JPH07291643A - ジャケット管の製造方法、製造装置および光ファイバアンプ用ファイバ - Google Patents

ジャケット管の製造方法、製造装置および光ファイバアンプ用ファイバ

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JPH07291643A
JPH07291643A JP8672094A JP8672094A JPH07291643A JP H07291643 A JPH07291643 A JP H07291643A JP 8672094 A JP8672094 A JP 8672094A JP 8672094 A JP8672094 A JP 8672094A JP H07291643 A JPH07291643 A JP H07291643A
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ampoule
glass
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manufacturing
diameter
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JP8672094A
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Atsushi Mori
淳 森
Yasutake Oishi
泰丈 大石
Teruhisa Kanamori
照寿 金森
Shoichi Sudo
昭一 須藤
Yasuhira Konagaya
保平 小長谷
Morio Matsumoto
守男 松本
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Furukawa Co Ltd
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Furukawa Co Ltd
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B37/00Manufacture or treatment of flakes, fibres, or filaments from softened glass, minerals, or slags
    • C03B37/01Manufacture of glass fibres or filaments
    • C03B37/012Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments
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    • C03B37/01271Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments starting entirely or partially from molten glass, e.g. by dipping a preform in a melt by centrifuging
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
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    • C03B37/01265Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments starting entirely or partially from molten glass, e.g. by dipping a preform in a melt
    • C03B37/01268Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments starting entirely or partially from molten glass, e.g. by dipping a preform in a melt by casting
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高純度で高精度かつ肉厚を任意に制御された
ジャケット管の製造方法を提供することを目的とする。 【構成】 固定治具33により固定されたアンプルAに
収容された所定の原料ガラスは、第1の電気炉31によ
り加熱されてガラス融液Gとなり、アンプルAの中央部
3を通って下端部2に流下する。次に、ガラス融液5が
アンプルAの下側部分に流下した後、ガスバーナー34
でアンプルAの中央部3を加熱封止して上側部分を切り
離す。これによってアンプルA内のガラス融液Gの充填
率を上げることができる。次いで、第2の電気炉32を
も外した後、固定治具33ごと傾倒させることによって
アンプルAを回転させながら垂直の状態から水平の状態
に傾倒させて肉厚で内径が細径に制御されたジャケット
を作製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光通信もしくはセンサ
に応用されている光アンプ、レーザ用の増幅媒体として
用いられる光ファイバの製造方法において、特にコア径
を制御するために光ファイバの母材をジャケット延伸ま
たはジャケット線引きするのに用いる光ファイバ用ジャ
ケット管の製造装置およびそのジャケット管を用いて作
製した光ファイバアンプ用ファイバに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、光ファイバのコアに、種々の希土
類イオンをドープし、4f殻内遷移の誘導放出を利用し
た光ファイバレーザおよび光ファイバアンプの研究が精
力的に行われ、特にEr3+をドープした光ファイバアン
プは1.5μm帯の光通信システムへの応用が進められ
ている。
【0003】ところで、石英光ファイバの波長分散が零
となる1.3μm帯は1.5μm帯と並んで光通信シス
テムにおいて重要な波長帯である。近時、1.3μm帯
において大きな光増幅が得られるレーザ活性イオンとし
