、アルカリ性とし、析出する粉体を濾
取して目的物の遊離塩基を得た。これはメタノール/塩
酸で処理し二塩酸塩とした。収量 0.18g 融点 不明瞭[160−170℃(分解)] IR(KBr):3400,2900,1630,1450,1320cm-1 元素分析C25H36N6O3S・2HCl・H2Oとして 計算値 C50.76 H6.82 N14.21 実験値 C50.66 H6.73 N13.88 実施例4:1−[2−(5−ジメチルアミノ−1−ナフタ
レンスルホニル)アミノ−3−(2−イミノ−1,2,3,4,
5,6−ヘキサヒドロ−5−ピリミジニル)プロピオニ
ル]−2−ピペリジンカルボン酸メチルエステルの合成 1−[2−(5−ジメチルアミノ−1−ナフタレンスル
ホニル)アミノ−3−(2−ニトロイミノ−1,2,3,4,5,
6−ヘキサヒドロ−5−ピリミジニル)プロピオニル]
−2−ピペリジンカルボン酸メチルエステルを、水0.80
g、メタノール30ml、濃塩酸2mlの溶液中、5%パラジウ
ム/炭素0.15gを加えて接触還元、6時間振盪後触媒を
濾去し、低温で濃縮して氷冷下1N水酸化ナトリウムを加
えてpH10−11とする。生じた粉体を濾取水洗乾燥して目
的物の遊離塩基を得た。これはメタノール/塩酸で処理
し二塩酸塩とした。収量 0.54g 融点不明瞭[145−155℃(分解)] IR(KBr):3350,1740,1640,1420,1125cm-1 元素分析C26H36N6O5S・2HCl・2H2Oとして 計算値 C47.78 H6.48 N12.86 実験値 C47.34 H6.30 N12.76 参考例2 原料の1−[2−(5−ジメチルアミノ−1−ナフタレ
ンスルホニル)アミノ−3−(2−ニトロイミノ−1,2,
3,4,5,6−ヘキサヒドロ−5−ピリミジニル)プロピオ
ニル]−2−ピペリジンカルボン酸メチルエステルは次
のようにして合成した。
(1) 2−アミノ−3−(2−ニトロイミノ−1,2,3,
4,5,6−ヘキサヒドロ−5−ピリミジニル)プロピオン
酸の合成 2−アミノ−3−(2−イミノ−1,2,3,4,5,6−ヘキサ
ヒドロ−5−ピリミジニル)プロピオン酸二塩酸塩をイ
オン交換樹脂IRA−400で処理し、遊離アミノ酸とする。
この遊離アミノ酸4gを−10℃に冷した発煙硝酸5mlと発
煙硫酸3mlの混液に少しずつ加える。同温で3.5時間撹拌
後、氷に注加し、アンモニアアルカリ性にして、さらに
酢酸にてpH6に調節すると沈澱が析出する。これを濾取
して目的物3.94gを得た。融点 270−273℃(分解) (2) 2−t−ブトキシカルボニルアミノ−3−(2
−ニトロイミノ−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−5−ピ
リミジニル)プロピオン酸の合成 2−アミノ−3−(2−ニトロイミノ−1,2,3,4,5,6−
ヘキサヒドロ−5−ピリミジニル)プロピオン酸1.5g 1規定水酸化ナトリウム6.5ml、水8ml、ジオキサン15ml
の混液を50℃に加温し、BOC−ON1.75gを加えて同温度で
さらに2時間撹拌する。BOC−ON0.6gを追加し同温で一
夜撹拌する。ジオキサンを減圧濃縮除去し、水層は酢酸
エチルで抽出し、乾燥後減圧濃縮し析出物を集めて目的
物1.6gを得た。
融点 199−201℃(分解) (3) 1−[2−t−ブトキシカルボニルアミノ−3
−(2−ニトロイミノ−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−
5−ピリミジニル)プロピオニル]−2−ピペリジンカ
ルボン酸メチルエステルの合成 2−t−ブトキシカルボニルアミノ−3−(2−ニトロ
イミノ−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−5−ピリミジニ
ル)プロピオン酸1.5g、トリエチルアミン0.46g、乾燥
テトラヒドロフラン15mlの混液に−20℃でイソブチルク
ロロホルメート0.62gを加え、同温で20分撹拌する。こ
こへピペコリン酸メチルエステル塩酸塩0.82gのトリエ
チルアミン0.46g、乾燥テトラヒドロフラン10mlの混液
を同温で加え、さらに1時間撹拌する。減圧濃縮後、酢
酸エチルで抽出、水洗、乾燥後減圧乾固し、残査はエー
テルで処理し粉末として目的物1.46gを得た。
融点不明瞭[110−130℃(分解)] (4) 1−[2−(5−ジメチルアミノ−1−ナフタ
レンスルホニル)アミノ−3−(2−ニトロイミノ−1,
2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−5−ピリミジニル)プロピ
オニル]−2−ピペリジンカルボン酸メチルエステルの
合成 1−[2−t−ブトキシカルボニルアミノ−3−(2−
ニトロイミノ−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−5−ピリ
ミジニル)プロピオニル]−2−ピペリジンカルボン酸
メチルエステル1.46gに冷トリフロロ酢酸10mlを加え、
氷冷下1.5時間撹拌した後、減圧乾固、残査をエーテル
で処理し粉末とする。これを塩化メチレン20mlおよびト
リエチルアミン1mlに氷冷下加え、さらに塩化ダンシル1
gを加えてから、室温で一夜撹拌する。反応液は水洗、
乾燥、減圧乾固し、残査はシリカゲルカラムクロマトに
て精製し粉末として目的物0.81gを得た。
融点不明瞭[150−165℃(分解)] 以下、実施例4と同様にして実施例5、6、7の化合物
を得た。
実施例5:L−1−[2−(5−ジメチルアミノ−1−ナ
