JPH0729109B2 - バイオ反応器 - Google Patents

バイオ反応器

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JPH0729109B2 JP51226291A JP51226291A JPH0729109B2 JP H0729109 B2 JPH0729109 B2 JP H0729109B2 JP 51226291 A JP51226291 A JP 51226291A JP 51226291 A JP51226291 A JP 51226291A JP H0729109 B2 JPH0729109 B2 JP H0729109B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、流入液、或いは、流入液およびリサイクルさ
れる材料の混合物のためのインレットシステムおよびこ
のシステムの上に位置させられた反応室を有する反応容
器を備えたバイオ反応器に関するものである。
このタイプの反応器は、（好気的に、或いは、嫌気的
に、）流体を処理し、或いは、バイオマスの助けによ
り、アルコールのような物質を調製するために用いられ
る。
廃水を嫌気処理する分野において、近年、高付加容量の
新しいタイプの反応器が開発されている。この反応器
は、非常に大きな充填量、比較的小さな反応量および細
長く背の高い構造によって、特徴付けられている。主だ
ったタイプとして、 例えば、バイオマスのためのキャリヤ材料あるいは接着
材料として、砂が含まれている流動層反応器（ヨーロッ
パ特許出願公開公報第0090450号参照）、 固定化されたバイオマスが膨張させられたベッドに含ま
れている膨張ベッド反応器、および、 形成されたバイオガスが、反応器の内容物を循環させる
ために用いられる内部循環反応器（ヨーロッパ特許出願
公開公報第0170332号参照） がある。
これらの反応器に関して、困難な点は、リサイクルされ
る流出液と混合させられ得る流入液を、反応器の底面上
に分布させることにある。流入液の分布システムは、ヨ
ーロッパ特許公報第0090450号（ヒスト−ブロキャデ
ス）、ヨーロッパ特許出願公開公報第0169620号（パ
ク）および米国特許第4202774号（ドァ オリバー）
に、開示されている。一般に、スラッジのベッドが、完
全に安定な流動化あるいは膨張がなされやすいように、
反応器の底部全体に、流入液の流れを分布させること
は、これらのシステムによっては実現されない。この結
果として、短絡した流れおよびデッドコーナーが生成さ
れる。
例えばパイプシステムによって、反応器の底部全体に均
一に分布させられた多数のインレットポイントを用い、 エネルギーを散逸させる結果、均一な分布をもたらす圧
力降下を生成するために、インレットポントの上方に孔
のあいた水平な分配プレートを取り付ける ことによって、流入液の分布を改良することが知られて
いる。
これらのインレットシステムは、それ自体、満足できる
ように作動するが、多くの問題を生じやすい。
砂或いは他の硬い材料が、キャリア材料として含まれて
いる場合には、流入液の分布システムは、サンドブラス
ト効果によって、大きな摩耗を受けるであろう。反応器
が、一時的に、作動されなかった場合、スラッジのベッ
ドが沈殿し、その結果、装置を再起動することが困難に
なり、さらに、スラッジの粒子が、分布システムに逆流
する可能性が生じ、その結果、閉塞が形成される。
本発明の目的は、これらの欠点を克服し、閉塞のおそれ
や、過度の摩耗の問題を生ずることなしに、（リサイク
ルされる材料と混合される）流入液の良好な分布を生成
する冒頭に示されたバイオ反応器を提供することにあ
る。
本発明によれば、この目的のために、流入液用のインレ
ットシステムの流出開口部が、少なくとも、部分的に接
線方向に向けられるとともに、流入液用のインレットシ
ステムが、仕切り部は、反応室から分離させられたチャ
ンバー内に位置させられており、この仕切り部は、ある
距離だけ離間して、鉛直方向に互いに重なりあう二つの
放射状のエッジストリップから形成される放射状のスリ
ットを、少なくとも一つ有している。この放射状のスリ
ットが、前記流入液用のインレットチャンバーと反応室
との間の接合部を形成している。
互いに、仕切り部を、部分的に重なりあっている二以上
のセグメントにより構成することによって、さらに良好
な分布を得ることができる。
仕切り部が、本質的に円錐形状を有しているのが好まし
い。このようにする利点は、インレットチャンバーが十
分に満たされていない場合であっても、流入液用のイン
レットチャンバーから反応室まで、材料が搬送可能であ
ることにある。
降下管を用いて、リサイクルされる材料を、流入液用の
インレットシステムに戻すこと自体は、知られている
（例えば、ヨーロッパ特許出願公報第0170332号参
照）。また、この場合に、降下管が、少なくとも部分的
に接線方向に向けられた流出開口部を有していてもよ
い。
前記放射状のスリットは、0.25cm乃至10cm、好ましくは
0.5cm乃至3.0cmの高さを有している。仕切り部の放射状
のエッジストリップは、0.5cm乃至50cm、好ましくは、
2.5cm乃至25cmの長さにわたって、互いに重なってい
る。
スリットの流路表面を減少させるために、スリット内
に、パッキング片を位置させることができる。そうする
ことにより、スリット内の流速は増大し、その結果、ス
リットにより大きな圧力降下がもたらされ、より良好な
分布を得ることができる。
以下、添付図面に基づいて、本発明を、より詳細に説明
する。
第１図は、内部循環を有する嫌気的処理装置の略縦断面
図である。
第２図は、第１図にしたがった反応器の最底部を示す図
である。
第３図は、流入液のインレットチャンバーと反応室との
間の壁部の略横断面図である。
第１図に示される反応器は、嫌気的廃水処理装置であ
り、これは、容器１を備え、容器の底部には、液を流入
させるインレットチャンバー２が位置させられている。