て、Pr3+を用いたPr3+ドープフッ化物ファイバアン
プが提案されている(Y.Ohishi,T.Kana
mori,T.Kitagawa,S.Takahas
hi,E.Shintzer and G.H.Sie
gel,Technical Digestof Op
tical Fiber Communication
Conference,1991,PD2)。
【0004】このPr3+ドープ光ファイバアンプには、
ホストガラスとしてZrF4 系のフッ化物ガラスが用い
られているが、さらに最近、フォノンエネルギーが小さ
く屈折率が大きいために、フッ化物ガラスよりも高い利
得が得られるホストガラスとしてカルコゲナイドガラス
が注目されている。
【0005】上述の光ファイバレーザおよび光ファイバ
アンプにおいて、高い出力および利得を得るためには光
ファイバのコア径を細径にして励起光のコア内での電磁
界密度を高くすることおよび低損失な光ファイバを作製
することが必要である。光ファイバのコア径を制御する
方法として、コア母材にクラッドと同一組成のジャケッ
ト管を被覆し線引きを行うロッドインチューブ法、コア
・クラッド構造を有する母材にジャケット管を被覆し延
伸するジャケット延伸法(特開平4−31333号)お
よびジャケット線引き法が用いられている。
【0006】上記方法に用いられるジャケット管として
一般に市販されている酸化物ガラス管を用いるが、これ
は主としてるつぼ内で原料を溶融し、るつぼ底面の穴か
ら下方に流出させると同時に、るつぼの中心軸上に設け
たダイスにより中空のガラス管を得るものである。
【0007】一方、低融点多成分ガラス、特にフッ化物
ファイバ用のものとしては、溶融したガラス原料を中空
の鋳型に注入して作製したガラスロッドの中心部に穴を
開けてパイプ状とする方法や、ガラス融液を円筒状の中
空鋳型に注入した後、この鋳型を傾斜あるいは水平に保
ちながら高速で回転させ、遠心力により中空円筒状のパ
イプを製造するローテーショナルキャスティング法(特
願平4−239413号)もある。
【0008】一般に、低融点ガラスは不安定で延伸や線
引きの際の熱処理により結晶成長し、損失の増大や強度
の低下を引き起こすため、内壁および外壁面上に傷がつ
き易いダイス法や、内壁に研磨材などの不純物が残り易
い穴開け法によりガラスジャケット管を作製するには問
題があった。
【0009】ローテーショナルキャスティング法は、内
壁に傷の生じないガラスジャケット管を作るのに適して
はいるが、この方法により肉厚で内径が細径であるガラ
スジャケット管を作るためには、大量の融液を中空の鋳
型に注入し、蓋をして鋳型を傾斜あるいは水平に保ちな
がら高速で回転させるといった一連の作業を瞬時の内に
行う必要があり、正確に内径の一定したガラスジャケッ
ト管を作るには限界がある。
【0010】また、カルコゲナイドガラスの製造方法と
しては、カルコゲナイドガラスの主要成分の蒸気圧が高
いため、原料を石英ガラスアンプルに封入した状態で、
均質化を促進するため揺らん炉や回転炉で加熱溶融した
後、炉内放冷,自然放冷または水中急冷によりガラスを
得る方法が知られている。カルコゲナイドガラスもやは
り低融点ガラスであるため、このガラスを用いたジャケ
ット管を作製するには、内壁に傷が生じないローテーシ
ョナルキャスティング法が適している。即ち、カルコゲ
ナイドのガラス融液が封入された石英ガラスアンプルご
と回転させてジャケット管を作製する。ここで原料は、
揺らん炉や回転炉で均質化を促進するため、石英ガラス
アンプル内への充填率が低く抑えられており、このた
め、得られるジャケット管は薄肉で、その内径は大きな
ものになってしまう。
【0011】このように、薄肉で大きな内径を有するジ
ャケット管を用いて細径なコア径の光ファイバを作製す
るにはジャケット延伸工程を数回繰り返す必要があり、
この際の熱処理の繰り返しにより結晶成長し、損失の増
大や強度の低下を引き起こすという問題が生じる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の目的
は、高純度で高精度かつ肉厚を任意に制御されたジャケ
ット管の製造方法を提供することにある。
【0013】また、本発明の第2の目的は、上記ジャケ
ット管の製造方法を実施するのに適したジャケット管の
製造装置を提供することにある。
【0014】さらに、本発明の第3の目的は、上記ジャ
ケット管の製造方法および製造装置の実施により得られ
たジャケット管を用いた単一モード光ファイバの製造方
法を提供することにある。
【0015】また、本発明の第4の目的は、上記光ファ
イバの製造方法の実施により得られた単一モード光ファ
イバを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、請求項1記載の発明は、ジャケット管の製造
方法であって、原料としてのガラスまたはガラス構成成
分からなる混合物をアンプル内に真空封入する工程と、
該アンプル内のガラス原料を溶融炉内で溶融してガラス
融液を形成する工程と、該アンプルを垂直に保持して該
アンプル下部に前記ガラス融液を偏らせる工程と、前記
ガラス融液が充填されていない前記アンプルの上部の容
積を減少させる工程と、該アンプルを再度溶融炉内で加
熱する工程と、該アンプルを水平または垂直に保持しつ
つ該アンプルの軸線回りに回転させて該アンプル内に中
空円筒状のガラスパイプを形成する工程を含むことを特
徴とする。
【0017】ここで、請求項2記載の発明は、請求項1
記載のジャケット管の製造方法において、前記ガラス融
液が充填されていない前記アンプルの上部の容積を減少
させる工程は、該アンプルの上部を切断し、その切断部
分を溶融封止する工程を含むものでもよい。
【0018】請求項3記載の発明は、請求項2記載のジ
ャケット管の製造方法において、前記アンプルは、大径
の上端部と、小径の下端部と、該下端部と前記上端部と
を連結するテーパ部とを含むものであり、前記アンプル
の切断は前記テーパ部の近傍の下端部で行うようにして
もよい。
【0019】請求項4記載の発明は、請求項2記載のジ
ャケット管の製造方法において、前記アンプルは、大径
の上端部と、小径の下端部と、該下端部と前記上端部と
の間に設けられた最細径の中央部と、該中央細径部と前
