JPH07297177A - プラズマ処理方法 - Google Patents

プラズマ処理方法

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JPH07297177A
JPH07297177A JP5541095A JP5541095A JPH07297177A JP H07297177 A JPH07297177 A JP H07297177A JP 5541095 A JP5541095 A JP 5541095A JP 5541095 A JP5541095 A JP 5541095A JP H07297177 A JPH07297177 A JP H07297177A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】絶縁材を有した試料であっても試料に電荷を蓄
積することなく、微細パターンでかつ高アスペクト比の
エッチングを行なう。 【構成】被エッチング材と反応する成分および堆積膜を
形成する成分を有するとともに臨界電位を有するエッチ
ング処理ガスを減圧下でプラズマ化し、被エッチング材
が配置される電極に周波数2MHz以下の高周波電圧を
印加し、高周波電圧の出力電圧を臨界電位をはさんで変
化させ、被エッチング材に対しエッチングと膜形成とを
交互に繰り返す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプラズマ処理方法に係
り、特にエッチングと堆積とを交互に行なって処理を行
なうものに好適なプラズマ処理方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】半導体素子の微細化が進むにつれて、回
路パターンの寸法加工制度や低ダメージ加工法がますま
す重要な技術課題となってきている。特にサブミクロン
領域の素子においては、チップ面積の制約から、素子構
造が立体化してきている。このため加工寸法幅に比べて
加工深さの比、即ち、アスペクト比の大きい膜種を寸法
精度良く加工することが要求されている。
【0003】このような要求を解決する従来技術として
は、日本国公開特許公報昭60−50923号公報に記
載のようなものがある。これは、SiやPoly−Si
のエッチングの場合において、エッチングガスとしてエ
ッチング作用に寄与するSF6ガスと窒化硅素の保護膜
の形成作用に寄与するN2ガスとその他のガスを混合し
て用い、エッチング処理中に処理ガスの組成、濃度を周
期的に変化させる。これにより、エッチング工程と窒化
硅素の保護膜を形成する工程とを交互にくり返して、高
速でかつ寸法精度の良いエッチングを行なうようにして
いる。
【0004】一方、電極に印加する電圧を変化させるも
のとしては、日本国公告特許公報昭61−41132
号、日本国公開特許公報昭61−13625号等が挙げ
られる。これら従来技術は試料に印加する電圧を変化さ
せて、プラズマ処理を行なうようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術の前者は
プラズマのガス組成や濃度を変化させてエッチング処理
を行なうようにしているため、その都度プラズマの状態
が変化することになる。このため、ガス組成や濃度を変
化させた時、前回のプラズマ状態から新しいプラズマ状
態にする。即ち、残存するイオンやラジカルを速やかに
排気する必要がある。しかし、処理容器にはある程度の
内容積があるためプラズマ状態の切り替わり時間が掛か
り、全体の処理時間が長くなるという問題がある。ま
た、これを少しでも改善しようとすれば、排気時間を短
縮するために排気装置が大型化する。また同時に、処理
時と切り替え時の排気量をそれぞれに制御する必要が生
じ、そのための装置や制御技術が複雑になってしまう。
【0006】また、後者はプラズマ中のイオンの入射エ
ネルギを制御し、単にエッチングレートや選択比等のプ
ラズマ特性を向上させるものである。
【0007】本発明の目的は、絶縁材を有した試料であ
っても試料に電荷を蓄積することなく、微細パターンで
かつ高アスペクト比のエッチングを行なうことのできる
プラズマ処理方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは種々実験を
重ねることにより初めて本発明に関する見地を得た。そ
れは、次のような内容である。試料の被エッチング材と
反応する成分と堆積膜を形成する成分とを有する、ある
種の成分ガスを所定のプラズマ条件下でプラズマ化す
る。このプラズマ中のイオンに加速電圧を付与し、該イ
オンを試料に入射させるようにしたプラズマを用いて試
料を処理する。このとき、この加速電圧の値を変化させ
ると、被処理物との反応によりエッチング作用が優位に
生じる電位と堆積作用が優位に生じる電位とがあること
が分かった。また、この電位にはエッチング作用と堆積
作用とが釣り合う電位があることが分かった。以下、こ
の釣り合う電位を「臨界電位と呼ぶ。」すなわち、本発
明は、被エッチング材と反応する成分および堆積膜を形
成する成分を有するとともに臨界電位を有するエッチン
グ処理ガスを減圧下でプラズマ化する工程と、被エッチ
ング材が配置される電極に周波数2MHz以下の高周波
電圧を印加し、高周波電圧の出力電圧を臨界電位をはさ
んで変化させ、被エッチング材に対しエッチングと膜形
成とを交互に繰り返す工程とを有することにより、達成
される。
【0009】
【作用】臨界電位を有するエッチング処理ガスを減圧下
でプラズマ化し、被エッチング材が配置される電極に周
波数2MHz以下の高周波電圧を印加し、高周波電圧の
出力電圧を臨界電位をはさんで変化させ、被エッチング
材に対しエッチングと膜形成とを交互に繰り返すことに
より、処理ガスの切り替えを行なうことなく、エッチン
グ工程と成膜工程とを交互に行ない、また、試料表面に
引き込まれた電子によって中和することができ、絶縁材
を有した試料であっても試料に電荷を蓄積することな
く、微細パターンでかつ高アスペクト比のエッチングを
行なうことができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例を第1図から第6図
により説明する。
【0011】第1図は、ECR放電を利用したマイクロ
波プラズマ処理装置を示し、この場合、エッチング装置
である。真空処理容器4の上開口部には石英からなる放
電管1が設けてある。真空処理容器4の下部には図示し
ない真空排気装置につなげられた排気部3が設けてあ
る。真空処理容器4内には、上部に試料であるウエハ6
を載置する試料台5aを有する電極5が設けてある。放
電管1内の試料台5a上部には放電空間7が形成され
る。
【0012】放電管1の上部には、放電管1を囲んで導
波管9が設けてある。導波管9の端部には、この場合、
2.45GHzのマイクロ波を発信するマグネトロン8
が設けてある。放電管1の外周部には導波管9を介して
電磁コイル10が設けてある。
【0013】真空処理容器4の側部には、放電空間7に
エッチングガスを供給するためのガス導入部2が設けて
ある。ガス導入部2にはマスフローコントローラ18を
介して図示しないガス源がつなげてある。
【0014】電極5の外周には、電極5と絶縁され、一
端が試料台5aの周辺近傍に位置し、他端が接地された
アース電極11が設けてある。電極5には、マッチング
ボックス12を介して接続した。この場合、13.56