フタレンスルホニル)アミノ−3−(2−イミノ−1,2,
3,4,5,6−ヘキサヒドロ−5−ピリミジニル)プロピオ
ニル]プロリン メチルエステル二塩酸塩 収率 60% 融点不明瞭[155−165℃(分解)] IR(KBr):3400,1735,1630,1420,1320,1170,1140cm-1 元素分析C25H34N6O5S・2HCl・2H2Oとして 計算値 C46.95 H6.30 N13.14 実験値 C47.02 H5.91 N13.17 実施例6:(2R,4R)−1−[2−(5−ジメチルアミノ
−1−ナフタレンスルホニル)アミノ−3−(2−イミ
ノ−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−5−ピリミジニル)
プロピオニル]−4−メチル−2−ピペリジンカルボン
酸エチルエステル二塩酸塩 収率 66% 融点不明瞭[135−145℃(分解)] IR(KBr):3400,1730,1640,1420,1330cm-1 元素分析C28H40N6O5S・2HCl・2H2Oとして 計算値 C49.34 H6.80 N12.33 実験値 C49.73 H6.74 N12.30 実施例7:(2S,4S)−1−[2−(5−ジメチルアミノ
−1−ナフタレンスルホニル)アミノ−3−(2−イミ
ノ−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−5−ピリミジニル)
プロピオニル]−4−メチル−2−ピペリジンカルボン
酸エチルエステル二塩酸塩の合成 収率 66% 融点不明瞭[140−150℃(分解)] IR(KBr):3400,1730,1640,1420,1330cm-1 元素分析C28H40N6O5S・2HCl・2H2Oとして 計算値 C49.34 H6.80 N12.33 実験値 C49.16 H6.26 N12.41 実施例8:1−[2−(5−ジメチルアミノ−1−ナフタ
レンスルホニル)アミノ−3−(2−イミノ−1,2,3,4,
5,6−ヘキサヒドロ−5−ピリミジニル)プロピオニ
ル]−2−ピペリジンカルボン酸二塩酸塩の合成 1−[2−(5−ジメチルアミノ−1−ナフタレンスル
ホニル)アミノ−3−(2−イミノ−1,2,3,4,5,6−テ
トラヒドロ−5−ピリミジニル)プロピオニル]−2−
ピペリジンカルボン酸エチルエステル二塩酸塩0.30g、
1規定水酸化ナトリウム10ml、ジオキサン10mlの混液を
50−60℃で5時間加温して、ジオキサンを減圧除去し水
層はイオン交換樹脂DOWEX−50W 35mlで処理し、5%ア
ンモニア水で溶出する。濃縮乾固し、残査はメタノール
で結晶化し、これをアセトン中濃塩酸処理して二塩酸塩
として目的物0.26gを得た。融点不明瞭[155−(分
解)] IR(KBr):3400,1720,1630,1410cm-1 元素分析C25H34N6O5S・2HCl・2H2Oとして 計算値 C46.95 H6.30 N13.14 実験値 C46.40 H6.00 N12.88 以下実施例8と同様にして実施例9、10、11の化合物を
合成した。
実施例9:L−1−[2−(5−ジメチルアミノ−1−ナ
フタレンスルホニル)アミノ−3−(2−イミノ−1,2,
3,4,5,6−ヘキサヒドロ−5−ピリミジニル)プロピオ
ニル]プロリン二塩酸塩の合成 収率 74% 融点不明瞭[140− (分解)] IR(KBr):3400,1720,1660,1630,1500,1440,1420cm-1 元素分析C24H32N6O5S・2HCl・2H2Oとして 計算値 C46.08 H6.12 N13.43 実験値 C45.64 H5.76 N13.30 実施例10:(2R,4R)−1−[2−(5−ジメチルアミノ
−1−ナフタレンスルホニル)アミノ−3−(2−イミ
ノ−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−5−ピリミジニル)
プロピオニル]−4−メチル−2−ピペリジンカルボン
酸二塩酸塩の合成 収率 69% 融点不明瞭[175−185℃(分解)] IR(KBr):3400,1720,1635,1460,1420cm-1 元素分析C26H36N6O5S・2HCl・2H2Oとして 計算値 C47.78 H6.48 N12.86 実験値 C47.46 H6.05 N12.72 実施例11:(2S,4S)−1−[2−(5−ジメチルアミノ
−1−ナフタレンスルホニル)アミノ−3−(2−イミ
ノ−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−5−ピリミジニル)
プロピオニル]−4−メチル−2−ピペリジンカルボン
酸二塩酸塩の合成 収率 75% 融点不明瞭[175−185℃(分解)] IR(KBr):3400,1720,1635,1460,1420cm-1 元素分析C26H36N6O5S・2HCl・2H2Oとして 計算値 C47.78 H6.48 N12.86 実験値 C47.43 H6.20 N12.72

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式I で表わされる化合物およびその酸付加塩。 式中Rはヒドロキシル基または低級アルコキシル基を意
    味するか、1乃至2個のカルボキシルもしくは低級アル
    コキシカルボニルを有することもあるピロリジノ基また
    はピペリジノ基を意味する。
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