記上端部とを連結する第1のテーパ部と、前記中央細径
部と前記下端部とを連結する第2のテーパ部とを含むも
のであり、前記アンプルの切断は前記中央細径部で行う
ようにしてもよい。
【0020】上記第2の目的を達成するために、請求項
5記載の発明は、ジャケット管の製造装置であって、原
料としてのガラスまたはガラス構成成分からなる混合物
を真空封入したアンプルの上端部および下端部を加熱し
て前記アンプル内の原料を溶融する電気炉と、該電気炉
内に前記アンプルを垂直に保持する手段と、前記ガラス
融液が下方へ移動して前記ガラス融液が充填されていな
い前記アンプルの中央部分を加熱して前記アンプル内の
前記ガラス融液の充填率を上げる加熱装置と、前記電気
炉を前記アンプルの周囲から離隔させる手段と、前記垂
直に保持されたアンプルを水平に傾倒させる傾倒手段
と、前記ガラス融液の充填率が上昇したアンプルを該ア
ンプルの軸線回りに回転させる回転手段とを含むことを
特徴とする。
【0021】ここで、請求項6記載の発明は、請求項5
記載のジャケット管の製造装置において、前記加熱装置
は、前記アンプルの中央部分を加熱することにより前記
アンプルの上部分を切除し、前記アンプルの下部分の上
部開口を溶融封止し、これにより前記アンプル内の前記
ガラス融液の充填率を上げるものであってもよい。
【0022】請求項7記載の発明は、請求項5または6
に記載のジャケット管の製造装置において、前記アンプ
ルは、大径の上端部と、小径の下端部と、該下端部と前
記上端部とを連結するテーパ部とを含むものであっても
よい。
【0023】請求項8記載の発明は、請求項5または6
に記載のジャケット管の製造装置において、前記アンプ
ルは、大径の上端部と、小径の下端部と、該下端部と前
記上端部との間に設けられた最細径の中央部と、該中央
細径部と前記上端部とを連結する第1のテーパ部と、前
記中央細径部と前記下端部とを連結する第2のテーパ部
とを含むものであってもよい。
【0024】請求項9記載の発明は、請求項5または6
に記載のジャケット管の製造装置において、前記アンプ
ルは、一定の径を有するものであり、かつ、前記加熱装
置は、該アンプルを複数方向から均等に加熱するもので
あってもよい。
【0025】上記第3の目的を達成するために、請求項
10記載の発明は、光ファイバの製造方法であって、原
料としてのガラスまたはガラス構成成分からなる混合物
をアンプル内に真空封入する工程と、該アンプル内のガ
ラス原料を溶融炉内で溶融してガラス融液を形成する工
程と、該アンプルを垂直に保持して該アンプル下部に前
記ガラス融液を偏らせる工程と、前記ガラス融液が充填
されていない前記アンプルの上部の容積を減少させる工
程と、該アンプルを再度溶融炉内で加熱する工程と、該
アンプルを水平または垂直に保持しつつ該アンプルの軸
線回りに回転させて該アンプル内に中空円筒状のガラス
パイプを形成する工程と、該ガラスパイプ内にガラス母
材を挿入した後、加熱しつつ線引きして光ファイバを製
造する工程とを含むことを特徴とする。
【0026】ここで、請求項11記載の発明は、請求項
10記載の光ファイバの製造方法において、製造された
光ファイバの外面に保護膜を形成する工程をさらに含む
ようにしてもよい。
【0027】上記第4の目的を達成するために、請求項
12記載の発明は、光ファイバであって、原料としての
ガラスまたはガラス構成成分からなる混合物をアンプル
内に真空封入し、該アンプル内のガラス原料を溶融炉内
で溶融してガラス融液を形成し、該アンプルを垂直に保
持して該アンプル下部に前記ガラス融液を偏らせ、前記
ガラス融液が充填されていない前記アンプルの上部の容
積を減少させ、該アンプルを再度溶融炉内で加熱し、該
アンプルを水平または垂直に保持しつつ該アンプルの軸
線回りに回転させて該アンプル内に形成した中空円筒状
のガラスパイプ内にガラス母材を挿入し、これを加熱し
つつ線引きしてなり、細径のコアと少なくとも1層のク
ラッドとを有することを特徴とする。
【0028】ここで、請求項13記載の発明は、請求項
12記載の光ファイバにおいて、最外層のクラッドの外
面に設けられた保護膜をさらに含むものであってもよ
い。
【0029】
【作用】請求項1記載のジャケット管の製造方法におい
ては、ガラス融液が充填されていないアンプル上部の容
積を減少させる工程により、アンプル内のガラス融液の
充填率を上げることができるので、当該アンプルを用い
てローテーショナル法により、肉厚で内径が細径に制御
された高純度ガラスパイプ(ジャケット管)を製造する
ことができる。
【0030】請求項5記載のジャケット管の製造装置に
おいては、種々のアンプルの形状に対応してアンプル内
のガラス融液の充填率を効率よく上げることができるの
で、肉厚で内径が細径に制御された高純度ガラスパイプ
(ジャケット管)を製造することができる。
【0031】請求項10記載の光ファイバの製造方法に
おいては、肉厚で内径が細径に制御された高純度のガラ
スパイプをジャケット管として用いているので、細径の
コアと、1層以上の任意の厚さのクラッド層とを有する
低損失の単一モード光ファイバを作製することができ
る。
【0032】請求項12記載の光ファイバは、肉厚で内
径が細径に制御された高純度のガラスパイプをジャケッ
ト管として用いて形成されたものであるので、細径のコ
アと、1層以上の任意の厚さのクラッド層とを有する低
損失の単一モード光ファイバである。
【0033】
【実施例】次に、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。
【0034】図1は、本発明のジャケット管の製造方法
の実施に好適に用いられるガラス真空封入用アンプルの
一例を示す概略断面図であり、図2は、本発明のジャケ
ット管の製造方法の実施に好適に用いられるガラス真空
封入用アンプルの他の例を示す概略断面図である。
【0035】図1に示したアンプルAの構成を説明する
と、図中符号1は大径の上端部であり、2は小径の下端
部である。これら上端部1と下端部2との間には、細径
の中央部(以下、中央細径部ともいう)3が設けられて
いる。この中央細径部3と上端部1との間および中央細
径部3と下端部2との間には、それぞれテーパ部4およ
び5が形成されている。なお、中央部3がアンプルA