MHzの高周波を発振する高周波電源13と、ローパス
フィルタ14を介して接続した直流電源15とがつなげ
てある。高周波電源13および直流電源15の他端はそ
れぞれ接地してある。直流電源15には出力電圧制御装
置16が接続してあり、出力電圧制御装置16には出力
波形制御装置17が接続してある。なお、マッチングボ
ックス12は、この場合、コンデンサカップリングで構
成してある。ローパスフィルタ14は高周波電源13か
らの高周波電圧をしゃ断するものである。
【0015】マスフローコントローラ18は、図示しな
いガス源からのエッチングガスを所定流量に制御し、エ
ッチングガスを放電空間7内に送り込む。放電空間7内
は、図示しない排気装置によって減圧排気され、所定圧
力に保持される。
【0016】この場合、放電空間7内に導入したエッチ
ングガスをプラズマ化する手段は、マグネトロン8と電
磁コイル10とから成る。放電空間7内のエッチングガ
スはマグネトロン8と電磁コイル10とによって与えら
れる電磁界の作用によるECR放電によってプラズマ化
される。
【0017】また、この場合、プラズマ中のイオンにウ
エハ6への入射エネルギを付与する手段、すなわち、こ
の場合、試料台5aに加速電圧を生じさせる手段は、高
周波電源13と直流電源15とから成る。ウエハ6を載
置する試料台5aには、高周波電源13による高周波電
圧と、直流電源15による直流電圧とが印加される。試
料台5aにコンデンサカップリングで構成されたマッチ
ングボックス12を介して高周波電圧を印加することに
より、試料台5aには高周波電圧が直流的に浮遊して与
えられ、直流バイアス電圧が生じる。この直流バイアス
電圧によってプラズマ中のイオンが試料台5a側、すな
わち、ウエハ6側に引き込まれる。また、試料台5aに
直流電圧を印加することにより、試料台5aに生じた直
流バイアス電圧の値を調整される。この直流バイアス電
圧が、この場合、イオンを加速させる加速電圧となる。
【0018】さらに、この場合、試料台5aに生じさせ
た加速電圧の値を臨界電位をはさんで切り替える手段
は、出力電圧制御装置16と出力波形制御装置17とか
ら成る。出力電圧制御装置16は直流電源15の直流電
圧値を制御する。出力波形制御装置17は出力電圧制御
装置16が制御する直流電圧値の変化させるタイミング
を制御する。このタイミングは、この場合、周期的に制
御される。
【0019】また、ウエハ6は、この場合、Si基板上
に配線形成材料であるポリシリコン層を被着形成したも
のである。本エッチング装置は、エッチングガスとし
て、この場合、六フッ化イオウ(SF6)とトリクロロ
トリフロロエタン(C2Cl33:商品名フロン−11
3)との混合ガスを用い、ウエハ6のポリシリコン層を
エッチングするものである。
【0020】次に、上記のように構成されたエッチング
装置により、前記エッチングガスの両成分、すなわちS
6とC2Cl33とについてそれぞれ同一のプラズマ形
成条件下(マイクロ波電力:400W、ガス流量:70
SCCM、圧力:0.01Torr、高周波電力:10
0W)でガスをプラズマ化し、試料台5aに印加する直
流バイアス電圧を変化させた場合の実験について、第2
図により説明する。
【0021】第2図のグラフは、縦軸の上方にエッチン
グ速度をとり、下方に堆積速度をとって、横軸に直流バ
イアス電圧をとる。
【0022】第2図より明らかなように、SF6は直流
バイアス電圧の大きさにかかわらず常にエッチング現象
を生じ、直流バイアス電圧が大になるほどエッチング速
度も大きくなる。これは、SF6がプラズマ中ではSと
Fの成分に分かれ、反応性イオン種およびフリーラジカ
ル種であるFの成分中のFイオンおよびFラジカルがエ
ッチャントとなって、直流バイアス電圧の有無にかかわ
らず被エッチング材であるポリシリコンと接触して反応
し、SiF4なる揮発性の反応生成物が形成され試料か
ら除去されるためで、直流バイアス電圧を大きくすると
試料表面のFイオンのみならず、プラズマ中のFイオン
が試料に入射されて、Fイオンとの反応が増大するとと
もに、試料表面近傍に位置するFラジカルにFイオンが
衝突してFラジカルとポリシリコンとの接触が多くなっ
て、エッチング速度が大きくなるものである。
【0023】一方、C2Cl33は、直流バイアス電圧
が小さい範囲では堆積現象を生じ、直流バイアス電圧が
大きい範囲ではエッチング現象を生じている。これは、
2Cl33がプラズマ中ではC,ClおよびFの成分
に分かれ、これらの成分がCの重合物または(CFx)
n,CxFy,CClxFy,CxClyの反応生成物
なる堆積物を形成するとともに、残りのClおよびFの
成分がエッチャントとして存在するためで、エッチャン
トとしてのFの成分は前述したようにポリシリコンと反
応してSiF4なる揮発性の反応生成物を形成し、エッ
チャントとしてのClの成分は同様に反応性イオン種お
よびフリーラジカル種の形でポリシリコンと反応してS
iCl4なる揮発性の反応生成物を形成する。ここで、
直流バイアス電圧の有無にかかわらず、プラズマ中にお
いては膜形成種とエッチャントがそれぞれ存在し、直流
バイアス電圧のプラズマへの作用中はプラズマ中で形成
される堆積物が試料表面へ付着するとともに、試料への
プラズマ中のイオンの入射とが同時に起こる。直流バイ
アス電圧が小さい範囲では、試料へのプラズマ中のイオ
ンの入射が少なくなり、試料の被エッチング材表面への
堆積物の付着が生じて被エッチング材表面とプラズマ中
のエッチャントとの接触ができなくなり、堆積現象が生
じる。直流バイアス電圧が大きい範囲では、試料へのプ
ラズマ中のイオンの入射が多くなり、試料の被エッチン
グ材表面への堆積物の付着が生じても、被エッチング材
表面へエッチャントとしての反応性イオンが入射され、
被エッチング材表面をエッチング除去するとともに、堆
積物にも衝突して堆積物にエネルギを与え、堆積物を反
応前の状態に分解したりして、堆積物の付着を防ぎなが
らエッチングを進める、エッチング作用が生じる。な
お、この際、試料表面近傍のエッチャントであるフリー
ラジカルに対してエッチャントである反応性イオンおよ
び膜形成種のイオンの一部がフリーラジカルに衝突して
エネルギを与え被エッチング材との反応を促進させるよ
うに作用する。
【0024】また、C2Cl33はその丁度境界に堆積
もエッチングも生じない臨界電位(V0)を有している
ことがわかる。なお、この臨界電位とは、所定のプラズ
マ条件下でガスをプラズマ化し、直流バイアス電位を変
化させた場合に、堆積現象とエッチング現象とが逆転す
る電位を意味し、本発明者による実験によって初めて見
い出されたものである。
【0025】このことは次のことを示している。C2
33をプラズマ化したときには堆積作用とエッチング
作用とが併発している。このとき、試料台5aに印加す
る直流バイアス電圧が臨界電位より小さい場合には堆積
作用が優位に作用する。また、試料台5aに印加する直
流バイアス電圧を臨界電位よりも小さい範囲内で増大さ
せた場合には、直流バイアス電圧の増大に伴ってプラズ
マ中のイオンが加速され、エッチング作用が徐々に強く
なり堆積作用の優位性が徐々に衰える。直流バイアス電
圧が臨界電位を越えて増大する場合には、さらにプラズ
マ中のイオンが加速され堆積作用よりもエッチング作用
が優位に作用し、そのエッチング作用は次第に強くな
る。また、直流バイアス電圧が臨界電位と等しい場合に