このインレットチャンバーは、円錐状の壁４によって、
インレットチャンバーの上に位置させられている反応室
３と、分離させられている。チャンバー２に開口流入液
のインレットシステムは、以下に詳述されるように、流
入液を良好に分布させるように構成されている。この流
入液は、以下に詳述されるように、開口部を介して円錐
状の壁内を、反応室に向かって流れる。
嫌気条件の下において、スラッジの粒子と水溶性物質、
なかんずく低級脂肪酸との間の接触の結果、反応室内で
醗酵がおこり、メタンが生成される。
反応器のもっとも高い部分に、安定した乱流のない流れ
を生成し、流出液とともに、スラッジが、実質的に排出
されないように保証するために、模式的に示された回収
システム５が、反応器内に設けられている。この回収シ
ステムは、ガスおよび浮遊性のスラッジを、分離チャン
バー７に開口している上昇管６に送り、分離チャンバー
７内で、流体とガスが、互いに分離させられる。流体
は、分離チャンバーの底部の上に集まり、降下管８を介
して流れ、流入液のインレットチャンバー２に戻る。流
出液排出部10を有する環状の流出液用の溝９が、回収シ
ステム５と分離チャンバー７との間に位置させられてい
る。ガスは、パイプ11を介して排出される。種々の特徴
は、パクのヨーロッパ特許公報第01070332号に詳細に記
載されている。
流入液のインレットパイプが12によって表されている。
これらのパイプの流出端部は、接線方向に位置させら
れ、その結果、第２図の矢印の方向に向けられる回転す
る渦運動が、インレットチャンバー２内の流体に与えら
れる。この回転運動の結果、完全な混合が生ずる。ま
た、この回転を促進するため、降下管８の出口を、接線
方向に向けてもよい。
円錐状の壁４は、多数のセグメント4a,4b等から構成さ
れており、これらは、放射状のスリット13を形成するた
めに、鉛直方向にある距離だけ離間して、互いに重なり
合っている。これらは、チャンバー２と反応室３との間
の接合部を形成している。チャンバー２から反応室３へ
の供給は、自由に通過可能なスリット部分全体にわたっ
て、均一に分布させられる。
反応器への供給が止まった場合、バイオスラッジは（キ
ャリヤ材料を割り当てている）反応室３内の円錐状の壁
４上に、沈殿する。セグメントが重なっている結果、沈
殿させられたスラッジの、チャンバー２への逆流は、不
可能或いは殆ど不可能である。また、パッキング片14に
よっても、逆流が防止されている。したがって、閉塞
は、ほとんど起こりえない。
反応器が、再び作動させられたときに、チャンバー２の
内容物は、短時間に、再び、完全に混合させられる。こ
のように、完全に混合され、かつ、閉塞が防止されるこ
とが、記載された構造のもっとも重要な利点である。
第２図は、流入液のインレットパイプ12の一つが、降下
管に開口していることを示している。これは、好ましい
が、必ずしも必要ではない。本発明は、嫌気的廃水処理
装置に限定されるものではなく、好気的反応器に用いる
ことも可能である。例えば、不活性キャリヤ材料上に、
バイオマスを固定化されてもよい。
放射状のスリットの高さは、0.25cm乃至10cm、好ましく
は0.5cm乃至3.0cmであり、また、セグメントの放射状エ
ッジのストリップは、0.5cm乃至50cm、好ましくは、2.5
cm乃至25cmの長さにわたって、互いに重なっている。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】液、或いは、流入液およびリサイクルされ
    る材料の混合物のためのインレットシステムおよびこの
    システムの上方に位置させられた反応室を有する反応容
    器を備えたバイオ反応器であって、 流入液のためのインレットシステムの流出開口部が、少
    なくとも、部分的に接線方向に向けられ、 前記インレットシステムが、仕切り部によって前記反応
    室から分離させられたチャンバー内に位置させられてお
    り、 前記仕切り部が、ある距離だけ離間して、鉛直方向に互
    いに重なりあう二つの放射状のエッジストリップから形
    成される放射状のスリットを、少なくとも一つ有し、 前記放射状のスリットが、前記流入液のためのインレッ
    トチャンバーと前記反応室との間の接合部を形成してい
    ることを特徴とするバイオ反応器。
  2. 【請求項２】前記仕切り部が、互いに部分的に重なりあ
    っている二以上のセグメントから構成されることを特徴
    とする請求の範囲第１項に記載のバイオ反応器。
  3. 【請求項３】前記仕切り部が、本質的に円錐形状を有す
    ることを特徴とする請求の範囲第１項または第２項に記
    載のバイオ反応器。
  4. 【請求項４】リサイクルされる材料を、前記流入液のた
    めのインレットシステムに戻す降下管を少なくとも一つ
    有し、 前記降下管が、少なくとも部分的に接線方向に向けられ
    た流出開口部を有することを特徴とする請求の範囲第１
    項に記載のバイオ反応器。
  5. 【請求項５】前記放射状のスリットが、0.25cm乃至10c
    m、好ましくは0.5cm乃至3.0cmの高さを有することを特
    徴とする請求の範囲第１項乃至第４項の何れか一項に記
    載のバイオ反応器。
  6. 【請求項６】前記仕切り部の放射状のエッジストリップ
    が、0.5cm乃至50cm、好ましくは、2.5cm乃至25cmの長さ
    にわたって、互いに重なっていることを特徴とする請求
    の範囲第１項乃至第５項の何れか一項に記載のバイオ反
    応器。
  7. 【請求項７】前記スリット内に、パッキング片が位置さ
    せられ、スリットの流路表面を減小させることを特徴と
    する請求の範囲第１項乃至第６項の何れか一項に記載の
    バイオ反応器。
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