中、最も細径となっているのは、加熱封入または封止を
容易に行うためである。
【0036】次に、図2に示したアンプルAの構成を説
明すると、図1に示したアンプルBの構成と異なる点は
中央部6が細径部でなく、しかも下端部2と同一の半径
を有している。このような構成であっても、中央部6に
おいて加熱封入または封止を容易に行うことは可能であ
り、また下端部2と中央部6とが同一径であることか
ら、封止後のアンプルのバランスに優れ、回転軸の振れ
を最少限に抑制できるので、内径および外径が長さ方向
および半径方向にそれぞれ均一なジャケット管を得るこ
とができる。
【0037】図1および図2に示したアンプルAおよび
Bは、本発明のジャケット管の製造方法の実施に好適に
用いられるものであるが、用いられるアンプルはこれら
に限定されるものではなく、当該アンプルの構成を具体
化するための技術的思想を含むものであれば、使用可能
である。
【0038】次に、本発明のジャケット管の製造方法を
実施するのに好適に用いられる製造装置の一例を説明す
る。
【0039】図3は、当該製造装置の一例を示すと共
に、本発明のジャケット管の製造方法の各工程を工程順
に示す概略断面図である。なお、図3に示す製造装置に
は図1に示したアンプルAが用いられている。
【0040】図3に示す製造装置の構成を説明すると、
符号31はアンプルAの上端部1および第1のテーパ部
4を加熱するための第1の電気炉であり、32はアンプ
ルAの下端部1および第2のテーパ部5を加熱するため
の第2の電気炉である。また、33はアンプルAの下端
部2を片持ち状に保持してアンプルA全体を固定するた
めの治具であり、34はアンプルAの中央部3を加熱溶
融して封止するためのガスバーナーである。
【0041】また、固定治具33により固定されたアン
プルAの上端部1内に収容された所定の原料ガラスは、
第1の電気炉31により加熱されてガラス融液Gとな
り、アンプルAの中央部3を通って下端部2に流下する
(図3の(a)参照)。
【0042】次に、ガラス融液5がアンプルAの下側部
分に流下した後、ガスバーナー34でアンプルAの中央
部3を加熱封止して上側部分を切り離す(図3の(b)
参照)。これによってアンプルA内のガラス融液Gの充
填率を上げることができる。
【0043】次いで、第2の電気炉32をも外した後、
固定治具33ごと傾倒させることによってアンプルAを
回転させながら垂直の状態から水平の状態に傾倒させて
ジャケットを作製する(図3の(c)参照)。
【0044】このようにして得られたジャケット管は、
寸法精度がよく、肉厚で内径が細径に制御された高純度
ガラスジャケットとなる。
【0045】図4は、本発明のジャケット管の製造装置
の他の例を示す概略断面図である。この製造装置には、
内径および外径が長さ方向および半径方向に一定である
アンプルCが用いられている。
【0046】図4において41は、アンプルCの下側部
分を加熱するための電気炉であり、42はアンプルCの
下側部分を片持ち状に保持してアンプルC全体を固定す
るための治具である。また、43はアンプルCの一部を
加熱溶融して、その部分で封止するためのガスバーナー
である。このガスバーナー43は、図4の(d)に示す
ようにアンプルCの外径より大きい内径を有し、かつ、
内周縁に等間隔に配された火炎バーナーを有する環状部
43aと、この環状部43aを水平に保持する腕部43
bと、環状部43aを垂直方向に移動する機構(図示
略)とを備えている。
【0047】原料ガラスを収容したアンプルCを固定治
具42に固定し、電気炉41を加熱溶融し(図4の
(a)参照)、ガラス融液Gをアンプル下部に充填した
後、ガスバーナー43でアンプルCの中央部分を加熱封
止してアンプルCの上側の空き部分を切り離す(図4の
(b)参照)。これによってアンプルC内のガラス融液
Gの充填率を上げることができる。
【0048】次に、電気炉41を外した後、固定治具4
2ごと傾倒させることによってアンプルCを回転させな
がら垂直の状態から水平の状態に傾倒させてジャケット
管を作製する(図4の(c)参照)。
【0049】このようにして得られたジャケット管も、
寸法精度がよく、肉厚で内径が細径に制御された高純度
ガラスジャケットとなる。
【0050】以下、図面を参照しつつ本発明の実施例を
詳細に説明する。
【0051】(実施例1)溶融後に組成が90As2
3 −10Sb23 (モル%)となり、総重量が50g
となるようにAs23 ガラスとSb23 ガラスを秤
量し、図1に示した中央が細径でくびれており、上端が
30mmφ、下端が20mmφの直径を有する石英製の
アンプルA中に入れて真空封入した。この石英アンプル
Aを揺らん炉で揺らんさせながら徐々に加熱し、100
0℃で5時間保持した後取り出し、20mmφの細径部
分を下にした状態の石英アンプルAを、図3に示したガ
ラスジャケット管の製造装置の固定治具33により固定
し、電気炉31および32により石英アンプルAの上端
部と下端部とを800℃に加熱溶融した。石英アンプル
A上部中のガラス融液Gが流れ落ち、石英アンプルA下
部に流下したのを確認した後、石英アンプルAの中央細
径部3をガスバーナー34により加熱封止した。
【0052】次に、このガラス融液Gで満たされた石英
アンプルAの周りから電気炉32を退避させ、石英アン
プルAを毎分2000回転で回転させながら垂直の状態
から水平の状態へ傾倒させて3分間保持した後、回転を
止め垂直の状態に戻して電気炉2で200℃で2時間ア
ニールし、その後炉内徐冷した。
【0053】このようにして得られたジャケット管は外
径20mmφ、内径3mmφ、長さ13cmで、内壁に
塵・傷などは見られず滑らかであった。
【0054】一方、組成が65As23 −35Sb2
3 からなり、Prイオンが500ppm添加されてい
るコア母材をジャケット管同様揺らん炉で加熱溶融して
作製した。
【0055】この母材表面を研磨して3mmφとし、水
酸化ナトリウム水溶液で10分間エッチングした後、エ
タノール,アセトンで洗浄してから充分に乾燥させた。
【0056】この母材を先に述べた円筒状のガラスジャ
ケット管内に挿入した。その後、真空ポンプを用いてジ
ャケット管内を減圧しながら、外部よりゾーン加熱して