は堆積作用とエッチング作用とが釣り合った状態にあ
る。
【0026】また、前記の臨界電位を有さないSF
6と、臨界電位を有したC2Cl33との混合ガス(1:
9)を用いて、同様の実験を行なった。この結果は、第
2図の破線で示すような曲線となった。この破線の曲線
から明らかなように、この混合ガスには臨界電位V0
が存在し、臨界電位V0’より小さい直流バイアス電圧
では堆積作用が優位に生じ、臨界電位V0’より大きい
直流バイアス電圧ではエッチング作用が優位に生じてい
る。しかも、この混合ガスを用いた場合には、前記C2
Cl33を単独で用いたときよりもエッチング速度が直
流バイアス電圧に大きく依存したことが分かる。これに
より、この混合ガスをエッチング速度のバイアス電圧依
存性の高いエッチャントとして利用可能なことが分かっ
た。
【0027】次に、このような特性を持った混合ガスを
用いてエッチング処理を行なう場合について、第2図か
ら第6図について説明する。
【0028】まず、混合ガスを臨界電位V0’よりも大
きいバイアス電圧値V1’で、アスペクト比の高いポリ
シリコン膜をエッチングしたときには、第4図に示すよ
うに、アンダーカットCが大きくなり、寸法精度を確保
することができない。ここで、19はホトレジストで、
20はポリシリコンで、21はSi基板である。
【0029】そこで、第3図に示すように、直流的に浮
遊した高周波電圧に重ねる直流電圧を出力電圧制御装置
16と出力波形制御装置17とによって制御し、直流バ
イアス電圧をt1秒間は混合ガスの臨界電位V0’より大
きいV1(負電位)とし、t2秒間は臨界電位V0’より
小さいV2(負電位)として、周期的に変化させるよう
にした。
【0030】時間t1秒間は直流バイアス電圧値が大き
いので、プラズマ中のイオンをウエハ6側に加速しなが
らエッチングを行なうことができる。これにより、比較
的異方性のエッチングを行なえる。しかし、フリーラジ
カルの影響もあり、第5図に示すように若干のアンダー
カットC0が生じる。このアンダーカットC0の大きさは
垂直方向のエッチング量dの略1/5〜1/10であっ
た。時間t1はアンダーカットC0が許容値を越えない範
囲内に設定する。
【0031】時間t2秒間は直流バイアス電圧値が臨界
電位V0’より小さいので、堆積を生じさせることがで
きる。これにより、エッチングの進行は停止し、ウエハ
6全面にプラズマ重合物が堆積を始め、ポリシリコン2
0のパターン側壁面に保護膜が形成される。
【0032】保護膜が形成された後は、再び大きな直流
バイアス電圧V1を試料台5aに与え、エッチングを行
なう。この大きな直流バイアス電圧V1によって加速さ
れたプラズマ中のイオンはウエハ6に対し垂直に入射す
る。これにより、ホトレンジスト19によって形成され
たポリシリコン20のパターン底部に堆積した保護膜
は、イオンのスパッタ作用によって速かに除去され、ポ
リシリコン20のパターン底部が露出してエッチングが
進行する。また、ポリシリコン20のパターン側壁面に
堆積した保護膜は、物理的エネルギの極めて小さいフリ
ーラジカルのアタックを受けて、フリーラジカルと保護
膜の組成成分との化学反応によって徐々に除去される。
そこで、保護膜を堆積させる時間t2は、時間t1間エッ
チング作用が行なわれても、ポリシリコン20のパター
ン側壁面に堆積した保護膜が残存するように設定する。
なお、このように設定した時間t1,t2はあらかじめ出
力波形制御装置17に記憶させておいて、自動的に切り
替えるようにしてある。
【0033】このようにして、エッチング工程と堆積工
程、すなわち、成膜工程とを交互に繰り返すことによっ
て、第6図に示すような高アスペクト比のポリシリコン
膜を寸法精度良く加工することが可能となった。
【0034】なお、第2図に示すように大きな直流バイ
アス電圧V1の値は、試料へのイオンのチャージアップ
を防止するために、高周波電圧の全振幅値Vppの1/
2より小さくしてある。これは、高いエッチング速度を
得て、なおかつ試料に形成された素子にダメージを与え
ないでエッチングを行なうには、高周波電圧に重ねる直
流電圧の大きさに制約があるからである。
【0035】すなわち、直流バイアス電圧値(負の電
位)を高周波電圧の全振幅値Vppの1/2より大きく
すると、試料は常に負の電位になり、試料表面に正イオ
ンのみが引き寄せられて帯電する。これにより、ついに
はプラズマ中の正イオン(反応性イオン)が反撥して試
料に到達しなくなる。この結果、試料のエッチング速度
が著しく低下することとなる。また、この時の帯電電位
が大きいと、試料に形成された素子のゲート部の劣化や
破壊を起こす原因となるからである。
【0036】このため、本実施例では高周波電圧の全振
幅値Vppの1/2より小さい負の直流電圧を試料台5
aに印加し、高周波電圧の波形の一部が正電位となって
残るようにし、この正電位部分でプラズマ中の電子を引
き込んで、試料に帯電した正イオンを中和するようにし
ている。
【0037】さらに、このチャージアップの問題を解決
するためには、日本国公告特許公報昭56−37311
号に詳述されているように、高周波電圧の発信周波数を
約100kHz以上にする必要がある。発信周波数の上
限については特に制約はないが、一般に市販されている
発振器を利用するとすれば、27MHz程度までの発振
周波数が適切である。
【0038】以上、本一実施例によれば、高周波電源1
3によって電極5に高周波電圧を印加し、これによって
試料台5aに生じた直流バイアス電圧に直流電源15か
らの直流電圧を重ね、この直流電圧を重ねた直流バイア
ス電圧を出力電圧制御装置16および出力波形制御装置
17によって臨界電圧をはさんで変化させることで、放
電空間7部に発生させたプラズマを変化させることな
く、すなわち、ガスを切り替えて供給することなく、ウ
エハ6に対しエッチングと堆積、すなわち、成膜とを交
互に行なわせることができるので、ガス種を切り替えて
エッチングと堆積とを交互に行なわせて試料をエッチン
グする従来の技術に比べて、ガスの入れ替え時間が無く
なり、少なくともガスの入れ替え時間が無くなった分だ
け処理時間が短縮されるという効果がある。例えば、本
一実施例と同程度の容積(20,000cm3)の真空
処理容器で、排気容量500l/secの排気装置を用
い、真空処理容器内に70SCCMのガスを供給し、圧
力を0.01Torrに維持させた状態から、ガス種を
切り替えて前記のような状態にするまでに要する時間
は、およそ10秒必要となり、ガス種の切り替え回数が
多くなるに従い上記効果は大きくなる。また、言い換え
れば、従来のようにガスの切り替えを高速で行なう必要
がないので、排気装置を小型化できる。また、ガス種の
切り替えによる圧力制御や切り替え制御がなくなるので
装置や制御技術が簡単になる。
【0039】また、出力電圧制御装置16を制御して臨
界電位より大なる直流バイアス電圧を試料台5aに与え
ることによりウエハ6はエッチングされ、また、臨界電
位より小なる直流バイアス電圧を試料台5aに与えるこ
とによりウエハ6に保護膜を堆積させることができ、さ
らに、出力波形制御装置17を制御して臨界電位をはさ
んで直流バイアス電圧の値を変えるタイミングを交互に
切り替えるので、ウエハ6のエッチング側面を保護膜で
保護しながら段階的にエッチングでき、パターン寸法幅
に比べて深さあるいは高さの高い被エッチング材を加工
することができる。
【0040】また、ECR放電を利用したマイクロ波プ
ラズマによる処理としているので、0.01Torr台
の低い圧力下でプラズマを発生させることができ、プラ
ズマ中のイオンを小さい加速電圧でウエハ6に引き込む
ことができるので、ダメージの少ない異方性エッチング
ができ、微細パターンの被エッチング材を加工すること
ができる。これにより、上記効果と合わせて、微細パタ
ーンでかつアスペクト比の大きい被エッチング材を加工
することができる。
【0041】さらに、出力波形制御装置によりエッチン
グ作用と堆積作用と切り替え時期を、エッチング時は被
エッチング材のアンダーカットが許容値内に入るように
時間設定し、堆積時は次のエッチング処理を行なう間エ
ッチング側面の保護膜が残るだけの膜厚を成膜できる時
間としているので、寸法精度の良い加工を行なうことが
できる。
【0042】また、電磁界の作用を利用したプラズマ発
生手段と、高周波電圧および直流電圧により与えられる
直流バイアス電圧付与手段、すなわち、加速電圧付与手
段とは独立しているので、直流バイアス電圧を変化させ
てもプラズマの発生状態、すなわち、プラズマ中の電
子、イオンおよびフリーラジカルの状態は変化せず、発
光強度が安定した状態でエッチングを行なうことがで
き、発光分光法によるエッチングの終点判定が容易に行
なえる。
【0043】また、試料台5aに高周波電源13を接続
し高周波電圧を印加して、直流電源15の直流電圧を制
御し直流バイアス電圧を高周波電源13から発生する高
周波電圧の全振幅の1/2以下にしているので、絶縁材
または絶縁膜を有した試料であっても試料に電荷が蓄積
されず、エッチング速度の低下や素子のゲート部の劣化
または破壊のないエッチングを行なうことができる。ま
た、本一実施例のエッチング方法によって下層MOSゲ
ートを有する素子構造の試料をエッチングした場合に
も、ゲート部の耐圧劣化や破壊といったダメージは発生
しなかった。
【0044】なお、本一実施例のようにマイクロ波を利
用したECR方式で放電させるマイクロ波プラズマ処理
装置においては、一般にイオンシース幅は0.1mm程
度である。このイオンシースをイオンが通過するに要す
る時間(ti)は、イオンの種類によって多少異なる
が、一般に1〜4×1/107秒程度である。これに対
し、工業用として通常用いられている13.56MHz
の高周波の電圧波形の半サイクル時間(tRF)は3.
7×1/108秒である。このため、13.56MHz
の高周波電圧においては、イオンはイオンシースを通過
して追従することができない。したがって、本一実施例
のように負の直流バイアス電圧を発生させることによっ
てイオンを加速させることができる。
【0045】このような直流バイアス電圧を利用する方
法は、特に、Siや金属膜のように電極5と導通のとれ
る材料を処理する場合に有効である。また、このような
直流バイアス電圧を利用する方法が有効となるのは、高
周波の電圧波形の半サイクル時間tRFとイオンのイオ
ンシース通過時間tiとが tRF<ti の関係にある場合であるから、高周波電源13の周波数
の下限は2MHz(tRF=2.5×1/107秒)程
度であり、これにより周波数が低いと、交流電圧波形に
もイオンが追従して加速されるので、直流電源15によ
って電極5に直流電圧を重ねて印加する効果が薄れてし
まう。
【0046】なお、試料が導電性のものである場合に
は、本一実施例の高周波電源13を除いて、直流電源1
5だけで制御したプラズマ処理装置としても良い。
【0047】次に、本発明の第2の実施例を第7図およ
び第8図により説明する。
【0048】第7図において第1図と同符号なものは同
一部材を示す。本図が第1図と異なる点は、加速電圧付
与手段として、この場合、周波数385KHzの高周波
電源23だけを用いている点である。高周波電源23は
マッチングボックス22を介して電極5に接続してあ
る。マッチングボックス22は、この場合、回路の一端
が接地してあり、電極5が直流的に接地電位となるよう
にしてある。高周波電源23には出力電圧制御手段24
が接続してある。
【0049】出力電圧制御手段24は、高周波電源23
から出力する高周波電圧の波形を第8図に示すように、
時間t3の間は高周波電圧の全振幅をV3となるように制
御し、次の時間t4の間は高周波電圧の全振幅をV4とな
るように制御する。
【0050】上記のように構成したプラズマ処理装置、
この場合、エッチング装置によりSi基板上に50nm
程度の薄い酸化膜を介してポリシリコン、ホトレジスト
を順次積層した構成ウエハ6aについて、前記一実施例
と同様の条件でポリシリコンのエッチング速度と高周波
電源23の出力電圧、すなわち、加速電圧との関係を調
べたところ、前記第2図と同様の傾向が生じた。
【0051】すなわち、高周波電源23による周波数2
MHz以下(この場合、385kHz)の高周波電圧を
試料台5aに印加し、交流電圧波形にイオンが充分に追
従するようにし、交流電圧の強さ、すなわち、交流電圧
の全振幅を変化させることによって、前記一実施例と同
様にエッチング作用が優位に作用したり、堆積作用が優
位に作用したり、またエッチングと堆積とのどちらかも
進行しない状態が表れた。
【0052】したがって、出力電圧制御手段24によっ
て高周波電源23の出力電圧を第8図に示すように制御
し、時間t3の間は臨界電位よりも大きい高周波電圧V3
を電極5に印加し、ポリシリコンのエッチングを行な
う。次に、時間t4の間は臨界電位よりも小さい高周波
電圧V4を電極5に印加し、ウエハ6aの表面(エッチ
ング側面も含む。)に保護膜を形成する。この両工程を
順次繰り返すことによって、前記一実施例と同様に高ア
スペクト比の被エッチング材を寸法精度良く加工するこ
とができる。なお、エッチング時間t3および堆積時間
4は前記一実施例で述べたエッチング時間t1および堆
積時間t2と同様にして設定すれば良い。
【0053】以下、本第2の実施例によれば、周波数2
MHz以下の高周波電圧の出力電圧を臨界電位をはさん
で変化させることで、ガスを切り替えて供給することな
く、エッチング工程と堆積工程とを交互に行なわせるこ
とができるので、前記一実施例と同様に処理時間を短縮
することができるという効果がある。
【0054】また、前記一実施例と同様にマイクロ波プ
ラズマによる処理とし、出力電圧制御手段24によって
エッチング時と堆積時との時間を制御して、ウエハ6a
のエッチング側面を保護膜で保護しながら段階的にエッ
チングするので、微細パターンでかつパターン寸法幅に
比べて深さあるいは高さの高い被エッチング膜を寸法精
度良く加工することができる。
【0055】また、前記一実施例と同様にプラズマの発
生状態が変化せず、発光強度が安定した状態でエッチン
グが行なえるので、エッチングの終点判定が容易に行な
える。
【0056】さらに、イオンを加速させる電圧を周波数
2MHz以下の高周波電圧の負電圧領域で与えているの
で、負の電圧領域で加速されてウエハ6aの表面に引き
寄せられてウエハ6aに帯電した正イオンは、次の正の
電圧領域においてウエハ6a表面に引き込まれた電子に
よって中和することができ、ウエハ6aに形成された絶
縁材の絶縁破壊等を防止することができる。したがっ
て、Sio2やSi34のような絶縁材を有する試料を
エッチング処理するのに好適である。なお、この場合、
電極5−ウエハ6a−プラズマ間で、一種のコンデンサ
が形成される訳であるから、高周波電圧の周波数が低す