軟化させ、母材とジャケット管を一体化しつつ延伸速度
を一定に保ち、コア径が一定になるように延伸した。
【0057】次に、外径が3mmφの一定になるように
研磨し、水酸化ナトリウム水溶液で10分間エッチング
した後、エタノール,アセトンで洗浄してから充分に乾
燥させた。この母材を、同様に作製した同じ組成の、も
う一本のジャケット管に挿入し、管内部を減圧しなが
ら、ゾーン加熱してジャケット線引きを行った。引かれ
たファイバには、すぐにオンラインコーティングにより
UVキュアーコートを被覆した。
【0058】本実施例のカルコゲナイドガラス光ファイ
バは、長さ330m、クラッド外径125μm、UVキ
ュアーコートの厚さ60μm、コア径2μm、比屈折率
差3%である単一モード光ファイバであった。
【0059】このファイバの断面を顕微鏡で観察したと
ころ、コアガラスとクラッドガラスの界面に結晶の発生
や乱れはなく、スムーズであった。このファイバの損失
値は波長1.2μmで50dB/kmであり、従来のロ
ーテーショナル法によって作製した外径20mmφ、内
径8mmφのジャケット管と上記ファイバと同様なコア
母材を用い、4回の延伸の後線引きして得た長さ300
m、クラッド外径125μm、UVキュアーコートの厚
さ60μm、コア径2μm、比屈折率差3%である単一
モード光ファイバの波長1.2μmにおける損失値25
0dB/kmと比較して大きく改善された。
【0060】このことは、コア内の電磁界密度を上げる
ため、ファイバのコア径が細径になるように延伸工程を
繰り返して制御しているが、カルコゲナイドガラスは熱
的に不安定なため、延伸工程回数が増えれば増えるほど
ファイバの結晶化が進み、損失が増大してしまうためと
考えられる。
【0061】次に、上記両方のファイバの光増幅特性を
測定した。図5は光増幅器の構成図である。51は励起
波長が1.017μmであるTi−サファイヤレーザか
らなる励起光源、52はレンス、53は光カップラ、5
4は1.31μmで発振する分布帰還型(distri
buted feedback)レーザからなる信号
源、55は前記光増幅用ファイバ、56はピグテイルお
よび57は光スペクトル分析器である。
【0062】励起光源51から発せられたレーザ光は、
レンズ52により集光され、信号源54からのレーザ光
と光カップラ53でカップリングされる。カップリング
されたレーザ光は光増幅用ファイバ55を通過し、ピグ
テイル56を介して光スペクトル分析器57で増幅され
る。この増幅されたレーザ光の利得を求める。
【0063】図6は、本実施例に係る光増幅器用ファイ
バの利得の励起光強度依存性を示した特性図である。図
6中、実線が本発明により作製されたジャケット管を用
いて作られた前記光増幅用ファイバの利得を示し、点線
が従来のローテーション法により作製されたジャケット
等を用い手作られた前記光増幅用ファイバの利得を示
す。
【0064】図6から明らかなように本発明を実施して
作製されたファイバの方が従来方法を用いて作られたフ
ァイバより高い利得が得られていることがわかる。この
ことは、ファイバの損失が本発明を実施して作製された
ファイバの方が低いことに起因する。
【0065】従って、本発明を用いれば、内径の小さい
ジャケット管を作製することができ、少ない延伸工程で
コア径が細径でかつ低損失な単一モードファイバが作製
できるため、光増幅において高い利得を得ることができ
る。
【0066】なお、本実施例では、上記コア母材に、P
23 を添加したが、添加原料としてPrCl3 ,P
rBr3 ,PrI3 を用いてもガラス化することができ
る。また、希土類イオンとしては、Pr以外にCe,N
d,Sm,Eu,Tb,Gd,Dy,Er,Ho,T
m,Ybを0<c≦1重量%(c:希土類元素添加量)
添加した場合でも、ガラス化することができる。
【0067】(実施例2)溶融後に組成がGe20Sb
7.572.5(モル%)、総重量が50gとなるようにG
e,SbとSの単体元素を原料とし、図2に示したよう
な上端が30mmφ、中央から下端部までが20mmφ
の直径を有する石英アンプル中に入れて真空封入するこ
と以外には実施例1と同一方法でも同一寸法のカルコゲ
ナイドガラスジャケット管を作製することができた。
【0068】一方、組成がGe2.5 Sb570(モル
%)からなり、Prイオンが500ppm添加されてい
るコア母材をジャケット管同様、Ge,SbとSの単体
元素を原料として揺らん炉で加熱溶融して作製した。次
に、実施例1と同じ方法でジャケット延伸した後、ジャ
ケット線引きを行った。
【0069】本実施例に係るカルコゲナイドガラス光フ
ァイバは、長さ250m、クラッド外径125μm、U
Vキュアーコートの厚さ60μm、コア径2μm、比屈
折率差3.3%である単一モード光ファイバであった。
このファイバの断面を顕微鏡で観察したところ、コアガ
ラスとクラッドガラスの界面に結晶の発生や乱れはな
く、スムーズであった。このファイバの損失値は波長
1.2μmで200dB/kmであった。
【0070】次に、従来のローテーショナル法によって
作製された外径20mmφ、内径8mmφの上記と同様
な組成のジャケット管と上記ファイバと同様なコア母材
を用い、2回の延伸の後線引きされた、長さ300m、
クラッド外径125μm、UVキュアーコートの厚さ6
0μm、コア径15μm、比屈折率差0.5%である単
一モード光ファイバの波長1.2μmにおける損失値は
200dB/kmであった。
【0071】これら同じ損失値を持つ2つのファイバの
光増幅特性を実施例1と同様に測定した。図7は、本実
施例の光増幅器用ファイバの利得の励起光強度依存性を
示した特性図である。図7中、実線が本発明を実施して
作製されたジャケット管を用いて作られた前記光増幅用
ファイバの利得を示し、点線が従来のローテーション法
により作製されたジャケット管を用いて作られた前記光
増幅用ファイバの利得を示す。
【0072】図7から明らかなように本発明を用いて作
られたファイバの方がコア径が小さく、コア内の電磁界
密度が高いため、従来方法を用いて作られたファイバよ
り高い利得が得られていることが分かる。
【0073】(実施例3)溶融後に組成がGe20Ga
7.572.5(モル%)、総重量が50gとなるようにG