ぎると、ウエハ6aに電荷が蓄積され過ぎてイオンの加
速が抑制され、エッチング速度が著しく低下するとい
う、いわゆるチャージアップ現象を生じる。このチャー
ジアップ現象を防止する限界の周波数は、絶縁膜の種類
と膜厚とによって左右されるが、半導体装置の場合の実
用値は、日本国公告特許公報昭56−37311号に詳
述されているように、100KHz程度である。
【0057】次に、本発明の第3の実施例を第9図およ
び第10図により説明する。
【0058】第9図において第7図と同符号のものは同
一部材を示す。本図が第7図と異なる点は、加速電圧付
与手段として、この場合、周波数385KHzの高周波
電源23と交流波形発生器26とを用いている点であ
る。高周波電源23は合成器25を介して電極5に接続
してある。合成器25にはまた交流波形発生器26が接
続してある。交流波形発生器26には出力波形制御手段
27が接続してある。
【0059】合成器25は、高周波電源23から出力す
る高周波電圧の波形を第10図に示すように、交流波形
発生器26から出力した波形28に沿って変化させる。
出力波形制御手段27は交流波形発生器26から出力す
る波形28の周期および振幅を調整する。
【0060】上記のように構成したプラズマ処理処置、
この場合、エッチング装置により、前記第2の実施例と
同様の条件でエッチング処理を行なわせれば、前記第2
の実施例と同様にエッチング工程と堆積工程とを交互に
繰り返しながら段階的にエッチング処理を行なうことが
できる。
【0061】すなわち、第10図に示すように、臨界電
位V0’より大きい負の電圧波形のときの時間t5の間は
エッチング作用が優位に生じ、臨界電位V0’より小さ
い負の電圧波形のときの時間t6の間は堆積作用が優位
に生じる。
【0062】なお、エッチングの生じる時間t5および
堆積の生じる時間t6を調整する場合には、出力波形制
御手段27によって交流波形発生器26から出力する波
形28の周期を変えることで簡単に行なえる。また、エ
ッチング工程時のエッチング速度を速める場合には、出
力波形制御手段27によって交流波形発生器26から出
力する波形28の振幅を変えることで簡単に行なえる。
ただし、正確にエッチング速度、エッチング時間および
堆積時間を調整しようとすれば、出力波形制御手段27
によって波形28の振幅および周期を同時に調整する必
要がある。
【0063】以上、本第3の実施例によれば、前記第2
の実施例と同様の効果を得ることができる。
【0064】なお、本第3の実施例の場合、エッチング
と堆積との切り替わりは徐々に進行する。
【0065】次に、本発明の第4の実施例を第11図お
よび第12図により説明する。
【0066】第11図において第1図と同符号のものは
同一部材を示す。本図が第1図と異なる点は、試料台5
bが接地されている点と、ウエハ6と放電空間7との間
にグリッド電極29を設けている点である。グリッド電
極29には直流電源15が接続してあり、直流電源15
には出力電圧制御装置16を接続し、出力電圧制御装置
16には出力波形制御装置17が接続してある。
【0067】この場合、イオンをウエハ6の方向に加速
させる手段は、グリッド電極29に負の直流電圧を印加
する直流電源15である。直流電源15から出力する負
の直流電圧、すなわち、加速電圧を臨界電位をはさんで
変化させる手段は、出力電圧制御装置16と出力波形制
御装置17とから成り、これらの制御は前記一実施例と
同様で第12図に示すように時間t1の間は電圧V1に制
御し、時間t2の間は電圧V2に制御する。
【0068】上記のように構成したプラズマ処理装置、
この場合、エッチング装置により、前記一実施例と同様
の条件で放電空間7内にプラズマを発生させ、直流電源
15によりグリッド電極29に負の直流電圧を印加す
る。これにより、プラズマ中のイオンがグリッド電極2
9側に加速され、グリッド電極29を通過したイオンが
ウエハ6に達して、ウエハ6の被エッチング材をエッチ
ングする。
【0069】このとき、出力電圧制御装置16と出力波
形制御装置17とによって、臨界電位より大きい加速電
圧V1を直流電源15から時間t1秒間出力させる。これ
により、時間t1秒間はエッチング作用が優位に生じ、
ウエハ6がエッチングされる。次に、臨界電位より小さ
い加速電圧V2を直流電源15から時間t2秒間出力させ
る。これにより、時間t2秒間は堆積作用が優位に生
じ、ウエハ6の表面(エッチング側面も含む。)に保護
膜が形成される。これらの工程を順次繰り返すことによ
り、前記一実施例と同様にウエハ6の被エッチング材を
段階的にエッチングすることができる。
【0070】以上、本第4の実施例によれば、グリッド
電極29に加速電圧を印加し、加速電圧を臨界電位をは
さんで変化させることで、ガスを切り替えて供給するこ
となく、エッチング工程と堆積工程とを交互に行なわせ
ることができるので、前記一実施例と同様に処理時間を
短縮することができるという効果がある。
【0071】また、前記一実施例と同様にマイクロ波プ
ラズマによる処理とし、出力電圧制御装置16および出
力波形制御装置17とによってエッチング工程時と堆積
工程時との時間を制御して、ウエハ6のエッチング側面
を保護膜で保護しながら段階的にエッチングするので、
微細パターンでかつパターン寸法幅に比べて深さあるい
は高さの高い被エッチング材を寸法精度良く加工するこ
とができる。
【0072】また、前記一実施例と同様にプラズマの発
生状態が変化せず、発光強度が安定した状態でエッチン
グを行なうことができるので、エッチングの終点判定が
容易に行なえる。
【0073】なお、本第4の実施例ではグリッド電極2
9に直流電圧を印加しているので、試料としては導電性
のあるものでなければならないが、グリッド電極29に
前記第1,第2または第3の実施例のような電源の接続
をすれば絶縁性の試料も処理することができる。
【0074】次に、本発明の第5の実施例を第13図に
より説明する。
【0075】第13図において第1図と同符号は同一部
材を示す。本図が第1図と異なる点は、本図の装置が真
空処理容器30の中に上部電極34と下部電極33とを
有する平行平板式のRIE装置であり、プラズマ発生手
段として平行平板型の電極33,34を用い、電極33
に高周波電圧(この場合、周波数13.56MHz)を
印加する高周波電源13aを接続している点である。
【0076】真空処理容器30の側部にはガス導入部3
1が設けてあり、前記一実施例と同様に図示しないガス
源がつなげてある。真空処理容器30の下部には図示し
ない真空排気装置につなげられた排気部32が設けてあ
る。真空処理容器30内の下部には上面にウエハ6を載
置する下部電極33が設けてあり、真空処理容器30内
の上部には下部電極33に対向して配置した上部電極3
4が設けてある。上部電極34は接地してある。下部電
極33は絶縁材を介して真空処理容器30に取り付けて
あり、下部電極33には前記一実施例と同様にマッチン
グボックス12を介して接続した高周波電源13aと、
ローパスフィルタ14を介して接続した直流電源15と
がつなげてある。
【0077】上記のように構成したプラズマ処理装置、
この場合、エッチング装置により、前記一実施例と同様
にガス導入部31を介して下部電極33と上部電極34
との間に形成した放電空間35にエッチングガスを供給
する。これとともに図示しない真空排気装置により真空
処理容器30内を所定の圧力に減圧排気する。この状態