e,GaとSの単体元素を原料とすること以外には実施
例1と同じ方法で同じ寸法のカルコゲナイドガラスジャ
ケット管を作製した。
【0074】一方、組成がGe30Ga2.567.5(モル
%)からなり、Prイオンが500ppm添加されてい
るコア母材をジャケット管同様、Ge,GaとSの単体
元素を原料として揺らん炉で加熱溶融して作製した。次
に、実施例1と同じ方法でジャケット延伸した後、ジャ
ケット線引きを行った。
【0075】本実施例に係るカルコゲナイドガラス光フ
ァイバは、長さ250m、クラッド外径125μm、U
Vキュアーコートの厚さ60μm、コア径2μm、比屈
折率差3%である単一モード光ファイバであった。この
ファイバの断面を顕微鏡で観察したところ、コアガラス
とクラッドガラスの界面に結晶の発生や乱れはなく、ス
ムーズであった。このファイバの損失値は波長1.2μ
mで250dB/kmであった。
【0076】一方、上記ファイバと同様なコア母材とク
ラッドガラスを用い、加圧二重るつぼ法により線引きし
た。得られた光ファイバは、長さ120m、クラッド外
径125μm、UVキュアーコートの厚さ60μm、コ
ア径2μm、比屈折率差3%である単一モード光ファイ
バであり、その波長1.2μmにおける損失値は200
0dB/kmとなり、本発明を実施して作製されたファ
イバの方が低損失であった。
【0077】これら2つのファイバの光増幅特性を実施
例1と同様に測定した。図8は、本実施例の光増幅器用
ファイバの利得の励起光強度依存性を示した特性図であ
る。図8中、実線が本発明により作製されたジャケット
管を用いて作られた前記光増幅用ファイバの利得を示
し、従来の加圧二重るつぼ法によって作られた前記光増
幅用ファイバは損失が大きすぎるため、利得が得られな
かった。従って、本発明を用いれば、低損失な単一モー
ドファイバが作製できるため、光増幅において高い利得
を得ることができる。
【0078】(実施例4)溶融後に組成90GeS2.5
−5Ga23 −5Sb23 (モル%)、総重量が2
00gとなるようにGeS2.5 ガラス、Ga23 ガラ
スとSb23 ガラスを秤量し、25mmφの一定の直
径を持った石英アンプル中に入れて真空封入した。この
石英アンプルを揺らん炉で揺らんさせながら徐々に加熱
し、1000℃で5時間保持した後、徐冷してガラスを
得た。このガラスを取り出して粉細して20mmφの一
定の直径を持った石英アンプル中に50g入れて真空封
入した後、図4に示したガラスジャケット管製造装置の
治具42で固定し、電気炉41で800℃に加熱溶融し
た。石英アンプルC中のガラスが溶けたことを確認した
後、石英アンプルCの中央部をガスバーナー43で加熱
封入した。次にこのガラス融液Gで満たされた石英アン
プルCの周りから電気炉41を退避させ、石英アンプル
を毎分2000回転で回転させながら垂直の状態から水
平の状態へ傾倒させて3分間保持した後、回転を止め垂
直の状態に戻して電気炉41で200℃で2時間アニー
ルし、その後炉内徐冷した。
【0079】このようにして得られたジャケット管は外
径20mmφ、内径3mmφ、長さ13cmで、内壁に
塵・傷などは見られず滑らかであった。 次に、コア組
成がNd23 を添加原料としてNdイオンを2000
ppm添加したAs12.5Ge12.5Ga2.5 Sb2.570
(モル%)であり、As,Ge,Ga,SbとSの単体
元素を原料として揺らん炉で加熱溶融して作製した。次
に実施例1と同じ方法でジャケット延伸した後、ジャケ
ット線引きを行った。
【0080】本実施例に係るカルコゲナイドガラス光フ
ァイバは、長さ250m、クラッド外径125μm、U
Vキュアーコートの厚さ60μm、コア径2μm、比屈
折率差3%である単一モード光ファイバであった。この
ファイバの断面を顕微鏡で観察したところ、コアガラス
とクラッドガラスの界面に結晶の発生や乱れはなく、ス
ムーズであった。このファイバの損失値は波長1.2μ
mで270dB/kmであった。
【0081】次に、従来のローテーショナル法によって
作製された外径20mmφ、内径8mmφの上記と同様
な組成のジャケット管と上記ファイバと同様なコア母材
を用い、4回の延伸の後線引きされた、長さ300m、
クラッド外径125μm、UVキュアーコートの厚さ6
0μm、コア径2μm、比屈折率差3%である単一モー
ド光ファイバの波長1.2μmにおける損失値は400
dB/kmとなり、本発明を実施して作製されたファイ
バの方が低損失であった。
【0082】これら2つのファイバの1.38μm帯の
光増幅特性を実施例1と同様に測定した。増幅器の構成
は励起波長が0.883μm、信号源が1.38μmで
あること以外は図5と同様である。図9は、本実施例の
光増幅器用ファイバの利得の励起光強度依存性を示した
特性図である。図9中、実線で示した利得が本発明によ
り作製されたジャケット管を用いて作られた前記光増幅
用ファイバの利得であり、点線で示した利得は従来のロ
ーテーション法により作製されたジャケット管を用いて
作られた前記光増幅用ファイバの利得である。この図か
ら明らかなように本発明を用いて作られたファイバの方
が低損失なため、従来方法を用いて作られたファイバよ
り高い利得が得られていることがわかる。
【0083】(実施例5)溶融後に組成がGe25Ga5
70(モル%)からなり、Ybイオンが1wt%添加さ
れ、総重量が40gとなるようにGe,GaとSの単体
元素とYb23を原料とし、図1に示したような中央
が細径でくびれており、上端が30mmφ、下端が10
mmφの直径を持った石英アンプルA中に入れて真空封
入すること以外には実施例1と同じ方法でカルコゲナイ
ドガラスジャケット管を作製した。
【0084】一方、組成がGe30Ga2.5 S67.5(モル
%)からなり、Prイオンが500ppm添加されてい
るコア母材をジャケット管同様、Ge,GaとSの単体
元素を原料として揺らん炉で加熱溶融して作製した。次
に、実施例1と同じ方法でジャケット延伸した後、さら
に組成がGe20Ga7.572.5(モル%)、総重量が5
0gとなるようにGe,GaとSの単体元素を原料とす
ること以外には実施例1と同じ方法、同じ寸法のカルコ
ゲナイドガラスジャケット管を作り、そのジャケット管
を用いてジャケット線引きを行った。