において高周波電源13aによって、下部電極33に1
3.56MHzの高周波電圧を印加する。これにより、
放電空間35部にグロー放電が生じて、エッチングガス
がプラズマ化される。
【0078】この状態で既に前記一実施例と同様にプラ
ズマ中のイオンをウエハ6側に加速する直流バイアス電
圧が下部電極33に発生している。この直流バイアス電
圧を直流電源15により前記一実施例と同様に、臨界電
位をはさんで変化させる。これにより、前記一実施例と
同様にエッチング工程と堆積工程とを交互に繰り返し
て、ウエハ6の被エッチング材を段階的にエッチングで
きる。
【0079】以上、本第5の実施例によれば、直流電源
15によって直流バイアス電圧を臨界電位をはさんで変
化させることで、ガスを切り替えて供給することなく、
エッチング工程と堆積工程とを交互に行なわせることが
できるので、前記一実施例と同様に処理時間を短縮する
ことができる。
【0080】また、高周波電源13aを用いて電極33
と34との間に放電空間35に安定したプラズマを発生
させることができ、直流電源15により直流バイアス電
圧を変化させてもプラズマの発生状態は変化することが
ないので、前記一実施例と同様にエッチングの終点判定
が容易に行なえる。
【0081】また、以下前記一実施例と同様に高アスペ
クト比の被エッチング材を寸法精度良く加工でき、また
導電性材、絶縁材を問わず加工できる。
【0082】次に、本発明の第6の実施例を第14図に
より説明する。
【0083】第14図において第7図および第13図と
同符号は同一部材を示す。本図が第13図と異なる点
は、プラズマを発生させる手段として周波数2MHz以
下(この場合、385kHz)の高周波電源23aを用
いている点と、イオンを加速させる手段として、同じ
く、周波数2MHz以下の高周波電源23aを用いて共
用している点である。高周波電源23aは、第7図と同
様にマッチングボックス22を介して下部電極33に接
続してある。マッチングボックス22の回路の一端は接
地してあり、下部電極33が直流的に接地電位となるよ
うにしてある。高周波電源23aには出力電圧制御手段
24が接続してある。
【0084】出力電圧制御手段24の制御内容は前記第
2の実施例と同様であり、説明は省略する。また、ウエ
ハ6aは前記第2の実施例と同じく絶縁材を有したもの
である。
【0085】上記のように構成したプラズマ処理装置、
この場合、エッチング装置により、前記第5の実施例と
同様に放電空間35にエッチングガスを供給し、真空処
理容器30内を所定の圧力に減圧排気する。この状態に
おいて高周波電源23aによって下部電極33に385
kHzの高周波電圧を印加し、放電空間35部にグロー
放電を生じさせて、エッチングガスをプラズマ化させ
る。
【0086】このとき、出力電圧制御手段24によっ
て、第2の実施例と同様に高周波電源23aから出力す
る高周波電圧を臨界電位をはさんで変化させる。これに
より、前記第2の実施例と同様にエッチング工程と堆積
工程とを交互に繰り返して、ウエハ6aの被エッチング
材を段階的にエッチングできる。
【0087】以上、本第6の実施例によれば、周波数2
MHz以上の高周波電圧を臨界電位をはさんで変化させ
ているので、エッチングガスを切り替えて供給すること
なく、エッチング工程と堆積工程とを交互に行なわせる
ことができ、前記第2の実施例と同様に処理時間を短縮
することができる。
【0088】また、以下前記第2の実施例と同様に高ア
スペクト比の被エッチング材を寸法精度良く加工でき
る。また、試料としては、絶縁材を有するものに好適で
ある。なお、この場合は、プラズマ発生手段でもある周
波数2MHz以下の高周波電圧を変化させているので、
プラズマの発生状態がエッチング工程時と堆積工程時と
で異なる。このため、発光分光法を用いてエッチング終
点判定を行なうときは、エッチングが生じているときの
発光強度だけを入力して判定を行なう必要がある。
【0089】次に、本発明の第7の実施例を第15図に
より説明する。
【0090】第15図において第9図および第14図と
同符号は同一部材を示す。本図が第14図と異なる点
は、イオンを加速させる手段でもある周波数2MHz以
下(この場合、385KHz)の高周波電源23aの高
周波電圧を臨界電位をはさんで変化させる手段として交
流波形発生器26を用いている点である。高周波電源2
3aは、第9図と同様に合成器25を介して下部電極3
3に接続してある。合成器25にはまた交流波形発生器
26が接続してある。交流波形発生器26には出力波形
制御手段27が接続してある。
【0091】合成器25、交流波形発生器26および出
力波形制御手段27の制御内容は前記第3の実施例と同
様であり、説明は省略する。
【0092】上記のように構成したプラズマ処理装置、
この場合、エッチング装置により、前記第6の実施例と
同様に放電空間35にエッチングガスを供給し、真空処
理容器30内を所定の圧力に減圧排気する。この状態に
おいて、前記第3の実施例のように、すなわち、第10
図のように制御された高周波電圧を下部電極33に印加
し、放電空間35部にブロー放電を生じさせて、エッチ
ングガスをプラズマ化させる。
【0093】これにより、高周波電圧が臨界電位よりも
大きい時はウエハ6aに対しエッチング作用が優位に生
じ、高周波電位よりも小さい時はウエハ6aの表面(エ
ッチング側面も含む)に保護膜の堆積作用が優位に生じ
る。このエッチング工程と堆積工程とが交互に行なわ
れ、ウエハ6aの被エッチング材が段階的にエッチング
される。
【0094】以上、本第7の実施例によれば、前記第6
の実施例と同様にエッチングガスを切り替えて供給する
ことなく、エッチング工程と堆積工程とを交互に行なわ
せることができるので、処理時間を短縮することができ
る。
【0095】なお、この場合は、プラズマ発生手段でも
ある高周波電圧が常に変化しているので、プラズマの発
生状態が一定しない。このため、エッチング処理の条件
設定が難しいという問題がある。
【0096】次に、本発明の第8の実施例を第16図お
よび第17図により説明する。
【0097】第16図において第13図と同符号は同一
部材を示す。本図が第13図と異なる点は、プラズマ発
生手段である、この場合、周波数13.56MHzの高
周波電源13aの出力電圧を制御可能にして、イオンを
臨界電位をはさんで変化させる手段を兼用させている点
である。高周波電源13aはコンデンサ36およびマッ
チングボックス12を順次介して下部電極33に接続し
てある。高周波電源13aには出力電圧制御手段24が
接続してある。
【0098】出力電圧制御手段24は高周波電源13a
から出力する高周波電圧の波形を第17図に示すよう
に、時間t7の間は直流成分のバイアス電圧V9となるよ
うに高周波電圧の全振幅をV7に制御し、次の時間t8
間は直流成分のバイアス電圧がV10となるように高周波
電圧の全振幅をV8に制御する。
【0099】上記のように構成したプラズマ処理装置、
この場合、エッチング装置により、前記第5の実施例と
同様に放電空間35にエッチングガスを供給し、真空処
理容器30内を所定の圧力に減圧排気する。この状態に
おいて、高周波電源13aによって下部電極33に高周
波電圧を印加する。これによって、放電空間35部でエ
ッチングガスがプラズマ化される。
【0100】このとき、第17図に示すように出力電圧
制御手段24によって時間t7の間は高周波電源13a
から出力する高周波電圧の全振幅をV7に制御する。こ
れにより、試料電極33には臨界電位よりも大きい直流
成分のバイアス電圧が生じ、ウエハ6の被エッチング材
がエッチングされる。次の時間t8の間は高周波電源1
3aから出力する高周波電圧の全振幅をV8に制御す
る。これにより試料電極33には臨界電位よりも小さい
直流成分のバイアス電圧が生じ、ウエハ6の表面(エッ
チング側面も含む)に保護膜が堆積される。このエッチ
ング工程と堆積工程とを交互に行なうことにより、ウエ
ハ6の被エッチング材が段階的にエッチングされる。
【0101】以上、本第8の実施例によれば、前記第5
の実施例と同様にエッチングガスを切り替えて供給する
ことなく、エッチング工程と堆積工程とを交互に行なわ
せることができるので、処理時間を短縮することができ
る。
【0102】また、出力電圧制御手段24によって高周
波電源13aの出力電圧を制御して、試料電極33に生
じる直流バイアス電圧を臨界電圧をはさんで交互に変化
させることにより、エッチング工程と堆積工程とを交互
に行なえるので、前記第5の実施例と同様にパターン寸
法幅に比べて深さあるいは高さの高い被エッチング膜を
寸法精度良く加工することができる。
【0103】また、高周波電圧を制御しても高周波電圧
の一部は正の電圧域を有しているので、前記第5の実施
例と同様にウエハ6に電荷が蓄積されず、エッチング速
度の低下や素子のゲート部の劣化または破壊のないエッ
チングを行なうことができる。
【0104】なお、この場合は、前記第6の実施例と同
様にエッチング工程時と堆積工程時とでプラズマの発生
状態が変わるので、発光分光法を用いてエッチング終点
判定を行なうときには、エッチングが生じているときの
発光強度だけを入力して判定する必要がある。
【0105】次に、本発明の第9の実施例を第18図に
より説明する。
【0106】第18図において第11図および第13図
と同符号は同一部材を示す。第18図が第13図と異な
る点は、イオンを加速させる手段として、第11図と同
様にウエハ6と放電空間35との間にグリッド電極を設
けている点である。グリッド電極29には直流電源15
が接続してあり、直流電源15には出力電圧制御装置1
6を接続し、出力電圧制御装置16には出力波形制御装
置17が接続してある。
【0107】直流電源15、出力電圧制御装置16およ
び出力波形制御装置17の制御内容は、前記第4の実施
例と同様であり、説明は省略する。
【0108】上記のように構成したプラズマ処理装置、
この場合、エッチング装置により、前記第5の実施例と
同様に放電空間35にエッチングガスを供給し、真空処
理容器30内を所定の圧力に減圧排気する。この状態に
おいて、高周波電源13aによって下部電極33に高周
波電圧を印加する。これにより、放電空間35にブロー
放電が生じてエッチングガスがプラズマ化される。
【0109】この状態で、前記第4の実施例と同様に直
流電源35によってグリッド電極29に負の直流電圧を
印加する。これにより、プラズマ中のイオンがグリッド
電極側に加速され、グリッド電極29を通過したイオン
がウエハ6に達して、ウエハ6の被エッチング材をエッ
チングする。
【0110】このとき、前記第4の実施例と同様に出力
電圧制御装置16と出力波形制御装置17とによって、
グリッド電極29に印加する加速電圧を臨界電位をはさ
んで変化させる。これにより、加速電圧が臨界電位より
大きいときは、ウエハ6に対してエッチング作用が優位
に生じる。加速電圧が臨界電位より小さいときは、ウエ
ハ6の表面(エッチング側面も含む。)に保護膜を形成
する堆積作用が優位に生じる。このエッチング工程と堆
積工程とを交互に行なうことにより、ウエハ6の被エッ
チング材が段階的にエッチングされる。
【0111】以上、本第9の実施例によれば、グリッド
電極29に印加した加速電圧を臨界電位をはさんで変化
させることで、ガスを切り替えて供給することなく、エ
ッチング工程と堆積工程とを交互に行なわせることがで
きるので、前記第5の実施例と同様に処理時間を短縮す
ることができる。
【0112】また、前記第5の実施例と同様にウエハ6
のエッチング側面を保護膜で保護しながら段階的にエッ
チングできるので、パターン寸法幅に比べて深さあるい
は高さの高い被エッチング材を寸法精度良く加工するこ
とができる。
【0113】また、前記第5の実施例と同様にプラズマ
の発生状態が変化せず、発光強度が安定した状態でエッ
チングできるので、エッチングの終点判定が容易に行な
える。
【0114】次に、本発明の第10の実施例を第19図
により説明する。
【0115】第19図において第13図と同符号は同一
部材を示す。本図が第13図と異なる点は、プラズマ発
生手段として、真空処理容器30外に放電管37を設
け、放電管37の外周にコイル38を巻き付けて、コイ
ル38に高周波電源39を接続した構成としている点で
ある。
【0116】下部電極33には、第13図と同様に高周
波電源13aと直流電源15とによる直流バイアス付与
手段、すなわち、イオンの加速手段が設けてある。これ
らプラズマ発生手段と直流バイアス付与手段とは、それ
ぞれに独立してその出力を制御することができる。高周
波電源39は、例えば、周波数80kHz〜13.56
MHzの高周波電力を出力するものである。直流バイア
ス付与手段の制御内容は前記第5の実施例と同様であ
り、説明は省略する。
【0117】上記のように構成したプラズマ処置装置、
この場合、エッチング装置により、図示しないガス源か
らガス導入部31aを介して放電管37内にエッチング
ガスを供給し、図示しない排気装置により真空処理容器
30内および放電管37内を所定圧力に減圧排気する。
この状態で、高周波電源39によってコイル38に高周
波電圧を印加する。これにより、放電管37内のエッチ
ングガスがプラズマ化され、プラズマは真空処理容器の
30の空間35a部に導入される。
【0118】このとき、マッチングボックス12を介し
て高周波電源13aによって下部電極33に高周波電圧
を印加する。これにより、下部電極33に印加された高
周波電圧は、前記第5の実施例のように直流的に浮遊
し、直流バイアス電圧を有する。この高周波電圧ととも
に、直流電源15によって下部電極33に直流電圧を重
ね、直流バイアス電圧を制御する。
【0119】直流バイアス電圧を出力電圧制御装置16
と出力波形制御装置17とによって、前記第5の実施例
のように制御する。これにより、エッチング工程と堆積
工程とが交互に行なわれ、ウエハ6の被エッチング材が
段階的にエッチングされる。
【0120】以上、本第10の実施例によれば、前記第
5の実施例と同様の効果を得ることができる。
【0121】また、本第10の実施例によれば、高周波
電源13aの高周波電圧を高めることなく、放電管37
内で高密度のプラズマを発生できるので、前記第5の実
施例に比べ、低ダメージで高速のエッチングを行なうこ
とができる。
【0122】以上、これら第1から第10の実施例に基
づいて本発明を説明したが、本発明の構成はこれら実施
例に限定されるものではなく、プラズマ発生手段と加速
電圧付与手段、および加速電圧付与手段同士は種々組み
合わせ可能であることはいうまでもない。
【0123】また、本実施例ではポリシリコンのエッチ
ングガスとして、臨界電位を有しないSF6と、限界電
位を有するC2Cl33との混合ガスを使用した例を示