【0085】本実施例に係るカルコゲナイドガラス光フ
ァイバは、長さ250m、第一クラッド外径10μm、
第二クラッド外径125μm、UVキュアーコートの厚
さ60μm、コア径2μm、コアと第一クラッドとの比
屈折率差1%、コアと第二クラッドとの比屈折率差1%
である単一モード光ファイバであった。
【0086】図10は、上記ファイバの断面構造を示す
概略斜視図である。このファイバの断面を顕微鏡で観察
したところ、コアガラス101と第一クラッドガラス1
02の界面および第一クラッドガラス102と第二クラ
ッドガラス103の界面に結晶の発生や乱れはなく、ス
ムーズであった。このファイバの損失値は、波長1.2
μmで250dB/kmであった。
【0087】一方、従来のローテーショナル方によって
作製された外径20mmφ、内径8mmφの上記と同様
なジャケット管と上記ファイバと同様なコア母材を用
い、ジャケット延伸、ジャケット線引きされた、長さク
ラッド層が1層からなること以外は上記ファイバと同様
に作製された、長さ270m、第一クラッド外径47μ
m、第二クラッド外径125μm、UVキュアーコート
の厚さ60μm、コア径15μm、比屈折率差3%であ
る多モード光ファイバの波長1.2μmにおける損失値
は200dB/kmとなった。
【0088】これら2つのファイバの光増幅特性を実施
例1と同様に測定した。図11は、本実施例の光増幅器
用ファイバの利得の励起光強度依存性を示した特性図で
ある。図11中、点線が本発明により作製されたジャケ
ット管を用いて作られた前記光増幅用ファイバの利得を
示し、点線が従来のローテーション法により作製された
ジャケット管を用いて作られた前記光増幅用ファイバの
利得を示す。図11から明らかなように本発明を実施し
て作製されたファイバはジャケット管の内径を任意に制
御でき、任意の厚さのクラッド層を1層以上作ることが
できるため、光ファイバアンプ用のファイバとして最適
なコアおよびクラッド設計が可能となり、従来方法を用
いて作られたファイバより高い利得が得られていること
がわかる。
【0089】上記実施例1〜5においては、ジャケット
管のガラス材料としてカルコゲナイドガラスを用いた
が、ガラス材料としては、例えば、フッ化物ガラス、テ
ルライトガラス、鉛ガラス、多成分酸化物ガラスなどの
低融点ガラスを用いてもよい。また、アンプルの材料と
して石英ガラスを用いたが、パイレックス等の酸化物ガ
ラスを用いてもよい。
【0090】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のジャケッ
ト管の製造方法およびこれを実施するための製造装置に
よれば、肉厚で内径が細径に制御された高純度ガラスジ
ャケット管を製造することができる。従って、このガラ
スジャケット管を用いた本発明の光ファイバの製造方法
によれば、細径のコアと、1層以上の任意の厚さのクラ
ッド層を有する低損失な単一モード光ファイバが作製で
きる。
【0091】このため、従来の光アンプおよびレーザ用
の光ファイバよりも、高利得および高出力が実現できる
ので、光通信システムの高性能化を経済的に図ることが
可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のジャケット管の製造方法に好適に用い
られるガラス真空封入用のアンプルの一例を示す概略断
面図である。
【図2】本発明のジャケット管の製造方法に好適に用い
られるガラス真空封入用のアンプルの他の例を示す概略
断面図である。
【図3】本発明のジャケット管の製造装置の一実施例を
示す概略断面図である。
【図4】本発明のジャケット管の製造装置の他の実施例
を示す概略断面図である。
【図5】本発明の光ファイバの製造方法の実施によって
得られた光ファイバを光増幅用ファイバとして用いた増
幅器の構成図である。
【図6】1.3μm帯における光ファイバ増幅器の利得
の励起強度依存性を示す特性図である。
【図7】1.3μm帯における光ファイバ増幅器の利得
の励起強度依存性を示す特性図である。
【図8】1.3μm帯における光ファイバ増幅器の利得
の励起強度依存性を示す特性図である。
【図9】1.3μm帯における光ファイバ増幅器の利得
の励起強度依存性を示す特性図である。
【図10】本発明の光ファイバの製造方法の実施によっ
て得られた光ファイバの概略断面図である。
【図11】1.3μm帯における光ファイバ増幅器の利
得の励起強度依存性を示す特性図である。
【符号の説明】
A アンプル 1 上端部 2 下端部 3 中央部 4,5 テーパ部 B アンプル 6 中央部 31,32 電気炉 33 固定治具 34 ガスバーナー G ガラス融液 41 電気炉 42 治具 C アンプル 43 ガスバーナー 43a 環状部 43b 腕部 51 励起光源 52 レンズ 53 光カップラ 54 信号源 55 カルコゲナイド光ファイバ 56 ピグテイル 57 光スペクトラム分析器 101 コア 102 第1クラッドガラス層 103 第2クラッドガラス層
フロントページの続き (72)発明者 金森 照寿 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 須藤 昭一 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 小長谷 保平 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河機械金属株式会社内 (72)発明者 松本 守男 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河機械金属株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原料としてのガラスまたはガラス構成成
    分からなる混合物をアンプル内に真空封入する工程と、
    該アンプル内のガラス原料を溶融炉内で溶融してガラス
    融液を形成する工程と、該アンプルを垂直に保持して該
    アンプル下部に前記ガラス融液を偏らせる工程と、前記
    ガラス融液が充填されていない前記アンプルの上部の容
    積を減少させる工程と、該アンプルを再度溶融炉内で加