したが、臨界電位を有する性質のガスであれば、他の組
み合わせでも良いことはいうまでもない。例えば、臨界
電位を有しないSF6と、臨界電位を有するC2Cl33
(商品名:フロン114)、CCl4、またはC48
との組み合わせや、SF6の代わりにNF3を使用した組
み合わせでも同様に行なえる。
【0124】また、エッチングガスの混合成分を二つに
限るものではなく、少なくとも一成分が臨界電位を有す
るものであれば、三成分以上からなるものであっても良
い。また全成分が臨界電位を有するガスの組み合わせ、
もしくは単独ガスであっても良い。
【0125】また、本実施例ではポリシリコンのエッチ
ングの例を示したが、Al配線膜のエッチングにも適用
可能である。この場合、エッチングガスとしては、臨界
電位を有しない純粋なエッチャントとしての塩素ガス
(Cl2)と、エッチャントとしてのCl成分および膜
形成種の一部として作用するC成分から成り臨界電位を
有するCCl4との混合ガス、さらに被エッチング材の
表面の酸化膜を高速エッチングするためのBCl3を加
えた混合ガスを用いれば良い。この場合、AlCl3
る揮発性の反応生成物が生成されて被エッチング材のエ
ッチングが行なわれ、Cの重合物またはCxClyの反
応生成物が堆積物として生成され、保護膜を形成する。
また、臨界電位を有するCCl4の代わりにCF4,C2
6,C48またはSiCl4等を用いても良い。
【0126】なお、第2図において、具体的数値を示さ
なかったが、エッチング速度または堆積速度、および臨
界電位は、エッチングガスの種類、ガス圧およびプラズ
マ発生手段の出力等によって相対的に定まるものであ
る。
【0127】また、本実施例ではエッチング処理中の加
速電圧の印加パターンは同じであったが、最終的なエッ
チングの終了時には臨界電位よりも大きい範囲内で加速
電圧を小さくする制御を行なわせることにより、エッチ
ングダメージをさらに減少できる。
【0128】また、本実施例では加速電圧を臨界電位を
はさんで変化させる時期を、あらかじめ設定した時間で
自動的に切り替えるようにしているが、各段階でのエッ
チング状態および堆積状態を検出し、該それぞれの検出
値が所定の設定値になった時点で自動的に切り替えるよ
うにしても良い。また、切り替え回数が少ない処理の場
合には手動で切り替えるようにしても良い。なお、これ
ら加速電圧を設定する場合には、加速電圧を検出し、該
検出した値を表示させて、調整する値を見ながら所定の
値に設定すれば良い。
【0129】さらに、本実施例ではエッチングを行なう
場合について述べたが、エッチング工程と堆積工程すな
わち、成膜工程との時間の割合を逆転させ、全体として
成膜を行なわせる場合にも適用可能である。この場合
は、成膜とエッチングとを交互に行なうことにより、平
滑な膜を成膜することができる。
【0130】
【発明の効果】本発明によれば、臨界電位を有するエッ
チング処理ガスを減圧下でプラズマ化し、被エッチング
材が配置される電極に周波数2MHz以下の高周波電圧
を印加し、高周波電圧の出力電圧を臨界電位をはさんで
変化させ、被エッチング材に対しエッチングと膜形成と
を交互に繰り返すことにより、処理ガスの切り替えを行
なうことなく、エッチング工程と成膜工程とが交互に行
なえ、また、試料表面に引き込まれた電子によって中和
することができ、絶縁材を有した試料であっても試料に
電荷を蓄積することなく、微細パターンでかつ高アスペ
クト比のエッチングを行なうことができるという効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるプラズマ処理装置を示
す構成図である。
【図2】処理ガスにおけるバイアス電圧とエッチング速
度または堆積速度との関係を示す線図である。
【図3】第1図の装置による加速電圧の印加パターン図
である。
【図4】バイアス電圧を変えない場合のエッチング状態
を示す図である。
【図5】本発明によるエッチング状態を示す図である。
【図6】本発明によるエッチング状態を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施例であるプラズマ処理装置
を示す構成図である。
【図8】第7図の装置による加速電圧の印加パターン図
である。
【図9】本発明の第3の実施例であるプラズマ処理装置
を示す構成図である。
【図10】第9図の装置による加速電圧の印加パターン
図である。
【図11】本発明の第4の実施例であるプラズマ処理装
置を示す構成図である。
【図12】第11図の装置による加速電圧の印加パター
ン図である。
【図13】本発明の第5の実施例であるプラズマ処理装
置を示す構成図である。
【図14】本発明の第6の実施例であるプラズマ処理装
置を示す構成図である。
【図15】本発明の第7の実施例であるプラズマ処理装
置を示す構成図である。
【図16】本発明の第8の実施例であるプラズマ処理装
置を示す構成図である。
【図17】第16図の装置による加速電圧の印加パター
ン図である。
【図18】本発明の第9の実施例であるプラズマ処理装
置を示す構成図である。
【図19】本発明の第10の実施例であるプラズマ処理
装置を示す構成図である。
【符号の説明】
1…放電管、5…電極、6,6a…ウエハ、8…マグネ
トロン、10…電磁コイル、12…マッチングボック
ス、13,13a…高周波電源、15…直流電源、16
…出力電圧制御装置、17…出力波形制御装置、22…
マッチングボックス、23,23a…高周波電源、24
…出力電圧制御手段、25…合成器、26…交流波形発
生器、27…出力波形制御手段、29…グリッド電極、
30…真空処理容器、33,34…電極、36…コンデ
ンサ、37…放電管、38…コイル、39…高周波電
源。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/31 C (72)発明者 広部 嘉道 神奈川県秦野市堀山下1番地 株式会社日 立製作所神奈川工場内 (72)発明者 掛樋 豊 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被エッチング材と反応する成分および堆積
    膜を形成する成分を有するとともに臨界電位を有するエ
    ッチング処理ガスを減圧下でプラズマ化する工程と、 前記被エッチング材が配置される電極に周波数2MHz
    以下の高周波電圧を印加し、前記高周波電圧の出力電圧
    を前記臨界電位をはさんで変化させ、前記被エッチング
    材に対しエッチングと膜形成とを交互に繰り返す工程と
    を有することを特徴とするプラズマ処理方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載において、前記被エッチング
    材が絶縁材であるプラズマ処理方法。
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JPS5684476A (en) * 1979-12-12 1981-07-09 Chiyou Lsi Gijutsu Kenkyu Kumiai Etching method of gas plasma
JPS6091645A (ja) * 1983-10-25 1985-05-23 Nec Corp プラズマ気相成長によつて薄膜を堆積する方法

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