    熱する工程と、該アンプルを水平または垂直に保持しつ
    つ該アンプルの軸線回りに回転させて該アンプル内に中
    空円筒状のガラスパイプを形成する工程を含むことを特
    徴とするジャケット管の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のジャケット管の製造方法
    において、前記ガラス融液が充填されていない前記アン
    プルの上部の容積を減少させる工程は、該アンプルの上
    部を切断し、その切断部分を溶融封止する工程を含むこ
    とを特徴とするジャケット管の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のジャケット管の製造方法
    において、前記アンプルは、大径の上端部と、小径の下
    端部と、該下端部と前記上端部とを連結するテーパ部と
    を含むものであり、前記アンプルの切断は前記テーパ部
    の近傍の下端部で行うことを特徴とするジャケット管の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項2記載のジャケット管の製造方法
    において、前記アンプルは、大径の上端部と、小径の下
    端部と、該下端部と前記上端部との間に設けられた最細
    径の中央部と、該中央細径部と前記上端部とを連結する
    第1のテーパ部と、前記中央細径部と前記下端部とを連
    結する第2のテーパ部とを含むものであり、前記アンプ
    ルの切断は前記中央細径部で行うことを特徴とするジャ
    ケット管の製造方法。
  5. 【請求項5】 原料としてのガラスまたはガラス構成成
    分からなる混合物を真空封入したアンプルの上端部およ
    び下端部を加熱して前記アンプル内の原料を溶融する電
    気炉と、該電気炉内に前記アンプルを垂直に保持する手
    段と、前記ガラス融液が下方へ移動して前記ガラス融液
    が充填されていない前記アンプルの中央部分を加熱して
    前記アンプル内の前記ガラス融液の充填率を上げる加熱
    装置と、前記電気炉を前記アンプルの周囲から離隔させ
    る手段と、前記垂直に保持されたアンプルを水平に傾倒
    させる傾倒手段と、前記ガラス融液の充填率が上昇した
    アンプルを該アンプルの軸線回りに回転させる回転手段
    とを含むことを特徴とするジャケット管の製造装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のジャケット管の製造装置
    において、前記加熱装置は、前記アンプルの中央部分を
    加熱することにより前記アンプルの上部分を切除し、前
    記アンプルの下部分の上部開口を溶融封止し、これによ
    り前記アンプル内の前記ガラス融液の充填率を上げるも
    のであることを特徴とするジャケット管の製造装置。
  7. 【請求項7】 請求項5または6に記載のジャケット管
    の製造装置において、前記アンプルは、大径の上端部
    と、小径の下端部と、該下端部と前記上端部とを連結す
    るテーパ部とを含むものであることを特徴とするジャケ
    ット管の製造装置。
  8. 【請求項8】 請求項5または6に記載のジャケット管
    の製造装置において、前記アンプルは、大径の上端部
    と、小径の下端部と、該下端部と前記上端部との間に設
    けられた最細径の中央部と、該中央細径部と前記上端部
    とを連結する第1のテーパ部と、前記中央細径部と前記
    下端部とを連結する第2のテーパ部とを含むものである
    ことを特徴とするジャケット管の製造装置。
  9. 【請求項9】 請求項5または6に記載のジャケット管
    の製造装置において、前記アンプルは、一定の径を有す
    るものであり、かつ、前記加熱装置は、該アンプルを複
    数方向から均等に加熱するものであることを特徴とする
    ジャケット管の製造装置。
  10. 【請求項10】 原料としてのガラスまたはガラス構成
    成分からなる混合物をアンプル内に真空封入する工程
    と、該アンプル内のガラス原料を溶融炉内で溶融してガ
    ラス融液を形成する工程と、該アンプルを垂直に保持し
    て該アンプル下部に前記ガラス融液を偏らせる工程と、
    前記ガラス融液が充填されていない前記アンプルの上部
    の容積を減少させる工程と、該アンプルを再度溶融炉内
    で加熱する工程と、該アンプルを水平または垂直に保持
    しつつ該アンプルの軸線回りに回転させて該アンプル内
    に中空円筒状のガラスパイプを形成する工程と、該ガラ
    スパイプ内にガラス母材を挿入した後、加熱しつつ線引
    きして光ファイバを製造する工程とを含むことを特徴と
    する光ファイバの製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の光ファイバの製造方
    法において、製造された光ファイバの外面に保護膜を形
    成する工程をさらに含むことを特徴とする光ファイバの
    製造方法。
  12. 【請求項12】 原料としてのガラスまたはガラス構成
    成分からなる混合物をアンプル内に真空封入し、該アン
    プル内のガラス原料を溶融炉内で溶融してガラス融液を
    形成し、該アンプルを垂直に保持して該アンプル下部に
    前記ガラス融液を偏らせ、前記ガラス融液が充填されて
    いない前記アンプルの上部の容積を減少させ、該アンプ
    ルを再度溶融炉内で加熱し、該アンプルを水平または垂
    直に保持しつつ該アンプルの軸線回りに回転させて該ア
    ンプル内に形成した中空円筒状のガラスパイプ内にガラ
    ス母材を挿入し、これを加熱しつつ線引きしてなり、細
    径のコアと少なくとも1層のクラッドとを有することを
    特徴とする光ファイバ。
  13. 【請求項13】 請求項12記載の光ファイバにおいて、
    最外層のクラッドの外面に設けられた保護膜をさらに含
    むことを特徴とする光ファイバ。
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